JP3704740B2 - 量子化装置および量子化方法 - Google Patents

量子化装置および量子化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、例えばディジタル画像信号を量子化する場合に入力信号値と量子化復号値とで定義される量子化誤差最小規範に対して、さらに視覚特性を考慮した空間変動規範および/または時間変動規範を加味するようにした量子化装置および量子化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、各画素が8ビットで表されるディジタル画像信号が入力され、各画素を8ビットより少ないビット数で量子化(再量子化)することによって、データ量を圧縮することが行われる。従来、この量子化としては、入力信号値と量子化復号値との量子化誤差が最小となるように量子化値が選択されていた。この量子化装置において、入力信号レベルの分布に極端な偏りがない場合、その量子化誤差の積算値は最小となりS/N(Signal/Noise)比は、最良となる。そのため、従来の量子化装置は、S/N規範に基づいて量子化値が決定されている。この規範とは、のっとるべき規則を言い、すなわちS/N規範とは、量子化誤差を最小とする量子化値を選択する規則を意味する。
【0003】
ここで、S/N規範Q1は式(1)で表される。L(i)は入力信号値を表し、L(i)^は量子化復号値を表し、q(i)は量子化値を表し、nは量子化ビット数を表す。また、一般的な8ビット量子化の入力ディジタル画像信号に対する量子化式と復号式を式(2)、(3)に示す。
【0004】
Q1=MIN〔|L(i)^−L(i)|〕 (1)
q(i)=L(i)/(255/2n ) (2)
L(i)^=q(i)・255/2n (3)
【0005】
式(1)におけるMIN〔 〕は、〔 〕内の値が最小値となる量子化値を選択することを意味する。入力信号値に対する各量子化値の量子化復号値の量子化誤差を比較し、S/N規範Q1に基づいて量子化値が選択される。図12に3ビット量子化の例を示す。従来のS/N規範量子化装置は、入力信号を8階調に量子化し、各量子化区間の中央値を量子化復号値として出力する。
【0006】
図12によると、入力信号の変化が小さくなる平坦領域において画質劣化が認められる。つまり、入力信号が領域境界レベルを挟み僅かに変動しているにも拘らず、量子化復号値においては、量子化ステップ幅に相当する信号変動に拡大されることになる。このような画質劣化は空間方向と時間方向の両者に発生し、画像のエッジ部分がザラザラと見える、すなわちエッジビジネスや時間的劣化の原因となる。このように、人間の視覚特性を考慮すると、必ずしもS/N規範による量子化が最適とは言えない。特に人間の視覚特性は、入力信号の空間的、あるいは時間的な信号変化に対する感度が高いと考えられるにも拘らず、従来の量子化装置は、入力信号値そのものを基準として量子化を行うため、信号変化に伴う画質劣化が目立つという欠点があった。
【0007】
このような従来のS/N規範のみに基づく量子化装置の欠点を克服するため、本出願人は、上述のような人間の視覚特性を考慮した新規範Q2を用いた量子化装置を先に提案している(特開平6−169257号公報参照)。新規範Q2を式(4)に示す。
Q2=MIN〔α〔S/N〕+β〔ΔS〕+γ〔ΔT〕〕 (4)
【0008】
ここで、〔S/N〕はS/N評価値を表し、〔ΔS〕は空間変動評価値を表し、〔ΔT〕は時間変動評価値を表し、さらにα、β、γはそれぞれの重みを表している。この式(4)で表される新規範Q2は、複数の量子化値候補に関して、S/N評価値、空間変動評価値および時間変動評価値を重み付け加算した新規範評価値を求め、この評価値を最小とする量子化値候補を出力量子化値として選択する規則である。図13には、空間的に対応するkフレームと(k−1)フレームの画素配置図を示す。kフレームのLx(k)の値を有する画素の量子化を行う場合、新規範Q2で用いられる各評価値は次式で表される。
【0009】
〔S/N〕=|Lx(k)^−Lx(k)| (5)
〔ΔS〕=〔ΔS1 〕+〔ΔS2 〕+〔ΔS3 〕+〔ΔS4 〕 (6)
〔ΔT〕=|(Lx(k)^−Lx(k−1)^)−(Lx(k)−Lx(k−1))| (7)
但し、〔ΔS1 〕、〔ΔS2 〕、〔ΔS3 〕、〔ΔS4 〕は、次式で定義される。
【0010】
〔ΔS1 〕=|(Lx(k)^−La(k)^)−(Lx(k)−La(k))| (8)
〔ΔS2 〕=|(Lx(k)^−Lb(k)^)−(Lx(k)−Lb(k))| (9)
〔ΔS3 〕=|(Lx(k)^−Lc(k)^)−(Lx(k)−Lc(k))| (10)
〔ΔS4 〕=|(Lx(k)^−Ld(k)^)−(Lx(k)−Ld(k))| (11)
【0011】
S/N評価値〔S/N〕は、従来の量子化装置で評価されるのと同様の量子化誤差である。空間変動評価値〔ΔS〕は、空間内の量子化復号値の信号変化量(すなわち、空間内の量子化復号値の傾き)と入力信号の信号変化量(すなわち、空間内の入力信号値の傾き)との比較を行うものである。量子化復号値の信号変化量を算出する場合、既に新規範Q2により決定済みの、過去の画素の量子化値を使用して比較するという処理上の制約がある。図13においては、量子化対象画素Lx(k)に関し、処理済み画素は近傍4画素La(k)、Lb(k)、Lc(k)、Ld(k)であり、これらを使用して〔ΔS1 〕、〔ΔS2 〕、〔ΔS3 〕、〔ΔS4 〕がそれぞれ求められる。
【0012】
時間変動評価値〔ΔT〕は、量子化対象画素Lx(k)と同一位置にある前フレームの画素Lx(k−1)とに関し、入力信号のフレーム間の変化量と量子化復号値のフレーム間の信号変化量とを比較するものである。上述のように式(4)のMIN〔 〕は、〔 〕内の評価値を最小とする量子化値候補が最終的な量子化値として選択されることを意味する。その結果、従来の量子化装置で問題となる画質劣化が低減される。
【0013】
その様子を図12に示す。すなわち、従来の量子化装置では、入力信号が量子化境界レベル近傍で僅かに変動している場合、量子化復号値においては量子化ステップ幅に相当する信号変動に拡大されていたが、上述の式(4)に基づく新規範量子化装置においては、この信号変動は抑圧され安定した量子化復号化値が得られる。こうして新規範量子化装置によって、意図した画質改善が達成できる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述の新規範量子化装置と従来の量子化装置とを比較すると、画質劣化はかなり低減される。しかしながら、新規範量子化の構造に起因する独特な画質劣化が発生する。そのひとつに『時間へばりつき』パターンが挙げられる。この画質劣化は、式(4)における時間変動評価値の寄与率が高すぎる場合に発生する。
【0015】
すなわち、物体輪郭部のような空間内信号変化が大きい対象が動く場合には、評価値の中で時間変動評価値が大きくなり、入力信号値の時間変化に追従した量子化値が選択される。一方、空間内の信号変化が小さい平坦部分が動いたときでは、時間変動評価値も小さくなる。この平坦部分が動く時には、時間変動評価値の全体の評価値に対する寄与率が適切でないと、動き部分であっても、過去と同じ量子化値が選択され、時間的に変化しない、『時間へばりつき』パターンが発生することになる。より具体的には、画面内の比較的大きな面積の物体が動いた時に、量子化復号値の画像では、その輪郭部は動くが、物体内の平坦部分が動かない現象が生じ、見る者が違和感を持つことになる。
【0016】
従って、この発明の目的は、新規範による量子化に独特な画質劣化である、上述の『時間へばりつき』現象を防止できる量子化装置および量子化方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、所定の量子化ビット数の入力信号値が供給され、量子化ビット数より少ないビット数の量子化値を出力する量子化手段と、入力信号値をm画素×nラインの画素数から構成されるブロックに分割し、分割されたブロック毎に動き量を検出する動き量検出手段と、検出された動き量に応答してブロック毎の重みを決定する重み決定手段と、入力信号値と、量子化手段から出力される量子化値と、重み決定手段から供給される重みとに基づいて、出力される量子化値を判定する判定手段とを有し、判定手段量子化手段から出力される複数の量子化値を複数の量子化値候補として復号し、復号した量子化値候補と入力信号値との差であるS/N評価値と、入力信号値の空間変動と量子化値候補の復号値の空間変動の差である空間変動評価値と、入力信号値の時間変動と量子化値候補の復号値の時間変動の差である時間変動評価値とを求め、S/N評価値と、空間変動評価値と、時間変動評価値とを重み付け加算した複数の評価値の中から最小となる量子化値候補を検出する処理がなされる評価手段と、複数の量子化値が保持され、保持されている複数の量子化値の中から検出された量子化値候補に応じて量子化値を選択し、出力する選択手段とから構成され、検出された動き量の増加に対して、S/N評価値に対する重みは単調増加し、空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させるようにしたことを特徴とする量子化装置である。
【0018】
そして、請求項11に記載の発明は、所定の量子化ビット数の入力信号値が供給され、量子化ビット数より少ないビット数の量子化値を出力する量子化手段と、入力信号値をm画素×nラインの画素数から構成されるブロックに分割し、分割されたブロック毎に動き量を検出する動き量検出手段と、検出された動き量に応答してブロック毎の重みを決定する重み決定手段と、入力信号値と、量子化手段から出力される量子化値と、重み決定手段から供給される重みとに基づいて、出力される量子化値を判定する判定手段とを有し、判定手段量子化手段から出力される複数の量子化値を複数の量子化値候補として復号し、復号した量子化値候補と入力信号値との差であるS/N評価値と、入力信号値の空間変動と量子化値候補の復号値の空間変動の差である空間変動評価値と、入力信号値の時間変動と量子化値候補の復号値の時間変動の差である時間変動評価値とを求め、S/N評価値と、空間変動評価値と、時間変動評価値とを重み付け加算した複数の評価値の中から最小となる量子化値候補を検出する処理がなされる評価手段と、複数の量子化値が保持され、保持されている複数の量子化値の中から検出された量子化値候補に応じて量子化値を選択し、出力する選択手段とから構成され、検出された動き量から得られる画面全体の動き量の増加に対して、S/N評価値に対する重みは単調増加し、空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させるようにしたことを特徴とする量子化装置である。
【0019】
さらに、請求項19に記載の発明は、所定の量子化ビット数の入力信号値が供給され、量子化ビット数より少ないビット数の量子化値を出力する量子化手段と、入力信号値をm画素×nラインの画素数から構成されるブロックに分割し、分割されたブロック毎の動き量および画面全体の動き量を検出する動き量検出手段と、検出された動き量に応答してブロック毎および画面全体の重みを決定する重み決定手段と、入力信号値と、量子化手段から出力される量子化値と、重み決定手段から供給される重みとに基づいて、出力される量子化値を判定する判定手段とを有し、判定手段量子化手段から出力される複数の量子化値を複数の量子化値候補として復号し、復号した量子化値候補と入力信号値との差であるS/N評価値と、入力信号値の空間変動と量子化値候補の復号値の空間変動の差である空間変動評価値と、入力信号値の時間変動と量子化値候補の復号値の時間変動の差である時間変動評価値とを求め、S/N評価値と、空間変動評価値と、時間変動評価値とを重み付け加算した複数の評価値の中から最小となる量子化値候補を検出する処理がなされる評価手段と、複数の量子化値が保持され、保持されている複数の量子化値の中から検出された量子化値候補に応じて量子化値を選択し、出力する選択手段とから構成され、検出された動き量の増加に対して、S/N評価値に対する重みは単調増加し、空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させるようにしたことを特徴とする量子化装置である。
【0020】
さらにまた、請求項23に記載の発明は、所定の量子化ビット数の入力信号値が供給され、量子化ビット数より少ないビット数の量子化値を出力する量子化ステップと、入力信号値をm画素×nラインの画素数から構成されるブロックに分割し、分割されたブロック毎に動き量を検出する動き量検出ステップと、検出された動き量に応答してブロック毎の重みを決定する重み決定ステップと、入力信号値と、量子化ステップから出力される量子化値と、重み決定ステップから供給される重みとに基づいて、出力される量子化値を判定する判定ステップとを有し、判定ステップ量子化ステップから出力される複数の量子化値を複数の量子化値候補として復号し、復号した量子化値候補と入力信号値との差であるS/N評価値と、入力信号値の空間変動と量子化値候補の復号値の空間変動の差である空間変動評価値と、入力信号値の時間変動と量子化値候補の復号値の時間変動の差である時間変動評価値とを求め、S/N評価値と、空間変動評価値と、時間変動評価値とを重み付け加算した複数の評価値の中から最小となる量子化値候補を検出する処理がなされる評価ステップと、複数の量子化値が保持され、保持されている複数の量子化値の中から検出された量子化値候補に応じて量子化値を選択し、出力する選択ステップとから構成され、検出された動き量の増加に対して、S/N評価値に対する重みは単調増加し、空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させるようにしたことを特徴とする量子化方法である。
【0021】
【作用】
入力画像から検出される動き量に応じて、各規範の重みを変更することで、『時間へばりつき』パターンの発生を防止する。
【0022】
【実施例】
以下、この発明に係る量子化装置の一実施例について説明する。この発明は、動き量を検出し、時間変動評価値に対する重みを適切に制御するものである。最初に動き量の検出について説明する。まず、ここで動き量検出法について述べる。一般的には画面中に静止部と動画部が存在するので、局所的な動き量検出を行う必要がある。一例として、図1に示すような画面のブロック分割を導入する。各ブロックは、m画素×nラインの画素数から構成されている。このブロック毎に動き量を検出する。
【0023】
動き量検出方法の第1の例は、時間差分絶対値の積算値により動き量を決定する手段である。kフレームの座標(x,y)における入力信号値Lx ,y (k)、k−1フレームの入力信号値をLx ,y (k-1)とすると、時間差分絶対値が式(12)で定義され、対象ブロックの画素平均時間差分絶対値Mが式(13)で定義される。勿論、必ずしも画素平均化を行う必要はない。
【0024】
ΔTx,y =Lx,y (k) −Lx,y (k-1) (12)
【0025】
【数1】
Figure 0003704740
【0026】
この値Mに応じて各規範の重みα、β、γを変化させる。基本的には、検出された動き量が大きくなるにつれて、重みβ、γは単調減少する特性とし、最終的には重みαのみ、すなわちS/N規範判定になるように制御される。
【0027】
動き量検出方法の第2の例は、各画素の空間傾斜で正規化した時間差分絶対値を用いた動き量の決定法である。一般に、空間変動の大きい部分(輪郭部のような空間傾斜の大きい部分)での時間差分絶対値は大きくなる。一方、空間変動の小さい部分(平坦部のような空間傾斜の小さい部分)での時間差分絶対値は小さくなる。そこで、適正な動き量を算出するために、空間傾斜で正規化された時間差分絶対値を使用する。図13の画素配置図における空間傾斜の算出例を式(14)〜式(18)に示す。
【0028】
ΔS=(|ΔS1 |+|ΔS2 |+|ΔS3 |+|ΔS4 |)/4 (14)
但し、|ΔS1 |、|ΔS2 |、|ΔS3 |、|ΔS4 |は、次式で定義されるもので、斜め方向、垂直方向および水平方向の空間傾斜を表す。
【0029】
|ΔS1 |={(La(k)−Lx(k))+(Lx(k)−Lh(k))}/2 (15)
|ΔS2 |={(Lb(k)−Lx(k))+(Lx(k)−Lg(k))}/2 (16)
|ΔS3 |={(Lc(k)−Lx(k))+(Lx(k)−Lf(k))}/2 (17)
|ΔS4 |={(Ld(k)−Lx(k))+(Lx(k)−Le(k))}/2 (18)
【0030】
このように、算出された座標(x、y)における空間傾斜ΔSx,y により正規化された画素平均動き量は、式(19)で得られる。
【0031】
【数2】
Figure 0003704740
【0032】
また、空間傾斜が極端に小さい画素においては正規化値が小さくなるため、動き量の感度が敏感になり過ぎる傾向がある。そこで、式(20)のしきい値処理を導入する。すなわち、
ΔSx,y <しきい値TH : ΔSx,y =1.0 (20)
(ΔSx,y ≧しきい値TH : ΔSx,y を変更しない。)
このしきい値処理により適正な動き量を算出することが可能となる。
【0033】
以上の処理により得られる正規化動き量Mに応じて、各規範重みα、β、γを変更する。正規化動き量が大きくなるにつれて重みβ、γは単調減少する特性を持たせ、最終的には時間変動規範の寄与が少なくなるように制御する。その特性例を図2に示す。この例では動き量が小さい(0≦M<M0)場合(静止ブロックの場合)、重みγを一定(例えば1.0)に設定し時間変動規範の寄与率を保つ。動き量が(M0≦M<M1)の範囲では、重みγが単調減少する。図2では、単調減少の曲線が示されているが、直線的なものでも良い。一方、動き量がある値M1以上では時間変動規範の重みγをゼロとして評価から外す。
【0034】
更に、式(4)のS/N規範重みαや空間変動規範重みβに関しても、動き量に応じた可変特性を採用する。その特性例を図3および図4にそれぞれ示す。空間変動評価値に対する重みβも、時間変動評価値の重みγと同様に、動き量に対し単調減少特性を示している。動き量が大きいと、重みγが小となり、相対的にβの寄与率が高くなり、その結果、固定パターンの動きが斜め方向に流れるような画質劣化を生じさせる。これを防止するために、重みβも単調減少特性としている。S/N評価値の重みαは、動き量に対してゆるやかな単調増加特性を示している。
【0035】
また、上述の目的の動き量検出法として、所謂、動きベクトルを使用することも可能である。その例を以下に説明する。一般的に、動きベクトル検出法には大きく分類して次の3種類が挙げられる。
(1)ブロックマッチング法
(2)勾配法
(3)位相相関法
【0036】
ブロックマッチング法は、パターンマッチングと同じ発想で、現画像のブロック化された領域が、過去の画像中の何処に存在したか、現画像と過去画像の比較を行う。具体例としては、ブロック内対応画素毎の差分絶対値を加算し、ブロック毎の差分絶対値和(あるいは差分の二乗和)が最小となる位置を動きベクトルとするものである。
【0037】
ブロックマッチング法を用いるブロックデータの構造例を図5に示す。隣接フレーム間での動きベクトルを検出する場合、空間的に対応する位置にブロック(M画素×Nライン)が設定される。kフレーム(現フレーム)とk−1フレーム(前フレーム)で探索座標分ずらし、すなわち、水平方向で(X+M)画素、垂直方向で(Y+N)ラインずらし、各座標位置においてパターンマッチングを行ない、ブロック毎の差分絶対値和(あるいは差分の二乗和)が最小となる座標位置を検出する。
【0038】
kフレームの座標(i,j) の画素レベルをLk (i,j) 、k-1 フレームの座標(i,j) の画素レベルをLk-1 (i,j)とすると、座標(x,y)における評価式の例として式(21)が挙げられる。
【0039】
【数3】
Figure 0003704740
【0040】
図5の例においては、サーチ領域内の各座標についての評価式(式21)の評価値Eを演算する。サーチ点の数はX・Y点となる。その中で、評価値Eが最小となる座標(x,y)が動きベクトルに対応する。求められた動きベクトルをv=(vx , vy )とすると、vx =−x、vy =−yで与えられる。この手法は演算量が膨大となる欠点があるが、検出精度は良いので広く一般的に用いられている。
【0041】
勾配法は、ある空間傾斜を持つ画素がある位置まで動くと、動き量に応じた時間差分が発生するというモデルに基づく。よって、時間差分を空間傾斜で割算すれば動きベクトルが得られる。勾配法の基本処理を次に示す。
【0042】
座標(x,y)における画素値をg(x,y)とする。動きベクトルをv=(vx ,vy )とすると、次の時刻の画素値は、g(x−vx ,y−vy )となる。これをテーラー展開すると式(22)になる。
【0043】
【数4】
Figure 0003704740
【0044】
ここで時間差分を式(23)で表す。
d(x,y)=g(x−vx ,y−vy )−g(x,y) (23)
これにより式(24)が得られる。
v・gradg(x,y) 〜 −d(x,y) (24)
この式(24)により時間差分と空間勾配から動きベクトルを求めることが出来る。
【0045】
あるブロック内の画素に対し、最小自乗法を式(24)に適用し動きベクトルvについて解くと、式(25)、式(26)が得られる。
x =−(ΣΔt Δx )/(ΣΔx 2 ) (25)
y =−(ΣΔt Δy )/(ΣΔy 2 ) (26)
Δt は時間差分、Δx は水平勾配、Δy は垂直勾配を表す。
【0046】
更に簡略化することで式(27)、式(28)が得られる。
x =−{ΣΔt sign(Δx )}/(Σ|Δx |) (27)
y =−{ΣΔt sign(Δy )}/(Σ|Δy |) (28)
sign( )は符号を表す。
【0047】
一般的に勾配法による動き量検出には、式(27)、式(28)が用いられる。勾配法の演算量は少ないが、動き量が大きくなると検出動きベクトルの精度が落ちるという欠点がある。それは前述のモデルが成り立たなくなるからである。しかしながら、実用上は、反復的に動きベクトルを順次検出していくなど、様々な工夫により精度を得るようにしている。
【0048】
さらに、位相相関法は、現画像と過去画像の同一位置のブロックデータに対し、各々フーリエ変換を施し、周波数領域で位相のずれ量を検出し、その位相項を逆フリーエ変換を用いて動きベクトル値を検出する手法である。この手法の特徴として、精度を確保するためには、ある程度以上の大きいブロックサイズが要求される。そのためフーリエ変換により演算量が膨大となる。また、一般的に大きいブロックの中には複数の動きが存在し、その識別判定が難しくなるという欠点がある。
【0049】
以上述べた動きベクトル検出法の何れかを適用し、図1の各ブロック毎に動きベクトルv=(vx ,vy ) を検出する。この動きベクトルvに関して、例えば、式(29)で定義される動きベクトルノルムMを動き量とする。
【0050】
【数5】
Figure 0003704740
【0051】
この動き量は、前述の時間差分絶対値を使用する手法と比較して、回路の負担は大きいが、精度は高い。そこで、動き量に応じて定義される各規範の重み特性を図2、図3および図4と同様に決定することで、新規範量子化器による画質向上を図ることが可能となる。
【0052】
上述したように、動き量を検出し、この動き量に応じて各評価値の重みを変更するこの発明の一実施例は、図6のフローチャートに従って量子化値が決定される。基本的には、設定された量子化ビット数nで生成可能な全ての線形量子化値q(i)に関し、式(4)で定義される新規範評価値を算出し、その最小値を有する量子化コードを出力値とする。この図6のフローチャートのステップ1において、上述したような方法を使用して動き量がブロック毎に検出される。
【0053】
次のステップ2において、検出された動き量からそのブロックの重みα、β、γが決定される。例として挙げた図2、図3および図4にそれぞれ示される特性に従って、これらの重みが決定される。
【0054】
そして、ステップ3において、カウンタqに0が設定される。カウンタqは、量子化値候補と対応している。次のステップ4では、qと対応する量子化値候補について、式(4)を使用した評価値の算出がなされる。算出された新規範評価値が登録される。
【0055】
ステップ5のインクリメントでは、カウンタqに `+1' が加算され、ステップ6へ制御が移る。ステップ6のq=Nでは、ステップ5(インクリメント)において加算されたカウンタqがNと等しいか否かが判別され、q≠Nの場合、ステップ4(評価値の算出および登録)へ制御が戻り、q=Nの場合、ステップ7へ制御が移る。すなわち、評価対象の量子化コードの最大値が(N−1)の場合には、この(N−1)で設定される回数、ステップ4およびステップ5の処理が繰り返され、カウンタqがNに等しくなるとき、ループは終了する。
【0056】
次に、ステップ7の評価値の最小値検出において、量子化コード候補の内で最小の新規範評価値を生じさせる量子化コードqが最終結果として選択される。ステップ8の量子化値q登録において、選択された量子化コードqが登録され、このフローチャートは終了する。
【0057】
次に、この発明の量子化装置の処理を実現する一実施例のブロック図を図7に示す。入力端子11から供給される入力信号値L(i)、例えば各画素が8ビットに量子化されたディジタル画像信号は、量子化器12、新規範処理部13へ供給される。この新規範処理部13は、動き量検出部15、重み決定部16、判定部17、メモリ部18から構成され、入力端子11から供給された入力信号値L(i)は、動き量検出部15、判定部17およびメモリ部18へ供給される。量子化器12において、供給された入力信号値L(i)が8ビットより少ないnビットへ量子化される。この量子化器12からは、2n の数の量子化値候補が発生する。
【0058】
量子化器12により生成された線形量子化値q(i)は、d1として判定部17へ供給される。また、線形量子化値の上下の量子化値も生成され、判定部17へ供給される。重み決定部16は、動き量検出部15により検出された動き量d3に応答してブロック毎の重みを決定する。この重み決定部16からの重みα、β、γがd2として判定部17へ供給される。
【0059】
新規範量子化においては、式(4)で定義される新規範Q2が用いられるため、入力信号値L(i)と決定済み量子化値d0を記憶しておく必要がある。メモリ部18からは、必要に応じて記憶データd0(すなわち、決定済み量子化値)が、判定部17へ供給される。判定部17では、上述した図6に示すフローチャートの処理が行われる。すなわち、供給された入力信号値L(i)、線形量子化値d1、重みd2、記憶データd0から式(4)の判定が実行され、最終的な量子化値q(i)が選択され、出力端子14から取り出される。
【0060】
ここで、上述の動き量検出部15の一例を図8のブロック図に示す。この例は、時間差分を積算する方式である。入力信号値L(i)が入力端子11から供給され、その入力信号値L(i)は、減算器21およびメモリ部22へ供給される。メモリ部22では、入力信号値L(i)に対して画素毎の遅延がなされ、その出力i1と入力信号値L(i)は、減算器21において、上述の式(12)で示されるような画素毎の時間差分i2が生成される。時間差分i1は、ROM23により適切な画素データi3へ変換され、加算器24へ供給される。一例として、時間差分i2は、このROM23において、差分値の絶対値化などが施され、画素データi3として出力される。
【0061】
加算器24では、画素データi3とレジスタ25から供給される積算値i5との加算が行われ、その値i4は、レジスタ25へ供給される。レジスタ25では、画素毎に積算値i5がROM26および加算器24へ供給され、1ブロック毎の画素の積算がなされる。ROM26において、画素毎の平均時間差分値(式13)などの演算が施され、動き量d3が出力端子27から取り出される。この動き量d3は、動き量検出部15から重み決定部16へ供給される。
【0062】
そして、重み決定部16の一例を図9のブロック図に示す。動き量検出部15から動き量d3が入力端子27を介して供給され、その動き量d3に基づき上述した図2、図3および図4に示すような特性の各規範の重みが決定される。動き量d3は、ROM31、32、33へ供給され、ROM31は、S/N規範重みαの特性と対応するテーブルが記憶され、動き量d3に応じて重みαがd2として、出力端子34を介して判定部17へ供給される。ROM32は、空間変動規範重みβの特性と対応するテーブルが記憶され、動き量d3に応じて重みβがd2として、出力端子35を介して判定部17へ供給される。同様に、ROM33は、空間変動規範重みγの特性と対応するテーブルが記憶され、動き量d3に応じて重みγがd2として、出力端子36を介して判定部17へ供給される。すなわち、動き量d3に対応する各重みα、β、γは、d2として、次の判定部17へ供給される。
【0063】
次に、判定部17の一例を図10のブロック図に示す。先ず、新規範評価部43において、上述した式(4)の新規範評価値を最小化する量子化値の検出が行われる。ハードワイヤによる検出も可能であるが、CPU等を用いた演算による検出でも実行される。この検出のためには、式(4)に必要な様々な信号が要求される。そこで、入力端子11から入力信号値L(i)、入力端子42から量子化器12からの線形量子化値q(i)がd1として、入力端子41からメモリ部18からの記憶データd0、入力端子34、35、36から規範重みα、β、γがd2として新規範評価部43へ供給される。
【0064】
新規範評価部43で用いられる式(4)によると、メモリ部18には、上述したように入力信号値L(i)と決定済み量子化値q(i)を記憶しておく必要があり、新規範評価部43における処理に応じてメモリ部18からも必要な信号がd0として供給される。新規範評価部43で検出された新規範最小化量子化値の選択コードi11は、選択器47へ供給される。量子化器12からのd1は、線形量子化値と上下の量子化値も伝送されるので、その3つの量子化値は、最終量子化値候補としてレジスタ44、45、46に保持される。これらの量子化値i12、i13、i14は、選択器47に入力され、上述の選択コードi11により適切な値が選択され、判定部17の決定済み量子化値q(i)として出力端子14から取り出される。
【0065】
上述のように、供給される映像を図1に示すように幾つかのブロックに分割し、局所的な動き量を検出する一実施例を説明したが、これに対して、供給される映像から大局的な動き量を検出する他の実施例を以下に説明する。また、以下の説明において、上述と重複する説明は省略する。
【0066】
この実施例は、動き量を検出し、S/N評価値、空間変動評価値および/または時間変動評価値に対する重みを適切に制御するものである。そこで、動画像より検出される大局的な動き量に基づき、式(4)の新規範Q2での各規範の重みを変更することで上述した画質劣化の発生を防止する。ここで、大局的な動き量の検出法について述べる。例えば、大局的な動きとして、パンニングやチルトなどのカメラワークによる画面全体の動きを考える。図1に示すように画面全体をi・j個の小ブロックに分割し、各小ブロックの動きベクトルを検出する。そして検出された動きベクトルの1画面当りの度数分布表を生成し、他の実施例においては、最も度数の多い動きベクトルを対象画面全体の動きベクトルと判定する。その後、図8と同様に動き量検出がなされる。但し、積算は、1ブロックでなくて1画面全体でなされる。
【0067】
この他の実施例は、画面全体の動き量に応じて各規範の重みを変更する手法であり、画面全体の動きに応じて全体的な重みを制御する。すなわち、画面内の局所動きに応じて各規範の重みを変更する手法において、画像の局所的な性質により本来の局所動きが検出できなかった場合にも、他の実施例を用いることにより上述のような画質劣化の発生を抑圧することができる。仮に、画面全体に動きがある場合でも、平坦領域での動きの検出は難しい。しかしながら、この手法により画面全体の動き量が検出されれば、平坦領域にも適切な規範重みを適用することが可能となり、所望の量子化を実行することができる。
【0068】
そして、上述した局所的な動き量と大局的な動き量との両者に応じて各規範重みを変更する。この場合の動き量検出部15の構成例を図11のブロック図を用いて説明する。入力端子11から供給される入力信号値L(i)は、局所的な動き量がROM26から動き量i6としてメモリ部57へ供給され、メモリ部57では、動き量i6に対して、所定の遅延が施された後、i7として最大値選択回路58へ供給される。また、大局的な動き量は、ROM56から動き量i26として最大値選択回路58へ供給され、最大値選択回路58では、局所的な動き量i7および大局的な動き量i26の何れか大きい方が選択され、選択された動き量は、動き量d3として動き量検出部15から重み決定部16へ出力端子27を介して供給される。そして、この選択された動き量によって、上述の一実施例と同様に各規範の重みが制御される。
【0069】
このように、画面全体の動き量検出と、局所的な動き量検出を併用することで、より適切な規範重みの制御が実現できる。以上の特性により、動画面における時間変動規範の寄与率に起因する画質劣化の発生を防止することが可能となる。
【0070】
なお、この発明は、空間変動評価値と時間変動評価値との一方のみを使用して新規範評価値を構成するようにしても良い。例えば、ディジタルオーディオ信号のような場合には、S/N評価値と時間変動評価値とを使用した評価値を使用することができる。
【0071】
【発明の効果】
この発明によれば、視覚特性を考慮した量子化が行えることで、量子化境界レベル近傍の入力信号値の変化が拡大されることによる空間方向あるいは時間方向の画質劣化を低減することができる。
【0072】
また、この発明によれば、動き量が大きい場合、時間変動評価値に対する重みγを減少させることによって、重みγの値を適切なものとすることができ、冒頭に述べたような画質劣化を防止することが可能となる。
【0073】
さらに、この発明によれば、元の量子化ビット数より少ないビット数でも良好な画像を得ることができ、例えばディジタル入力信号の圧縮を良好に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る動き量検出のための画面分割の一例を示す略線図である。
【図2】時間変動評価値に対する重みの動き量に応じた変化の特性例を示す略線図である。
【図3】空間変動評価値に対する重みの動き量に応じた変化の特性例を示す略線図である。
【図4】S/N評価値に対する重みの動き量に応じた変化の特性例を示す略線図である。
【図5】動きベクトル検出方法の一例を説明するための略線図である。
【図6】この発明に係る可変重みの新規範量子化装置の判定部の一実施例を示すフローチャートである。
【図7】この発明の新規範量子化装置の一実施例を示すブロック図である。
【図8】この発明に係る動き量検出部の一例を示すブロック図である。
【図9】この発明に係る重み決定部の一例を示すブロック図である。
【図10】この発明に係る判定部の一例を示すブロック図である。
【図11】この発明の新規範量子化装置の他の実施例に係る動き量検出部の他の例を示すブロック図である。
【図12】入力信号に対して3ビット量子化が行われた一例を示す略線図である。
【図13】画素の配置の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
12 量子化器
13 新規範処理部
15 動き量検出部
16 重み決定部
17 判定部
18 メモリ部

Claims (23)

  1. 所定の量子化ビット数の入力信号値が供給され、上記量子化ビット数より少ないビット数の量子化値を出力する量子化手段と、
    上記入力信号値をm画素×nラインの画素数から構成されるブロックに分割し、上記分割されたブロック毎に動き量を検出する動き量検出手段と、
    上記検出された動き量に応答して上記ブロック毎の重みを決定する重み決定手段と、
    上記入力信号値と、上記量子化手段から出力される量子化値と、上記重み決定手段から供給される重みとに基づいて、出力される量子化値を判定する判定手段とを有し、
    上記判定手段
    上記量子化手段から出力される複数の上記量子化値を複数の量子化値候補として復号し、上記復号した量子化値候補と上記入力信号値との差であるS/N評価値と、上記入力信号値の空間変動と上記量子化値候補の復号値の空間変動の差である空間変動評価値と、上記入力信号値の時間変動と上記量子化値候補の復号値の時間変動の差である時間変動評価値とを求め、上記S/N評価値と、上記空間変動評価値と、上記時間変動評価値とを重み付け加算した複数の評価値の中から最小となる上記量子化値候補を検出する処理がなされる評価手段と、
    上記複数の量子化値が保持され、保持されている上記複数の量子化値の中から上記検出された量子化値候補に応じて量子化値を選択し、出力する選択手段とから構成され、
    上記検出された動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させるようにしたことを特徴とする量子化装置。
  2. 請求項1に記載の量子化装置において、
    上記判定手段では、
    入力信号の時間差分量に基づいて検出された上記ブロック毎の動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させる
    ことを特徴とする量子化装置。
  3. 請求項1に記載の量子化装置において、
    上記判定手段では、
    空間傾斜で正規化された入力信号の時間差分量に基づいて検出された上記ブロック毎の動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させる
    ことを特徴とする量子化装置。
  4. 請求項1に記載の量子化装置において、
    上記判定手段では、
    しきい値処理を介された、空間傾斜で正規化された入力信号の時間差分量に基づいて検出された上記ブロック毎の動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させる
    ことを特徴とする量子化装置。
  5. 請求項1に記載の量子化装置において、
    上記判定手段では、
    上記ブロック毎に検出された動きベクトルに基づいて検出された上記ブロック毎の動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させる
    ことを特徴とする量子化装置。
  6. 請求項1に記載の量子化装置において、
    さらに、記憶手段を備え、
    上記判定手段から出力される量子化値は、上記記憶手段に格納され、上記記憶手段から読み出されることを特徴とする量子化装置。
  7. 請求項6に記載の量子化装置において、
    上記判定手段では、
    上記空間変動評価値および上記時間変動評価値は、上記入力信号値と、上記記憶手段から読み出される上記量子化値の復号値とを使用して求められることを特徴とする量子化装置。
  8. 請求項1に記載の量子化装置において、
    上記判定手段は、さらに復号手段を備え、上記量子化手段から出力される量子化値を復号することを特徴とする量子化装置。
  9. 請求項1に記載の量子化装置において、
    入力信号がディジタルビデオ信号であって、空間変動評価値が同一フィールドまたは同一フレーム内の入力信号値と復号値とを用いて求められる
    ことを特徴とする量子化装置。
  10. 請求項1に記載の量子化装置において、
    入力信号がディジタルビデオ信号であって、時間変動評価値が現フレームの入力信号値および復号値と前フレームの入力信号値と復号値とを用いて求められる
    ことを特徴とする量子化装置。
  11. 所定の量子化ビット数の入力信号値が供給され、上記量子化ビット数より少ないビット数の量子化値を出力する量子化手段と、
    上記入力信号値をm画素×nラインの画素数から構成されるブロックに分割し、上記分割されたブロック毎に動き量を検出する動き量検出手段と、
    上記検出された動き量に応答して上記ブロック毎の重みを決定する重み決定手段と、
    上記入力信号値と、上記量子化手段から出力される量子化値と、上記重み決定手段から供給される重みとに基づいて、出力される量子化値を判定する判定手段とを有し、
    上記判定手段
    上記量子化手段から出力される複数の上記量子化値を複数の量子化値候補として復号し、上記復号した量子化値候補と上記入力信号値との差であるS/N評価値と、上記入力信号値の空間変動と上記量子化値候補の復号値の空間変動の差である空間変動評価値と、上記入力信号値の時間変動と上記量子化値候補の復号値の時間変動の差である時間変動評価値とを求め、上記S/N評価値と、上記空間変動評価値と、上記時間変動評価値とを重み付け加算した複数の評価値の中から最小となる上記量子化値候補を検出する処理がなされる評価手段と、
    上記複数の量子化値が保持され、保持されている上記複数の量子化値の中から上記検出された量子化値候補に応じて量子化値を選択し、出力する選択手段とから構成され、
    上記検出された動き量から得られる画面全体の動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させるようにしたことを特徴とする量子化装置。
  12. 請求項11に記載の量子化装置において、
    上記判定手段では、
    入力信号の時間差分量に基づいて検出された画面全体の動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させる
    ことを特徴とする量子化装置。
  13. 請求項11に記載の量子化装置において、
    上記判定手段では、
    空間傾斜で正規化された入力信号の時間差分量に基づいて検出された画面全体の動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させる
    ことを特徴とする量子化装置。
  14. 請求項11に記載の量子化装置において、
    上記判定手段では、
    しきい値処理を介された、空間傾斜で正規化された入力信号の時間差分量に基づいて検出された画面全体の動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させる
    ことを特徴とする量子化装置。
  15. 請求項11に記載の量子化装置において、
    上記判定手段では、
    画面全体から検出された動きベクトルに基づいて検出された画面全体の動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させる
    ことを特徴とする量子化装置。
  16. 請求項11に記載の量子化装置において、
    上記判定手段では、
    上記空間変動評価値および上記時間変動評価値は、上記入力信号値と、上記記憶手段から読み出される上記量子化値の復号値とを使用して求められることを特徴とする量子化装置。
  17. 請求項11に記載の量子化装置において、
    入力信号がディジタルビデオ信号であって、空間変動評価値が同一フィールドまたは同一フレーム内の入力信号値と復号値とを用いて求められる
    ことを特徴とする量子化装置。
  18. 請求項11に記載の量子化装置において、
    入力信号がディジタルビデオ信号であって、時間変動評価値が現フレームの入力信号値および復号値と前フレームの入力信号値と復号値とを用いて求められる
    ことを特徴とする量子化装置。
  19. 所定の量子化ビット数の入力信号値が供給され、上記量子化ビット数より少ないビット数の量子化値を出力する量子化手段と、
    上記入力信号値をm画素×nラインの画素数から構成されるブロックに分割し、上記分割されたブロック毎の動き量および画面全体の動き量を検出する動き量検出手段と、
    上記検出された動き量に応答して上記ブロック毎および上記画面全体の重みを決定する重み決定手段と、
    上記入力信号値と、上記量子化手段から出力される量子化値と、上記重み決定手段から供給される重みとに基づいて、出力される量子化値を判定する判定手段とを有し、
    上記判定手段
    上記量子化手段から出力される複数の上記量子化値を複数の量子化値候補として復号し、上記復号した量子化値候補と上記入力信号値との差であるS/N評価値と、上記入力信号値の空間変動と上記量子化値候補の復号値の空間変動の差である空間変動評価値と、上記入力信号値の時間変動と上記量子化値候補の復号値の時間変動の差である時間変動評価値とを求め、上記S/N評価値と、上記空間変動評価値と、上記時間変動評価値とを重み付け加算した複数の評価値の中から最小となる上記量子化値候補を検出する処理がなされる評価手段と、
    上記複数の量子化値が保持され、保持されている上記複数の量子化値の中から上記検出された量子化値候補に応じて量子化値を選択し、出力する選択手段とから構成され、
    上記検出された動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させるようにしたことを特徴とする量子化装置。
  20. 請求項19に記載の量子化装置において、
    上記判定手段では、
    入力信号の時間差分量に基づいて上記画面全体の動き量および上記ブロックの動き量が検出され、検出された上記画面全体の動き量および上記ブロックの動き量の間でより大きい値の動き量を選択し、上記選択された動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させる
    ことを特徴とする量子化装置。
  21. 請求項19に記載の量子化装置において、
    入力信号がディジタルビデオ信号であって、空間変動評価値が同一フィールドまたは同一フレーム内の入力信号値と復号値とを用いて求められる
    ことを特徴とする量子化装置。
  22. 請求項19に記載の量子化装置において、
    入力信号がディジタルビデオ信号であって、時間変動評価値が現フレームの入力信号値および復号値と前フレームの入力信号値と復号値とを用いて求められる
    ことを特徴とする量子化装置。
  23. 所定の量子化ビット数の入力信号値が供給され、上記量子化ビット数より少ないビット数の量子化値を出力する量子化ステップと、
    上記入力信号値をm画素×nラインの画素数から構成されるブロックに分割し、上記分割されたブロック毎に動き量を検出する動き量検出ステップと、
    上記検出された動き量に応答して上記ブロック毎の重みを決定する重み決定ステップと、
    上記入力信号値と、上記量子化ステップから出力される量子化値と、上記重み決定ステップから供給される重みとに基づいて、出力される量子化値を判定する判定ステップとを有し、
    上記判定ステップ
    上記量子化ステップから出力される複数の上記量子化値を複数の量子化値候補として復号し、上記復号した量子化値候補と上記入力信号値との差であるS/N評価値と、上記入力信号値の空間変動と上記量子化値候補の復号値の空間変動の差である空間変動評価値と、上記入力信号値の時間変動と上記量子化値候補の復号値の時間変動の差である時間変動評価値とを求め、上記S/N評価値と、上記空間変動評価値と、上記時間変動評価値とを重み付け加算した複数の評価値の中から最小となる上記量子化値候補を検出する処理がなされる評価ステップと、
    上記複数の量子化値が保持され、保持されている上記複数の量子化値の中から上記検出された量子化値候補に応じて量子化値を選択し、出力する選択ステップとから構成され、
    上記検出された動き量の増加に対して、上記S/N評価値に対する重みは単調増加し、上記空間変動評価値に対する重みは単調減少し、および/または上記時間変動評価値に対する重みは単調減少するように変化させるようにしたことを特徴とする量子化方法。
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