JPH08116543A - 量子化装置および量子化方法 - Google Patents

量子化装置および量子化方法

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JPH08116543A
JPH08116543A JP27709794A JP27709794A JPH08116543A JP H08116543 A JPH08116543 A JP H08116543A JP 27709794 A JP27709794 A JP 27709794A JP 27709794 A JP27709794 A JP 27709794A JP H08116543 A JPH08116543 A JP H08116543A
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泰弘 藤森
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哲二郎 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新量子化を施すことで新たに発生する画質劣
化を防ぐことができる。 【構成】 入力信号値L(i)が入力端子11を介し
て、量子化器12、判定部15、メモリ部16へ供給さ
れる。量子化器12において、線形量子化がなされた入
力信号値が線形量子化値d1として、判定部15へ供給
される。判定部15では、供給された線形量子化値d1
からリセット処理を行うか否かが判定され、リセット処
理を行う場合、供給された線形量子化が出力端子14か
ら取り出される。また、判定部15では、リセット処理
を行わない場合、メモリ部16から記憶データd0が供
給され、入力信号値L(i)、線形量子化値d1、記憶
データd0とから、最終的な線形量子化値が出力端子1
4から取り出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばディジタル画
像信号を量子化する場合に入力信号値と量子化復号値と
で定義される量子化誤差最小規範に対して、さらに視覚
特性を考慮した空間変動規範、および/または、時間変
動規範を加味するようにした量子化装置および量子化方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、各画素が8ビットで表されるデ
ィジタル画像信号が入力され、各画素を8ビットより少
ないビット数で量子化(再量子化)することによって、
データ量を圧縮することが行われる。従来この量子化と
しては、入力信号値と量子化復号値との量子化誤差が最
小となるように量子化値が選択されていた。この量子化
装置において、入力信号レベルの分布に極端な偏りがな
い場合、その量子化誤差の積算値は最小となりS/N
(Signal/Noise)比は、最良となる。そのため、従来の
量子化装置は、S/N規範に基づいて量子化値が決定さ
れている。この規範とは、のっとるべき規則を言い、す
なわちS/N規範とは、量子化誤差を最小とする量子化
値を選択する規則を意味する。
【0003】ここで、S/N規範Q1は式(1)で表さ
れる。L(i)は入力信号値を表し、L(i)^は量子
化復号値を表し、q(i)は量子化値を表し、nは量子
化ビット数を表す。また、一般的な8ビット量子化の入
力ディジタル画像信号に対する量子化式と復号式を式
(2)、(3)に示す。
【0004】 Q1=MIN〔|L(i)^−L(i)|〕 (1) q(i)=L(i)/(255/2n ) (2) L(i)^=q(i)・255/2n (3)
【0005】式(1)におけるMIN〔 〕は、〔 〕
内の値が最小値となる量子化値を選択することを意味す
る。入力信号値に対する各量子化値の量子化復号値の量
子化誤差を比較し、S/N規範Q1に基づいて量子化値
が選択される。図6に3ビット量子化の例を示す。従来
のS/N規範量子化装置は、入力信号を8階調に量子化
し、各量子化区間の中央値を量子化復号値として出力す
る。
【0006】図6によると、入力信号の変化が小さくな
る平坦領域において画質劣化が認められる。つまり、入
力信号が領域境界レベルを挟み僅かに変動しているにも
拘らず、量子化復号値においては、量子化ステップ幅に
相当する信号変動に拡大されることになる。このような
画質劣化は空間方向と時間方向の両者に発生し、画像の
エッジ部分がザラザラと見える、すなわちエッジビジネ
スや時間的劣化の原因となる。このように、人間の視覚
特性を考慮すると、必ずしもS/N規範による量子化が
最適とは言えない。特に人間の視覚特性は、入力信号の
空間的、あるいは時間的な信号変化に対する感度が高い
と考えられるにも拘らず、従来の量子化装置は、入力信
号値そのものを基準として量子化を行うため、信号変化
に伴う画質劣化が目立つという欠点があった。
【0007】このような従来のS/N規範のみに基づく
量子化装置の欠点を克服するため、本出願人は、上述の
ような人間の視覚特性を考慮した新規範Q2を用いた量
子化装置を先に提案している(特開平6−169257
号公報参照)。新規範Q2を式(4)に示す。 Q2=MIN〔α〔S/N〕+β〔ΔS〕+γ〔ΔT〕〕 (4)
【0008】ここで、〔S/N〕はS/N評価値を表
し、〔ΔS〕は空間変動評価値を表し、〔ΔT〕は時間
変動評価値を表し、さらにα、β、γはそれぞれの重み
を表している。この式(4)で表される新規範Q2は、
複数の量子化値候補に関して、S/N評価値、空間変動
評価値および時間変動評価値を重み付け加算した新規範
評価値を求め、この評価値を最小とする量子化値候補を
出力量子化値として選択する規則である。図7には空間
的に対応するkフレームと(k−1)フレームの画素配
置図を示す。kフレームのLx(k)の値を有する画素
の量子化を行う場合、新量子化規範Q2で用いられる各
評価値は次式で表される。
【0009】 〔S/N〕=|Lx(k)^−Lx(k)| (5) 〔ΔS〕=〔ΔS1 〕+〔ΔS2 〕+〔ΔS3 〕+〔ΔS4 〕 (6) 〔ΔT〕=|(Lx(k)^−Lx(k−1)^)−(Lx(k)−Lx(k −1))| (7) 但し、〔ΔS1 〕、〔ΔS2 〕、〔ΔS3 〕、〔Δ
4 〕は、次式で定義される。
【0010】 〔ΔS1 〕=|(Lx(k)^−La(k)^)−(Lx(k)−La(k) )| (8) 〔ΔS2 〕=|(Lx(k)^−Lb(k)^)−(Lx(k)−Lb(k) )| (9) 〔ΔS3 〕=|(Lx(k)^−Lc(k)^)−(Lx(k)−Lc(k) )| (10) 〔ΔS4 〕=|(Lx(k)^−Ld(k)^)−(Lx(k)−Ld(k) )| (11)
【0011】S/N評価値〔S/N〕は、従来の量子化
装置で評価されるのと同様の量子化誤差である。空間変
動評価値〔ΔS〕は、空間内の量子化復号値の信号変化
量(すなわち、空間内の量子化復号値の傾き)と入力信
号の信号変化量(すなわち、空間内の入力信号値の傾
き)との比較を行うものである。量子化復号値の信号変
化量を算出する場合、既に新規範Q2により決定済み
の、過去の画素の量子化値を使用して比較するという処
理上の制約がある。図7においては、量子化対象画素L
x(k)に関し、処理済み画素は近傍4画素La
(k)、Lb(k)、Lc(k)、Ld(k)であり、
これらを使用して〔ΔS1 〕、〔ΔS2 〕、〔Δ
3 〕、〔ΔS4 〕がそれぞれ求められる。
【0012】時間変動評価値〔ΔT〕は、量子化対象画
素Lx(k)と同一位置にある前フレームの画素Lx
(k−1)とに関し、入力信号のフレーム間の変化量と
量子化復号値のフレーム間の信号変化量とを比較するも
のである。上述のように式(4)のMIN〔 〕は、
〔 〕内の評価値を最小とする量子化値候補が最終的な
量子化値として選択されることを意味する。その結果、
従来の量子化装置で問題となる画質劣化が低減される。
【0013】その様子を図6に示す。すなわち、従来の
量子化装置では、入力信号が量子化境界レベル近傍で僅
かに変動している場合、量子化復号値においては量子化
ステップ幅に相当する信号変動に拡大されていたが、上
述の式(4)に基づく新規範量子化装置においては、こ
の信号変動は抑圧され安定した量子化復号化値が得られ
る。こうして新規範量子化装置によって、意図した画質
改善が達成できる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述の新規範量子化装
置と従来の量子化装置とを比較すると、画質劣化はかな
り低減される。しかしながら、新規範量子化の構造に起
因する独特な画像劣化が発生することがある。新規範量
子化装置において量子化される信号は、時空間の入力信
号の信号変化量と量子化復号値に基づき決定されるた
め、過去の量子化復号値の影響により独特な画像パター
ンが発生する場合がある。この画像パターンは、過去の
量子化値決定済み画素から処理方向に伝播するので『斜
め縞』となり、図7の画素配置図においては、左上コー
ナー部から右下方向に進行する独特な画像パターンとな
る。
【0015】従って、この発明の目的は、量子化処理の
リセットを行い、従来の量子化装置においてなされる量
子化処理を行うことにより画質劣化を低減することがで
きる量子化装置および量子化方法を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は、所定の量子
化ビット数の入力信号値が供給され、量子化ビット数と
異なるnビットの量子化値を出力する量子化装置におい
て、量子化値の複数の量子化値候補に関して、入力信号
値と量子化値候補の復号値の差であるS/N評価値と、
入力信号値の空間変動と量子化値候補の復号値の空間変
動の差である空間変動評価値および/または入力信号値
の時間変動と量子化値候補の復号値の時間変動の差であ
る時間変動評価値とを重み付け加算した評価値をそれぞ
れ求め、評価値を最小とする量子化値候補を出力すべき
量子化値として選択的に出力すると共に、重み付けのた
めの重みを入力信号に応じて適応的に変化させることを
特徴とする量子化装置である。
【0017】さらに、この発明は、所定の量子化ビット
数の入力信号値が供給され、量子化ビット数と異なるn
ビットの量子化値を出力する量子化装置において、量子
化値の複数の量子化値候補に関して、入力信号値と量子
化値候補の復号値の差であるS/N評価値と、入力信号
値の空間変動と量子化値候補の復号値の空間変動の差で
ある空間変動評価値および/または入力信号値の時間変
動と量子化値候補の復号値の時間変動の差である時間変
動評価値とを重み付け加算した評価値をそれぞれ求め、
評価値を最小とする量子化値候補を出力すべき量子化値
として選択的に出力すると共に、入力信号値と量子化ス
テップ幅から規定されるリセット区間を設けることを特
徴とする量子化装置である。
【0018】また、この発明は、所定の量子化ビット数
の入力信号値が供給され、量子化ビット数と異なるnビ
ットの量子化値を出力する量子化装置において、量子化
値の複数の量子化値候補に関して、入力信号値と量子化
値候補の復号値の差であるS/N評価値と、入力信号値
の空間変動と量子化値候補の復号値の空間変動の差であ
る空間変動評価値および/または入力信号値の時間変動
と量子化値候補の復号値の時間変動の差である時間変動
評価値とを重み付け加算した評価値をそれぞれ求めるス
テップと、評価値を最小とする量子化値候補を出力すべ
き量子化値として選択的に出力すると共に、重み付けの
ための重みを入力信号に応じて適応的に変化させるステ
ップとを有することを特徴とする量子化方法である。
【0019】さらにまた、この発明は、所定の量子化ビ
ット数の入力信号値が供給され、量子化ビット数と異な
るnビットの量子化値を出力する量子化装置において、
量子化値の複数の量子化値候補に関して、入力信号値と
量子化値候補の復号値の差であるS/N評価値と、入力
信号値の空間変動と量子化値候補の復号値の空間変動の
差である空間変動評価値および/または入力信号値の時
間変動と量子化値候補の復号値の時間変動の差である時
間変動評価値とを重み付け加算した評価値をそれぞれ求
めるステップと、評価値を最小とする量子化値候補を出
力すべき量子化値として選択的に出力すると共に、入力
信号値と量子化ステップ幅から規定されるリセット区間
を設けるステップとを有することを特徴とする量子化方
法である。
【0020】
【作用】入力信号の信号変化に対し忠実な新規範量子化
装置を用いることにより、独特な画像パターンが発生す
ることがあり、従来の量子化装置とは異なる画質劣化が
ある。入力信号に応じて従来の量子化装置の量子化処理
を施すためのリセット処理を行うことにより、この新た
な画質劣化を低減することができる。
【0021】
【実施例】以下、この発明に係る量子化装置の一実施例
について、図面を参照しながら説明する。この発明に係
る入力信号値とS/N規範量子化復号値と新規範量子化
復号値との一例を図1に示す。この図1は、縦軸に信号
レベルを表し、横軸に座標を表す。座標方向に入力信号
値がL0〜L6のように変化するとき、従来の量子化装
置では、式(1)で定義されるS/N規範Q1により量
子化値q(i)が決定される。従来の量子化装置による
画質劣化の典型例は、画素L1のように、その量子化復
号値L(i)^では信号変化が拡大することである。こ
のようにS/N規範Q1による量子化復号値L(i)^
では、入力信号値L(i)が量子化境界近傍であると、
入力信号の微小変化が量子化ステップ幅により拡大さ
れ、エッジビジネスや時間変動などの画質劣化が発生す
る。
【0022】一方、入力信号変化に忠実な特性を持つ新
規範量子化装置においては、図1において、破線で示す
ように安定した新量子化復号値を得ることが可能とな
る。説明のため、新たにS/N評価値と空間変動評価値
とからなる新規範Q3が式(12)で定義され、入力信
号値をLi(k)で表し、量子化復号値をLi(k)^
で表す。
【0023】 Q3=MIN〔α〔S/N〕+β〔ΔS〕〕 (12) 〔S/N〕=|Li(k)^−Li(k)| (13) 〔ΔS〕=|(Li(k)^−Li-1(k)^)−(Li(k)−Li-1(k ))| (14)
【0024】図1で見るかぎり新規範量子化装置は、理
想的に機能しているが、上述のような独特な画像パター
ンによる画質劣化が発生することがある。そこで、上述
の式(13)で定義されているS/N評価値を用いて、
しきい値THの処理を導入する。以下、しきい値THの
処理を導入した新規範Q3を示す。
【0025】〔S/N〕>しきい値THの場合: Q3=MIN〔α〔S/N〕+β〔ΔS〕〕 (15) 〔S/N〕≦しきい値THの場合: Q3=MIN〔〔S/N〕〕 (16)
【0026】すなわち、式(16)に示すように、S/
N規範の量子化による量子化誤差がしきい値TH以下の
場合は、リセット処理として、独立した画素としてS/
N規範の量子化処理を行う。すなわち、このリセット処
理とは、上述した空間内の量子化復号値の信号変化量
(すなわち、空間内の量子化復号値の傾き)と入力信号
の信号変化量(すなわち、空間内の入力信号の傾き)と
の比較を行う空間変動評価値〔ΔS〕が量子化規範に影
響を及ぼさないようにしたものである。
【0027】ここで、量子化区間に対するリセット区間
の一例を図2を用いて説明する。しきい値THで定義さ
れるリセット区間は、図2中の破線で示される両矢印区
間に対応する。入力信号値Li(k)が量子化復号値L
i(k)^に近い場合は、先ず強制的にS/N規範によ
る判定を行うため、量子化処理のリセットが行われる。
このリセット処理を導入することにより、新規範量子化
装置に特有の画像パターンの発生を抑圧することが可能
となり、視覚特性に合致した新規範量子化の実行が可能
となった。
【0028】図1の入力信号値L0〜L6を対象とした
判定値表を表1に示す。
【表1】
【0029】この表1中の入力信号レベルと対応する波
形は、図1に示す入力信号値L0〜L6の波形である。
また、この例は、簡単のため、時間変動評価値について
は省略されており、S/N評価値と1次元空間変動評価
値とが用いられる。入力信号レベルは、図1中の量子化
値Qの復号値(中央のレベル)を `0' として、この量
子化復号値に対する差分値が表示されている。この例で
は、入力信号レベルが全てQの復号値より大きいので、
入力信号レベルが全て正の値となっている。
【0030】また、表1の上段には、S/N評価値を最
小とする量子化値(S/N規範コード)と、その上下の
量子化値(Q+1)および(Q−1)のそれぞれのS/
N評価値が示されている。例えば 入力信号レベルL0は、 `+0.25' であるため、量
子化値候補QのS/N評価値は、 |0−0.25|=0.25 となる。また、量子化値候補(Q+1)の復号値は `
1' となるため、S/N評価値は、 |1−0.25|=0.75 となる。さらに、量子化値候補(Q−1)の復号値は `
−1' となるため、S/N評価値は、 |−1−0.25|=1.25 となる。このS/N評価値の中の最小値を生じさせる量
子化値候補QがS/N規範コードとして選択される。以
下、同様にS/N規範に基づく量子化値が選択される。
このS/N規範に基づく量子化値が図1中で、○で表さ
れている。
【0031】次に、表1の中段には、最上段の入力信号
レベルに関して、S/N規範で選択された量子化値とそ
の上下の量子化値に関する新評価値と、新評価値を最小
とする量子化値(新規範コード)とが示されている。こ
の場合では、S/N規範コードが(Q+1)となる入力
信号値の量子化値がQに変更されている。
【0032】以上の結果に基づく波形は図1に示され、
新規範量子化装置の優位性が判る。しかしながら、上述
のように入力信号の組合せによっては、『斜め縞』のよ
うな画質劣化が発生し得る。そこで、上述のリセット処
理付きの新規範量子化装置を導入した場合の例も表1お
よび図3に示す。すなわち、表1の下段には、最上段の
入力信号レベルに関して、S/N規範で選択された量子
化値とその上下の量子化値に関するリセット処理付き新
評価値と、リセット処理付き新評価値を最小とする量子
化値(リセット処理付き新規範コード)とが示されてい
る。
【0033】式(15)、式(16)に示されるリセッ
ト処理において、しきい値THが例えば `0.25' と
される。この例では、入力信号値L4、L5、およびL
6に関する最小のS/N評価値が `0.25' 以下とな
る。従って、これらの量子化値(新規範コードでは、
Q)がS/N規範コードと同様に(Q+1)に変更され
ている。このように、S/N評価値が `0.25' 以下
の場合は強制的にS/N規範に基づいた量子化を行う。
このリセット処理付き新規範に基づく量子化復号値が図
3中で◎で表されている。なお、表1中の*は、初期設
定される値を意味している。
【0034】このように、リセット処理付き新規範コー
ドは、新規範コードと比べると、上述したように入力信
号値L4〜L6の量子化値が異なる。上述のリセット処
理付きの新規範量子化復号値においては、図1の画素L
1に代表されるようなエッジビジネスや時間変動といっ
た信号劣化は抑圧され、画素L4に対し従来のS/N規
範を採用することにより入力信号レベルと新規範量子化
復号値との乖離を減らすことが可能となる。こうして入
力信号レベルに依存したリセット処理が実現され、不要
な画像パターンの発生、すなわち『斜め縞』のような画
質劣化の発生を防止することが可能となる。
【0035】このようなリセット処理付き新規範量子化
の量子化値決定の一例を図4のフローチャートに示す。
基本的には、設定された量子化ビット数nで生成可能な
全ての線形量子化値q(i)に関し、式(4)、または
式(12)で定義される新規範評価値を算出し、その最
小値を有する量子化コードを出力値とする。この図4の
フローチャートにおいては、全ての量子化コードを調査
するため、量子化コード用のカウンタqを用いる。ま
ず、ステップ1の初期化において、カウンタqに`0'
が設定される。次にステップ2のS/N評価値算出で
は、式(13)で定義されるS/N評価値が算出され
る。
【0036】次のステップ3の〔S/N〕≦THにおい
て、しきい値THによるS/N評価値のしきい値判定が
行われ、〔S/N〕≦しきい値THと判定された場合ス
テップ8へ制御が移り、〔S/N〕>しきい値THと判
定れた場合ステップ4へ制御が移る。すなわち、ステッ
プ3(〔S/N〕≦TH)では、S/N評価値のレベル
がリセット領域に入っているか否かが判断され、リセッ
ト領域に入っていると判断された場合、新規範量子化の
ループから抜け出し、そのときの量子化コードqが出力
される。
【0037】ステップ4の評価値の算出、および登録に
おいて、対象となる全ての量子化コードに関し、新規範
Q2、またはQ3が算出され、登録される。すなわち、
式(4)の新規範評価値α〔S/N〕+β〔ΔS〕+γ
〔ΔT〕、または式(12)の新規範評価値α〔S/
N〕+β〔ΔS〕により評価値が定義される。ステップ
5のインクリメントでは、カウンタqに `+1' が加算
され、ステップ6へ制御が移る。ステップ6のq=Qで
は、ステップ5(インクリメント)において加算された
カウンタqが量子化ビット数で定義されるQと等しいか
否かが判別され、q≠Qの場合、ステップ2(S/N評
価値算出)へ制御が移り、q=Qの場合、ステップ7へ
制御が移る。すなわち、このQで定義される回数、ステ
ップ2〜ステップ5の制御が行われ、カウンタqがQに
等しくなるとき、ループは終了する。
【0038】次に、ステップ7の評価値の最小値検出に
おいて、各量子化コードの新規範Q2、またはQ3のう
ち最小となる量子化コードqが最終結果として出力され
る。ステップ8の量子化値q登録において、出力された
量子化コードqが登録され、このフローチャートは終了
する。基本的には以上のフローチャートに従うが、実際
には式(4)、または式(12)の新規範評価値におい
て、量子化コードQと上下の量子化コード(Q−1)、
(Q+1)を含めた3種類のコードの中から最終的な量
子化コードqは選択される。よって、必ずしも全ての量
子化コードの新規範量子化値を算出する必要はないの
で、実際のループは短くなる。
【0039】次に、この発明の量子化装置の処理を実現
する一実施例のブロック図を図5に示す。入力端子11
から供給される入力信号値L(i)、例えば各画素が8
ビットに量子化されたディジタル画像信号は、量子化器
12、処理部13へ供給される。この処理部13は、判
定部15、メモリ部16から構成され、入力端子11か
ら供給された入力信号値L(i)は、判定部15、およ
びメモリ部16へ供給される。量子化器12において、
供給された入力信号値L(i)は、8ビットより少ない
nビットの線形量子化が行われる。この量子化器12で
は、S/N規範に基づく線形量子化がなされる。量子化
器12により生成された線形量子化値q(i)は、d1
として判定部15へ供給される。
【0040】新規範量子化においては、式(4)で定義
される新規範Q2、または式(12)で定義される新規
範Q3が用いられるため、入力信号値L(i)と決定済
み量子化値d0を記憶しておく必要がある。メモリ部1
6からは、必要に応じて記憶データd0(すなわち、決
定済み量子化値)が、判定部15へ供給される。判定部
15では、上述した図4に示すフローチャートの制御が
行われ、すなわち供給された入力信号値L(i)、線形
量子化値d1、記憶データd0から式(4)、または式
(12)の判定と上述のリセット処理が実行され、最終
的な線形量子化値q(i)が出力され、出力端子14か
ら取り出される。
【0041】この新規範量子化装置により、従来の量子
化装置の画質劣化を低減し、視覚特性に合致する量子化
画像を得ることができる。
【0042】上述したように、判定部15は、量子化コ
ードQと上下の量子化コード(Q−1)、(Q+1)を
含めた3種類の量子化コードについて、それぞれ新規範
評価値を求め、この3個の新規範評価値の中で最小のも
のと対応する量子化コードを選択的に出力する構成とし
ても良い。
【0043】なお、この発明は、空間変動評価値と時間
変動評価値との一方のみを使用して新規範評価値を構成
するようにしても良い。例えば、ディジタルオーディオ
信号のような場合には、S/N評価値と時間変動評価値
とを使用した評価値を使用することができる。
【0044】
【発明の効果】この発明によれば、視覚特性を考慮した
量子化が行えることで、量子化境界レベル近傍の入力信
号値の変化が拡大されることによる空間方向、あるいは
時間方向の画質劣化を低減することができる。
【0045】また、この発明によれば、過去の画素の影
響を受けるために生じる、新規範量子化装置の特有な画
質劣化を排除することが可能となる。
【0046】さらに、この発明によれば、元の量子化ビ
ット数より少ないビット数でも良好な画像を得ることが
でき、例えばディジタル入力信号の圧縮を良好に得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る量子化復号波形の一例を示す略
線図である。
【図2】この発明に係るリセット処理の一例を示す略線
図である。
【図3】この発明に係る量子化復号波形の一例を示す略
線図である。
【図4】この発明に係る可変重みの新規範量子化装置の
判定部の一実施例を示すフローチャートである。
【図5】この発明に係る新規範量子化装置の一実施例を
示すブロック図である。
【図6】入力信号に対して3ビット量子化が行われた一
例を示す略線図である。
【図7】画素の配置の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
12 量子化器 13 処理部 15 判定部 16 メモリ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 5/14 Z

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の量子化ビット数の入力信号値が供
    給され、上記量子化ビット数と異なるnビットの量子化
    値を出力する量子化装置において、 上記量子化値の複数の量子化値候補に関して、上記入力
    信号値と上記量子化値候補の復号値の差であるS/N評
    価値と、上記入力信号値の空間変動と上記量子化値候補
    の復号値の空間変動の差である空間変動評価値および/
    または上記入力信号値の時間変動と上記量子化値候補の
    復号値の時間変動の差である時間変動評価値とを重み付
    け加算した評価値をそれぞれ求め、上記評価値を最小と
    する上記量子化値候補を上記出力すべき量子化値として
    選択的に出力すると共に、 上記重み付けのための重みを入力信号に応じて適応的に
    変化させることを特徴とする量子化装置。
  2. 【請求項2】 所定の量子化ビット数の入力信号値が供
    給され、上記量子化ビット数と異なるnビットの量子化
    値を出力する量子化装置において、 上記量子化値の複数の量子化値候補に関して、上記入力
    信号値と上記量子化値候補の復号値の差であるS/N評
    価値と、上記入力信号値の空間変動と上記量子化値候補
    の復号値の空間変動の差である空間変動評価値および/
    または上記入力信号値の時間変動と上記量子化値候補の
    復号値の時間変動の差である時間変動評価値とを重み付
    け加算した評価値をそれぞれ求め、上記評価値を最小と
    する上記量子化値候補を上記出力すべき量子化値として
    選択的に出力すると共に、 上記入力信号値と量子化ステップ幅から規定されるリセ
    ット区間を設けることを特徴とする量子化装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の量子化装置において、 上記リセット区間に該当する入力信号値を画素独立の規
    範に基づき量子化することを特徴とする量子化装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の量子化装置において、 上記リセット区間に該当する入力信号値を、S/N評価
    値を最小とする量子化値候補を選択する規範に基づき量
    子化することを特徴とする量子化装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の量子化装置において、 空間変動評価値および時間変動評価値は、入力信号値
    と、決定済みの量子化値の復号値とを使用して求められ
    ることを特徴とする量子化装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の量子化装置において、 入力信号がディジタルビデオ信号であって、空間変動評
    価値が同一フィールドまたは同一フレーム内の入力信号
    値と復号値とを用いて求められることを特徴とする量子
    化装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の量子化装置において、 入力信号がディジタルビデオ信号であって、時間変動評
    価値が現フレームの入力信号値および復号値と前フレー
    ムの入力信号値と復号値とを用いて求められることを特
    徴とする量子化装置。
  8. 【請求項8】 所定の量子化ビット数の入力信号値が供
    給され、上記量子化ビット数と異なるnビットの量子化
    値を出力する量子化装置において、 上記量子化値の複数の量子化値候補に関して、上記入力
    信号値と上記量子化値候補の復号値の差であるS/N評
    価値と、上記入力信号値の空間変動と上記量子化値候補
    の復号値の空間変動の差である空間変動評価値および/
    または上記入力信号値の時間変動と上記量子化値候補の
    復号値の時間変動の差である時間変動評価値とを重み付
    け加算した評価値をそれぞれ求めるステップと、 上記評価値を最小とする上記量子化値候補を上記出力す
    べき量子化値として選択的に出力すると共に、上記重み
    付けのための重みを入力信号に応じて適応的に変化させ
    るステップとを有することを特徴とする量子化方法。
  9. 【請求項9】 所定の量子化ビット数の入力信号値が供
    給され、上記量子化ビット数と異なるnビットの量子化
    値を出力する量子化装置において、 上記量子化値の複数の量子化値候補に関して、上記入力
    信号値と上記量子化値候補の復号値の差であるS/N評
    価値と、上記入力信号値の空間変動と上記量子化値候補
    の復号値の空間変動の差である空間変動評価値および/
    または上記入力信号値の時間変動と上記量子化値候補の
    復号値の時間変動の差である時間変動評価値とを重み付
    け加算した評価値をそれぞれ求めるステップと、 上記評価値を最小とする上記量子化値候補を上記出力す
    べき量子化値として選択的に出力すると共に、上記入力
    信号値と量子化ステップ幅から規定されるリセット区間
    を設けるステップとを有することを特徴とする量子化方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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