JPH08112832A - 樹脂成形品およびその製造方法 - Google Patents

樹脂成形品およびその製造方法

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JPH08112832A
JPH08112832A JP6249808A JP24980894A JPH08112832A JP H08112832 A JPH08112832 A JP H08112832A JP 6249808 A JP6249808 A JP 6249808A JP 24980894 A JP24980894 A JP 24980894A JP H08112832 A JPH08112832 A JP H08112832A
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resin molded
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resin
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Tatsuya Tamura
達也 田村
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Hashimoto Forming Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被取り付け体への取り付け作業を容易に行
え、かつ、型成形を容易に行うことができる取り付け部
材付きの樹脂成形品の提供を図る。 【構成】 フランジ3へ取り付けるためのねじ部5aと
円筒状の頭部5bを有するボルト5を、該頭部5aの円
筒の半周を越える範囲をガスケット1の内部に埋め込ん
だ状態で回動可能に一体的に設け、ボルト5をガスケッ
ト1の取り付け面1aに対して角度調整自在としてあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被取り付け体へ樹脂成形
品を取り付けるための取り付け部材を備えた樹脂成形品
に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は従来の樹脂成形品として自動車の
ウィンドウガスケットを示すもので、ガスケット21は
曲面に成形したウィンドウパネル22の周縁に、その
内,外面に亘って一体に成形してある。
【0003】ウィンドウパネル22はガスケット21に
設けた取り付け部材としてのスタッドボルト25を、被
取り付け体である車体の窓開口部周縁のフランジ23に
設けた挿入孔24へ挿入してナット27締めして取付け
られる。
【0004】ここで、スタッドボルト25は図9に示す
ように頭部25bをガスケット21に埋め込んだ状態
で、該ガスケット21およびウィンドウパネル22と一
体に設けることが考えられる。
【0005】この場合、図10に示すようにコア型30
とキャビティ型31との間にウィンドウパネル22をイ
ンサートとして配置すると共に、コア型30のボルト受
け穴30aにスタッドボルト25を挿入配置しキャビテ
ィ空間32に溶融樹脂を射出充填して、ウィンドウパネ
ル22の周縁部にガスケット21とスタッドボルト25
とを一体成形することになる。
【0006】ところが、ウィンドウパネル22は曲面に
形成してあるため、スタッドボルト25をこのウィンド
ウパネル22の周縁部にパネル面と直交方向に配設しよ
うとすると、該スタッドボルト25は同図に示すように
コア型30とキャビティ型31との型開き方向線bに対
して角度θで傾けた配置となる関係で、スタッドボルト
25がコア型30に引掛かってコア型30からの成形品
の取り出しが困難となってしまう。
【0007】このようなことから、図11に示すように
ガスケット21の車室側の取り付け面21aに凹部21
bを形成し、スタッドボルト25の頭部25bをこの凹
部21bに接着剤26によって嵌合接着して固定したも
のが用いられている。
【0008】これらの類似構造は、例えば実開平4−9
1510号公報、実開平1−70648号公報等に示さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図9に示す構造のもの
では前述のように成形型からの成形品の取り出しが困難
となってしまい、また、図11に示す構造のものではガ
スケット21の射出成形後にスタッドボルト25を嵌合
接着するため、加工工数が嵩んでコスト的に不利となっ
てしまう。
【0010】また、図9又は図11に示す何れのタイプ
にあっても、ウィンドウパネル22のフランジ23への
取り付け方向線aに対してスタッドボルト25が角度θ
1 で傾いているため、フランジ23の挿入孔24とスタ
ッドボルト25のねじ部25aの先端との間に位置ずれ
Lが生じ、該ねじ部25aの先端が挿入孔24縁に干渉
して、挿入孔24を大きくしない限りスムーズな取り付
け作業ができなくなってしまう不具合がある。
【0011】そこで、本発明は被取り付け体への取り付
け作業を容易に行えることは勿論、型成形を容易に行う
ことができる取り付け部材付きの樹脂成形品を提供する
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1にあっては、被
取り付け体へ取り付けるための本体部と本体部の一端に
円形状の頭部を有する取り付け部材を、該頭部の円形の
半周を越える範囲を樹脂成形品の内部に埋め込んだ状態
で回動可能に一体に設け、該取り付け部材を樹脂成形品
の取り付け面に対して角度調整自在としてある。
【0013】請求項2にあっては、樹脂成形品を曲面に
形成した板状部材の周縁に沿って一体成形し、この板状
部材の一側面側で取り付け部材を、その頭部の円形の半
周を越える範囲を樹脂成形品の内部に埋め込んだ状態で
回動可能に一体に設け、該取り付け部材を樹脂成形品の
取り付け面に対して角度調整自在としてある。
【0014】請求項3にあっては、樹脂成形品に回動可
能に一体に設けた取り付け部材の頭部を円筒状としてい
る。
【0015】請求項4にあっては、樹脂成形品に回動可
能に一体に設けた取り付け部材の頭部を円柱状としてい
る。
【0016】請求項5にあっては、樹脂成形品に回動可
能に一体に設けた取り付け部材の頭部を球状としてい
る。
【0017】請求項6にあっては、樹脂成形品に回動可
能に一体に設けた取り付け部材の頭部が樹脂に対する離
型性を有している。
【0018】請求項7にあっては、樹脂成形品に回動可
能に一体に設けた取り付け部材の本体部の一部に非円形
の突起部を設けている。
【0019】請求項8にあっては、取り付け部材の頭部
に接する樹脂に、該頭部を締めつけるように圧縮力を作
用させている。
【0020】請求項9にあっては、被取り付け体へ取り
付けるための本体部と本体部の一端に円形状の頭部を有
する取り付け部材を、開閉可能で内部にキャビティを有
する樹脂成形型の分割面に前記頭部がキャビティ内に突
出しかつ前記本体部の軸線が開閉方向と一致するように
配置して、加熱され軟化した液状の樹脂をキャビティに
射出して樹脂成形品を形成すると共に、この樹脂で前記
頭部の円形の半周を越える範囲を非固着状態に埋め込む
ように覆って樹脂成形品に取り付け部材を一体的に設け
るようにしている。
【0021】請求項10にあっては、頭部の円形の半周
を越える範囲を非固着状態に埋め込むように覆う樹脂の
冷却に伴う成形収縮で、該頭部を締めつけるようにして
いる。
【0022】
【作用】請求項1によれば、円形状の頭部を有する取り
付け部材は、その頭部の円形の半周を越える範囲を樹脂
成形品の内部に埋め込んだ状態で回動可能に設けてある
から、該取り付け部材が樹脂成形品から離脱することが
なく、該取り付け部材を角度調整することによって、取
り付け部材を樹脂成形品の取り付け方向線に一致させる
ことができて、樹脂成形品を被取り付け体へ容易に取り
付けることができる。
【0023】取り付け部材の頭部は樹脂成形品の型成形
時における樹脂の成形収縮によって、該樹脂成形品の内
部に固嵌め状態に埋め込まれるため、取り付け部材の遊
動がなくその調整角度位置を保持できるから、被取り付
け体への取り付け作業性をより一層向上することができ
る。
【0024】取り付け部材の取り付け軸線方向が樹脂成
形品の成形型の型開き方向と異なる場合でも、該樹脂成
形品の型成形時に取り付け部材を成形型内に型開き方向
と一致させて配置して一体成形することが可能となるこ
とから、樹脂成形品の成形性が向上しコスト的に有利に
得ることができる。
【0025】請求項2によれば、曲面を呈する板状部材
の周縁の樹脂成形品に設けた取り付け部材は角度調整し
て樹脂成形品の取り付け方向に一致させることができる
から、取り付け部材の取り付け軸線方向が板状部材をイ
ンサートとして成形する樹脂成形品の成形型の型開き方
向と異なる場合でも、該樹脂成形品の型成形時に取り付
け部材を成形型内に型開き方向と一致させて配置して一
体成形することが可能となり、樹脂成形品の成形性が向
上しコスト的に有利に得ることができる。
【0026】請求項3によれば、取り付け部材の頭部を
円筒状に形成してあるから、該頭部を樹脂成形品に埋め
込んだ状態で一体成形した場合に、樹脂が頭部の円筒内
に入り込んだ状態で一体成形され、取り付け部材の抜け
止め効果を一段と向上することができる。
【0027】請求項4によれば、取り付け部材の頭部を
円柱状に形成してあるから、該頭部を樹脂成形品に埋め
込んだ状態で一体成形した場合に、取り付け部材の支持
剛性を高めることができる。
【0028】請求項5によれば、取り付け部材の頭部を
球状としてあるため、取り付け部材の角度調整の方向性
に制約がなく、樹脂成形品の取り付け作業性を更に向上
することができる。
【0029】請求項6によれば、取り付け部材の頭部が
樹脂に対する離型性を有しているため、樹脂成形品に対
して該頭部の滑動性が良好となり、取り付け部材の角度
調整を容易に行うことができる。
【0030】請求項7によれば、取り付け部材の本体部
の先端に非円形の突起部を設けてあるため、樹脂成形品
を被取り付け体へ装着する際に、該突起部を被取り付け
体に設けられた取り付け孔へ挿入することによって、取
り付け部材の挿入ガイド作用が得られ、取り付け作業性
をより一層向上することができる。
【0031】また、樹脂成形品の型成形時に前記突起部
を成形型に係合して取り付け部材を型内に配置すること
により、溶融樹脂の射出充填時の流動圧によって取り付
け部材が回転するのを防止できて、取り付け部材を樹脂
成形品に対して正確な位置を保って一体的に成形するこ
とができる。
【0032】請求項8によれば、取り付け部材の頭部に
接する樹脂に、該頭部を締めつけるように圧縮力を作用
させてあるから、取り付け部材の遊動がより確実に防止
される。
【0033】請求項9によれば、取り付け部材の本体部
の軸線が樹脂成形型の開閉方向と一致するように配置し
て、該取り付け部材の頭部を覆って樹脂成形品を射出成
形するので、成形品の取り出しに際して前記本体部が樹
脂成形型に引掛かることがなく、成形性を向上できてコ
スト的に有利に得ることができる。
【0034】また、取り付け部材の頭部はその円形の半
周を越える範囲を樹脂で非固着状態に埋め込むように覆
って成形してあるから、該取り付け部材を樹脂成型品に
回動自在に一体的に設けることができ、従って、樹脂成
型品の成形性の向上と、取り付け作業性の向上との両立
を図ることができる取り付け部材を備えた樹脂成形品を
得ることができる。
【0035】請求項10によれば、樹脂成形品の射出成
形時に取り付け部材の頭部を覆う樹脂の冷却に伴う成形
収縮で、該頭部を締めつけるようにするため、ボルトの
遊動防止を確実かつ容易に行わせることができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を樹脂成形品として自
動車のウィンドウパネルの外周縁に取り付けられるガス
ケットを例に採って図面と共に詳述する。
【0037】図1,2において、1は樹脂材からなるガ
スケットで、板状部材として曲面Rに成形したウィンド
ウパネル2の周縁に沿い、後述するように合成樹脂の射
出成形(反応射出成形を含む)によって、その内、外面
に亘って一体成形してある。
【0038】ガスケット1を成形する樹脂としては、比
較的安価で耐スクラッチ性の良いポリ塩化ビニル樹脂や
軽量なポリオレフィン樹脂、ポリオールとイソシアネー
トの混合物で作られるポリウレタン樹脂等が適する。
【0039】ガスケット1の車室側の側部には該ガスケ
ット1を被取り付け体である車体の窓開口部周縁のフラ
ンジ3へ取り付けるための本体部5aと円形状の頭部5
bを有する複数個の取り付け部材5を一体的に設けてあ
る。
【0040】本実施例ではこの取り付け部材5として、
本体部であるねじ部5aと、該ねじ部5aと直交して両
側に張り出す円筒状の頭部5bに形成したボルトを用い
ている。
【0041】このボルト5は、円筒状の頭部5bをその
円筒の半周を越える範囲をガスケット1の内部に埋め込
んだ状態で頭部5bの軸線Xを中心として回動可能に一
体に設けてあって、該ボルト5をガスケット1の取り付
け面1aに対して角度調整自在としてある。
【0042】また、ボルト5のねじ部5aの先端には非
円形、例えば側面三角形状の突起部6を一体に形成して
ある。
【0043】ボルト5は金属又は比較的剛性と弾性を有
するPOM(ポリアセタール),PA(ポリアミド)等
の樹脂材で形成されるが、頭部5bはガスケット1の樹
脂と相溶性があって、両者が互いにくっつき合ってしま
うようなおそれがあるときにはその円筒状の内外周面に
離型剤層を形成するか、あるいは頭部5b自体をガスケ
ット1の樹脂と溶着しない離型性材料で形成して、ガス
ケット1に対する滑動性を保たせておくのが好ましい。
【0044】図1,2中、2aはウィンドウパネル2の
周縁部に施した不透明な着色層を示す。
【0045】なお、図示は省略したが、ガスケット1と
ウィンドウパネル2とは接触部分で接着剤層を介してし
っかりと固着されている。
【0046】以上の実施例構造によれば、車体の窓開口
縁部のフランジ3は曲面に形成したウィンドウパネル2
の周縁部をガスケット1を介して適正に面方向で受けて
支持できるように、該ウィンドウパネル2の周縁部の面
と略平行に成形してあり、また、ボルト5はこのフラン
ジ3に対して最終的には2点鎖線で示すように取り付け
方向線aと角度θ1 だけ傾いて、フランジ3と直交状態
でナット7により締結固定されるが、ガスケット1の成
形時には実線で示すようにウィンドウパネル2の取り付
け方向線aとほぼ平行状態である。
【0047】したがつて、ボルト5をガスケット1を成
形したままの状態にして該ボルト5をフランジ3の挿入
孔4へ挿入しようとした場合、ボルト5の先端と挿入孔
4とは一致しているためウィンドウパネル2をフランジ
3に押しつけるだけでフランジ3の挿入孔4へスムーズ
に挿入することができる。
【0048】ボルト5のねじ部5aの軸線がウィンドウ
パネル2の取り付け方向線aに完全に一致していなくて
も、多少調節することにより挿入孔4へのねじ部5aの
挿入をスムーズに行え、特に本実施例ではねじ部5aの
先端に側面三角形状の突起部6を一体に形成してあるか
ら、この突起部6がガイドとなって挿入孔4に挿入され
ることで、該突起部6が挿入孔4へのねじ部5aの挿入
リーダーとなって挿入ガイド作用が得られるから、ボル
ト5の挿入孔4への挿入作業がより一層向上する。
【0049】ボルト5は前記挿入孔4へ挿入した後、緩
衝用の樹脂ワッシャー等を介してナット7を螺合してガ
スケット1をフランジ3上に緊締すれば、ナット7の面
がフランジ3の裏面側に面接触することによって、ボル
ト5は自動的にフランジ3と直交するように角度θ1
けに回動し、従って、ウィンドウパネル2をフランジ3
に適正に取り付けることができる。この時、ボルト5の
先端はLだけ自動的に移動する。
【0050】ここで、ボルト5の頭部5bはその円筒の
半周を越える範囲を合成樹脂製のガスケット1の内部に
埋め込んだ状態でガスケット1と一体的に成形してある
から、ボルト5をガスケット1から、およびウィンドウ
パネル2からしっかりと抜け止めすることができ、特
に、該頭部5bは円筒状であるため、ガスケット1の射
出成形時に円筒内に溶融樹脂が入り込んだ状態で一体成
形されるから、該ボルト5の抜け止め効果を一段と向上
することができる。
【0051】また、ボルト5の頭部5bはガスケット1
の射出成形時における樹脂の冷却硬化過程における成形
収縮によって、頭部5bを外側から内側に向けて締めつ
けるように圧縮力を作用させるから該ガスケット1の内
部に固嵌め状態に埋め込まれるため、樹脂成形品の通常
の運搬、取扱いではボルト5が不用意に遊動することが
なく調整角度位置を保持できてフランジ3への取り付け
作業性をより一層向上することができる。
【0052】更に、本実施例のようにボルト5の頭部5
bをガスケット1に対し離型性のよい材料とするか、又
は離型剤を塗布して離型性を付与しておくことによっ
て、固嵌め状態であってもガスケット1に対する頭部5
bの溶着固定が防止されて滑動性が良好となり、ボルト
5の角度調整を容易に行うことができる。
【0053】離型剤としては射出成形時に通常使用され
る鉱物油を主体とするものが適する。また、離型性の良
い材料としては溶解度パラメータが互いに離れているも
のを適宜選択して組み合わせればよい。
【0054】一方、ガスケット1は図3に示すようにコ
ア型10とキャビティ型11との間にウィンドウパネル
2をインサートとして配置し、キャビティ空間12に加
熱されて溶解した溶融樹脂を射出充填することによっ
て、キャビティ空間12に突出したウィンドウパネル2
の周縁部に一体成形されるが、このガスケット1の射出
成形時に前もってボルト5をコア型10のボルト受け穴
10aに、型開き方向線bに一致させて配置しておい
て、該ボルト5をガスケット1と一体成形しても、ウィ
ンドウパネル2の取り付け時には該ボルト5の角度調整
により取り付けに何等支障を来すことがないから、この
ボルト5の型開き方向線bと一致した型内配置によっ
て、成形品の取り出しに際して成形型に引掛かることな
くガスケット1を有するウィンドウパネル2を取り出す
ことができ、従って、ガスケット1の成形性が向上しコ
スト的に有利に得ることができる。
【0055】また、ボルト5のねじ部5aの先端の突起
部6は側面三角形状に形成してあるから、この突起部6
をコア型10のボルト受け孔10aの底部にある略同形
状の凹部10bに挿入係合することによってボルト5の
回り止めを行え、従って、キャビティ空間12に射出充
填される溶融樹脂の流動圧によってボルト5が回動する
のを回避でき、ボルト5をガスケット1に正確な位置を
保って一体的に成形することができる。
【0056】図4,5はボルト5の頭部を前述の円筒状
に替えて円柱状に形成した例を示している。
【0057】頭部5bはガスケット1の内部に完全に埋
め込んだ状態で該ガスケット1と一体的に成形してあ
る。
【0058】ガスケット1にはねじ部5aとの干渉を回
避するための凹部1bを設けてあり、ボルト5の前記頭
部5bの軸線を中心とした凹部1bの範囲内における回
動による角度調整を行えるようにしてある。即ち、凹部
1bの形成範囲を適度に設定することによって角度調整
範囲αを決定できる。
【0059】凹部1bの開口縁は図示するように面取り
成形することにより、ボルト5の角度調整範囲αを拡大
することができる。
【0060】この実施例によれば、前記実施例と同様の
効果が得られることは勿論、ボルト5の頭部5bを円柱
状に形成してあるから、ボルト5の支持剛性を高められ
る利点がある。
【0061】図6に示す実施例はボルト5の頭部5bを
球状に形成したもので、このうよにボルト5の頭部5b
を球状に形成することによって、ボルト5の角度調整の
方向性に制約がなく、ウィンドウパネル2が例えば3次
元に曲っているような場合に特に取り付け作業性を更に
向上することができる。
【0062】前記各実施例では何れも取り付け部材5と
してボルトを用いたものを示したが、この他、図7に示
すように本体部5aを弾性を有するPOM,PA樹脂等
のクリップ部とし、頭部5bを円筒状,円柱状又は球状
等の円形状にしたクリップを用いることもでき、このク
リップ5をその頭部5bの円形の半周を越える範囲をガ
スケット1に埋め込んだ状態で、該ガスケット1に回動
可能に一体成形するようにしてもよい。この場合には、
本体部5aがガスケット成形時の回り止めの役目を果
す。
【0063】図8は本発明の更に異なる実施例を示すも
のである。
【0064】本実施例にあっては、取り付け部材5を樹
脂材をもってその本体部5aを円筒状に、および頭部5
bを球状に形成して該頭部5bを、その球状の半周を越
える範囲をガスケット1に埋め込んだ状態で該ガスケッ
ト1に回動可能に一体成形してあって、ウィンドウパネ
ル2のフランジ3への取り付けに際しては、本体部5a
の端末をフランジ3の挿入孔4へ挿入した後、本体部5
aの円筒内へタッピングスクリュー8をねじ込むことに
よって該本体部5aを拡径させ、挿入孔4縁に圧着して
固定するようにしてある。
【0065】従って、本実施例にあっても取り付け部材
5の角度調整が自在で前記各実施例と等価の効果を奏せ
られる。
【0066】なお、前記各実施例では樹脂成形品として
自動車のウィンドウガスケットを例に採って説明した
が、これに限定されるものでないことは勿論である。
【0067】即ち、ウィンドウパネルの部分がガスケッ
トを構成する樹脂によって一体に形成されている、例え
ば、自動車のリア・クォーター・ウィンドウ、リア・フ
ィニッシャー、ロッカーモール等にも適用できる。
【0068】また、樹脂に代えてゴム等の材料も使用で
きる。
【0069】また、前記の実施例においてはすべて頭部
が円形状のものとして説明したが、頭部は真の円形状に
限られるものではなく、例えば五角形以上の多角形でも
よく、これらの多角形は本願の円形状に含まれる。
【0070】
【発明の効果】以上、本発明によれば次に列挙する効果
を奏せられる。
【0071】請求項1によれば、円形状の頭部を有する
取り付け部材は、その頭部の円形の半周を越える範囲を
樹脂成形品の内部に埋め込んだ状態で回動可能に設けて
あるから、該取り付け部材が樹脂成形品から離脱するこ
とがなく、該取り付け部材を角度調整することによっ
て、取り付け部材を樹脂成形品の取り付け方向線に一致
させることができて、樹脂成形品を被取り付け体へ容易
に取り付けることができる。
【0072】また、取り付け部材の頭部は樹脂成形品の
型成形時における樹脂の成形収縮によって、該樹脂成形
品の内部に固嵌め状態に埋め込まれるため、取り付け部
材の遊動がなくその調整角度位置を保持できるから、被
取り付け体への取り付け作業性をより一層向上すること
ができる。
【0073】更に、取り付け部材の取り付け軸線方向が
樹脂成形品の成形型の型開き方向と異なる場合でも、該
樹脂成形品の型成形時に取り付け部材を成形型内に型開
き方向と一致させて配置して一体成形することが可能と
なることから、樹脂成形品の成形性が向上しコスト的に
有利に得ることができる。
【0074】請求項2によれば、曲面に形成した板状部
材の周縁の樹脂成形品に設けた取り付け部材は角度調整
して樹脂成形品の取り付け方向に一致させることができ
るから、取り付け部材の取り付け軸線方向が板状部材を
インサートとして成形する樹脂成形品の成形型の型開き
方向と異なる場合でも、該樹脂成形品の型成形時に取り
付け部材を成形型内に型開き方向と一致させて配置して
一体成形することが可能となり、樹脂成形品の成形性が
向上しコスト的に有利に得ることができる。
【0075】請求項3によれば、取り付け部材の頭部を
円筒状に形成してあるから、該頭部を樹脂成形品に埋め
込んだ状態で一体成形した場合に、樹脂が頭部の円筒内
に入り込んだ状態で一体成形され、取り付け部材の抜け
止め効果を一段と向上することができる。
【0076】請求項4によれば、取り付け部材の頭部を
円柱状に形成してあるから、該頭部を樹脂成形品に埋め
込んだ状態で一体成形した場合に、取り付け部材の支持
剛性を高めることができる。
【0077】請求項5によれば、取り付け部材の頭部を
球状としてあるため、取り付け部材の角度調整の方向性
に制約がなく、樹脂成形品の取り付け作業性を更に向上
することができる。
【0078】請求項6によれば、取り付け部材の頭部が
樹脂に対する離型性を有しているため、樹脂成形品に対
して該頭部の滑動性が良好となり、取り付け部材の角度
調整を容易に行うことができる。
【0079】請求項7によれば、取り付け部材の本体部
の先端に非円形の突起部を設けてあるため、樹脂成形品
を被取り付け体へ装着する際に、該突起部を被取り付け
体に設けられた取り付け孔へ挿入することによって、取
り付け部材の挿入ガイド作用が得られ、取り付け作業性
をより一層向上することができる。
【0080】また、樹脂成形品の型成形時に前記突起部
を成形型に係合して取り付け部材を型内に配置すること
により、溶融樹脂の射出充填時の流動圧によって取り付
け部材が回転するのを防止できて、取り付け部材を樹脂
成形品に適正に一体成形することができて、品質感を一
段と向上することができる。
【0081】請求項8によれば、取り付け部材の頭部に
接する樹脂に、該頭部を締めつけるように圧縮力を作用
させてあるから、取り付け部材の遊動がより確実に防止
される。
【0082】請求項9によれば、取り付け部材の本体部
の軸線が樹脂成形型の開閉方向と一致するように配置し
て、該取り付け部材の頭部を覆って樹脂成形品を射出成
形するので、成形品の取り出しに際して前記本体部が樹
脂成形型に引掛かることがなく、成形性を向上できてコ
スト的に有利に得ることができる。
【0083】また、取り付け部材の頭部はその円形の半
周を越える範囲を樹脂で非固着状態に埋め込むように覆
って成形してあるから、該取り付け部材を樹脂成型品に
回動自在に一体的に設けることができ、従って、樹脂成
型品の成形性の向上と、取り付け作業性の向上との両立
を図ることができる取り付け部材を備えた樹脂成形品を
得ることができる。
【0084】請求項10によれば、樹脂成形品の射出成
形時に取り付け部材の頭部を覆う樹脂の冷却に伴う成形
収縮で、該頭部を締めつけるようにするため、ボルトの
遊動防止を確実かつ容易に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す断面図。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】同実施例の型成形状態を示す断面図。
【図4】本発明の第2実施例を示す断面説明図。
【図5】図4のB−B線に沿う断面図。
【図6】取り付け部材の第3実施例を示す側面図。
【図7】取り付け部材の第4実施例を示す側面図。
【図8】本発明の第5実施例を示す断面説明図。
【図9】従来の樹脂成形品の取り付け状態を示す断面説
明図。
【図10】図9に示した従来の樹脂成形品の型成形状態
を示す断面説明図。
【図11】従来の樹脂成形品の異なる例を示す断面説明
図。
【符号の説明】
1 樹脂成形品(ガスケット) 1a 取り付け面 2 板状部材(ウィンドウパネル) 3 被取り付け体(フランジ) 4 挿入孔 5 取り付け部材 5a 本体部 5b 頭部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被取り付け体へ取り付けるための本体部
    と本体部の一端に円形状の頭部を有する取り付け部材
    を、該頭部の円形の半周を越える範囲を樹脂成形品の内
    部に埋め込んだ状態で回動可能に一体的に設け、該取り
    付け部材を樹脂成形品の取り付け面に対して角度調整自
    在としたことを特徴とする樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 樹脂成形品を曲面に形成した板状部材の
    周縁に沿って一体成形し、取り付け部材をこの板状部材
    の一側面側で該樹脂成形品に設けたことを特徴とする請
    求項1記載の樹脂成形品。
  3. 【請求項3】 取り付け部材の頭部を円筒状としたこと
    を特徴とする請求項1又は2記載の樹脂成形品。
  4. 【請求項4】 取り付け部材の頭部を円柱状としたこと
    を特徴とする請求項1又は2記載の樹脂成形品。
  5. 【請求項5】 取り付け部材の頭部を球状としたことを
    特徴とする請求項1又は2記載の樹脂成形品。
  6. 【請求項6】 取り付け部材の頭部が樹脂に対する離型
    性を有していることを特徴とする請求項1〜5の何れか
    に記載の樹脂成形品。
  7. 【請求項7】 取り付け部材の本体部の一部に非円形の
    突起部を設けたことを特徴とする請求項1〜6の何れか
    に記載の樹脂成形品。
  8. 【請求項8】 取り付け部材の頭部に接する樹脂に、該
    頭部を締めつけるように圧縮力を作用させたことを特徴
    とする請求項1〜7の何れかに記載の樹脂成形品。
  9. 【請求項9】 被取り付け体へ取り付けるための本体部
    と本体部の一端に円形状の頭部を有する取り付け部材
    を、開閉可能で内部にキャビティを有する樹脂成形型の
    分割面に前記頭部がキャビティ内に突出しかつ前記本体
    部の軸線が開閉方向と一致するように配置して、加熱さ
    れ軟化した液状の樹脂をキャビティに射出して樹脂成形
    品を形成すると共に、この樹脂で前記頭部の円形の半周
    を越える範囲を非固着状態に埋め込むように覆って樹脂
    成形品に取り付け部材を一体的に設けるようにすること
    を特徴とする樹脂成形品の製造方法。
  10. 【請求項10】 頭部を覆う樹脂の冷却に伴う成形収縮
    で頭部を締めつけるようにすることを特徴とする請求項
    9記載の樹脂成形品の製造方法。
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