JPH081114A - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

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JPH081114A
JPH081114A JP13474194A JP13474194A JPH081114A JP H081114 A JPH081114 A JP H081114A JP 13474194 A JP13474194 A JP 13474194A JP 13474194 A JP13474194 A JP 13474194A JP H081114 A JPH081114 A JP H081114A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強力で能率的な洗浄装置の提供を目的とす
る。 【構成】 本発明は複合振動を与える手段を備えた振動
板と、該振動板を吊下げる防振スプリングと、振動板の
下部にあって洗浄液に浸漬する被洗浄物の支持手段と、
被洗浄物の昇降手段とを備えたことを特徴とする洗浄装
置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種の機械部品,電子部
品,文具,雑貨等々の構成部品を洗浄する工業用の洗浄
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フロンやトリクロロエタンなどの有機溶
剤が、ガラス,プラスチック,金属などの工業用洗浄に
多量に使用されていた。近年、オゾン層の破壊,地球環
境汚染等の関係から、これら溶剤の使用が制限されるこ
とになり、これに代る洗浄剤の開発が要望されている。
また、アルカリ洗浄液を用い、超音波式,噴流式,スプ
レー式などの手段によって前記各部品の洗浄がおこなわ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の洗浄方法に
よるものは時間がかかり、能率的ではない。一方、前記
のように有機溶剤の使用が制限され、これに代る同等の
性能と取扱のできる安全な洗浄剤の開発がおこなわれれ
ばともかく、このような状況のもとでは能率的な洗浄装
置の開発が望まれていた。本発明は、前記事情に鑑みて
なされたもので、前記問題点を解消し、効率のよい洗浄
装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に添い、本発明
は複合振動を与える手段を備えた振動板と、該振動板を
吊下げる防振スプリングと、振動板の下部にあって洗浄
液に浸漬する被洗浄物の支持手段と、被洗浄物の昇降手
段とを備えた洗浄装置とすることによって前記課題を解
消した。
【0005】
【作用】本発明の装置によって、洗浄液中に浸漬した被
洗浄物に全方向にわたる複合振動を与える。
【0006】
【実施例】図1及び図2は本発明に係る洗浄装置の実施
例を示す。図において、1はアルカリ洗浄液を収容した
超音波洗浄槽、2,3はアルカリ洗浄液を洗い流す各洗
浄槽、4,5は乾燥装置室である。7はこれらの各槽,
装置室の上部に連設されたローラーコンベアである。9
は被洗浄物を収容する網状のバスケットで、該バスケッ
ト9はシリンダー10によって、ローラーコンベア7上
を左右に移動できるように構成してある。なお、前記超
音波洗浄槽1は底部に超音波振動子1aが設けてある。
前記乾燥装置室4,5には、上方に熱風を噴射する熱風
噴射口4aが設けてあり、該熱風噴射口4aにヒーター
4b、ファン4c、吸入口4dが連設してある。前記超
音波洗浄槽1、洗浄液槽2,3、乾燥装置室4の上部に
振動装置30がそれぞれ配設してあり、12はこれら振
動装置30の上部並びに周囲を覆うフレームである。
【0007】振動装置30において、31はフレーム1
2に一端を固定した複数のガイドポール、32はガイド
ポール31を貫挿した保持板、33はゴムブッシュ、3
4はフレーム12の上部に固定した作動用のシリンダ
ー、35はシリンダー34の作動ロッド、36は作動ロ
ッド35と前記保持板32との間に介設したタイヤカッ
プリングである。また、40は保持板32の下方に間隔
を置いて設けた振動板、41,42は振動板40上に固
定したバイブレーションモータ(以下モータと略記す
る)で、振動板40に対し、上下振動と水平振動とを、
それぞれ与える位置に設けてある。たとえば振動板40
の上面に直角方向に立設した取付板41aに、モータ4
1を図示のように固定し、他方、モータ42は振動板4
0上に直接固定してある。すなわちモータの回転軸の軸
線が互に直交する位置に配設してあり、モータ41によ
って上下振動を、モータ42によって水平振動をそれぞ
れ同時に与え、全方向の振動(複合振動)を与えるよう
になっている。
【0008】43は保持板32と振動板40との間に介
設し両者を連絡支承する複数の防振スプリング、45は
同じく保持板32と振動板40とが離れすぎないように
一定位置でストップさせる複数のストッパである。な
お、振動板40の四隅にはガイドポール31を挿通する
穴40aがそれぞれ設けてある。46は振動板40上に
設けた作動用のシリンダー、47は該シリンダー46の
作動ロッド、48は作動ロッド47の下端に設けた抑え
板である。この抑え板48は上下に移動し、収容したバ
スケット9を上方から押え付ける役目をする。50は振
動板40の下部に設けたL状の支持フレームで、該支持
フレーム50は、その水平部50aに複数のローラ51
を配列してあり、該ローラ51上に前記バスケット9が
載置できるように構成してある。
【0009】また、55は入口の扉で、シリンダー56
によって上下方向に開閉される。また、57は出口の扉
で、シリンダー58によって上下方向に開閉される。5
9は出口に設けたエアカーテンである。なお、前記バイ
ブレーションモータに代って、電磁バイブレータ、空気
式バイブとモータなどの振動発生装置を用いてもよい。
これらのバイブレータや空気式バイブロモータは、振幅
の調製が簡単にできるとともに、微振動(微振幅)を起
すことができるため、精密部品同士の振動・衝突が原因
で起る打痕の防止に都合がよい。
【0010】この洗浄装置は次の要領で作業をおこな
う。まず被洗浄物を収容したバスケット9をローラーコ
ンベア7上に載置し、これをシリンダー10によって超
音波洗浄槽1の上部まで移動させる。なお、事前にフレ
ーム12のシリンダー56を作動させ入口の扉55を上
方に引き上げて開放しておく。超音波洗浄槽1の上部に
は、ローラーコンベア7の水平位置と同じ位置に、振動
装置30の支持フレーム50に支えられた複数のローラ
51があり、該ローラ51上にバスケット9が移動した
状態となっている。次に、シリンダー34を作動させる
ことによって、振動装置30はガイドポール31に案内
されて下降し、支持フレーム50に保持されたバスケッ
ト9を超音波洗浄槽1の洗浄液中に水没(浸漬)させ、
図1の状態とする。なお、水没に先だってシリンダー4
6を作動させて抑え板48によってバスケット9をロー
ラ51上に押しつけ固定しておく。
【0011】次に振動装置30を作動させ(即ちモータ
41,42を回転させ)、全方向にわたって振動を与え
る。この結果、バスケット内の被洗浄物は振動し、被洗
浄物間に、間欠的かつ繰り返して間隙を作り、かつ閉塞
するという現象を起す。したがって、洗浄液は被洗浄物
のこの間隙に流入,流出の繰返しを、その振動数(2,
000〜30,000回/分)だけ与えるので、各洗浄
物の間隙に速い洗浄液の流れが生ずる。そのため、強力
な洗浄作用が発生する。たとえば、多数の重なり合った
被洗浄物(ワッシャー類,小ネジ類,ペン先,カメラ・
複写機・テレビ・ビデオ等々の精密機械部品)の微細な
金具類などには特に優れた洗浄効果(脱脂作業)を発揮
する。次にシリンダー34を上方に作動させて、バスケ
ット9を引き上げ、次の洗浄槽2の上部に移動させる。
ここにも同様な振動装置が配置されており、同様に支持
フレーム50の複数のローラ上にバスケット9が位置し
た状態となる。
【0012】以下、同じ要領で洗浄槽2内の洗浄液に沈
め、付着,残留しているアルカリ洗浄液を洗い流す。最
後に、乾燥装置室4の上部にバスケット9を移動させ、
そこで乾燥装置を作動させ、熱風噴射口4aより上方の
バスケット9内の被洗浄物に対して熱風を吹き付けて乾
燥させる。乾燥処理が終了したあとはシリンダー58を
作動させ、出口の扉57を開きフレーム12の外へ移動
させる。なお、前記各洗浄槽は、それぞれ独立した昇降
機構を備えており、これらは被洗浄物の種類や洗浄条件
に応じてその槽の数,組合せを適宜えらび洗浄をおこな
えばよい。
【0013】次に他の実施例について説明する。この装
置は被洗浄物を収容したバスケットを回転させながら振
動を与えて洗浄をおこなう方式である。なお、前記実施
例と同一部品は同一符号を付して説明を省略する。図3
〜図5において、109は被洗浄物を収容する網状で円
筒状のバスケットで、該バスケット109は軸15に両
側に突出する軸部109aを設けてあり、その軸部10
9aにやや軸径の大きい軸部109bをそれぞれ設けて
ある。また、一方の軸部109aの端部寄りに歯車16
0が設けてある。107は前記バスケット109の軸部
109aを転動せしめるレールである。130は振動装
置、140は振動板である。振動板140は、前記バス
ケット109を支持する枠状の支持フレーム150を下
方に設けてある。この支持フレーム150は前記バスケ
ット109の軸部109aの両端部を支承する下端部1
50aを内側にそれぞれ設けてある。この支持フレーム
150の下端部150aの上面は、振動装置130が上
昇して上限位置にあるとき、前記レール107の上面と
同一平面上にあるようにしてある。146は振動板14
0上に設けた作動用の一対のシリンダー、147はそれ
ぞれのシリンダー146の作動ロッドであり、これらは
作動ロッド146は前記バスケット109の軸部109
aの直上に配置してあり、この作動ロッド147の先端
に逆V字状の抑え金具161を設け、この抑え金具16
1によって軸部109aの軸部109bを上方から抑え
るように構成し、バスケット109を支持フレーム15
0に固定するようになっている。
【0014】162は槽底部に設けたスタンド、163
はスタンド162上に回転自在に支持された歯車であ
る。歯車163の軸部163aは端部にスプロケットホ
イル164を設けてあり、該スプロケットホイル164
はチェーン等の伝動手段を介して、槽上部に配設したギ
ヤードモータ165に連動している。なお、166はス
タンド162上に間隔を置いて配設された一対のホイー
ルである。この実施例では、まずシリンダー10によっ
てバスケット109を転動させて振動装置30の支持フ
レーム150の下端部150a上に移動させたあと、シ
リンダー146を作動させて抑え金具161によってバ
スケット109の軸部109bを抑えて固定する。次に
これを洗浄槽内に沈めると、バスケット109の軸部に
固定してある歯車160が、槽底部に設けた歯車163
に歯合った状態となる。この状態でギヤードモータ16
5を作動せしめると、バスケット109は回転を始め
る。同時に振動装置130を作動させると、バスケット
109は回転しながら、全方向の振動を受けることにな
る。
【0015】以上のように本発明に係る洗浄装置によれ
ば、次のような利用,応用が可能である。すなわち、洗
浄槽,リンス槽,乾燥室は、各々独立機構を有したパッ
ケージ式,モジュール型とし、被洗浄物のタクトタイ
ム,条件により、各槽や室の数を設定し連結することで
各種条件や用途に対応させることができる。また水平方
向に、コンベヤ上の被洗浄物を移動させながら振動、特
にエキセントリックな振動を与え、各セクションで洗浄
液やリンス液を四方から高圧にて吹き付けたり、また乾
燥についても同じ要領で熱風を吹き付けたり、さらにこ
れら振動・洗浄・リンス・乾燥をコンベヤ等を用いて一
工程でおこなうことも可能である。また、移動時間につ
いても、バイブレータの振幅を変えることにより任意に
設定することも可能である。
【0016】
【発明の効果】本発明に係る洗浄装置によれば、洗浄槽
内に被洗浄物を浸漬したあと、複合振動を与えて全方向
に振動させるようにしたので、洗浄力や洗浄時間が短縮
され、洗浄能力が向上する。また振動の振幅が調製でき
るようにしたので、被洗浄物に応じて微振動を起すこと
ができ、精密部品などの振動による打痕等の発生を防止
することができる。また洗浄液中に浸漬した状態でバイ
ブレーション振動を与えることにより、被洗浄物は揺動
し、被洗浄物間に間欠的かつ繰り返して間隙を作ったり
閉塞したりする現象を起すため、洗浄液は被洗浄物の間
隙への流入,吐出が振動数だけ起り、洗浄効果は極めて
大きい。さらに前記洗浄機能に加えて、被洗浄物自体に
回転動作(バレル式)を与える場合は、より複雑、かつ
不規則な振動と揺動を起すので大きな洗浄効果がえられ
るとともに、、洗浄時間の大幅な短縮化がなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る洗浄装置の一実施例の説明図であ
る。
【図2】図1の装置の側面を示す説明図である。
【図3】本発明に係る洗浄装置の図1に対応する他の実
施例で一部を省略して示す説明図である。
【図4】図3の装置の側面を示す説明図である。
【図5】図3における抑え金具の拡大説明図である。
【符号の説明】
1 超音波洗浄槽 2,3 洗浄槽 7 ローラーコンベア 9 バスケット 30 振動装置 32 保持板 40 振動板 41,42 バイブレーションモータ 43 スプリング 50 支持フレーム 51 ローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合振動を与える手段を備えた振動板
    と、該振動板を吊下げる防振スプリングと、振動板の下
    部にあって洗浄液に浸漬する被洗浄物の支持手段と、被
    洗浄物の昇降手段とを備えたことを特徴とする洗浄装
    置。
  2. 【請求項2】 前記複合振動の手段に、複数のバイブレ
    ーションモータを用い、これらバイブレーションモータ
    の回転軸の軸線が互に直交する位置に配置してあること
    を特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記複合振動の手段に電磁バイブレー
    タ、又は空気式バイブロモータを用いることを特徴とす
    る請求項1に記載の洗浄装置。
  4. 【請求項4】 被洗浄物を収容する回転可能なバスケッ
    トと該バスケットを洗浄液内で回転させる手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
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