JP3247435B2 - 芯材添設型樹脂製車両用ルーフレールの製造方法及び車両用ルーフレール - Google Patents
芯材添設型樹脂製車両用ルーフレールの製造方法及び車両用ルーフレールInfo
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Description
芯材を埋設状に添設させた乗用車などの屋根部分に取り
付けられる樹脂製車両用ルーフレールの製造方法、及び
この方法により得られた車両用ルーフレールに関するも
のである。
は、図14に示したように、車両1の屋根部分2に予め
ルーフラックなどが取り付けられるルーフレール(ファ
ションレールも同じ)3を付設したものが提案されてい
る。
例えば図15に示した如き構造のものが一般的である。
このルーフレール3は、鋳造品などからなる左右2個の
脚部材4,5とこれらの脚部4,5間にわたしたアルミ
パイプやステンレスパイプなどからなるレール部材6か
ら構成され、一本のレールで約100Kg程度の荷重に
耐えうる強度に仕上げられている。
レール3の場合、図16に示したように、脚部4または
5とレール部材6との接合部分を隙間や段差などなく綺
麗に仕上げることは結構困難で、できるだけ良く仕上げ
るために、面倒な作業が必要とされる。さらに、これら
の脚部4,5やレール部材6の金属表面への被覆層にあ
っては、ラック金具の装着などによって剥離し易いた
め、耐久性、また外観上塗装やメッキなどによる当該被
覆層が容易に剥離しないように、被覆回数を数回に分け
て行う重塗装や重メッキとする必要があり、表面処理コ
ストが嵩むなどの問題があった。また、この被覆時、用
いる着色材料が制限されるため、色彩の自由度がないこ
とや、金属表面へ施す模様(デザイン)なども大幅に制
限されることなどの問題もあった。一方、脚部4,5に
あっても、これを鋳造品とした場合、造形の自由度が小
さいこと、軽量化が困難であることなどの問題があっ
た。
として、例えば図17〜図18に示した如き、樹脂製の
ルーフレール3A,3Bが提案されている。図17のル
ーフレール3Aの場合は、樹脂のインジェクション成形
法によるもので、先ず、金属製などからなる、脚芯材7
(図中、右側を省略)とレール芯材8を用意し、これら
に1次の樹脂層9を被覆した後、所望の肉厚や形状など
を確保するため、さらに2次の樹脂層10を被覆してな
り、この2次樹脂層10により凹みなどの発生がなく、
また、樹脂製であることから、着色の自由度が高く、表
面模様の施工なども容易にできるなどの利点が得られる
ものの、2回の型成形が必要とされ、その製造工程が面
倒であること、肉厚の部分を樹脂で埋めることから、用
いる材料費が嵩むこと、重量が大きくなること、芯材
7,8の組み付けや構造が結構複雑になることなどの問
題があった。
は、ウレタン樹脂などのリム成形法によるもので、先
ず、レールのほぼ全長にわたる長尺な金属製などのレー
ル芯材11を用意し、これらの回りに型成形により発泡
樹脂層12を被覆してなり、やはり凹みなどの発生がな
く、また、樹脂製であることから、着色の自由度が高
く、表面模様の施工なども容易にできるものの、専有体
積の小さいレール芯材11により、樹脂の使用量がより
一層多くなって材料費がさらに嵩むのみならず、成形所
要時間が増すと同時に、重量も増すなどの問題があっ
た。
なされたもので、仕上がりが高精度で、凹みなどの発生
もなく、着色の自由度が高く、表面模様の施工なども容
易で、さらに、樹脂の使用量が少なく、かつ、樹脂の成
形所要時間も短く、全重量の軽量化を図った優れた樹脂
製車両用ルーフレールの製造方法、及びこの方法により
得られた車両用ルーフレールを提供せんとするものであ
る。
端部に座金を設けた長尺なルーフレール用芯材をブロー
法成形型の一方の内側長手方向に添設すると共に、当該
一方のブロー法成形型に他方のブロー法成形型を合わ
せ、この後前記両型内に所望の樹脂を注入しつつブロー
用エアを供給して樹脂を膨張させ、前記長尺なルーフレ
ール用芯材を樹脂製ルーフレール部分の一側面側に埋設
状に添設させると共に、当該樹脂製ルーフレール部分の
両端部の内側に前記両座金を露出させることを特徴とす
る芯材添設型樹脂製車両用ルーフレールの製造方法にあ
る。
ール用芯材の側面には適宜数のネジ穴を設けてあって、
前記樹脂注入によるブロー成形により、樹脂製ルーフレ
ール部分の一側面側には前記長尺なルーフレール用芯材
に沿った開放部を形成することを特徴とする請求項1記
載の芯材添設型樹脂製車両用ルーフレールの製造方法に
ある。
方法により得られた芯材添設型樹脂製車両用ルーフレー
ルの樹脂製ルーフレール部分の両端部の内側に露出され
た前記両座金にネジ部材を設け、このネジ部材を車両の
屋根部分に取り付けることを特徴とする車両用ルーフレ
ールにある。
ール部分の両端部と車両の屋根部分間に前記ネジ部材が
貫通される台座を設けたことを特徴とする請求項3記載
の車両用ルーフレールにある。
度で、凹みなどの発生もなく、着色の自由度が高く、表
面模様の施工なども容易で、さらに、樹脂の使用量が少
なく、かつ、樹脂の成形所要時間も短く、全重量の軽量
化を図った、芯材添設型樹脂製車両用ルーフレールの製
造方法、及び車両用ルーフレールが得られる。また、ル
ーフレール用芯材の側面に適宜数のネジ穴を設け、樹脂
製ルーフレール部分の一側面側に芯材に沿った開放部を
形成したときには、このネジ穴を、ラック用取り付け金
具などの装着時使用できる。 また、ルーフレール用芯材
の両端に座金を設け、この座金にネジ部材を設ければ、
このネジ部材で、車両用ルーフレールを車両の屋根部分
に容易に取り付けることができる。さらに、この樹脂製
ルーフレール部分との両端部と車両の屋根部分間に前記
ネジ部材が貫通される台座を設ければ、安定した固定が
得られる。
材添設型樹脂製車両用ルーフレールの一例を示した側面
図である。この芯材添設型樹脂製車両用ルーフレール3
0の概略構造は、角中空状の金属フレーム材からなる長
尺なルーフレール用芯材31を樹脂製ルーフレール部分
32の一側面側に埋設状に添設させる一方、芯材31の
両端部には平板状の座金33を設けると共に、当該座金
33にはスタットネジ部材34を植設し、しかる後、当
該部分にゴム製などの台座35を装着したものである。
脂製車両用ルーフレール30は、次のようにして製造さ
れる。先ず、図3に示したように、ルーフレールの所望
形状に成形された、例えば角中空状の金属フレーム材
(例えばアルマイト処理を施したアルミフレーム材な
ど)からなる長尺なルーフレール用芯材31を用意す
る。このルーフレール用芯材31の両端部には平板状の
座金33を溶接などで予め固着しておく。また、必要に
より、製品の完成時に外方に解放される金属フレーム材
の側面には、後述する当該芯材31のブロー法成形型へ
の保持や、ラック用取り付け金具などの装着時使用され
るネジ穴31a(ネジ溝無しの透孔や解放切欠き穴など
も可)を設けたり、あるいは、この金属フレーム材の底
面側に、センター脚部用のスタットネジ部材36を取り
付けておくことも可能である。
31は、図4に示したように、ブロー法成形型100の
一方の内側長手方向に、例えば当該ブロー法成形型10
0の内部に植設した保持用ピン部100aに上述したネ
ジ穴31aを嵌合させることにより、添設すると共に、
当該一方のブロー法成形型100に他方のブロー法成形
型101を合わせ、この両成形型100,101を縦位
置に保持した状態で、通常のブロー成形法により、当該
両成形型100,101内に上方から所望の樹脂を袋状
にして注入しつつブロー用エアも供給する。そうする
と、このブロー用エアにより樹脂は膨張させられるた
め、樹脂は両成形型100,101内面に密着して所望
の形状が成形される。このとき、ブロー法成形型100
側の芯材保持用台部100b部分を少なくとも上記芯材
31の側面巾より狭くしてあるため、樹脂はこの凹み部
分に入り込み、この結果としてルーフレール用芯材31
を樹脂からなるルーフレール部分32の一側面側に埋設
状に添設されることとなる。したがって、もちろん、こ
の芯材31側の樹脂ルーフレール部分32の一側面側に
は、芯材31に沿った解放部32aが形成される。そし
てまた、この構造においては、芯材31が角中空状の金
属フレーム材からなると同時に、樹脂製ルーフレール部
分32においてもその大半が中空であるため、大幅な軽
量化が図られる。
たように、両成形型100,101の突き合わせ部分の
隙間に樹脂が侵入してバリ部分32bが生じるため、こ
のバリ取りを行う。そうすると、図6に示したように、
バリの除去された本発明製品の基本構造である樹脂製ル
ーフレール部分32が得られ、これに、上記図1〜図2
に示したように、スタットネジ部材34を植設すると共
に台座35を装着すれば、本発明方法に係る芯材添設型
樹脂製車両用ルーフレール30が得られる。
脂製車両用ルーフレール30において、図2のA〜A線
断面を示すと、図7の如くで、ルーフレール用芯材31
が樹脂ルーフレール部分32により一体的に挟持されて
いることが分かる。また、図2のB〜B線断面を示す
と、図8の如くで、この部分でもルーフレール用芯材3
1が樹脂ルーフレール部分32により一体的に挟持され
ていることが分かる。
レール30の端部の内外側部分を示すと、図9〜図10
の如くで、芯材31に固着した座金33は、車両へ取り
付けられた状態で外側からは目視されないものの(図9
参照)、内側からは目視されるため(図10参照)、好
ましくは図11に示したように、上記台座35の内側部
分に突起状のカバー部35aを設けて、当該座金33部
分を目隠しするとよい。また、必要によっては、この座
金33部分のみだけではなく、芯材31に沿った解放部
32aを嵌め込み式のカバーなどで塞ぐことも可能であ
る。さらに、この台座35の上面には、丁度樹脂ルーフ
レール部分32の端部が嵌め込まれる凹み部35bが設
けてあるため、樹脂ルーフレール部分32の取付け時、
当該凹み部35bに嵌合させれば、ガタ付くことなく安
定して固定できる。また、この際、スタットネジ部材3
4は、図11〜図12に示したように、台座35の貫通
穴35cを通じて車両のルーフ側に取り付けられる。こ
のとき、必要により台座35と車両ルーフ部分間にシー
ルや緩衝用のパッキンなどを介在させるとよい。
0をそのセンター部分でも支持しようとする場合には、
例えば図13に示したように、車両のセンタールーフ部
分にセンター脚部38を設け、この脚部38に、例えば
上述したように予めセンター脚部用のスタットネジ部材
36を取り付けておいた場合には、当該スタットネジ部
材36を螺着させればよい。これにより、より強固なル
ーフレール30の支持が可能となる。
金属製の部材であったが、本発明はこれに限定されず、
炭素繊維などからなる高強度樹脂部材などの使用も可能
である。
に係る芯材添設型樹脂製車両用ルーフレールの製造方
法、及びこの方法により得られた車両用ルーフレールに
よれば、次のような優れた効果が得られる。 (1)先ず、長尺なルーフレール用芯材が樹脂製ルーフ
レール部分の一側面側に埋設状に添設されるため、樹脂
成形部分が中空であるにもかかわらず、十分な強度が得
られる。また、ルーフレール用芯材の両端部に座金を設
けてあるため、この座金を利用した車両用ルーフレール
の取り付けが可能となる。 (2)凹みなどの発生がなく、高品質の樹脂製車両用ル
ーフレールが得られる。例えば、従来、比較的太径(肉
厚大)の樹脂成形品をインジェクション成形法などで作
る場合、一度の成形では、成形面に凹みなどが発生する
ため、複数回に分けて行うか、同形状の芯材を別に作る
必要があったが、本発明方法では、一度に成形すること
ができ、極めて作業性がよい。 (3)外側が樹脂部分からなるため、着色の自由度が高
く、また、表面模様の施工なども容易にでき、造形性の
高い製品が得られる。また、樹脂の着色成形場合、従来
のように金属素材表面の着色被覆層のように剥離の懸念
が殆どないため、ラック金具の取り付けなどによって少
々の損傷などが生じても、著しく外観を損なうなどの恐
れはなくなる。 (4)また、成形された樹脂製車両用ルーフレールの大
半が中空であるため、外形の大きい割りには、樹脂の使
用量が少なくて済み、極めて経済的な製品が得られる。
さらに、この使用樹脂量が少ないことから、樹脂成形所
要時間も短くて済み、生産性に優れた製品が得られる。 (5)さらにまた、この中空構造により、製品の大幅な
軽量化が得られる。特に、この樹脂成形部分の中空と芯
材の中空構造を組み合わせれば、より一層の軽量化を図
ることがでる。(6)また、ルーフレール用芯材の両端部に設けた座金
にネジ部材を取り付ければ、このネジ部材により、車両
用ルーフレールの車両の屋根部分への取り付けが容易に
行える。 (7)また、樹脂製ルーフレール部分との両端部と車両
の屋根部分間にネジ部材が貫通される台座を設けた場
合、安定した固定が得られる。
ールの製造方法により得られた車両用ルーフレールの一
例を示した外側面図である。
側面図である。
を示した側面図である。
入とブロー用エア供給の工程を示した横断面図である。
樹脂製ルーフレール部分を示した側面図である。
部分を示した側面図である。
の外側からの端部を示した側面図である。
ルの内側からの端部を示した側面図である。
図である。
ルの端部と台座との接合形態を示した部分縦断分解図で
ある。
ルのセンター脚部の支持状態を示した縦断面図である。
ある。
面図である。
レール部材との接合部を示した縦断面図である。
ルーフレールの一例を示した側面図である。
の一例を示した側面図である。
ール 31 長尺なルーフレール用芯材 32 樹脂製ルーフレール部分 32a 開放部 33 座金 34 スタットネジ部材 35 台座 100 ブロー法成形型 101 ブロー法成形型
Claims (4)
- 【請求項1】 両端部に座金を設けた長尺なルーフレー
ル用芯材をブロー法成形型の一方の内側長手方向に添設
すると共に、当該一方のブロー法成形型に他方のブロー
法成形型を合わせ、この後前記両型内に所望の樹脂を注
入しつつブロー用エアを供給して樹脂を膨張させ、前記
長尺なルーフレール用芯材を樹脂製ルーフレール部分の
一側面側に埋設状に添設させると共に、当該樹脂製ルー
フレール部分の両端部の内側に前記両座金を露出させる
ことを特徴とする芯材添設型樹脂製車両用ルーフレール
の製造方法。 - 【請求項2】 前記長尺なルーフレール用芯材の側面に
は適宜数のネジ穴を設けてあって、前記樹脂注入による
ブロー成形により、樹脂製ルーフレール部分の一側面側
には前記長尺なルーフレール用芯材に沿った開放部を形
成することを特徴とする請求項1記載の芯材添設型樹脂
製車両用ルーフレールの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の製造方法により得られた
芯材添設型樹脂製車両用ルーフレールの樹脂製ルーフレ
ール部分の両端部の内側に露出された前記両座金にネジ
部材を設け、このネジ部材を車両の屋根部分に取り付け
ることを特徴とする車両用ルーフレール。 - 【請求項4】 前記樹脂製ルーフレール部分の両端部と
車両の屋根部分間に前記ネジ部材が貫通される台座を設
けたことを特徴とする請求項3記載の車両用ルーフレー
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20715192A JP3247435B2 (ja) | 1992-07-11 | 1992-07-11 | 芯材添設型樹脂製車両用ルーフレールの製造方法及び車両用ルーフレール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20715192A JP3247435B2 (ja) | 1992-07-11 | 1992-07-11 | 芯材添設型樹脂製車両用ルーフレールの製造方法及び車両用ルーフレール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0632178A JPH0632178A (ja) | 1994-02-08 |
JP3247435B2 true JP3247435B2 (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=16535067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20715192A Expired - Lifetime JP3247435B2 (ja) | 1992-07-11 | 1992-07-11 | 芯材添設型樹脂製車両用ルーフレールの製造方法及び車両用ルーフレール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3247435B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09503720A (ja) * | 1993-10-18 | 1997-04-15 | ユリウス ウント アウグスト エルプスレー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー | 乗り物用のルーフレール |
US6423754B1 (en) | 1997-06-18 | 2002-07-23 | Geltex Pharmaceuticals, Inc. | Method for treating hypercholesterolemia with polyallylamine polymers |
JP6407815B2 (ja) * | 2015-07-23 | 2018-10-17 | 株式会社ファルテック | ルーフレールアセンブリ |
-
1992
- 1992-07-11 JP JP20715192A patent/JP3247435B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0632178A (ja) | 1994-02-08 |
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