JPH08120160A - 硬化性樹脂組成物、塗料組成物および塗膜形成方法 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、塗料組成物および塗膜形成方法

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JPH08120160A
JPH08120160A JP26224594A JP26224594A JPH08120160A JP H08120160 A JPH08120160 A JP H08120160A JP 26224594 A JP26224594 A JP 26224594A JP 26224594 A JP26224594 A JP 26224594A JP H08120160 A JPH08120160 A JP H08120160A
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JP
Japan
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group
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ethylenically unsaturated
unsaturated monomer
curable resin
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Application number
JP26224594A
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Inventor
Yasuo Tanaka
八州生 田中
Nariyuki Sasaki
成幸 佐々木
Takeshi Takagi
雄 高木
Yoshitaka Okude
芳隆 奥出
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)カルボキシル基とカルボン酸エステル基
とを有するポリマー20〜80重量%;および(b)式 【化1】 [式中、R1は水素原子またはメチル基であり、そして
2は、独立してシクロヘキシレン基またはフェニレン
基であり、l、mおよびnは1〜4の整数である。]で
示す水酸基含有エチレン性不飽和モノマーを用いて調製
した水酸基とエポキシ基とを含有するポリマー20〜80重
量%;を含有する硬化性樹脂組成物。 【効果】 耐候性、特に酸性雨に対する耐性に優れる塗
膜を提供する硬化性樹脂組成物が提供された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用上塗り塗料お
よびコイルコーティング用塗料に好適に用い得る硬化性
樹脂組成物およびこれらを用いる塗膜形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車の上塗り塗料として用いられるバ
インダーには水酸基含有ポリマーとメラミン樹脂硬化剤
とを組み合わせて用いることが一般的である。しかしな
がら、このようなメラミン樹脂を硬化剤として用いるこ
とにより得られる硬化塗膜は一般的に耐酸性に劣る。し
たがって、このような塗膜は近年問題となっている酸性
雨により特に劣化され易く、外観上の不具合を生じる。
【0003】メラミン樹脂を硬化剤として用いることに
より得られる塗膜が耐酸性に劣るのはメラミン樹脂中の
トリアジン核に起因すると考えられている。したがっ
て、メラミン樹脂を硬化剤として用いる限り耐酸性に劣
る欠点は解消されない。
【0004】このような欠点を解消するために、本発明
者らは、特開平2-45577号および特開平3-287650号にお
いてメラミン樹脂を使用しない新規な塗料組成物を提案
した。同様の塗料組成物は、米国特許第2,977,334号(ゾ
フ(Zopf)ら)、同第3399109号(チンマーマン(Zimmerman)
ら)および同第3,528,935号(マリオン(Marion)ら)にも開
示されている。このような塗料組成物は酸基とエポキシ
基とを反応させることにより生じるエステル結合を架橋
点とするので耐酸性は従来のアクリル/メラミン系に比
べて良好である。
【0005】しかしながら、これらの硬化系により生成
する塗膜の耐酸性もいまだ充分とは言えず、自動車用上
塗り塗料としての良好な耐候性を実現しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところは、自
動車用上塗り塗料としての充分な耐候性、特に耐酸性を
有する塗膜を提供しうる硬化性樹脂組成物を提供し、並
びにこれらを用いる塗膜形成方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)(1)(i)水
酸基含有エチレン性不飽和モノマーと8〜12個の炭素原
子を有する酸無水物基含有化合物とを水酸基と酸無水物
基とがモル比で1/0.5〜1/1.0となる割合の量でハーフエ
ステル化反応させることにより得られるカルボキシル基
含有エチレン性不飽和モノマー5〜90重量%、(ii)酸無
水物基含有エチレン性不飽和モノマー10〜40重量%、お
よび(iii)その他の共重合可能なエチレン性不飽和モノ
マー0〜85重量%を共重合させることにより得られるカ
ルボキシル基と酸無水物基とを有するポリマーと、(2)
1〜12個の炭素原子を有するモノアルコールとを、酸無
水物と水酸基とがモル比で1/1〜1/1.5となる割合の量で
反応させることにより得られるカルボキシル基とカルボ
ン酸エステル基とを有するポリマー20〜80重量%;およ
び(b)(1)式
【0008】
【化3】
【0009】[式中、R1は水素原子またはメチル基で
あり、そしてR2は、独立してシクロヘキシレン基また
はフェニレン基であり、l、mおよびnは1〜4の整数
である。]で示す水酸基含有エチレン性不飽和モノマー
からなる群から選択される少なくとも一種のエチレン性
不飽和モノマー5〜60重量%と(2)エポキシ基含有エチ
レン性不飽和モノマー10〜60重量%と(3)他の共重合可
能なエチレン性不飽和モノマー0〜85重量%とを共重合
させることにより得られる、水酸基とエポキシ基とを含
有するポリマー20〜80重量%;を含有する硬化性樹脂組
成物を含有する硬化性樹脂組成物を提供するものであ
り、そのことにより上記目的が達成される。
【0010】本発明の硬化性樹脂組成物に用いるカルボ
キシル基とカルボン酸エステル基とを有するポリマー
(a)は、少なくとも2種類のエチレン性不飽和モノマー
の共重合体から調製される。
【0011】第1のエチレン性不飽和モノマーは、水酸
基含有エチレン性不飽和モノマーと酸無水物基含有化合
物とを水酸基と酸無水物基とがモル比で1/0.5〜1/1.0、
好ましくは1/0.8〜1/1.0となる割合の量でハーフエステ
ル化反応させることにより得られるカルボキシル基含有
エチレン性不飽和モノマー(a)(1)(i)である。このモル
比が1/0.5以上になるとポリマー粘度が高くなり作業性
不良となる。1/1.0以下になると未反応の無水物が残り
塗料の貯蔵安定性が低下する。
【0012】本発明に用いうる水酸基含有エチレン性不
飽和モノマーの炭素数は6〜23であることが好ましく、
6〜13であることがさらに好ましい。この水酸基を有す
る側鎖の鎖長が短すぎると架橋点近傍のフレキシビリテ
ィーがなくなるため固くなりすぎ、長すぎると架橋間分
子量が大きくなりすぎるからである。具体的には、(メ
タ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル
酸4-ヒドロキシブチルおよび(メタ)アクリル酸6-ヒドロ
キシヘキシル、これらのε-カプロラクトンとの反応物
のような化合物等の化合物が挙げられる。このような化
合物は市販されており、例えば、ダイセル化学工業社製
の「プラクセルFM-1」、「プラクセルFM-2」、「プラクセルF
A-1」および「プラクセルFA-2」などが挙げられる。また、
プロピレンオキサイド系モノマーとしては日本油脂社製
の「ブレンマーPP-1000」、「ブレンマーPP-800」およびエ
チレンオキサイド系モノマーとしては、「ブレンマーPE-
90」がある。または、このような化合物は、(メタ)アク
リル酸と大過剰のジオール(例えば、1,4-ブタンジオー
ル、1,6-ヘキサンジオール)とをエステル化反応するこ
とにより調製することができる。
【0013】本発明に用いうる酸無水物基含有化合物
は、室温〜150℃、常圧のような通常の反応条件におい
て水酸基とハーフエステル化反応することによりカルボ
キシル官能基を提供する化合物であれば特に限定されな
い。ここでは、炭素数8〜12、特に8〜10を有する環状
(不飽和もしくは飽和)の基を有する酸無水物基含有化合
物を用いることが好ましい。このような化合物を用いる
と得られる樹脂の相溶性が良好となるからである。好ま
しい酸無水物の具体例には、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、無水フタル酸、4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸
およびテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
【0014】水酸基含有エチレン性不飽和モノマーと酸
無水物基含有化合物とのハーフエステル化の反応は通常
の方法に従い、室温から150℃の温度で行われる。
【0015】第2のエチレン性不飽和モノマーは、酸無
水物基含有エチレン性不飽和モノマー(a)(1)(ii)であ
る。これは、室温〜150℃、常圧あるいは加圧下で通常
の反応条件において水酸基とハーフエステル化反応する
ことによりカルボキシ官能性を提供するエチレン性不飽
和モノマーであれば特に限定されない。好ましい酸無水
物基含有エチレン性不飽和モノマーの具体例には、無水
イタコン酸、無水マレイン酸および無水シトラコン酸な
どが挙げられる。
【0016】必要に応じて第3のエチレン性不飽和モノ
マーとして他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー
(a)(1)(iii)を用いうる。好ましいモノマー(a)(1)(iii)
としては、エチレン性不飽和結合を一つ有する炭素数3
〜15、特に3〜12のモノマーである。
【0017】2種以上のモノマーを混合して用いること
も可能である。樹脂同士の相溶性を向上させるのに有効
であるからである。好適に用いうるこのようなモノマー
の具体例には、エチレン性不飽和モノマーとして、スチ
レン、α-メチルスチレンおよびp-tert-ブチルスチレン
のようなスチレン誘導体、(メタ)アクリル酸エステル
(例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
n、i、およびt-ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキ
シル)、(メタ)アクリル酸イソボロニル、シェル社製のV
eova-9およびVeova-10等がある。他の共重合可能なモノ
マーとして、スチレン及びスチレン誘導体を使用する場
合は40重量%以下の量で使用することが好ましい。使用
量が40重量%を上回ると得られる塗膜の耐候性が劣化す
るからである。
【0018】ついで、カルボキシル基含有エチレン性不
飽和モノマー(a)(1)(i)と酸無水物基含有エチレン性不
飽和モノマー(a)(1)(ii)とその他の共重合可能なエチレ
ン性不飽和モノマー(a)(1)(iii)とを共重合することに
よりカルボキシル基と酸無水物基とを有するポリマー
(a)(1)を調製する。重合は通常の溶液ラジカル重合によ
り行いうる。アゾ系またはパーオキサイド系の開始剤を
用いて、常圧または加圧下で温度100〜150℃で重合時間
3〜8時間で重合を行うことが好ましい。ラジカル重合
開始剤は、全モノマーに対し0.5〜15重量%の量で用い
ることが好ましい。
【0019】モノマー(a)(1)(i)とモノマー(a)(1)(ii)
とモノマー(a)(1)(iii)とは、5〜90重量%、特に10〜6
0重量%/10〜40重量%、特に10〜30重量%/0〜85重量
%、特に10〜80重量%の割合で共重合させることが好ま
しい。モノマー(a)(1)(i)の量が5重量%を下回ると耐
擦傷性が低下し、90重量%を上回ると硬化性が不足とな
る。モノマー(a)(1)(ii)の量が10重量%を下回ると硬化
性不良となり、40重量%を上回ると塗料化時貯蔵安定性
に支障をきたす。モノマー(a)(1)(iii)の量が85重量%
を上回ると耐酸性不良となる。
【0020】上記の重合により得られるポリマー(a)(1)
は500〜20000、特に1000〜15000、より好ましくは1500
〜14000の数平均分子量Mnを有することが好ましい。数
平均分子量が500を下回ると1分子当たりの官能基数が
少なくなり硬化性が不足となり、20000を上回るとポリ
マーの粘度が高くなるため高固形分の被覆組成物を調製
し難しくなる。また、固形分換算で50〜600mgKOH/g、好
ましくは100〜500mgKOH/gの酸価を有することが好まし
い。酸価が50mgKOH/gを下回ると硬化性が悪くなり、600
mgKOH/gを上回ると未反応の酸により耐水性が悪くな
る。なお、本発明で用いるポリマーの分子量はGPC法に
より求められる。
【0021】ついで、得られたポリマー(a)(1)を、酸無
水物基と水酸基とがモル比で1/1.5〜1/1、好ましくは1/
1.5〜1/1.3となる割合の量でモノアルコール(a)(2)と反
応させることにより、カルボキシル基とカルボン酸エス
テル基とを有するポリマー(a)を調製する。1/1.5を下回
ると過剰のアルコールが多すぎて硬化時にワキの原因と
なり、1/1を下回ると未反応の無水物基が残り、貯蔵安
定性が悪くなる。
【0022】ポリマー(a)は、固形分換算で25〜300mgKO
H/g、特に50〜260mgKOH/gの酸価を有することが好まし
い。酸価が25を下回ると硬化性不足となり、300を上回
ると貯蔵安定性が不良となる。
【0023】本発明に用いうるモノアルコール(a)(2)
は、1〜12個、好ましくは1〜8個の炭素原子を有する
モノアルコールである。加熱時アルコールが揮発し酸無
水物基を再生するのに良好だからである。好適に用い得
るモノアルコールには、メタノール、エタノール、n-プ
ロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、i-ブタノ
ール、t-ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタ
ノール、アセトール、アリルアルコールおよびプロパル
ギルアルコール等が挙げられる。特に好ましいものはア
セトール、アリルアルコール、プロパギルアルコール、
メタノールおよびエタノールである。
【0024】本発明の樹脂組成物に用いる水酸基とエポ
キシ基とを有するポリマー(b)は、少なくとも2種類の
エチレン性不飽和モノマーの共重合体である。
【0025】第1のエチレン性不飽和モノマーは、式
【0026】
【化4】
【0027】[式中、R1は水素原子またはメチル基で
あり、そしてR2は、独立してシクロヘキシレン基また
はフェニレン基であり、l、mおよびnは1〜4の整数
である。]で示す構造を有する水酸基含有エチレン性不
飽和モノマーからなる群から選択される少なくとも一種
のエチレン性不飽和モノマー(b)(1)である。これらの化
合物は水酸基近傍(C1〜C4)にベンゼン環またはシクロヘ
キサン環を有し、かつ一級水酸基であることを特徴と
し、これにより水酸基近傍(架橋点近傍)の疎水化をはか
り、硬化塗膜の耐酸性を向上させる。水酸基とベンゼン
環またはシクロヘキサン環の距離がC4を上回って遠くな
ると硬化塗膜の耐酸性が低下する。好ましい具体例とし
ては(メタ)アクリル酸(4-ヒドロキシメチルシクロヘキ
シル)メチルが挙げられる。
【0028】第2のエチレン性不飽和モノマーはエポキ
シ基含有エチレン性不飽和モノマー(b)(2)である。モノ
マー(b)(2)は、分子内に1個以上の2重結合とエポキシ
基とを有し、モノマー(b)(1)と共重合可能なモノマーで
あれば特に限定されないが、一般に、5〜12個、好まし
くは6〜10個の炭素原子を有する化合物である。好まし
い具体例としては(メタ)アクリル酸グリシジルおよび3,
4-エポキシシクロヘキサニルメチル(メタ)アクリレート
等が挙げられる。
【0029】ポリマー(b)を調製するためには、必要に
応じて、第3のエチレン性不飽和モノマーとして、他の
共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(b)(3)を用いう
る。既に説明したモノマー(a)(1)(iii)と同様のモノマ
ーをモノマー(b)(3)として用いうる。その他にも、モノ
マー(b)(1)と異なる水酸基含有エチレン性不飽和モノマ
ーをモノマー(b)(3)として用いることができる。例え
ば、既に説明したモノマー(a)(1)(i)と同様のモノマー
が挙げられる。特に好ましい具体例としては(メタ)アク
リル酸2-ヒドロキシエチルおよび(メタ)アクリル酸4-ヒ
ドロキシブチルが挙げられる。特に併用することで樹脂
の相溶性が向上する。
【0030】ポリマー(b)は、モノマー(b)(1)5〜60重
量%、好ましくは10〜50重量%とモノマー(b)(2)10〜60
重量%、好ましくは15〜40重量%とモノマー(b)(3)0〜
85重量%、好ましくは10〜80重量%とを共重合すること
により得られる。モノマー(b)(1)の量が5重量%以下で
は硬化性が低下し、60重量%以上では相溶性が不足する
ので反応が充分に進行しない。モノマー(b)(2)の量が10
重量%以下では硬化性が不足し、60重量%以上では硬く
なりすぎて耐候性不足となる。モノマー(b)(1)と
異なる水酸基含有エチレン性不飽和モノマーをモノマー
(b)(3)として用いる場合は、全モノマーを基準に
して30重量%までの量で用いることが好ましい。この
モノマーの使用量が30重量%を上回ると耐候性不良と
なるからである。
【0031】重合は、上述のような通常の溶液ラジカル
重合法により行いうる。得られるポリマー(b)は、エポ
キシ当量100〜800、ヒドロキシ当量200〜1300および数
平均分子量500〜20000、好ましくは1000〜10000を有す
るように調製することが好ましい。エポキシ当量が100
を下回ると安定性不良となり、800を上回ると硬化性不
足となる。ヒドロキシ当量が200を下回ると耐水性不良
となり、1300を上回ると硬化性低下となる。また、分子
量が500を下回ると硬化性不足となり、20000を上回ると
塗料安定性が不良となる。尚、この場合、一般に1分子
中にエポキシ基を平均で好ましくは2〜10個、より好ま
しくは3〜8個、および水酸基を平均で好ましくは2〜
12個、より好ましくは4〜10個有する。
【0032】このようにして得られるカルボキシル基と
カルボン酸エステル基とを有するポリマー(a)、および
水酸基とエポキシ基とを含有するポリマー(b)を配合す
ることにより本発明の硬化性樹脂組成物が得られる。
【0033】配合は、上記ポリマー(a)に含有されるカ
ルボキシル基とポリマー(b)に含有されるエポキシ基と
のモル比が1/1.2〜1/0.6、好ましくは1/1.0〜1/0.8とな
り、かつポリマー(a)に含有されるカルボン酸エステル
基とポリマー(b)に含有される水酸基とのモル比が1/1.5
〜1/0.5となるような量、特に1/1.4〜1/0.8となるよう
な量で行うことが好ましい。
【0034】ポリマー(a)に含有されるカルボキシル基
とポリマー(b)に含有されるエポキシ基との割合が1/0.6
を上回ると得られる樹脂組成物の硬化性が低下し、1/1.
2を下回ると塗膜が黄変する。ポリマー(a)に含有される
カルボン酸エステル基とポリマー(b)に含有される水酸
基とのモル比が1/0.5を上回ると得られる樹脂組成物の
硬化性が低下し、1/1.5を下回ると水酸基が過剰となる
ので耐水性が低下する。
【0035】配合量はそれぞれのポリマーの水酸基価、
酸価およびエポキシ当量から当業者の周知の計算法によ
り計算することができる。本発明の硬化性樹脂組成物
は、一般に、カルボキシル基とカルボン酸エステル基と
を有するポリマー(a)20〜80重量%、好ましくは30〜70
重量%および(b)水酸基とエポキシ基とを含有するポリ
マー(b)20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%の量で
配合することにより得られる。ポリマー(a)が80重量%
より多いと塗膜が柔らかくなりすぎて耐酸性が低下し、
20重量%より少ないと耐擦傷性が悪くなる。ポリマー
(b)が80重量%より多いと耐擦傷性が悪くなり、20重量
%より少ないと耐酸性が低下する。
【0036】本発明の硬化性樹脂組成物の硬化機構は、
まず、加熱によりポリマー(a)中のカルボキシル基とカ
ルボン酸エステル基とが反応してポリマー(a)中に酸無
水物基が生成し、遊離のモノアルコールが生成する。生
成したモノアルコールは蒸発することにより系外へ除去
される。ポリマー(a)中に生成した酸無水物基はポリマ
ー(b)中に含有される水酸基と反応することにより架橋
点を生成し、再度カルボキシル基を形成する。この生成
したカルボキシル基およびポリマー(a)に初めから含有
されていたカルボキシル基はポリマー(b)中に含有され
るエポキシ基と反応することにより架橋点を形成する。
このように、2種類のポリマーが相互に反応することに
より硬化が進行する。
【0037】このような構成により高い架橋密度を提供
することが可能である。またポリマー(b)のモノマー(b)
(1)由来の水酸基近傍には、ベンゼン環あるいはシクロ
ヘキサン環が存在しており、これにより水酸基近傍(架
橋点近傍)の疎水をはかり、耐酸性が向上するものと推
察される。
【0038】上記ポリマー(a)および(b)の他にも、本発
明の硬化樹脂組成物には、例えば4級アンモニウム塩の
ような酸とエポキシとのエステル化反応に通常用いられ
る硬化触媒を含んでも良い。本発明の硬化性樹脂組成物
に用い得る他の触媒の具体例には、ベンジルトリエチル
アンモニウムクロリドもしくはブロミド、テトラブチル
アンモニウムクロリドもしくはブロミド、サリチレート
もしくはグリコレート、パラトルエンスルホネート等が
挙げられる。これらの触媒は混合して用いても良い。
【0039】この触媒の配合量は樹脂組成物固形分に対
し0.1〜2.0重量%が好ましい。また、特開平2-151651号
公報および同2-279713号公報に記載のように、スズ系の
触媒をこれらと併用しても良い。スズ系触媒には、例え
ば、ジメチルスズビス(メチルマレート)、ジメチルスズ
ビス(エチルマレート)、ジメチルスズビス(ブチルマレ
ート)、ジブチルスズビス(ブチルマレート)、ジブチル
スズビス(ドデシルベンゼンスルホネート)等が挙げられ
る。硬化触媒とスズ触媒の配合量は樹脂組成物固形分に
対し0.1〜3.0重量%が好ましい。
【0040】また、本発明で用いる樹脂は酸性基を官能
基として有する。したがって、アミンで中和することに
より、水を媒体とする水性樹脂組成物とすることも可能
である。
【0041】本発明の硬化性樹脂組成物は、クリヤ塗料
組成物のバインダー成分として好適に用いうる。その際
には、本発明の硬化性樹脂組成物は、紫外線吸収剤、ヒ
ンダードアミン光安定剤および酸化防止剤のような塗装
膜の耐候性向上をはかるための添加剤;アルコール系
(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、お
よびブタノール等)、ハイドロカーボン系およびエステ
ル系溶剤のような粘度調製のための希釈剤;レオロジー
コントロール剤としての架橋樹脂粒子;および外観の調
製の為の表面調製剤等と共に配合される。
【0042】このようなクリヤ塗料組成物は、一般に、
基材上に複数層から成る複合塗膜を形成する際に、上塗
り塗膜を形成するのに用いられる。複合塗膜は、例え
ば、基材上に下塗りおよび必要に応じて中塗り塗料の塗
膜を形成する工程、この上にベース塗料の塗膜を形成す
る工程、およびこの上にクリヤ塗料組成物の塗膜を形成
する工程、を包含する方法により形成される。
【0043】この場合、クリヤ塗料組成物の下地となる
ベース塗料としては着色顔料含有水性塗料や着色顔料含
有有機溶剤型塗料が好適に用いられる。塗装に際して
は、ベース塗料を硬化させることなく、ベース塗装表面
に本発明の硬化性樹脂組成物を含有するクリヤ塗料を塗
装した後に両方の塗膜を硬化させる2コート1ベーク硬
化方式を用いることが好ましい。
【0044】ベース塗料として水性塗料を用いる場合
は、良好な仕上がりの塗膜を得る為に、クリヤ塗料を塗
装する前に予めベースコートを60〜100℃で2〜10分間
加熱しておくことが好ましい。ベース塗料としては米国
特許第5,151,125号および同第5,183,504号等に具体的に
説明されているものが用いうる。特に、米国特許第5,18
3,504号記載の水性塗料組成物は仕上がり、外観および
性能の点で最も好適である。
【0045】本発明の硬化性樹脂組成物の製造法は特に
限定されず、当業者に周知の全ての方法を用いうる。例
えば、エナメル塗料とする場合は、顔料等の配合物をニ
ーダーまたはロール等を用いて混練、分散することによ
り行っても良い。
【0046】本発明の塗料組成物は、スプレー塗装、刷
毛塗り塗装、浸漬塗装、ロール塗装、流し塗装等により
塗装しうる。基板は必要に応じ、下塗りまたは中塗りさ
れていても良い。下塗り塗料および中塗り塗料は公知の
ものを用いうる。
【0047】本発明の塗料組成物はいかなる基板、例え
ば木、金属、ガラス、布、プラスチック、発泡体等、特
に、プラスチックおよび金属表面、例えばスチール、ア
ルミニウムおよびこれらの合金に有利に用いうる。
【0048】一般に、膜厚は所望の用途のより変化す
る。多くの場合、0.5〜3ミルが有用である。
【0049】基板への塗装後、塗装膜を硬化させる。硬
化は100〜180℃、好ましくは120〜160℃で高い架橋度の
硬化塗膜を得られる。硬化時間は硬化温度等により変化
するが、120〜160℃で10〜30分の硬化が適当である。
【0050】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれらに限定されない。特に断らない限
り、配合量は重量部で示す。
【0051】
【調製例1〜22】調製例1〜22では、本発明の硬化性
樹脂組成物に用いるカルボキシル基とカルボン酸エステ
ル基とを有するポリマー(a)の調製を説明する。
【0052】調製例1〜7では、ポリマー(a)の前駆体
であるカルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマー
(a)(1)(i)の調製を説明する。
【0053】調製例1 温度計、攪拌機、冷却管、窒素導入管および滴下ロート
を備えた2リットルの反応容器にアーコソルブPMA(協和
油化社製)溶媒310部、アクリル酸4-ヒドロキシブチル60
0部、ヘキサヒドロ無水フタル酸642部およびヒドロキノ
ンモノメチルエーテル0.48部を仕込、145℃に昇温し、2
0分間保持した。その後、冷却施、反応容器から取り出
すことによりカルボキシル基含有エチレン性不飽和モノ
マーA-iを得た。
【0054】調製例2〜7 以下の表-1に示す配合を用いること以外は調製例1と
同様にして、カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノ
マーA-ii〜A-viiを得た。
【0055】
【表1】
【0056】調製例8〜14では、ポリマー(a)の前駆体
であるカルボキシル基と酸無水物基とを有するポリマー
(a)(1)の調製を説明する。
【0057】調製例8 温度計、攪拌機、冷却管、窒素導入管および滴下ロート
を備えた2リットルの反応容器にキシレン150部、エッ
ソ社製芳香族系炭化水素溶剤「S-100」110部およびプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート180部を
仕込、130℃に昇温した。ついで、ここに、攪拌下でス
チレン300部、アクリル酸2-エチルヘキシル20部、メタ
クリル酸2-エチルヘキシル80部、調製例1で得られたカ
ルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーA-iの440
部、無水マレイン酸250部、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート300部およびt-ブチルパーオ
キシ2-エチルヘキシルヘキサノエート100部からなるモ
ノマーおよび開始剤溶液を3時間かけて滴下した。更に
2時間攪拌を継続することにより不揮発分54%、数平均
分子量2800のカルボキシル基と酸無水物基とを有するポ
リマーA-I'を得た。
【0058】調製例9〜14 以下の表-2に示す配合を用いること以外は調製例8と
同様にして、カルボキシル基と酸無水物基とを有するポ
リマーA-II'〜VII'を得た。これらのポリマーの性状も
表-2に合わせて示す。
【0059】
【表2】
【0060】調製例15〜21ではポリマー(a)の調製
を説明する。
【0061】調製例15 温度計、攪拌機、冷却管、窒素導入管および滴下ロート
を備えた反応容器に調製例8で得られるポリマーA-I'の
193部およびメタノール12部を入れ、60℃に昇温し、36
時間攪拌を続けることにより反応させた。IR吸収スペク
トル分析において酸無水物基に由来する吸収(1785cm-1)
が消失するのを確認した後に、生成物を反応容器から排
出した。カルボキシル基とカルボン酸エステル基とを有
するポリマーA-Iが得られた。
【0062】調製例16〜21 以下の表-3に示す配合を用いること以外は調製例15
と同様にして、カルボキシル基とカルボン酸エステル基
とを有するポリマーA-II〜VIIを得た。
【0063】
【表3】
【0064】
【調製例22〜26】調製例22〜26では、本発明の
硬化性樹脂組成物に用いる水酸基とエポキシ基とを含有
するポリマー(b)の調製を説明する。
【0065】調製例22 温度計、攪拌機、冷却管、窒素導入管および滴下ロート
を備えた2リットルの反応容器にキシレン20部およびプ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート15部
を仕込み、130℃に昇温した。
【0066】滴下ロートにスチレン20部、アクリル酸2-
エチルヘキシル24.69部、メタクリル酸グリシジル25.31
部、メタクリル酸(4-ヒドロキシメチルシクロヘキシル)
メチル30部およびt-ブチルパーオキシ2-エチルヘキサノ
エート40部からなるモノマーおよび開始剤溶液を3時間
で滴下した。滴下終了後30分間130℃で保持した後、t-
ブチルパーオキシ2-エチルヘキサノエート5部およびキ
シレン50部からなる溶液を30分間で滴下した。滴下終了
後更に2時間130℃にて反応を継続し、不揮発分65%、
数平均分子量6000、ヒドロキシ当量707そしてエポキシ
当量561の水酸基とエポキシ基とを有するポリマーB-Iを
得た。
【0067】調製例23〜26 以下の表-4に示す配合を用いること以外は調製例22
と同様にして、水酸基とエポキシ基とを有するポリマー
B-II〜Vを合成した。得られたポリマーの特性値も表-4
に示す。
【0068】
【表4】
【0069】
【調製例27および28】調製例27および28では、
比較例の被覆組成物のためのポリマー(主剤成分)の調製
を説明する。
【0070】調製例27および28 表-4に示す配合を用いること以外は調製例22と同様
にして、水酸基とエポキシ基を有するポリマーB-VIを得
た。
【0071】
【実施例1〜8】実施例1〜8では、調製例1〜26で
調製したポリマーを用いて得られる本発明の硬化性樹脂
組成物を含有する塗料について説明する。
【0072】実施例1 まず、以下の表に示す配合でクリヤ塗料組成物を調製し
た。
【0073】
【表5】
【0074】次いで、得られたクリヤ塗料組成物を酢酸
ブチル/キシレン=1/1からなる溶媒で塗装粘度に希釈
し、クリヤ塗料を得た。りん酸処理鋼板に電着塗料(日
本ペイント株式会社製パワートップU-30)及び中塗り塗
料(日本ペイント株式会社製オルガP-2)を塗装した工程
試験板に日本ペイント株式会社製スーパーラックM-90の
溶剤型メタリックベース塗料を乾燥膜厚が15μmになる
ように塗布した後ウェット・オン・ウェットで上記クリ
ヤ塗料を塗布し140℃で30分焼付、膜厚40μmのクリア塗
膜を得た。そして、以下に示す評価法により硬化塗膜を
評価した。結果を表6に示す。
【0075】尚、上記溶剤型メタリックベース塗料の配
合は、アルミフレーク含有量65%のアルミフレークペー
スト(東洋アルミニウム社製「アルペースト7160N」)10.9
部、固形分48%の熱硬化アクリル樹脂ワニス(三井東圧
化学社製「アルマテックスNT-U-448」)66.85部、固形分60
%のメラミン樹脂ワニス(三井東圧化学社製「ユーバン20
N-60」)13.37部、トルエン6.38部、n-ブタノール2.0部お
よびトリエチルアミン0.5部である。
【0076】耐酸性 得られた硬化塗膜を0.1NのH2SO4水溶液0.2mlに60℃にお
いて2時間接触させた後に、塗膜表面を目視評価した。
【0077】 変化が観察されない場合 ◎ かすかに痕跡が見られる場合 ○ 明確に痕跡が見られる場合 △ とした。
【0078】実施例2〜7 以下の表-5に示す配合を用いること以外は実施例1と
同様にして、実施例2〜7のクリヤ塗料を調製し、塗膜
性能を評価した。評価結果を表-6に示す。
【0079】実施例8 まず、以下の表−5に示す配合を用いること以外は実施
例1と同様にして、クリヤ塗料を得た。りん酸処理鋼板
に電着塗料(日本ペイント株式会社製パワートップU-30)
および中塗り塗料(日本ペイント株式会社製オルガP-2)
を塗布した工程試験板に日本ペイント株式会社製水性型
メタリックベース(米国特許第5,183,504号の実施例1)
を乾燥膜厚が15μmになるように塗布した後、60℃で5
分間乾燥した後、ウェット・オン・ウェットで上記クリ
ヤ塗料を塗布し、140℃×30分間焼付け、膜厚40μmのク
リヤ塗膜を得た。そして、実施例1と同様にして硬化塗
膜を評価した。結果を表6に示す。
【0080】尚、上記水性メタリックベースの配合は、
アルミフレーク含有量65%のアルミニウム顔料ペースト
(東洋アルミニウム社製「アルペースト7160N」)15部、メ
チル化メラミン(三井東圧化学社製「サイメル303」)30
部、イソステアリン酸ホスフェート(サカイ化学社製「ホ
スホレックスA-180L」)2部、同文献の調製例1で得られ
る数平均分子量12000、水酸基価70、酸価58および固形
分50%のアクリル樹脂ワニス112部、および酸価16.2お
よび固形分33%のウレタンエマルジョン43部である。
【0081】
【比較例】以下の表-5に示す配合を用いること以外は
実施例1と同様にして、比較例のクリヤ塗料を調製し塗
膜性能を評価した。評価結果を表-6に示す。
【0082】
【表6】
【0083】
【表7】
【0084】表-6の結果で示すように、実施例1〜8
のクリヤ塗料は比較例に比べ高温の耐酸性に優れる塗膜
を提供する。
【0085】
【発明の効果】耐候性、特に酸性雨に対する耐性に優れ
る塗膜を提供する硬化性樹脂組成物が提供された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 101/06 LTB C09D 133/14 PGF 163/00 PJK PKD 201/06 PDH PDL (72)発明者 奥出 芳隆 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)(1)(i)水酸基含有エチレン性不飽和
    モノマーと8〜12個の炭素原子を有する酸無水物基含有
    化合物とを水酸基と酸無水物基とがモル比で1/0.5〜1/
    1.0となる割合の量でハーフエステル化反応させること
    により得られるカルボキシル基含有エチレン性不飽和モ
    ノマー5〜90重量%、(ii)酸無水物基含有エチレン性不
    飽和モノマー10〜40重量%、および(iii)その他の共重
    合可能なエチレン性不飽和モノマー0〜85重量%を共重
    合させることにより得られるカルボキシル基と酸無水物
    基とを有するポリマーと、(2)1〜12個の炭素原子を有
    するモノアルコールとを、酸無水物基と水酸基とがモル
    比で1/1〜1/1.5となる割合の量で反応させることにより
    得られるカルボキシル基とカルボン酸エステル基とを有
    するポリマー20〜80重量%;および(b)(1)式 【化1】 [式中、R1は水素原子またはメチル基であり、そして
    2は、独立してシクロヘキシレン基またはフェニレン
    基であり、l、mおよびnは1〜4の整数である。]で
    示す水酸基含有エチレン性不飽和モノマーからなる群か
    ら選択される少なくとも一種のエチレン性不飽和モノマ
    ー5〜60重量%と(2)エポキシ基含有エチレン性不飽和
    モノマー10〜60重量%と(3)他の共重合可能なエチレン
    性不飽和モノマー0〜85重量%を共重合することにより
    得られる、水酸基とエポキシ基とを含有するポリマー20
    〜80重量%;を含有する硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記カルボキシル基と酸無水物基とを有
    するポリマー(a)(1)が、カルボキシル基含有エチレン性
    不飽和モノマー(a)(1)(i)10〜60重量%、酸無水物基含
    有エチレン性不飽和モノマー(a)(1)(ii)10〜30重量%お
    よびその他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー
    (a)(1)(iii)10〜80重量%を共重合させることにより得
    られる請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記酸無水物基含有化合物がヘキサヒド
    ロ無水フタル酸、無水フタル酸、4-メチルヘキサヒドロ
    無水フタル酸およびテトラヒドロ無水フタル酸からなる
    群から選択される請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記酸無水物基含有エチレン性不飽和モ
    ノマー(a)(1)(ii)が、無水イタコン酸、無水マレイン酸
    および無水シトラコン酸からなる群から選択される請求
    項1記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記モノアルコール(a)(2)が、メタノー
    ル、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-
    ブタノール、i-ブタノール、t-ブタノール、メチルセロ
    ソルブ、エチルセロソルブ、ジメチルアミノエタノー
    ル、ジエチルアミノエタノール、アセトール、アリルア
    ルコールおよびプロパルギルアルコールからなる群から
    選択される請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 前記カルボキシル基とカルボン酸エステ
    ル基とを有するポリマー(a)が25〜300mgKOH/gの酸価お
    よび500〜20000の数平均分子量を有する請求項1記載の
    硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 前記水酸基とエポキシ基とを有するポリ
    マー(b)が、100〜800のエポキシ当量、200〜1300の水酸
    基当量および500〜20000の数平均分子量を有する請求項
    1記載の硬化性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 4級アンモニウム塩触媒を含有する請求
    項1記載の硬化性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 有機スズ化合物を含有する請求項1記載
    の硬化性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか記載の硬化性
    樹脂組成物をバインダー成分として含有する塗料組成
    物。
  11. 【請求項11】 下塗りおよび中塗りした基板上に水系
    または溶剤系ベース塗料を塗布する工程;ベース塗膜を
    硬化させずに、この上に、(a)(1)(i)水酸基含有エチレ
    ン性不飽和モノマーと8〜12個の炭素原子を有する酸無
    水物基含有化合物とを水酸基と酸無水物基とがモル比で
    1/0.5〜1/1.0となる割合の量でハーフエステル化反応さ
    せることにより得られるカルボキシル基含有エチレン性
    不飽和モノマー5〜90重量%、(ii)酸無水物基含有エチ
    レン性不飽和モノマー10〜40重量%、および(iii)その
    他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー0〜85重量
    %を共重合させることにより得られるカルボキシル基と
    酸無水物とを有するポリマーと、(2)1〜12個の炭素原
    子を有するモノアルコールとを、酸無水物基と水酸基と
    がモル比で1/1〜1/1.5となる割合の量で反応させること
    により得られるカルボキシル基とカルボン酸エステル基
    とを有するポリマー20〜80重量%;および(b)(1)式 【化2】 [式中、R1は水素原子またはメチル基であり、そして
    2は、独立してシクロヘキシレン基またはフェニレン
    基であり、l、mおよびnは1〜4の整数である。]で
    示す水酸基含有エチレン性不飽和モノマー5〜60重量%
    と(2)エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー10〜60
    重量%と(3)他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマ
    ー0〜80重量%とを共重合することにより得られる、水
    酸基とエポキシ基とを含有するポリマー20〜80重量%;
    を含有する硬化性樹脂組成物をバインダー成分として含
    有するクリヤ塗料組成物を塗布する工程;および加熱す
    ることにより、ベース塗膜とクリア塗膜とを硬化させる
    工程;を包含する塗膜形成方法。
  12. 【請求項12】 前記硬化性樹脂組成物が4級アンモニ
    ウム塩触媒を含有する請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記硬化性樹脂組成物が有機スズ化合
    物を含有する請求項11記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7108919B2 (en) 2001-02-27 2006-09-19 Mohamad Deeb Shalati Reactive non-isocyanate coating compositions

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