JPH08109232A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JPH08109232A
JPH08109232A JP22796194A JP22796194A JPH08109232A JP H08109232 A JPH08109232 A JP H08109232A JP 22796194 A JP22796194 A JP 22796194A JP 22796194 A JP22796194 A JP 22796194A JP H08109232 A JPH08109232 A JP H08109232A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水で現像することができ、硬度、耐熱性、耐
水性に優れたレジスト膜を形成することができる感光性
樹脂組成物を提供する。 【構成】 本発明に係る感光性樹脂組成物は、エポキシ
側基の一部をカルボン酸でエステル化した不飽和エポキ
シエステル化合物のエポキシ側基の残りを、アルコール
性溶媒の存在下で脂肪族第3級アミンと反応させて第4
級アンモニウム塩基とすることによって得られる不飽和
エポキシエステル化合物を含むことを特徴とするもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品等の封止材や
接着剤等のコーティング材、特に印刷回路基板製造用の
ソルダーレジスト材料等に利用可能な、4級アンモニウ
ム塩基を含有する感光性不飽和エステル化合物を含む感
光性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】不飽和
エポキシエステル樹脂は、耐薬品性、耐水性、機械特
性、密着性等に優れているために、主としてコーティン
グ用に用いられており、印刷回路基板製造用の液状フォ
トソルダーレジスト材料のベース樹脂としても広く用い
られている。とりわけ、グリシジル側基の一部をカルボ
キシル化した不飽和エポキシエステル樹脂は、アルカリ
性水溶液に可溶なため、現像時に有機溶剤を使用する必
要がなく、更にエポキシ樹脂等と組み合わせることによ
って、その機械特性及び密着性を更に向上させることが
できるため、現在、液状フォトソルダーレジスト用樹脂
の主流となっている。しかしながら、樹脂組成物を液状
化する際に、脂肪族エステル、芳香族化合物等の有機溶
剤を使用するため、臭気、大気汚染、人体への影響等の
面で問題がある。
【0003】最近、このような問題点を解決すべく、中
性水を溶媒に含有する種々の樹脂系がソルダーレジスト
として検討されており、例えば、カルボキシル基をアミ
ン等のアルカリで中和した水性アクリル樹脂が提案され
ているが、樹脂の耐熱性に劣るため、いまだ実用には至
っていない。更に、エポキシ樹脂を酢酸等のカルボン酸
の存在下で3級アミンと反応させた4級アンモニウム塩
基を有する水性樹脂が報告されているが、基板に塗布し
た後の溶媒乾燥工程でカルボン酸が飛散するため、安全
性の面で好ましくない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決する新規な感光性樹脂組成物を開発すべく鋭
意研究を重ねた結果、不飽和エポキシエステル化合物の
エポキシ残基をアルコール性溶媒中で脂肪族第3級アミ
ンと反応させることによって得られる第4級アンモニウ
ム塩基を有する感光性不飽和エステル化合物をベースと
して感光性樹脂組成物を調製することにより、活性光線
で露光後に中性水で現像できると共に、樹脂組成物の希
釈剤として安全性の面で問題がない中性水を使用するこ
とが可能であり、更に、樹脂系に第4級アンモニウム塩
基が導入されているために、密着性、耐水性、機械的強
度に優れた感光性樹脂組成物が得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、2個以上のエポキシ側基
を有するエポキシ化合物のエポキシ側基の一部を不飽和
カルボン酸でエステル化して得られる不飽和エポキシエ
ステル化合物のエポキシ側基の残りを、アルコール性溶
媒の存在下で脂肪族第3級アミンと反応させて、第4級
アンモニウム塩基とすることによって得られる感光性不
飽和エポキシエステル化合物を含む感光性樹脂組成物に
関する。
【0006】本発明に係る感光性不飽和エポキシエステ
ル化合物は、分子内に少なくとも2個のエポキシ側基を
有するエポキシ化合物を、分子内に1個のカルボキシル
基と1個のエチレン性不飽和結合とを有する重合性モノ
カルボン酸と反応させて、上記エポキシ側基の一部をエ
ステル化して、不飽和エステル基と未反応のエポキシ側
基とを有する不飽和エポキシエステル化合物を調製し、
次に、該エポキシエステル化合物の未反応のエポキシ側
基を、アルコール性溶媒の存在下で脂肪族第3級アミン
と反応させることによって調製することができる。
【0007】本発明に係る感光性不飽和エポキシエステ
ル化合物を合成するためには、まず、分子内に少なくと
も2個のエポキシ側基を有するエポキシ化合物を、分子
内に1個のカルボキシル基と1個のエチレン性不飽和結
合とを有する重合性モノカルボン酸と反応させて、上記
エポキシ側基の一部をエステル化して、不飽和エステル
基と未反応のエポキシ側基とを有する不飽和エポキシエ
ステル化合物を調製する。
【0008】かかる反応のために用いることのできる、
分子内に少なくとも2個のエポキシ側基を有するエポキ
シ化合物としては、例えば、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂ビスフェノールA型エポキシ樹脂に代表され
るグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、多価カルボン酸
のグリシジルエステル、グリシジルアミン型エポキシ樹
脂などが挙げられる。具体例としては、東都化成製クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂YDCN−704(エ
ポキシ当量=200、平均分子量=1800)、日本化
薬製フェノールノボラック型エポキシ樹脂EPPN−2
01(エポキシ当量=180、平均分子量=1300)
などが挙げられる。必要に応じて、これらのエポキシ化
合物を混合して用いてもよい。
【0009】かかるエポキシ化合物のグリシジルエーテ
ル側基の一部と反応させるのに用いられる重合性モノカ
ルボン酸としては、分子内にエチレン性不飽和結合とカ
ルボキシル基を有する化合物が用いられ、具体例として
は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケ
イ皮酸等が挙げられる。また、必要に応じて、上記のよ
うな重合性モノカルボン酸と他のカルボン酸とを併用し
てもよい。
【0010】本発明におけるエポキシ化合物と重合性モ
ノカルボン酸との反応比は、エポキシ基に対するカルボ
キシル基の比率が0.1〜0.95、好ましくは0.3
〜0.9となるような量比を用いる。エポキシ基に対す
るカルボキシル基の比率が0.1以下になると光硬化性
が悪くなり、反対に0.95を超えると、光硬化性は良
好になるが、その後の第3級アミンとの反応によって第
4級アンモニウム塩基を有する感光性不飽和エステル樹
脂を合成した場合に、かかる反応に供される残留エポキ
シ基の数が少なくなるため、これらの成分との反応を経
て合成される感光性不飽和エステル樹脂の水現像性が低
下すると共に、該樹脂及び該樹脂を含む組成物を水によ
って希釈することが困難又は不可能になる。
【0011】本発明におけるエポキシ化合物と重合性モ
ノカルボン酸との反応において用いることのできる触媒
としては、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジメ
チルベンジルアミン、トリブチルアミン、イミダゾール
などのアミン類、トリエチルホスフィン、トリブチルホ
スフィン、トリフェニルホスフィン等の有機リン化合物
などが挙げられる。かかる反応においては反応溶媒を用
いる必要性はないが、反応を行いやすくするために溶媒
を用いることも可能であり、その場合には、安全性の面
で比較的問題のないアルコール性溶媒、例えばジエチレ
ングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノブチルエーテル等を用いることが
好ましい。反応は、通常、50〜150℃、好ましくは
70〜120℃の温度で、カルボキシル基とエポキシ基
との反応が終了して、重合性モノカルボン酸がすべて消
費されるまで、加熱することによって行われる。この
際、反応中のアクリル基の重合を防止する目的で、キノ
ン類、フェノール、多価フェノール類、ニトロ化合物の
ような重合禁止剤を用いることもできる。
【0012】上記に説明したエポキシ化合物と重合性モ
ノカルボン酸との反応により、エポキシ化合物における
式Iの単位の一部がエステル化される。次に、この反応
によって得られた、不飽和エポキシエステル化合物を、
アルコール性溶媒の存在下で、脂肪族第3級アミンと反
応させて、不飽和エポキシエステル化合物における残留
エポキシ基を第4級アンモニウム塩基に変換する。
【0013】この反応において用いられる第3級アミン
は、特に制限はないが、反応性の点で、N,N−ジメチ
ルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、
N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,N
−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどが好適で
ある。
【0014】かかる反応における各反応成分、即ち不飽
和エポキシエステル化合物と脂肪族第3級アミンとの量
比は、不飽和エポキシエステル化合物中の残存エポキシ
基と脂肪族第3級アミンのアミノ基との比が、約1:1
となるようにすることが好ましい。ここで、残存エポキ
シ基の量比が1よりも大きいと副反応が生起して樹脂が
増粘し易く、逆に1以下では未反応アミンが残存するた
めに臭気の面で好ましくない。反応温度は、室温から7
0℃が好ましく、室温以下では反応に長時間を有し、ま
た70℃以上では副反応が生起して反応中に樹脂がゲル
化し易い。反応の終点は、IRによるエポキシピークの
消失によって確認することができる。
【0015】本発明においては、不飽和エポキシエステ
ル化合物と脂肪族第3級アミンとの反応は、アルコール
性溶媒の存在下で行い、合成時の樹脂粘度を下げ、反応
及び撹拌を容易にすることが望ましい。かかる反応にお
いて用いることのできるアルコール性溶媒としては、エ
ポキシ化合物と重合性モノカルボン酸との反応によって
不飽和エポキシエステル樹脂を合成する際に用いたアル
コール性溶媒が好適である。なお、この不飽和エポキシ
エステル樹脂の合成の際にアルコール性溶媒を用いた場
合には、生成する不飽和エポキシエステル樹脂は、該ア
ルコール性溶媒中の溶液の形態で得られるので、この溶
液に、新たにアルコール性溶媒を加えることなしに脂肪
族第3級アミンを加えて反応させることにより、不飽和
エポキシエステル化合物と脂肪族第3級アミンとの反応
をアルコール性溶媒の存在下で行わせることができる。
【0016】上記の反応によって得られた本発明に係る
感光性不飽和エステル化合物は、不飽和エステル側基を
有しているために優れた光重合性を示し、且つ、第4級
アンモニウム塩基を有しているために水溶性に優れてい
る。
【0017】本発明に係る感光性不飽和エステル化合物
に、光重合開始剤を混合することによって、本発明に係
る感光性樹脂組成物を調製することができる。本発明の
感光性樹脂組成物において用いることのできる光重合開
始剤としては、例えば、2−エチルアントラキノン、2
−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン
のようなキノン類、ベンゾインエーテル、ピバロインエ
ーテル、アシロイエーテルのようなα−ケタルドニルア
ルコール類やエーテル類、α−フェニルベンゾイン、
α,α’−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾフェノ
ン、α,α’−ジメトキシ−α−モルホリノ−メチルチ
オフェニルアセトフェノン、ジエチルチオキサントン等
のケトン類が挙げられる。これらは、単独若しくは2種
類以上を混合して用いることができる。かかる光重合開
始剤の使用量は、感光性不飽和エステル化合物に対し
て、1〜50重量部、好ましくは2〜20重量部であ
る。
【0018】また、本発明の感光性樹脂組成物において
は、組成物の密着性、耐水性、機械的強度をより向上さ
せる目的で、熱硬化剤としてアミノ樹脂又はブロックト
イソシアネートを含ませることができる。ここで、アミ
ノ樹脂とは、メラミン、尿素、ベンゾグアナミンなどの
アミノ基含有化合物にアルデヒドを反応させて得られる
初期縮合物であり、例としては、トリメチロールメラミ
ン、テトラメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラ
ミン、ヘキサメトキシメチロールメラミン、三和ケミカ
ル社製メラミン樹脂、商品名:MW−30、MW−30
M、MW−22、MX−025、MX−031、MX−
041などが挙げられる。これらのアミノ樹脂を用いる
場合には、アミノ樹脂と感光性不飽和エステル化合物と
の反応を促進させる目的で酸を加えることが好ましい。
かかる目的で用いる酸としては、リン酸、塩酸、硫酸等
の無機酸類であってもよいが、パラ−トルエンスルホン
酸等の有機酸の方が金属に対する腐食性がないため、好
適である。また、本発明組成物において熱硬化剤として
用いることのできるブロックトイソシアネートとして
は、ブロックトトリレンジイソシアネート、ブロックト
メチレンジイソシアネート、ブロックトヘキサメチレン
ジイソシアネートなどが挙げられる。感光性不飽和エス
テル化合物と、アミノ樹脂又はブロックトイソシアネー
トとの配合比は重量比で95:5〜50:50が好適で
ある。
【0019】更に、本発明の感光性組成物においては、
組成物の粘度を調整するために、希釈剤として、中性水
や、安全性の面で比較的問題のないアルコール性化合物
を使用することもできる。かかる目的で用いることので
きるアルコール希釈剤としては、不飽和エポキシエステ
ル化合物の合成時に用いられる溶媒であるジエチレング
リコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
【0020】更に、組成物の光硬化性を向上させるため
に、組成物中に光重合性モノマーを加えることができ
る。かかる光重合性モノマーの添加量は、感光性不飽和
エステル化合物に対して50重量%以下が好適である。
かかる目的で用いることのできる光重合性モノマーの例
としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、N−ビニルピロリド
ン、アクリロイルモルホリン、メトキシテトラエチレン
グリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコ
ールアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレ
ート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルア
クリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレ
ート、メラミンアクリレート、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、プロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレ
ングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコー
ルジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリ
レート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロ
フルフリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセ
リンジグリシジルエーテルジアクリレート、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラアクリレート、ペンタエリスリトールペンタアクリ
レート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレート及び上記アクリレート
に対応するメタクリレートなどが挙げられ、これらは単
独で又は混合して用いることができる。
【0021】更に、本発明の感光性樹脂組成物には、必
要に応じて、当該技術において公知の添加剤、例えば、
硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、アルミナ、水
酸化アルミニウム等の充填剤、フタロシアニングリー
ン、酸化チタン、カーボンブラック等の着色剤、シリコ
ーンオイル等のレベリング剤、密着促進剤、紫外線吸収
剤等を加えることができる。
【0022】
【発明の効果】上記のようにして製造される本発明に係
る感光性樹脂組成物は、第4級アンモニウム塩基を含有
しているために中性水による現像及び中性水溶媒の使用
が可能であるので、従来のソルダーマスクで問題となっ
ていた臭気、大気汚染、人体への影響等の面での問題が
改善されると共に、耐熱性、耐水性、機械的強度に優れ
たコーティングを与える。
【0023】
【実施例】以下において、合成例、実施例及び比較例に
よって本発明の好ましい態様を更に詳細に説明する。こ
れらは、本発明の実施態様を示すものであり、本発明は
これらの記載によって限定されるものではない。
【0024】(不飽和エポキシエステル化合物の合成) (合成例1)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂YD
CN−702(東都化成製、エポキシ当量=200、平
均分子量=1400)200gをジエチレングリコール
モノエチルエーテル150gに溶解し、重合禁止剤とし
てハイドロキノン0.05gを加えた後、アクリル酸6
1.2g(0.85モル)、テトラエチルアンモニウム
ブロマイド3.5gを添加し、空気を吹き込みながら9
0℃でアクリル化反応を行った。反応の終点は、フェノ
ールフタレインを指示薬として、アルコール性水酸化カ
リウムで滴定を行い、酸価が0となった点とした。41
4.7gの淡褐色の液状生成物が、アルコール性溶媒中
の溶液として得られた(収率100%)。IR分析の結
果、エステル基のC=O吸収に基づくピークが1730
cm-1付近に観察された。生成物の残留エポキシ基の濃
度をJIS7236−1986法に従って測定したとこ
ろ、0.15モルであった。
【0025】(合成例2)クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂YDCN−704(東都化成製、エポキシ当量
=200、平均分子量=1800)200gをジエチレ
ングリコールモノエチルエーテル150gに溶解し、重
合禁止剤としてハイドロキノン0.05gを加えた後、
アクリル酸57.6g(0.8モル)、テトラエチルア
ンモニウムブロマイド3.5gを添加し、空気を吹き込
みながら90℃でアクリル化反応を行った。反応の終点
は、フェノールフタレインを指示薬として、アルコール
性水酸化カリウムで滴定を行い、酸価が0となった点と
した。411.1gの淡褐色の液状生成物が得られた
(収率100%)。IR分析の結果、エステル基のC=
O吸収に基づくピークが1730cm-1付近に観察され
た。合成例1と同様にして生成物の残留エポキシ基の濃
度を測定したところ、0.20モルであった。
【0026】(合成例3)フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂EPPN−201(日本化薬製、エポキシ当量
=180、平均分子量=1300)180gをジエチレ
ングリコールモノエチルエーテル100gに溶解し、重
合禁止剤としてハイドロキノン0.05gを加えた後、
アクリル酸57.6g(0.8モル)、テトラエチルア
ンモニウムブロマイド2.8gを添加し、空気を吹き込
みながら90℃でアクリル化反応を行った。反応の終点
は、フェノールフタレインを指示薬として、アルコール
性水酸化カリウムで滴定を行い、酸価が0となった点と
した。340.9gの淡褐色の液状生成物が得られた
(収率100%)。IR分析の結果、エステル基のC=
O吸収に基づくピークが1730cm-1付近に観察され
た。合成例1と同様にして生成物の残留エポキシ基の濃
度を測定したところ、0.20モルであった。
【0027】(合成例4)クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂YDCN−702(東都化成製、エポキシ当量
=200、平均分子量=1400)200gをジエチレ
ングリコールモノエチルエーテル150gに溶解し、重
合禁止剤としてハイドロキノン0.05gを加えた後、
アクリル酸70.56g(0.98モル)、テトラエチ
ルアンモニウムブロマイド3.5gを添加し、空気を吹
き込みながら90℃でアクリル化反応を行った。反応の
終点は、フェノールフタレインを指示薬として、アルコ
ール性水酸化カリウムで滴定を行い、酸価が0となった
点とした。424.1g淡褐色の液状生成物が得られた
(収率100%)。IR分析の結果、エステル基のC=
O吸収に基づくピークが1730cm-1付近に観察され
た。合成例1と同様にして生成物の残留エポキシ基の濃
度を測定したところ0.02モルであった。
【0028】(合成例5)合成例1において、ジエチレ
ングリコールモノエチルエーテル150gに代えて非ア
ルコール性溶媒であるジエチレングリコールモノエチル
エーテルアセテート150gを用いた以外は同じ手法で
414.7gの淡褐色の液状生成物が得られた(収率1
00%)。反応の終点は、フェノールフタレインを指示
薬として、アルコール性水酸化カリウムで滴定を行い、
酸価が0となった点とした。IR分析の結果、エステル
基のC=O吸収に基づくピークが1730cm-1付近に
観察された。合成例1と同様にして生成物の残留エポキ
シ基の濃度を測定したところ0.15モルであった。
【0029】(4級アンモニウム塩基を有する不飽和エ
ポキシエステル化合物の合成) (合成例6)合成例1で得られたアルコール性溶媒中の
溶液の形態の不飽和エポキシエステル化合物414.7
5gに、ジメチルエタノールアミン13.35gを加
え、50℃で24時間反応させて、エポキシエステル化
合物の残留エポキシ基を反応させて、本発明に係るエポ
キシエステル側基と第4級アンモニウム塩基とを含有す
る不飽和エポキシエステル化合物428.05gを、淡
褐色の均一な液状生成物として得た(収率100%)。
生成物をIR分析にかけたところ、エポキシ基に基づく
910cm-1付近の吸収が完全に消失していた。この生
成化合物を、化合物1と称する。この化合物は、水によ
って希釈することができた。
【0030】以下、表1に示すように、合成例1〜4で
得られた不飽和エポキシエステル化合物と種々のアミン
とを組み合わせて、不飽和エポキシエステル化合物の残
留エポキシ基を反応させて、均一な液状化合物2〜6を
得た。
【0031】(比較例1)合成例5で得られた不飽和エ
ポキシエステル化合物の非アルコール性溶媒中の溶液4
14.7gに、ジメチルエタノールアミン13.35g
を加え、50℃で反応させたところ、生成した第4級ア
ンモニウム塩基を有する不飽和エポキシエステル化合物
が溶媒に不溶であったために、生成物が2相に分離し、
均一な液状生成物は得られなかった。また、この化合物
は中性水によって希釈することはできなかった。
【0032】(実施例1)428.05gの化合物1
に、光重合開始剤イルガキュア907(チバガイギー
製、α,α’−ジメトキシ−α−モルホリノ−メチルチ
オフェニルアセトフェノン)及びDETX(日本化薬
製、ジエチルチオキサントン)を、それぞれ23g及び
2.3g、更に硬化剤としてアミノ樹脂(三和ケミカル
製、MW−30、メラミンとホルムアルデヒドとの縮合
物の誘導体)24g、硬化触媒としてパラトルエンスル
ホン酸2g、トリメチロールプロパントリアクリレート
(東亜合成製、M−309)24g、消泡剤としてシリ
コーンオイル(東芝シリコーン製、TSA−750S)
5gを加えて、本発明に係る感光性樹脂組成物を調製し
た。
【0033】(実施例2〜5、比較例2)以下、同様に
して、表2に示す種々の成分を用いて本発明に係る種々
の感光性樹脂組成物及び対照組成物を調製し、それぞれ
の特性を評価した。調製した感光性樹脂組成物を、印刷
回路基板上に、スクリーン印刷機を用いて膜厚20〜3
0μmで塗布し、80℃で20分乾燥させてレジスト層
を形成した。レジスト層上に密着させたネガフィルムを
通してUV露光し(露光条件:500mj/cm2)、
未露光部を、中性水を用いて2kg/cm2の圧力でス
プレーすることによって現像した。更に生成した画像を
150℃で30分熱硬化させた。得られた画像の鉛筆硬
度は、硬度の異なる三菱ユニ鉛筆をレジスト膜にあてて
引っ掻き、膜表面に傷ができる硬度により求めた。密着
性は、クロスカットを行い、通常のセロハンテープを密
着させた後に引き剥がし、100個の升目のうち引き剥
がされなかった升目をカウントすることにより評価し
た。耐水性(煮沸試験)は、試料を100℃の沸騰水中
に1時間浸漬した後のレジスト膜の外観(膨れ、白化
等)を視認検査することにより評価した。耐熱性は、試
料を260℃のはんだバスに20秒浸漬した後にレジス
ト膜の外観(膨れ、剥がれ)を視認検査することにより
評価した。
【0034】比較例2で得られた樹脂組成物に対して、
実施例1〜5で得られた樹脂組成物は、優れた中性水で
の現像性及び希釈性を示し、硬度、耐熱性、耐水性に優
れたレジスト膜を形成した。
【0035】
【表1】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/027 515 7/031 H05K 3/28 D // C08G 59/14 NHC NHG

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に少なくとも2個のエポキシ側基
    を有するエポキシ化合物を、分子内に1個のカルボキシ
    ル基と1個のエチレン性不飽和結合とを有する重合性モ
    ノカルボン酸と反応させて、上記エポキシ側基の一部を
    エステル化して、不飽和エステル基と未反応のエポキシ
    側基とを有する不飽和エポキシエステル化合物を調製
    し、次に、該エポキシエステル化合物の未反応のエポキ
    シ側基を、アルコール性溶媒の存在下で脂肪族第3級ア
    ミンと反応させることによって得られた、第4級アンモ
    ニウム塩基を有する感光性不飽和エステル化合物、並び
    に光重合開始剤を含むことを特徴とする感光性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 硬化剤として、アミノ樹脂又はブロック
    トイソシアネートを更に含む請求項1に記載の感光性樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 分子内に少なくとも2個のエポキシ側基
    を有するエポキシ化合物を、分子内に1個のカルボキシ
    ル基と1個のエチレン性不飽和結合とを有する重合性モ
    ノカルボン酸と反応させて、上記エポキシ側基の一部を
    エステル化して、不飽和エステル基と未反応のエポキシ
    側基とを有する不飽和エポキシエステル化合物を調製
    し、次に、該エポキシエステル化合物を、アルコール性
    溶媒の存在下で第3級アミンと反応させることにより、
    上記未反応のエポキシ側基を第4級アンモニウム塩基に
    変換することによって、不飽和エステル基と第4級アン
    モニウム塩基とを有する感光性不飽和エステル化合物を
    調製し、該化合物を光重合開始剤と混合することを特徴
    とする感光性樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 得られた組成物に更に硬化剤としてアミ
    ノ樹脂又はブロックトイソシアネートを加える請求項3
    に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。
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