JPH0811918B2 - 拡幅用トンネル掘削機のカッターヘッド - Google Patents

拡幅用トンネル掘削機のカッターヘッド

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JPH0811918B2
JPH0811918B2 JP5044543A JP4454393A JPH0811918B2 JP H0811918 B2 JPH0811918 B2 JP H0811918B2 JP 5044543 A JP5044543 A JP 5044543A JP 4454393 A JP4454393 A JP 4454393A JP H0811918 B2 JPH0811918 B2 JP H0811918B2
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tunnel
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cutter
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有孝 福田
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、既存のトンネルの口
径を拡げるための拡幅用トンネル掘削機に好適な、カッ
ターヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】新規にトンネルを掘削するための全断面
掘削用のカッターヘッドは、図8に示すカッターヘッド
42のように前面がフラットな形状であったり、あるい
は図9(a)に示すカッターヘッド52ように前面の
外周付近がドーム型の形状であったりするものが一般的
である。またカッターヘッドの全体的な構造は円盤体状
で、図9(b)に示すようにその前面全体に多数のカッ
ター53を取り付けたものが一般的である。図8中の符
号43はカッターである。
【0003】なお、拡幅用のトンネル掘削機としては、
英国特許第5,317号に記載のパイロット・リーミン
グ方式の掘削機がある。この方式の掘削機は、図示を省
略するが、開口断面が円形のパイロットトンネル内に挿
入され、グリッパーおよび伸縮機構を備えた先導部(パ
イロット機)と、この先導部の後端に接続され、拡幅用
カッターディスクを備えた後続部(リーミング機)とか
らなり、パイロットトンネルの内周壁にグリッパーを押
圧して先導部を固定し、後続部のカッターディスクを回
転させて伸縮機構により後続部を引き寄せることによ
り、パイロットトンネルの周囲を掘削してトンネルを拡
幅する構造からなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の一般的なカッターヘッド42・52(図8およ
び図9)により、既存のトンネルAの周囲を掘削して拡
幅しようとすると、図5(b)に示すように、掘削機の掘
削推進時に既存のトンネルAのコーナー部分Cがカッタ
ーヘッドによって水平又はほぼ水平に前向きの力F’で
押圧され、剥離したり崩壊したりし易い。
【0005】また、従来のカッターヘッドにも、掘削ず
りを掬い上げるためのスクレーパ44・54が具備され
ている(図8および図9(b)参照)が、カッターヘッド
の前面から前方へわずかに突出させて設けられている。
つまり、従来のカッターヘッドはその前面を全体的に切
羽に押し付けた状態で、カッターにより掘削され落下す
る“ずり”を切羽とわずかな間隙内においてスクレーパ
で掬い取る構造になっている。このため、カッターヘッ
ドの前方に既存のトンネルAの空間部分があると、“ず
り”はスクレーパではほとんど掬い上げられず、既存の
トンネルA側に“ずり”が落ち込むおそれがあり、“ず
り”のカッターヘッド内への取り込みが悪くなり、掘削
作業に悪影響を及ぼす。
【0006】また、全断面掘削用の一般的なカッターヘ
ッド42・52で、既存のトンネルAを拡幅する場合に
は、掘削機本体の前方がカッターヘッドで塞がれてお
り、掘削ずりを既存トンネル側へ排土する場合は、カッ
ターヘッド内へ掘削ずりを取り込み、排土装置へずりを
送り込む連続作業ができないため、掘削効率および作業
効率に欠ける。
【0007】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、既存のトンネルの掘削に際し切羽の剥離や崩壊を最
小限に抑えながら、掘削ずりを確実に取り込むことがで
き、とくに既存の馬蹄形断面のトンネルの老朽化および
同断面形状のトンネルを含む既存の小口径トンネルの拡
幅要求に対応してトンネルを拡幅できる、拡幅用トンネ
ル掘削機のカッターヘッドを提供することを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明にかかる、既存のトンネルの口径を拡げるた
めの拡幅用トンネル掘削機のカッターヘッドは、a)掘
削部での地山を支持し、既存トンネルと拡幅トンネル間
の掘削部分の剥離・崩落を防止するために、カッター刃
先を結んだ軌跡が円錐形状になるとともに、b)その傾
斜部の角度が鉛直方向に対して既存トンネルと拡幅トン
ネル間の掘削部分の剥離・崩落防止に有効な角度を有す
るように複数のカッターを設けるとともに、c)該カッ
ターが取り付けられる傾斜部の面板に、複数の開口とス
クレーパを設け、d)前記カッターヘッドの中心部分を
開口させ、該中心部分の開口にカッターヘッドセンター
部を着脱自在に装着できるようにしている。
【0009】
【0010】
【作用】上記した構成の本発明のカッターヘッドによれ
ば、既存のトンネルの拡幅用掘削作業において、拡幅後
のトンネルと既存のトンネルとの段差部のコーナー部に
カッターヘッドの円錐状傾斜部が圧し当てられ、カッタ
ーヘッドの回転により既存のトンネルの周囲が掘削され
ていく。前記コーナー部には、カッターヘッドの傾斜部
で掘削機の推進により生じる水平方向の力と、傾斜部に
よる上向きの力との合力である、水平方向に対し適度に
傾斜した力Fが作用し、コーナー部はカッターヘッドの
傾斜部である程度支持されることによって、コーナー部
分の剥離や崩壊が極力防止される(図5(a)参照)。
【0011】また、カッターヘッドの円錐状傾斜部で地
山が掘削される際に生じる“ずり”は、傾斜部と対応す
る円錐状の切羽とカッターヘッドとの間隙内において鉛
直方向に落下することにより、まず、カッターヘッドの
傾斜部の面板上に落下するから、面板の開口(掘削土砂
の取り込み口)から直接あるいはスクレーパで掬い上げ
られ後にカッターヘッド内に取り込まれる。なお、こう
してカッターヘッド内に取り込まれる際に、スクレーパ
の周辺から地上にこぼれ落ちた“ずり”は、傾斜部の面
板に後続する外周面にも複数の開口とスクレーパを設け
ておくことにより、外周側のスクレーパによって掬い上
げられたのち、外周面の開口(掘削土砂の取り込み口)
からカッターヘッド内に取り込まれる。したがって、カ
ッターヘッドの回転による掘削時に生じる“ずり”は、
切羽の下方から一掃されて取り残しがほとんどないた
め、掘削作業が円滑に遂行される。
【0012】 さらに、カッターヘッドのセンター部を
取り外してその中心部分を開口させた状態で掘削作業を
行うことにより、またカッターヘッドによる掘削時に生
じる“ずり”の排出方向を、主としてトンネルの立地条
件に合わせてカッターヘッドの前方か後方かを選択する
ことができる。さらに、カッターヘッドの開口にセンタ
ー部を取り付ければ、既存のトンネルの拡幅作業だけで
なく、新規にトンネルを掘削することもできる。
【0013】
【実施例】以下、この発明の拡幅用トンネル掘削機のカ
ッターヘッドの実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】図1は本実施例にかかるカッターヘッドを
備えた拡幅用トンネル掘削機の中央縦断面図、図2は図
1のトンネル掘削機のX方向矢視図、図3は右半分がカ
ッターヘッドの正面図で左半分が図1のY−Y線断面図
である。
【0015】図1に示すように、トンネル掘削機の本体
1は中空の円筒体からなり、前胴1aと中胴1bと後胴
1cとに分割され、前胴1aと中胴1bとが中折れピン
2aで水平方向に屈曲自在に連結され、また中胴1bと
後胴1cとが中折れリンク2bで水平・垂直方向に屈曲
自在に連結されている。中胴1bは内筒1b−1と外筒
1b−2とを摺動自在に重合した2重シールド構造から
なり、内筒1b−1側が前胴1aに、外筒1b−2側が
後胴1cにそれぞれ連結されている。さらに、前胴1a
の後壁と後胴1cの前壁とが複数本の推進用ジャッキ3
で連結され、これらの推進用ジャッキ3の伸縮動作によ
り、中胴1bの内筒1b−1と外筒1b−2が相互に摺
動して重合部分の長さが変化し、前胴1aと後胴1cの
間隔が変わる。
【0016】後胴1cの両側には、図2のようにリヤグ
リッパー4がシリンダ装置(図示せず)を介してその外
周プレートから外方へ出入自在に配備されている。また
前胴1aにも、複数のフロントグリッパー5が図1のよ
うにシリンダ装置5aを介し外周プレートから出入自在
に配備されている。
【0017】掘削機本体1(前胴1a)の先端に、カッ
ターヘッド6が回動自在に支持されている。このカッタ
ーヘッド6の支持構造は、その外周付近を軸受7で回動
自在に支持した外周支持タイプで、前胴1a内に配設さ
れた駆動モーター20によりギヤ20aを介してカッタ
ーヘッド6が回転される。カッターヘッド6は截頭円錐
台状に形成し、前面の中心部分6aを開口させるととも
に、この開口6aから軸方向に連続して貫通する開口6
bを設けている。なお、前記開口6aには、後述するよ
うにセンター部6fが着脱可能に装着できるようになっ
ている。また、前方の環状面板(請求項1でいう傾斜部
の面板)6cを図1のように円錐状に傾斜させるととも
に、環状面板6cにはその円周方向に間隔をあけて土砂
取り入れ口6dを開口させている。また各土砂取り入れ
口6dの反回転(カッターヘッド6の)側に、板状のス
クレーパ8を円錐状に傾斜した面板6cに沿って前方へ
突設している。
【0018】環状面板6cの後端周縁に続く外周面6e
にも、円周方向に間隔をあけて土砂取り入れ口6sを開
口させている。そして、各土砂取り入れ口6sの反回転
(カッターヘッド6の)側からバケット状のスクレーパ
9を、図3のように回転側にかけて円周方向に沿って延
設している。さらに,カッターヘッド6の開口6b内の
一部(下半分)において、前胴1aの前壁に固設した支
持台10a上に土砂収集用のホッパー10を固定してい
る。また、環状面板6cの前面には、図3のように多数
のローラーカッター11を取り付けている。
【0019】図4(a)はカッターヘッドの開口を開放し
た状態、図4(b)は他の実施例を示すもので、カッター
ヘッドの開口にセンター部を装着した状態を現してい
る。
【0020】カッターヘッド6の開口6a内には、図4
(a)に示すように凹状のボス部6gを設け、このボス部
6gの底面に環状のフランジ6hを形設している。そし
て、このフランジ部6hに対応するフランジ6i・6j
を、センター部6fおよびカバー体6kに設けて止具6
tで固定するようにしている。センター部6fは、前記
環状面板6cに連続する環状傾斜板6mを備えた截頭円
錐台からなり、その中央部のフラットな面板6nに、ロ
ーラーカッター11aを取り付けた構造からなる。ま
た,カバー体6kは、前記環状面板6cに連続する環状
傾斜板6pを備えた環体からなり、カバー体6kを凹状
のボス部6gに取り付けることにより、フランジ6hを
保護するようにしている。
【0021】図4(b)のカッターヘッド6は、開口6a
のボス部6gにセンター部6fを装着した状態を現して
いる。最外周のゲージカッター11bは取付用のサドル
形状がその内側のローラーカッター11とは異なってい
る。このため、環状面板6cの一部を切り欠き、取付用
の座板6rを別途設けている。
【0022】ところで、本発明の実施例にかかるカッタ
ーヘッド6を備えたトンネル掘削機は、図1に示すよう
に、掘削機本体1の中心部分を全長にわたり空間12に
形成し、またこの空間12はカッターヘッド6の中心部
分の開口6a・6bに連続させ、空間12(開口6a・
6bを含め)内に排土装置を設置できるように構成され
ている。したがって、このトンネル掘削機では、センタ
ー部6fを取り外してカッターヘッド6の開口6aを開
放した状態で、ベルトコンベヤやシュートなどの排土装
置をトンネルの立地条件に応じてカッターヘッド6の前
方へ設けたり、あるいは従来の掘削機と同様にカッター
ヘッド6から掘削機本体1の後方へ設けたりできる。
【0023】図6および図7はそれぞれ掘削ずりを掘削
機の前方へ排出する方式のトンネル掘削機を示す中央縦
断面図である。図6の掘削機では、その先端部分を示す
ように、カッターヘッド6の開口6a・6b内に、排土
用シュート13を前方下向けに配置し、支持部材14に
よりカッターヘッド6とは接触しないように支持してい
る。このトンネル掘削機の場合は、カッターヘッド6の
ローラーカッター11で掘削された時に生じる掘削ずり
が、スクレーパ8・9で掬い上げられ、土砂取り入れ口
6d・6sからシュート13上に落下し、シュート13
に沿って既存トンネルA内のカッターヘッド6の前方へ
排出される。
【0024】図7の掘削機では、比較的長尺のベルトコ
ンベヤ15を、前胴1aの中央付近からカッターヘッド
6の開口6a・6bを挿通させて前方へ張出している。
ベルトコンベヤ15は、その基端部を前胴1aの環状フ
レーム16に固設した支持台17上およびホッパー10
(図3)の支持台10a上にそれぞれ固定している。な
お、ホッパー10は取り除き、ベルトコンベヤ15をカ
ッターヘッド6とは接触しないように、開口6a・6b
から前方へ張出させている。このトンネル掘削機の場合
は、掘削された時に生じる掘削ずりはスクレーパ8・9
で掬い上げられたのち、土砂取り入れ口6d・6sから
ベルトコンベヤ15のコンベヤベルト15a上に落下
し、反時計方向に回転するコンベヤベルト15aで前方
へ送られ、既存トンネルA側に排出される。
【0025】なお、図示は省略するが、従来の一般的な
掘削機と同様に、ベルトコンベヤなどの排土装置をカッ
ターヘッド6の後方より掘削機本体1の空間12内を通
して後方へ設けてもよい。
【0026】ここで、本発明のカッターヘッドによる掘
削態様をトンネル掘削機の動作を含めて図1、図3およ
び図5(a)を参照して説明する。
【0027】図1は岩盤に発破工法などにより掘削され
た馬蹄形トンネルAを断面円形の大口径トンネルBに拡
幅する作業状態を示している。図1に示すように、トン
ネル掘削機1は拡幅側のトンネルB内に配置され、リヤ
グリッパー4を張り出して坑壁に押し付けることにより
後胴1cを固定し、カッターヘッド6を回転させながら
推進用ジャッキ3を徐々に伸長し、前胴1aとともにカ
ッターヘッド6を前進させる。
【0028】カッターヘッド6は上記したとおり截頭円
錐台状にしているから、図5(a)に示すように、トンネ
ルAとトンネルBのコーナー部をカッターヘッド6の円
錐状に傾斜した面板6c(のローラーカッター11)
で、鉛直方向に対し適当な角度(たとえば30゜)をも
って切羽Cを上向きに傾斜した力Fで押さえ、崩壊を防
止しながら掘削される。なお、図1において前胴1aが
前進するのに伴って、中胴1bの内筒1b−1側が外筒
1b−2に対し前方へ摺動し、両筒1b−1・1b−2
の重合箇所が減少して中胴1bが延びる。
【0029】図3に示すように、地山の掘削により生じ
る“ずりS”は、地山の掘削された円錐台状に傾斜した
切羽とカッターヘッド6の傾斜した環状面板6c(のロ
ーラーカッター11)との間隙内で、鉛直方向に落下し
てカッターヘッド6の環状面板6cの土砂取り込み口6
dから直接カッターヘッド6内のホッパー10に取り込
まれる。またカッターヘッド6の前面の板状スクレーパ
8の形状は、図5(a)のようにトンネルAとBの断面の
段差に合わせてあるから、鉛直方向に落下した“ずり
S”は、図3のようにスクレーパ8で掬い上げられ後
に、土砂取り込み口6dからホッパー10に取り込まれ
る。さらに、スクレーパ8の周辺から地上にこぼれ落
ち、取り残された“ずりs’”は、すぐ後方の外周面6
eのバケット状スクレーパ9によって掬い上げられた
後、外周面6eの土砂取り込み口6sからカッターヘッ
ド6内のホッパー10に取り込まれる。したがって、カ
ッターヘッド6の回転による掘削時に生じる“ずりS”
は、切羽C(図1)の下方から一掃されて取り残される
ことがないため、掘削作業が円滑に遂行される。なお、
掘削ずりを排出する方向は、トンネルA・Bの立地条件
などを考慮して適宜決定される。
【0030】図1において推進用ジャッキ3の伸長動に
よりカッターヘッド6を前進させながらトンネルAの周
囲を掘削し、推進用ジャッキ3が最大限伸長されると、
今度は前胴1aのフロントグリッパー5を張り出して坑
壁に押し付け前胴1aを固定するとともに、後胴1cの
リヤグリッパー4を引っ込め、推進用ジャッキ3を収縮
して後胴1cを前胴1a側へ引き寄せる。このとき、中
胴1bの内筒1b−1に対し外筒1b−2が前方へ摺動
し、両筒1b−1・1b−2の重合箇所が増加して中胴
1bが縮む。このあと、後胴1cのリヤグリッパー4を
張り出して坑壁に押し付けることにより後胴1cを固定
し、前胴1aのフロントグリッパー5を引っ込める。そ
して、カッターヘッド6を回転させながら推進用ジャッ
キ3を徐々に伸長し、上記した手順を繰り返すことによ
り掘削作業が遂行される。
【0031】ところで、本発明のカッターヘッド6を備
えた拡幅用トンネル掘進機の一例を上記したが、これに
限定されるものではなく、例えば下記のように実施する
こともできる。
【0032】a.シールド付トンネル掘削機に代えてオ
ープン型の掘削機に、カッターヘッドを装着する。
【0033】b.トンネル掘削機の後部に、セグメント
壁を構築するためのエレクターを装備する。
【0034】c.トンネル掘削機本体1を、前胴と後胴
とを摺動自在に連結した2胴構造とし、水平方向に屈曲
可能にするための中折れピン2aと中折れリンク2bと
を省いて構造を簡素化する。
【0035】d.カッターヘッド6の開口6aにセンタ
ー部6fを装着した状態で掘削する場合には、既存のト
ンネルの拡幅工事だけでなく、トンネルの新規工事に使
用できる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の拡幅用トンネル掘削機のカッターヘッドには、
次のような効果がある。
【0037】(1) 既存のトンネルのコーナー部はカッタ
ーヘッドの傾斜部である程度支持されることによって、
コーナー部分の剥離や崩壊が最小限に抑えられる。
【0038】 (2)カッターヘッドにより地山が掘削
される際に生じる“ずり”は、スクレーパと傾斜部の面
板に設けた土砂取り込み用の開口の作用によりカッター
ヘッド内に取り込まれ、一掃されて取り残しがほとんど
ないために、掘削作業が円滑に遂行される。
【0039】 (3)カッターヘッドのセンター部を取
り外してその中心部分を開口させた状態で掘削作業を行
うことにより、カッターヘッドによる掘削時に生じる
“ずり”の排出方向を、主としてトンネルの立地条件に
合わせてカッターヘッドの前方か後方かを選択すること
ができるうえに、カッターヘッドの開口にセンター部を
取り付けることにより、既存のトンネルの拡幅作業だけ
でなく、新規にトンネルを掘削することも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるカッターヘッドを備え
た拡幅用トンネル掘削機を示す中央縦断面図である。
【図2】図1のトンネル掘削機のX方向矢視図である。
【図3】図面の右半分が図1のトンネル掘削機のカッタ
ーヘッドの正面図で、左半分が図1のY−Y線断面図で
ある。
【図4】図4(a)はカッターヘッドの開口を開放した
状態、図4(b)は他の実施例を示すもので、カッター
ヘッドの開口にセンター部を装着した状態を現してい
る。
【図5】図5(a)は本発明のカッターヘッドによる掘
削状態を示す断面図、図5(b)は公知のカッターヘッ
ドによる掘削状態を示す断面図である。
【図6】本発明の実施例にかかる、掘削ずりを掘削機の
前方へ排出する方式のトンネル掘削機の先端部分を示す
中央縦断面図である。
【図7】本発明の他の実施例にかかる、掘削ずりを掘削
機の前方へ排出する方式のトンネル掘削機を示す中央縦
断面図である。
【図8】公知のカッターヘッドを備えたオープン型掘削
機の先端部分を示す中央縦断面図である。
【図9】図9(a)は公知のカッターヘッドを備えたト
ンネル掘削機の先端部分を示す中央縦断面図、図9
(b)は同正面図である。
【符号の説明】
1 掘削機本体 3 推進用ジャッキ 4・5 グリッパー 6 カッターヘッド 6a.6b 開口 6c 環状面板 6d・6s 土砂取り込み口 8・9 スクレーパ 10 ホッパー 12 空間 A・B トンネル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存のトンネルの口径を拡げるための拡
    幅用トンネル掘削機のカッターヘッドにおいて、 カッター刃先を結んだ軌跡が円錐形状になるとともに、
    その傾斜部の角度が鉛直方向に対して既存トンネルと拡
    幅トンネル間の掘削部分の剥離・崩落防止に有効な角度
    を有するように複数のカッターを設けるとともに、該カ
    ッターが取り付けられる傾斜部の面板に、複数の開口と
    スクレーパを設け、前記カッターヘッドの中心部分を開口させ、該中心部分
    の開口にカッターヘッドセンター部を着脱自在に装着で
    きるようにした ことを特徴とする拡幅用トンネル掘削機
    のカッターヘッド。
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JP2637536B2 (ja) * 1989-01-10 1997-08-06 株式会社熊谷組 シールド掘進機
JPH086553B2 (ja) * 1991-04-30 1996-01-24 株式会社奥村組 トンネル改築用掘削機

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