JPH08107122A - 圧接型半導体素子の製造方法 - Google Patents
圧接型半導体素子の製造方法Info
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- JPH08107122A JPH08107122A JP26461594A JP26461594A JPH08107122A JP H08107122 A JPH08107122 A JP H08107122A JP 26461594 A JP26461594 A JP 26461594A JP 26461594 A JP26461594 A JP 26461594A JP H08107122 A JPH08107122 A JP H08107122A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】半導体素子に加えられていた上下方向の力を加
えず非常に簡単に半導体素子を治具から取り外す際、弾
性に富んだ絶縁部材に亀裂が入ったり、半導体基板を歪
めてしまったり、また損傷したりすることを解決するこ
とにある。 【構成】異なる導電型の半導体層どうしの接合面を少な
くとも1個以上有する半導体基板と、この半導体基板の
外周端面を全周に渡って被覆するように形成した表面絶
縁構造において半導体基板の外周端面より大きい内径を
有する弾性の小さいリング状の絶縁器具を具備し、前記
半導体基板と絶縁器具との間隙を、少なくとも1層以上
の弾性に富んだ絶縁部材により互いに接着するように充
填して、半導体基板の外周端面全周を絶縁した方法であ
る。
えず非常に簡単に半導体素子を治具から取り外す際、弾
性に富んだ絶縁部材に亀裂が入ったり、半導体基板を歪
めてしまったり、また損傷したりすることを解決するこ
とにある。 【構成】異なる導電型の半導体層どうしの接合面を少な
くとも1個以上有する半導体基板と、この半導体基板の
外周端面を全周に渡って被覆するように形成した表面絶
縁構造において半導体基板の外周端面より大きい内径を
有する弾性の小さいリング状の絶縁器具を具備し、前記
半導体基板と絶縁器具との間隙を、少なくとも1層以上
の弾性に富んだ絶縁部材により互いに接着するように充
填して、半導体基板の外周端面全周を絶縁した方法であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板の外周を、
絶縁被覆する半導体素子、特に治具にまつわる欠点を改
良した圧接型半導体素子の製造方法に関する。
絶縁被覆する半導体素子、特に治具にまつわる欠点を改
良した圧接型半導体素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の圧接型半導体素子(以下単に半導
体素子という)は、図4に示すように、半導体基板11と
その外周のベベル端面12を全周に渡って被覆するように
形成した絶縁部材13とからなる表面絶縁構造が用いられ
ている。この絶縁部材13は半導体基板11を保護する目的
も有しており、ゴム弾性に富んだ材料である必要があ
る。またこの絶縁部材13は、半導体基板11との密着性が
非常に高いことや、耐湿性或いは耐熱性に非常に優れて
いること等を特徴とする絶縁樹脂を、半導体基板11のベ
ベル端面12に形成した上で、ゴム弾性に富む絶縁部材を
形成するというような多層構造であるものもよく用いら
れている。
体素子という)は、図4に示すように、半導体基板11と
その外周のベベル端面12を全周に渡って被覆するように
形成した絶縁部材13とからなる表面絶縁構造が用いられ
ている。この絶縁部材13は半導体基板11を保護する目的
も有しており、ゴム弾性に富んだ材料である必要があ
る。またこの絶縁部材13は、半導体基板11との密着性が
非常に高いことや、耐湿性或いは耐熱性に非常に優れて
いること等を特徴とする絶縁樹脂を、半導体基板11のベ
ベル端面12に形成した上で、ゴム弾性に富む絶縁部材を
形成するというような多層構造であるものもよく用いら
れている。
【0003】次に、図4に示す従来構造例を得るための
製造工程の一例について図5を用いて説明する。図5は
その一例を示す正面断面図であり、異なる導電型の半導
体層どうしの接合面を少なくとも1個以上有する半導体
基板11を準備する工程を最初に行う。次に、この半導体
基板11を上下から2組の治具14,15で挟み込み、重り16
を上側の治具14上にのせて半導体基板11をセットする工
程を行う。重り16を上側の治具14上にのせる目的は、上
下方向からの圧力により半導体基板11、上下の治具14,
15の三者間の接触を良くして部品間の合わせ目から次の
工程で注入される絶縁樹脂が漏れ出ることを防止するこ
とであるので、必ずしも重り16をのせる方法でなくと
も、例えば上下からネジで締め合わせる方法であっても
全く構わない。そして、次に上側の治具14に設けられた
注入孔14aから液状の絶縁部材を注入する工程と、注入
した絶縁部材を硬化させて絶縁部材13と半導体基板11と
を一体化させる工程を順次行う。その後、半導体基板11
と絶縁部材13とを一体化させた半導体素子を治具14,15
から取り外す工程を行って、図4に示した従来の圧接型
半導体素子の構造例が得られる。この半導体基板11を治
具14,15から取り外す工程に於いては、絶縁部材13と治
具15の表面15aとの間に存在する摩擦力以上の力を、半
導体素子に上下方向から加えなければならないが、絶縁
部材13の材料として一般に用いられる熱硬化型シリコー
ンゴム等の材料は、他の物質との接着性が高いため、絶
縁部材13と治具15の表面15aとの間に存在する摩擦力は
非常に大きくなり、それに伴って取り外しの工程で半導
体素子に加える上下方向の力も非常に大きくなる。
製造工程の一例について図5を用いて説明する。図5は
その一例を示す正面断面図であり、異なる導電型の半導
体層どうしの接合面を少なくとも1個以上有する半導体
基板11を準備する工程を最初に行う。次に、この半導体
基板11を上下から2組の治具14,15で挟み込み、重り16
を上側の治具14上にのせて半導体基板11をセットする工
程を行う。重り16を上側の治具14上にのせる目的は、上
下方向からの圧力により半導体基板11、上下の治具14,
15の三者間の接触を良くして部品間の合わせ目から次の
工程で注入される絶縁樹脂が漏れ出ることを防止するこ
とであるので、必ずしも重り16をのせる方法でなくと
も、例えば上下からネジで締め合わせる方法であっても
全く構わない。そして、次に上側の治具14に設けられた
注入孔14aから液状の絶縁部材を注入する工程と、注入
した絶縁部材を硬化させて絶縁部材13と半導体基板11と
を一体化させる工程を順次行う。その後、半導体基板11
と絶縁部材13とを一体化させた半導体素子を治具14,15
から取り外す工程を行って、図4に示した従来の圧接型
半導体素子の構造例が得られる。この半導体基板11を治
具14,15から取り外す工程に於いては、絶縁部材13と治
具15の表面15aとの間に存在する摩擦力以上の力を、半
導体素子に上下方向から加えなければならないが、絶縁
部材13の材料として一般に用いられる熱硬化型シリコー
ンゴム等の材料は、他の物質との接着性が高いため、絶
縁部材13と治具15の表面15aとの間に存在する摩擦力は
非常に大きくなり、それに伴って取り外しの工程で半導
体素子に加える上下方向の力も非常に大きくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図4に示した
従来構造例では、絶縁部材13を成形した後に、半導体基
板11と絶縁部材13とを一体化して成る半導体素子を図5
に示した治具15から取り外す工程が必要となる。一般
に、絶縁部材13と治具15との密着性は高い場合が多く、
この半導体素子を治具15から取り出す際に治具15の表面
15aでの摩擦力が非常に大きくなり、取り出しの際に半
導体素子に加わる上下方向の力も大きくなって半導体素
子が歪む等するため、絶縁部材13に亀裂が入ったり半導
体基板11を損傷したりといった不具合が生じる危険性が
ある。例えば、フッソ樹脂等の材料は絶縁部材13とり離
型性が比較的高いので、図5中の治具15の表面にフッソ
樹脂等の材料をコーティングする方法や、治具15の材料
にフッソ樹脂等の材料を用いたりする方法もあるが、上
記問題点は半導体素子の径が大きくなればそれだけ強く
顕われる性格のものである為、完全な解決策とはなりえ
ない。また、半導体素子をスムーズに治具15から取り外
す為に、治具15の表面に離型剤等を塗布することは、半
導体基板11のベベル端面12を汚染する危険性が高く、十
分高い逆耐圧を得られなくなることが考えられるので避
けるべきであり、従来より用いられている治具15から半
導体素子を取り出す工程中に存在する問題点は依然とし
て残ったままである。
従来構造例では、絶縁部材13を成形した後に、半導体基
板11と絶縁部材13とを一体化して成る半導体素子を図5
に示した治具15から取り外す工程が必要となる。一般
に、絶縁部材13と治具15との密着性は高い場合が多く、
この半導体素子を治具15から取り出す際に治具15の表面
15aでの摩擦力が非常に大きくなり、取り出しの際に半
導体素子に加わる上下方向の力も大きくなって半導体素
子が歪む等するため、絶縁部材13に亀裂が入ったり半導
体基板11を損傷したりといった不具合が生じる危険性が
ある。例えば、フッソ樹脂等の材料は絶縁部材13とり離
型性が比較的高いので、図5中の治具15の表面にフッソ
樹脂等の材料をコーティングする方法や、治具15の材料
にフッソ樹脂等の材料を用いたりする方法もあるが、上
記問題点は半導体素子の径が大きくなればそれだけ強く
顕われる性格のものである為、完全な解決策とはなりえ
ない。また、半導体素子をスムーズに治具15から取り外
す為に、治具15の表面に離型剤等を塗布することは、半
導体基板11のベベル端面12を汚染する危険性が高く、十
分高い逆耐圧を得られなくなることが考えられるので避
けるべきであり、従来より用いられている治具15から半
導体素子を取り出す工程中に存在する問題点は依然とし
て残ったままである。
【0005】
【課題を解決するための手段】つまり、その目的を達成
するための手段は、異なる導電型の半導体層どうしの接
合面を少なくとも1個以上有する半導体基板と、この半
導体基板の外周端面を全周に渡って被覆するように形成
した表面絶縁構造において半導体基板の外周端面より大
きい内径を有する弾性の小さいリング状の絶縁器具を具
備し、前記半導体基板と絶縁器具との間隙を、少なくと
も1層以上の弾性に富んだ絶縁部材により互いに接着す
るように充填して、半導体基板の外周端面全周を絶縁し
たことにある。また、リング状の絶縁器具の内周面に少
なくとも1つ以上の環状の溝を設けることもある。この
ようにして得る半導体素子の製造工程は、前記半導体基
板を準備する工程と、前記半導体基板と前記絶縁器具と
を同心円状に配置して、少なくとも2個以上の治具で上
下から挟み込み液状の前記絶縁部材を注入する準備の工
程と、液状の前記絶縁部材を前記半導体基板の外周部分
に注入する工程と、注入した前記絶縁部材を硬化させて
前記半導体基板と前記絶縁器具と前記絶縁部材とを一体
化させる工程と、該半導体素子を挟み込んだ前述の2個
以上の治具と該半導体素子とを分離して取りはずす工程
とからなる。すなわち、本発明に係わる圧接型半導体素
子では、半導体基板の外周のベベル端面を全周に渡って
被覆する弾性に富んだ絶縁部材の外側に、弾性の小さい
フッソ樹脂等の材料からなる絶縁器具を付加したFW構
造(フラットウェーハ構造)を採用し、更に最外周の絶
縁器具の内壁に凹状部分或いは凸状部分を設ける手法を
採用した。
するための手段は、異なる導電型の半導体層どうしの接
合面を少なくとも1個以上有する半導体基板と、この半
導体基板の外周端面を全周に渡って被覆するように形成
した表面絶縁構造において半導体基板の外周端面より大
きい内径を有する弾性の小さいリング状の絶縁器具を具
備し、前記半導体基板と絶縁器具との間隙を、少なくと
も1層以上の弾性に富んだ絶縁部材により互いに接着す
るように充填して、半導体基板の外周端面全周を絶縁し
たことにある。また、リング状の絶縁器具の内周面に少
なくとも1つ以上の環状の溝を設けることもある。この
ようにして得る半導体素子の製造工程は、前記半導体基
板を準備する工程と、前記半導体基板と前記絶縁器具と
を同心円状に配置して、少なくとも2個以上の治具で上
下から挟み込み液状の前記絶縁部材を注入する準備の工
程と、液状の前記絶縁部材を前記半導体基板の外周部分
に注入する工程と、注入した前記絶縁部材を硬化させて
前記半導体基板と前記絶縁器具と前記絶縁部材とを一体
化させる工程と、該半導体素子を挟み込んだ前述の2個
以上の治具と該半導体素子とを分離して取りはずす工程
とからなる。すなわち、本発明に係わる圧接型半導体素
子では、半導体基板の外周のベベル端面を全周に渡って
被覆する弾性に富んだ絶縁部材の外側に、弾性の小さい
フッソ樹脂等の材料からなる絶縁器具を付加したFW構
造(フラットウェーハ構造)を採用し、更に最外周の絶
縁器具の内壁に凹状部分或いは凸状部分を設ける手法を
採用した。
【0006】
【作用】素子の最外周部に絶縁器具を付加したことによ
って、半導体基板と弾性に富んだ絶縁部材と最外周の弾
性の小さい絶縁器具とが一体化され、従来構造を製作す
る工程の内、治具から半導体素子を取り出す工程におい
て、半導体素子をその上下方向に力を加えずに治具から
取り外すことが出来る。このことによって、従来素子を
治具から取り外す工程中で発生していた不具合は起こら
なくなり、歩留まりの著しい向上を得ることが出来る。
って、半導体基板と弾性に富んだ絶縁部材と最外周の弾
性の小さい絶縁器具とが一体化され、従来構造を製作す
る工程の内、治具から半導体素子を取り出す工程におい
て、半導体素子をその上下方向に力を加えずに治具から
取り外すことが出来る。このことによって、従来素子を
治具から取り外す工程中で発生していた不具合は起こら
なくなり、歩留まりの著しい向上を得ることが出来る。
【0007】また、一般に弾性の小さい絶縁器具は他の
物質との密着性が高く、半導体素子取扱いの際に最外周
の弾性の小さい絶縁器具が半導体素子から外れてしまう
ことにより、弾性に富んだ絶縁部材や半導体基板に損傷
を与える危険性は少ないけれども、弾性の小さい絶縁器
具の内壁に設けられた凹状部分或いは凸状部分の存在に
よって、弾性の小さい絶縁器具と弾性に富んだ絶縁部材
が全体にわたって良好な接着となる為、半導体素子の取
扱いの際、弾性の小さい絶縁器具が半導体素子から外れ
て弾性に富んだ絶縁部材や、半導体基板に損傷を与える
危険性がほとんどなくなり、信頼性も更に向上する。以
下、本発明の一実施例を、図面に基づいて詳述する。
物質との密着性が高く、半導体素子取扱いの際に最外周
の弾性の小さい絶縁器具が半導体素子から外れてしまう
ことにより、弾性に富んだ絶縁部材や半導体基板に損傷
を与える危険性は少ないけれども、弾性の小さい絶縁器
具の内壁に設けられた凹状部分或いは凸状部分の存在に
よって、弾性の小さい絶縁器具と弾性に富んだ絶縁部材
が全体にわたって良好な接着となる為、半導体素子の取
扱いの際、弾性の小さい絶縁器具が半導体素子から外れ
て弾性に富んだ絶縁部材や、半導体基板に損傷を与える
危険性がほとんどなくなり、信頼性も更に向上する。以
下、本発明の一実施例を、図面に基づいて詳述する。
【0008】
【実施例】図1はFW構造を適用した圧接型半導体素子
の一実施例を示す構成図であり、圧接型半導体素子は電
力用に用いられる場合が多い。図1において、1は半導
体基板であり、材料として、Si,SiC,GaAs 等いづれの半
導体材料を用いてもよく、また各種のダイオード、トラ
ンジスタ、或いはサイリスタのいずれであっても構わな
い。いずれにせよ大電力用の場合は、特に、pn接合が
露出する半導体基板1の端面に傾斜を設けてベベル端面
1aを形成することによって高耐圧を確保している。こ
のベベル端面1aの外側には、ベベル端面1aを保護す
る目的と理論限界値に近い耐圧を確保する目的とを兼ね
て、ベベル端面1aを全周に渡って覆う形で絶縁部材2
が形成される。この絶縁部材2はゴム弾性に富んでいて
外力によるストレスを緩和できる材質の物である必要が
ある。またこの絶縁部材2は、半導体基板1との密着性
が非常に高いことや耐湿性或いは耐熱性に非常に優れた
こと等を特徴とする絶縁体層をベベル端面1a上に形成
した上で、ゴム弾性に富む絶縁体層を形成するというよ
うな多層構造であっても良い。
の一実施例を示す構成図であり、圧接型半導体素子は電
力用に用いられる場合が多い。図1において、1は半導
体基板であり、材料として、Si,SiC,GaAs 等いづれの半
導体材料を用いてもよく、また各種のダイオード、トラ
ンジスタ、或いはサイリスタのいずれであっても構わな
い。いずれにせよ大電力用の場合は、特に、pn接合が
露出する半導体基板1の端面に傾斜を設けてベベル端面
1aを形成することによって高耐圧を確保している。こ
のベベル端面1aの外側には、ベベル端面1aを保護す
る目的と理論限界値に近い耐圧を確保する目的とを兼ね
て、ベベル端面1aを全周に渡って覆う形で絶縁部材2
が形成される。この絶縁部材2はゴム弾性に富んでいて
外力によるストレスを緩和できる材質の物である必要が
ある。またこの絶縁部材2は、半導体基板1との密着性
が非常に高いことや耐湿性或いは耐熱性に非常に優れた
こと等を特徴とする絶縁体層をベベル端面1a上に形成
した上で、ゴム弾性に富む絶縁体層を形成するというよ
うな多層構造であっても良い。
【0009】本発明の構造では、この絶縁部材2の外側
に、例えばフッ素樹脂等の材料からなる絶縁器具3が存
在する。この絶縁器具3は、シリコーンゴムのような弾
性に富んだ絶縁物ではなく、フッ素樹脂等の弾性の小さ
い絶縁体であるため、絶縁器具3の加工はより精度良く
なされ、それに伴ってシールに組み立てる際の中心合わ
せをより高精度で簡単に行うことが出来る。また、絶縁
器具3の外壁に多用な加工を施すことによって、小さな
体積で大きな沿面長を持つ形状が得られ、半導体素子の
有効面積を損なわずに高耐圧化することが出来るように
なったりするといった波及効果を持つ。
に、例えばフッ素樹脂等の材料からなる絶縁器具3が存
在する。この絶縁器具3は、シリコーンゴムのような弾
性に富んだ絶縁物ではなく、フッ素樹脂等の弾性の小さ
い絶縁体であるため、絶縁器具3の加工はより精度良く
なされ、それに伴ってシールに組み立てる際の中心合わ
せをより高精度で簡単に行うことが出来る。また、絶縁
器具3の外壁に多用な加工を施すことによって、小さな
体積で大きな沿面長を持つ形状が得られ、半導体素子の
有効面積を損なわずに高耐圧化することが出来るように
なったりするといった波及効果を持つ。
【0010】以下、本発明FW構造の製造工程について
図3を用いて説明する。先ず、異なる導電型の半導体ど
うしの接合面を少なくとも1個以上有する半導体基板1
を準備する工程を行う。次いでこの半導体基板1と絶縁
器具3とを位置合わせを行った上で、2組の治具6,7
で上下から挟み込み、上側の治具6に重り9をのせて絶
縁部材2を成形するための準備工程を行う。この重り9
を上側の治具6上にのせる目的は、上下方向からの圧力
により半導体基板1と絶縁器具3と、上下の治具6,7
の四者間の接触を良くして部品の合わせ目から液状の絶
縁部材が漏れ出することを防止することであるので、必
ずしも重り9をのせる方法でなくとも、例えば上下から
ネジで締め合わせる方法等であっても全く構わない。
また、半導体基板1ち絶縁器具3との位置合わせの為
に、治具6或いは治具7に位置合わせ用の目印を付ける
ことや、位置合わせ用の治具を新たに加えることも本発
明の主旨を何等揺るがすものではなく全く問題は無い。
そして、次に上側の治具6に設けられた注入孔8から液
状の絶縁部材を注入する工程と、注入した液状の絶縁部
材を硬化させて、半導体基板1と絶縁部材2と絶縁器具
3とを一体化させる工程を順次行う。その後、一体化し
た半導体素子を治具6或いは治具7から取り外す際、本
発明による構造では半導体基板1と絶縁部材2と絶縁器
具3とが一体化されているため、従来、図5中治具15の
表面15aと絶縁部際13との間に在る大きな摩擦力以上の
大きな力を半導体素子の上下方向に加えることが無いの
に加えて、従来構造に比べて、治具6,7のいずれかと
絶縁部材2との接着面積が小さくなるため、治具6,7
からの取り外しが極めて容易になり、従来半導体素子を
治具から取り外す工程に於いて存在した問題点はほとん
ど解決されている。
図3を用いて説明する。先ず、異なる導電型の半導体ど
うしの接合面を少なくとも1個以上有する半導体基板1
を準備する工程を行う。次いでこの半導体基板1と絶縁
器具3とを位置合わせを行った上で、2組の治具6,7
で上下から挟み込み、上側の治具6に重り9をのせて絶
縁部材2を成形するための準備工程を行う。この重り9
を上側の治具6上にのせる目的は、上下方向からの圧力
により半導体基板1と絶縁器具3と、上下の治具6,7
の四者間の接触を良くして部品の合わせ目から液状の絶
縁部材が漏れ出することを防止することであるので、必
ずしも重り9をのせる方法でなくとも、例えば上下から
ネジで締め合わせる方法等であっても全く構わない。
また、半導体基板1ち絶縁器具3との位置合わせの為
に、治具6或いは治具7に位置合わせ用の目印を付ける
ことや、位置合わせ用の治具を新たに加えることも本発
明の主旨を何等揺るがすものではなく全く問題は無い。
そして、次に上側の治具6に設けられた注入孔8から液
状の絶縁部材を注入する工程と、注入した液状の絶縁部
材を硬化させて、半導体基板1と絶縁部材2と絶縁器具
3とを一体化させる工程を順次行う。その後、一体化し
た半導体素子を治具6或いは治具7から取り外す際、本
発明による構造では半導体基板1と絶縁部材2と絶縁器
具3とが一体化されているため、従来、図5中治具15の
表面15aと絶縁部際13との間に在る大きな摩擦力以上の
大きな力を半導体素子の上下方向に加えることが無いの
に加えて、従来構造に比べて、治具6,7のいずれかと
絶縁部材2との接着面積が小さくなるため、治具6,7
からの取り外しが極めて容易になり、従来半導体素子を
治具から取り外す工程に於いて存在した問題点はほとん
ど解決されている。
【0011】また、絶縁器具3の内壁面、即ち絶縁部材
2との接着面には、絶縁器具3に凹状部分3aを設け、
絶縁器具3と絶縁部材2との密着を良くしている。この
ことによって、半導体素子を取り扱う際に絶縁部材2と
絶縁器具3とが離れてしまって、半導体基板1や絶縁部
材2に損傷を与えてしまうことが防止され、信頼性がよ
り高められる。この凹状部分3aの形状としては、図2
(a)〜(f)に示すように、多種類の形状が適用出来
る。つまり具体例として、図(a)は各溝の凹形状3a
である例、図(b)はクサビが打つ込まれるような凸形
状3bの例、図(c)は球面状の凹形状3cである例、
図(d)は凹形状も凸形状も設けない例、図(e)角型
の凸起形状3dである例、図(f)はクサビ状の凸起を
有する形状3e例である。
2との接着面には、絶縁器具3に凹状部分3aを設け、
絶縁器具3と絶縁部材2との密着を良くしている。この
ことによって、半導体素子を取り扱う際に絶縁部材2と
絶縁器具3とが離れてしまって、半導体基板1や絶縁部
材2に損傷を与えてしまうことが防止され、信頼性がよ
り高められる。この凹状部分3aの形状としては、図2
(a)〜(f)に示すように、多種類の形状が適用出来
る。つまり具体例として、図(a)は各溝の凹形状3a
である例、図(b)はクサビが打つ込まれるような凸形
状3bの例、図(c)は球面状の凹形状3cである例、
図(d)は凹形状も凸形状も設けない例、図(e)角型
の凸起形状3dである例、図(f)はクサビ状の凸起を
有する形状3e例である。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、治
具から半導体素子を取り出す工程において、従来半導体
素子に加えられていた上下方向の力を加えず非常に簡単
に半導体素子を治具から取り外せるようになるため、従
来半導体素子を治具から取り外す際に存在していた、弾
性に富んだ絶縁部材に亀裂が入ったり、半導体基板を歪
めてしまったり、また損傷したりするといった問題を解
決することが出来る。
具から半導体素子を取り出す工程において、従来半導体
素子に加えられていた上下方向の力を加えず非常に簡単
に半導体素子を治具から取り外せるようになるため、従
来半導体素子を治具から取り外す際に存在していた、弾
性に富んだ絶縁部材に亀裂が入ったり、半導体基板を歪
めてしまったり、また損傷したりするといった問題を解
決することが出来る。
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明の絶縁器具の各種の形状を示す説明図で
ある。
ある。
【図3】本発明の圧接型半導体素子を得る製造方法を説
明する説明図である。
明する説明図である。
【図4】従来の一例を示す構造図である。
【図5】従来の圧接型半導体素子を得る製造方法を説明
する説明図である。
する説明図である。
1 半導体基板 2 絶縁部材 3 絶縁器具 1a ベベル端面 3a 凹形状 3b 凹形状 3c 凹形状 3d 凸起形状 3e 凸起形状 6 治具 7 治具 8 注入孔 9 重り
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 圧接型半導体素子の製造方法
Claims (3)
- 【請求項1】 半導体基板の外周を、絶縁被覆する半導
体素子において、治具と、半導体基板と、絶縁器具から
なり、治具は、上下を重ね合わせて一体とするものであ
って、相対向する部分に環状突起部並びにこの環状突起
部の外側に絶縁部材を注入する孔を設け、更に上下の治
具を重ね合わせたときに半導体基板の外周部分に空間が
出来るよう形成したものであり、絶縁器具は、機械加工
が出来、且つ弾性変化の小さい材質の環状部材で、しか
も半導体基板を前記治具で挟持したとき、前記空間が密
閉されるような半導体基板外周近傍に配置されたもので
あり、絶縁部材が治具の孔から注入され、これが硬化し
て半導体基板の外周に密着した絶縁体を形成し、この絶
縁体に絶縁器具が固着されているよう構成したことを特
徴とする圧接型半導体素子の製造方法。 - 【請求項2】 前記絶縁器具の内径側に、少なくとも一
箇所以上の凹又は凸部を形成せしめたことを特徴とする
請求項1記載の圧接型半導体素子の製造方法。 - 【請求項3】 導電型または不純物濃度が、相異なる層
を2箇所以上有することを特徴とする請求項1記載また
は請求項2記載の圧接型半導体素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26461594A JP2748304B2 (ja) | 1994-10-03 | 1994-10-03 | 圧接型半導体素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26461594A JP2748304B2 (ja) | 1994-10-03 | 1994-10-03 | 圧接型半導体素子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08107122A true JPH08107122A (ja) | 1996-04-23 |
JP2748304B2 JP2748304B2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=17405795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26461594A Expired - Fee Related JP2748304B2 (ja) | 1994-10-03 | 1994-10-03 | 圧接型半導体素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2748304B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011138851A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Hitachi Ltd | 半導体装置 |
-
1994
- 1994-10-03 JP JP26461594A patent/JP2748304B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011138851A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Hitachi Ltd | 半導体装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2748304B2 (ja) | 1998-05-06 |
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Date | Code | Title | Description |
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