JPH08118930A - 前二軸車の懸架装置 - Google Patents

前二軸車の懸架装置

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JPH08118930A
JPH08118930A JP25820394A JP25820394A JPH08118930A JP H08118930 A JPH08118930 A JP H08118930A JP 25820394 A JP25820394 A JP 25820394A JP 25820394 A JP25820394 A JP 25820394A JP H08118930 A JPH08118930 A JP H08118930A
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JP
Japan
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leaf spring
axle
connecting rod
lever
end portion
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JP25820394A
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Masataka Yano
正隆 矢野
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、高い段差乗り越え性ならびに高い制
動能力を有する前二軸車の懸架装置を提供することにあ
る。 【構成】本発明は、前軸懸架用の前側の板ばね21の後
端部と、後軸懸架用の後側の板ばね23の後端部との間
に、コネクティングロッド30を車体前後方向に沿って
配設し、コネクティングロッド30の前端部と前側の板
ばね21の後端部との間に、板ばね21からの上下方向
の動きを押し引き運動に変換してコネクティングロッド
30へ伝える前側レバー31を配設し、コネクティング
ロッド30の後端部と後側の板ばね23の後端部との間
に、コネクティングロッド30の押し引き運動を板ばね
21の動きとは逆向きにして板ばね23に伝える後側レ
バー35を配設した構造だけで、段差乗り越え時は前軸
22の軸重を後軸24に分担させ、制動時には二軸の軸
重配分を、通常走行時と同じになるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車体の前部に配置され
る前前輪,前後輪を懸架する前二軸車の懸架装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】積載量が大きなトラックには、図4に示
されるように車体1の前部に二軸式の操舵輪2(前前輪
2a,前後輪2bよりなる)を設けて、積載部となる荷
箱3(あるいは荷台)に加わる大きな荷重を、車体1の
後部にある駆動輪4(後輪)と協同して受ける前二軸車
と呼ばれる車両がある。
【0003】こうした前二軸車は、加わる荷重が大きい
ために、板ばねを用いて、それぞれ前前輪2a,前後輪
2bの車軸、すなわち前前軸(アクスル),前後軸(ア
クスル)を独立に懸架する構造が用いられている。
【0004】従来、これら前二軸における懸架装置に
は、図5に示されるように車体1を構成するシャーシフ
レーム5の下部に、前前軸,前後軸となるアクスル7が
装着された板ばね8を車体前後方向に配置し、この板ば
ね8の前端部に在る目玉部6をブラケット9を介してシ
ャーシフレーム5に下部に回動自在に支持させ、板ばね
8の後端部に在る目玉部6をシャックルリンク10を介
してシャーシフレーム5の下部に設けてあるブラケット
11に回動自在に支持させた構造が採用してある。な
お、12はそれぞれシャーシフレーム5とアクスル7間
に接続してあるショックアブソーバである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前二軸車は
前前輪2aと駆動輪4との間に前後輪2bが在ることか
ら、図6に示されるように前前輪2aが段差部13を乗
り越えるような場合、乗り越えるときの前方側に移る荷
箱3(積載部)の荷重の影響を受けて、車体後部が浮く
ような挙動を示す。この挙動は、前前軸の軸重が過大に
なることが要因とされ、段差乗り越え時だけでなく、登
坂路面の走行時にも見られる。
【0006】そこで、段差乗り越え時、加わる荷重で前
側の板ばね8が上方向に動くと、後側の板ばね8をそれ
とは逆に下方向へ動かして、前前輪2aに加わる過大な
力を後側の前後輪2bへ移すことが考えられる。
【0007】これによると、車体1の不安定な挙動が収
められて、段差乗り越時の性能は高められる。ところ
が、この荷重を分担させる現象は、段差乗り越え時だけ
でなく、制動時にも生じてしまう。
【0008】すなわち、走行している前二軸車に制動が
加わると、前前輪2aを支えている板ばね8の後端部は
制動トルクにより上方へ動き、このときに生じる板ばね
8の上方向に向かう変位により、先に述べた軸重を前後
軸に分担させる機能が働き、本来、安定した制動を得る
ために必要であった前側のアクスル7(前前軸)の軸重
が不用に抜けてしまう挙動を示す。
【0009】安定した高い制動性能は、前四輪、すなわ
ち各前前輪2aと前後輪2bにおいて制動力が発生する
ことで得られるが、上記のような前部のアクスル7の軸
重が抜けてしまう挙動が生じると、前前輪2aでは有効
な制動力は期待できず、前後輪2bだけに頼ってしまう
制動となる。
【0010】これは、制動能力が十分に発揮できない、
さらには前後輪2bが早期に磨耗するなどの問題をもた
らす。このため、荷重を分担させる構造を、簡単には前
二軸車は採用することができない事情にあった。
【0011】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、高い制動性を得つつ、段
差乗り越え性能(含む登坂路面)を向上させることがで
きる前二軸車の懸架装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上記目的を達成するために、前端部をフレームに支
持して、前前軸を懸架する第1の板ばねを車体後方向に
延びる方向に配設し、この板ばねの後側に、前端部をフ
レームに支持して、前後軸を懸架する第2の板ばねを車
体後方向に延びる方向に配設し、これら第1の板ばねの
後端部と前記第2の板ばねの後端部との間にコネクティ
ングロッドを車体前後方向に沿って配設し、このコネク
ティングロッドの前端部と第1の板ばねの後端部との間
に、第1の板ばねから伝わる上下方向の動きを押し引き
運動に変換してコネクティングロッドへ伝える第1のレ
バー部材を配設し、コネクティングロッドの後端部と第
2の板ばねの後端部との間に、コネクティングロッドの
押し引き運動を第1の板ばねの動きとは逆向きにして第
2の板ばねに伝える第2のレバー部材を配設したことに
ある。
【0013】
【作用】請求項1に記載の発明によると、前二軸車が走
行中において、前前輪が段差乗り越えると、前前輪は上
方向に向かって移動する。このままでは、荷重は前前軸
に集中するが、第1,第2の板ばね間に形成されるリン
ク機構によって、この荷重は後側に分散される。すなわ
ち、前前軸は第1の板ばねに支えられているから、前前
軸が上方向に移動すると第1の板ばねは、上方向に移動
する。
【0014】この動きは、第1のレバー部材の回動運
動,コネクティングロッドの押し引き運動,第2のレバ
ー部材の回動運動を経て、第2の板ばねに伝達される。
前後軸を支える第2の板ばねには、第1の板ばねの動き
の向きと逆向きとなる動きとして出力され、同第2の板
ばねを、入力された荷重の方向と反対の向きとなる下方
へ移動させる。
【0015】すると、前前軸に大きく偏っていた軸重の
一部は、前後軸に分担される。これにより、段差乗り越
え時の車体の不安定な挙動は改善される。また走行速度
を下げるべく、前二軸車を制動操作すると、前前輪を支
えている第1の板ばねの後端部は、制動トルクを受け
て、上方へ動こうとする。
【0016】このときの第1の板ばねに生じる上方向に
向かう変位が、第1のレバー部材を経てコネクティング
ロッドへ伝わる。一方、前後輪を支えている第2の板ば
ねの後端部も、制動トルクを受けて、上方へ動こうとす
る。
【0017】このとき第2の板ばねに生じる上方向に向
かう変位により、第2のレバー部材は、段差乗り越え時
のときは反対の方向に回動しようとする。つまり、第2
のレバー部材は、コネクティングロッドの押し引き運動
に対して逆らう方向に向かって回動しようとする。
【0018】この第2のレバー部材からコネクティング
ロッドへ伝わる力が、先の第1の板ばねの動きによって
コネクティングロッドを運動させようとする力を打ち消
すことになる。
【0019】このことは、制動時には前前軸の軸重を前
後軸に分担させる機能は生じない。これにより、制動時
の前二軸(前前軸,前後軸)の軸重配分は、通常、走行
時のときと同じ様になる。
【0020】それ故、高い制動性を得つつ、前二軸車の
段差乗り越え性能(含む登坂路面)が向上する。しか
も、制動時のときだけ、前後軸の軸重を等しくするよう
特別な構造を必要としないので、構造的にも簡単です
む。
【0021】
【実施例】以下、本発明を図1ないし図3に示す一実施
例にもとづいて説明する。図1は、図4で説明した前二
軸車、例えばキャブオーバ形トラックのフロントの懸架
装置を示していて、図中20はトラックのシャーシフレ
ーム(車体を構成するもの)、21はフレーム前側に配
置された車体前後方向に延びる板ばね(第1の板ばねに
相当)、22はこの板ばね21の長さ方向中央で支持さ
れたアクスル(前前軸に相当)、23は板ばね21の後
側に配置された車体前後方向に延びる後側の板ばね(第
2の板ばねに相当)、24はこの板ばね23の長さ方向
中央で支持されたアクスル(前後軸に相当)である。な
お、22aはアクスル22の両端部に支持された前前
輪、24aはアクスル24に両端部に支持された前後輪
を示す。
【0022】板ばね21,23のうち、前側の板ばね2
1の前端部に形成してある目玉部21aは、シャーシフ
レーム20の構成するサイドメンバ20aの前部下端に
装着してあるブラケット25に、ピン25aを介して、
回動自在に支持されている。また後側の板ばね23の前
端部に形成してある目玉部23aも、板ばね21の後方
のサイドメンバ20aの下端部分に装着してあるブラケ
ット26に、ピン27を介して、回動自在に支持されて
いる。
【0023】またこれら板ばね21の後端部と板ばね2
3の後端部との間は、イコライザリンク機構28で連結
され、それぞれ操舵輪となる前前輪22a,前後輪24
aを懸架している。なお、各板ばね21,23に付いて
いるショックアブソーバの図示は省略してある。
【0024】このイコライザリンク機構28の構造につ
いて説明すれば、図中30は車体前後方向に延びている
コネクティングロッドである。このコネクティングロッ
ド30は、例えば板ばね21,23の上方側に位置し
て、板ばね21の後端部と板ばね23の後端部との間に
渡り配設されている。
【0025】また31は、このコネクティングロッド3
0の前端部と板ばね21の後端部との間に配設された前
側レバー(第1のレバー部材に相当)である。この前側
レバー31の本体31aは、例えばL字形をなしたプレ
ートから構成してある。この本体31aの上側に向く端
部、中間の角部分、後方に向く端部には、それぞれ支持
部32a〜32cが形成されている。
【0026】前側レバー31は、このうち中間に在る支
持部32bが、サイドメンバ20aの下端に装着してあ
るブラケット33に回動自在に保持されることによっ
て、車体前後方向に回動自在に支持してある。
【0027】また板ばね23側に向く支持部32cは、
中継リンク34を介して、板ばね21の後端部に回動自
在に連結してある。残る上側の支持部32aは、コネク
ティングロッド30の前端部に回動自在に連結してあ
り、図2に示されるように板ばね21がピン25aを支
点として上方向に移動するにしたがい前側レバー31が
反時計回りに回動変位すると、コネクティングロッド3
0を前方へ引き込ませるようにしてある。むろん、板ば
ね21が復帰すると、前側レバー31は時計回りに回動
変位して、コネクティングロッド30は戻る。
【0028】35は、コネクティングロッド30の後端
部と板ばね23の後端部との間に配設された後側レバー
(第2のレバー部材に相当)である。この後側レバー3
5の本体35aは、例えば前側レバー31とは対称形を
なした逆L字形のプレートから構成してある。この本体
35aの前方に向く端部、中間の角部分、上側に向く端
部には、それぞれ支持部36a〜36cが形成されてい
る。
【0029】後側レバー35は、このうち中間に在る支
持部36bが、前側レバー31と同様、サイドメンバ2
0aの下端に装着してあるブラケット37に回動自在に
保持されることによって、車体前後方向に回動自在に支
持してある。
【0030】また板ばね21側に向く支持部36aは、
中継リンク38を介して、板ばね23の後端部に回動自
在に連結してある。残る上側の支持部36cは、コネク
ティングロッド30の後端部に回動自在に連結してあ
り、コネクティングロッド30が板ばね21の移動に伴
い前方へ引き込む方向に運動すると、図2に示されるよ
うに後側レバー35が反時計回りに回動変位して、板ば
ね23を下方向へ移動させるようにしてある。むろん、
板ばね23が復帰すると、後側レバー35は戻る。
【0031】こうした前側レバー31,コネクティング
ロッド30,後側レバー35をリンク素子として構築さ
れるリンク機構によって、板ばね21,23のうちの一
方の板ばねから伝わる上下方向の動きを逆向きに変換し
て他方の板ばねへ伝えるイコライザリンク機構28を構
成している。つまり、前側のアクスル22に加わる軸重
を後側のアクスル24に分担できるようにしてある。
【0032】またイコライザリンク機構28は、この板
ばねの動きを逆向きに変換する構造をそのまま活用し
て、前二軸トラックの制動時、前側の板ばね21から後
側の板ばね23へ伝わる荷重を打ち消すようにしてあ
る。
【0033】これは、前側レバー31、後側レバー35
が、コネクティングロッド30につながる支持部32
a,36cでは同方向に回動し、これと反対の中継リン
ク34,38につながる支点部32c,36aでは相反
する方向に回動することを利用して、それぞれ板ばね2
1,23から荷重が加わったとき、互いに打ち消し合う
回転モーメントを発生させるようにしてあるからであ
る。
【0034】むろん、前・後側レバー31,35のレバ
ー比は、コネクティングロッド30において、後側レバ
ー35を反時計回りに回動させようとする板ばね21か
らの力αと、同じく反時計回りに回動させようとする回
転モーメントの力βとが互いに打ち消し合うような比に
設定してあり、制動時には軸重を分担させる機能は働か
ないようにしてある。
【0035】つぎに、このように構成された前二軸車の
懸架装置の作用について説明する。前二軸トラックが直
進走行しているとする。このとき、進行方向の路面部分
39に車輪が乗り越すような段差部40があるとする
(図2に図示)。
【0036】図2に示されるように段差部40に差し掛
かり、前前輪22aが段差部40に乗って上方向へ移動
すると、前側のアクスル22を支えている前側の板ばね
21が、前端部のピン25aを支点として上方向へ移動
する。
【0037】このとき、前側のアクスル22に加わる軸
重R1 はかなりの荷重となるが、板ばね21,23間に
はイコライザリンク機構28があるので、この荷重は後
側に分散されていく。
【0038】すなわち、板ばね21の動きは、中継リン
ク34を介して、前側レバー31に伝わる。これによ
り、前側レバー31は反時計回りに回動し、コネクティ
ングロッド30を前方へ引き込む。
【0039】すると、コネクティングロッド30の引き
込み運動によって後側レバー35は、前側レバー31と
同期して反時計回りに回動する。これにより、後側レバ
ー35から中継リンク38へは、入力された板ばね21
の動きの向きと逆向き動きが出力され、後側の板ばね2
3をピン27を支点として、入力された荷重の方向とは
反対となる下方向へ移動させる。
【0040】すると、アクスル22(前前軸)に大きく
偏っていた軸重R1 の一部は、後側のアクスル24(前
後軸)に分担され、アクスル22,アクスル24に加わ
る軸重R1 ,R2 は同等になる。
【0041】これにより、前二軸車の全車軸に加わる軸
重は均等化され、段差乗り越え時、あるいは登坂路面走
行時など生じていた車体の不安定な挙動は改善される。
また、前二軸トラックの走行速度を下げるべく、前二軸
トラックに制動操作を与えたとする。
【0042】すると、図3に示されるように前前輪22
aを支えている前側の板ばね21の後端部は、制動トル
クFを受けて、上方へ動く。このときの板ばね21に生
じる上方向に向かう変位が、段差乗り越えのときと同
様、中継リンク34、前側レバー31を経てコネクティ
ングロッド30へ伝わり、コネクティングロッド30を
前方へ引き込もうとする。
【0043】一方、前後輪24aを支えている後側の板
ばね23の後端部も、制動トルクFを受けて、上方へ動
く。すると、後側レバー35は、このとき板ばね23の
上方向に向かう変位を受けて、時計回りの力が与えられ
る。このことは、後側レバー35は、コネクティングロ
ッド30の引き込み運動に逆らう方向に回動しようとす
る。
【0044】この時計回りの力の付与で発生する後側レ
バー35の回転モーメントの力βは、コネクティングロ
ッド30に伝わり、前方へ動こうとするコネクティング
ロッド30を後方へ引く。
【0045】ここで、回転モーメントの力βは、レバー
比などの設定によって、前側の板ばね21でコネクティ
ングロッド30を運動させる力αと同じになるように設
定(1:1)してあるから、コネクティングロッド30
を前へ引く力αは打ち消される。
【0046】このことは、制動時には、先の段差乗り越
え時で述べた、軸重を分担する機能は生じない。これに
よって、制動時の前二軸(前前軸,前後軸)の軸重配分
は、通常走行時のときの軸重配分と同じになる。
【0047】具体的には、図1に示されているように各
板ばね21,23の支持高さをH、各アクスル22,2
4から各板ばね21,23の前後端の回動点までの距離
をLとして、同一な各板ばね21,23の前端部回りの
制動時のモーメントを考えると、前側のアクスル22に
おけるモーメントは、R1 ・L+F・H=2・R・Lな
る与式で表され、後側のアクスル24におけるモーメン
トは、後側のアクスル24が前側のアクスル22と各部
が同じなので、R2 ・L+F・H=2・R・Lなる与式
で表される。
【0048】つまり、前側のアクスル22に加わる軸重
1 は、R1 =(2・R・L−F・H)/Lとなり、後
側のアクスル24に加わる軸重R2 は、R2 =(2・R
・L−F・H)/Lとなる。
【0049】このことは、前側のアクスル22と後側の
アクスル24が同じ構造であれば、1:1のレバー比に
定めたイコライザリンク機構28の採用によって、前側
のアクスル22に加わる軸重R1 と後側のアクスル24
に加わる軸重R2 は、通常走行時と同じく等しくなるこ
とがわかる。
【0050】それ故、高い制動性を得つつ、段差乗り越
え性能(含む登坂路面)を向上させる前二軸の懸架装置
を実現することができる。この結果、軸重の変化からト
ラックが安定して駆動されなかったり、各輪が偏磨耗を
生じたりすることはない上、制動時も前前輪22a、前
後輪24aを有効に用いた安定した制動性能が得られ
る。
【0051】しかも、イコライザリンク機構28の構成
をそのまま活用して、制動時における前側のアクスル2
2における荷重の抜けを解消しているので、別途、制動
時のときだけ、前側の軸重を後側へ移すといった特別な
構造は不要であり、その分、構造的にも簡単で、またコ
スト的にも有利である。なお、本発明をトラックに適用
したが、これに限らず、他の前二軸車の車両に適用して
もよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、段差乗り越え時、登坂路面走行時などで生
じていた軸重の大きな偏り、制動時における前前軸の軸
重の抜けといった前二軸車特有の問題を解消することが
できる。
【0053】したがって、前二軸車に高い段差乗り越え
性ならびに高い制動能力をもたらすことができる。この
結果、軸重の変化から車両が安定して駆動されなかった
り、各輪が偏磨耗を生じたりすることはない上、制動時
も前前輪、前後輪を有効に用いた安定した制動性能が得
られる。
【0054】しかも、第1,第2のレバー部材、コネク
ティングロッドで構成されるリンク機構をそのまま活用
して、制動時における前前軸の荷重の抜けを解消してい
るので、別途、制動時のときだけ、前側の軸重を後側へ
移すといった特別な構造を必要とせず、その分、構造的
にも簡単で、コスト的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の前二軸車の懸架装置を示す
側面図。
【図2】段差乗り越え時の懸架装置の挙動を説明するた
めの図。
【図3】制動時の懸架装置の挙動を説明するための図。
【図4】従来の前二軸トラックの側面図。
【図5】同トラックの前二軸に採用されている懸架装置
を説明するための側面図。
【図6】同懸架装置の段差乗り越え時の挙動を説明する
ための図。
【符号の説明】
20…シャーシフレーム(車体) 21…板ばね
(第1の板ばね) 22…アクスル(第1の車軸) 22a…前前輪 23…板ばね(第2の板ばね) 24…アクス
ル(第2の車軸) 24a…前後輪 28…イコラ
イザリンク機構 30…コネクティングロッド 31…前側レバー
(第1のレバー部材) 35…後側レバー(第2のレバー部材)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前端部がフレームに支持されて車体後方
    向に延びる方向に配設された、前前軸を懸架するための
    第1の板ばねと、 この板ばねの後側に配置され、前端部が前記フレームに
    支持されて車体後方向に延びる方向に配設された、前後
    軸を懸架するための第2の板ばねと、 前記第1の板ばねの後端部と前記第2の板ばねの後端部
    との間に車体前後方向に沿って配設されたコネクティン
    グロッドと、 このコネクティングロッドの前端部と前記第1の板ばね
    の後端部との間に配設され、前記第1の板ばねから伝わ
    る上下方向の動きを押し引き運動に変換して前記コネク
    ティングロッドへ伝える第1のレバー部材と、 前記コネクティングロッドの後端部と前記第2の板ばね
    の後端部との間に配設され、前記コネクティングロッド
    の押し引き運動を前記第1の板ばねの動きとは逆向きに
    して前記第2の板ばねに伝える第2のレバー部材と、 を具備したことを特徴とする前二軸車の懸架装置。
JP25820394A 1994-10-24 1994-10-24 前二軸車の懸架装置 Pending JPH08118930A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020053345A (ko) * 2000-12-27 2002-07-05 이계안 차량의 링크식 평행장치
KR100435741B1 (ko) * 2001-10-04 2004-06-12 현대자동차주식회사 전방 2축 차량의 현가장치
WO2009072937A1 (en) * 2007-12-06 2009-06-11 Volvo Lastvagnar Ab Load sharing arrangement

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