JPH08120103A - 含フッ素高分子成形体、その製造法およびその用途 - Google Patents

含フッ素高分子成形体、その製造法およびその用途

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JPH08120103A
JPH08120103A JP25794194A JP25794194A JPH08120103A JP H08120103 A JPH08120103 A JP H08120103A JP 25794194 A JP25794194 A JP 25794194A JP 25794194 A JP25794194 A JP 25794194A JP H08120103 A JPH08120103 A JP H08120103A
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JP
Japan
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molded product
adhesive tape
dark brown
solution
light brown
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JP25794194A
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Toshiaki Ishino
敏昭 石野
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリテトラフルオロエチレン等の含フッ素高
分子から成る成形体の表面に文字、図柄、記号等を表示
する。 【構成】 含フッ素高分子成形体の所定表面を任意のパ
ターンで被覆し、この所定表面を金属ナトリウムの液体
アンモニア溶液または金属−多環芳香族化合物錯体含有
液で処理し、そして、パターン状の被覆を処理し、次い
で、前記表面を再度処理することにより、所定表面に濃
褐色と淡褐色の色調差を出現させ、これにより文字、図
柄、記号等を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面処理の施された含フ
ッ素高分子成形体、その製造法および該成形体を用いた
接着テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】含フッ素高分子成形体は耐熱性、耐薬品
性、非粘着性等に優れ、その成形体は種々の分野で広く
用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この含フッ素
高分子成形体はその表面に文字、図柄、記号等を表示す
ることが困難で、その有効な手段が見い出されていない
のが実情である。従って、本発明は表面に文字、図柄、
記号等を表示した含フッ素高分子成形体を提供すること
を目的とする。また、本発明は該成形体の製造法および
該成形体を支持体とする接着テープをも提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は従来技術の有
する上記問題を解決するため、鋭意研究の結果、含フッ
素高分子成形体の表面を特定の液体を用いて二段階処理
することにより、その目的が達成されることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明に係る含フッ素高分子成形体
の製造法は、含フッ素高分子成形体の所定表面を任意の
パターンで被覆した後、該成形体の前記表面を金属ナト
リウムの液体アンモニア溶液または金属−多環芳香族化
合物錯体含有液で処理し、次いで、パターン状の被覆を
除去し、この表面を再度前記溶液または含有液で処理す
ることを特徴とするものである。
【0006】本発明に用いられる含フッ素高分子成形体
は分子中に少なくとも一つのフッ素原子を含む高分子か
ら成るものであり、ポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
A)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)
等から成る成形体をその具体例として挙げることができ
る。そして、この成形体の形状も特に限定されずフィル
ム、シート、棒状体、チューブ等いずれであってもよ
い。
【0007】本発明の方法においては、先ず、含フッ素
高分子成形体の所定表面を任意のパターンで被覆する。
この被覆は、例えば、後に用いる処理液に侵されない材
質(ポリエチレン、ポリプロピレン等)から成るフィル
ムの片面に接着剤層を設けた接着テープを用い、このテ
ープを任意のパターンで貼着する方法により行うことが
できる。
【0008】かように含フッ素高分子成形体の所定表面
を任意のパターンに被覆した後、これを処理(以下、
「一次処理」という)する。この一次処理には、金属ナ
トリウムの液体アンモニア溶液(金属ナトリウムの濃度
は、通常、約1〜5重量%)を用いることができる。
【0009】また、金属−多環芳香族化合物錯体含有液
も処理液として用いることができる。金属−多環芳香族
化合物錯体の好適例としては、ナトリウム−ナフタレン
錯体、ナトリウム−フェナンスレン錯体、、ナトリウム
−アンスラセン錯体、リチウム−ナフタレン錯体、リチ
ウム−フェナンスレン錯体、リチウム−アンスラセン錯
体等を挙げることができる。そして、これら錯体はテト
ラヒドロフラン、ジメチルエーテル、エチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジオキサン等のエーテル(ただ
し、ジエチルエーテルを除く)溶液として用いられる。
なお、錯体含有液中における錯体濃度は、通常、約5〜
30重量%である。
【0010】上記金属ナトリウムの液体アンモニア溶液
または金属−多環芳香族化合物錯体含有液による含フッ
素高分子成形体の所定表面の一次処理は、該成形体を処
理液中に浸漬して行うことができる。浸漬時間は適宜決
定するが、通常、約1秒〜30分である。この浸漬法を
採用する場合において、含フッ素高分子成形体に処理し
ない表面があるときは該表面全体を前記の接着テープ等
を用いて被覆して作業する。
【0011】この一次処理により、含フッ素高分子成形
体における所定表面の非被覆部は脱フッ素化され、炭素
リッチ状態となり、褐色に変色する。そして、この褐色
の程度は他の条件が同じであれば、成形体の処理液への
浸漬時間によって決定される。即ち、浸漬時間が短けれ
ば淡褐色、長ければ濃褐色となる。
【0012】かような一次処理を行った後、成形体を処
理液から一旦引上げ、パターン状の被覆を除去する。な
お、通常、この被覆の除去に先立ち、アルコール、ケト
ン等の有機溶剤で洗浄し、更に、水洗して成形体および
被覆に付着している処理液を除去する。
【0013】本発明の方法においては、次いで、含フッ
素高分子成形体のパターン被覆除去表面を再度上記の溶
液または含有液で処理(以下、「二次処理」という)す
る。この二次処理も一次処理と同様に浸漬法により行う
ことができる。この二次処理により、成形体の所定表面
のパターン被覆除去部が脱フッ素化され、炭素リッチ状
態となり、処理時間に応じた褐色となる。この二次処理
時間も前記一次処理と同様に、通常、約1秒〜30分の
範囲で設定するが、一次処理部と二次処理部の褐色度合
いを変え濃淡の色調差を出現させるため、一次処理時と
はその時間が異なるように設定する。この二次処理後、
成形体を引上げ、一次処理時と同様に有機溶剤および水
による洗浄を順次行う。なお、前記したように含フッ素
高分子成形体に処理しない面があり、この非処理面全面
を一次処理に先立ち被覆した場合は、この洗浄後に該被
覆を除去する。
【0014】この二次処理時には、一次処理時に脱フッ
素化された部分(非被覆部)はその処理時間の長短にか
かわらず、それ以上脱フッ素化が進行せず、その褐色度
合いは殆ど変化しない。従って、一次処理時間を長く、
二次処理時間を短く設定したときは、非被覆部が濃褐色
を、被覆部が淡褐色部を呈する表面処理された成形体が
得られ、一次処理時間を短く、二次処理時間を長く設定
したときは、非被覆部が淡褐色を、被覆部が濃褐色を呈
する成形体が得られる。
【0015】即ち、この方法によれば、少なくとも一つ
の表面において濃褐色部と淡褐色部を有する含フッ素高
分子成形体、換言すれば、濃褐色と淡褐色の色調の差に
よりパターン被覆に対応する文字、図柄、記号等が表示
された含フッ素高分子成形体を得ることができるのであ
る。
【0016】含フッ素高分子成形体の表面を金属ナトリ
ウムの液体アンモニア溶液あるいは金属−多環芳香族化
合物含有液を用いて接着処理することは既に知らてい
る。しかし、この接着処理は含フッ素高分子成形体を処
理液中に一度浸漬するだけのものであり、含フッ素高分
子成形体の表面を任意パターンに被覆し、先ず、非被覆
部を処理し、次いで、パターン状の被覆を除去し、この
被覆部を処理する多段処理により、成形体の所定表面に
濃褐色部と淡褐色部を形成できること、およびその濃褐
色部と淡褐色部の色調の差により、該成形体表面に文
字、図柄、記号等を表示することは本発明によって最初
になし遂げられたものである。
【0017】上記本発明の方法によって得られる片面に
濃褐色部と淡褐色部を有するフィルム状の含フッ素高分
子成形体は、例えば、その濃褐色部と淡褐色部を有する
表面に感圧性接着剤、ホットメルト接着剤、熱硬化性接
着剤等適宜の接着剤層を設けた接着テープとすることが
できる。この接着テープの他面(非処理面)は、通常白
色であるが、フィルム厚さが約500μm以下のときは
その白色を通して接着剤層成形面側に濃褐色と淡褐色に
より表された文字、図柄、記号等を読み取ることができ
る。また、フィルム状含フッ素高分子成形体の片面に一
次処理および二次処理を施し、濃褐色部と淡褐色部を交
互に形成し、この形成面に接着剤層を設けた接着テープ
は他面側から濃褐色部と淡褐色部を明瞭に区別できる。
従って、任意の物品の所定位置に接着するに際し、該物
品の所定位置に基線を引き、この基線に濃褐色部と淡褐
色部の境界部を合わせることにより位置決めが容易にで
きる利点もある。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0019】実施例1 攪拌機および乾燥管を有するフラスコ(容量2リット
ル)にナフタレン128gとテトラヒドロフラン1リッ
トルを入れ、これに金属ナトリウム片23gを加え、室
温で2時間攪拌を続け、ナトリウム−ナフタレン錯体の
ヒドロフラン溶液を得る。
【0020】一方、これとは別に図1および図2に示す
ように、含フッ素高分子成形体1として、厚さ50μm
のPTFEフィルムを用い、該フィルムの片面を、ポリ
エチレンフィルムの片面にアクリル系感圧性接着剤層を
設けた市販の接着テープ2で文字パターン「A」を形成
するように接着して被覆し、更に、該PTFEフィルム
の他面全面を上記と同じ接着テープ3で被覆する。
【0021】このPTFEフィルムを前記のナトリウム
−ナフタレン錯体のヒドロフラン溶液(液温25℃)中
に10秒間浸漬(一次処理)して引上げ、アセトンで洗
浄し、更に、水で洗浄した後、片面の文字パターン
「A」を形成するように被覆された接着テープ2を剥離
除去する。
【0022】そして、再度この溶液中に2分間浸漬(二
次処理)して引上げ、アセトンで洗浄し、更に、水で洗
浄し、その後他面全面を被覆している接着テープ3を剥
離除去する。これにより、片面に、淡褐色地(非被覆
部)に濃褐色の文字「A」が表示されたPTFEフィル
ム(他面は全面が白色)を得た。
【0023】このフィルムにおける淡褐色地と濃褐色部
の文字「A」の濃淡を色差計を用い、透過光により明度
で測定したところ、前者は32、後者は19であった。
【0024】実施例2 一次処理時の浸漬時間を2分間、二次処理時の浸漬時間
を10秒とすること以外は実施例1と同様に作業して、
片面に、濃褐色地(非被覆部)に淡褐色の文字「A」が
表されたPTFEフィルム(他面は全面が白色)を得
た。このフィルムにおける濃褐色地の明度は19、淡褐
色部である文字「A」の明度は33であった。
【0025】実施例3 実施例1で用いたのと同じPTFEフィルムおよび接着
テープを用い、図3に示すように片面を所定間隔毎に接
着テープ2で被覆し、更に、他面を接着テープ3で全面
被覆する。この被覆後、実施例1と同様に、一次処理、
洗浄、接着テープ2の剥離除去、二次処理、洗浄および
接着テープ3の剥離除去を順次行う。
【0026】これにより、片面に、淡褐色部(接着テー
プ2を貼着しなかった部分)と濃褐色部(接着テープ2
による被覆部)を有するPTFEフィルム(他面は全面
が白色)を得た。このフィルムの淡褐色部は明度32、
濃褐色部は明度19であった。
【0027】このフィルムの片面にシリコーン系下塗り
剤(市販品)を塗布し、温度160℃で3分間乾燥し、
次いで、この下塗り剤層上にシリコーン系感圧性接着剤
溶液(市販品)を塗布し、温度180℃で5分間乾燥す
ることにより厚さ50μmの感圧性接着剤層の形成され
た接着テープを得た。この接着テープは支持体であるP
TFEフィルムの他面側から、一次および二次処理によ
り形成された濃褐色部と淡褐色部とが視認でき、しか
も、その境界も明瞭に識別できるものであった。従っ
て、この接着テープは他の物品の所定位置への貼着に際
し、位置合わせが容易にできた。
【0028】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されており、
従来困難であった含フッ素高分子成形体の所定表面に文
字、図柄、記号等を褐色の色調差により表示することが
できる。また、処理面に接着剤層を形成した接着テープ
は濃褐色部と淡褐色部の境界が非処理面側から視認で
き、他の物品の所定位置への貼着に際し、位置決めが容
易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る方法において、含フッ素高分子成
形体の所定表面をパターン状に被覆した実例を示す正面
図である。
【図2】本発明に係る方法において、含フッ素高分子成
形体の所定表面をパターン状に被覆した実例を示す側面
図である。
【図3】本発明に係る方法において、含フッ素高分子成
形体の所定表面をパターン状に被覆した他の実例を示す
側面図である。
【符号の説明】
1 含フッ素高分子成形体 2 接着テープ 3 接着テープ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの表面において、濃褐色
    部と淡褐色部を有することを特徴とする含フッ素高分子
    成形体。
  2. 【請求項2】 含フッ素高分子成形体の所定表面を任意
    のパターンで被覆した後、該成形体の前記表面を金属ナ
    トリウムの液体アンモニア溶液または金属−多環芳香族
    化合物錯体含有液で処理し、次いで、パターン状の被覆
    を除去し、この表面を再度前記溶液または含有液で処理
    することを特徴とする含フッ素高分子成形体の製造法。
  3. 【請求項3】 含フッ素高分子フィルムの片面が濃褐色
    部と淡褐色部を有しており、且つ、該片面に接着剤層が
    設けられて成る接着テープ。
JP25794194A 1994-10-24 1994-10-24 含フッ素高分子成形体、その製造法およびその用途 Pending JPH08120103A (ja)

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