JP2875631B2 - 縦穴用掘削機 - Google Patents

縦穴用掘削機

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JP2875631B2
JP2875631B2 JP50794496A JP50794496A JP2875631B2 JP 2875631 B2 JP2875631 B2 JP 2875631B2 JP 50794496 A JP50794496 A JP 50794496A JP 50794496 A JP50794496 A JP 50794496A JP 2875631 B2 JP2875631 B2 JP 2875631B2
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JP
Japan
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head
cutter
main body
cylindrical portion
space
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JP50794496A
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English (en)
Inventor
登始夫 明坂
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Iseki Kaihatsu Koki KK
Original Assignee
Iseki Kaihatsu Koki KK
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、上下方向へ伸びる穴を掘削するための掘削
機に関する。
背景技術 コンクリート構造物用の基礎、鉄塔用の基礎、橋脚用
の基礎、トンネル掘削用の立坑、鉱山用の立坑等に用い
る深い縦穴を掘削する掘削機は種々提案されている。し
かし、従来のこの種の掘削機では、掘削物を穴底におい
てバケット等に積み込む作業をしなければならないか
ら、縦穴が深くなるほど、掘削物の処理が面倒になり、
掘削に時間を要する。
本発明の目的は、穴底におけるバケット等への掘削物
の積み込み作業をなくすことにある。
発明の開示 本発明の縦穴用掘削機は、軸線が上下方向となるよう
に配置される筒状の本体と、該本体の下端部に前記軸線
の周りに回転可能に配置されたカッタヘッドと、該カッ
タヘッドを回転させる駆動装置とを含む。
カッタヘッドは、本体の下端部に前記軸線の周りに回
転可能に支持された第1のヘッドであって上下方向へ貫
通する空間部を中央部に有する第1のヘッドと、第1の
ヘッドの下側の土砂を掘削すべく第1のヘッドに配置さ
れた少なくとも1つの第1のカッタと、前記空間部に上
方から着脱可能にかつ同軸的に配置される第2のヘッド
であって第1のカッタによる掘削物を受け入れる筒状部
および該筒状部の下端を閉鎖する底部を有する第2のヘ
ッドと、該第2のヘッドの下側の土砂を掘削すべく第2
のヘッドに配置された少なくとも1つの第2のカッタと
を備える。第2のヘッドは、さらに、前記第2のカッタ
による掘削物を前記筒状部内に受け入れるべく前記底部
に形成された切欠部を有する。
カッタヘッドは、掘削機が自重や推進装置等により下
降する力を受けている間、駆動装置により本体の軸線の
周りに回転されて、第1および第2のカッタにより本体
とほぼ同じ直径の縦穴を掘削する。
第1のカッタによる掘削物は、カッタヘッドの回転に
ともなって、第1のヘッドの空間部の側に移動され、最
終的に第2のヘッドの筒状部内に受け入れられる。これ
に対し、第2のカッタによる掘削物は、カッタヘッドの
回転にともなって、第2のヘッドの切欠部を介して第2
のヘッドの筒状部内に入る。
第2のヘッドの筒状部内が掘削物で満杯になると、第
2のヘッドは、クレーン等の揚重機械により地上に上げ
られ、筒状部に収容している掘削物を地上に排出し、そ
の後揚重機械により穴底に降ろされ、第1のヘッドに装
着される。
上記のように、本発明によれば、掘削手段の一部材で
ある第2のヘッドを掘削手段の他の一部材である第1の
ヘッドの空間部に上方から着脱可能に配置し、掘削物を
第2のヘッドの筒状部に受け入れるようにしたから、掘
削物を穴底においてバケット等に積み込む作業が不要に
なる。
第1のヘッドまたは第1のカッタは、第1のカッタに
よる掘削物を、カッタヘッドの回転にともなって前記空
間部の側に移動させるガイドを有することが好ましい。
これにより、第1のカッタによる掘削物が第2のヘッド
の筒状部に確実に受け入れられる。
第2のヘッドは、さらに、前記切欠部を前記底部の上
側において開閉すべく前記底部の上側に水平方向へ伸び
る軸線の周りに角度的に回転可能に配置された蓋を有す
ることが好ましい。これにより、第2のヘッドを穴底と
地上との間で移動させるときに、第2のヘッド内の掘削
物が切欠部から落下することを防止することができる。
第1のヘッドは、下部が上部より前記空間部の側とな
る傾斜面を有する複数のガイド部を前記空間部の上端を
形成する部材の上面中心側の部位に有することが好まし
い。これにより、第2のヘッドを第1のヘッドの空間部
に装着するとき、第2のヘッドが第1のヘッドに対し多
少変位していても、第2のヘッドがガイドにより回転中
心側に案内され、その結果第2のヘッドを下降させるだ
けで第2のヘッドを第1のヘッドの空間部に装着するこ
とができる。
第2のヘッドは、さらに、前記空間部の上端を形成す
る部材の上面中心側の縁部に当接するストッパを前記筒
状部の上端部外周に有することが好ましい。これによ
り、ストッパが空間部の上端を形成する部材に当接する
ことにより、第2のヘッドを第1のヘッドの空間部内を
下方に移動させるだけで上下方向における第2のヘッド
の位置決めが行なわれ、第1のヘッドへの第2のヘッド
の装着作業が容易になる。
第2のヘッドの上下方向における長さ寸法は第1のヘ
ッドのそれより大であり、第2のヘッドは、該第2のヘ
ッドが第1のヘッドに配置された状態において、少なく
とも第1のヘッドより下方へ突出することが好ましい。
これにより、第2のヘッドの筒状部の直径寸法を大きく
することなく、掘削物の収納可能量を多くすることがで
きる。
第2のヘッドは、さらに、第1のカッタによる掘削物
を前記筒状部内に受け入れるべく前記筒状部に形成され
た開口と、前記筒状部に該筒状部の内面に沿って上下方
向へ移動可能に配置されて前記開口を開閉するシャッタ
とを有することが好ましい。これにより、掘削の間は、
開口を開放して第1のカッタによる掘削物を第2のヘッ
ドの筒状部にこれの周りから受け入れることができ、ま
た第2のヘッドの昇降の間は、開口を閉鎖することによ
り、掘削物が開口から落下することを防止することがで
きる。
第1のヘッドは、前記空間部の周りを伸びる下面を形
成する板状部であって第1のカッタが前記板状部に下側
の土砂を掘削すべく配置された板状部を有し、前記板状
部は第1のカッタによる掘削物を上側に受け入れる切欠
部を有し、前記開口は前記板状部の上方の空間に連通す
ることが好ましい。これにより、第1のカッタによる掘
削物が板状部の上方の空間に受け入れられるから、第1
のカッタによる掘削抵抗が小さく、また板状部の上方の
空間に受け入れられた掘削物が第2のヘッドに向けて移
動しやすい。
カッタヘッドは、さらに、第2のヘッドの周りの土砂
を掘削すべく前記筒状部の下部外側に配置された第3の
カッタを備え、第2のヘッドは、さらに、第3のカッタ
による掘削物を前記筒状部内に受け入れるべく前記筒状
部の下部に形成された切欠部を有することが好ましい。
これにより、第2のヘッドの筒状部の周りの土砂が余分
に掘削されるから、第2および第3のカッタにより形成
された穴への第2のヘッドの筒状部の着脱が容易にな
り、その結果掘削物の排出のために第2のヘッドを第1
のヘッドの空間部に着脱する作業が容易になる。
第2のヘッドは、さらに、互いに反対方向へ伸びるよ
うに前記筒状部の下部外側に設けられた一対のピンを有
することが好ましい。これにより、地上側において、第
2のヘッドを吊り下げた状態で、両ピンをY字状の支柱
等に載せ、両ピンを中心にして第2のヘッドを転倒させ
ることにより、筒状部内の掘削物を筒状部から所定の部
位に移すことができる。
複数の前記第1のカッタが前記第1のヘッドに前記軸
線の周りに角度的間隔をおいて配置されており、前記第
2のヘッドは、さらに、前記第1のカッタによる掘削物
を前記筒状部内に受け入れるべく前記筒状部に前記軸線
の周りに角度的間隔をおいて前記筒状部に形成された複
数の開口と、前記筒状部に該筒状部の内側面に沿って上
下方向へ移動可能に配置されてそれぞれが前記開口を開
閉する複数のシャッタと、該シャッタを上端部において
互いに連結する連結部材とを有することが好ましい。こ
れにより、連結部材を吊り上げると、シャッタが第2の
ヘッドの重量により筒状部に対して上昇されて開口を閉
鎖するのに対し、第2のヘッドを所定の箇所に置くと、
シャッタが自重により下降されて開口を開放し、したが
って開口の開閉操作が自動的になる。その結果、第2の
ヘッドを昇降させるだけで、第1のヘッドに対する第2
のヘッドの着脱、第2のヘッドへの掘削物の収納をする
ことができる。
さらに、第2のヘッドを第1のヘッドに対し下方に押
圧する押圧装置であって第2のヘッドを押す部位が前記
空間部への第2のヘッドの着脱を妨げない位置に後退可
能の押圧装置を含むことが好ましい。これにより、掘削
の間、第2のヘッドが第1のヘッドに対し上昇すること
を防止することができるから、第2のカッタによる掘削
効率が高くなる。
好ましい実施例においては、さらに、前記本体を下降
させる推進機構を含み、該推進機構は、前記軸線の周り
に間隔をおいて配置された複数のジャッキであって前記
本体の上部に配置される覆工に反力を得て前記本体を押
す複数のジャッキを備える。
好ましい他の実施例においては、さらに、前記本体を
下降させる推進機構を含み、該推進機構は、前記本体の
上部に前記軸線の方向へ相対的に変位可能に嵌合された
筒状体と、該筒状体の外周に周方向に順次配置された弧
状の複数の押圧体と、該押圧体を前記筒状体の半径方向
へ変位させる複数の第1のジャッキと、前記軸線の周り
に間隔をおいて配置された複数の第2のジャッキであっ
て前記筒状体に反力を得て前記本体を押す複数の第2の
ジャッキとを備える。
各第1のジャッキは、周方向に隣り合う押圧体をそれ
らが相寄り相離れる方向へ変位させる。前記本体と前記
第1の部材とは、前記軸線の周りの相対的回転不能に嵌
合されている。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の縦穴用掘削機の一実施例を示す縦
断面図である。
第2図は、カッタヘッドの一実施例を示す平面図であ
ってリング、カバー、上側板状部を除去して示す平面図
である。
第3図は、本体とカッタヘッドとの結合部の一部を拡
大して示す縦断面図である。
第4図は、本体とカッタヘッドとの結合部の他の一部
を拡大して示す縦断面図である。
第5図は、第2のヘッドの一実施例を示す平面図であ
って一部を破断して示す平面図である。
第6図は、第5図に示す第2のヘッドの正面図であっ
て一部を破断して示す正面図である。
第7図は、第5図に示す第2のヘッドの右側面図であ
って一部を破断して示す右側面図である。
第8図は、第2のカッタの近傍を拡大して示す断面図
である。
第9図は、押圧装置の配置位置を示す平面図である。
第10図は、押圧装置の一実施例を示す正面図である。
第11図は、第10図に示す押圧装置の平面図である。
第12図は、地上設備の一実施例を示す正面図である。
第13図は、第12図に示す地上設備の右側面図である。
第14図は、掘削機の他の実施例を示す縦断面図であっ
て押圧体を突出させた状態を示す断面図である。
第15図は、第14図に示す掘削機において押圧体を後退
させた状態を示す縦断面図である。
第16図は、第14図の16−16線に沿って得た断面図であ
る。
第17図は、第14図に示す掘削機における押圧体と第1
のジャッキとの関係を示す横断面図であって第1のジャ
ッキを収縮させて押圧体を後退させた状態の横断面図で
ある。
第18図は、第17図と同様の横断面図であって第1のジ
ャッキを伸長させて押圧体を突出させた状態の横断面図
である。
第19図は、第14図に示す掘削機における押圧体と第1
のジャッキとの関係を示す縦断面図であって第1のジャ
ッキを収縮させて押圧体を後退させた状態の縦断面図で
ある。
第20図は、第14図に示す掘削機における押圧体と第2
のジャッキとの関係を示す縦断面図であって押圧体を後
退させかつ第2のジャッキを収縮させた状態の縦断面図
である。
第21図は、第14図に示す掘削機における押圧体と第2
のジャッキとの関係を示す縦断面図であって押圧体を突
出させかつ第2のジャッキを伸長させた状態の縦断面図
である。
第22図は、第14図に示す掘削機における本体と筒状体
との相対的な回転を阻止する回り止め手段の一実施例を
示す断面図である。
第23図は、第22図の23−23線に沿って得た断面図であ
る。
発明を実施するための最良の形態 第1図を参照するに、縦穴用掘削機10は、円筒状のシ
ールド本体12と、本体12の下端部に本体12の軸線14の周
りに回転可能に配置されたカッタヘッド16と、該カッタ
ヘッドを回転させる駆動装置18とを含む。
第1図、第2図および第4図に示すように、本体12の
下端部には、リング状の底板20が図示しないボルト・ナ
ット等により内向きのフランジ状に同軸的に連結されて
いる。底板20の上には、環状の床22が形成されている。
図示してはいないが、本体12、底板20および床22は、
それぞれ、軸線14の周りの複数の好ましくは3以上の部
材に分割されており、また周方向に隣り合う部材はボル
ト・ナット等により分離可能に連結されている。これに
より、本体12、底板20および床22を容易に運搬すること
ができ、またそれらを分解して撤去することができる。
また、図示してはいないが、本体12の分割された各部
位は、底板20および床22の分割された2つの部位にボル
ト・ナット等により分離可能に連結されている。同様
に、底板20および床22の分割された各部位は、本体12の
分割された2つの部位にボルト・ナット等により分離可
能に連結されている。これにより、周方向に隣り合う部
材の結合強度が高められる。
第1図〜第7図に示すように、カッタヘッド16は、本
体12の下端部に軸線14の周りに回転可能に支持された環
状の第1のヘッド24と、該第1のヘッドの下側の土砂を
掘削する複数の第1のカッタ26と、第1のヘッド24の中
央部を上下方向に貫通する空間部に上方から着脱可能に
かつ同軸的に配置されるバケット状の第2のヘッド28
と、該第2のヘッドの下側の土砂を掘削する複数の第2
のカッタ30と、第2のヘッドの下端部の周りの土砂を掘
削する複数の第3のカッタ32とを備える。
第1図〜第4図に示すように、第1のヘッド24は、上
側板状部34と、下側板状部36と、外側板状部38と、内側
板状部40とを有する。上側板状部34、下側板状部36、外
側板状部38および内側板状部40は、軸線14の周りを伸び
る環状の内部空間を共同して形成するように、溶接等に
より互いに固定されている。しかし、上側板状部34、下
側板状部36、外側板状部38および内側板状部40をボルト
・ナット等により分離可能に結合してもよい。
図示してはいないが、第1のヘッド24は本体12の軸線
14の周りの複数の部材に分割されており、また周方向に
隣り合う部材はボルト・ナット等により分離可能に連結
されている。これにより、第1のヘッド24を容易に運搬
することができ、また第1のヘッド24を分解して撤去す
ることができる。このため、上側板状部34、下側板状部
36、外側板状部38および内側板状部40のそれぞれも、第
1のヘッド24の分割部材に対応した複数の部材から形成
されている。第1のヘッド24の内部空間は、複数の仕切
り板42により複数の室に区画されている。
下側板状部36は、中心部が周辺部より下方となるよう
に傾斜された截頭円錐形の下面を形成しており、また本
体12の軸線14の周りに間隔をおいた複数箇所(図示の例
では、対向する2箇所)のそれぞれに切欠部44を有す
る。各仕切り板42の上縁部は上側板状部34の上方に突出
しており、これにより半径方向へ伸びる複数のリブが上
側板状部34の上面に形成されている。
第1図、第3図、第4図および第9図に示すように、
第1のヘッド24は、支持軸およびブラケット等により本
体12の下端部に本体12の軸線14と平行の軸線の周りに回
転可能に取り付けられた複数のローラ46と、軸線14の周
りを伸びるように上側板状部34に取り付けられた受け用
のリング48と、リング48の上にボルト等により取り付け
られた組付け用のリング50とにより、本体12の下端部に
回転可能に組み付けられて支持されている。
ローラ46は、本体12の軸線14の周りの仮想的な円上に
等間隔をおいて配置されており、また周方向に連続する
V字状の溝46aを外周面に有する。ローラ46は、3以上
設けられている。リング48および50は、軸線14の周りを
本体12と同軸的に伸びる。リング50は、ローラ46の溝46
aに滑動可能に嵌合する環状の係合部50aと、係合部50a
の上側に設けられた外向きの歯車部52とを有する。
ローラ46ならびにリング48および50は、カバー54によ
り保護されている。カバー54は、床22の中心側の縁部に
沿って環状に伸びており、また床22の中心側の縁部に複
数のボルト等により取り外し可能に取り付けられてい
る。カバー54も、これを軸線14の周りの複数の部材に分
割し、周方向に隣り合う部材をボルト・ナット等により
分離可能に連結したものであってもよい。
各第1のカッタ26は、下側板状部36の下側に複数のボ
ルト等により取り外し可能に取り付けられた長尺のベー
ス部材と、該ベース部材の幅方向の1つの縁部に間隔を
おいて取り付けられた複数のカッタビットとを備える。
各第1のカッタ26は、下側板状部36の切欠部44に対応さ
れており、また対応する切欠部44を形成する縁部のう
ち、カッタヘッド16の回転方向(第2図に矢印で示す方
向)後方となる縁部に、カッタビットの刃先がカッタヘ
ッド16の回転方向前方になるとともに切欠部44の一部に
重なる状態に配置されている。
各第1のカッタ26による掘削物は、下側板状部36の対
応する切欠部44から、第1のヘッド24の内部空間に受け
入れられる。このため、内部空間のうち、切欠部44を介
して下側板状部36の下方に連通する部位は、掘削物を受
け入れる室56である。各室56は、内側板状部40の一部を
欠如することにより形成された開口58を介して、第2の
ヘッド28を受け入れる空間部を連通されている。
第1のヘッド24は、また、室56内に受け入れた掘削物
をカッタヘッド16の回転にともなって開口58から空間部
に強制的に移動させるガイド60を各室56に有する。しか
し、そのような作用を、第1のカッタ26のベース部材等
の他の部材に行なわせてもよいし、第1のカッタ26を鋤
状のカッタとすることにより、第1のカッタ26に行なわ
せてもよい。
第5図〜第7図に示すように、第2のヘッド28は、第
1のヘッド24の空間部に着脱可能に受けられる円筒形の
筒状部62と、該筒状部の上端外周面にねじ部材等により
固定されたストッパ64と、筒状部62の下端を閉鎖する底
部66とを有する。
筒状部62は、第1のヘッド24の空間部の直径よりやや
小さい外径寸法と、第1のヘッド24より大きい上下方向
における長さ寸法とを有する。ストッパ64は、第1のヘ
ッド24の空間部の直径より大きい外径寸法を有する。こ
のため、第2のヘッド28が第1のヘッド24の空間部に装
着されると、第2のヘッド28は、ストッパ64が第1のヘ
ッド24の空間部を形成する部材(図示の例では、上側板
状部34)に当接し、筒状部62が第1のヘッド24から下方
に突出した状態に維持され、それにより第1のヘッド24
に対する上下方向の位置決めをされる。
筒状部62は、第1のカッタ26による掘削物を受け入れ
るように本体12の軸線14の周りに等角度間隔をおいて形
成された複数の開口68を上部に有する。図示の例では、
開口68は、第1のヘッド24の切欠部44および開口58と同
様に、筒状部62の対向する2箇所に形成されている。
筒状部62内には、各開口68を開閉するシャッタ70が筒
状部62に該筒状部の内側面に沿って上下方向へ移動可能
に配置されている。各シャッタ70は、筒状部62の内側に
取り付けられた一対のガイドレール72により上下方向へ
の移動に規制される。
各シャッタ70は、筒状部62の内面上端部に取り付けら
れた上限用ストッパ74により筒状部62から上方へ抜け出
ることを防止され、底部66により筒状部62から下方へ脱
落することを防止されている。各シャッタ70は、これが
ストッパ74に当接する第1の位置に変位されていると
き、対応する開口68を閉鎖し、底部66に当接する第2の
位置に移動されているとき、対応する開口68を開放す
る。
両シャッタ70は、上端部において長尺の連結部材76に
より連結されている。連結部材76の長手方向中央部に
は、長尺の吊り下げ部材78がその一端部において水平方
向へ伸びる軸線を中心とする枢軸運動可能に連結されて
いる。吊り下げ部材78は、揚重機械のフックをかける吊
り下げ用リング80を他端部に有する。
底部66は、第2のカッタ30による掘削物を筒状部62に
受け入れるための複数の切欠部82を有する。切欠部82
は、第2のカッタ30に対応されており、また図示の例で
は対向する2箇所に形成されており、さらに第2のヘッ
ド28の直径方向へ伸びる長方形の形状を有する。
各第2のカッタ30は、底部66の下側に複数のボルト等
により取り外し可能に取り付けられた複数の長尺のベー
ス部材と、各ベース部材に取り付けられたカッタビット
とを備える。各第2のカッタ30のベース部材は、対応す
る切欠部82を形成する縁部のうち、カッタヘッド16の回
転方向(第2図および第5図に矢印で示す方向)後方と
なる縁部に、カッタビットの刃先がカッタヘッド16の回
転方向前方になるとともに切欠部82の一部に重なる状態
に配置されている。
筒状部62は、また、第3のカッタ32による掘削物を筒
状部62に受け入れるための複数の切欠部84を下端部に有
する。切欠部84は、第3のカッタ32に対応されており、
また図示の例では対向する2箇所に形成されており、さ
らに筒状部62の周方向に伸びる。
各第3のカッタ32は、筒状部62の下端部に複数のボル
ト等により取り外し可能に取り付けられたカッタビット
を備える。各第3のカッタ32のカッタビットは、対応す
る切欠部84を形成する縁部のうち、カッタヘッド16の回
転方向後方となる縁部に、カッタビットの刃先がカッタ
ヘッド16の回転方向前方になるとともに切欠部84の一部
に重なる状態に配置されている。
筒状部62は、また、内側に突出する段部86を下端部の
対向する2箇所のそれぞれに有する。各切欠部84の一部
は段部86にまで伸びており、また各第3のカッタ32は段
部86に配置されている。各段部86には、ピン88が溶接等
により取り付けられている。両ピン88は、対向する部位
から筒状部62の外側に突出する。
第2のヘッド28は、また、底部66の各切欠部を開閉す
る蓋90を底部66の上側に有する。各蓋90は、筒状部62の
直径方向とほぼ平行に水平に伸びる軸線を中心とする枢
軸運動可能に底部66の上面に取り付けられている。この
ため、各蓋90は、常時は自重により切欠部82を閉鎖して
いる。しかし、カッタヘッド16が回転されると、各蓋90
は、第2のカッタ30による掘削物により押し上げられ、
それにより切欠部82を開放する。
底部66は、直径方向へ伸びるリブ92により補強されて
いる。リブ92は、溶接等により、底部66の上面に固定さ
れている。底部66には、また、第4のカッタ94が取り付
けられている。第4のカッタ94は、構築すべき縦穴の中
心部に対応する土砂を掘削するように、底部66の下面中
央部に下向きに配置されている。
第1図、第4図および第9図に示すように、駆動装置
18は、減速機付きの複数の回転源96と、各回転源96の出
力軸に取り付けられた歯車98とを備える。回転源96は、
歯車98が本体12の軸線14の周りに等角度間隔となるよう
に、本体12に据え付けられている。各歯車98は、リング
50の歯車部52と噛合する。このため、回転源96が回転さ
れると、リング50が軸線14の周りに回転されるから、カ
ッタヘッド16が軸線14の周りに回転される。
回転源96の回転は、歯車98および歯車部52を介して、
リング50が取り付けられた第1のヘッド24に伝達され
る。第1のヘッド24が回転されると、第1のヘッド24の
内周面に設けられた複数の係合片100が第2のヘッド28
の外周面に設けられた係合片102に係合し、それにより
第2のヘッド28が第1のヘッド24とともに回転される。
第1図に示すように、掘削機10は、また、本体12の底
板20上に該底板と同軸的に取り付けられた環状の床22の
内周縁部から本体12と同軸的に立ち上がる保護筒104
と、保護筒104の上端部に取り付けられたフランジ状の
天井106とを含む。
床22、保護筒104および天井106は、図示しないボルト
・ナット等により分離可能に連結されている。しかし、
床22、保護筒104および天井106を溶接等により分離不能
に連結してもよい。
保護筒104は、複数の棒状の支柱と、該支柱に連結さ
れた、金網、鉄板または手摺とで形成することができ
る。この場合、天井106は、保護筒104の支柱に支持され
る。天井106は、上方からの落下物を受けるため、およ
び緊急時等臨時の作業床として利用することを可能にす
るために、補強用のリブを有する鉄板とすることができ
る。
床22、保護筒104および天井106により保護筒104の外
側に形成される空間は、作業者がセグメントを覆工108
に組み付ける作業、作業者が掘削機10を操作する作業等
を行なう作業用空間として利用することができる。保護
筒104の内側の空間は、掘削物の排出用空間として利用
することができる。
作業者は、梯子110を利用して、地上から作業空間へ
およびその逆に移動することができる。作業者が作業用
空間から排出用空間に出入りするための出入口を保護筒
104に設けることが好ましい。排出用空間は、作業用空
間への資材の搬入および搬出のための空間としても利用
することができる。
図示してはいないが、保護筒104および天井106は、本
体12の軸線14の周りの複数の部位に分割されており、ま
た分割された部位は隣りの部位と分離可能に連結されて
いる。しかし、保護筒104および天井106を複数の部材に
分離しなくてもよい。
床22、カバー54、リング48,50、保護筒104および天井
106の内径寸法は、第2のヘッド28の最大外径寸法より
大である。
図示の例では、本体12およびカッタヘッド16を下降さ
せる推進機構は、覆工108を反力体とする複数のジャッ
キ114である。ジャッキ114は、本体12の内面に本体12の
軸線の周りに角度的間隔をおいて配置されている。各ジ
ャッキ114は、シリンダが底板20の上面に接触し、ピス
トンロッドが覆工108の下面に接触する状態に、本体12
に組み付けられている。
各ジャッキ114は、掘削方向の修正にも利用すること
ができる。掘削方向の修正は、通常のシールド型トンネ
ル掘削機におけるそれと同様の手法で行なうことができ
る。各ジャッキ114の推力は、本体12、ローラ46、リン
グ48,50等を介してカッタヘッド16に伝達される。
第9図に示すように、掘削機10は、また、第2のヘッ
ド28を第1のヘッド24に対し下方に押圧する複数の押圧
装置116を含む。図示の例では、3つの押圧装置116が軸
線14の周りに等角度間隔に配置されている。
第10図および第11図に示すように、各押圧装置116
は、カバー54に固定された台118と、該台に複数のボル
トにより取り外し可能に取り付けられたブラケット120
と、水平方向へ伸びる軸線を中心とする枢軸運動可能に
一端部においてブラケット120に連結されたジャッキ122
と、水平方向へ伸びる軸線を中心とする枢軸運動可能に
一端部においてブラケット120に連結され、水平方向へ
伸びる軸線を中心とする枢軸運動可能に他端部において
ジャッキ122に連結されたアーム124と、水平方向へ伸び
る軸線の周りに回転可能にアーム124の下側に支持され
たローラ126とを備える。
図示の例では、各ジャッキ122は、油圧または空気圧
により作動するジャッキであるが、スクリュージャッキ
であってもよい。ジャッキ122は、そのシリンダの側の
端部においてブラケット120に連結されており、ピスト
ンロッドの側の端部においてアーム124に連結されてい
る。
ブラケット120とジャッキ122とを連結する枢軸、ブラ
ケット120とアーム124とを連結する枢軸、ジャッキ122
とアーム124とを連結する枢軸、およびローラ126をアー
ム124に連結する枢軸は、互いに平行に伸びる。しか
し、ジャッキ122とアーム124との連結点からブラケット
120とジャッキ122との連結点までの距離は、ジャッキ12
2とアーム124との連結点からブラケット120とアーム124
との連結点までの距離より長い。
このため、図10に示すように、ジャッキ122が伸長さ
れていると、ジャッキ122とアーム124とはほぼ水平に伸
びる。これに対し、ジャッキ122が収縮されていると、
ジャッキ122とアーム124とはほぼ垂直に伸びる。
各押圧装置116は、ジャッキ122が伸長されていると
き、ローラ126が第2のヘッド28の筒状部62の上端面に
当接して第2のヘッド28を押し下げ、ジャッキ122が収
縮されているとき、ジャッキ122、アーム124およびロー
ラ126が第1のヘッド24の空間部への第2のヘッド28の
着脱を妨げない位置に後退するように、カバー54に取り
付けられている。
各押圧装置116を上記のように配置するには、たとえ
ば、第9図および第11図に示すように、ジャッキ122が
伸長された状態において、ジャッキ122とアーム124とが
第2のヘッド28の回転軌跡の接線とほぼ平行となるよう
に配置すればよい。
第12図および第13図に示すように、地上には、門型ク
レーン128が設置される。クレーン128は、地上に据え付
けられたやぐら129と、該やぐらに水平方向へ移動可能
に支持された揚重機械130とを備える。揚重機械130は、
覆工108用のセグメント、第2のヘッド28等を昇降させ
る機械であり、たとえば、動力式のウインチを用いるこ
とができる。
掘削物を収容していない第2のヘッド28が第1のヘッ
ド24に装着されていると、第2のヘッド28のシャッタ70
が自重により下方に移動しているから、第2のヘッド28
の開口68は開口されている。また、第2のヘッド28が押
圧装置116により下方に押圧されているから、第2のヘ
ッド28は、そのストッパ64が第1のヘッド24に当接し、
第2のヘッド28の開口68の高さ位置が第1のヘッド24の
開口58のそれとほぼ一致する状態に維持されている。
この状態で、全ての推進用のジャッキ114が同期して
伸長されつつ、駆動装置18の回転源96が回転される。こ
れにより、歯車98が回転されるから、リング50が本体12
の軸線の周りに回転され、第1のヘッド24が本体12に対
し軸線14の周りに回転される。
このとき、第2のヘッド28の開口68が第1のヘッド24
の開口58に対し軸線14の周りに角度的に変位している
と、第1のヘッド24の係合片100が第2のヘッド28の係
合片102に係合するまで、第1のヘッド24が回転する。
係合片100,102が係合すると、第2のヘッド28の開口68
は第1のヘッド24の開口58に整合し、第2のヘッド28は
第1のヘッド24とともに回転される。
カッタヘッド16が回転されている間、第1のヘッド24
が掘削機10の自重および推進用のジャッキ114により第
1のヘッド24の下側の土砂に押圧されているから、第1
のヘッド24の下側の土砂が第1のカッタ26により掘削さ
れる。
第1のカッタ26による掘削物は、第1のヘッド24の回
転にともなって、第1のヘッド24の切欠部44から室56に
入り込み、次いでガイド60により開口68に向けて強制的
に移動される。これにより、室56内の掘削物は、第1の
ヘッド24の開口58から、第2のヘッド28の開口68を介し
て筒状部62内に押し込まれる。このため、人手によるこ
となく、第1のカッタ26による掘削物を第2のヘッド28
内に集めることができる。
同様に、カッタヘッド16が回転されている間、第2の
ヘッド28が推進用のジャッキ114および押圧用ジャッキ1
22により第2のヘッド28の下側の土砂に押圧されるか
ら、第2のヘッド28の下側の土砂が第2のカッタ30によ
り掘削される。第2のカッタ30による掘削物は、第2の
ヘッド28の回転にともなって、蓋90を押し上げつつ、第
2のヘッド28の切欠部82から筒状部62に入り込む。
第2のヘッド28が回転されると、第2のヘッド28の下
端部の周りの土砂が第3のカッタ32により掘削される。
第3のカッタ32による掘削物は、第2のヘッド28の回転
にともなって、第2のヘッド28の切欠部84から筒状部62
に入り込む。これにより、掘削時に第2のヘッド28の外
周面に作用する摩擦力が小さくなる。
第2のヘッド28の回転にともなって、第2のヘッド28
の下面中心部の土砂が第4のカッタ94により掘削され
る。第4のカッタ94による掘削物は、第2のヘッド28の
回転にともなって、第2のカッタ30による掘削物ととも
に、第2のヘッド28の切欠部84から筒状部62に入り込
む。これにより、掘進方向が変化することを防止するこ
とができる。
上記のように、掘削の間、第2のヘッド28を押圧用ジ
ャッキ122により第1のヘッド24に対し押し下げるなら
ば、第1のヘッド24に対する第2のヘッド28の上昇を防
止することができるから、第2のカッタ30による掘削効
率が高くなる。
筒状部62が所定量の掘削物を収容すると、先ず駆動装
置18が停止されることにより、掘削作業が一時停止され
る。次いで、押圧用のジャッキ122が収縮されることに
より、押圧装置116全体が第2のヘッド28の移動路から
後退される。その後、揚重機械130のフックが第2のヘ
ッド28のリング80にかけられ、第2のヘッド28が揚重機
械130により吊り上げられる。
第2のヘッド28が吊り上げられるとき、先ず第2のヘ
ッド28のシャッタ70がストッパ74に当接するまでシャッ
タ70が筒状部62に対し引き上げられることにより、第2
のヘッド28の開口68がシャッタ70により閉鎖され、次い
で第2のヘッド28全体が吊り上げられる。
第2のヘッド28が吊り上げられるとき、第2のヘッド
28の開口68および切欠部82がそれぞれシャッタ70および
蓋90により閉鎖されているから、筒状部62内の掘削物が
開口68および切欠部82から落下するおそれがない。
第12図および第13図に示すように、地上に吊り上げら
れた第2のヘッド28内の掘削物は、ダンプトラック132
に転載される。このため、Y字状の頭部を有する一対の
支柱134が地上に設置されている。
転載時、第2のヘッド28は、筒状部62の下端の下部に
設けられたピン88を支柱134のY字状頭部に受けられ、
その状態で徐々に吊り降ろされる。第2のヘッド28は、
ピン88より上方の部位の重量がピン88より下方の部位の
重量より大であるから、第12図において点線で示すよう
に、底部66が上方となるようにピン88を中心として徐々
に回転される。このとき、支柱134に取り付けられたス
トッパ136は、第2のヘッド28の上部がダンプトラック1
32の運転席の側に向かうように第2のヘッド28が回転す
ることを防止する。
第2のヘッド28内の掘削物は、第2のヘッド28のピン
88を中心とする回転にともなって、ダンプトラック132
に放出される。掘削物の転載が終了すると、第2のヘッ
ド28は、揚重機械130により縦穴内を吊り降ろされ、第
1のヘッド24の空間部に装着される。
第2のヘッド28を第1のヘッド24の空間部に装着する
とき、第2のヘッド28が第1のヘッド24に対し半径方向
にずれていると、筒状部62が第1のヘッド24の上側板状
部34に当接し、第2のヘッド28を第1のヘッド24の空間
部に装着することができないことがある。これを防止す
るには、第2のヘッド28の軸線を第1のヘッド24の軸線
に一致させた状態で、第2のヘッド28を下降させる必要
がある。しかし、そのような作業を人手により行なうこ
とは、面倒である。
それゆえに、掘削機10は、第1のヘッド24に形成され
た複数の好ましくは3以上のガイド部138を有する。ガ
イド部138は、上側板状部34の上面中心側の部位に本体1
2の軸線14の周りに間隔をおいて設けられており、また
下部が上部より中心側すなわち内側となる内向きのガイ
ド面すなわち傾斜面を有する。
筒状部62は、その下端がガイド部138の傾斜面に当接
した状態で下降される。このため、第2のヘッド28は、
これが第1のヘッド24の空間部に装着されるとき、第2
のヘッド28が第1のヘッド24に対し多少変位していて
も、筒状部62の下端がガイド部138により回転中心すな
わち軸線14の側に案内されるから、第2のヘッド28を下
降させるだけで第2のヘッド28を第1のヘッド24の空間
部に装着することができる。
第2のヘッド28を第1のヘッド24の空間部に装着する
とき、第2のヘッド28の筒状部の周りの土砂が第3のカ
ッタ32により余分に掘削されているから、第2および第
3のカッタ30,32により形成された穴への第2のヘッド2
8の筒状部62の着脱が容易になり、その結果掘削物の排
出のために第2のヘッド28を第1のヘッド24の空間部に
着脱する作業が容易になる。
第2のヘッド28が第1のヘッド24の空間部に配置され
ると、押圧装置116のジャッキ122が再度伸長され、第2
のヘッド28が押圧装置116により第1のヘッド24に対し
強制的に押し下げられる。これにより、第2のヘッド28
が第1のヘッド24の空間部から外されている間に、第1
のヘッド24の室56内の掘削物の一部が第1のヘッド24の
空間部に落下しても、第2のヘッド28は第1のヘッド24
に所定の状態に装着される。
その後、掘削作業が再開される。本体12とカッタヘッ
ド16とが所定量下降されると、掘削作業を一時停止し、
覆工108へのセグメントの組み付け作業が行なわれる。
この作業は、所定のジャッキ114を収縮させた状態で、
行なわれる。全てのジャッキ114が収縮され、セグメン
トが覆工108の周方向全体に組み付けられると、掘削作
業が再開される。
しかし、覆工108へのセグメントの組付け時に、掘削
作業を一時停止する代わりに、覆工108へのセグメント
の組付け作業と、掘削作業とを並行して行なってもよ
く、またこの組付け作業を掘削物の排出作業と並行して
行なってもよい。
掘削機10の前進方向を修正するときは、少なくとも1
つのジャッキ114が伸長されつつ駆動装置18が駆動され
る。これにより、垂直線に対する掘削機10の前進方向が
徐々に修正される。少なくとも1つのジャッキ114が所
定量伸長されると、掘削機10の前進方向が垂直線に対し
正しい方向に修正される。このため、その後は、全ての
ジャッキ114が同期して同じ速度で伸長されつつ、駆動
装置18が駆動される。
所定の深さの縦穴が掘削されると、本体12、カッタヘ
ッド16、床22、保護筒104および天井106は、複数の部分
に分解された後、地上に撤去され、次の縦穴の掘削に利
用される。
掘削機10によれば、第2ヘッドの上下方向における長
さ寸法が第1のヘッドのそれより大であり、第2のヘッ
ドが少なくとも第1のヘッドより下方へ突出するから、
第2のヘッドの筒状部の直径寸法を大きくすることな
く、掘削物の収納可能量を多くすることができる。しか
し、第2のヘッドの上下方向における長さ寸法を第1の
ヘッドのそれより大にしなくてもよい。
また、掘削機10によれば、第1のカッタ26による掘削
物を下側板状部36の上方の空間に受け入れるから、第1
のカッタ26による掘削抵抗が小さく、また下側板状部36
の上方の空間に受け入れられた掘削物が第2のヘッド28
に向けて移動しやすい。しかし、内側板状部から半径方
向へ伸びる複数のアームを有するヘッドを第1のヘッド
として用い、第1のカッタ26を1以上のアームに取り付
けてもよい。
本体12を下降させる推進機構として、覆工108を反力
体とするジャッキ114を用いる代わりに、掘削跡に配置
する管を前進させるすなわち押し下げることにより本体
12をカッタヘッド16とともに前進させる元押し機構を用
いてもよい。
V字状の溝46aを有する複数のローラ46をカッタヘッ
ド16に取り付け、溝46aに係合する環状の係合部50aを有
するリング50を本体12に取り付けてもよい。また、カッ
タヘッド16を本体12に回転可能に支持させる手段として
は、ローラ46およびリング50以外に、複数のベアリング
を用いる等、他の手段を用いてもよい。
第14図〜第23図に示す縦穴用掘削機200は、地盤に反
力を得る推進機構により本体202を下降させる点で第1
図に示す掘削機10と相違する。本体202は、短い筒の形
をしている。掘削機200で用いる推進機構は、本体202の
上部外側に嵌合された筒状体204を備える。
本体202と筒状体204とは、1以上の回り止め手段によ
り、軸線14の方向への相対的変位は可能であるが、軸線
14の周りの回転は不能に組み付けられている。そのよう
な回り止め手段の一例を第22図および第23図に示す。第
22図および第23図に示す例では、回り止め手段は、上下
方向へ伸びるように筒状体204の下端部内側に形成され
た溝206と、上下方向へ伸びるように本体202の上部外側
に形成された凸部208とを備え、溝206と凸部208とを嵌
合させている。
筒状体204は、該筒状体の周方向に分割した複数の分
割部材により形成されている。周方向に隣り合う分割部
材は、第17図および第18図に示すように、複数のボルト
210およびナット212により分離可能に連結されている。
筒状部204は、外周側に開口する凹所214を下部外周の
複数箇所に有する。各凹所214は溝206の高さ位置よりや
や上方の部位を周方向へ伸びており、また周方向に隣り
合う凹所214は筒状体204の隣り合う分割部材の連結部に
より分離されている。各凹所214には、反力用の押圧体2
16が配置されている。各押圧体216は、対応する凹所214
に適合するように、湾曲されている。
周方向に隣り合う押圧体216は、それらの周方向の端
部が上下方向に間隔をおいた複数の反力用ジャッキすな
わち第1のジャッキ218により相より相離れる方向へ相
対的に変位される。各第1のジャッキ218は、油圧ジャ
ッキのような流体圧ジャッキであり、また第19図〜第21
図に示すように板状をした連結部材220により、シリン
ダを一方の押圧体216の端部に連結され、ピストンロッ
ドを他方の押圧体216の端部に連結されている。
各連結部材220は、対応する押圧体216の周方向の端部
から筒状体204の切欠部222(第17図〜第19図参照)を介
して筒状体204の内側に伸びる。各連結部材220と押圧体
216とは、一体的にまたは溶接により連結されている。
同じ押圧体216を変位させる複数の第1のジャッキ218と
連結部材220とは、第1のジャッキ218の伸縮を同期させ
るべく、共通の枢軸228により枢軸運動可能に連結され
ている。
本体202と筒状体204とは、軸線14の周りの複数箇所に
おいて、推進ジャッキすなわち第2のジャッキ224によ
り連結されている。各ジャッキ224は、シリンダを底板2
0に連結され、ピストンロッドを筒状体204に連結されて
いる。
掘削機200において、第1のジャッキ218が収縮されて
いると、隣り合う押圧体216が引き寄せられているか
ら、各押圧体216は、第15図、第16図、第17図および第2
0図に示すように、対応する凹所214内に収容されてい
る。
これに対し、各第1のジャッキ218が伸長されると、
隣り合う押圧体216が離されるから、各押圧体216は、第
14図、第18図および第21図に示すように、筒状体204の
半径方向外方へ移動され、その結果各押圧体216は、そ
の一部が対応する凹所214から突出することにより、周
囲の地盤に押し付けられる。
このため、掘削機200においては、各第1のジャッキ2
18を伸長させた状態で、各第2のジャッキ224を伸長さ
せつつ、カッタヘッド16を回転させる。これにより、地
盤が掘削される。第2のジャッキ224の伸長に起因する
推進反力は、筒状体204、第1のジャッキ218および押圧
体216を介して周囲の地盤に伝達される。カッタヘッド1
6の回転に起因する回転反力は、凸部208、溝206、筒状
体204、第1のジャッキ218および押圧体216を介して周
囲の地盤に伝達される。
各第2のジャッキ224が第21図に示すように完全に伸
長されると、各第1のジャッキ218が収縮されることに
より、各押圧体216が周囲の地盤から離される。この状
態で、各第2のジャッキが収縮される。これにより、筒
状体204が下方へ引き下げられる。
その後は、各第1のジャッキ218を伸長させた状態
で、各第2のジャッキ224を伸長させつつ、カッタヘッ
ド16を回転させることにより、地盤を掘削する工程と、
各第1のジャッキ218を収縮させた状態で、各第2のジ
ャッキ224を収縮させることにより、筒状体204を引き下
げる工程とが所定回数繰り返される。そのような工程を
繰り返す間、筒状体204の上方に覆工226が順次配置され
る。
掘削機200によれば、隣り合う一対の押圧体を上下方
向に間隔をおいて平行に配置された複数の第1のジャッ
キにより変位させるから、隣り合う一対の押圧体を単一
のジャッキにより変位させる場合に比べ、小型のジャッ
キを用いることができることとあいまって、掘削機内の
空間を有効に利用することができる。しかし、隣り合う
一対の押圧体を1つの第1のジャッキにより変位させて
もよい。また、押圧体216を筒状体の半径方向へ変位さ
せる手段は、隣り合う押圧体216をこれらが相寄り相離
れる方向へ移動させるジャッキのみならず、直接半径方
向へ変位させる手段であってもよい。

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸線が上下方向となるように配置される筒
    状の本体と、該本体の下端部に前記軸線の周りに回転可
    能に配置されたカッタヘッドと、該カッタヘッドを回転
    させる駆動装置とを含み、前記カッタヘッドは、前記本
    体の下端部に前記軸線の周りに回転可能に支持された第
    1のヘッドであって上下方向へ貫通する空間部を中央部
    に有する第1のヘッドと、前記第1のヘッドの下側の土
    砂を掘削すべく前記第1のヘッドに配置された少なくと
    も1つの第1のカッタと、前記空間部に上方から着脱可
    能にかつ同軸的に配置される第2のヘッドであって前記
    第1のカッタによる掘削物を受け入れる筒状部および該
    筒状部の下端を閉鎖する底部を有する第2のヘッドと、
    該第2のヘッドの下側の土砂を掘削すべく前記第2のヘ
    ッドに配置された少なくとも1つの第2のカッタとを備
    え、前記第2のヘッドは、さらに、前記第2のカッタに
    よる掘削物を前記筒状部内に受け入れるべく前記底部に
    形成された切欠部を有する、縦穴用掘削機。
  2. 【請求項2】前記第1のヘッドまたは前記第1のカッタ
    は、前記第1のカッタによる掘削物を、カッタヘッドの
    回転にともなって前記空間部の側に移動させるガイドを
    有する、請求の範囲1に記載の掘削機。
  3. 【請求項3】前記第2のヘッドは、さらに、前記切欠部
    を前記底部の上側において開閉すべく前記底部の上側に
    水平方向へ伸びる軸線の周りに角度的に回転可能に配置
    された蓋を有する、請求の範囲1または2に記載の掘削
    機。
  4. 【請求項4】前記第1のヘッドは、下部が上部より前記
    空間部の側となる傾斜面を有する複数のガイド部を前記
    空間部の上端を形成する部材の上面中心側の部位に有す
    る、請求の範囲1,2または3に記載の掘削機。
  5. 【請求項5】前記第2のヘッドは、さらに、前記空間部
    の上端を形成する部材の上面中心側の縁部に当接するス
    トッパを前記筒状部の上端部外周に有する、請求の範囲
    1〜4のいずれか1項に記載の掘削機。
  6. 【請求項6】前記第2のヘッドの上下方向における長さ
    寸法は前記第1のヘッドのそれより大であり、前記第2
    のヘッドは、該第2のヘッドが前記第1のヘッドに配置
    された状態において、少なくとも前記第1のヘッドより
    下方へ突出する、請求の範囲1〜5のいずれか1項に記
    載の掘削機。
  7. 【請求項7】前記第2のヘッドは、さらに、前記第1の
    カッタによる掘削物を前記筒状部内に受け入れるべく前
    記筒状部に形成された開口と、前記筒状部に該筒状部の
    内面に沿って上下方向へ移動可能に配置されて前記開口
    を開閉するシャッタとを有する、請求の範囲6に記載の
    掘削機。
  8. 【請求項8】前記第1のヘッドは、前記空間部の周りを
    伸びる下面を形成する板状部であって前記第1のカッタ
    が前記板状部の下側の土砂を掘削すべく配置された板状
    部を有し、前記板状部は前記第1のカッタによる掘削物
    を上側に受け入れる切欠部を有し、前記開口は前記板状
    部の上方の空間に連通する、請求の範囲7に記載の掘削
    機。
  9. 【請求項9】前記カッタヘッドは、さらに、前記第2の
    ヘッドの周りの土砂を掘削すべく前記筒状部の下部外側
    に配置された第3のカッタを備え、前記第2のヘッド
    は、さらに、前記第3のカッタによる掘削物を前記筒状
    部内に受け入れるべく前記筒状部の下部に形成された切
    欠部を有する、請求の範囲6または7に記載の掘削機。
  10. 【請求項10】前記第2のヘッドは、さらに、互いに反
    対方向へ伸びるように前記筒状部の下部外側に設けられ
    た一対のピンを有する、請求の範囲1〜9のいずれか1
    項に記載の掘削機。
  11. 【請求項11】複数の前記第1のカッタが前記第1のヘ
    ッドに前記軸線の周りに角度的間隔をおいて配置されて
    おり、前記第2のヘッドは、さらに、前記第1のカッタ
    による掘削物を前記筒状部内に受け入れるべく前記筒状
    部に前記軸線の周りに角度的間隔をおいて前記筒状部に
    形成された複数の開口と、前記筒状部に該筒状部の内側
    面に沿って上下方向へ移動可能に配置されてそれぞれが
    前記開口を開閉する複数のシャッタと、該シャッタを上
    端部において互いに連結する連結部材とを有する、請求
    の範囲1に記載の掘削機。
  12. 【請求項12】さらに、前記第2のヘッドを前記第1の
    ヘッドに対し下方に押圧する押圧装置であって前記第2
    のヘッドを押す部位が前記空間部への前記第2のヘッド
    の着脱を妨げない位置に後退可能の押圧装置を含む、請
    求の範囲1〜11のいずれか1項に記載の掘削機。
  13. 【請求項13】さらに、前記本体を下降させる推進機構
    を含み、該推進機構は、前記軸線の周りに間隔をおいて
    配置された複数のジャッキであって前記本体の上部に配
    置される覆工に反力を得て前記本体を押す複数のジャッ
    キを備える、請求の範囲1〜12のいずれか1項に記載の
    掘削機。
  14. 【請求項14】さらに、前記本体を下降させる推進機構
    を含み、該推進機構は、前記本体の上部に前記軸線の方
    向へ相対的に変位可能に嵌合された筒状体と、該筒状体
    の外周に周方向に順次配置された弧状の複数の押圧体
    と、該押圧体を前記筒状体の半径方向へ変位させる複数
    の第1のジャッキと、前記軸線の周りに間隔をおいて配
    置された複数の第2のジャッキであって前記筒状体に反
    力を得て前記本体を押す複数の第2のジャッキとを備え
    る、請求の範囲1〜12のいずれか1項に記載の掘削機。
  15. 【請求項15】各第1のジャッキは、周方向に隣り合う
    押圧体をそれらが相寄り相離れる方向へ変位させる、請
    求の範囲14に記載の掘削機。
  16. 【請求項16】前記本体と前記筒状体とは、前記軸線の
    周りの相対的回転不能に嵌合されている、請求の範囲14
    または15に記載の掘削機。
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