JPH08116127A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ装置

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JPH08116127A
JPH08116127A JP24901894A JP24901894A JPH08116127A JP H08116127 A JPH08116127 A JP H08116127A JP 24901894 A JP24901894 A JP 24901894A JP 24901894 A JP24901894 A JP 24901894A JP H08116127 A JPH08116127 A JP H08116127A
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JP
Japan
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light
semiconductor laser
laser device
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face
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Application number
JP24901894A
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English (en)
Inventor
Kazutomi Yoshida
一臣 吉田
Koji Yamashita
光二 山下
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 前方光出力をモニタ電流として使用すること
により、温度変化による影響を受ない高精度な光出力制
御が可能で、実装工程が簡単な半導体レーザ装置を得る
ことを目的とする 【構成】 上方に対して45度の傾斜角を有する傾斜部
1aが設けられ、その傾斜面上にレーザ光の出力を制御
するためのモニタ用受光素子としてPD2がマウントさ
れている。ステム1の傾斜部1aの傾斜面側の近くには
ヒートシンク4がマウントされ、ヒートシンク4の上に
はLD5がマウントされている。 【効果】 他方の端面からのレーザ光をモニタ電流とし
て用いる場合に、温度変化により一方の端面と他方の端
面とで出力特性が異なることに起因して、精度の高い光
出力制御ができないといった状態に陥ることを回避で
き、温度変化による影響を受ない高精度な光出力制御が
可能な半導体レーザ装置を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光通信、光ディスク記憶
装置などの光源として用いる半導体レーザ装置に関し、
特に、前方出力光をモニタするモニタ用受光素子を備え
た半導体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来の半導体レーザ装置の構成
を示す断面図である。図9において装置全体の支持台と
なるステム10の中央に傾斜部10aが設けられ、その
上にレーザ光の出力を制御するためのモニタ用受光素子
としてフォトダイオード(以後PDと略記)20がマウ
ントされている。また、ステム10の傾斜部10aの近
くにブロック体3がマウントされ、ブロック体3の傾斜
部10a側の側面(ステム10に垂直な表面)にはヒー
トシンク4がマウントされている。また、ヒートシンク
4の傾斜部10a側の側面(ステム10に垂直な表面)
には半導体レーザ素子(以後LDと略記)5がマウント
されている。LD5は、レーザ光を出射する活性領域を
有する2つの端面のうち一方がPD20の受光面20a
に対向するようにマウントされている。ここで、PD2
0の受光面に対向する端面を後端面Rとし、反対側の端
面を前端面Fとする。
【0003】また、ステム10のLD5、PD20が設
けられた側にはLD5およびPD20を覆うキャップ6
が設けられ、キャップ6にはレーザ光を通過させるため
の開口部が設けられ、当該開口部にレーザ光が透過する
ガラス窓7が設けられLD5およびPD20は気密封止
されている。ステム10にはLD5およびPD20と外
部との電気的接続を保つための複数のリード端子8が設
けられ、リード端子8とLD5およびPD20との間は
配線で接続されるが、簡略化のため図9においては省略
する。
【0004】次に、従来の半導体レーザ装置の動作につ
いて図9を用いて説明する。リード端子8を介して外部
からLD5にLD駆動電流を印加することにより、LD
5の前端面Fおよび後端面Rから、それぞれ前方出力光
Pfおよび後方出力光Prが放出される。ここで、後方
出力光PrはPD20で受光され、電流信号に変換され
モニタ電流として外部へ出力される。前方光出力Pfと
後方光出力Prは、基本的には比例関係を有するので、
モニタ電流を監視し、モニタ電流に応じてLD駆動電流
を調整することで、前方光出力Pfの制御を行ってい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の半導体レーザ装置はLD5の後端面9側にPD2
0を配置し、後方出力光Prをモニタするように構成さ
れていたので、以下のような問題点があった。
【0006】(1)後端面9の端面反射率が、例えば90
%であるような高反射率のLDにおいては、後方光出力
Prが非常に小さくなるので、充分なモニタ電流が得ら
れないという問題があった。
【0007】(2)前方光出力Pf対後方光出力Prの関
係が温度や光出力によって、変化する場合、その変化が
わずかであっても高精度な光出力制御ができなくなると
いう問題があった。この問題について図10および図1
1を用いて説明する。
【0008】図10は前方光出力Pfに対する後方光出
力Prの温度変化による出力特性の変化を示す図であ
る。図10において横軸に後方光出力Prの値を、縦軸
に前方光出力Pfの値を示す。前方光出力Pf対後方光
出力Prは一般に比例の関係にあるが、周囲温度の変化
に応じて、その傾きがわずかに変化する。これは、主に
LD5の前端面Fおよび後端面Rの反射率が温度により
変化することに起因している。図10においては、温度
が高くなる(T1→T2→T3)につれて傾きが大きくな
っている様子が示されている。このような状況下にあっ
ては後方光出力Pr、すなわちモニタ電流を一定に保つ
ようにLD駆動電流を制御しても、前方光出力Pfは一
定に保たれず、温度上昇につれて前方光出力Pfは大き
くなる。この様子を図11に示す。図11はモニタ電流
を一定に保つようにLD駆動電流を制御した場合の温度
変化に対する前方光出力Pfの変化を示す図であり、温
度が高くなる(T1→T2→T3)につれて前方光出力P
fが増加する傾向が示されている。
【0009】また、分布帰還型レーザ(DFB−LD)
等の特殊なレーザにおいては、前方光出力Pf対後方光
出力Prの関係が高出力になるにつれて変化し、直線性
が悪くなるといった特性を有しており、この場合にも後
方光出力Prをモニタして光出力制御を行う方法ではそ
の制御精度が悪いという問題があった。
【0010】(3)図9に示したように、LD5をブロッ
ク3を介してステム10に対して垂直に実装する必要が
あり実装工程が複雑であるという問題があった。
【0011】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、前方光出力をモニタ電流として使
用することにより、温度変化による影響を受ない高精度
な光出力制御が可能で、実装工程が簡単な半導体レーザ
装置を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係る半導体レーザ装置は、2つの端面からレーザ光を出
射する半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子の一
方の端面からの前記レーザ光の照射を受け、その一部を
取り込んでモニタ電流として前記半導体レーザ素子にフ
ィードバックし、残りを反射して出力光とする半導体受
光素子とを同一パッケージ内に備えている。
【0013】請求項2記載の本発明に係る半導体レーザ
装置は、請求項1記載の半導体レーザ装置において、前
記半導体レーザ素子の積層方向を上下方向としたとき
に、前記半導体受光素子は、その受光面が光軸に対して
前記上下方向に45度の角度を有するように配置されて
いる。
【0014】請求項3記載の本発明に係る半導体レーザ
装置は、請求項1記載の半導体レーザ装置において、前
記半導体レーザ素子の前記一方の端面の幅方向を左右方
向としたときに、前記半導体受光素子は、その受光面が
光軸に対して前記左右方向に45度の角度を有するよう
に配置されている。
【0015】請求項4記載の本発明に係る半導体レーザ
装置は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体レ
ーザ装置において、前記半導体受光素子は、前記受光面
の最表面に、SiO2層でSi層を挟んだ構成を少なく
とも1組有する照射光反射膜を備えている。
【0016】請求項5記載の本発明に係る半導体レーザ
装置は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体レ
ーザ装置において、前記半導体レーザ素子は、その他方
の端面に、出射されるレーザ光を素子内にほぼ100%
の割合で反射する出射光反射膜を有している。
【0017】
【作用】請求項1記載の本発明に係る半導体レーザ装置
によれば、2つの端面からレーザ光を出射する半導体レ
ーザ素子の一方の端面からのレーザ光が半導体受光素子
に照射され、その一部がモニタ電流として半導体レーザ
素子にフィードバックされ、残りが反射されて出力光と
なる。
【0018】請求項2記載の本発明に係る半導体レーザ
装置によれば、半導体受光素子の受光面が光軸に対して
上下方向に45度の角度を有するように配置されている
ので、一方の端面から出射されたレーザ光は一部が取り
込まれ、残りは受光面が向いた方向に90度の角度で反
射される。
【0019】請求項3記載の本発明に係る半導体レーザ
装置によれば、半導体受光素子の受光面が光軸に対して
前記左右方向に45度の角度を有するように配置されて
いるので、一方の端面から出射されたレーザ光は一部が
取り込まれ、残りは受光面が向いた方向にに90度の角
度で反射される。
【0020】請求項4記載の本発明に係る半導体レーザ
装置によれば、半導体受光素子は、受光面の最表面に、
SiO2層でSi層を挟んだ構成を少なくとも1組有す
る照射光反射膜を備えているので、SiO2層でSi層
を挟んだ構成を増すことで反射率が段階的に増加し、結
果として出力光のパワーが増大する。
【0021】請求項5記載の本発明に係る半導体レーザ
装置によれば、半導体レーザ素子の他方の端面に、出射
されるレーザ光を素子内にほぼ100%の割合で反射す
る出射光反射膜を有しているので、端面反射率が非対称
化され一方の端面からのレーザ光のパワーが増大され
る。
【0022】
【実施例】
<第1の実施例>本発明に係る半導体レーザ装置の第1
の実施例を図1および図2を用いて説明する。図1は本
発明に係る半導体レーザ装置100の構成を示す部分断
面図である。図1において装置全体の支持台となるステ
ム1には図1の上方(LD5の半導体層の積層方向を上
下方向とした場合の上方)に向かって45度の傾斜角を
有する傾斜部1aが設けられ、その傾斜面上にレーザ光
の出力を制御するためのモニタ用受光素子としてPD2
がマウントされている。ステム1の傾斜部1aの傾斜面
側の近くにはヒートシンク4がマウントされ、ヒートシ
ンク4の上にはLD5がマウントされている。LD5
は、レーザ光を出射する活性領域を有する2つの端面の
うち一方がPD2の受光面2aに対向するようにマウン
トされている。ここで、PD2の受光面2aに対向する
端面を前端面Fとし、反対側の端面を後端面Rとする。
【0023】ステム1にはLD5およびPD2と外部と
の電気的接続を保つための複数のリード端子8が設けら
れ、リード端子8とLD5およびPD2との間は配線で
接続されるが、簡略化のため図1においては省略する。
【0024】図2に半導体レーザ装置100の部分平面
図を示す。図2は図1に示された部分を図1の上部から
見た平面図であって、ステム1上にはリード端子8とL
D5およびPD2との間の配線が示されている。
【0025】次に、本発明に係る半導体レーザ装置10
0の動作について図1〜図3を用いて説明する。リード
端子8を介して外部からLD5にLD駆動電流を印加す
ることにより、LD5の前端面Fおよび後端面Rから、
それぞれ前方出力光Pfおよび後方出力光Prが放出さ
れる。ここで、前方出力光PfはPD2に照射され、そ
の一部はPD2で電流信号に変換されてモニタ電流とし
て外部へ出力され、残りは図1の垂直上方に反射され
る。また、後方出力光PrはPD2とは反対方向に出射
される。図1にレーザ光の経路を矢印で示す。
【0026】図3に半導体レーザ装置100の全体断面
図を示す。図3においてステム1のLD5、PD2が設
けられた側にはLD5、PD2を覆うキャップ6が設け
られ、キャップ6にはレーザ光を通過させるための開口
部が設けられ、当該開口部にレーザ光が透過するガラス
窓7が設けられLD5、PD2は気密封止されている。
【0027】ここで、PD2の受光面2aの反射率を7
0%以上となるようにした場合、前方出力光Pfの30
%以下がモニタ用として使用できることになり、PD2
で反射された残りの70%の前方出力光Pfはガラス窓
7を透過して外部に出射されることになる。
【0028】次に、図4〜図6を用いてPD2の構成に
ついて説明する。図4は一般的なInGaAsのpin
フォトダイオードの構成を示す断面図である。図4にお
いてN型InP基板30の主面上にi層(高抵抗真性半
導体層)であるInGaAs光吸収層40が形成され、
その上にN型InP窓層50が形成されている。窓層5
0の表面から光吸収層40にかけてはP型不純物領域6
0が部分的に形成されている。さらに、窓層50の上に
はSiN膜70が形成され、SiN膜70の表面からP
型不純物領域60の表面にかけては、P型不純物領域6
0に対応して円環状あるいは矩形環状のP側電極PEが
形成されている。また、N型InP基板30の下主面に
はN側電極NEが全面に渡って設けられている。
【0029】このような構成のPDにおいて、P側電極
PEおよびN側電極NEに所定の電圧を印加した状態で
P側電極PEで囲まれた領域に光が入射すると電極間に
電流が流れることになる。ここで、通常はSiN膜70
の厚さに応じて反射率を定めることができる。例えば、
SiN膜70の厚さがλ/4nであれば反射率は約0
%、すなわち無反射となり、照射された光は全て透過さ
れ電流となる。また、厚さがλ/2nであれば反射率は
約30%となる。通常は照射された光をできるだけ透過
して電流とすることが望ましいので反射率は0%となる
ように設定される。なお、SiN膜70を形成しない場
合には半導体層の結晶表面の反射率は30%程度であ
り、この反射率を維持した状態で半導体層を保護するた
めに反射率は30%のSiN膜70を形成する場合もあ
る。ここで、λは入射する光の波長であり、nはSiN
膜70の屈折率である。
【0030】一方、SiN膜70の代わりに多層構造の
照射光反射膜を形成することで、照射された光を所定の
割合で反射することが可能となる。図5に60%の反射
率を得るための照射光反射膜80の構成を示す。図5に
おいてN型InP窓層50の上に、厚さλ/4nのSi
2層81、厚さλ/4nのSi層82、厚さλ/4n
のSiO2層83が順に積層されている。なお、ここで
のnはそれぞれの層の屈折率である。
【0031】図6に90%の反射率を得るための照射光
反射膜90の構成を示す。図6においてN型InP窓層
50の上に、厚さλ/4nのSiO2層91、厚さλ/
4nのSi層92、厚さλ/4nのSiO2層93、厚
さλ/4nのSi層94、厚さλ/4nのSiO2層9
5が順に積層されている。なお、図5および図6におい
てはN型InP窓層50以下の層、およびP側電極PE
は省略されている。
【0032】このように、多層膜の組成および膜厚を組
み合わせることで反射率を任意に設定することができ
る。なお、反射率が90%の場合透過率は10%程度と
なるが、透過率が5%程度でもPDにおけるモニタ電流
は十分に得られる。
【0033】本発明に係る半導体レーザ装置の第1の実
施例は以上のような構成を有しているので、LD5の前
端面Fから放出された前方出力光Pfの一部をPD2に
よってモニタして出力制御にフィードバックするので、
前方光出力Pf対後方光出力Prの比の影響を受けずに
精度の高い光出力制御が可能となる。
【0034】また、従来の半導体レーザ装置では、端面
反射率を高めて、後方光出力Prを小さくすると、充分
なモニタ電流が得られないという問題があったが、本発
明に係る半導体レーザ装置によれば後方光出力Prを必
要としないので、後端面Rに形成される出射光反射膜の
反射率を高めて後方光出力Prを小さくすることができ
る。
【0035】一般に、前端面Fの出射光反射膜の反射率
を低くし、後端面Rの出射光反射膜の反射率を高めて反
射率の非対称化を図ることで、低反射率の前端面Fから
高出力が得られることが知られている。一例として、前
端面Fの出射光反射膜の反射率を0.06、後端面Rの
出射光反射膜の反射率を0.9とした場合には、非対称
化されていない場合に比べて前方光出力Pfが約2倍に
なるという報告がある(培風館発行、伊藤良一、中村道
治著、半導体レーザ)。
【0036】なお、後端面Rの出射光反射膜は、図5お
よび図6を用いて説明した照射光反射膜80および90
と同様の構成としてもよく、各層の組成や厚さなどを変
更することで後端面Rの出射光反射膜の反射率を1(す
なわち100%)に近づけ、前方光出力Pfさらに高め
ることができることは言うまでもない。
【0037】従って、本発明に係る半導体レーザ装置に
よれば、従来の半導体レーザ装置に比べて、飛躍的に高
い前方光出力Pfを得ることが可能となる。
【0038】また、LD5をステム1に対して水平に実
装することが可能となり、LDの実装工程が従来より簡
単化でき、かつ小型化も可能となる。
【0039】さらに、上述した第1の実施例ではLD5
の半導体層の積層方向を上下方向とした場合の、光軸に
対して上方に45度の傾斜角を有する傾斜部1aが設け
られ、その傾斜面上にPD2がマウントされた例を示し
たが、下方に対して45度の傾斜角を有する傾斜部にP
D2がマウントされる場合もあり、傾斜部1aの傾斜面
の向き、および傾斜角度を変更することでレーザ光を任
意方向に出射することが可能である。以下に第2の実施
例としてレーザ光の出射方向を変更した例について説明
する。
【0040】<第2の実施例>本発明に係る半導体レー
ザ装置の第2の実施例を図7および図8を用いて説明す
る。図7は半導体レーザ装置200の構成を示す部分平
面図である。図7において装置全体の支持台となるステ
ム1には図7の下方(LD5の端面の幅方向を左右方向
とした場合の光軸に対して右方向)に向かって45度の
傾斜角を有する傾斜部1bが設けられ、その傾斜面上に
レーザ光の出力を制御するためのモニタ用受光素子とし
てPD2がマウントされている。ステム1の傾斜部1b
の傾斜面側の近くにはヒートシンク4がマウントされ、
ヒートシンク4の上にはLD5がマウントされている。
LD5は、レーザ光を出射する活性領域を有する2つの
端面のうち一方がPD2の受光面に対向するようにマウ
ントされている。ここで、PD2の受光面に対向する端
面を前端面Fとし、反対側の端面を後端面Rとする。
【0041】ステム1にはLD5およびPD2と外部と
の電気的接続を保つための複数のリード端子8が設けら
れ、リード端子8とLD5およびPD2との間は配線で
接続されている。
【0042】図8に導体レーザ装置200の部分断面図
を示す。図8は図7に示された部分を側面から見た断面
図であって、PD2の受光面2aが図8に対して手前側
に向いている。なお、図1および図2を用いて説明した
第1の実施例と同じ構成については、同一の符号を付し
てある。
【0043】次に、半導体レーザ装置200の動作につ
いて図7を用いて説明する。図7において、リード端子
8を介して外部からLD5にLD駆動電流を印加するこ
とにより、LD5の前端面Fおよび後端面Rから、それ
ぞれ前方出力光Pfおよび後方出力光Prが放出され
る。ここで、前方出力光PfはPD2に照射され、その
一部はPD2で電流信号に変換されてモニタ電流として
外部へ出力され、残りはステム1の平面に平行に反射さ
れる。また、後方出力光PrはPD2とは反対方向に出
射される。図7にレーザ光の経路を矢印で示す。
【0044】本発明に係る半導体レーザ装置の第2の実
施例は以上のような構成を有しているので、LD5の前
端面Fから放出された前方出力光Pfの一部をPD2に
よってモニタして出力制御にフィードバックするので、
前方光出力Pf対後方光出力Prの比の影響を受けずに
精度の高い光出力制御が可能となる。
【0045】また、後方光出力Prが不要となり、後端
面Rの反射率を高めて後方光出力Prを小さくできるこ
とは第1の実施例と同様であり、反射率の非対称化を図
ることで、従来の半導体レーザ装置に比べて、飛躍的に
高い前方光出力Pfを得ることが可能となることも第1
の実施例と同様であるので重複する説明は省略する。
【0046】なお、上述した第2の実施例ではLD5の
端面の幅方向を左右方向とした場合の、光軸に対して右
方向に45度の傾斜角を有する傾斜部1bが設けられ、
その傾斜面上にPD2がマウントされた例を示したが、
左方向に向かって45度の傾斜角を有する傾斜部にPD
2がマウントされる場合もある。
【0047】
【発明の効果】請求項1記載の本発明に係る半導体レー
ザ装置によれば、2つの端面からレーザ光を出射する半
導体レーザ素子の一方の端面からのレーザ光が半導体受
光素子に照射され、その一部がモニタ電流として半導体
レーザ素子にフィードバックされ、残りを反射して出力
光とすることができるので、他方の端面からのレーザ光
をモニタ電流として用いる場合に、温度変化により一方
の端面と他方の端面とで出力特性が異なることに起因し
て、精度の高い光出力制御ができないといった状態に陥
ることを回避でき、温度変化による影響を受ない高精度
な光出力制御が可能な半導体レーザ装置を得ることがで
きる。
【0048】請求項2記載の本発明に係る半導体レーザ
装置によれば、一方の端面から出射されたレーザ光は一
部が取り込まれ、残りは上下方向のうち受光面が向いた
方向に90度の角度で反射されるので、半導体レーザ素
子を水平に配置することが可能となり、半導体レーザ素
子の実装工程が簡単で、垂直方向にレーザ光が出射され
る半導体レーザ装置が得られる。
【0049】請求項3記載の本発明に係る半導体レーザ
装置によれば、一方の端面から出射されたレーザ光は一
部が取り込まれ、残りは左右方向のうち受光面が向いた
方向に90度の角度で反射されるので、半導体レーザ素
子を水平に配置することが可能となり、半導体レーザ素
子の実装工程が簡単で、水平方向にレーザ光が出射され
る半導体レーザ装置が得られる。
【0050】請求項4記載の本発明に係る半導体レーザ
装置によれば、SiO2層でSi層を挟んだ構成を増す
ことで反射率を段階的に増加でき、出力光のパワーが大
きな半導体レーザ装置が得られる。
【0051】請求項5記載の本発明に係る半導体レーザ
装置によれば、端面反射率が非対称化することで、一方
の端面からのレーザ光のパワーを増大した半導体レーザ
装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る半導体レーザ装置の第1の実施
例を示す部分断面図である。
【図2】 本発明に係る半導体レーザ装置の第1の実施
例を示す部分平面図である。
【図3】 本発明に係る半導体レーザ装置の第1の実施
例を示す全体断面図である。
【図4】 フォトダイオードの構成を示す断面図であ
る。
【図5】 本発明に係る半導体レーザ装置のフォトダイ
オードの構成を示す部分断面図である。
【図6】 本発明に係る半導体レーザ装置のフォトダイ
オードの構成を示す部分断面図である。
【図7】 本発明に係る半導体レーザ装置の第2の実施
例を示す部分平面図である。
【図8】 本発明に係る半導体レーザ装置の第2の実施
例を示す部分断面図である。
【図9】 従来の半導体レーザ装置の構成を示す全体断
面図である。
【図10】 従来の半導体レーザ装置の温度変化による
出力特性の変化を示す図である。
【図11】 従来の半導体レーザ装置の温度変化に対す
る前方光出力の変化を示す図である。
【符号の説明】
1 ステム、1a,1b 傾斜部、2 PD(フォトダ
イオード)、2a 受光面、4 ヒートシンク、5 L
D(半導体レーザ素子)、6 キャップ、7ガラス窓、
8 リード端子、Pf 前方出力光、Pr 後方出力
光、F 前端面、R 後端面、30 N型InP基板、
40 InGaAs光吸収層、50N型InP窓層、6
0 P型不純物拡散領域、70 SiN膜、PE P側
電極、NE N側電極、80,90 照射光反射膜、8
1 SiO2層、82 Si層、83 SiO2層、91
SiO2層、92 Si層、93 SiO2層、94
Si層、95 SiO2層。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの端面からレーザ光を出射する半導
    体レーザ素子と、 前記半導体レーザ素子の一方の端面からの前記レーザ光
    の照射を受け、その一部を取り込んでモニタ電流として
    前記半導体レーザ素子にフィードバックし、残りを反射
    して出力光とする半導体受光素子とを同一パッケージ内
    に備える半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体レーザ素子の積層方向を上下
    方向としたときに、 前記半導体受光素子は、その受光面が光軸に対して前記
    上下方向に45度の角度を有するように配置されている
    請求項1記載の半導体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体レーザ素子の前記一方の端面
    の幅方向を左右方向としたときに、 前記半導体受光素子は、その受光面が光軸に対して前記
    左右方向に45度の角度を有するように配置されている
    請求項1記載の半導体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記半導体受光素子は、前記受光面の最
    表面に、SiO2層でSi層を挟んだ構成を少なくとも
    1組有する照射光反射膜を備えている請求項1〜3のい
    ずれか一項に記載の半導体レーザ装置。
  5. 【請求項5】 前記半導体レーザ素子は、その他方の端
    面に、出射されるレーザ光を素子内にほぼ100%の割
    合で反射する出射光反射膜を有する請求項1〜4のいず
    れか一項に記載の半導体レーザ装置。
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