JPH08108312A - トーイン角付与トリミング方法 - Google Patents
トーイン角付与トリミング方法Info
- Publication number
- JPH08108312A JPH08108312A JP27073694A JP27073694A JPH08108312A JP H08108312 A JPH08108312 A JP H08108312A JP 27073694 A JP27073694 A JP 27073694A JP 27073694 A JP27073694 A JP 27073694A JP H08108312 A JPH08108312 A JP H08108312A
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- JP
- Japan
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- angle
- toe
- strip
- trimming
- giving
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 比較的装置が簡単で、しかもカエリが無いか
あるいは極めて少ないトーイン角付与トリミング方法を
提供する。 【構成】 通常のクリアランス及びラップ代を有する上
下一対の丸刃からなる刃物10、11にトーイン角を付
与してストリップ12のトリミングを行う方法におい
て、トーイン角(θ度)を、ストリップ12の板厚(t
mm)、ラインセンター14に対する切断線15の角度
(θ0 度)とした場合、以下の式を満足する範囲で操業
を行う。 0<t≦1.0のとき、 θ0 +t/10≦θ≦θ0 +
0.8t1/2 1.0<t<3.2のとき、 θ0 +t/40≦θ≦θ
0 +0.6 3.2≦t のとき、 θ0 +t/50≦θ≦θ
0 +log10t
あるいは極めて少ないトーイン角付与トリミング方法を
提供する。 【構成】 通常のクリアランス及びラップ代を有する上
下一対の丸刃からなる刃物10、11にトーイン角を付
与してストリップ12のトリミングを行う方法におい
て、トーイン角(θ度)を、ストリップ12の板厚(t
mm)、ラインセンター14に対する切断線15の角度
(θ0 度)とした場合、以下の式を満足する範囲で操業
を行う。 0<t≦1.0のとき、 θ0 +t/10≦θ≦θ0 +
0.8t1/2 1.0<t<3.2のとき、 θ0 +t/40≦θ≦θ
0 +0.6 3.2≦t のとき、 θ0 +t/50≦θ≦θ
0 +log10t
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、丸刃を使用した鋼板等
のストリップの剪断方法において、トーイン角を付与し
たトリミング方法に関する。
のストリップの剪断方法において、トーイン角を付与し
たトリミング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板等のストリップの剪断設備で、特に
丸刃を使用したトリミング設備においては、図3に示す
ように上下一対の丸刃からなる刃物10、11のラップ
量(L)、及びクリアランス量(C)を適正値に調整し
てトリミングを行っているが、その切断面はこの図のよ
うな刃物配置の場合、上部及び中間部が剪断面となり下
部が破断面となる。そして、破断面の下部にはストリッ
プ12を引きちぎったカエリが発生し、このカエリがあ
ると次工程(例えば、プレス工程)で支障がある場合が
ある。そこで、カエリの無い製品を要求される場合があ
り、この場合には特開昭52−96477号公報に提案
されているように前記刃物10、11を有するトリミン
グ装置にてストリップ12を完全に断ち切らず板厚の途
中まで剪断し、下流に設置された分断ロールで圧下する
ことによって剪断方向とは逆方向の力を加えてトリム屑
をストリップから分離する分断ロール方法(ロールスリ
ット方法)が一般に行われている。なお、図3に示すよ
うに、ラップ量については刃物外周面の重なりがある場
合には「+」、重なりがない場合には「−」の符合を記
載して示す。また、クリアランス量については、刃物側
面の重なりがある場合には「−」、重なりがなく隙間が
ある場合には「+」の符合をつけて表す。
丸刃を使用したトリミング設備においては、図3に示す
ように上下一対の丸刃からなる刃物10、11のラップ
量(L)、及びクリアランス量(C)を適正値に調整し
てトリミングを行っているが、その切断面はこの図のよ
うな刃物配置の場合、上部及び中間部が剪断面となり下
部が破断面となる。そして、破断面の下部にはストリッ
プ12を引きちぎったカエリが発生し、このカエリがあ
ると次工程(例えば、プレス工程)で支障がある場合が
ある。そこで、カエリの無い製品を要求される場合があ
り、この場合には特開昭52−96477号公報に提案
されているように前記刃物10、11を有するトリミン
グ装置にてストリップ12を完全に断ち切らず板厚の途
中まで剪断し、下流に設置された分断ロールで圧下する
ことによって剪断方向とは逆方向の力を加えてトリム屑
をストリップから分離する分断ロール方法(ロールスリ
ット方法)が一般に行われている。なお、図3に示すよ
うに、ラップ量については刃物外周面の重なりがある場
合には「+」、重なりがない場合には「−」の符合を記
載して示す。また、クリアランス量については、刃物側
面の重なりがある場合には「−」、重なりがなく隙間が
ある場合には「+」の符合をつけて表す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記分
断ロール方法においては、通常のトリミング装置の他に
分断ロールを含む付加装置が必要であって、全体の装置
が複雑となってコスト高となり、分断ロールの圧下力は
ストリップ12の厚み(板厚)、鋼種毎に変更する必要
があって、その調整が面倒であるという問題がある。ま
た、刃物10、11にあっては、ストリップ12を完全
には分断しないので、適正ラップ代及びクリアランスを
与える必要があり、その調整が極めて困難であるという
問題がある。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、比較的装置が簡単で、しかもカエリが無いかあるい
は極めて少ないトーイン角付与トリミング方法を提供す
ることを目的とする。
断ロール方法においては、通常のトリミング装置の他に
分断ロールを含む付加装置が必要であって、全体の装置
が複雑となってコスト高となり、分断ロールの圧下力は
ストリップ12の厚み(板厚)、鋼種毎に変更する必要
があって、その調整が面倒であるという問題がある。ま
た、刃物10、11にあっては、ストリップ12を完全
には分断しないので、適正ラップ代及びクリアランスを
与える必要があり、その調整が極めて困難であるという
問題がある。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、比較的装置が簡単で、しかもカエリが無いかあるい
は極めて少ないトーイン角付与トリミング方法を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載のトーイン角付与トリミング方法は、通常のクリア
ランス及びラップ代を有する上下一対の丸刃からなる刃
物にトーイン角を付与してストリップのトリミングを行
う方法において、前記トーイン角(θ度)、前記ストリ
ップの厚み(tmm)、ラインセンターに対する切断線
の角度(θ0 度)が、以下の式を満足する範囲で操業を
行っている。 0<t≦1.0のとき、 θ0 +t/10≦θ≦θ0 +0.8t1/2 ・・・・・(1) 1.0<t<3.2のとき、 θ0 +t/40≦θ≦θ0 +0.6 ・・・・・(2) 3.2≦t のとき、 θ0 +t/50≦θ≦θ0 +log10t ・・・・・(3) なお、ここで、通常のクリアランス(C)、ラップ代
(L)とは、板厚tに対して以下の式を満足する程度の
クリアランス(C)、ラップ代(L)をいう。 C=(0.08〜0.15)×t L=0 但し、剪断設備本体の剛性が低い場合には板厚に応じた
下式の値を参考にする。 C=(0.08〜0.15)×t L=(0.2〜0.8)×t (t≦1.2) L=(−4〜−0.1)×t+0.8 (1.2<t) クリアランス及びラップ代の適正値は、剪断設備本体の
剛性、刃物の劣化程度、ストリップの鋼種等によってば
らつくので、上式の値を目安に調整した。
記載のトーイン角付与トリミング方法は、通常のクリア
ランス及びラップ代を有する上下一対の丸刃からなる刃
物にトーイン角を付与してストリップのトリミングを行
う方法において、前記トーイン角(θ度)、前記ストリ
ップの厚み(tmm)、ラインセンターに対する切断線
の角度(θ0 度)が、以下の式を満足する範囲で操業を
行っている。 0<t≦1.0のとき、 θ0 +t/10≦θ≦θ0 +0.8t1/2 ・・・・・(1) 1.0<t<3.2のとき、 θ0 +t/40≦θ≦θ0 +0.6 ・・・・・(2) 3.2≦t のとき、 θ0 +t/50≦θ≦θ0 +log10t ・・・・・(3) なお、ここで、通常のクリアランス(C)、ラップ代
(L)とは、板厚tに対して以下の式を満足する程度の
クリアランス(C)、ラップ代(L)をいう。 C=(0.08〜0.15)×t L=0 但し、剪断設備本体の剛性が低い場合には板厚に応じた
下式の値を参考にする。 C=(0.08〜0.15)×t L=(0.2〜0.8)×t (t≦1.2) L=(−4〜−0.1)×t+0.8 (1.2<t) クリアランス及びラップ代の適正値は、剪断設備本体の
剛性、刃物の劣化程度、ストリップの鋼種等によってば
らつくので、上式の値を目安に調整した。
【0005】
【作用】適正なクリアランス及びラップ代を有する上下
一対の丸刃からなる刃物に、トーイン角を付与すると、
トリム屑を外側に引き裂きながらの剪断になるので、ク
ラックの発生が容易となる。そこで、本発明者は図1に
示すように、ストリップ12を切断する際の各種の板厚
(tmm)に対して、ラインセンター14に対する切断
線15の角度(θ0)を基準として、切断線15に対す
る刃物10、11の角度、即ちトーイン角(θ)とカエ
リ量(Aμm)との関係を求め、図2に示すような一般
的な結果を得た。なお、切断線15がラインセンター1
4に平行な場合には、トーイン角は刃物10、11のラ
インセンター14に対する角度(θ′)となる。
一対の丸刃からなる刃物に、トーイン角を付与すると、
トリム屑を外側に引き裂きながらの剪断になるので、ク
ラックの発生が容易となる。そこで、本発明者は図1に
示すように、ストリップ12を切断する際の各種の板厚
(tmm)に対して、ラインセンター14に対する切断
線15の角度(θ0)を基準として、切断線15に対す
る刃物10、11の角度、即ちトーイン角(θ)とカエ
リ量(Aμm)との関係を求め、図2に示すような一般
的な結果を得た。なお、切断線15がラインセンター1
4に平行な場合には、トーイン角は刃物10、11のラ
インセンター14に対する角度(θ′)となる。
【0006】ここで、ユーザーが許容するカエリ量をb
とすると、トーイン角θ1 〜θ2 の範囲がカエリのない
良好な範囲となり、更にトーイン角(θ)を適正範囲に
するとカエリが全くでないことが分かる。これは、刃物
にトーイン角を付与することによって、ストリップ12
を横方向に引きちぎるように作用し、これによってカエ
リがストリップ12の下面から突出せず、0となったも
のと判断される。そこで、種々の条件を調べると、カエ
リが出ないトリミング方法は、前記(1)、(2)、
(3)の式を満足する条件となった。
とすると、トーイン角θ1 〜θ2 の範囲がカエリのない
良好な範囲となり、更にトーイン角(θ)を適正範囲に
するとカエリが全くでないことが分かる。これは、刃物
にトーイン角を付与することによって、ストリップ12
を横方向に引きちぎるように作用し、これによってカエ
リがストリップ12の下面から突出せず、0となったも
のと判断される。そこで、種々の条件を調べると、カエ
リが出ないトリミング方法は、前記(1)、(2)、
(3)の式を満足する条件となった。
【0007】
【実施例】続いて、本発明を具体化した実施例につき説
明する。ここに、図1は本発明の一実施例に係るトーイ
ン角付与トリミング方法を示す説明図、図2はトーイン
角とカエリ量の関係を示すグラフである。なお、図1に
おいてストリップの進行方向上流側に向かって刃物をハ
の字形にセットする方向を「+」、反対方向を「−」の
符合を付して示す。
明する。ここに、図1は本発明の一実施例に係るトーイ
ン角付与トリミング方法を示す説明図、図2はトーイン
角とカエリ量の関係を示すグラフである。なお、図1に
おいてストリップの進行方向上流側に向かって刃物をハ
の字形にセットする方向を「+」、反対方向を「−」の
符合を付して示す。
【0008】図1に示すように、直径305mmの円形
の刃物10、11を用い、クリアランス0.1×tm
m、ラップ代0mmの条件で、各種のストリップ(厚み
tmm)を、各種の条件で切断し、そのカエリ量(Aμ
m)を測定した。この結果を表1に示す。
の刃物10、11を用い、クリアランス0.1×tm
m、ラップ代0mmの条件で、各種のストリップ(厚み
tmm)を、各種の条件で切断し、そのカエリ量(Aμ
m)を測定した。この結果を表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】この表1からも明らかなように、前記式
(1)、(2)、(3)の条件に適応する場合のトリミ
ング条件(○印)にあっては、カエリが極めて少ないか
0であることが分かる。
(1)、(2)、(3)の条件に適応する場合のトリミ
ング条件(○印)にあっては、カエリが極めて少ないか
0であることが分かる。
【0011】
【発明の効果】請求項1記載のトーイン角付与トリミン
グ方法は、以上の説明からも明らかなように、刃物のト
ーイン角を適正値にするのみでカエリのないトリミング
が行えるので、従来の分断ロール方式のような、分断ロ
ールが不要となり、これによって分断ロールの圧下調
整、上下の刃物のラップ代、及びクリアランスの調整が
不要となって、作業性の向上及び設備コストの低減化が
図れることになった。
グ方法は、以上の説明からも明らかなように、刃物のト
ーイン角を適正値にするのみでカエリのないトリミング
が行えるので、従来の分断ロール方式のような、分断ロ
ールが不要となり、これによって分断ロールの圧下調
整、上下の刃物のラップ代、及びクリアランスの調整が
不要となって、作業性の向上及び設備コストの低減化が
図れることになった。
【図1】本発明の一実施例に係るトーイン角付与トリミ
ング方法を示す説明図である。。
ング方法を示す説明図である。。
【図2】トーイン角とカエリ量の関係を示すグラフであ
る。
る。
【図3】従来例に係るトリミング方法の説明図である。
10 刃物 11 刃物 12 ストリップ 14 ラインセンター 15 切断線
Claims (1)
- 【請求項1】 通常のクリアランス及びラップ代を有す
る上下一対の丸刃からなる刃物にトーイン角を付与して
ストリップのトリミングを行う方法において、 前記トーイン角(θ度)、前記ストリップの厚み(tm
m)、ラインセンターに対する切断線の角度(θ0 度)
が、以下の式を満足する範囲で操業を行うことを特徴と
するトーイン角付与トリミング方法。 0<t≦1.0のとき、 θ0 +t/10≦θ≦θ0 +
0.8t1/2 1.0<t<3.2のとき、 θ0 +t/40≦θ≦θ
0 +0.6 3.2≦t のとき、 θ0 +t/50≦θ≦θ
0 +log10t
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27073694A JPH08108312A (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | トーイン角付与トリミング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27073694A JPH08108312A (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | トーイン角付与トリミング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08108312A true JPH08108312A (ja) | 1996-04-30 |
Family
ID=17490258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27073694A Pending JPH08108312A (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | トーイン角付与トリミング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08108312A (ja) |
-
1994
- 1994-10-06 JP JP27073694A patent/JPH08108312A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020507 |