JPH0811246B2 - 連続圧延機のル−パ制御装置 - Google Patents

連続圧延機のル−パ制御装置

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JPH0811246B2
JPH0811246B2 JP62058565A JP5856587A JPH0811246B2 JP H0811246 B2 JPH0811246 B2 JP H0811246B2 JP 62058565 A JP62058565 A JP 62058565A JP 5856587 A JP5856587 A JP 5856587A JP H0811246 B2 JPH0811246 B2 JP H0811246B2
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義朗 関
光男 岩瀬
勇一 辻
伸二 上野
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Nippon Steel Corp
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Toshiba Corp
Nippon Steel Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B37/00Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
    • B21B37/48Tension control; Compression control
    • B21B37/50Tension control; Compression control by looper control

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は連続圧延機に係り、とくにルーパ角度および
スタンド間張力の制御を行うためのルーパ制御装置に関
する。
(従来の技術) 連続圧延機により板圧延を行なう場合、製品品質を評
価する重要な要素は、板厚や板幅、板クラウン量、板平
坦度などであるが、スタンド間張力値はこれらの要素に
及ぼす影響が大きいために、これをできる限り一定に保
つことが望ましい。このため、熱間連続圧延機では各圧
延スタンド間に設けられたルーパ機構によって張力値の
変化分を吸収するような制御が行なわれている。また、
圧延作業上、ルーパ動作角度の振れ幅を小さく抑えるこ
とも要求されるため、このルーパに隣接するスタンドの
ロール速度の修正も併せて行なわれている。
ルーパ機構の基本的な構成とこれを制御する従来の制
御装置を第5図に示す。被圧延材101は圧延ロール102a
および102bを有する圧延スタンド102を通過した後、圧
延ロール103aおよび103bを有する圧延スタンド103へ進
行するが、この間でルーパ機構104と接触している。ル
ーパ機構104のルーパ角度θはルーパ角度検出器105によ
って検出され、ルーパ角度θに対応して常に目標張力値
を保持するようなルーパトルク量の演算が演算装置106
によって行われる。このようにして得られたルーパトル
ク量の発生に必要なルーパ駆動電動機108の電流目標値
が演算装置106から電流制御装置107に加えられ、この電
流制御装置107によってルーパ駆動電動機108が駆動され
る。
一方、ルーパ角度検出器105の検出信号は演算装置109
にも加えられる。この演算装置109ではスタンド間張力
制御により上下したルーパ角度θを目標値に復帰させる
ため圧延ロール102a,102bを駆動するロール駆動電動機1
20に対する速度目標値の演算が行なわれる。この速度目
標値が演算装置109から速度制御装置110に加えられ、こ
の速度制御装置110によってロール駆動電動機120が駆動
される。
第5図から分かるように従来のルーパ制御装置は、ス
タンド間張力制御とルーパ角度制御とを独立に行ない、
それら相互間の干渉を考慮していない。したがって、こ
のようなルーパ制御装置にあっては、ロール駆動電動機
120の速度修正によってスタンド間の材料長が変化し、
ルーパ駆動電動機108による張力制御が始まるが、一
方、これに追随するようにロール駆動電動機120による
ルーパ角度制御が行なわれるため、このルーパ角度制御
がスタンド間張力制御に対して逆効果をもたらし、変動
が大きくなったり、ひいては不安定になったりする場合
があるという欠点があった。
また、この張力変動を小さく抑えるべくルーパ角度の
制御を行なうと、制御の応答を低下させなければなら
ず、時間的変化の速い外乱に追随することができないと
いう欠点があった。
この問題点を解決する従来技術として例えば第6図に
示すルーパ制御装置50がある。この従来技術において
は、ルーパ制御系を2入力・2出力の多変数制御系とし
てとらえ、非線形なルーパ動特性モデルをある定常圧延
状態近傍で線形化することにより、ルーパ制御系の積分
ゲインおよび比例ゲインを決定し、これらのゲインを用
いて主機速度目標値修正量とルーパ駆動電動機の速度基
準値を決定している。
第6図は、張力tfとルーパ角度θをそれぞれの目標値
であるtf RとθRに制御する従来技術によるルーパ制御装
置50の構成を示す制御ブロック図である。なお、第6図
は制御信号の流れを主体に示している。第6図におい
て、ルーパ駆動電動機用速度制御装置(以下「ルーパ速
度制御装置」(ルーパASR)という。)1Aはルーパ駆動
電動機(ルーパ電動機とも称す)2の速度NLを制御し、
ルーパ機械系3を駆動する。一方、主機速度制御装置
(主機ASR)4は圧延ロールを駆動する主機電動機5の
速度を所定の値に制御する。スタンド間張力発生機構6
は主機電動機5の速度から張力tfまでの伝達関数を表わ
すブロックであり、圧延機機械諸元や圧延材寸法等によ
り決まる。ブロック7のFTは張力tfをルーパ電動機負荷
電流に換算する係数であり、それは圧延材寸法、ルーパ
角度等で決まる。また、ブロック8のFθはルーパ角度
の変化を主機電動機速度に換算する係数であり、圧延機
機械諸元、ルーパ角度等で決まる。このブロック7,8が
ルーパ角度θと張力tfの相互干渉を表わすブロックであ
る。
以上の1A〜8のブロックは設備条件および圧延プロセ
スを表わすブロックであり、以下に従来技術によるルー
パ制御装置50の構成および作用を説明する。
ブロック9,10,11,12はメインコントローラのゲインを
表わすブロック、13,14は積分器、15,16は加算器、17〜
22は状態変数のフィードバックゲインを表わすブロック
である。ルーパ速度制御装置1Aに与えられるルーパ駆動
電動機速度基準(ルーパ速度基準とも称す)ΔNL Rは下
記(a)〜(c)で示される各手段の出力値を加算する
ことによって得られる。
(a)張力検出値tfと張力目標値tf Rとの偏差について
積分ゲインK21(ブロック10)と積分器14による積分動
作と、張力検出値tfと張力目標値tf Rとの偏差について
比例ゲインF4(ブロック20)による比例動作を行う手
段、 (b)ルーパ角度検出値θとルーパ角度目標値θRとの
偏差について積分ゲインK22(ブロック12)と積分器14
による積分動作と、ルーパ角度検出値θとルーパ角度目
標値θRとの偏差について比例ゲインF5(ブロック21)
による比例動作を行う手段、および (c)ルーパ電動機速度検出値NLについて比例ゲインF6
(ブロック22)による比例動作を行う手段、 の三種がそれである。
一方、主機速度制御装置4に入力される速度基準値は
速度設定値NRと主機速度修正量ΔNRを加算することによ
り合成される。ここで主機速度修正量ΔNRは次の(d)
〜(f)で示される各手段の出力値を加算することによ
り得られる。
(d)張力検出値tfと張力目標値tf Rとの偏差について
積分ゲインK11(ブロック9)と積分器13による積分動
作と、張力検出値tfと張力目標値tf Rとの偏差について
比例ゲインF1(ブロック17)による比例動作を行う手
段、 (e)ルーパ角度検出値θとルーパ角度目標値θRとの
偏差について積分ゲインK12(ブロック11)と積分器13
による積分動作と、ルーパ角度検出値θとルーパ角度目
標値θRとの偏差について比例ゲインF2(ブロック18)
による比例動作を行う手段、 (f)ルーパ電動機速度検出値NLについて比例ゲインF3
(ブロック19)による比例動作を行う手段、 の三種がそれである。
次に、上述のように構成した従来技術によるルーパ制
御装置50の作用を説明する。
連続圧延機のルーパ特性モデルは非線形モデルである
が、これをある定常状態の近傍でテーラー展開すること
により、線形状態方程式の形で表現すると(1)式およ
び(2)式のようになる。
=A・X+B・U+W …(1) Y=C・X …(2) ただし、は時間微分dx/dtを意味する。X,UおよびY
は各々(3)式,(4)式,(5)式で示されるベクト
ル、Wは3次元外乱ベクトルである。また、A,B,Cはそ
れぞれ3×3,3×2,2×3の定数行列である。
X=〔Δtf,Δθ,NLT (状態ベクトル)……(3) U=〔ΔNR,▲ΔNR L▼〕T (操作ベクトル)……(4) Y=〔Δtf,Δθ〕T (出力ベクトル)……(5) ここで記号Tはベクトルの転置を表わす。
ルーパ制御の制御目的は、スタンド間張力の目標値か
らの偏差Δtfと、ルーパ角度の目標値からの偏差Δθを
極力小さく抑えることにある。このような目的を達成す
るためには、ある二次形式評価関数を最小にするという
意味での積分形最適レギュレータが有効である。したが
って、(6)式に示すように操作ベクトルUを構成すれ
ばよい。
ここで、Rは2×2対角正定行列、YRは出力ベクトル
Yの目標値ベクトル、XOは状態ベクトルXの初期値ベク
トル、UOは操作ベクトルUの初期値ベクトルである。
また、P21,P22は次式 P+TP−PR-1 TP+Q=0 …(7) で示されるRiccati型の方程式の準正定解5×5行列P
の部分行列であり、PとP21,P22との関係は、 である。なお、(7)式中,は各々(9)式,(1
0)式で与えられる5×5,5×2の定数行列であり、Qは
5次元対角準正定行列である。
以上の検討結果から、主機速度制御装置4に対する主
機速度目標値修正量ΔNRとルーパ速度制御装置1Aに対す
るルーパ速度基準▲ΔNR L▼から構成される操作ベクト
ルU=〔ΔNR,▲ΔNR L▼〕Tを(6)式に従って決定
すればよいことになる。
(6)式で置換 を行ない、(6)式を具体的に書き下すと(13)式を得
る。
ただしΔNOおよびΔNL OはそれぞれΔNR,ΔNL Rの初期
値を表わす。
(13)式に従って主機速度修正量ΔNRおよびルーパ速
度基準ΔNL Rが決定され、それらに追従するように主機
電動機5の回転速度およびルーパ駆動電動機2の回転速
度が修正される。
(発明が解決しようとする問題点) 従来のルーパ制御装置50では張力が変動した場合にそ
の変動を除去しようとルーパを上下に動かすため、過大
な張力あるいは無張力状態となるとルーパがパスライン
以下に下がり制御不可能となるばかりでなく、機械的リ
ミットに衝突しルーパ機構や圧延設備を破損する場合が
あった。
これは第6図の積分器14の入力が積分ゲインK21,
K22、張力偏差およびルーパ角度偏差によって決まるた
め、張力偏差が残っている間はルーパを上下に動かす操
作量が出続けるためである。これを避ける方法として積
分・比例ゲインを計算する際に第7式の重み行列R,Q
を、ルーパ角度制御性能が高くなるように選ぶ方法が考
えられる。しかし、これは一方で張力制御性能を犠牲に
して、制御系を不安定にすることになるため実用上の問
題が残り根本的な解決にはならなかった。
本発明はルーパ角度が大きく変動してもルーパが機械
的リミットに衝突し、ルーパ機構や圧延設備を破損させ
る事故を防止するばかりでなく、ルーパがパスライン以
下に下がって制御不能となる事態を回避し、これにより
操業率の低下を防止し、歩留りを一層向上させ得る連続
圧延機のルーパ制御装置を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明による連続圧延機のルーパ制御装置はルーパ機
構の動作角度の検出値が予め設定した上限角度を超えた
場合は動作角度の目標値を上限角度に変更するとともに
積分動作要素および比例動作要素のゲインを予め設定し
たそれぞれの上限角度リミット補償ゲインに変更し、動
作角度の検出値が上限角度超過から以下になった場合は
動作角度の目標値を上限角度から元の値に戻すとともに
積分動作要素および比例動作要素のゲインを上限角度リ
ミット補償ゲインから元の値に戻し、動作角度の検出値
が予め設定した下限角度未満となった場合は動作角度の
目標値を下限角度に変更するとともに積分動作要素およ
び比例動作要素のゲインを予め設定したそれぞれの下限
角度リミット補償ゲインに変更し、動作角度の検出値が
下限角度未満から以上になった場合は動作角度の目標値
を下限角度から元の値に戻すとともに積分動作要素およ
び比例動作要素のゲインを下限角度リミット補償ゲイン
から元の値に戻すルーパ角度上下限リミット補償手段を
設けたことを特徴とする。
(作用) 何らかの原因によってルーパ機構の動作角度(以降ル
ーパ角度と称す)が大きく変動し、ルーパ角度の検出値
が上限角度超過または下限角度未満になった時点でルー
パ角度上下限リミット補償手段によって、 a)上限角度超過の場合は、ルーパ角度の目標値が上限
角度に変更されるとともに積分動作要素および比例動作
要素のゲインが上限角度リミット補償ゲインに変更さ
れ、 b)下限角度未満の場合は、ルーパ角度の目標値が下限
角度に変更されるとともに積分動作要素および比例動作
要素のゲインが下限角度リミット補償ゲインに変更され
ルーパ角度上下限リミット補償が行われる。
これにより張力とルーパ角度の非干渉制御に近い制御
が行われる。
さらにルーパ角度上下限リミット補償中にルーパ角度
の検出値が c)上限角度を超えていた場合は上下角度以下になった
時点でルーパ角度リミット補償手段によってルーパ角度
の目標値が上限角度から元の値に戻されるとともに積分
動作要素および比例動作要素のゲインが上限角度リミッ
ト補償ゲインから元の値に戻され、 d)下限角度未満であった場合は下限角度以上になった
時点でルーパ角度上下限リミット補償手段によってルー
パ角度の目標値が下限角度から元の値に戻されるととも
に積分動作要素および比例動作要素のゲインが下限角度
リミット補償ゲインから元の値に戻される。
これにより本発明によればルーパ角度が大きく変動し
てもルーパが機械的リミットに衝突し、ルーパ機構や圧
延設備を破損させる事故を防止するばかりでなく、ルー
パがパスライン以下に下がって制御不能となる事態を回
避することができ、このことから操業率の低下を防止
し、歩留りを一層向上させることができることとなる。
(実施例) 実施例1: 第1図に本発明による制御装置の一実施例の構成をブ
ロックで示す。第1図においてブロック1A〜22は第6図
のものと同一であって従来の技術の項で説明済のため個
々の説明は省略する。この実施例のルーパ制御装置30は
第6図に示した従来のルーパ制御装置50にルーパ角度上
下限リミット補償装置23を新に設けたものである。この
ルーパ角度上下限リミット補償装置23によってルーパ角
度の検出値θが予め設定した上限角度を超えた時点から
上限角度以下になるまでルーパ角度の目標値θRを上限
角度に変更するとともにブロック9〜12の積分ゲインK
11,K12,K21,K22およびブロック17〜22の比例ゲインF1
F6を上限角度リミット補償ゲインに変更する。そしてル
ーパ角度の検出値θが上限角度超過から上限角度以下に
なると、この上限角度以下になった時点でルーパ角度の
目標値が上限角度から元の値に戻されるとともにブロッ
ク9〜12の積分ゲインおよびブロック17〜22の比例ゲイ
ンが上限角度リミット補償ゲインから元の値に戻され
る。
またルーパ角度の検出値θが予め設定した下限角度未
満となった時点から下限角度以上になるまでルーパ角度
上下限リミット補償装置23によってルーパ角度の目標値
θRを下限角度に変更するとともにブロック9〜12の積
分ゲインK11,K12,K21,K22およびブロック17〜22の比例
ゲインF1〜F6を下限角度リミット補償ゲインに変更す
る。そしてルーパ角度の検出値θが下限角度未満から下
限角度以上になると、この下限角度以上となった時点で
ルーパ角度の目標値が下限角度から元の値に戻されると
ともにブロック9〜12の積分ゲインおよびブロック17〜
22の比例ゲインが下限角度リミット補償ゲインから元の
値に戻される。
第1図に示されたルーパ制御装置30の作用を第2図を
用いて説明する。第2図(a)はルーパ角度の目標値θ
Rの時間に対する変化の様子を示したグラフであり、θ
aimは通常の制御を行う場合の目標角度、θmaxは予め設
定した上限角度、θminは予め設定した下限角度を示
す。第2図(b)はルーパ角度θの時間に対する変化の
様子を示したグラフである。第2図(c)〜(f)はそ
れぞれ積分ゲインK11,K12,K21,K22の絶対値の時間に対
する変化の様子を示したグラフであり、第2図(g)〜
(l)はそれぞれ比例ゲインF1〜F6の絶対値の時間に対
する変化の様子を示したグラフである。これらの(a)
〜(d)までのグラフは時間の推移を示す同一の横軸に
対して表現されている。この横軸上のタイミングT1は上
流スタンドに被圧延材が噛込まれた時点を示し、タイミ
ングT2は下流スタンドに被圧延材が噛込まれた時点を示
す。タイミングT2で被圧延材に張力が発生し、これ以後
ルーパ制御装置30によって張力tfおよびルーパ角度θが
それぞれの目標値tf RおよびθR近傍に制御される。タイ
ミングT3は何んらかの原因によりルーパ角度θが急に上
昇し、上限角度θmaxを超えた時点を示す。このタイミ
ングT3で第1図に示したルーパ角度上限リミット補償装
置23によってルーパ角度の目標値θRがθaimからθmax
に変更されるとともに積分ゲインK11,K12,K21,K22およ
び比例ゲインF1〜F6がそれぞれの上限角度リミット補償
ゲインに変更される。タイミングT4はルーパ角度θが上
限角度θmaxを超えた状態から上限角度θmax以下になっ
た時点を示す。このタイミングT4でルーパ角度上下限リ
ミット補償装置23によってルーパ角度の目標値θRがθ
maxからθaimに戻されるとともに積分ゲインおよび比例
ゲインがそれぞれの上限角度リミット補償ゲインから元
の値に戻される。
また、図には示していないが、ルーパ角度θが下限角
度θmin未満になるとルーパ角度上下限リミット補償装
置23によってルーパ角度θの目標値θRがθaimからθ
minに変更されるとともに積分ゲインK11,K12,K21,K22
よび比例ゲインF1〜F6がそれぞれの下限角度リミット補
償ゲインに変更される。そしてルーパ角度θがθmin
満からθmin以上になるとルーパ角度の目標値θRおよび
積分ゲインならびに比例ゲインが元の値に戻される。
ここで上限および下限角度リミット補償ゲインは次の
ようにして決定することができる。(7)式の重み行列
R,Qを張力とルーパ角度の非干渉化を達成するように選
択し、その重みを使用してゲインを計算する。
次に第1図に示す本発明によるルーパ制御装置の効果
を第3図を用いて説明する。第3図はルーパ角度θの時
間に対する変化の様子を示したグラフである。設定値で
ある上限角度θmax(30°)はルーパの機械的上限(52
°)よりも低く、下限角度θmin(−30°)はパスライ
ン角度(−52°)よりも高く設定されている。そして目
標角度θaimは零度に設定されている。
第3図においてタイミングT5(1秒)で張力が低下し
たためルーパが上昇し、タイミングT6(1.2秒)でルー
パ角度θは上限角度θmax(30°)に達する。このタイ
ミングT6でルーパ角度上限リミット補償がルーパ角度上
下限リミット補償装置23によって行われるため、ルーパ
の上昇速度が鈍り、最大値(49°)に達して下降し始め
る。そしてタイミングT7(2.2秒)で上限角度θmax(30
°)以下となりルーパ角度上限リミット補償が終了す
る。この時点でルーパ角度の目標値θRがθaim(0°)
に戻るためルーパ角度θはθaim(0°)に戻ってい
く。したがってルーパ角度上限リミット補償が無い場合
はタイミングT6以後も上昇を続け、ついにはルーパの機
械的上限(52°)に達してルーパが破損することにな
る。
実施例1によれば圧延中にルーパ角度θが大きく変動
しても、張力とルーパ角度の非干渉制御を行うことによ
りルーパが機械的リミットに衝突し、ルーパ機構や圧延
設備を破損させる事故を防止するばかりでなく、ルーパ
がパスライン以下に下がって制御不能となる事態を回避
することができ、このことから操業率の低下を防止し、
歩留りを一層向上させることができることとなる。
実施例2: 第4図はルーパ駆動電動機2の制御装置として、ルー
パ駆動電動機2の電機子電流ILを制御する電流制御装置
(ACR)1Bを採用したシステムに対する本発明の実施例
を示すものである。この実施例の第1図の実施例との違
いは、電流制御装置1Bに入力される信号がルーパ電流修
正量ΔIL Rとなることである。すなわち、ルーパ電流制
御装置1Bに入力されるルーパ電流基準値は、内部でルー
パ電流設定値IL Rとルーパ電流修正量ΔIL Rを加算するこ
とにより合成される。そして、ルーパ電流修正量ΔIL R
は次の(g)〜(i)で示される各手段の出力値を加算
することにより合成される。
(g)張力検出値tfと張力目標値tf Rとの偏差について
積分ゲインK21(ブロック10)と積分器14による積分動
作と、張力検出値tfと張力目標値tf Rとの偏差について
比例ゲインF4(ブロック20)による比例動作を行う手
段、 (h)ルーパ角度検出値θとルーパ角度目標値θRとの
偏差について積分ゲインK22(ブロック12)と積分器14
による積分動作と、ルーパ角度検出値θとルーパ角度目
標値θRとの偏差について比例ゲインF5(ブロック21)
による比例動作を行う手段、 (i)ルーパ電動機速度検出値NLについて比例ゲインF6
(ブロック22)による比例動作を行う手段、 の三つがそれである。
主機電動機5の速度修正量ΔNRの算出については、第
1図の実施例と同様であるので、ここでは説明を省略す
る。この実施例の作用における第1図の実施例との違い
は、(4)式の操作ベクトルUが(14)式となることで
ある。
U=[ΔNR、ΔIL RT …(14) さらに具体的に表わした前述の(13)式は次の(15)
式で置き換えられる。
ただし、ΔIL OはΔIL Rの初期値を表わす。
この実施例2のようにルーパ制御装置40からルーパAC
R(1B)に送信される信号がルーパ電流修正量ΔIL Rであ
っても、ルーパ角度が大きく変動した場合は実施例1と
同様にして、ルーパ角度上下限リミット補償装置23によ
ってルーパ角度θの目標値θRを上限(または下限)角
度に変更するとともに積分ゲインおよび比例ゲインを上
限(または下限)角度リミット補償ゲインに変更するこ
とができる。これにより機械的リミットに衝突し、ルー
パ機構や圧延設備を破損させる事故を防止するばかりで
なく、ルーパがパスライン以下に下がって制御不能とな
る事態を回避することができ、このことから操業率の低
下を防止し、歩留を一層向上させることができることと
なる。
〔発明の効果〕
本発明によれば圧延中にルーパ角度が大きく変動した
場合でも張力とルーパ角度の非干渉制御に近い制御を行
うことにより、ルーパが機械的リミットに衝突し、ルー
パ機構や圧延設備を破損させる事故を防止するばかりで
なく、ルーパがパスライン以下に下がって制御不能とな
る事態を回避することのできる連続圧延機のルーパ制御
装置を提供することができ、これにより操業率の低下を
防止し、歩留りを一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるルーパ制御装置の一実施例の構成
を示すブロック図、第2図はルーパ角度の目標値、ルー
パ角度、積分ゲイン、および比例ゲインの時間に対する
変化の様子を示したグラフ、第3図はルーパ角度の時間
に対する変化の様子を示したグラフ、第4図は本発明に
よるルーパ制御装置の他の実施例の構成を示すブロック
図、第5図はルーパ機構とこれを制御する従来の制御装
置を示すブロック図、第6図は従来のルーパ制御装置の
構成を示すブロック図である。 1A……ルーパ駆動電動機速度制御装置、1B……ルーパ駆
動電動機電流制御装置、2……ルーパ駆動電動機、3…
…ルーパ機械系、4……主機速度制御装置、5……主機
電動機、6……スタンド間張力発生機構、7……スタン
ド間張力をルーパ電動機負荷電流に換算する係数、8…
…ルーパ角度変化を主機電動機速度に換算する係数、9
〜12……積分ゲイン、13,14……積分器、15,16……加算
機、17〜22……比例ゲイン、23……ルーパ角度上下限リ
ミット補償装置、30……ルーパ制御装置、tf……検出張
力、θ……ルーパ検出角度、tf R……目標張力、θR……
ルーパ角度の目標値、ΔNR……主機速度目標修正量、Δ
NL R……ルーパ速度基準。
フロントページの続き (72)発明者 辻 勇一 兵庫県姫路市広畑区富士町1 新日本製鐵 株式会社広畑製鐵所内 (72)発明者 上野 伸二 兵庫県姫路市広畑区富士町1 新日本製鐵 株式会社広畑製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭52−50955(JP,A) 特開 昭54−16357(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】比例動作要素および積分動作要素を有し、
    タンデムに配置された圧延スタンド間の被圧延材の張力
    の検出値と目標値との偏差および前記圧延スタンド間に
    設けられたルーパ機構の動作角度の検出値と目標値との
    偏差ならびに前記ルーパ機構を駆動するルーパ駆動電動
    機の回転速度の検出値に基づいて前記圧延スタンド間の
    被圧延材に作用する張力および前記ルーパ機構の動作角
    度がそれぞれの目標値となるように制御する連続圧延機
    のルーパ制御装置において、 前記ルーパ機構の動作角度の検出値が予め設定した上限
    角度を超えた場合は前記動作角度の目標値を前記上限角
    度に変更するとともに前記積分動作要素および比例動作
    要素のゲインを予め設定したそれぞれの上限角度リミッ
    ト補償ゲインに変更し、前記動作角度の検出値が前記上
    限角度超過から以下になった場合は前記動作角度の目標
    値を前記上限角度から元の値に戻すとともに前記積分動
    作要素および比例動作要素のゲインを前記上限角度リミ
    ット補償ゲインから元の値に戻し、前記動作角度の検出
    値が予め設定した下限角度未満となった場合は前記動作
    角度の目標値を前記下限角度に変更するとともに前記積
    分動作要素および比例動作要素のゲインを予め設定した
    それぞれの下限角度リミット補償ゲインに変更し、前記
    動作角度の検出値が前記下限角度未満から以上になった
    場合は前記動作角度の目標値を前記下限角度から元の値
    に戻すとともに前記積分動作要素および比例動作要素の
    ゲインを前記下限角度リミット補償ゲインから元の値に
    戻すルーパ角度上下限リミット補償手段を設けたことを
    特徴とする連続圧延機のルーパ制御装置。
JP62058565A 1987-03-13 1987-03-13 連続圧延機のル−パ制御装置 Expired - Lifetime JPH0811246B2 (ja)

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