JP3240856B2 - 前二軸車の懸架装置 - Google Patents
前二軸車の懸架装置Info
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Description
る前前輪,前後輪を懸架する前二軸車の懸架装置に関す
る。
されるように車体1の前部に二軸式の操舵輪2(前前輪
2a,前後輪2bよりなる)を設けて、積載部となる荷
箱3(あるいは荷台)に加わる大きな荷重を、車体1の
後部にある駆動輪4(後輪)と協同して受けることが行
われている。
ために、板ばねを用いて、それぞれ前前輪2a,前後輪
2bの車軸、すなわち前前軸(アクスル),前後軸(ア
クスル)を独立に懸架する構造が用いられている。
は、図10に示されるように車体1を構成するシャーシ
フレーム5の下部に、前前軸,前後軸となるアクスル7
が装着された板ばね8を車体前後方向に配置し、この板
ばね8の前端部に在る目玉部6をブラケット9を介して
シャーシフレーム5に下部に回動自在に支持させ、板ば
ね8の後端部に在る目玉部6をシャックルリンク10を
介してシャーシフレーム4の下部に設けてあるブラケッ
ト11に回動自在に支持させた構造が採用してある。な
お、12はそれぞれシャーシフレーム5とアクスル7間
に接続してあるショックアブソーバである。
において、前後輪2bの位置を、今までの前前輪2aか
らの距離S1 より、さらに車体1の後方(車体前後方向
の中間側)、例えば距離S2 の位置へずらして、前前輪
2aおよび前後輪2bが負担する荷重の割合を増加でき
ることが知られている。
4との間に前後輪2bが在ることから、前前輪2aが段
差部13を乗り越えるような場合、乗り越えるときの前
方側に移る荷箱3(積載部)の荷重の影響を受けて、車
体後部が浮くような挙動を示す。この挙動は、前前軸の
軸重が過大になることが要因とされ、段差乗り越え時だ
けでなく、登坂路面の走行時にも見られる。
2aから後方へ離れるにしたがって大きくなる。このた
め、前二軸の軸間距離を増加させると、この挙動の大き
くなって、軸重の変化からトラックが安定して駆動され
なかったり、各車輪が偏磨耗を生じるとされている。
と前後輪2bとの軸間距離を広げることは不利である。
そこで、これを改善するために、段差乗り越え時、加わ
る前前輪2aの荷重で前側の板ばね8が上方向に動く
と、後側の板ばね8をそれとは逆に下方向へ動かして、
前前輪2aに加わる過大な力を後側の前後輪2bへ移す
ことが考えられる。
られる。ところが、この荷重を分担させる現象は、段差
乗り越え時だけでなく、前二軸車の制動時にも生じてし
まう。
加わると、前前輪2aを支えている板ばね8は制動トル
クにより後方へ動き、このときに生じる板ばね8の上方
向に向かう変位により、先に述べた軸重を平均にする機
能が働き、本来、安定した制動を得るために必要であっ
た前側のアクスル7(前前軸)の軸重が不用に減少し
て、逆に後側のアクスル7(前後軸)の軸重が過大に増
えてしまう挙動を示す。
ち各前前輪2aと前後輪2bにおいて制動力が発生する
ことで得られるが、上記のような前部のアクスル7の軸
重が抜けてしまう挙動が生じると、前前輪2aでは有効
な制動力は期待できず、前後輪2bだけに頼ってしまう
制動となる。
さらには前後輪2bが早期に磨耗するおそれをもってい
る。このため、簡単には前二軸の軸間距離を増加させる
ことができないものであった。
ので、その目的とするところは、高い段差乗り越え性な
らびに高い制動能力を得て、前二軸の軸間距離を長くす
ることが可能な前二軸車の懸架装置を提供することにあ
る。
は、上記目的を達成するために、前端部がフレームに支
持されて車体後方向へ延びる方向に配設されて車体前後
方向に配設された、前前軸を懸架するための第1の板ば
ねと、この板ばねの後側に配置され、後端部がフレーム
に支持されて車体前方向に延びる方向に配設された、前
後軸を懸架するための第2の板ばねと、第1の板ばねの
後端部と第2の板ばねの前端部との間に車体前後方向に
沿って配設された長さ調節可能なコネクティングロッド
と、このコネクティングロッドの前部端とこれに隣合う
前記第1の板ばねの後端部との間に配設され、前記第1
の板ばねから伝わる上下方向の動きを押し引き運動に変
換してコネクティングロッドへ伝える第1のレバー部材
と、コネクティングロッドの後部端とこれに隣合う第2
の板ばねの前端部との間に配設され、コネクティングロ
ッドの押し引き運動を第1の板ばねの動きとは逆向きに
して第2の板ばねに伝える第2のレバー部材を有し、か
つ第2のレバー部材は、コネクティングロッドおよび第
2の板ばねに向く前後部に設けられ、コネクティングロ
ッドの後端部、前記第2の板ばねの前端部と回動自在に
つながる連結部と、前記連結部を構成しコネクティング
ロッドの後端部と回動自在につながる第1連結部と、前
記連結部を構成し第2の板ばねの前端部と回動自在につ
ながる第2連結部と、前記第2連結部から前方寄りでか
つ第1連結部から上方へ所定距離y離れた上部であり、
かつ、第2連結部からは上方へ所定距離yより小さい所
定距離x離れた位置に配置され、前記フレームに取付け
たブラケットに車体前後方向に回動自在に支持された支
持部とを有してなり、前記所定距離xと前記所定距離y
とは、制動時における第2の板ばねの動きから第2のレ
バー部材に前記コネクティングロッドの運動方向と対向
し、制動時に第2の板ばねが残ろうとする力F及び所定
距離x又は所定距離yとの間で β=F・x/y とな
る力βを発生させる関係にある構成とした。
越え性と高い制動性との双方が確保された、軸間距離が
長い前二軸車が可能となる。すなわち、前前輪が段差乗
り越えると、このとき生じる前前軸に対する荷重の集中
から前前輪は上方向に向かって移動する。
が、第1,第2の板ばね間にあるリンク機構によって、
この荷重は後側に分散される。ここで、前前軸は第1の
板ばねに支えられているから、前前軸が上方向に移動す
ると第1の板ばねは、上方向に移動する。
動,コネクティングロッドの押し引き運動,第2のレバ
ー部材の回動運動を経て、第2の板ばねに伝達される。
前後軸を支える第2の板ばねには、第1の板ばねの動き
の向きと逆向きとなるの動きが出力され、同第2の板ば
ねを、入力された荷重の方向とは反対となる下方向へ移
動させる。
一部は、前後軸に分担される。これにより、段差乗り越
え時の車体後部が浮くような挙動は改善される。また例
えば走行速度を下げるべく、前二軸車を制動操作する
と、前前輪を支えている第1の板ばねは、制動トルクを
受けて、後方へ動く。
向かう変位が、第1のレバー部材、コネクティングロッ
ドへ伝わる。第2のレバー部材は、この伝達を受けて、
第2のレバー部材を、第2の板ばねが下方向に移動させ
ようとする。
も、制動トルクを受けて、後方へ動く。ここで、第2の
レバー部材の支点部は、あらかじめ制動時における第2
の板ばねの動きからコネクティングロッドの運動方向と
対抗する回転モーメントを発生させる地点に設けてある
から、前二軸車の制動に伴い、第2のレバー部材はコネ
クティングロッドの押し引き運動を逆らう方向に回動し
ようとする。
コネクティングロッドを運動させようとする力を打ち消
す。これにより、軸重を平均にする機能が制動時には働
かなくなる。
軸)の軸重配分は、通常走行時のときと同じ様になる。
それ故、前二軸車の前前輪と前後輪との軸間距離を長く
しても、軸重の変化からトラックが安定して駆動されな
かったり、各車輪が偏磨耗を生じたりすることはない
上、制動時も前前輪、前後輪を有効に用いた安定した制
動性能が得られる。
例にもとづいて説明する。図1は、図10で説明した前
二軸の軸間距離を「S1 」から「S2 」に増加させたキ
ャブオーバ形トラックのフロント左側の懸架装置を示し
ていて、図中20はトラックのシャーシフレーム(車体
を構成するもの)、21はフレーム前側に配置された車
体前後方向に延びる板ばね(第1の板ばねに相当)、2
2はこの板ばね21の長さ方向中央で支持されたアクス
ル(前前軸に相当)、23は板ばね21の後側に配置さ
れた車体前後方向に延びる後側の板ばね(第2の板ばね
に相当)、24はこの板ばね21の長さ方向中央で支持
されたアクスル(前後軸に相当)である。なお、22a
はアクスル22の両端部に支持された前前輪、24aは
アクスル24に両端部に支持された前後輪を示す。
前後端に目玉部29を有している。これら板ばね21,
23のうち前側の板ばね21は、前部の目玉部29が、
シャーシフレーム20の構成するサイドメンバ20aの
前部下端に装着してあるブラケット25に、ピン25a
を介して、回動自在に支持されている。また後側の板ば
ね23は、後部の目玉部29が、板ばね21の後方のサ
イドメンバ20aの下端部分に装着してあるブラケット
26に、シャックルリンク27およびピン27aを介し
て、回動自在に支持されている。
3の前端部との間は、イコライザリンク機構28(リン
ク機構)で連結され、それぞれ操舵輪となる前前輪22
a,前後輪24aを懸架している。なお、各アクスル2
2,24とその直上のサイドメンバ部分との間にはショ
ックアブソーバ42が設けてある。
図2〜図6に示されている。なお、図2はイコライザリ
ンク機構28回りを拡大した側面を示し、図3は同平面
を示し、図4〜図6はイコライザリンク機構28の各部
を示している。
説明すれば、図1中の30は、板ばね21の後端部と板
ばね23の前端部との間に車体前後方向に沿って配設さ
れた長さが調節可能なコネクティングロッドである。
車体前後方向に延びるロッド部31と、このロッド部3
1の両端に軸方向に装着したコネクト部32を有してな
る。詳しくは、コネクト部32は、いずれも一端部に例
えばロッド部31を周囲から挟み込むことが可能な筒部
33を一方側に有し、他端部にフォークエンド形(コ字
形)となった軸心を挟む一対の端壁34を有して構成し
てある。なお、各端壁34の中央には一体の通孔34a
(図5に図示)が設けてある。
部端に所定の位置にまで挿入した後、ボルトナット35
で筒部33を締め付けることによってロッド部端に連結
してあり、この構造によって長さ調節が可能にしてあ
る。
前端部とこれに隣合う板ばね21の後端部との間に配設
された前側レバー(第1のレバー部材に相当)である。
この前側レバー36の本体36aは、図2に示されるよ
うな三角形状、詳しくは斜面が板ばね21側に向き、斜
辺を挟む角部を上下に配置したような略正三角形をなし
たプレートから構成してある。各三角形の角部に相当す
る本体36aの各角部分には、プレートの厚み方向に軸
線が向く、筒形の嵌挿部37a〜37cがそれぞれ形成
されている。
挿部37bが、図5に示されるようにサイドメンバ20
aの下端に装着してあるブラケット39に、ボルトナッ
ト39a(支点部)で回動自在に保持されることによっ
て、車体前後方向に回動自在に支持してある。
嵌挿部37aは、図4に示されるようにシャックルリン
ク38を介して、板ばね21の後端部に在る目玉部29
に回動自在に連結してある。詳しくは、シャックルリン
ク38は、下部に嵌挿部37aの両端部を挟み、上部に
板ばね21の目玉部29を挟む一対の向き合う壁部38
aを有し、さらに上部側に同壁部38,38間をつなぐ
連結部38bを有して構成してあり、壁部38a,嵌挿
部37a,壁部38a間にピン40(連結部)を挿通す
ることによってシャックルリンク38と前側レバー36
を回動自在に連結し、壁部38,目玉部29、壁部38
aにピン41を挿通することによって板ばね21とシャ
ックルリンク38を回動自在に連結してある。なお、3
8cはピン抜け止め用のボルトを示す。
ネクティングロッド端に回動自在に連結されている。詳
しくは、図5に示されるように嵌挿部37cはコネクテ
ィングロッド30のコネクト部32の端壁34、34間
に挿入されていて、端壁34,嵌挿部37c,端壁34
間にピン43(連結部)を挿入することによって、前側
レバー36とコネクティングロッド30を回動自在に連
結してある。なお、43aはピン43の抜け止めをなす
ボルトを示す。
0間の連結構造によって、板ばね21がボルトナット2
5aを支点として上方向に移動すると、前側レバー36
がボルトナット39aを支点として時計回りに回動変位
して、コネクティングロッド30を前方へ引き込むよう
にしてある。むろん、板ばね21が復帰すると、前側レ
バー36が反時計回りに回動変位して、コネクティング
ロッド30を後方へ押し出す。
後端部とこれに隣合う板ばね23の前端部との間に配設
された後側レバー(第2のレバー部材に相当)である。
この後側レバー45の本体45aは、図2に示されるよ
うな三角形状、詳しくは頂角が板ばね23側に向き、頂
角を挟む斜面を上下に配置したような略二等辺三角形を
なしたプレートから構成してある。本体45aの上部お
よび下部に在る角部分には、プレートの厚み方向に軸線
が向く、筒形の嵌挿部46a,46bがそれぞれ形成さ
れている。また本体45aの板ばね23側に向く角部分
には、図6に示されるように板ばね23の前端部の目玉
部29を両端から挟む一対の環状の保持座46cが形成
されている。
bが、前側レバー36と同様、サイドメンバ20aの下
端に装着してあるブラケット47に、ボルトナット47
a(支点部)で回動自在に保持されることによって、車
体前後方向に回動自在に支持してある。
cは、図6に示されるように保持座46c、目玉部2
9、保持座46c間に挿入されるピン48(連結部:第
2連結部)によって、板ばね23の前端部に在る目玉部
29に回動自在に連結してある。
側レバー36のときと同じく、端壁34,嵌挿部46
a,端壁34間にピン43(連結部:第1連結部)を挿
入することによって、コネクティングロッド30の残る
コネクト部32に回動自在に連結されている。
0間の連結構造によって、コネクティングロッド30が
板ばね21の移動に伴い前方へ引き込む方向に運動する
と、後側レバー45がボルトナット47aを支点として
時計回りに回動変位して、板ばね23を下方向へ移動さ
せるようにしてある。むろん、板ばね23が復帰する
と、後側レバー45は反時計回りに回動変位する。
グロッド30をリンク素子として構築されるリンクによ
って、板ばね21,23のうちの一方の板ばねから伝わ
る上下方向の動きを逆向きに変換して他方の板ばねへ伝
えるイコライザリンク機構28を構成してある。
ット47aの位置)は、図2に示されるように制動時の
板ばね23の挙動を利用して、時計方向に回動変位しよ
うとする後側レバー45に、その後側レバー45に加わ
る力とは反対の向きの回転モーメントを発生させる位置
に設定してある。
後側の板ばね23を連結しているピン位置から前方寄り
で、かつ同ピン位置から上方へ所定の距離、離れた上部
の位置に定めてある。さらに述べれば、板ばね23を連
結しているピン位置から後側レバー45の支点位置まで
の距離xと、コネクティングロッド端を連結しているピ
ン位置から後側レバー45の支点位置までの距離yは、
コネクティングロッド30に加わる力αと対抗する同等
の力βを制動時にコネクティングロッド30に発生させ
るよう、「β=F・x/y」なる与式が成立する値に定
めてある。但し、Fは制動時、後側の板ばね23が残ろ
うとする力。
機構28の無用な振れを減衰させるためのショックアブ
ソーバ50(緩衝装置)が設けられている。但し、図中
55はサイドメンバ20aの下端に設けられ、シャック
ルリンク38の上部端を受けてイコライザリンク機構2
8の過大な動きを規制するストッパー、56はブラケッ
ト47に設けられ、後側レバー45の板ばね23側を向
く辺部分を受けてイコライザリンク機構28の過大な動
きを規制するストッパーを示す。
懸架装置の作用について説明する。前二軸トラックが直
進走行しているとする。このとき、進行方向の路面部分
51に車輪が乗り越すような段差部52があるとする
(図7に図示)。
ると、図7に示されるようにアクスル22に対する荷重
の集中から前前輪22aは上方向に向かって移動する。
このままでは、荷重はアクスル22に集中してしまう
が、板ばね21,23間にはイコライザリンク機構28
があるので、この荷重は後側に分散されていく。
えられているから、アクスル22が前前輪22aと共に
上方向に移動するにしたがって、板ばね21は、前部の
ピン25aを支点として、上方向に移動する。
イコライザリンク機構28へ伝わり、まず、このイコラ
イザリンク機構28を構成する前側レバー36に伝達さ
れる。これにより、前側レバー36は、ボルトナット3
9aを支点として、時計回りに回動運動し、コネクティ
ングロッド30を前方へ引き込む。
込み運動によって後側レバー45は、ボルトナット47
aを支点として、前側レバー36と同期して時計回りに
回動運動する。
された板ばねの動きの向きと逆向きの動きが出力され、
板ばね23を、シャックルリンク38側を支点として、
入力された荷重の方向とは反対となる下方向へ移動させ
る。
偏っていた軸重の一部は、後側のアクスル24(前後
軸)に分担され、アクスル22,アクスル24に加わる
軸重は同等になる。
重は均等化され、段差乗り越え時に生じていた車体後部
が浮くような挙動は改善される。これは登坂路面を走行
するときも同様である。
べく、前二軸トラックに制動操作を与えたとする。する
と、図8に示されるように前前輪22aを支えている前
側の板ばね21は、制動トルクを受けて、後方へ動く。
に向かう変位が、前側レバー36を経て、コネクティン
グロッド30へ伝わる。後側レバー45は、このコネク
ティングロッド30からの伝達を受けて時計回りに回動
し、後側の板ばね23を下方向に移動させようとする。
ばね23も、制動トルクを受けて、後方へ動く(アクス
ル22が地面に残ろうとすることによる)。すると、後
側の板ばね23を連結しているピン48は、アクスル2
2が後方へ残ろうとする力Fによって、後方へ引っ張ら
れる。
ルトナット47aの位置は、あらかじめ制動時における
後側の板ばね23の動きからコネクティングロッド30
の運動方向と対抗する回転モーメントを発生させる地点
に設けてある。
23が後方へ残ろうとする力Fを受けて、反時計回りの
力が与えられる。このことは、後側レバー45は、コネ
クティングロッド30の押し引き運動に逆らう方向に回
動しようとする。
レバー45の回転モーメントが、コネクティングロッド
30に伝わり、伝達される「β=F・x/y」なる力
で、前方へ動こうとするコネクティングロッド30を後
方へ引くこれにより、制動時、コネクティングロッド3
0を前へ引く力α(前側レバー36の変位でコネクティ
ングロッド30を運動させる力)は打ち消される。
時には働かないこととなる。これによって、制動時の前
二軸(前前軸,前後軸)の軸重配分は、通常走行時のと
きの軸重と同じ様になる。
に前前輪22aと前後輪24aとの軸間距離を長くした
としても、軸重の変化からトラックが安定して駆動され
なかったり、各輪が偏磨耗を生じたりすることはない
上、制動時も前前輪22a、前後輪24aを有効に用い
た安定した制動性能が得られる。
制動能力をもつ、前二軸の軸間距離が長い、前二軸車を
容易に実現することが可能となる。また通常走行時に生
じるイコライザリンク機構28の無用な振れは、専用の
ショックアブソーバ50によって減衰されて吸収される
から、同リンク機構28の動きを要因とした振動,騒音
などの発生を防ぐことができる。
凸などを受けて、前前輪22a,前後輪24aが速いス
ピードで上下方向に動き、それに伴って板ばね21,2
3が速いスピードで動き、イコライザリンク機構28を
不用に振れさせようとする。
ンク機構28の振れを抑制する方向に作用する。すなわ
ち、ショックアブソーバ50は往復するスピードが速
く、かつストロ−クが小さくなるように作用して、イコ
ライザリンク機構28の振れ動きを減衰する。
動きを要因とした騒音(例えば金属が触れて生じるガチ
ャガチャ音など)の発生を防ぐことができる。また段差
乗り越え時、制動時は、車速が遅いことから、前前輪2
2a,前後輪24aは遅いスピードで上下方向に動き、
それに伴って板ばね21,23が遅いスピードで動くこ
とから、ショックアブソーバ50は往復するスピードが
遅く、かつストロ−クは大きくなるよう作用する。
して、それぞれ段差乗り越え時(含む登坂路面の走行
時)は軸重の一部を分担させる仕事、制動時は通常走行
時の軸重配分にさせる仕事を妨げないようにしてある。
なお、本発明を前二軸トラックに適用したが、これに限
らず、他の前二軸車に適用してもよい。
明によれば、段差乗り越え時、登坂路面走行時などで生
じていた前前軸に対する軸重の大きな偏り、制動時にお
ける前前軸の軸重の抜けを解消することができる。それ
故、高い段差乗り越え性ならびに高い制動能力をもつ、
前二軸の軸間距離が長い、前二軸車を実現することが可
能となる。
装置を示す側面図。(b)は、同じく平面図。
ンク機構を拡大した側面図。
回りの連結構造を示す断面図。
構造ならびにコネクティングロッドとの連結構造を示す
断面図。
ねの連結構造を示す断面図。
めの図。
置を説明するための側面図。
るための図。
きの制動性能を説明するための図。
1の板ばね) 22…アクスル(前前軸) 22a…前前輪 23…板ばね(第2の板ばね) 24…アクスル
(前後軸) 24a…前後輪 28…イコライザ
リンク機構 30…コネクティングロッド 36…前側レバー
(第1のレバー部材) 43,48…ボルトナット,ピン(連結部) 45…後側レバー(第2のレバー部材) 47a…ボル
トナット(支点部) 50…ショックアブソーバ
Claims (1)
- 【請求項1】 前端部がフレームに支持されて車体後方
向へ延びる方向に配設されて車体前後方向に配設され
た、前前軸を懸架するための第1の板ばねと、 この板ばねの後側に配置され、後端部がフレームに支持
されて車体前方向に延びる方向に配設された、前後軸を
懸架するための第2の板ばねと、 前記第1の板ばねの後端部と前記第2の板ばねの前端部
との間に車体前後方向に沿って配設された長さ調節可能
なコネクティングロッドと、 このコネクティングロッドの前部端とこれに隣合う前記
第1の板ばねの後端部との間に配設され、前記第1の板
ばねから伝わる上下方向の動きを押し引き運動に変換し
て前記コネクティングロッドへ伝える第1のレバー部材
と、 前記コネクティングロッドの後部端とこれに隣合う前記
第2の板ばねの前端部との間に配設され、前記コネクテ
ィングロッドの押し引き運動を前記第1の板ばねの動き
とは逆向きにして第2の板ばねに伝える第2のレバー部
材を有し、 かつ前記第2のレバー部材は、 前記コネクティングロッドおよび第2の板ばねに向く前
後部に設けられ、 前記コネクティングロッドの後端部、前記第2の板ばね
の前端部と回動自在につながる連結部と、 前記連結部を構成し前記コネクティングロッドの後端部
と回動自在につながる第1連結部と、 前記連結部を構成し前記第2の板ばねの前端部と回動自
在につながる第2連結部と、 前記第2連結部から前方寄りでかつ前記第1連結部から
上方へ所定距離y離れた上部であり、かつ、前記第2連
結部からは上方へ所定距離yより小さい所定距離x離れ
た位置に配置され、前記フレームに取付けたブラケット
に車体前後方向に回動自在に支持された支持部とを有し
てなり、 前記所定距離xと前記所定距離yとは、 制動時における第2の板ばねの動きから前記第2のレバ
ー部材に前記コネクティングロッドの運動方向と対向
し、制動時に前記第2の板ばねが残ろうとする力F及び
前記所定距離x又は前記所定距離yとの間で β=F・x/y となる力βを発生させる関係にあることを特徴とする前
二軸車の懸架装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24022494A JP3240856B2 (ja) | 1994-10-04 | 1994-10-04 | 前二軸車の懸架装置 |
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