JPH08115758A - 超電導導体の接続部構造 - Google Patents

超電導導体の接続部構造

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JPH08115758A
JPH08115758A JP6248196A JP24819694A JPH08115758A JP H08115758 A JPH08115758 A JP H08115758A JP 6248196 A JP6248196 A JP 6248196A JP 24819694 A JP24819694 A JP 24819694A JP H08115758 A JPH08115758 A JP H08115758A
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JP
Japan
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superconducting
connection block
element wires
connection
loss
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JP6248196A
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English (en)
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Shoichi Mizumaki
祥一 水牧
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】接続ブロックを用いた接続部において、ACロ
スの低減を図り、パルス的に磁界を変化させるような超
電導コイルにおいても安定性を維持する。 【構成】接続ブロック2に双方の複数の超電導素線1a
を固相接合して接続する超電導導体1の接続部構造であ
って、接続ブロック2を複数に分割し、且つ複数段重ね
て超電導素線1aを接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高磁場を発生させる機器
で使用される超電導コイルの超電導導体の接続部構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、開発が進められている超電導コイ
ルの一方式に強制冷却方式超電導コイルがある。この強
制冷却方式超電導コイルに用いられている強制冷却方式
超電導導体としては、数十から数百本の超電導素線を撚
り合せ、その外周部をステンレス鋼などで作られたコン
ジットで覆い、冷却通路を形成したケーブル・イン・コ
ンジット(Cable In Conduit)型の超電導導体が提案さ
れている。
【0003】この強制冷却方式超電導導体を用いた強制
冷却方式超電導コイルは、導体を直接絶縁することがで
きるため、構造面では強度が極めて高く、また性能面で
は絶縁特性が優れているなどの特徴があり、特に大型の
超電導コイルにはこの方式の適用が望ましいとされてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、超電導コイル
の大型化が進むにつれて、最近は超電導コイルの製造方
法も超電導導体同士の接続箇所がないものから、超電導
導体同士を接続して製作するものへと大きく変化してい
る。この場合、接続箇所のない超電導コイルと同等に品
質を安定させることが要求され、超電導素線のフィラメ
ント同士を溝付きの接続ブロックで固相接合にて接続す
る接続方法が本出願人の特願平5−104283号明細
書にて提案されている。
【0005】ところで、直流により一定磁界を発生させ
る超電導コイルにおける接続部の損失は、その抵抗によ
るジュール発熱のみであり、この損失の低減については
固相接合による接続にて超電導状態での接続が可能にな
ることが上記明細書に記載されている。
【0006】しかしながら、パルス的に磁界を変化させ
るような超電導コイルでは、ジュール発熱による損失と
交流損失(以下、ACロスという。)が問題となってく
る。上記のような溝付きの接続ブロック(接続ピース)
1段で多数本の固相接合による接続を行おうとすると、
接続ブロックの大きさが大きくなり、ACロスが増加す
る問題が生ずる。
【0007】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、接続ブロックを用いた接続部において、ACロ
スの低減を図り、パルス的に磁界を変化させるような超
電導コイルにおいても安定性を維持できる超電導導体の
接続部構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の請求項1は、接続ブロックに双方の複
数の超電導素線を固相接合して接続する超電導導体の接
続部構造であって、上記接続ブロックを複数に分割し、
且つ複数段重ねて上記超電導素線を接続したことを特徴
とする。
【0009】請求項2は、請求項1記載の接続ブロック
の両側に、それぞれ複数の超電導素線を収納固定する枠
体が取り付けられたことを特徴とする。請求項3は、請
求項1または2記載の接続ブロックが、所定間隔をおい
て取り付けられた複数の固定スペーサにより固定され、
これら固定スペーサに交互に位置の異なる切欠部を形成
し、この切欠部を通して冷媒の流れを迂回させることを
特徴とする。
【0010】
【作用】上記の構成を有する本発明の請求項1において
は、接続ブロックを複数に分割し、且つ複数段重ねて超
電導素線を接続したことにより、次のような作用を成
す。つまり、接続ブロックの長さおよび板厚を一定とす
ると、ACロスは接続ブロックの幅の2乗に比例するた
め、例えば接続ブロックの幅を半分にし2段重ねで接続
部を構成した場合を考えると、一段当たりのACロスは
1/4になり、全体では接続ブロック1段で接続した場
合に比べてACロスは1/2になる。
【0011】請求項2においては、接続ブロックの両側
にそれぞれ複数の超電導素線を収納固定する枠体を取り
付けたので、超電導素線が動くことによる不安定性を排
除することができる。
【0012】請求項3においては、接続ブロックが所定
間隔をおいて取り付けられた複数の固定スペーサにより
固定され、これら固定スペーサに交互に位置の異なる切
欠部を形成し、この切欠部を通して冷媒の流れを迂回さ
せるようにしたので、冷媒と接続ブロックとの接触時間
が長くなり、接続ブロックの冷却効率が高まる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係る超電導導体の接続部構造の第
1実施例を示す斜視図である。なお、図1では接続部全
体の半分、すなわち接続ブロックの中央から一方の超電
導導体までを示し、接続ブロックの中央から他方の超電
導導体までを省略している。以下の各実施例についても
同様である。また、本実施例の超電導導体は、ケーブル
・イン・コンジット型を用いたものである。
【0014】図1に示すように、互いに接続される一方
の超電導導体1は数十から数百本の超電導素線1aを有
し、この超電導素線1aは図示しない他方の超電導導体
の超電導素線と接続ブロック2に固相接合により接続さ
れており、この接続部の超電導素線1aの周囲が接続ケ
ース3により覆われている。
【0015】ケーブル・イン・コンジット型の超電導導
体1は、図2に示すようにステンレス鋼などから成形さ
れるコンジット4と、このコンジット4の内部に収納さ
れた直径が約1mmの銅およびNb−Ti合金系の材料
からなる数十から数百本の超電導素線1aとから構成さ
れている。コンジット4を用いるのは、内部に冷却媒体
を流し、超電導状態を安定に維持するためである。
【0016】接続ブロック2は複数列の溝2aを有して
おり、これらの溝2aに区分けして束ねた双方の超電導
素線1aを収納して固相接合により、双方の超電導素線
1aが接続ブロック2の溝2aにおいて接続されてい
る。本実施例では、接続ブロック2を4段重ねて接続を
行っており、同一本数の超電導素線1aを1段の接続ブ
ロック2で接続する場合よりも接続ブロック2の幅を1
/4にすることができる。
【0017】接続ブロック2の溝2aに超電導素線1a
を収納して固相接合するには、特願平5−104283
号明細書のように、超電導素線1aの複数本を一区分と
してそれぞれ束ね、接続ブロック2の溝2a内に露出さ
せた超電導素線1aのフィラメント同士を双方から互い
に重ね合わせて収納する。その上に上部被覆片2bを当
てて、真空あるいは不活性ガス雰囲気の下で所定の温度
および圧力を保持しながら、超電導素線1a同士を固相
接合する。次に、本実施例の作用について説明する。変
動磁場中に配置された物体に生じるACロスは、一般に
次式で表される。
【0018】
【数1】Q=(ΔB)2 /8πρ・c・A2 ・f〔W〕 ここで、ΔBは時間当たりの磁界の変化量、ρ・c・A
はそれぞれ接続ブロック2の比抵抗、板厚、面積、fは
形状ファクターである。
【0019】仮に、接続ブロック2の長さおよび板厚を
一定とすると、ACロスは接続ブロック2の幅の2乗に
比例する。このように1段の接続ブロックを4分割し、
4段重ねで接続部を構成すると、1段当たりのACロス
は1/16になり、全体では接続ブロック1段で接続し
た場合に比べてACロスは1/4になる。
【0020】このように本実施例によれば、接続ブロッ
ク2を4分割し、4段重ねで接続部を構成することによ
り、ACロスが1/4になり、1段の接続ブロックを用
いて接続を行う場合に比較して接続部の安定性を向上さ
せることができる。
【0021】なお、接続ブロック2の材質としては、例
えば超電導線の安定化材に使用される高純度の無酸素銅
ではなく、通常の無酸素銅などの導電性材料を使用する
ことにより、比抵抗が高くなり、一段とACロスを低減
することができる。その結果、接続部の安定化を図るこ
とができる。
【0022】図3は本発明に係る超電導導体の接続部構
造の第2実施例を示す斜視図である。なお、前記第1実
施例と同一または対応する部分には同一の符号を用いて
説明する。本実施例では、図1に示す接続ブロック2の
両側にそれぞれ枠部5を一体化して接続ブロック本体6
を形成し(図3では接続ブロック2の一側だけを示して
いる。)、枠部5に接続ブロック2とコンジット4との
間に位置する複数の超電導素線1aが区分けして束ねら
れ収納固定されている。
【0023】そして、超電導素線1aを枠部5に固定す
るには、接続ブロック本体6の接続ブロック2を用いて
超電導素線1aを固相接合により接続を行い、この固相
接合終了後、枠部5に超電導素線1aを区分けして束ね
て収納して半田などを溶かし込んで超電導素線1aを固
定する。こうすることにより、超電導素線1a同士の間
に半田が浸透し、また接続ブロック本体6と超電導素線
1aとが一体化するので、超電導素線2の動きを確実に
拘束することができる。
【0024】したがって、超電導素線1aの固定が不完
全な場合には、通電中に超電導素線1aが動くことにな
り、その部分がクエンチに至ることがあるが、本実施例
の場合、接続ブロック2の両側の固定が完全であるた
め、超電導素線1aの動きによる不安定性が排除され、
接続部の安定性を向上させることができる。その他の構
成および作用は前記第1実施例と同一であるのでその説
明を省略する。
【0025】図4〜図7は本発明に係る超電導導体の接
続部構造の第3実施例を示す。なお、前記第1実施例お
よび第2実施例と同一または対応する部分には同一の符
号を用いて説明する。本実施例では、図4および図5に
示すように接続ケース3の長手方向に所定間隔をおいて
接続ブロック本体6を固定するための固定スペーサ7が
複数取り付けられている。また、図6および図7に示す
ように複数の固定スペーサ7は、その上端または下端の
中央に切欠部8が形成され、この切欠部8の位置を接続
ケース3の長手方向に対して例えば上下交互に配置す
る。
【0026】このように構成することにより、固定スペ
ーサ7は冷媒の流れに対し邪魔板として流路迂回機能を
有し、切欠部8を通して冷媒の流れる流路を迂回させ、
冷媒と接続ブロック本体6との接触時間を固定スペーサ
6を取り付けない場合に比べて長くすることにより、冷
媒の冷却能力を十分に使用した上で、接続ケース3から
排出されるようにし、その結果、冷却効率を向上させる
ことが可能となる。
【0027】したがって、本実施例によれば、固定スペ
ーサ7に冷媒の流れに対する流路迂回機能を持たせるこ
とにより、冷却効率が高くなり、接続部の安定性を向上
させることができる。その他の構成および作用は前記第
1実施例および第2実施例と同一であるのでその説明を
省略する。
【0028】なお、第3実施例では切欠部8の位置を接
続ケース3の長手方向に対して上下交互に配置するよう
にしたが、これに限らず切欠部8の位置を左右交互に配
置するようにしても同様の効果が得られる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によれば、接続ブロックを複数に分割し、且つ複数段重
ねて超電導素線を接続したことにより、ACロスの低減
が可能となり、パルス的に磁界を変化させるような超電
導コイルにおいても接続部の安定性を向上させることが
できる。
【0030】請求項2によれば、接続ブロックの両端に
複数の超電導素線を収納固定する枠体を取り付けたの
で、請求項1の効果に加えて超電導素線が動くことによ
る不安定性を排除することができる。
【0031】請求項3によれば、接続ブロックが所定間
隔をおいた複数の固定スペーサにより固定され、これら
固定スペーサに交互に位置の異なる切欠部を形成し、こ
の切欠部を通して冷媒の流れを迂回させるようにしたの
で、冷媒と接続ブロックとの接触時間が長くなり、接続
ブロックの冷却効率が高まる。その結果、接続部の安定
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超電導導体の接続部構造の第1実
施例を示す斜視図。
【図2】第1実施例の超電導導体を示す断面図。
【図3】本発明に係る超電導導体の接続部構造の第2実
施例を示す斜視図。
【図4】本発明に係る超電導導体の接続部構造の第3実
施例を示す横断面図。
【図5】図4におけるA−A線断面図。
【図6】図5におけるB−B線断面図。
【図7】図5におけるC−C線断面図。
【符号の説明】
1 超電導導体 1a 超電導素線 2 接続ブロック 2a 溝 2b 上部被覆片 3 接続ケース 4 コンジット 5 枠部 6 接続ブロック本体 7 固定スペーサ 8 切欠部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接続ブロックに双方の複数の超電導素線
    を固相接合して接続する超電導導体の接続部構造であっ
    て、上記接続ブロックを複数に分割し、且つ複数段重ね
    て上記超電導素線を接続したことを特徴とする超電導導
    体の接続部構造。
  2. 【請求項2】 接続ブロックの両側には、それぞれ複数
    の超電導素線を収納固定する枠体が取り付けられたこと
    を特徴とする請求項1記載の超電導導体の接続部構造。
  3. 【請求項3】 接続ブロックは、所定間隔をおいて取り
    付けられた複数の固定スペーサにより固定され、これら
    固定スペーサに交互に位置の異なる切欠部を形成し、こ
    の切欠部を通して冷媒の流れを迂回させることを特徴と
    する請求項1または2記載の超電導導体の接続部構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003123866A (ja) * 2001-10-15 2003-04-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 超伝導線材の接続構造
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