JPH08107658A - 鉄心,鉄心組立装置および鉄心組立方法 - Google Patents

鉄心,鉄心組立装置および鉄心組立方法

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JPH08107658A
JPH08107658A JP24032994A JP24032994A JPH08107658A JP H08107658 A JPH08107658 A JP H08107658A JP 24032994 A JP24032994 A JP 24032994A JP 24032994 A JP24032994 A JP 24032994A JP H08107658 A JPH08107658 A JP H08107658A
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JP
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key
iron core
ring
shaped
plate
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JP24032994A
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English (en)
Inventor
Ritsuko Mizoura
律子 溝浦
Shigeto Yamada
繁人 山田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄心板間の板厚偏差による隙間を減少し、半
リング状片枠内の鉄心を容易に取り出し可能にする。 【構成】 積層一体化される鉄心板3のいずれかの間
に、該鉄心板3と同様の鉄心板に対しこれと同様の他の
鉄心板から切り出した分割鉄心板33aを固着した厚み
調整鉄心33を介装可能にし、また、分離可能にリング
状に組み合わされる2つの半リング状片枠6a,6bか
らなり、該半リング状片枠6a,6bの少なくとも一方
の内周面に、上記2つの半リング状片枠6a,6b内で
積層一体化するように挿入された鉄心板外周のキー溝2
aをガイドするキー7を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は回転電機の固定子など
に用いられる鉄心、その鉄心を組み立てるのに用いる鉄
心組立装置および鉄心組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図26は従来の固定子鉄心の組立製作手
順を示す説明図であり、図において、1は板厚がおよそ
0.5mmであり、かつ所定幅の長尺の鉄心素材、2は
外周に凹状のキー溝2aを有する円形鉄心板、3はこの
円形鉄心板2から形成された固定子溝3aを有する固定
子鉄心板である。3bは上記円形鉄心板2から形成され
た回転子溝3cを有する回転子鉄心板、4は溶接バーで
ある。
【0003】図27および図28は上記固定子鉄心を組
み立てるのに利用する鉄心組立装置5を示す平面図およ
び縦断面図である。この鉄心組立装置5は円形状の底板
5a上にこれの円周方向に沿って所定間隔で立設され、
固定子鉄心板3の外径より若干大きめに円状の包絡線上
に内面を位置させた支持板5bと、各支持板5bに水平
に架設されたリング状の補強枠5cとからなっている。
【0004】また、5dはキーであり、これの一部が支
持板5bに軸方向に沿って所定幅に加工された溝部5e
に嵌合されており、一部が内径方向に突設されている。
【0005】次に動作について説明する。まず、図示し
ない抜型を装着したプレス機内に鉄心素材1を挿入し、
キー溝2aを持った円形鉄心板2を打抜く。次に、この
円形鉄心板2を図示しないノッチングプレスによって固
定子溝3aを打抜きながら、固定子内径を形成して固定
子鉄心板3を製作する。また、他のノッチングプレスで
回転子溝3cを打抜くことで回転子鉄心板3bを製作す
る。
【0006】次に固定子鉄心板3の外径より若干大きめ
の上記包絡線位置に内面が臨む支持板5bを有する鉄心
組立装置5内に、キー5dに固定子鉄心板3のキー溝2
aを合わせながら、作業者がその固定子鉄心板3を図2
6および図28に示すように一枚ずつ挿入し、順次積層
する。
【0007】こうして、固定子鉄心板3が所定長さに積
層されると、続いて、図示しないプレス機等でその積層
された固定子鉄心板3を上方から押圧した状態で、各支
持板5b間の間隙から、図26に示すように溶接バー4
を固定子鉄心板3の外周に複数個所に軸方向に沿って当
接させ、さらに溶接によって、固定子鉄心板3を一体化
して固定子鉄心3Aとした後、鉄心組立装置5より取り
出す。
【0008】なお、鉄心素材1となる薄鋼板は2段ロー
ル機で広幅状に圧延されるが、この際、ロールの撓みに
より、例えば図26に示すように、幅方向縁部が薄く、
中高の鼓状に形成される。従って、鉄心素材1の幅がお
よそ640mm以下のときは、上記の鉄心素材1から切
断された固定子鉄心板3に板厚偏差が発生し、積層後の
固定子鉄心3Aに軸方向の傾きを生ずる場合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の鉄心組立方法は
以上のように構成されているので、固定子鉄心板3の板
厚偏差により、積層された固定子鉄心板3の各両縁部間
に空間部が発生し、また、上記のように積層された固定
子鉄心板3から形成された固定子鉄心3Aが片締まりに
より発生する空間部のため、夫々電動機稼動時に磁気振
動を発生するなどの問題点があった。
【0010】また、固定子鉄心板3の積層後に軸方向の
傾きが発生し、溶接バー4の溶接熱変形も加わって、積
層一体化後に鉄心組立装置5から固定子鉄心3Aを軸方
向に摺動させながら取り出すのが困難となり、この取り
出しに多くの時間を要するなどの問題点があった。
【0011】さらに、鉄心組立装置5の内周に軸方向に
沿ってキー5dを取り付ける溝部5eの加工には、立削
盤等の特殊機械加工を要するので加工時間が長く、ま
た、上記特殊機械は稼動率が悪いので所内設備が無く、
外注に頼る必要があり、従って、鉄心組立の期間と価格
が大きくなるなどの問題点があった。なお、かかる従来
の回転子鉄心の組立技術に類似するものが特開昭59―
83563号公報に示されている。
【0012】請求項1の発明は上記のような問題点を解
消するためになされたもので、鉄心板間の板厚偏差によ
る隙間を減少させることで、積層後の軸方向への傾きを
抑えることができると共に、磁気振動の発生を回避でき
る鉄心を得ることを目的とする。
【0013】請求項2の発明はリング状に組み合わされ
た2つの半リング状片枠を分離することで、組み立てた
鉄心の取り出しを容易化できる鉄心組立装置を得ること
を目的とする。
【0014】請求項3の発明は2つの半リング状片枠を
位置決めしながら結合可能にし、かつ鉄心取り出し時に
おける上記2つの半リング状片枠の分離を容易化できる
鉄心組立装置を得ることを目的とする。
【0015】請求項4の発明は2つの半リング状片枠
の、鉄心取り出し時における分離を容易化でき、かつ鉄
心側のキー溝とキーとの分離をも容易化できる鉄心組立
装置を得ることを目的とする。
【0016】請求項5の発明はキーを有する楔状のキー
揃え部材を取付板間から抜き出し可能とすることで、上
記キーと鉄心のキー溝との分離を確実なものにすること
ができる鉄心組立装置を得ることを目的とする。
【0017】請求項6の発明は楔状のキー揃え部材にね
じ込んだ植込ボルトに対するナットのねじ込みにより、
そのキー揃え部材上のキーを、2つの半リング状片枠内
に支持されている鉄心のキー溝から簡単に分離すること
ができる鉄心組立装置を得ることを目的とする。
【0018】請求項7の発明はキー揃え部材の厚み方向
に貫通させたねじ孔にボルトをねじ込む操作により、2
つの半リング状片枠内に支持されている鉄心のキー溝か
ら簡単に分離することができる鉄心組立装置を得ること
を目的とする。
【0019】請求項8の発明は互いに磁気吸着する分割
キーを用いて、該分割キーの鉄心におけるキー溝からの
分離を簡単かつローコストな構成にて実現できる鉄心組
立装置を得ることを目的とする。
【0020】請求項9の発明は分割キーを操作ねじを用
いて勾配面で強制的に摺動可能とすることで、上記分割
キーの鉄心におけるキー溝に対する分離を簡単かつ確実
に実現できる鉄心組立装置を得ることを目的とする。
【0021】請求項10の発明はキー取付板を片枠の外
側に設けることで、キー取付板取付用の係合溝の加工を
容易化でき、また、キー取付板やキーの設置位置や形
状,寸法の選定や変更を容易化できる鉄心組立装置を得
ることを目的とする。
【0022】請求項11の発明は鉄心板の板厚偏差によ
り発生する、これらの鉄心板の積層空間を分割鉄心板の
介装により縮小させて、積層後の鉄心の傾きおよび磁気
振動の発生を未然に防止できる鉄心を形成できる鉄心組
立方法を得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る鉄
心は、積層一体化される鉄心板のいずれかの間に、該鉄
心板と同様の鉄心板に対しこれと同様の他の鉄心板から
切り出した分割鉄心板を固着した厚み調整鉄心が介装さ
れるようにしたものである。
【0024】請求項2の発明に係る鉄心組立装置は、分
離可能にリング状に組み合わされる2つの半リング状片
枠からなり、該半リング状片枠の少なくとも一方の内周
面に、上記2つの半リング状片枠内で積層一体化するよ
うに挿入された鉄心板外周のキー溝をガイドするキーを
設けたものである。
【0025】請求項3の発明に係る鉄心組立装置は、分
離可能にリング状に組み合わされる2つの半リング状片
枠からなり、該半リング状片枠の少なくとも一方の内周
面に、上記2つの半リング状片枠内に積層一体化するよ
うに挿入される鉄心板外周のキー溝をガイドするキー
と、上記各半リング状片枠の端部に互いに接合可能に突
設された取付板とを設け、該取付板のそれぞれを接合保
持するために、該取付板に締結部材を着脱可能に装着
し、上記取付板の一方にねじ込まれ、先端が他方の取付
板の接合面に当接されるボルトをねじ込むように構成し
たものである。
【0026】請求項4の発明に係る鉄心組立装置は、各
半リング状片枠の端部に互いに接合可能に突設された取
付板と、該取付板の一方にねじ部がねじ込まれ、先端に
該ねじ部より小径のリング部を有する係止ボルトと、上
記取付板の他方に貫通形成され、上記一方の取付板にね
じ込まれた係止ボルトの上記リング部が挿入される、該
リング部と略同径の係合孔とを設け、該係合孔に上記他
方の取付板側からボルトを挿入し、上記リング部中心に
形成されたねじ孔にそのボルトをねじ込み、上記係止ボ
ルトを介して、上記各取付板を締め付けるようにしたも
のである。
【0027】請求項5の発明に係る鉄心組立装置は、一
組の取付板間に、2つの半リング状片枠内に次々に挿入
されて積層され、かつ一体化される鉄心板外周のキー溝
をガイドするキーを持ったキー揃え部材を設け、該キー
揃え部材およびこれを挟む上記各取付板を締結部材によ
り共に一体締結するようにしたものである。
【0028】請求項6の発明に係る鉄心組立装置は、楔
形のキー揃え部材を跨ぐように一組の取付板の外端にコ
字状支持部材を当接し、上記キー揃え部材に固定した植
込ボルトにねじ込んだナットの、該コ字状支持部材上に
おける回転操作によって、上記キー揃え部材を上記一組
の取付板間から抜き出し可能にしたものである。
【0029】請求項7の発明に係る鉄心組立装置は、楔
形のキー揃え部材の内外面を幅方向に貫通するねじ孔を
設け、該ねじ孔に上記外面側からねじ込んだボルトの先
端を、鉄心板のキー溝に接触させるようにしたものであ
る。
【0030】請求項8の発明に係る鉄心組立装置は、キ
ーを、長さ方向に沿った勾配面で2分割されて互いに磁
気吸着し、かつ半リング状片枠側に対しても磁気吸着さ
れる一対の楔状の勾配キーから構成したものである。
【0031】請求項9の発明に係る鉄心組立装置は、キ
ーを、長さ方向に沿った勾配面で2分割されて互いに摺
動可能に接合された楔状の一対の勾配キーから構成し、
該勾配キーの一方を操作部材により他に対し摺動させて
キーおよびキー溝間に隙間を形成するように構成したも
のである。
【0032】請求項10の発明に係る鉄心組立装置は、
半リング状片枠の少なくとも一方の外周に形成された係
合溝と、該係合溝に対し、長さ方向の両端部に厚み方向
に設けた切欠き段部が嵌合されるキー取付板と、該キー
取付板を上記半リング状片枠に対し着脱自在に取り付け
るボルトとを設け、上記キー取付板のうち上記半リング
状片枠内に突出する段部にキー溝を形成し、該キー溝に
キーを嵌合したものである。
【0033】請求項11の発明に係る鉄心組立方法は、
分離可能にリング状に組み合わされた2つの半リング状
片枠内に、鉄心板を一枚ずつ、この鉄心板に形成された
キー溝を、上記半リング状片枠のいずれかの内部に突設
されたキーにガイドさせながら挿入して、所定厚さとな
るまで積層し、積層された鉄心板を上方から加圧した状
態にて、上記各鉄心板の薄肉部間の隙間寸法を計測し、
上記隙間を補正する厚みを持った厚み調整鉄心を上部の
上記鉄心板上に載置し、再びその上に上記鉄心板を積層
した後、上方から加圧しながら一体化して鉄心とし、こ
の鉄心を上記半リング状片枠を分離して取り出すように
したものである。
【0034】
【作用】請求項1の発明における鉄心は、鉄心板の外径
側の薄肉部に分割鉄心板を固着した厚み調整鉄心を形成
し、これを積層される鉄心板間に介在させることで、積
層空間部の間隙の縮小および鉄心の傾きを防止する。
【0035】請求項2の発明における鉄心組立装置は、
一体に組み合わせた2つの半リング片枠内で組み立てた
鉄心を、その各半リング状片枠を分割移動させることに
より、容易に分離可能にする。
【0036】請求項3の発明における鉄心組立装置は、
半リング状片枠の接合部の取付板に設けた係合ねじなど
の締結部材で、各半リング状片枠の2分割組み合わせの
位置決めと締め付けを行い、ボルトで一方の取付板と他
方の取付板との分離を行う。
【0037】請求項4の発明における鉄心組立装置は、
半リング状片枠の片側の取付板に螺合された係止ボルト
に、他側の取付板からボルトをねじ込んで両取付板を締
め付けて一体に組み付け、一方、分離する際は、上記ボ
ルトを取り外し後、上記係止ボルトをさらにねじ込み方
向に螺入させて、一方の取付板を他方の取付板から分離
させる。
【0038】請求項5の発明における鉄心組立装置は、
半リング状片枠における取付板の分割面の一組の取付板
間に、固定子鉄心を積層する際の基準となるキーを持つ
キー揃え部材を介装して、このキーに対する鉄心側のキ
ー溝の分離作業を容易化する。
【0039】請求項6の発明における鉄心組立装置は、
半リング状片枠の分割面に設けた楔状のキー揃え部材
を、コ字状支持部材を介して、そのキー揃え部材に固定
されたボルトにナットをねじ込むことで径方向外方へ強
制的に抜き出すようにし、これにより、積層一体化した
鉄心のキー溝からキーを容易に分離させる。
【0040】請求項7の発明における鉄心組立装置は、
楔状のキー揃え部材に貫通したねじ孔にねじ込まれたボ
ルトを、ねじ込み方向にさらにねじ込むことにより、ボ
ルト先端を鉄心のキー溝底面に当接させ、このときのね
じ込み力によりキー揃え部材を径方向外方へ移動させ、
固定子鉄心のキー溝からキーを分離させる。
【0041】請求項8の発明における鉄心組立装置は、
長さ方向に勾配面で分割された2つの勾配キーを磁化し
て半リング状片枠側に吸着させ、積層後、上部が小幅と
なっている勾配キーの上面を下方へ叩いて幅を狭め、鉄
心のキー溝から分割キーを簡単に分離可能にする。
【0042】請求項9の発明における鉄心組立装置は、
分割キーの一方の勾配キーをボルトで引き下げたり押し
下げたりすることにより、キー幅を縮小させ、固定子鉄
心のキー溝との分離を容易化する。
【0043】請求項10の発明における鉄心組立装置
は、半リング状片枠の外方からキー取付板を取り付ける
ようにすることで、取り付けに要する作業を容易化し、
かつキーの種類にも容易に適応可能にする。
【0044】請求項11の発明における鉄心組立方法
は、分割鉄心板を鉄心にスポット溶接などにより固定し
て厚み調整用鉄心を形成し、これを鉄心の所定厚みごと
に介在することで、各鉄心板の薄肉部間の空間を縮小化
させる。
【0045】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1および図2において、33は図26に示すよ
うに、積層される複数の固定子鉄心板(鉄心板)3間に
介装されて、固定子鉄心の形成に用いる厚み調整鉄心と
しての厚み調整固定子鉄心を示す断面図であり、上記固
定子鉄心板3の板厚は、鉄心素材1のローラー圧延によ
る製造工程において素材幅方向に偏差を発生し、中央部
が厚く、両縁部が薄く形成されている。
【0046】この実施例では、固定子鉄心板3の外径寸
法が例えば、900mm以上の大形電動機のもので、上
記鉄心素材1から打抜き成形されている。また、33a
は厚み調整固定子鉄心33を形成する分割鉄心板として
の分割固定子鉄心板で、1つの円形状の固定子鉄心板3
を径方向に、例えば図26に示したものと同様の固定子
溝3aに沿って所定範囲で、図2に示すように、扇形状
に切断したものからなる。
【0047】そこで、円形状の上記固定子鉄心板3の上
記薄肉部となっている両縁部に、上記の分割固定子鉄心
板33aを、固定子溝3aを基準に揃えて積層し、固着
部33bを図示しない例えばスポット溶接機で点溶接し
て、この状態で固着して厚み調整固定子鉄心33を形成
する。
【0048】このようにして形成された厚み調整固定子
鉄心33は板厚方向において、分割固定子鉄心板33a
を設けた部分が厚く形成される。従って、固定子鉄心板
3の固定子鉄心形成のための積層に際して、固定子鉄心
板3の所定積層長さ毎に、上記厚み調整固定子鉄心33
を介在させることで、積層された固定子鉄心(鉄心)3
Aを得ることができる。
【0049】この結果、固定子鉄心板3を上記厚み調整
固定子鉄心33を介して積層した後の、上記固定子鉄心
板3ごとの薄肉両縁部の空間部が減少する。なお、厚み
調整固定子鉄心33は以下のいずれの鉄心組立装置にお
いても適用できる。
【0050】実施例2.図3はこの発明の他の実施例を
示し、34は積層される複数の固定子鉄心板3間に介装
されて、固定子鉄心の形成に用いる厚み調整鉄心として
の片面厚み調整固定子鉄心である。
【0051】上記実施例1では固定子鉄心板3として大
形のものを用いた場合を示したが、この実施例は固定子
鉄心板3の外径寸法が450〜640mmの中形電動機
のものに適用する。従って、鉄心素材1がロール方向に
沿って切断分割され、この鉄心素材1から打抜き形成さ
れた固定子鉄心板3では、これの板厚の外径縁部の一側
が薄く、相対する他側が厚く形成されて、これらの間に
偏差を有している。
【0052】そして、34aは上記片面厚み調整固定子
鉄心34を構成する分割鉄心板としての分割固定子鉄心
板であり、上記同様の固定子鉄心板3を径方向に、例え
ば、固定子溝3aに沿って所定範囲で、図4に示すよう
に扇形に切断したものからなる。
【0053】そして、円形状の上記固定子鉄心板3の上
記薄肉部となっている一側の縁部に、上記の分割固定子
鉄心板34aを固定子溝3aを基準に揃えて積層し、固
着部34bを図示しない例えばスポット溶接機で点溶接
して固着することで、片面厚み調整固定子鉄心34が形
成される。
【0054】このようにして形成された片面厚み調整固
定子鉄心34は板厚方向において、外径縁部の一側、つ
まり分割固定子鉄心板34aを設けた部分が他側より厚
く形成される。従って、固定子鉄心板3の固定子鉄心形
成のための積層に際して、固定子鉄心板3の所定積層厚
さ毎に片面厚み調整固定子鉄心34を挿入介在させるこ
とで、積層させた固定子鉄心3Aを得ることができる。
【0055】この結果、積層後の薄肉片縁部の空間部が
減少し、全体の傾きがなくなる。なお、片面厚み調整固
定子鉄心34は以下のいずれの鉄心組立装置においても
適用できる。
【0056】実施例3.図5および図6はこの発明の他
の実施例を示し、図において、6は鉄心組立装置で、こ
れが半リング状の片枠6a,6bとこれらの片枠6a,
6bの内周に立設固着された複数個の支持板6cとを有
し、これらの支持板6cの内側面は上記の固定子鉄心板
3の外径とほぼ同径の円状の包絡線上に位置するように
取り付けられている。
【0057】また、片枠6a,6bの周方向端部にはそ
れぞれ取付板6dが外方に突設され、これらの取付板6
dには、相互の当接面に直角となる方向にボルト(締結
部材)6fを貫通するボルト孔6eが設けられ、互いに
当接する各取付板6dどうしを上記ボルト6fにナット
(締結部材)6gをねじ込むことで締め付けられるよう
になっている。
【0058】さらに、6hは片枠6a,6bおよび固定
子鉄心板3を載置する底板、7はキーで、片枠6b内側
面の中央部に臨む支持板6cに内径方向に突設され、こ
のキー7の径方向となる厚み方向に設けられたピン孔7
bと、支持板6cの径方向に貫通して設けられたピン孔
7cとに係合ピン7aが挿通されて、キー7が片枠6b
に固着されている。
【0059】なお、キー7の幅寸法は固定子鉄心板3の
キー溝2aよりおよそ0.05mm程度小さく、キー7
のキー溝2aに対する挿入が容易となっている。
【0060】次に動作について説明する。半リング状の
片枠6a,6bは相対して一つのリングとなるようにそ
れぞれの取付板6dを当接し、ボルト孔6eに嵌挿され
たボルト6fおよびこれにねじ込まれたナット6gで一
体に結合されて、底板6hの上に載置される。
【0061】次に、上記のように形成された鉄心組立装
置6内に、キー7に対して固定子鉄心板3のキー溝2a
を合わせながら、この固定子鉄心板3を作業者が一枚づ
つ挿入し、順次積層する。
【0062】こうして、固定子鉄心板3が所定長さに積
層されると、図示しないプレス機等でこれらを上方から
圧迫し、この圧迫した状態で、各支持板6c間におけ
る、固定子鉄心板3の外周および各片枠6a,6b間の
空間に溶接バー4を差込み、これらを固定子鉄心板3の
外周の複数個所に、軸方向に沿って当接させた後、溶接
によって固定子鉄心板3に溶接し、これらを一体化し
て、図26に示したものと同様の固定子鉄心3Aとす
る。
【0063】次に、固定子鉄心3Aの上記半リング状片
枠6a,6b内における組立終了後は、ボルト6f,ナ
ット6gを取り外し、各片枠6a,6bを互いに分離さ
せて、これらを固定子鉄心3Aの外周から分離させる。
この際、キー7は各固定子鉄心板3のキー溝2aから挿
入の深さ分が摺動して分離される。
【0064】このように、鉄心組立装置6を2分割して
これらを固定子鉄心3Aから径方向外方に引離すことに
より、キー7とキー溝2aが径方向深さだけ摺動するだ
けで、各片枠6a,6bと固定子鉄心3Aとを簡単に分
離することができる。
【0065】実施例4.図7はこの発明の他の実施例を
示す。同図において、8はリング状の胴部8aの先端に
ねじ部8bを設けた係合ねじ(締結部材)、8cは一方
の片枠6aの取付板6dに、図8に示すように設けられ
た、上記胴部8aを嵌挿するための係合孔である。
【0066】また、他方の片枠6bの取付板6dには、
上記係合孔8cと連通する一定深さの同径の係合孔8f
が設けられ、さらに、この係合孔8fに連続するよう
に、同心的にねじ孔8dが設けられている。9はボルト
で、一方の片枠6aの取付板6dに貫通して設けられた
ねじ孔9aにねじ込まれ、このボルト9の先端が相対す
る取付板6dの対向面(接合面)に接触可能となってい
る。
【0067】この実施例によれば、鉄心組立装置6を構
成する2つの片枠6a,6bを合体するときは、半リン
グ部がリング状となるように片枠6a,6bを相対して
当接し、一方の片枠6aの取付板6dの係合孔8cから
係合ねじ8を挿入し、他方の片枠6bの取付板6dの係
合孔8fを介してねじ孔8dにねじ部8bを螺合させ
て、締め付ける。
【0068】この際、片枠6a,6bは夫々の係合孔8
c,8fが係合ねじ8の胴部8aで位置決めされ、固定
子鉄心板3の挿入内径を正確な円状に保つ。
【0069】また、固定子鉄心板3の積層後に溶接され
て一体化した固定子鉄心3Aを、鉄心組立装置6内から
取り出すときは、係合ねじ8を上記ねじ孔8d,係合孔
8cから取り外した後に、一方の片枠6aの取付板6d
に螺合されたボルト9をねじ込んで、このボルト9の先
端を他方の片枠6bの取付板6dの接合面に突き当て
る。
【0070】こうすることにより、互いに接合していた
取付板6dが強制的に分離され、各片枠6a,6b側か
ら固定子鉄心3Aが開放される。このため、固定子鉄心
3Aが溶接熱変形などにより片枠6a,6b側に固着し
ていても、分離が容易にできる。
【0071】実施例5.図9はこの発明の他の実施例を
示し、同図において、10はリング状の胴部10aの一
端にフランジ状の係止部10bを有し、かつ他端にナッ
ト10dを螺合しうるねじ部10cを延設した締結部材
としての締付ねじで、片枠6a,6bには、図10に示
すように、胴部10aを嵌挿する係合孔10e,10f
が貫通して設けられている。
【0072】一方、片枠6aの取付板6dにはボルト9
を螺合するねじ孔9aが貫通され、他方の片枠6bの取
付板6dの係合孔10eには、反接合部の一面側から締
付ねじ10が挿入され、胴部10aの一部が取付板6d
の接合部面から突出するように設けられている。
【0073】この実施例によれば、鉄心組立装置6を構
成する各片枠6a,6bを結合するときは、片枠6bの
取付板6dの接合部から突出している締付ねじ10の胴
部10aに、他方の片枠6aの取付板6dに設けられて
いる係合孔10fを嵌合させた後に、ねじ部10cにナ
ット10dを螺合して締め付ける。
【0074】このように、締付ねじ10の胴部で片枠6
aの片枠6bに対する取付位置が容易に分ると共に、取
り付けと同時にこれらの片枠6a,6bを正確な筒状を
保つ。また、固定子鉄心板3どうしの積層溶接および固
定子鉄心3Aの取り出しについては上記実施例3と同様
である。
【0075】すなわち、固定子鉄心3Aの取り出しは、
まず、締付ねじ10からナット10dを外した後、ボル
ト9をねじ込んで、その先端を一方の取付板6dの接合
面に突き当てながらこれを押し開けることによりなされ
る。
【0076】実施例6.図11はこの発明の他の実施例
を示し、同図において、11は係止ボルトで、ねじボル
ト11aの先端部に設けられた段部11bに上記ねじボ
ルト11aより小径のリング部11cが形成され、この
リング部11cの軸心には、図12に示すように、ねじ
孔11dが設けられている。
【0077】一方の片枠6aには係止ボルト11のねじ
ボルト11aと螺合するねじ孔11eが貫通して設けら
れ、他方の片枠6bには係止ボルト11のリング部11
cを嵌挿する係合孔11fが貫通して設けられている。
12はねじ孔11dに螺合されるボルトである。
【0078】この実施例によれば、鉄心組立装置6を構
成する各片枠6a,6bを合体するときは、一方の片枠
6aのねじ孔11eに反接合部側の外面から係止ボルト
11を螺合し、これの段部11bを接合部面近傍まで入
れると、図12に示すようにリング部11cが接合部面
より突出した状態になる。
【0079】そこで、この状態の片枠6aに他方の片枠
6bの接合部面を近づけ、上記突出しているリング部1
1cに係止孔11fを挿入して、上記接合部面を当接す
る。ここで、さらに、ボルト12を係止ボルト11のリ
ング部11cの先端部に開口しているねじ孔11dにね
じ込んで締め付けると、円状の内径を有する鉄心組立装
置6が形成される。
【0080】一方、上記実施例3と同様に、各片枠6
a,6b間に固定子鉄心板3を積層溶接して一体化した
後は、ボルト12を取り外し、係止ボルト11を螺合方
向にねじ込むと、段部11bが他方の片枠6bの接合部
面を突き離すように当接しながら回動摺動する。
【0081】このため、係止ボルト11のねじ込みにつ
れて、一方の片枠6aが他方の片枠6bから容易に分離
し、間隔を拡げて固定子鉄心3Aを容易に取り出すこと
ができる。
【0082】実施例7.図13はこの発明の他の実施例
を示し、同図において、13は鉄心組立装置で、半リン
グ状の片枠13a,13bの内側に固定子鉄心板3の外
径とほぼ同径の円形包絡面を形成する複数個の支持板1
3cが立設され、半リング状の両端部に取付板13dが
突設されている。
【0083】また、片枠13a,13bは周面が円形と
なるように一端の取付板13dは直接相対し、他端の取
付板13d間には平板状のキー揃え部材14が挟持さ
れ、これらのキー揃え部材14および取付板13dに
は、板厚方向に連続する同一径のボルト孔13eが貫通
して設けられ、これらに挿通したボルト(締結部材)1
3fおよびこのボルト13fにねじ込んだナット13g
で締め付けられている。
【0084】なお、キー揃え部材14の内径側端部には
このキー揃え部材14に対し一体のキー14aが内径方
向に突出するように、長手方向に沿って設けられてい
る。
【0085】この実施例によれば、リング状に形成され
た鉄心組立装置13に固定子鉄心板3を挿入し、このと
き、キー溝2aをキー揃え部材14のキー14aに合わ
せながら積層すれば、上記実施例と同様にして、固定子
鉄心板3を一体化した固定子鉄心3Aを形成することが
できる。
【0086】次に、取付板13d部を係合しているボル
ト13f,ナット13gを取り外して、片枠13a,1
3bを分離した後に、キー溝2a内に嵌合しているキー
揃え部材14上のキー14aを分離すれば、固定子鉄心
3Aを取り出すことができる。
【0087】なお、上記固定子鉄心板3の積層後、溶接
により一体形成された固定子鉄心3Aは、溶接熱により
若干熱変形を生じているので、鉄心組立装置13との分
離作業で、最も分離が困難なキー溝2a部を分割接合部
位置に設け、軽量小形のキー揃え部材14だけで嵌合,
分離させることで、上記分離作業が容易となる。
【0088】実施例8.図14はこの発明の他の実施例
を示し、同図において、15は長尺の楔状のキー揃え部
材であり、これは薄肉の幅方向の一縁部(内径側端部)
にキー15aが突設され、かつ厚肉部15bにねじ孔1
5cが径方向に設けられている。
【0089】また、16はねじ孔15cに固着された植
込ボルト、16aは中央部にボルト孔16bを設けた図
15に示すようなコ字状支持部材としてのコ字状の抜き
出し板、16cは抜き出し板16aの外面側に突出した
植込ボルト16にねじ込まれたナットである。
【0090】キー揃え部材15にはキー15aが内径方
向(内径側端部)に突設され、これが軸方向に沿って設
けられ、片枠13a,13bの取付板13dの接合面間
である勾配部15d間に上記キー揃え部材15が挟持さ
れ、この状態で板厚方向に貫通されたボルト孔にボルト
13fが嵌挿され、ナット13gで締め付けられてい
る。なお、植込ボルト16およびナット16cは抜出し
部材Kを形成している。
【0091】この実施例によれば、内周面が円形に形成
された鉄心組立装置13内に固定子鉄心板3を、キー溝
2aをキー揃え部材15のキー15aに合わせて挿入し
ながら積層でき、この積層一体化動作は上記実施例と同
様になされる。
【0092】一方、片枠13a,13bを分離して、固
定子鉄心3Aを取り出す場合は、ボルト13f,ナット
13gを取り外して、抜き出し板16aのボルト孔16
bをキー揃え部材15の植込ボルト16に挿通させ、そ
の抜き出し板16aの両端を片枠13a,13bの互い
に接合される取付板13dの端部に袴座させて、抜き出
し板16aから突出している植込ボルト16にナット1
6cをねじ込ませる。
【0093】これにより、植込ボルト16が引き上げら
れることになり、キー揃え部材15のキー15aが固定
子鉄心3Aのキー溝2aから分離し、従って、固定子鉄
心3Aを片枠13a,13bから取り出すことができ
る。
【0094】このように片枠13a,13bの各取付板
13dとキー揃え部材15との接合面を勾配状にするこ
とにより、分離時の摩擦抵抗がなく、上記分離作業がさ
らに容易となる。
【0095】実施例9.図16はこの発明の他の実施例
を示し、同図において、18は長尺の楔状のキー揃え部
材で、これの薄肉部の一端部にはキー18aが各片枠1
3a,13bの長手方向に沿って突設され、さらに幅方
向に貫通するねじ孔18bには、ボルト19が図17に
示すようにねじ込み可能となっている。
【0096】また、キー揃え部材18は上記のようにキ
ー18aを内径方向に突出しており、これがさらに片枠
13a,13bの各取付板13dの接合部において、キ
ー揃え部材18と同角度で形成された各勾配部18c間
に挟持されている。そして、この状態で板厚方向に貫通
されたボルト孔13eにボルト13fが挿通され、これ
にナット13gがねじ込まれることで締め付けられてい
る。
【0097】従って、この実施例によれば、上記各実施
例と同様にして、内径が円形に形成された鉄心組立装置
13内に、固定子鉄心板3のキー溝2aをキー揃え部材
18のキー18aに合わせて挿入しながら積層すること
ができる。
【0098】一方、各片枠13a,13bを分離する場
合には、ボルト13f,ナット13gを取り外した後、
ボルト19をねじ込み続ける。これにより、ボルト19
の先端が固定子鉄心3Aのキー溝2aの底部と当接す
る。
【0099】そこで、さらにボルト19をねじ込むと、
ボルト19の先端が上記当接部で回動摺動し、上記勾配
部18cから離れるようにキー揃え部材18が分離方向
に移動する。このため、このねじ込み力でキー18aが
キー溝2aから分離する。これにより一体化された固定
子鉄心3Aと鉄心組立装置13との分離作業が容易とな
る。
【0100】実施例10.図18はこの発明の他の実施
例を示し、同図において、20は片枠6b内周面に突設
された支持板6c上に設けられた分割キーで、これが図
19に示すように、長さ方向に沿った勾配面lで分割さ
れて接合する楔状の勾配キー20a,20bからなり、
これらは磁化されて互いに吸着し合って一体化してい
る。
【0101】これらの勾配キー20a,20bは同一の
長さに形成され、長さ方向両端が均一面となっている時
に、幅が所定寸法、つまり固定子鉄心板3のキー溝2a
の幅より若干小さめとなるようにされ、厚みはキー溝2
aの深さより若干浅く形成されている。
【0102】このように形成された分割キー20は、鉄
心組立装置6を形成する片枠6b内面の各支持板6c
に、軸方向に沿って磁気吸着力によって当接され、さら
に上記磁化により互いに磁気吸着している。
【0103】従って、この実施例によれば、内径が円形
に形成された鉄心組立装置6に、固定子鉄心板3を、キ
ー溝2aを分割キー20に合わせながら次々に挿入する
ことで、順次積層される。また、これらの固定子鉄心板
3の積層一体化動作は上記各実施例と同様である。
【0104】一方、上記一体化により形成された固定子
鉄心3Aを各片枠6a,6bから分離する場合には、ボ
ルト6f,ナット6gを取り外した後、片枠6a,6b
を固定子鉄心3Aから分離する。
【0105】上記の積層一体化された固定子鉄心3Aは
軸方向の積層ずれ、および溶接熱変形で、軸方向に微小
に変形しているので、分割キー20は支持板6cとの吸
着力よりもキー溝2aとの上記吸着力に加え、上記キー
溝2aとの嵌合摩擦力とによって固着力が大となり、キ
ー溝2a内に固着している。
【0106】このため、上部が小幅となっている勾配キ
ー20bの上面を下方へ叩くと、勾配面lに沿って勾配
キー20bが下方へ移動し、キー幅間に隙間が発生し、
分割キー20が固定子鉄心3Aから容易に分離される。
【0107】実施例11.図20はこの発明の他の実施
例を示し、同図において、21は片枠6bの内周面に突
設された支持板6c上の分割キーで、これが、図21に
示すように、長さ方向に沿って勾配面lで分割された勾
配キー21a,21bからなり、上端が広幅となる勾配
キー21aにねじ孔21cが長さ方向に沿って設けられ
ている。
【0108】また、上記各勾配キー21a,21bは同
一長さであり、長さ方向の両端が均一面の時に、幅が固
定子鉄心板3のキー溝2aより若干小さめとなるように
されている。
【0109】さらに、22は平面寸法が分割キー21よ
り小とされ、厚み方向に段部(切欠部)22eが形成さ
れた係止部材で、段部22eを有しない部分に、ボルト
孔22bが厚み方向に貫通するように形成され、勾配面
lに略直交する勾配で傾斜した勾配部22aの下部に上
記段部22eが形成され、この勾配部22aの勾配面に
対し直角にねじ孔22cが形成されている。
【0110】また、23,23aは操作部材としてのボ
ルトであり、分割キー21は長さを揃えた状態で勾配キ
ー21aの上面に係止部材22を当接し、ボルト孔22
b,ねじ孔21aにボルト23をねじ込んで固着されて
いる。また、ねじ孔22cにはボルト23aが貫通する
ようにねじ込まれている。なお、この状態の分割キー2
1は片枠6bの支持板6cに設けられた係合溝24に嵌
合係止されている。
【0111】従って、この実施例によれば、内周面が円
形に形成された鉄心組立装置6に固定子鉄心板3を、キ
ー溝2aを分割キー21に合わせて挿入しながら積層
し、溶接によって、上記各実施例と同様の積層一体化さ
れた固定子鉄心3Aを形成できる。
【0112】一方、各片枠6a,6bから固定子鉄心3
Aを分離する場合は、ボルト6f,ナット6gを取り外
した後、係止部材22のねじ孔22cにボルト23aを
ねじ込み、上部が小幅となっている勾配キー21bの上
面を、そのボルト23aの先端部で押し下げる。これに
よりキー幅間に隙間が発生し、分割キー21がキー溝2
aから分離する。この結果、片枠6a,6bから固定子
鉄心3Aを容易に分離することができる。
【0113】実施例12.図22はこの発明の他の実施
例を示し、同図において、25は片枠6bの内周面に突
設された支持板6c上に設けられた分割キーで、これが
長さ方向に沿って勾配面lで分割された勾配キー25
a,25bからなり、上端が広幅となる勾配キー25a
に勾配面と平行状にねじ孔25cが設けられ、上端が小
幅となる勾配キー25bにねじ孔25dと厚み方向に貫
通するピン孔25eとが設けられている。
【0114】また、勾配キー25bは勾配キー25aよ
りも若干、例えば5mm程度長く設けられ、下端を均一
面としたときに、キー幅部が固定子鉄心板3のキー溝2
aより若干小さめとなるように形成されている。
【0115】26は平面寸法が分割キー25より小さい
係止部材で、一部が勾配キー25b上から勾配キー25
a上に突出して、その勾配に直交する傾きで屈曲した勾
配部26aが形成されている。そして、その勾配部26
aにはこれに直交する方向にボルト孔26bが設けら
れ、勾配キー25b上の平面部にはボルト孔26cが設
けられている。27,27aは各ボルト孔26b,25
cおよび26cにねじ込まれる操作部材としてのボルト
である。
【0116】この実施例によれば、分割キー25は、下
端を揃えた状態で片枠6bの支持板6cとピン孔25e
を介して図5に示すような係合ピン7aで固着され、勾
配キー25bの上面に突出した係止部材26が、ねじ孔
25d,ボルト孔26cにそれぞれねじ込まれたボルト
27aで固着され、さらに、勾配部26aのボルト孔2
6bから挿入したボルト27が、勾配キー25aのねじ
孔25cに螺合係止されている。
【0117】そこで、上記のようにして、内周面が円形
に形成された鉄心組立装置6の各片枠6a,6b間に固
定子鉄心板3を、キー溝2aを分割キー25に合わせて
挿入しながら積層し、上記同様の溶接を行って、この積
層一体化した固定子鉄心3Aを形成する。
【0118】一方、各片枠6a,6bを分離する場合に
は、ボルト6f,ナット6gを取り外した後、係止部材
26の勾配部26aのボルト孔26bに係止しているボ
ルト27を締付方向にねじ込むと、ボルト27の頭が勾
配部26aに当接しながら旋回し、そのボルト27に螺
合されている勾配キー25aが勾配面に沿って上昇す
る。
【0119】これにより、キー幅が縮小し、キー溝2a
との間に隙間が発生するので、片枠6a,6bを固定子
鉄心3から容易に分離させることができる。
【0120】実施例13.図23はこの発明の他の実施
例を示し、同図において、28は長さ方向の両端部の厚
み方向に、図24に示すような切欠き段部28aを形成
したキー取付板で、このキー取付板28の突出した段部
28bの内面側には長さ方向に沿って所定幅のキー溝2
8cが設けられ、このキー溝28cに角棒状のキー29
が嵌合されている。
【0121】また、鉄心組立装置6の片枠6bの外周に
は、軸方向に沿って所定幅、つまり、キー取付板28と
同幅の係合溝30が設けられ、この係合溝30がある部
分の片枠6bには径方向にボルト孔30aが貫通して設
けられ、これと対応するキー取付板28の切欠き段部2
8aには厚み方向にボルト孔28dが設けられている。
31はこれらのボルト孔30a,ボルト孔28dにねじ
込まれたボルトである。
【0122】そこで、片枠6a,6bを内周面が円形と
なるように上記各実施例と同様にして組み合わせ、図5
に示すようなボルト6f,ナット6gで固着する。次
に、片枠6bの上記係合溝30にキー取付板28の切欠
き段部28aを嵌合し、ボルト孔28d,ねじ孔30a
にボルト31をねじ込んで固着する。
【0123】これにより、鉄心組立装置6の内周面側
に、段部28bに取り付られたキー29が所定量突出す
る。
【0124】次に、このようにして内周面が円形に形成
された鉄心組立装置6に固定子鉄心板3を、キー溝2a
がキー29に合うように挿入しながら積層する。この積
層一体化動作は上記各実施例と同様になされる。
【0125】一方、上記各片枠6a,6bから一体化さ
れた固定子鉄心3Aを分離する場合は、上記ボルト6
f,ナット6gを取り外した後、片枠6a,6bを接合
面と直角方向に引離す。なお、キー29は、鉄心組立装
置6の外周に設けられた係合溝30によって位置が決め
られるが、この係合溝30の加工はフライス盤等で容易
に行うことができ、また、キー取付板28のキー溝28
cに上記キー29が嵌合されているので、固定子鉄心3
Aのキー溝2aの形状が凸キーになったり、また、キー
幅寸法が変わっても、段付キー等で作り替えて対応がで
きる。また、キー29は一体のものを示したが、上記実
施例10〜12の分割キーを使用すれば、さらに上記の
引離し効果が向上する。
【0126】実施例14.図25は上記実施例1で述べ
た厚み調整固定子鉄心33を混在する固定子鉄心板3の
積層手順を示すフローチャートである。なお、ここでは
図1の鉄心組立装置6を使った場合で説明する。まず、
鉄心組立装置組立ステップST1では、半リング状の片
枠6a,6bを相対して各取付板6dを当接し、これら
の各当接部をボルト6f,ナット6gで締め付けて、内
周面を円形状に形成する。また、上記内周面にはキー7
をピン7bなどにより突設する。
【0127】次に、固定子鉄心板積みステップST2で
は、固定子鉄心板3を一枚づつ作業者が手で掴んで、キ
ー7を周方向の基準として、これに固定子鉄心板3のキ
ー溝2aを合わせながら、鉄心組立装置6内に挿入し、
この手順を繰り返して所定高さになるまで積層する。
【0128】そして、積層隙間計測ステップST3で
は、鉄心組立装置6内に所定量積層された各固定子鉄心
板3の最上面を図示しない平面状のプレスラムで所定圧
力で加圧し、この状態で作業者が積層された固定子鉄心
板3の外縁部に、図示しない厚みの異なった薄板状の隙
間ゲージを挿入し、または、複数枚に組み合わせを変え
ながら何回か挿入して、各固定子鉄心板3の薄肉部にお
ける空間部について、およその合計量の積層隙間寸法を
計測する。これにより積層隙間寸法が判明すると、上記
加圧状態を解除する。
【0129】次に、厚み調整固定子鉄心積みステップS
T4では、固定子鉄心板3の薄肉部に分割固定子鉄心板
33aを固着し、こうして積層合成部が形成された厚み
調整固定子鉄心33を、すでに積層されている固定子鉄
心板3の上面に載置する。
【0130】続いて、固定子鉄心調整積みステップST
5では、上記積層隙間計測ステップST3で計測した積
層間寸法と、厚み調整固定子鉄心33の積層合成部の厚
み寸法とは差異を生ずる場合が多いため、この場合に
は、次に積層する固定子鉄心板3の積層枚数を差異寸法
に応じて調整して積層する。
【0131】そして、上記ステップST3〜ステップS
T5の各手順を、固定子鉄心板3の積層長さが所定長さ
になるまで繰り返し行う。そして、溶接バー取付ステッ
プST7では、上記積層手順により固定子鉄心板3が所
定長さに積層されると、図示しないプレス機で上方から
圧着した状態で、溶接バー4を固定子鉄心板3の外周の
複数個所に、軸方向に沿って当接させ、溶接によって積
層した固定子鉄心板3を一体化する。これにより、固定
子鉄心3Aが形成される。
【0132】次に、鉄心組立装置分離ステップST8で
は、鉄心組立装置6を合体しているボルト6f,ナット
6gを取り外し、片枠6a,6bを径方向外方に移動さ
せて、これらを固定子鉄心3Aの外周から分離させる。
このようにして固定子鉄心3Aの組立作業が終了する。
【0133】なお、このような積層手順は上記実施例1
の厚み調整固定子鉄心33を用いる場合に適用できるほ
か、上記実施例2の片面厚み調整固定子鉄心34を用い
る場合にも適用できる。
【0134】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、積層一体化される鉄心板のいずれかの間に、該鉄心
板と同様の鉄心板に対しこれと同様の他の鉄心板から切
り出した分割鉄心板を固着した厚み調整鉄心が介装され
るように構成したので、鉄心板間の板厚偏差による隙間
を減少させることで、積層後の軸方向への傾きを抑える
ことができると共に、磁気振動の発生を回避でき、ま
た、組立装置からの分離を容易に行うことができるもの
が得られる効果がある。
【0135】請求項2の発明によれば、分離可能にリン
グ状に組み合わされる2つの半リング状片枠からなり、
該半リング状片枠の少なくとも一方の内周面に、上記2
つの半リング状片枠内に積層一体化するように挿入され
る鉄心板外周のキー溝をガイドするキーを設けるように
構成したので、リング状に組み合わせた2つの半リング
状片枠を分離することで、組み立てた鉄心の取り出しを
容易化できるものが得られる効果がある。
【0136】請求項3の発明によれば、分離可能にリン
グ状に組み合わされる2つの半リング状片枠からなり、
該半リング状片枠の少なくとも一方の内周面に、上記2
つの半リング状片枠内に積層一体化するように挿入され
る鉄心板外周のキー溝をガイドするキーと、上記各半リ
ング状片枠の端部に互いに接合可能に突設された取付板
とを設け、該取付板のそれぞれを接合保持するために、
該取付板に締結部材を着脱可能に装着し、上記取付板の
一方にねじ込まれ、先端が他方の取付板の接合面に当接
されるボルトをねじ込むように構成したので、2つの半
リング状片枠を位置決めしながら結合可能にし、かつ鉄
心取り出し時における上記2つの半リング状片枠の分離
を容易化できるものが得られる効果がある。
【0137】請求項4の発明によれば、各半リング状片
枠の端部に互いに接合可能に突設された取付板と、該取
付板の一方にねじ部がねじ込まれ、先端に該ねじ部より
小径のリング部を有する係止ボルトと、上記取付板の他
方に貫通形成され、上記一方の取付板にねじ込まれた係
止ボルトの上記リング部が挿入される、該リング部と略
同径の係合孔とを設け、該係合孔に上記他方の取付板側
からボルトを挿入し、上記リング部中心に形成されたね
じ孔にそのボルトをねじ込み、上記係止ボルトを介し
て、上記各取付板を締め付けるように構成したので、2
つの半リング状片枠の、鉄心取り出し時における分離を
容易化でき、かつ鉄心側のキー溝とキーとの分離をも容
易化できるものが得られる効果がある。
【0138】請求項5の発明によれば、一組の取付板間
に、2つの半リング状片枠内に次々に挿入されて積層さ
れ、かつ一体化される鉄心板外周のキー溝をガイドする
キーを持ったキー揃え部材を設け、該キー揃え部材およ
びこれを挟む上記各取付板を締結部材により共に一体締
結するように構成したので、キーを有するキー揃え部材
を強制的に抜き出し可能とすることで、上記キーと鉄心
のキー溝との分離を確実にできるものが得られる効果が
ある。
【0139】請求項6の発明によれば、楔形のキー揃え
部材を跨ぐように一組の取付板の外端にコ字状支持部材
を当接し、上記キー揃え部材に固定した植込ボルトにね
じ込んだナットの、該コ字状支持部材上における回転操
作によって、上記キー揃え部材を上記一組の取付板間か
ら抜き出し可能とするように構成したので、楔状のキー
揃え部材にねじ込んだボルトのねじ込みにより、そのキ
ー揃え部材上のキーを、2つの半リング状片枠内に支持
されている鉄心のキー溝から簡単に分離することができ
るものが得られる効果がある。
【0140】請求項7の発明によれば、楔形のキー揃え
部材の内外面を幅方向に貫通するねじ孔を設け、該ねじ
孔に上記外面側からねじ込んだボルトの、先端を鉄心板
のキー溝に接触させるように構成したので、上記キー揃
え部材の厚み方向に貫通させたねじ孔にボルトをねじ込
むことで、2つの半リング状片枠内に支持されている鉄
心のキー溝から簡単に分離することができるものが得ら
れる効果がある。
【0141】請求項8の発明によれば、キーを、長さ方
向に沿った勾配面で2分割されて互いに磁気吸着し、か
つ半リング状片枠側に対しても磁気吸着される一対の楔
状の勾配キーから構成したので、互いに磁気吸着する分
割キーを用いて、該分割キーの、鉄心のキー溝からの分
離を簡単かつローコストな構成にて実現できるものが得
られる効果がある。
【0142】請求項9の発明によれば、キーを、長さ方
向に沿った勾配面で2分割されて互いに摺動可能に接合
された楔状の一対の勾配キーから構成し、該勾配キーの
一方を操作ねじにより他に対し摺動させてキーおよびキ
ー溝間に隙間を形成するように構成したので、分割キー
を操作ねじを用いて勾配面で強制的に摺動可能とするこ
とで、上記分割キーの、鉄心のキー溝に対する分離を簡
単かつ確実に実現できるものが得られる効果がある。
【0143】請求項10の発明によれば、半リング状片
枠の少なくとも一方の外周に形成された係合溝と、該係
合溝に対し、長さ方向の両端部に厚み方向に設けた切欠
き段部が嵌合されるキー取付板と、該キー取付板を上記
半リング状片枠に対し着脱自在に取り付けるボルトとを
設け、上記キー取付板のうち上記半リング状片枠内に突
出する段部にキー溝を形成し、該キー溝にキーを嵌合す
るように構成したので、キー取付板を片枠の外側に設け
ることで、キー取付板取付用の係合溝の加工を容易化で
き、また、キー取付板やキーの設置位置や形状,寸法の
選定や変更を容易化できるものが得られる効果がある。
【0144】請求項11の発明によれば、分離可能にリ
ング状に組み合わされた2つの半リング状片枠内に、鉄
心板を一枚ずつ、この鉄心板に形成されたキー溝を、上
記半リング状片枠のいずれかの内部に突設されたキーに
ガイドさせながら挿入して、所定厚さとなるまで積層
し、積層された鉄心板を上方から加圧した状態にて、上
記各鉄心板の薄肉部間の隙間寸法を計測し、上記隙間を
補正する厚みを持った厚み調整済鉄心を上部の上記鉄心
板上に載置し、再びその上に上記鉄心板を、上記厚み調
整済鉄心による過補正を調整する枚数分積層した後、上
方から加圧して一体化して鉄心とし、上記半リング状片
枠を分離して取り出すように構成したので、鉄心板の積
層空間を縮小した鉄心を容易に形成できると共に、傾き
や磁気振動の生じない機械的,電気的にすぐれた特性を
持つ鉄心を形成できるものが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例による鉄心を構成する厚
み調整固定子鉄心を示す縦断面図である。
【図2】 図1に示す厚み調整固定子鉄心の平面図であ
る。
【図3】 この発明における厚み調整固定子鉄心の他の
実施例を示す縦断面図である。
【図4】 図3における厚み調整固定子鉄心の平面図で
ある。
【図5】 この発明の他の実施例による鉄心組立装置を
一部破断して示す平面図である。
【図6】 図5の鉄心組立装置を一部破断して示す正面
図である。
【図7】 この発明の他の実施例による鉄心組立装置の
要部を拡大して示す平面断面図である。
【図8】 図7における要部の変化状況を示す平面断面
図である。
【図9】 この発明の他の実施例による鉄心組立装置の
要部を拡大して示す平面断面図である。
【図10】 図9における要部の変化状況を示す平面断
面図である。
【図11】 この発明の他の実施例による鉄心組立装置
の要部を拡大して示す平面断面図である。
【図12】 図11における要部の変化状況を示す平面
断面図である。
【図13】 この発明の他の実施例による鉄心組立装置
を、要部を破断して示す平面図である。
【図14】 この発明の他の実施例による鉄心組立装置
の要部を拡大して示す平面断面図である。
【図15】 図14におけるキー揃え部材の抜き出し構
造を、要部を破断して示す平面断面図である。
【図16】 この発明の他の実施例による鉄心組立装置
の要部を拡大して示す平面断面図である。
【図17】 図16におけるキー揃え部材の抜き出し構
造を、要部を破断して示す平面断面図である。
【図18】 この発明の他の実施例による鉄心組立装置
を示す平面図である。
【図19】 図18における分割キーを示す正面図であ
る。
【図20】 この発明の他の実施例による鉄心組立装置
の一部を示す平面図である。
【図21】 図20における分割キーを一部破断して示
す正面図である。
【図22】 図20における分割キーの他の実施例を一
部破断して示す正面図である。
【図23】 この発明の他の実施例による鉄心組立装置
の一部を破断して示す平面図である。
【図24】 図23におけるキー取付板付近を拡大して
示す断面図である。
【図25】 この発明の一実施例による鉄心組立方法の
手順を示すフローチャートである。
【図26】 従来の鉄心の組立手順を示す説明図であ
る。
【図27】 従来の鉄心組立装置を示す平面図である。
【図28】 従来の鉄心組立装置を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
2a,28c キー溝、3 固定子鉄心板(鉄心板)、
3A 固定子鉄心(鉄心)、4 溶接バー、6 鉄心組
立装置、6a,6b 片枠、6d 取付板、6f ボル
ト(締結部材)、6g,13g ナット(締結部材)、
7,14a,15a,18a,29 キー、8 係合ね
じ(締結部材)、9,12,19 ボルト、10 締付
ねじ(締結部材)、11 係止ボルト、11a ねじボ
ルト、11c リング部、11d,18b ねじ孔、1
1f 係合孔、13 鉄心組立装置、13a,13b
片枠、13d 取付板、13f ボルト(締結部材)、
14,15,18 キー揃え部材、16 植込みボル
ト、16a 抜き出し板(コ字状支持部材)、16c
ナット、20a,20b,21a,21b,25a,2
5b 勾配キー、23a,27 ボルト(操作部材)、
28 キー取付板、28a,28b 段部、30 係合
溝、33 厚み調整固定子鉄心(厚み調整鉄心)、33
a,34a 分割固定子鉄心板(分割鉄心板)、34
片面厚み調整固定子鉄心(厚み調整鉄心)。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄心素材から打抜き形成されたリング状
    の鉄心板を積層一体化して形成された鉄心において、上
    記積層一体化される鉄心板のいずれかの間に、該鉄心板
    と同様の鉄心板に対しこれと同様の他の鉄心板から切り
    出した分割鉄心板を固着した厚み調整鉄心が介装されて
    いることを特徴とする鉄心。
  2. 【請求項2】 分離可能にリング状に組み合わされる2
    つの半リング状片枠と、該半リング状片枠の少なくとも
    一方の内周面に突設され、上記2つの半リング状片枠内
    に積層一体化するように挿入される鉄心板外周のキー溝
    をガイドするキーとを備えた鉄心組立装置。
  3. 【請求項3】 分離可能にリング状に組み合わされる2
    つの半リング状片枠と、該半リング状片枠の少なくとも
    一方の内周面に突設され、上記2つの半リング状片枠内
    に積層一体化するように挿入される鉄心板外周のキー溝
    をガイドするキーと、上記各半リング状片枠の端部に互
    いに接合可能に突設された取付板と、該取付板のそれぞ
    れを接合保持するために、該取付板に着脱可能に装着さ
    れる締結部材と、上記取付板の一方にねじ込まれ、先端
    が他方の取付板の接合面に当接されるボルトとを備えた
    鉄心組立装置。
  4. 【請求項4】 分離可能にリング状に組み合わされる2
    つの半リング状片枠と、該半リング状片枠の少なくとも
    一方の内周面に突設され、上記2つの半リング状片枠内
    に積層一体化するように挿入される鉄心板外周のキー溝
    をガイドするキーと、上記各半リング状片枠の端部に互
    いに接合可能に突設された取付板と、互いに接合される
    該取付板の一方にねじ部がねじ込まれ、先端に該ねじ部
    より小径のリング部を有する係止ボルトと、上記取付板
    の他方に貫通形成され、上記一方の取付板にねじ込まれ
    た係止ボルトの上記リング部が挿入される、該リング部
    と略同径の係合孔と、該係合孔に上記他方の取付板側か
    ら挿入され、上記リング部中心に形成されたねじ孔にね
    じ込まれて、上記係止ボルトを介して、上記各取付板を
    締め付けるボルトとを備えた鉄心組立装置。
  5. 【請求項5】 分離可能にリング状に組み合わされる2
    つの半リング状片枠と、該各半リング状片枠の端部に互
    いに接合可能に突設された取付板と、互いに接合される
    一組の該取付板間に着脱可能に介装されて、上記2つの
    半リング状片枠内に次々に挿入されて積層され、かつ一
    体化される鉄心板外周のキー溝をガイドするキーを持っ
    たキー揃え部材と、該キー揃え部材およびこれを挟む上
    記各取付板を共に一体締結する着脱可能の締結部材とを
    備えた鉄心組立装置。
  6. 【請求項6】 分離可能にリング状に組み合わされる2
    つの半リング状片枠と、該各半リング片枠の端部に互い
    に接合可能に突設された取付板と、互いに接合される一
    組の該取付板間に着脱可能に介装されて、上記2つの半
    リング状片枠内に次々に挿入されて積層され、かつ一体
    化される鉄心板外周のキー溝をガイドするキーを持った
    楔形のキー揃え部材と、該キー揃え部材およびこれを挟
    む上記各取付板を共に一体締結する着脱可能の締結部材
    と、上記キー揃え部材の外端に植設した植込ボルトと、
    上記キー揃え部材を跨ぐように上記一組の取付板の外端
    に当接されるコ字状支持部材と、該コ字状支持部材上に
    突出する上記植込ボルトにねじ込まれ、上記キー揃え部
    材を上記一組の取付板間から抜き出し可能にするナット
    とを備えた鉄心組立装置。
  7. 【請求項7】 分離可能にリング状に組み合わされる2
    つの半リング状片枠と、該各半リング片枠の端部に互い
    に接合可能に突設された取付板と、互いに接合される一
    組の該取付板間に着脱可能に介装されて、上記2つの半
    リング状片枠内に次々に挿入されて積層され、かつ一体
    化される鉄心板外周のキー溝をガイドするキーを持った
    楔形のキー揃え部材と、該キー揃え部材およびこれを挟
    む上記各取付板を共に一体締結する着脱可能の締結部材
    と、上記キー揃え部材の内外面を幅方向に貫通するねじ
    孔と、該ねじ孔に上記外面側からねじ込まれ、先端が鉄
    心板のキー溝に接触するように設けられたボルトとを備
    えた鉄心組立装置。
  8. 【請求項8】 キーが、長さ方向に沿った勾配面で2分
    割されて互いに磁気吸着し、かつ半リング状片枠側に対
    しても磁気吸着される一対の楔状の勾配キーからなる請
    求項2に記載の鉄心組立装置。
  9. 【請求項9】 キーが、長さ方向に沿った勾配面で2分
    割されて互いに摺動可能に接合された楔状の一対の勾配
    キーからなり、かつ該勾配キーの一方を他に対し摺動さ
    せてキーおよびキー溝間に隙間を形成可能にする操作部
    材ねじを設けた請求項2に記載の鉄心組立装置。
  10. 【請求項10】 分離可能にリング状に組み合わされる
    2つの半リング状片枠と、該半リング状片枠の少なくと
    も一方の外周に形成された係合溝と、該係合溝に対し、
    長さ方向の両端部に厚み方向に設けた切欠き段部が嵌合
    されるキー取付板と、該キー取付板を上記半リング状片
    枠に対し着脱自在に取り付けるボルトと、上記キー取付
    板のうち上記半リング状片枠内に突出する段部に形成さ
    れたキー溝と、該キー溝に嵌合されたキーとを備えた鉄
    心組立装置。
  11. 【請求項11】 分離可能にリング状に組み合わされた
    2つの半リング状片枠内に、鉄心板を一枚ずつ、この鉄
    心板に形成されたキー溝を、上記半リング状片枠のいず
    れかの内部に突設されたキーにガイドさせながら挿入し
    て、所定厚さとなるまで積層し、積層された鉄心板を上
    方から加圧した状態にて、上記各鉄心板の薄肉部間の隙
    間寸法を計測し、上記隙間を補正する厚みを持った厚み
    調整鉄心を上部の上記鉄心板上に載置し、再びその上に
    上記鉄心板を、必要枚数分積層した後、上方から加圧し
    ながら一体化して鉄心とし、該鉄心を上記半リング状片
    枠を分離して取り出す鉄心組立方法。
JP24032994A 1994-10-04 1994-10-04 鉄心,鉄心組立装置および鉄心組立方法 Pending JPH08107658A (ja)

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