JPH08112286A - 超音波プローブ - Google Patents

超音波プローブ

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JPH08112286A
JPH08112286A JP25055394A JP25055394A JPH08112286A JP H08112286 A JPH08112286 A JP H08112286A JP 25055394 A JP25055394 A JP 25055394A JP 25055394 A JP25055394 A JP 25055394A JP H08112286 A JPH08112286 A JP H08112286A
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ring
bending
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Kenji Hirooka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 湾曲動作を確実に行うことができるととも
に、耐久性を向上させた超音波プローブを提供するこ
と。 【構成】 湾曲機構を設けた可撓性を有するシース
(9)に湾曲機構を形成する節輪を設けるにあたり、熱
溶着もしくは熱溶着された部材(12金属リング)を介
して設け、操作用ワイヤを押し引きすることにより湾曲
機構を動作させるようにし、超音波プローブを直接かつ
確実に湾曲動作させるようにしたもの。また、このよう
な機構を有する超音波プローブの耐久性の向上をはかっ
たもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、体腔内特に細い管腔に
挿入し超音波診断を行う超音波プローブに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、体腔内の深部を超音波診断するた
めに、先端に超音波振動子を設けた挿入部を経内視鏡的
もしくは、経皮的に体腔内に挿入しラジアル走査やリニ
ア走査をして超音波画像を得る超音波プローブが広く使
われてきている。
【0003】また、そのような超音波プローブが発生す
る超音波ビームを音響レンズや、ミラーにより集束さ
せ、分解能を向上させる手法も周知である。ところが、
細径の超音波プローブの場合、超音波ビームの焦点範囲
を可変とすることはそのための機構を超音波プローブ内
に設けることがサイズ的に困難なため、固定焦点となっ
ているのが一般的である。
【0004】そこで、このような超音波プローブを経内
視鏡的に挿入し超音波診断を行うには、ターゲットが超
音波プローブの焦点範囲にくるように内視鏡の湾曲機構
や、鉗子起上機構を用いてプローブとターゲットの距離
を調整しなければならない。
【0005】一方、カテーテルや内視鏡の先端部を湾曲
させる方法も従来から提案されており、カテーテルの湾
曲機構としては特開平5−345031号公報に示され
ているように、マルチルーメンチューブの周辺部に位置
するルーメンにワイヤを挿通して先端部でワイヤを固定
し、手元部からワイヤを引き出してワイヤを押し引きす
ることにより湾曲操作を行うものがある。また、内視鏡
の湾曲機構として実開平2−61302号公報等が提案
されている。これは、先端構成部の円周溝に連結環の凸
部を係合し、先端構成部後端の凹部に節輪を固定し、先
端構成部と湾曲部との連結部分で、抜け方向に加わる応
力と回転方向に加わる応力とが別々の部位で互いに独立
して受けられるようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、超音波
プローブに湾曲機構が設けられていないと、超音波プロ
ーブを胆管や膵管に奥深く挿入した場合、ターゲットを
超音波プローブの焦点範囲にくるように調整することが
できない。一方、経内視鏡的に超音波プローブを挿入し
て超音波診断を行う場合、ターゲットと超音波プローブ
の距離調整は内視鏡の湾曲機構や、鉗子起上機構を用い
て行うことになるが、この方法はプローブとターゲット
の距離を細かく調整することが困難である。また、曲が
りくねったり、分岐部を有する管腔に超音波プローブを
挿入することが困難である。
【0007】次に、超音波プローブそのものに湾曲機構
を持たせるために、従来から提案されている機構を超音
波プローブに適用する方法のうち、特開平5−3450
31号公報記載のように、カテーテルの湾曲機構を採用
するものには以下のような問題がある。カテーテルは一
般にディスポーザブルであり、したがってカテーテルの
湾曲機構は構造的に単純で安価に作られているため、湾
曲性能が悪く、耐久性の点で問題である。また、湾曲機
構が破損しただけで、高価な超音波プローブ全体が使用
不能となるので経済的に問題がある。
【0008】次に、実開平2−61302号公報のよう
に、内視鏡に用いられている節輪構造の湾曲機構を採用
するものには以下のような問題がある。超音波プローブ
のシースは、超音波ビームの透過性の良好な軟質プラス
チックの薄肉シースにて構成されているため、湾曲機構
の節輪を超音波プローブにビス固定することができな
い。また、超音波プローブのシースは、低密度ポリエチ
レンやフッ素樹脂等の接着性が悪い材質のため、湾曲機
構の節輪を外装シースに接着剤で取り付けることが困難
という問題がある。
【0009】本発明は、上記の不具合を解決するため
に、湾曲動作を確実に行うことができるとともに、耐久
性を向上させた超音波プローブを提供することを目的と
したものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、湾曲機構を設けた可撓性を有するシース内
に超音波振動子を設け、超音波振動子もしくはミラーを
介してラジアル走査もしくはリニア走査することにより
超音波画像診断する超音波プローブにおいて、前記湾曲
機構を構成する節輪を、熱溶着もしくは熱溶着した部材
を介して前記シースに固定した超音波プローブとした。
また、前記湾曲機構を構成する節輪は、側面に開口部が
形成されている超音波プローブとした。また、側面に開
口部を有し前記シースに熱溶着された環状リングを介し
て、前記湾曲機構を構成する節輪を接着固定した超音波
プローブとした。また、内面にネジ溝を有し前記シース
に熱溶着された環状リングを介して、前記湾曲機構を構
成する節輪を接着固定した超音波プローブとした。
【0011】
【作用】湾曲機構を構成する節輪を手元側でワイヤ操作
することによって、超音波プローブの先端部が確実に湾
曲動作する。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の実施例
を詳細に説明していく。図1〜図5は、本発明の第1実
施例を示したもので、このうち図1は超音波プローブを
経内視鏡的に使用した状態を示す全体概要図である。超
音波プローブ1は、内視鏡2の鉗子口3より挿通して使
用するようになっている。そして、超音波診断する際
は、超音波プローブ1の湾曲部4を含む先端部を内視鏡
2のチャンネル開口部から突出させて行う。超音波プロ
ーブ1の挿入部5後端には、超音波振動子を駆動、操作
する駆動部6が設けられている。この駆動部6からはさ
らに、図示しない超音波観測装置へ接続されるケーブル
7が延在している。また、駆動部には、超音波プローブ
1を湾曲操作するための湾曲レバー8を設けてある。
【0013】図2は、超音波プローブ1の湾曲部4の詳
細を示した断面図(A図)及び金属リング12(部材)
(環状リング)のみのA図におけるX−X断面図(B
図)である。シース9先端内には、超音波振動子10が
回転可能に配設されるとともに、その周辺に超音波伝達
媒体11が満たされている。また、シース9の超音波振
動子10配設位置より後方外側には、金属リング12が
熱溶着されている。そして、図2Bに示すように、金属
リング10には孔12aが外周方向に等間隔に形成され
ている。
【0014】ここで、図3により金属リング12をシー
ス9に熱溶着する方法を説明する。先ず、単体状態のシ
ース9に、シース9内径とほぼ等しい外径の芯金13を
挿通する。次いで、金属リング12をシース9外側の所
定の位置まで通し、金属リング12に設けてある孔12
aにシースと同材質のチップ14を詰める。さらに、金
属パイプ15を金属リング12外側に嵌合するこのよう
に各部材を配設した後、金属パイプ15をヒーターによ
り加熱し、先に詰めたチップ14及びシース外表面を溶
融させ金属リング10をシース9に熱溶着させる。その
後、金属パイプ15を外す。なお、芯金13、金属パイ
プ15は、熱溶着作業においてシース9内径及び金属リ
ング12外径を規制するためのものである。図4は、熱
溶着された金属リング12を示した拡大図である。
【0015】こうして、熱溶着された金属リング12に
は、図2に示すように湾曲機構を構成する節輪16の一
端が接着により固定されている。節輪16には、その内
側を通るように湾曲用ワイヤ17が2本取り付けてあ
り、湾曲用ワイヤ17の延在方向端部は、図1に示した
駆動部6内の湾曲レバー8に接続されている。さらに、
金属リング12及び各節輪16は、外皮チューブ18に
より被われており、この外皮チューブ18は挿入部5後
端まで延設されている。外皮チューブ18のシース9先
端側における固定は、糸19を外側から巻き付けること
によって行っている。
【0016】このように構成されている第1実施例の作
用を説明すると、超音波プローブ1の湾曲部4をニュー
トラル状態にしてから内視鏡2の鉗子口3に超音波プロ
ーブ1をゆっくりと挿通する。なお、この場合、内視鏡
2は体腔内に挿入され適宜位置で固定状態にある。超音
波プローブ1の湾曲部4が内視鏡2先端から十分に突出
していることは内視鏡2先端に設けてある観察光学素子
により視認し、目的部位近辺に超音波プローブ1の先端
を誘導する。そこで、図5に示すように、超音波画像を
観察しながら湾曲レバー8を操作し2本の湾曲用ワイヤ
17で節輪16を動作させ、超音波プローブ先端部を湾
曲させることによりターゲットが超音波ビームの焦点範
囲になるように調整する。
【0017】以上のごとく本実施例によると、節輪構造
の湾曲機構を超音波プローブ1のシース9に操作自在と
なるように強固に固定しているので、超音波プローブ1
先端の湾曲動作を確実に行なわせることができるととも
に、耐久性のある超音波プローブの提供が可能となっ
た。さらに、内視鏡2の視野を固定した状態で、超音波
プローブ1のみを任意に湾曲できるので、ターゲットを
見失うことなく検査できることととなり、術者の負担軽
減も図れた。なお、本実施例では湾曲方向を2方向とし
た構成としているが、4方向に湾曲可能な湾曲節輪と4
本の湾曲ワイヤを用いることで、4方向の湾曲操作も可
能であることはいうまでもない。
【0018】図6〜図8は、本発明の第2実施例を示し
たもので、このうち図6は超音波プローブ1の先端部を
示している。第1実施例と構成の異なるところのみを中
心に説明し、対応する個所には同一符号を付した。本実
施例では、第1実施例と同様に超音波プローブのシース
9にリング20(部材)(環状リング)を熱溶着する
が、このリング20の内面には雌ネジが切られている。
そして、ネジ溝に溶融したシース9が入り込むことによ
って、リング20がシース9に熱溶着されるようになっ
ている。
【0019】さらに、第1実施例と同様にリング20に
は、湾曲機構を構成する節輪16の一端が接着により固
定されている。節輪16には、その内側を通るように湾
曲用ワイヤ17が2本取り付けてあり、湾曲用ワイヤ1
7の延在方向端部は、図示していない駆動部内の湾曲レ
バーに接続されている。さらに、リング20及び各節輪
16は外皮チューブ18により被われており、この外皮
チューブ18は図示していない挿入部後端まで延設され
ている。外皮チューブ18のシース9先端側における固
定は、糸19を外側から巻き付けることによって行って
いる。
【0020】図7は、シース9の構成を示すための説明
図である。シース9は、外来ノイズから超音波プローブ
をシールドするために、ブレード21が編み込まれてい
る。このブレード21のシース9への編み込み状態(編
み込み深さ)は、全長にわたって均一ではなく、プレー
ド21の一部がシース9内側に露出する部分9aとシー
ス肉厚部分に完全に埋没する部分9bが、超音波ビーム
の透過部22を除きシース全長にわたって交互かつ等間
隔に形成されている。他の構成については、第1実施例
と同様である。
【0021】以上のように構成されている第2実施例
は、第1実施例のように節輪構造の湾曲機構を超音波プ
ローブ1のシース9に操作自在となるように強固に固定
しているので、超音波プローブ1先端の湾曲動作を確実
に行なわせることができるとともに、耐久性のある超音
波プローブの提供が可能となった。したがって、図8に
示すように、曲がりくねったり、分岐部を有する管腔2
3に超音波プローブ1を挿入する際に、超音波プローブ
1の先端を目的の方向へ湾曲させて円滑に挿通させるこ
とができる。なお、ターゲットの方向は、X線や超音波
プローブ自身で得られる超音波画像によって判断でき
る。さらに、第2実施例では超音波プローブ1がシール
ドされているので、曲がりくねったり分岐部を有する管
腔23に超音波プローブ1挿入させた後に、ビデオ内視
鏡等のノイズの影響を受けないで超音波診断を行うこと
ができる。
【0022】図9〜図11は、本発明の第3実施例を示
したもので、このうち図9は、経内視鏡的な使用形態の
全体図である。図10は、第1のシース24と湾曲操作
部25との接続部の断面図である。図11は超音波プロ
ーブの先端部の詳細を示した断面図である。図9に示す
ように、超音波プローブは、内視鏡2の鉗子口3より挿
通されている。鉗子口3へ挿通されない挿入部5の術者
手元側は、二股に分岐しており、第1のシース24は湾
曲操作部25に接続され、第2のシース26はコネクタ
部27を介して超音波駆動部28に接続されている。超
音波駆動部28は、回転、伸縮、上下可能なアーム29
に支持されている。
【0023】第1のシース24と湾曲操作部25の接続
は、図10に示すように、第1のシース24端部に設け
たフランジ30を湾曲操作部25側の牽引部材31に押
し当て、湾曲操作部25の端部にシース24側の締結リ
ング32を締め込むことによって行う。なお、締結リン
グ32内側にはネジが切ってある。超音波プローブの先
端から延在した湾曲用ワイヤの端部17aは、ワイヤ径
より大きいボール状に形成されている。一方、湾曲操作
部25の操作レバー33(図9)に接続された牽引部材
31は、前記ボール状ワイヤ端部17aが嵌着可能に溝
31aが形成されている。そして、ボール状ワイヤ端部
17aを牽引部材31の溝31aに嵌め込み或いは外す
ことにより、第1のシース24と湾曲操作部25の着脱
を行うようになっている。
【0024】また、超音波駆動部28に接続される第2
のシース26内には、振動子を回動させるためのフレキ
シブルシャフト、ケーブルが設けられている。さらに、
超音波駆動部28と超音波プローブのコネクタ部27は
着脱自在に構成されている。
【0025】第1のシース24内には、図11Aに示す
ように湾曲用ワイヤ17が2本挿通されている。また、
節輪16のシース先端側端部には、図11B(X−X断
面図)に示すように貫通孔16aが2つ形成されてお
り、節輪16と第1のシース24は第1実施例と同様の
方法で熱溶着されている。なお、節輪16には第1実施
例と同様に湾曲用ワイヤ17が取り付けてあり、湾曲操
作部25まで延びている(図9、図10)。他の構成に
ついては、第1実施例と同様である。
【0026】以上のごとく構成されている本実施例の作
用を説明すると、先ず、超音波駆動部28をアーム29
に固定し、内視鏡2の鉗子口3から挿入してある超音波
プローブの第2のシース26をコネクタ部27を介して
接続する。さらに、第1のシース24を湾曲操作部25
に接続しておく。そして、術者はこの湾曲操作部25の
みを持ち、超音波プローブの湾曲操作を行う。なお、湾
曲操作の方法については第1実施例と同様である。検査
終了後は、内視鏡2から超音波プローブを抜去し、超音
波駆動部28及び湾曲操作部25を外し、洗浄消毒を行
う。
【0027】このような本実施例は、第1実施例と同様
に超音波プローブの確実な湾曲操作を行える他、超音波
プローブの耐久性向上を図れる。また、湾曲機構を構成
する節輪16を第1のシース24に直接固定しているの
で、部品点数が減少し安価な湾曲付き超音波プローブの
提供が可能となった。また、超音波駆動部28と湾曲操
作部25が独立しているため、湾曲操作部25の軽量化
が図られる。また、超音波駆動部28及び湾曲操作部2
5が着脱自在であるため、各種超音波プローブに共通に
使用可能となり使用上の便宜が図られることになった。
【0028】図12は、本発明の第4実施例に係る超音
波プローブを示したもので、先端部の詳細図である。こ
の実施例は、超音波プローブの湾曲操作のみではスタン
ドオフが困難な細い管腔で、観察部位が超音波プローブ
に近い場合でも適正に超音波診断できる超音波プローブ
としたものである。この実施例では、シース9に第2実
施例と同様の方法で熱溶着したリング20が設けられて
いる。このリング20は、内面に雌ネジ、外面に雄ネジ
が切られており、雌ネジに溶融したシースが入り込むよ
うに熱溶着される。また、リング20の雄ネジには、プ
ラスチック製の音響カプラ35の後端部がねじ込んであ
り、リング20に対して着脱自在となっている。音響カ
プラ非装着時に比べ超音波ビームの焦点範囲を近づける
効果がある音響カプラ35は、超音波ビーム出射窓を覆
うように設けられるものであり、これをリング20の雄
ネジにねじ込む際には、超音波ゲルを超音波プローブの
先端部表面に塗布しておき、超音波プローブとカプラの
音響的なロスを少なくする必要がある。他の構成につい
ては、第1実施例と同様である。
【0029】このように構成された第4実施例により超
音波診断を行うには、第1実施例と同様に体腔内に挿入
された内視鏡に鉗子口から超音波プローブを挿通する。
そして、体腔内のターゲット近辺に超音波プローブの先
端を誘導し、湾曲レバーを操作しながら適宜位置に超音
波プローブの先端をセットする。その後、超音波振動子
を駆動させると、超音波振動子10から出射された超音
波ビーム36は、音響レンズ34でまずフォーカシング
された後、超音波ビーム出射窓9aを通過し、さらに超
音波伝達媒体11を経て音響カプラ35にてさらにフォ
ーカシングされ焦点範囲が近づけられ、ターゲットに適
正に照射されるようになる。
【0030】以上のごとく本実施例によれば、第1実施
例と同様に超音波プローブ先端の湾曲動作を確実に行わ
せることができるとともに、耐久性のある超音波プロー
ブとすることができる。さらに、細い管腔内の場合でタ
ーゲットが比較的に浅い場合には、超音波プローブの湾
曲機構を駆使しても超音波プローブとターゲットを適当
にスタンドオフさせることが困難となるが、本実施例で
は超音波プローブに音響カプラを装着しているので、超
音波ビームの焦点範囲を近づけ、スタンドオフしなくて
も焦点範囲を観察部位にあわせることが可能となり、迅
速かつ適正な超音波診断ができる。
【0031】図13は、本発明に係る各超音波プローブ
における、挿入部とコネクタ部との結合個所の実施例を
示したもので、超音波プローブの断面図である。挿入部
50とコネクタ部51とは、シース52延在方向に連続
して超音波プローブを構成する。シース52の内部に
は、コイルシャフト53が挿通されており、このコイル
シャフト53の先端に超音波振動子54を設けたハウジ
ング55が固定され、手元側の後端には口金56が半田
付け等で固定されている。この口金56は、電気的端子
57及びピン58を設けた回転子59にビス等で固定さ
れ、さらにケーブル60で端子57に接続することによ
り超音波振動子54と端子57とを電気的に接続してい
る。
【0032】コイルシャフト53が挿通されたシース5
2の後端は、回転子59を保持する本体61にはめ込
み、固定用ネジ62を外側から締め込むことによって、
シリコンゴム等で形成された固定用リング63を介して
本体61に固定されている。本体61の後端には、外側
からパイプ64がビス等で固定されている。シース52
の後端は、肉厚部60aに形成されている。この肉厚部
60aの範囲は、内視鏡のチャンネルや挿入部の体腔内
への挿入に影響がない限り、挿入部50の先端方向に延
ばしてもよい。こうして、コイルシャフト53、回転子
59等の可動部は、ベアリング65、Oリング66を介
して本体61等の固定部に回転自在に支持されている。
なお、超音波振動子54の周囲に充填されている超音波
伝達媒体液67は、シース52の内側全体にも及びコイ
ルシャフト53の回転を円滑にしている。
【0033】コネクタ部51の外側には、カバー68が
設けられる。この場合、パイプ64とカバー68とは接
着剤を介して固定し、シース52とカバー68との隙間
にはシリコンゴム等のゴム製接着剤69を充填して固定
してある。なお、ゴム製接着剤69は、シリコン系、ウ
レタン系でもよく、またエポキシ系接着剤等の一般的接
着剤でもよい。
【0034】次に、以上のごとく構成されている本実施
例の作用を説明する。コネクタ部51は、図示されてい
ない駆動部に接続されているので、ピン58からコイル
シャフト53を介して超音波振動子54に回転力が伝達
される。そして、超音波ビームの照射がなされ、端子5
7を介して電気信号の送受を行い、図示していない超音
波観測装置によって超音波断層像を描出する。
【0035】ところで、シース52を本体61に嵌め込
み固定する際は、治具を介して予めシース52の端部を
ラッパ状に形成しておくのであるが、シース52の端部
が十分な肉厚を有していないとラッパ状に拡げた場合に
薄くなり、固定用ネジ62で締め込んだ場合に損傷を招
いたり、座屈してしまうおそれがある。また、超音波プ
ローブで超音波診断する際、挿入部50を捩じったり押
し引きしたりするわけであるが、シース52の端部が十
分な肉厚を有していないと、シース52に加えられた負
荷が手元側に集中して亀裂等の損傷が生じるおそれがあ
る。
【0036】この点、本実施例は、シース52の端部に
十分な肉厚を形成しているので、ラッパ状に拡げた場合
に薄くなったり、固定用ネジ62で締め込んだ場合でも
損傷を招いたり、座屈してしまうおそれがなくなる。ま
た、シース52に加えられた負荷が手元側に集中しても
亀裂等の損傷が生じるおそれがない。さらに、シース5
2手元側とカバー68との隙間に、ゴム製接着剤69が
充填されていることにより、弾性による折れ止め効果が
生じ、シース52に捩じり、引っ張り等が生じても十分
耐えられる。
【0037】以上の実施例に記載された内容は、以下の
発明として捉えることもできる。 1.湾曲機構を設けた可撓性を有するシース内に超音波
振動子を設け、超音波振動子もしくはミラーを介してラ
ジアル走査もしくはリニア走査することにより超音波画
像診断する超音波プローブにおいて、前記湾曲機構を構
成する節輪を、熱溶着もしくは熱溶着した部材を介して
前記シースに固定したことを特徴とする超音波プロー
ブ。前記第1項によれば、湾曲機構を構成する節輪を、
熱溶着もしくは熱溶着した部材を介してシースに固定し
たので、湾曲が確実に行え、しかも耐久性のある超音波
プローブとすることができた。
【0038】2.前記湾曲機構を構成する節輪は、側面
に開口部が形成されていることを特徴とする前記第1項
記載の超音波プローブ。前記第2項によれば、節輪は側
面に開口部が形成されているので、湾曲機構を構成する
節輪をシースに直接固定でき、部品点数が減少し安価な
超音波プローブとすることができた。
【0039】3.側面に開口部を有し前記シースに熱溶
着された環状リングを介して、前記湾曲機構を構成する
節輪を接着固定したことを特徴とする前記第1項記載の
超音波プローブ。前記第3項によれば、側面に開口部を
有しシースに熱溶着された環状リングを介して、節輪を
固定しているので、節輪の固定作業が容易であるととも
に、節輪に加工を施していないので節輪の耐久性におい
て有利である。
【0040】4.前記シースに熱溶着され内面にネジ溝
を有し前記シースに熱溶着された環状リングを介して、
前記湾曲機構を構成する節輪を接着固定したことを特徴
とする前記第1項記載の超音波プローブ。前記第4項に
よれば、内面にネジ溝を有し前記シースに熱溶着された
環状リングを介して、湾曲機構を構成する節輪を接着固
定しているので、ネジ溝に溶融したシースが入り込むの
で確実な熱溶着を実現できる。
【0041】5.湾曲機構を設けた可撓性を有するシー
ス内に超音波振動子を設け、超音波振動子もしくはミラ
ーを介してラジアル走査もしくはリニア走査することに
より超音波画像診断する超音波プローブにおいて、前記
超音波振動子から出射される超音波ビームの出射窓とな
る前記シースの外側にプラスチック製音響カプラを設け
たことを特徴とする超音波プローブ。前記第5項によれ
ば、超音波ビームの出射窓となる前記シースの外側にプ
ラスチック製音響カプラを設けているので、超音波振動
子に固着されている音響レンズでフォーカシングされた
超音波ビームは、さらに音響カプラでフォーカシングさ
れ焦点範囲が近づけられ、ターゲットに適正に照射され
るようになる。
【0042】6.湾曲機構を設けた可撓性を有するシー
ス内に超音波振動子を設け、駆動部からの駆動力によっ
て超音波振動子もしくはミラーを介してラジアル走査も
しくはリニア走査することにより超音波画像診断する超
音波プローブにおいて、前記シースの手元側端部を肉厚
に形成して駆動部とのコネクタ内に設けられた固定用本
体との接続部とし、前記シースの手元側端部近傍と前記
コネクタを形成するカバーとの間にゴム製接着剤を充填
させたことを特徴とする超音波プローブ。前記第6項に
よれば、シースの手元側端部を肉厚に形成しているの
で、コネクタ内に設けられた固定用本体と接続する際に
ラッパ状に拡げても、損傷したり座屈してしまうおそれ
がない。また、シースの手元側端部近傍とコネクタを形
成するカバーとの間にゴム製接着剤を充填させているの
で、シースに捩じり、引っ張り等が生じても耐えられ
る。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の効果を奏する。請求項1によれば、湾曲機構を構成
する節輪を、熱溶着もしくは熱溶着した部材を介してシ
ースに固定したので、湾曲が確実に行え、しかも耐久性
のある超音波プローブとすることができた。請求項2に
よれば、節輪は側面に開口部が形成されているので、湾
曲機構を構成する節輪を直接シースに固定でき、部品点
数が減少し安価な超音波プローブとすることができた。
請求項3によれば、側面に開口部を有しシースに熱溶着
された環状リングを介して、節輪を固定しているので、
節輪の固定作業が容易であるとともに、節輪にに加工を
施していないので節輪の耐久性において有利である。請
求項4によれば、内面にネジ溝を有し前記シースに熱溶
着された環状リングを介して、湾曲機構を構成する節輪
を接着固定しているので、ネジ溝に溶融したシースが入
り込むので確実な熱溶着を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る超音波プローブを経内視鏡的
に使用した状態を示す概要図である。
【図2】同じく超音波プローブの湾曲部の詳細を示した
断面図、及びX−X断面図である。
【図3】同じく熱溶着する方法を示す説明図である。
【図4】同じく熱溶着後を示す断面図である。
【図5】同じく超音波プローブの先端部を湾曲させてい
る状態を示す斜視図である。
【図6】第2実施例に係る超音波プローブの先端部の断
面図である。
【図7】同じくシースの構成を示すための説明図、及び
X−X断面図、Y−Y断面図である。
【図8】同じく超音波プローブの挿入状況を示す説明図
である。
【図9】第3実施例に係る超音波プローブを経内視鏡的
に使用した状態を示す概要図である。
【図10】同じくシースと湾曲操作部との接続個所を示
す断面図である。
【図11】同じく超音波プローブの先端部の断面図であ
る。
【図12】第4実施例に係る超音波プローブの先端部の
断面図である。
【図13】超音波プローブの他の実施例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
9 シース 10 超音波振動子 11 超音波伝達媒体 12 金属リング(部材)(環状リング) 12a 孔 16 節輪 18 外皮チューブ 19 糸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湾曲機構を設けた可撓性を有するシース
    内に超音波振動子を設け、超音波振動子もしくはミラー
    を介してラジアル走査もしくはリニア走査することによ
    り超音波画像診断する超音波プローブにおいて、 前記湾曲機構を構成する節輪を、熱溶着もしくは熱溶着
    した部材を介して前記シースに固定したことを特徴とす
    る超音波プローブ。
  2. 【請求項2】 前記湾曲機構を構成する節輪は、側面に
    開口部が形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の超音波プローブ。
  3. 【請求項3】 側面に開口部を有し前記シースに熱溶着
    された環状リングを介して、前記湾曲機構を構成する節
    輪を接着固定したことを特徴とする請求項1記載の超音
    波プローブ。
  4. 【請求項4】 内面にネジ溝を有し前記シースに熱溶着
    された環状リングを介して、前記湾曲機構を構成する節
    輪を接着固定したことを特徴とする請求項1記載の超音
    波プローブ。
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