JPH08112057A - 魚体の除臓方法及び除臓装置及び除臓工具並びに魚体の開口方法及び開口装置 - Google Patents

魚体の除臓方法及び除臓装置及び除臓工具並びに魚体の開口方法及び開口装置

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JPH08112057A
JPH08112057A JP25227694A JP25227694A JPH08112057A JP H08112057 A JPH08112057 A JP H08112057A JP 25227694 A JP25227694 A JP 25227694A JP 25227694 A JP25227694 A JP 25227694A JP H08112057 A JPH08112057 A JP H08112057A
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fish
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Isao Notomi
勇生 納冨
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 魚体Fの頭部f5を残したままで、魚体Fか
ら鰓f7及び内臓類が簡単且つ確実に除去できるように
する。 【構成】 魚体Fに対し、鰓蓋f2の後端よりを対向押
圧して口部f6を開口させる。魚体Fの腹部を両側から
挟持して把持圧を加えておく。そして、魚体Fの口部f
6内へ、ドリル構造を有した除臓工具25を回転させつ
つ挿入し、所定深さ挿入した後、排出する。これによ
り、鰓f7及び内臓類の除去を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魚体の除臓方法及び除
臓装置及び除臓工具並びに魚体の開口装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】魚肉を運搬、流通又は販売し、若しくは
干物等に製造するに際しては、魚肉の鮮度を可及的に長
く維持させるうえで、予め、内臓類を取り除いておくの
がよいとされている。一般には、包丁を用いてまず、魚
体の頭部(鰓部分より前部)を切り落とし、腹部を開い
て内臓類(臓器、筋、膜、血溜まり、血管等)を掻き取
るようにしているが、この作業は非常に面倒であると共
にコツが要るので、早く、しかも的確に行うには相当の
熟練が必要であった。のみならず、このように処理され
た魚体は、頭部がないことに伴って見栄えが悪く、また
魚種が判別し難い等の難点があった。
【0003】そのため、頭部は残したまま、内臓類だけ
を除去することが望まれている。そこで従来では、魚体
の口部内へ棒状の掻出し器具を突っ込んで、手作業によ
り魚体の口部から内臓類を引っ張りだす方法(例えば特
開平4−66046号公報参照)や、魚体の口部へ吸引
パイプを挿入し、この吸引パイプを介してバキュームに
よって内臓類を吸い出す方法(例えば特開平3−106
33号公報参照)等が提案されている。なお、この後者
の方法ではある程度の自動化が可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した掻出し器具を
用いて内臓類を引っ張り出す方法では、包丁を用いる場
合ほどではないものの、やはり作業に熟練を要し、また
面倒であるため、依然として作業能率に劣る問題があっ
た。一方、バキューム方式で内臓類を吸い出す方法で
は、1匹の魚体に対して吸引パイプの挿入を何度も繰り
返すことで、その都度、挿入先位置や挿入長さを変える
必要があり、面倒であると共に、内臓類の完全な取り出
しが困難であった。また多少鮮度の落ちた魚肉や、元
来、肉質の柔らかい魚肉に対しては、内臓類だけでなく
肉質部分をも吸い出してしまうことがあり、甚だしい場
合には製品価値を失わせてしまうこともあった。
【0005】そして、何より重大なことは、これらの方
法では、いずれも、頭部内から鰓を取り除くことができ
ない、ということがある。すなわち、このように頭部に
鰓が残っていると、折角、内臓類の取り出しを行ってい
るにも拘わらず、魚肉の鮮度を維持させることが非常に
困難となるのである。本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたものであって、魚体の頭部を残したまま、この頭部
からの鰓の除去を可能として、魚肉の鮮度を長時間にわ
たって維持させることができるようにすると共に、鰓を
含め、内臓類の除去が熟練を要さずとも簡単且つ迅速
に、そして的確に行えるようにした魚体の除臓方法及び
除臓装置及び除臓工具並びに魚体の開口装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。請求項1に
係る魚体の除臓方法では、魚体に対し、鰓蓋の後端寄り
を左右対向して押圧することにより口部を開口させ、こ
の開口状態において口腔内の左右の鰓又は該鰓に対応す
る口腔膜に当接可能となる掻出し片を具備した除臓工具
を、魚体の口部から鰓の奥方まで挿入し、その後抜出す
ることで、鰓を除去することを特徴としている。
【0007】前記除臓工具には、掻出し片が挿入軸心回
りで螺旋状を描くようになったドリル構造を有したもの
を用い、該除臓工具を、遅くとも魚体の口部から抜出す
る時点で挿入軸心回りに回転させるようにすることが好
ましい。前記除臓工具は、魚体の口部から鰓を通過して
腹部奥方まで達するように挿入し、その後抜出すること
で鰓と共に内臓類をも除去することが好ましい。
【0008】魚体に対し、遅くとも前記除臓工具を口部
から抜出する時点で腹部の左右両側から把持圧を加える
ようにするのが好ましい。これらを具体化した好適例
(請求項5)としては、魚体に対し、鰓蓋の後端寄りを
左右対向して押圧することで口部を開口させると共に、
魚体の腹部に対してその左右両側面に把持圧を加え、こ
れらの状態を保持させつつ、螺旋状掻出し片が設けられ
てドリル構造を成す除臓工具を回転させながらその先端
部が魚体の口部から腹部奥方へ達するまで挿入し、その
後抜出することにより、鰓及び内臓類を口部から除去す
ることを特徴としている。
【0009】一方、請求項6に係る魚体の除臓装置によ
れば、魚体を鰓孔より後部において把持状に押圧保持す
る姿勢保持装置と、保持された魚体の口部を開口させる
開口装置と、掻出し片を有する除臓工具を魚体の口部内
へ挿入・排出可能に具備する臓器摘出装置とから成るこ
とを特徴としている。前記姿勢保持装置は、循環式コン
ベヤの長手方向に並設されていて魚体間の片面を鰓孔よ
り後部において支持する魚体支承体と、該魚体支承体の
上方で魚体の他の片面を鰓孔より後部において押圧する
魚体押圧手段で構成することができる。
【0010】また、魚体押圧手段は、魚体の形状によっ
て上下動する中空ローラを循環式コンベヤの長手方向に
並設して構成することができる。更に、魚体押圧手段
は、循環式コンベヤを、中空チューブ内に液体を注入し
て構成することができる。前記姿勢保持装置は、魚体の
片面を鰓孔より後部において支持する魚体支承体と、該
魚体支承体の上方でこれと対向状に設けられ魚体の他の
片面を鰓孔より後部において押圧する魚体押圧体とが、
それぞれ下部及び上部で互いに同期走行するように設け
られた循環式コンベヤの各搬送面を構成すべく多数づつ
連設されて成り、且つこれら両コンベヤの並走区間にお
ける所定領域で魚体支承体と魚体押圧体とを相対的に近
接・離反可能にする把持圧付加装置が付設された構成と
することができる。
【0011】前記姿勢保持装置の側方に、魚体支承体及
び魚体押圧体の複数組によって保持された複数の魚体に
対して同期的な除臓処理を可能とすべく、複数の臓器摘
出装置が並設された構成とすることができる。前記臓器
摘出装置には、除臓工具をその挿入軸心に回りで回転さ
せる回転機構を具備させた構成とすることができる。
【0012】請求項13に係る除臓工具としては、回転
軸心まわりに掻出し片が螺旋状に突出してドリル構造を
有し、且つ先端部には掻出し片を具備しない先細り状の
テーパ部が設けられて成ることを特徴としている。前記
掻出し片は、根元寄りのねじれ角が緩傾斜に形成された
構造とすることも可能である。
【0013】前記掻出し片又は前記テーパ部に噴水孔が
形成されており、該噴水孔が前記回転軸心に沿って根元
部へ抜ける給水路と連通された構成とすることができ
る。請求項13に係る魚体の開口方法によれば、魚体に
対し、鰓蓋の後端寄りを左右対向して押圧すると共に、
これと並行して該鰓蓋の後端寄りを前方斜め下向きに引
き出すような力を加えることで魚体の口部を開口させる
ことを特徴としている。
【0014】請求項16に係る魚体の開口装置によれ
ば、魚体に対して左右の鰓蓋の各後端寄りに当接可能な
一対の開口操作片と、これら開口操作片を相対的に近接
・離反可能とする駆動機構とを有して成ることを特徴と
している。前記開口操作片が前記駆動機構により相互近
接された状態のときに、両開口操作片を魚体の前方斜め
下向きに移動させる開口援助機構を付設することも可能
である。
【0015】前記開口操作片は、魚体の姿勢保持のため
魚体の腹部を対向押圧する一対の部材と各々一体的に設
けられ、これら部材の相対移動機構により近接・離反可
能な構成とすることも可能である。
【0016】
【作用】本発明では、回転軸心まわりに螺旋状の掻出し
片が設けられてドリル構造を有するようになった除臓工
具を用いるものであり、この除臓工具を回転させつつ、
魚体の口部内へ挿入させるようにする。そのため、鰓に
対応する位置に除臓工具が挿入された時点で、この除臓
工具に鰓が食いつき、引きちぎられ口部から魚体の外方
へと排出される。また、除臓工具の先端部を魚体の腹部
奥方へ達するまで挿入させれば、鰓に続いて内臓類が同
様に、引きちぎられ或いは切断されつつ口部から魚体の
外方へと排出される。
【0017】魚体に対して除臓工具を挿入する際には口
部を開口状態に保持させる必要が生じるが、このため
に、魚体の鰓蓋を左右両側から対向押圧するようにして
いる。すなわち、鰓蓋を左右両側から対向押圧すると、
魚体の頭部が、下顎を前方へ突き出すようにしながら上
を向くようになり、その結果、口部が自ずと開口状態に
なるのである。
【0018】鰓蓋を強く押し込んでも、鰓蓋の内側には
鰓(鰓弓)とその内側に骨質の硬い部分とそれに繋る咽
頭膜があるので、鰓蓋が頭部内へ入り込んでしまうよう
なことはなく、むしろ、口腔内において鰓や鰓に対応す
る部分の口腔膜を内側へ張り出させることができる。こ
のようにしておけば、除臓工具を挿入したときに、この
除臓工具に対して鰓を食いつかせ易くなり、鰓の除去が
確実となる利点がある。
【0019】なお、死後硬直が進んだ魚体、半解凍状態
にある魚体、或いは元来、魚肉が硬い魚体等に対して
は、口部開口の確実性を得るために、鰓蓋を左右両側か
ら対向押圧するのに並行して、これら両押圧部分を魚体
の前方斜め下向きに引き出すようにするとよい。また、
魚体の腹部に対してその左右両側から把持圧をかけるよ
うにしておくと、除臓工具に対して内臓類を食いつかせ
易くなり、内臓類の除去が確実となると共に、魚体の形
くずれを防止できる利点がある。
【0020】このような魚体の口部開口(鰓蓋の押
圧)、除臓工具の挿入・排出、魚体腹部への把持圧付加
(腹部の押圧)は、いずれも、機械化及び自動化が可能
であり、これによって飛躍的な作業効率(生産性)の向
上を図ることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図4乃至図8は本発明に係る魚体Fの除臓装置1の
第1実施例を示すものであり、また図1乃至図3はこの
除臓装置1による処理状況を示している。この除臓装置
1は、魚体Fを横に寝かせて静置状態にしたうえで次々
と搬送する姿勢保持装置2と、この姿勢保持装置2によ
り搬送中にある魚体Fの口部f6を開かせる開口装置3
(図7参照)と、この魚体Fから口部f6を介して鰓f
7や内臓類を取り出す臓器摘出装置4とから成る。
【0022】姿勢保持装置2は、上部及び下部で互いに
二階建て状に配され、且つ同期走行するように設けられ
た一対の循環式コンベヤ7及び8を具備して成り、また
これら両コンベヤ7,8の並走区間における所定領域に
把持圧付加装置9が付設された構成となっている。下部
コンベヤ8は、上部コンベヤ7よりも少なくとも前方側
(図4左側)へ長く張り出して形成されている。
【0023】下部コンベヤ8は、図5に示すように互い
に平行して一体的に走行可能とされた主コンベヤ8Aと
副コンベヤ8Bとから成る。主コンベヤ8Aは、図6及
び図7に示すように多数の魚体支承体10が2本のエン
ドレスチェーン11の外周側に連設され、これら魚体支
承体10によって搬送面が構成されるようになってい
る。各魚体支承体10は、魚体Fにおける下側の片面
を、鰓孔f1より後部側(図1(a)参照)において支
承するものである。12はガイドレールである。
【0024】また副コンベヤ8Bは、多数の頭部支承体
13が1本のエンドレスチェーン14の外周側に連設さ
れ、これら頭部支承体13によって搬送面が構成される
ようになっている。この副コンベヤ8Bは、主コンベヤ
8Aの補助として設けられたものであって、場合によっ
て不要とすることも可能である。上部コンベヤ7は、多
数の魚体押圧体15が2本のエンドレスチェーン16の
外周側に連設され、これら魚体押圧体15によって搬送
面が構成されるようになっている。各魚体押圧体15
は、上記魚体支承体10に支承された魚体Fにおける上
側の片面を、鰓孔f1より後部側(図1(a)参照)に
おいて押圧するようになっている。
【0025】魚体支承体10及び魚体押圧体15は、い
ずれも図8に示すようにクシ歯状に突出する折曲辺部1
0a,15aを両側長辺部に有した長皿状に形成されて
いる。そして、上下のコンベヤ7,8は、互いの並走区
間において、これら魚体支承体10と魚体押圧体15と
を上下で対向させ、それぞれの折曲辺部10a,15a
を交互に噛み合わせ得るような状態を常に維持する。
【0026】なお、上記頭部支承体13は、半円筒状に
形成されている。魚体支承体10や頭部支承体13に
は、水、氷、血、油成分等を滴下させるための貫通孔
(図示略)を形成しておいてもよい。把持圧付加装置9
は、魚体支承体10と魚体押圧体15とを相対的に近接
・離反可能にするものであって、具体的には図6に示す
ように魚体押圧体15の通過部上方に揺動自在に設けら
れた押下げローラ18を、流体圧シリンダ等の押下げ具
19によって上下動させる構造となっている。即ち、押
下げローラ18を下降させるようにすれば魚体押圧体1
5が押し下げられるので、魚体支承体10と魚体押圧体
15との間で挟持される魚体Fに、腹部の左右両側から
の把持圧を加えることができる。
【0027】本実施例では、互いに隣接する3組の魚体
支承体10と魚体押圧体15との組み合わせに対して、
同時に相互近接・離反が行えるよう、3つの把持圧付加
装置9を設けてある。なお、後述するように各把持圧付
加装置9は、押下げローラ18によって魚体押圧体15
を押し下げた状態のまま、所定距離だけ当該魚体押圧体
15と同走することができるようになっている。
【0028】前記開口装置3は、魚体Fに対して左右の
鰓蓋f2の各後端寄りに当接可能な上下一対の開口操作
片20,21を有している。本実施例では、図7及び図
8に示すように上部の開口操作片20は上部コンベヤ7
の各魚体押圧体15に付設し、また下部の開口操作片2
1は下部コンベヤ8の各魚体支承体10に付設した。従
って、これら開口操作片20,21は、魚体支承体10
及び魚体押圧体15を相対的に近接・離反可能とする把
持圧付加装置9の動作を受けて、同様に相対的な近接・
離反を行うようになっている。即ち、上記把持圧付加装
置9は、開口装置3の駆動機構をも兼ねている。また開
口装置3は、把持圧付加装置9と同数(3つ)だけ設け
られていることになる。
【0029】これら開口操作片20,21は、いずれも
ウレタン系の軟質樹脂又は合成ゴム等により形成されて
いる。なお、開口操作片20,21は、金属帯板材をU
字状に折曲すること等によって形成することもできる。
開口操作片20,21を魚体Fの鰓蓋f2に対してそれ
らの後端寄りに当接させ、対向状に押圧すると、図1に
示すように魚体Fは、下顎f3を前方へ突き出すように
しながら頭頂部f4を支点として頭部f5を反り上げる
ようになり、これによって連動的に口部f6が開口する
ようになる。
【0030】前記臓器摘出装置4は、図5及び図7に示
すように姿勢保持装置2の側方において上下のコンベヤ
7,8の走行方向と直交する向きに設けられたドリル構
造を有する除臓工具25と、この除臓工具25をその軸
心回りで回転可能にするモータ等の回転機構28と、除
臓工具25を上下のコンベヤ7,8相互間(魚体支承体
10と魚体押圧体15との間)へ挿入・排出可能にする
進退機構29と、この進退機構29を含めた全体を上下
のコンベヤ7,8と所定距離だけ同走させる送り機構3
0とを具備して成る。
【0031】除臓工具25及び回転機構28は、開口装
置3に対応するように(即ち、3組)設けられている。
除臓工具25は、上記したようにドリル構造を有したも
のであり、外周面に螺旋状の溝25aが形成されている
ので、これを軸心まわりで回転させながら魚体F内へ挿
入した場合、鰓f7や内臓類が溝25a内に挟まれ又は
引っ掛かり若しくは吸い出される状態となって食いつ
き、魚体Fから引きちぎられ或いは切断されるようにな
る。そのため、魚体Fの腹部内にあって、図3(b)に
示すように背骨f8に沿って付着しているような血溜ま
り(腎臓)や筋又は血管類f9までも、確実且つ綺麗に
除去できるものとなる。
【0032】そして、これらの鰓f7や内臓類は、除臓
工具25の溝25aに沿って口部f6から魚体Fの外方
へと排出されるようになる。このように、除臓工具25
は、溝25aの開口縁部によって螺旋状の掻出し片が構
成されているものである。なお、この掻出し片(溝25
a)が回転軸心に対して交差するねじれ角は、あまり急
過ぎないものが好適である。また、溝25aの溝深さが
あまり大きすぎないことも、詰まりや絡み付きを防止す
る(排出性)うえで必要である。
【0033】除臓工具25はドリル構造以外のものにす
ることも可能で、例えば掻出し片が連続した螺旋状では
なく、1つ1つが独立した円環状突出状態となるブロー
チ構造にすることが可能である。除臓工具25の先端部
には、掻出し片を具備しない先細り状のテーパ部25b
が設けられている。好ましくは、テーパ部25bの外周
面に弾丸状の曲面を付与するとよい。このようにテーパ
部25bを設けることにより、魚体Fへの挿入時におい
ていたずらに内臓類を傷つけて腹部内に血をまき散らす
ことが防止できる(血をまき散らした状態では鮮度低下
を早め、また味を落とす原因となる)と共に、魚肉や骨
に傷を付けるのを防止することもできる。また、魚体F
への挿入も円滑且つ直進して行える利点がある。
【0034】除臓工具25の直径は、魚体F内へ挿入し
たときに、掻出し片が口腔内の左右の鰓f7(又は鰓f
7に対応する口腔膜)に当接可能となる必要があること
は言うまでもないが、その目安としては、開口状態とさ
れた魚体Fの口部f6に対してその6〜7割程度を占め
る寸法とするのが妥当である。除臓工具25の長さは、
図2に示すように魚体Fへの挿入長さXと非挿入長さY
とを加えた寸法が必要である。挿入長さXは、魚体Fの
体長Lの1/2Lよりやや短い程度をおおよその目安と
する。例えば、体長Lが270mmの魚体Fに対して用
いる場合、挿入長さXは120mm前後とする。また、
非挿入長さYは、魚体Fの口部f6から鰓f7や内臓類
を排出するうえで滞留が生じない距離を確保するなら
ば、特に限定はされるものではない。
【0035】なお、この非挿入長さYに相当する根元部
において、掻出し片(溝25a)のねじれ角を緩傾斜に
形成しておくことで、鰓f7や内臓類の排出を促進さ
せ、滞留の防止を図るようにすることも可能である。前
記回転機構28による除臓工具25の回転速度は、直径
13mmの除臓工具25の場合、70rpm程度とし
た。
【0036】前記進退機構29及び送り機構30は、い
ずれも摺動案内機構31,32に沿って移動テーブル3
3,34が移動自在に保持され、これら移動テーブル3
3,34が流体圧シリンダ、チェーン伝動、ボールネジ
機構等の適宜駆動手段(図示略)によって駆動されるよ
うになったものである。これら進退機構29と送り機構
30とによる動作の組み合わせにより、除臓工具25
は、図5に示すように姿勢保持装置2に対して平面長方
形繰り返し運動を行うようになっている。
【0037】送り機構30の移動テーブル34には、図
7に示すように支柱38及び姿勢保持装置2へ向けて突
出する張出フレーム39を介して、前記した把持圧付加
装置9及び開口装置3が設けられている(図6参照)。
そのため、姿勢保持装置2における魚体支承体10及び
魚体押圧体15の同期走行をいちいち停止させることな
く、把持圧付加装置9及び開口装置3の作動が行えると
共に、上記臓器摘出装置4の作動(除臓工具25の挿入
・排出)も同期的に行えるものである。
【0038】次に、本発明に係る魚体Fの開口方法及び
除臓方法を、上記構成の除臓装置1の動作に基づいて説
明する。まず、姿勢保持装置2(図4参照)に対し、下
部コンベヤ8の上流部で各魚体支承体10に魚体Fを載
せてゆく。この作業は人手により行っても適宜供給装置
により機械的に行ってもよい。
【0039】魚体支承体10上の魚体Fが上部コンベヤ
7の上流部下方まで搬送されると、その上部から魚体押
圧体15が被せられる(図1(a)参照)。そして、更
に搬送が進み、3つの把持圧付加装置9に対してそれぞ
れの下部に、魚体Fを間へ挟んだ魚体支承体10及び魚
体押圧体15が達したとする。このとき、まず、臓器摘
出装置4において送り機構30が作動を開始して、把持
圧付加装置9、開口装置3及び回転機構28を、魚体支
承体10及び魚体押圧体15と同走させる。
【0040】この同走状態において、把持圧付加装置9
が作動して魚体押圧体15を押し下げ、魚体Fの腹部に
その左右両側から把持圧をかける。これにより魚体Fで
は内臓類が腹部の中央へ寄せられる。またこのとき、同
時に開口装置3における開口操作片20,21が魚体F
の鰓蓋f2の後端寄りを対向押圧するようになるので、
魚体Fは頭部f5を反り上げながら口部f6を開口させ
る。
【0041】なお、鰓蓋f2を強く押し込んでも、鰓蓋
f2の内側には鰓(鰓弓)f7と骨質部f10とそれに
繋がった鰓内側の咽頭膜f11(図1(b)及び(c)
参照)があるので、鰓蓋f2が頭部f5内へ入り込んで
しまうようなことはなく、むしろ、口腔内において鰓f
7(又は鰓f7に対応する口腔膜)を内側へ張り出させ
ることができる。このようにしておけば、除臓工具25
を挿入したときに、この除臓工具25に対して鰓f7を
食いつかせ易くなり、その除去が確実となる利点があ
る。
【0042】魚体Fの口部f6を開口させた後は、臓器
摘出装置4において回転機構28及び進退機構29が共
に作動を開始して、除臓工具25を回転させつつ魚体F
の口部f6内へ挿入する。これにより、鰓f7及び内臓
類(血溜まりや筋又は血管類f9を含む)が口部f6を
介して魚体Fの外部へ排出される。進退機構29は、除
臓工具25が所定の挿入深さ(図2参照)に達した後、
逆動作を開始し、除臓工具25を、残る全ての内臓類と
共に魚体Fから排出する。
【0043】その後、必要に応じて魚体Fの腹部内へ高
圧水を噴射するか又はしないで、把持圧付加装置9及び
送り機構30が動作停止及び復帰動作を行い、これによ
って1サイクルが終了する。図9及び図10は本発明に
係る魚体の除臓装置1の第2実施例を示すものであり、
前記第1実施例と最も異なるところは、開口装置3の開
口操作片20,21が開口援助機構40に対して設けら
れている点にある。
【0044】開口援助機構40は、上下一対のエンドレ
スチェーン41,42を、姿勢保持装置2の上部コンベ
ヤ7及び下部コンベヤ8の各側方に沿い、且つ、それら
の上流側から下流側へ向けて徐々に離反するように斜め
に架設されて成る。図10に示す符号43はスプロケッ
トであり、上流側又は下流側の一方が駆動される。そし
て、これら上下のエンドレスチェーン41,42は、互
いに同期して循環走行可能とされていると共に、上部コ
ンベヤ7及び下部コンベヤ8に対しても同期走行可能
(走行速度が同速なのではなく、上部コンベヤ7及び下
部コンベヤ8と並走する状態が維持されるという意味で
ある)になっている。
【0045】上部エンドレスチェーン41の外周側に
は、所定間隔をおいて複数の開口操作片20が取り付け
られ、下部エンドレスチェーン42の外周側には、上部
の開口操作片20と対向する位置付けで複数の開口操作
片21が取り付けられている。これら開口操作片20,
21の形状や材質については、第1実施例と略同様であ
る。
【0046】図9に示すように、上下のエンドレスチェ
ーン41,42における並走区間において、下部エンド
レスチェーン42は固定された下部ガイドレール45上
を走行するようになっている。一方、上部エンドレスチ
ェーン41は、流体圧シリンダ等の駆動具46によって
昇降可能とされた上部ガイドレール47により下向きに
押圧付勢されるようになっている。そのため、駆動具4
6が下向きに伸出動作すれば、上部エンドレスチェーン
41は上部ガイドレール47を介して下降し、下部エン
ドレスチェーン42に近接する、即ち、開口操作片2
0,21が相互近接するようになっている。このよう
に、駆動具46及び上部ガイドレール47は開口操作片
20,21(開口装置3)における駆動機構48を構成
するようになっている。
【0047】このような構成であるため、姿勢保持装置
2の魚体支承体10及び魚体押圧体15によって保持さ
れた魚体Fが搬送されてゆく過程において、開口装置3
が作動し、開口操作片20,21が魚体Fの鰓蓋f2を
対向押圧させた後は、これら両開口操作片20,21が
魚体支承体10及び魚体押圧体15と同走するものの、
その走行方向は魚体支承体10及び魚体押圧体15から
徐々に離反するようになっている。従って、鰓蓋f2
は、強制的に魚体Fの前方斜め下向きに移動させるよう
になっている。
【0048】そのため、魚体Fの口部f6を確実に開口
させることができるものであり、例えば魚体Fとして死
後硬直が進んだもの、半解凍状態にあるもの、或いは元
来、魚肉が硬いもの等に対しても、開口に失敗がない。
なお、図10に示した魚体Fの保持向きは、これを表裏
逆向きにしてもよいものである。
【0049】図11は除臓装置1の第3実施例を、図1
2は同じく第4実施例を示すもので、特に、魚体押圧手
段15を異なる構成としたものである。図11の第3実
施例においては、下部コンベヤ8に並設した魚体支承体
10に上方で相対する上部コンベヤ7は魚体Fの形状に
よって上下動する中空ローラ115を循環回走するコン
ベヤ7の長手方向に並設したものであり、中空ローラ1
15はその中空部が芯棒115Aによって支えられつつ
上下動しながら自転し、魚体Fの形状にフィットして押
圧するものである。なお、中空ローラ115はステンレ
ス等の金属体、樹脂等で作成することができる。
【0050】図12の第4実施例では上部の循環式コン
ベヤ7を、ゴム、柔軟樹脂等によって作成した中空チュ
ーブ215で構成し、その中に水その他の液体315を
注入したものであり、チューブ215が液体315の比
重によって魚体Fの形状にフィットして押圧するもので
ある。ところで、本発明者は、図13に示すような魚体
Fの自動加工装置50を開発し、既に特許出願している
(特願平6−90319号)。
【0051】この自動加工装置50は、無負荷状態にあ
るときは断面V字状を呈するエンドレスの搬送帯51
と、この搬送帯51を循環走行させる駆動装置52と、
搬送帯51の中途部上方側に設けられた回転刃53とか
ら成る。54は散水管である。搬送帯51は、カーボン
ブラックを多量に含んだ合成ゴム等により形成されてお
り、駆動装置52の両反転ローラ55に搬送帯51を掛
け渡して走行させた場合、搬送帯51は各反転ローラ5
5に巻回される部分が平坦状に展開した状態とされ、反
転ローラ55の相互間領域では、元のV字状断面に復元
した状態とされる。
【0052】そのため、搬送帯51を循環走行させつ
つ、その上流側から搬送帯51上へ魚体Fを装入さえす
れば、魚体Fは、その胴体部の両側面を搬送帯51のV
字状断面領域で挟持され、センター位置での立ち姿勢を
保持されたまま自動的に回転刃53の位置まで搬送され
るようになり、この回転刃53によって背部又は腹部か
ら確実且つ等分状に切開されるものである。
【0053】このような自動加工装置50を、本発明に
係る除臓装置1の下流側へ設置して、除臓装置1から自
動加工装置50への魚体Fの移載が自動的に行われるよ
うにしておけば、干物を製造するうえでの前処理ライン
として、人手を徹底的に省き、しかも頭部付きの見栄え
のよい干物を、確実且つ極めて高能率で製造する画期的
なものとなる。
【0054】本発明者の実験によれば、手作業又は吸引
パイプを用いた従来の方法によって干物の前処理をした
場合、16〜18人もの作業者を必要として行う作業
が、上記自動加工装置50と除臓装置1との組み合わせ
においては僅か3人又はそれ以下の作業者だけで十分と
なり、実に80%を遙に上回る省力化が可能となること
が確かめられている(なお、除臓装置1だけを用いた場
合でも上記作業に5人で対応できるものであり、70%
を超える省力化が可能であった)。
【0055】ところで、本発明は、上記各実施例に限定
されるものではない。例えば、魚体Fに対する除臓工具
25の挿入量を鰓f7をやや超えた程度にして、鰓f7
の除去だけを行い、内臓類等については、従来の吸引パ
イプを用いた方法等で除去するようなことも可能であ
る。除臓工具25は、魚体Fに対する挿入・排出時には
回転させないものとしてもよい。また、魚体Fの腹部に
把持圧を加えるのは、除臓工具25を挿入した後でもよ
い。
【0056】姿勢保持装置2の把持圧付加装置9、開口
装置3、及び除臓工具25の回転機構28は、姿勢保持
装置2と同期走行する構成とすることが限定されるもの
ではなく、姿勢保持装置2の作動(搬送)を必要に応じ
て停止させるようにしてもよい。除臓工具25におい
て、図示は省略するが、掻出し片又は前記テーパ部25
bに噴水孔を形成しておき、この噴水孔を回転軸心に沿
って根元部へ抜けるように穿設した給水路と連通してお
くことが可能である。このようにすれば、除臓工具25
による鰓f7や内臓類の排出中又は排出後において、当
該除臓工具25を介して高圧水を魚体F内へ噴射するこ
とができ、魚体F内の血を綺麗に排出することができ
る。
【0057】姿勢保持装置2において、魚体支承体10
を魚体押圧体15へ近接・離反させるようにしたり、魚
体支承体10及び魚体押圧体15の双方を互いに近接・
離反させたりしてもよい。また開口装置3においても同
様に、開口操作片20を21へ近接・離反させたり、開
口操作片20,21の双方を互いに近接・離反させたり
することも可能である。
【0058】
【発明の効果】本発明は、上述の構成を具備するもので
あって、魚体の頭部を残したまま、この頭部からの鰓の
除去が可能となり、魚肉の鮮度を長時間にわたって維持
させることができるようになった。従って、魚肉を運
搬、流通又は販売し、若しくは干物等に製造する各種関
連業界にとって与える効果は極めて甚大である。
【0059】しかも、鰓を含め、内臓類の除去が熟練を
要することなく簡単且つ迅速に、そして的確に行えるも
のであり、作業能率の飛躍的向上が可能となった。更
に、これらの機械化及び自動化が、構造簡潔にして且つ
低コストで製作できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】魚体の口部を開口させる状況を説明するもので
あって、(a)は魚体の側面図、(b)は口部開口前の
魚体を上から見た図、(c)は口部開口後の魚体を上か
ら見た図である。
【図2】魚体に対する除臓工具の挿入寸法関係を示す側
面図である。
【図3】魚体に対する除臓工具の挿入状況を説明するも
のであって、(a)は魚体の正面図、(b)は正面断面
図である。
【図4】除臓装置の第1実施例を示す概略側面図であ
る。
【図5】図4のA−A線矢視図である。
【図6】図4のB部拡大図である。
【図7】図6のC−C線断面図である。
【図8】魚体支承体及び魚体押圧体を示す斜視図であ
る。
【図9】除臓装置の第2実施例における要部を示す側断
面図である。
【図10】図9のD−D線断面図である。
【図11】除臓装置の第3実施例を示す側断面図であ
る。
【図12】除臓装置の第4実施例を示す側断面図であ
る。
【図13】本発明者が先に出願した自動加工装置の作動
原理を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 除臓装置 2 姿勢保持装置 3 開口装置 4 臓器摘出装置 7 下部コンベヤ 8 上部コンベヤ 9 把持圧付加装置 10 魚体支承体 15 魚体押圧体 20 開口操作片 21 開口操作片 25 除臓工具 25b テーパ部 28 回転機構 40 開口援助機構 48 駆動機構 F 魚体 f2 鰓蓋 f6 口部 f7 鰓

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚体(F)に対し、鰓蓋(f2)の後端
    寄りを左右対向して押圧することにより口部(f6)を
    開口させ、この開口状態において口腔内の左右の鰓(f
    7)又は該鰓(f7)に対応する口腔膜に当接可能とな
    る掻出し片を具備した除臓工具(25)を、魚体(F)
    の口部(f6)から鰓(f7)の奥方まで挿入し、その
    後抜出することで、鰓(f7)を除去することを特徴と
    する魚体の除臓方法。
  2. 【請求項2】 前記除臓工具(25)には、掻出し片が
    挿入軸心回りで螺旋状を描くようになったドリル構造を
    有したものを用い、該除臓工具(25)を、遅くとも魚
    体(F)の口部(f6)から抜出する時点で挿入軸心回
    りに回転させるようにすることを特徴とする請求項1記
    載の魚体の除臓方法。
  3. 【請求項3】 前記除臓工具(25)は、魚体(F)の
    口部(f6)から鰓(f7)を通過して腹部奥方まで達
    するように挿入し、その後抜出することで鰓(f7)と
    共に内臓類をも除去することを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載の魚体の除臓方法。
  4. 【請求項4】 魚体(F)に対し、遅くとも前記除臓工
    具(25)を口部(f6)から抜出する時点で腹部の左
    右両側から把持圧を加えるようにすることを特徴とする
    請求項1記載乃至請求項3のいずれかに記載の魚体の除
    臓方法。
  5. 【請求項5】 魚体(F)に対し、鰓蓋(f2)の後端
    寄りを左右対向して押圧することで口部(f6)を開口
    させると共に、魚体(F)の腹部に対してその左右両側
    面に把持圧を加え、これらの状態を保持させつつ、螺旋
    状掻出し片が設けられてドリル構造を成す除臓工具(2
    5)を回転させながらその先端部が魚体(F)の口部
    (f6)から腹部奥方へ達するまで挿入し、その後抜出
    することにより、鰓(f7)及び内臓類を口部(f6)
    から除去することを特徴とする魚体の除臓方法。
  6. 【請求項6】 魚体(F)を鰓孔(f1)より後部にお
    いて把持状に押圧保持する姿勢保持装置(2)と、保持
    された魚体(F)の口部(f6)を開口させる開口装置
    (3)と、掻出し片を有する除臓工具(25)を魚体
    (F)の口部(f6)内へ挿入・抜出可能に具備する臓
    器摘出装置(4)とから成ることを特徴とする魚体の除
    臓装置。
  7. 【請求項7】 前記姿勢保持装置(2)は、循環式コン
    ベヤ(8)の長手方向に並設されていて魚体間の片面を
    鰓孔(f1)より後部において支持する魚体支承体(1
    0)と、該魚体支承体(10)の上方で魚体(F)の他
    の片面を鰓孔(f1)より後部において押圧する魚体押
    圧手段(15)とよりなることを特徴とする請求項6記
    載の魚体の除臓装置。
  8. 【請求項8】 魚体押圧手段(15)は、魚体(F)の
    形状によって上下動する中空ローラ(115)を循環式
    コンベヤ(7)の長手方向に並設してなるを特徴とする
    請求項7記載の魚体の除臓装置。
  9. 【請求項9】 魚体押圧手段(15)は、循環式コンベ
    ヤ(7)を、中空チューブ(215)内に液体(31
    5)を注入してなるを特徴とする請求項7記載の魚体の
    除臓装置。
  10. 【請求項10】 前記姿勢保持装置(2)は、魚体
    (F)の片面を鰓孔(f1)より後部において支持する
    魚体支承体(10)と、該魚体支承体(10)の上方で
    これと対向状に設けられ魚体(F)の他の片面を鰓孔
    (f1)より後部において押圧する魚体押圧体(15)
    とが、それぞれ下部及び上部で互いに同期走行するよう
    に設けられた循環式コンベヤ(7,8)の各搬送面を構
    成すべく多数づつ連設されて成り、且つこれら両コンベ
    ヤ(7,8)の並走区間における所定領域で魚体支承体
    (10)と魚体押圧体(15)とを相対的に近接・離反
    可能にする把持圧付加装置(9)が付設されていること
    を特徴とする請求項6記載の魚体の除臓装置。
  11. 【請求項11】 前記姿勢保持装置(2)の側方に、魚
    体支承体(10)及び魚体押圧体(15)によって保持
    された複数の魚体(F)に対して同期的な除臓処理を可
    能とすべく、複数の臓器摘出装置(4)が並設されてい
    ることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載
    の魚体の除臓装置。
  12. 【請求項12】 前記臓器摘出装置(4)には、除臓工
    具(25)をその挿入軸心に回りで回転させる回転機構
    (28)が具備されていることを特徴とする請求項6乃
    至請求項11のいずれかに記載の魚体の除臓装置。
  13. 【請求項13】 回転軸心まわりに掻出し片が螺旋状に
    突出してドリル構造を有し、且つ先端部には掻出し片を
    具備しない先細り状のテーパ部(25b)が設けられて
    成ることを特徴とする魚体(F)の除臓に用いられる魚
    体の除臓工具。
  14. 【請求項14】 前記掻出し片は根元寄りのねじれ角が
    緩傾斜に形成されていることを特徴とする請求項13記
    載の魚体の除臓工具。
  15. 【請求項15】 前記掻出し片又は前記テーパ部(25
    b)に噴水孔が形成されており、該噴水孔が前記回転軸
    心に沿って根元部へ抜ける給水路と連通されていること
    を特徴とする請求項13又は請求項14に記載の魚体の
    除臓工具。
  16. 【請求項16】 魚体(F)に対し、鰓蓋(f2)の後
    端寄りを左右対向して押圧すると共に、これと並行して
    該鰓蓋(f2)の後端寄りを前方斜め下向きに引き出す
    ような力を加えることで魚体(F)の口部(f6)を開
    口させることを特徴とする魚体の開口方法。
  17. 【請求項17】 魚体(F)に対して左右の鰓蓋(f
    2)の各後端寄りに当接可能な一対の開口操作片(2
    0,21)と、これら開口操作片(20,21)を相対
    的に近接・離反可能とする駆動機構とを有して成ること
    を特徴とする魚体の開口装置。
  18. 【請求項18】 前記開口操作片(20,21)が前記
    駆動機構(48)により相互近接された状態のときに、
    両開口操作片(20,21)を魚体(F)の前方斜め下
    向きに移動させる開口援助機構(40)が付設されてい
    ることを特徴とする請求項16記載の魚体の開口装置。
  19. 【請求項19】 前記開口操作片(20,21)は、魚
    体(F)の姿勢保持のため魚体(F)の腹部を対向押圧
    する一対の部材(10,15)と各々一体的に設けら
    れ、これら部材(10,15)の相対移動機構(9)に
    より近接・離反可能になされていることを特徴とする請
    求項16記載の魚体の開口装置。
JP25227694A 1994-10-18 1994-10-18 魚体の除臓方法及び除臓装置及び除臓工具並びに魚体の開口方法及び開口装置 Pending JPH08112057A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011041502A (ja) * 2009-08-20 2011-03-03 R:Kk 海産物加工器
CN109619157A (zh) * 2018-11-21 2019-04-16 华中农业大学 淡水鱼自动去头去内脏装置
CN114190423A (zh) * 2021-11-17 2022-03-18 武汉轻工大学 鱼体加工设备
CN114208872A (zh) * 2021-11-17 2022-03-22 武汉轻工大学 鱼体加工设备及其控制方法

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