JPH081140Y2 - ランプ用エスカッションの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は車両等に取り付けられるランプ用エスカッシ
ョンの取付構造の改良に係り、詳しくは同エスカッショ
ンの材質および寸法公差等の選択自由度を増大させ且つ
外観見栄えを向上し得るランプ用エスカッションの取付
構造に関する。

〔従来技術〕

第８図は車両51のバンパ52に取り付けられた従来のラ
ンプ用のエスカッション53の一例を示している。

このエスカッション53は、この図に示すように車両の
基台（不図示）に一体的に取り付けられたフォグランプ
54の外側を覆うようにしてバンパ52に取り付けられてい
る。

即ち、第９図に示すようにこのエスカッション53の先
端部55には溝56が形成されており、同溝56が上記バンパ
52に穿設された開口部57の端部58と嵌合されている。こ
うしてエスカッション53は上記バンパ52に固定される。

上記エスカッション53により、基台に固定されたフォ
グランプ54の外周部が化粧されて、車両51の外観見栄え
が確保される。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記従来のエスカッションの取付構造では、上述した
ように上記溝56を開口部57の端部58に嵌合することでエ
スカッション53を取り付けているので、同エスカッショ
ン53を例えば硬質ゴム等の弾性体で成形する必要があ
り、同エスカッション53の材質が限定される不都合があ
った。

また、上記溝56と端部58との嵌合力は同溝56の深さＤ
および同溝56を形成する側壁の厚さＴ等によって微妙に
変化するので、同エスカッション53の成形型を決定する
までに試行錯誤的な型寸法修正や同成形型が決定された
後の寸法公差管理等の多大の手間がかかっていた。

更に、上述したランプ用エスカッションの取付構造で
は、上記のように嵌合による取り付けとなっているの
で、エスカッション53を上下又は左右方向にずらすこと
ができず、フォグランプ54の取付位置のバラツキおよび
エスカッション53の取付位置（即ち車両のバンパ52の開
口部57の位置）のバラツキを吸収できる構成となってい
ない。そのため、フォグランプ54とエスカッション53と
の間の隙間を大きくしてフォグランプ54とエスカッショ
ン53とが干渉しないようにしているが、これではフォグ
ランプ54がエスカッション53の中心にくるケースがまれ
であり、且つ大きい隙間ができてしまうので車両51の外
観見栄えを悪くしていた。

従って、本考案はエスカッションの材質が限定される
ことなく同エスカッションの型決定等も容易にし且つ車
両の外観見栄えを向上し得るようにしたランプ用エスカ
ッションの取付構造を提供することを目的としてなされ
たものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために本考案は、バンパに穿設さ
れた開口部に取り付けられるランプ用エスカッションの
取付構造において、上記エスカッションの先端部に外側
に突出する突出部と該突出部近傍にクリップ差し込み部
を設け、該クリップ差し込み部に抜け止め部の形成され
た弾性体のクリップの上記抜け止め部が形成された一端
部を差し込んで、上記エスカッションの突出部と上記ク
リップの他端部とで上記バンパの開口部の端部を挟んで
上記バンパの開口部に上記エスカッションを固定するよ
うにしたことを特徴とするランプ用エスカッションの取
付構造として構成されている。

〔作用〕

このランプ用エスカッションの取付構造は、上述した
ように上記クリップの他端部等でバンパの開口部の端部
を挟む構成なので、エスカッションをバンパに嵌合で取
り付ける必要がなく、エスカッションの材質は弾性体等
に限定されない。

また、上記構成であるので、エスカッションのバンパ
への固定力の設定はクリップの弾性力の設定等で行なえ
るので簡単であり、エスカッションの突出部およびクリ
ップ差し込み部等の成型において寸法公差管理等は不要
となる。

更に、このランプ用エスカッションの取付構造では、
エスカッションをバンパの開口部内で上下又は左右方向
等にスライドさせてエスカッションのバンパへの取付位
置を調整することができるので、従来方式のようにラン
プとエスカッションとの間の隙間を大きくする必要がな
く且つランプをエスカッションの中央で固定できるので
車両の外観見栄えも改善される。

〔実施例〕

以下、添付図面を参照して、本考案を具体化した実施
例につき説明し、本考案の理解に供する。尚、以下の実
施例は、本考案を具体化した一例であって、本考案の技
術的範囲を限定する性格のものではない。

第１図は本考案の一実施例に係るランプ用エスカッシ
ョンがバンパに取り付けられたところを示す部分正面模
式図、第２図は同第１図に示すランプ用エスカッション
およびバンパ開口部近傍のＢ−Ｂ′断面模式図、第３図
は同ランプ用エスカッションのクリップの一例を示す斜
視図、第４図は同クリップがクリップ差し込み部に差し
込まれたところを示す斜視図、第５図は第２図に示すク
リップおよびその近傍部分の拡大断面模式図、第６図は
本考案の他の実施例に係るランプ用エスカッションのク
リップ差し込み部にクリップが差し込まれたところを示
す斜視図、第７図は本考案の更に他の実施例に係るラン
プ用エスカッションのクリップおよびその近傍部分の拡
大断面模式図である。

第１図，第２図に示すようにこのエスカッション１
は、車両２の基台（不図示）に一体的に取り付けられた
フォグランプ３の外側を覆うようにして同車両２のバン
パ４に取り付けられている。

このエスカッション１の先端部５の下端部６には従来
の同様溝７が形成されており、同溝７が上記バンパ４に
穿設された開口部８の端部10と係合されてこのエスカッ
ション１は上記バンパ４に仮止めされる。

しかしながら、このエスカッション１の取付構造は以
下に述べる点で従来と異なる。即ち、このエスカッショ
ン１の先端部５の例えば上端部11には、外側に突出する
突出部12と、この突出部12近傍にクリップ差し込み部14
とが設けられている。

このクリップ差し込み部14には、例えば第３図、第５
図に示すように抜け止め部15が形成された弾性体のクリ
ップ16の一端部17が第４図に示すように差し込まれる。

従って、上記差し込まれたクリップ16は、上記抜け止
め部15によりクリップ差し込み部14内に固定されるの
で、同クリップ16がクリップ差し込み部14から抜け出る
ことはない。

そして、このエスカッション１の突出部12（第２図，
第５図）と上記クリップ16の他端部18とで、上記バンパ
４の開口部８の端部10が挟まれて、このバンパ４の開口
部８に上記エスカッション１が固定される。

上記実施例では、エスカッション１の先端部５の下端
部６に従来と同様溝７を形成したが、この部分にも上記
突出部12やクリップ差し込み部14を形成してもよく、ま
た当然ながら上記先端部５の左右端部に上記突出部12等
を形成してもよい。

上述したようにこのエスカッション１の取付構造は、
エスカッション１の突出部12とクリップ16の他端部18と
でバンパ４の開口部８の端部10を挟む構成なので、エス
カッション１自身を弾性体で構成する必要がなく、エス
カッション１の材質は例えば硬質P.P等の樹脂でよく、
特に限定されることはない。

また、このエスカッション１のバンパ４への固定力の
設定は、上記クリップ16の弾性力および上記クリップ差
し込み部14の形成個数等の設定で行なえ、従来方式に比
較して容易であり、又、寸法公差等の管理も不要とな
る。

更に、このエスカッション１の取付構造では、このエ
スカッション１を上記バンパ４の開口部８内で上下又は
左右にスライドさせて、同エスカッション１のバンパ４
への取付位置をこのエスカッション１の中央部に上記フ
ォグランプ３が来るように調整した後に、上記クリップ
16をクリップ差し込み部14に差し込んで同エスカッショ
ン１をバンパ４へ固定することができる。

従って、フォグランプ３の取付位置のバラツキとバン
パ４の開口部８の位置のバラツキとを上記したように容
易に吸収することができる。

それゆえに、フォグランプ３とエスカッション１との
間の隙間も小さくすることができ、車両の外観見栄えを
向上できる。

なお、第６図に示すエスカッション1aは上記クリップ
差し込み部14の形状を変形させた例を示している。

このエスカッション1aでは、この変形されたクリップ
差し込み部14aに前記クリップ16が矢印Ｘに示すように
差し込まれて前記バンパ４にこのエスカッション1aが固
定される。

また、第７図に示すエスカッション1bは、上記クリッ
プ差し込み部14の形成位置および上記クリップ16の形状
を変形させた例を示している。このエスカッション1bで
は、一端部に折り曲げ部16bの形成されたクリップ16aが
矢印Ｙに示すようにクリップ差し込み部14bに差し込ま
れる。上記折り曲げ部16bの形成された一端部が抜け止
め部15aを構成している。

〔考案の効果〕

本考案によりバンパに穿設された開口部に取り付けら
れるランプ用エスカッションの取付構造において、上記
エスカッションの先端部に外側に突出する突出部と該突
出部近傍にクリップ差し込み部を設け、該クリップ差し
込み部に抜け止め部の形成された弾性体のクリップの上
記抜け止め部が形成された一端部を差し込んで、上記エ
スカッションの突出部と上記クリップの他端部とで上記
バンパの開口部の端部を挟んで上記バンパの開口部に上
記エスカッションを固定するようにしたことを特徴とす
るランプ用エスカッションの取付構造が提供される。

従って、エスカッションの材質および型決定等が容易
にでき且つ車両の外観見栄えも向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るランプ用エスカッショ
ンがバンパに取り付けられたところを示す部分正面模式
図、第２図は同第１図に示すランプ用エスカッションお
よびバンパ開口部近傍のＢ−Ｂ′断面模式図、第３図は
同ランプ用エスカッションのクリップの一例を示す斜視
図、第４図は同クリップがクリップ差し込み部に差し込
まれたところを示す斜視図、第５図は第２図に示すクリ
ップおよびその近傍部分の拡大断面模式図、第６図は本
考案の他の実施例に係るランプ用エスカッションのクリ
ップ差し込み部にクリップが差し込まれたところを示す
斜視図、第７図は本考案の更に他の実施例に係るランプ
用エスカッションのクリップおよびその近傍部分の拡大
断面模式図、第８図は車両のバンパに取り付けられた従
来のランプ用エスカッションの一例を示す正面模式図、
第９図は同第８図に示すランプ用エスカッションおよび
バンパ開口部近傍のＡ−Ａ′断面模式図である。 〔符号の説明〕 １……エスカッション ３……フォグランプ（ランプ） ４……バンパ ５……先端部 ８……開口部 10……開口部の端部 12……突出部 14……クリップ差し込み部 15……抜け止め部 16,16a……クリップ 17……クリップの一端部 18……クリップの他端部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】バンパに穿設された開口部に取り付けられ
   るランプ用エスカッションの取付構造において、 上記エスカッションの先端部に外側に突出する突出部と
   該突出部近傍にクリップ差し込み部を設け、該クリップ
   差し込み部に抜け止め部の形成された弾性体のクリップ
   の上記抜け止め部が形成された一端部を差し込んで、上
   記エスカッションの突出部と上記クリップの他端部とで
   上記バンパの開口部の端部を挟んで上記バンパの開口部
   に上記エスカッションを固定するようにしたことを特徴
   とするランプ用エスカッションの取付構造。