JPH08106846A - 電界放出型電子放出素子およびその製造方法 - Google Patents

電界放出型電子放出素子およびその製造方法

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JPH08106846A
JPH08106846A JP23979794A JP23979794A JPH08106846A JP H08106846 A JPH08106846 A JP H08106846A JP 23979794 A JP23979794 A JP 23979794A JP 23979794 A JP23979794 A JP 23979794A JP H08106846 A JPH08106846 A JP H08106846A
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emitter
anode
emitting device
insulating layer
semiconductor substrate
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JP23979794A
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Takahiko Uematsu
隆彦 植松
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電界放出型電子放出素子の電子放出特性の安定
化を図る。 【構成】絶縁層を挟んで対向するエミッタとアノードと
の間に電圧を印加してエミッタから電子を放出させるも
のにおいて、電子放出部以外の部分で対向するエミッタ
・アノード間距離を十分にとり、異常放電やもれ電流を
防止する。絶縁層上の電極の外周端近傍に溝を設け、溝
内に例えば低溶融点ガラスや、酸化膜を介して多結晶シ
リコンを充填する方法もある。また、その溝で、素子を
分離することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体微細加工技術を
用いた電界放出型の電子放出素子の構造およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディスプレイ、高速スイッチング
素子、各種センサなどへの応用を目的として微小真空管
が作られているが、そこでは、微小な電子源を巧みに形
成する技術がキィテクノロジィとなっている。従来、電
子源としては、加熱されたフィラメント等から放出され
る熱電子を利用する熱陰極型電子放出素子が多く用いら
れていた。しかし、熱陰極型電子放出素子は、加熱によ
るエネルギーの損失が大きい、予備加熱が必要であるな
どの問題点を有している。これらの問題点を解決るた
め、電界放出型(冷陰極型)の電子放出素子が注目され
てきており、幾つかの提案がなされている。
【0003】図11は、電界放出型電子放出素子の一例
を示す部分斜視図である。これを錐体型電子放出素子1
01と呼ぶことにする。図に示すように、シリコン基板
11に、モリブデン(以下Moと略記する)等からなる
円錐状のエミッタ12を設け、このエミッタ12を中心
にして開口部が設けられた酸化シリコン等の絶縁層14
が形成され、更にその上に、前記円錐状のエミッタ12
の先端部の近傍に、その端部が形成されたアノード13
が設けられている。かかる構造の電界放出型電子放出素
子を、真空中に置き或いはリードを付けて真空封止し
て、シリコン基板11とアノード13との間に電圧を印
加すると、電界強度の大きいエミッタ12の先端部から
電子が放出される。図11は、一個のエミッタ12を有
する電子放出素子の例を示したが、多数のエミッタ12
を平面上に配置した電子放出素子が製造されることも多
い。
【0004】図12(a)ないし(e)は、図11の錐
体型電子放出素子101の製造方法を説明するための各
工程における部分断面図を示す。以下に図を参照しなが
ら工程を説明する。シリコン基板11上に絶縁層14を
形成し、更に電子ビーム蒸着法によりアノード13とな
るMo膜131を被着し、フォトレジストを塗布し、露
光現像処理を経て第一パターン161を形成する[図1
6(a)]。次に、フォトレジストのパターン161を
マスクにしてMo膜131、絶縁層14を選択的にエッ
チングして第一の開口部181と第二の開口部182を
形成する。第一の開口部181が設けられたMo膜13
1はアノード13の形になる[同図(b)]。次に、シ
リコン基板11を基板平面内で回転させながら、一定の
角度θだけ傾斜させてアルミニウム(以下Alと略記す
る)をアノード13の上面および第一開口部181の側
面に蒸着してAl層132を形成する[同図(c)]。
次に、シリコン基板11に対して垂直にMoを電子ビー
ム蒸着法により蒸着する。この時、MoはAl層132
の上面およびシリコン基板11上だけでなく、Al層1
32の側面にも堆積するので、第一の開口部181の直
径はMo層133の堆積に伴って段々小さくなって行
く。この第一の開口部181の直径の減少に伴って、シ
リコン基板11上に堆積されるMoの蒸着範囲も次第に
小さくなって行くため、シリコン基板11上には、ほぼ
円錐状のエミッタ12が形成される[同図(d)]。最
後に、堆積したMo層133およびAl層132を除去
する[同図(e)]。この後、所望の数のエミッタを有
する大きさにスクライブ法等により分割して、ほぼ円錐
状のエミッタ12を有する錐体型電子放出素子101が
形成される。
【0005】図13に別の形の電子放出素子の部分斜視
図を示す。これを櫛型電子放出素子102とよぶことに
する。シリコン基板21の上の一部に絶縁層24が設け
られ、その絶縁層24の上に一辺に複数のエミッタ先端
部221を有する単結晶シリコン薄膜からなる櫛型のエ
ミッタ22が設けられ、絶縁層24が設けられていない
部分はシリコン基板21が露出していてアノード23と
なっている。そして、エミッタ22の上には、Alから
なるエミッタパッド272が設けられている。このパッ
ドは、配線抵抗の低下やエミッタ22の保護等に有効で
ある。この電子放出素子102は、エミッタ22と、ア
ノード23との間に電圧を印加して、エミッタ22から
電子を放出させるものである。図13の電子放出素子1
02は、エミッタ22とアノード23が、図11の錘体
型電子放出素子101と上下が逆になっているが、エミ
ッタ22とアノード23との間に電圧を印加することに
より、電界強度の大きいエミッタ先端部221の先端か
ら電子が放出されることは同じである。この構造は、従
来の半導体装置の製造プロセスで比較的容易に製造で
き、製造工程によるバラツキ低減という点では、改善さ
れた素子構造である。
【0006】エミッタ22の単結晶シリコン薄膜の結晶
方位が、例えば主表面が(100)面で櫛歯の方向が
〈0,1,−1〉であるとすると、櫛歯の側面及び先端
面を異方性ウェットエッチングによって三つの(11
1)面すなわち(1,1,1),(1,1,−1),
(1,−1,−1)面で構成することができる。これに
より、基板面に対して約55度の角度で三つの(11
1)面が交わる鋭いエッジが構成される。すなわち、電
子を放出するエミッタの櫛歯の先端部221の形状が結
晶面で規定されるため、非常に再現性良く先鋭化され
て、電子放出特性が向上する。
【0007】図14にもう一つの電界放出型電子放出素
子103の斜視図を示す。シリコン基板31上の一部に
酸化シリコン層34が設けられ、その酸化シリコン層3
4の上に単結晶シリコン薄膜からなる櫛型のエミッタ3
2とコレクタ35が設けられ、これらの電極間のシリコ
ン基板31に凹部331が設けられていてアノード33
となっている。そしてエミッタ32の上にはAl膜から
なるエミッタパッド372が、コレクタ35の上にはコ
レクタパッド375が設けられている。これらのパッド
は配線抵抗の低減やエミッタ32、コレクタ35の保護
等に有効である。この電界放出型電子放出素子は103
は、エミッタ32とアノード33との間に電圧を印加し
て、エミッタ32から電子を放出させ、その電子をコレ
クタ35に集めるものである。
【0008】次に、図14の電界放出型電子放出素子1
03の製造工程について説明する。図15の(a)ない
し(d)および図16の(a)ないし(c)は図14の
電子放出素子103の製造工程を説明する各工程での断
面図、図17(a)および(b)は図15の(a)ない
し(d)の製造工程で使用するフォトマスクの平面図、
図18は図16の(a)ないし(c)の製造工程で使用
するフォトマスクの平面図を示す。シリコン基板31、
酸化シリコン層34および単結晶シリコン薄膜322か
らなるSOIウェハ(シリコン薄膜厚さ;0.2μm、
酸化シリコン層厚さ;2μm)のシリコン薄膜322上
にAlを電子ビーム蒸着し、厚さ1μmのAl膜371
を形成する。そのAl膜371の上にフォトレジストを
塗布し、図17(a)のマスクを用いて露光、現像しパ
ターン361を形成する[図15(a)]。次にフォト
レジストパターン361をマスクとしてAl膜371を
エッチングし、エミッタ部およびコレクタ部にエミッタ
パッド372、コレクタパッド375、図示していない
が電極に配線するためのパッドおよび配線等を形成する
[同図(b)]。次に、フォトレジストを塗布し、エミ
ッタ32およびコレクタ35を形成すべき部分の単結晶
シリコン薄膜322上に図17(b)のマスクを使用し
て第二パターン362を形成する[同図(c)]。続い
て、単結晶シリコン薄膜322のエッチングを行う[同
図(d)]。単結晶シリコン薄膜322のエッチング
は、六フッ化硫黄を用いたプラズマエッチングで行っ
た。続いて、単結晶シリコン薄膜322の下の酸化シリ
コン層34のエッチングを行う[図16(a)]。酸化
シリコン層34のエッチングには、市販の緩衝フッ酸を
用い、シリコン基板31の表面が露出するまでエッチン
グして、シリコン薄膜322が庇状になるようにした。
次に、シリコン基板31の表面露出部を少しエッチング
して、凹部331を設け、アノード33とする[同図
(b)]。続いて単結晶シリコン薄膜322の庇部分を
櫛歯状に加工するためのフォトレジストの第三パターン
363の形成を行う[同図(c)]。この時、図18の
マスクを使用する。六フッ化硫黄を用いたプラズマエッ
チングと、水酸化カリウム溶液による異方性エッチング
を行ってエミッタ32の先端部321を尖った形状に
し、最後に、第三パターン363を除去してプロセスを
完了する。この後、スクライブ等により、所望の数のエ
ミッタを有する大きさに分割することにより、櫛型エミ
ッタ32を有する櫛型電子放出素子103が形成され
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図11の錐体型電子放
出素子101、図13、14の櫛型電子放出素子10
2、103は、いずれもエミッタ−アノード間に、電子
放出のための電圧が印加される。エミッタ−アノード間
は、十分低い電圧で電子放出がおこるように接近させ、
かつエミッタの先端は尖らせて電界集中を促すようにし
ている。しかしこのとき、電子放出素子の外周端部にお
いてもエミッタ、アノードが露出していると、そこで放
電したり微小なもれ電流が流れたりすることがある。従
来は、スクライブ等による素子分離の後、側面に安定化
膜として、ポリイミド等の樹脂膜を塗布していたが、そ
れでも動作が不安定になることがあった。
【0010】上記の問題に鑑みて、本発明は、側面にお
ける異常放電や不安定な動作の無い電界放出型電子放出
素子を提供するとともに、そのような電界放出型電子放
出素子を効率的に再現性良く製造するための方法を提示
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題解決のため、
本発明の電界放出型電子放出素子は、半導体基板の一方
の主表面上の一部に設けられた絶縁層と、その絶縁層上
に載置されたアノードと、半導体基板に設けられたエミ
ッタとを有し、そのアノードに電子を引き出すための電
圧を印加して前記エミッタから電子を放出させるものに
おいて、アノードの外周端が絶縁層の外周端より内側に
あるものとする。
【0012】また、アノードの外周近傍に、アノードの
表面からアノードを貫通する溝を有するものでもよい。
また、上記とは逆の構成にして、半導体基板の一方の主
表面上の一部に設けられた絶縁層上に載置されたエミッ
タと、半導体基板に設けられたアノードとを有し、その
アノードに電圧を印加して前記エミッタから電子を放出
させるものにおいて、エミッタの外周端が絶縁層の外周
端より内側にあるものとすることもできる。
【0013】その場合も、エミッタの外周近傍に、エミ
ッタの表面からエミッタを貫通する溝を有するものでも
良い。更に又、半導体基板の一方の主表面上の一部に設
けられた絶縁層と、その絶縁層上に載置され、電子を放
出するエミッタと、絶縁層上に載置され、放出された電
子を集めるコレクタと、半導体基板に設けられ、電子を
引き出すための電圧を印加するアノードとを有するもの
において、エミッタおよびコレクタの外周端が絶縁層の
外周端より内側にあるものとすることもできる。
【0014】そして、素子の外周近傍に、エミッタおよ
びコレクタの表面からエミッタおよびコレクタを貫通す
る溝を設けても良い。前記溝は半導体基板の外周端に設
けてもよい。前記溝が、絶縁層の下の半導体装置基板に
達している場合はその溝に、絶縁物が充填されているも
のとする。
【0015】前記絶縁物としては、酸化シリコンを主成
分とする低融点ガラス或いは、酸化シリコン膜または窒
化シリコン膜に包まれた多結晶シリコンが適当である。
上記のような電界放出型電子放出素子の製造方法として
は、単結晶シリコン基板と単結晶シリコン薄膜とが酸化
シリコン層で貼り合わされた形のSOI(絶縁膜上シリ
コン)ウェハを用いることとする。
【0016】そして、単結晶シリコン薄膜から酸化シリ
コン層を貫通し単結晶シリコン基板に達する溝を形成
し、その溝内に絶縁膜を介して多結晶シリコンを充填
し、或いは酸化シリコンと酸化鉛を主成分とする粉末ガ
ラスを充填し、焼成することとする。また、単結晶シリ
コン薄膜から酸化シリコン層を貫通し単結晶シリコン基
板に達する掘り下げ部を形成し、その掘り下げ部部分で
素子を分離することとする。
【0017】
【作用】上記の手段を講じ、半導体基板の一方の主表面
上の一部に設けられた絶縁層と、その絶縁層上に載置さ
れたアノードと、半導体基板に設けられたエミッタとを
有し、そのアノードに電子を引き出すための電圧を印加
して前記エミッタから電子を放出させるものにおいて、
アノードの外周端が絶縁層の外周端より内側にあるもの
とすれば、アノード−エミッタ間の沿面距離が長くな
り、電圧を印加した際に電子放出素子の周端部でエミッ
タ−アノード間の異常放電やもれ電流を防止できる。
【0018】また、アノードの外周近傍に、アノードの
表面からアノードを貫通する溝を設けることによって
も、エミッタ−アノード間の沿面距離を長くできる。ま
た、上記とは逆の構成にして、半導体基板の一方の主表
面上の一部に設けられた絶縁層上に載置されたエミッタ
と、半導体基板に設けられたアノードとを有し、そのア
ノードに電子を引き出すための電圧を印加して前記エミ
ッタから電子を放出させるものにおいて、エミッタの外
周端が半導体基板の外周端より内側にあるものとすれ
ば、やはりエミッタ−アノード間の沿面距離を長くでき
る。
【0019】エミッタの外周近傍に、エミッタの表面か
らエミッタを貫通する溝を設けることによっても、同じ
作用が得られる。更に又、半導体基板の一方の主表面上
の一部に設けられた絶縁層と、その絶縁層上に載置さ
れ、電子を放出するエミッタと、絶縁層上に載置され、
放出された電子を集めるコレクタと、半導体基板に設け
られ、電子を引き出すための電圧を印加するアノードと
を有するものにおいて、エミッタおよびコレクタの外周
端が絶縁層の外周端より内側にあるものとすれば、やは
りエミッタ−アノード間およびコレクタ−アノード間の
沿面距離を長くできる。
【0020】そして、素子の外周近傍に、エミッタおよ
びコレクタの表面からエミッタおよびコレクタを貫通す
る溝を設けることによっても、同じ作用が得られる。そ
して、前記溝が、絶縁層の下の半導体装置基板に達して
いる場合はその溝に、絶縁物を充填することによって、
表面の安定化と、沿面距離の伸長が図れる。前記絶縁物
としては、酸化シリコンを主成分とするガラス或いは、
酸化シリコン膜または窒化シリコン膜に包まれた多結晶
シリコンは、充填方法が確立されており、充填材として
適当である。
【0021】そして、酸化シリコン、または窒化シリコ
ンは。形成方法が確立されており、絶縁物膜として適当
である。上記のような電界放出型電子放出素子の製造方
法としては、単結晶シリコン基板と単結晶シリコン薄膜
とが酸化シリコン層で貼り合わされた形のSOI(絶縁
膜上半導体)ウェハを用いれば、構成が単結晶シリコン
薄膜、酸化シリコン層、単結晶シリコン基板と非常に簡
単になり、製造工程を短くできる。特に、電子放出特性
のもっとも重要な因子であるエミッタ−アノード間の距
離が酸化シリコン層の厚さで決まるので、電子放出特性
の均一化および制御性の点で非常にメリットが大きい。
【0022】そして、単結晶シリコン薄膜から酸化シリ
コン層を貫通し単結晶シリコン基板に達する溝を形成
し、その溝内に絶縁膜を介して多結晶シリコンを充填
し、或いは酸化シリコンと酸化鉛を主成分とする粉末ガ
ラスを充填し、焼成すれば、非常に安定な表面ができ、
もれ電流も小さい。また、単結晶シリコン薄膜から酸化
シリコン層を貫通し単結晶シリコン基板に達する溝を形
成し、その溝内に絶縁物を充填し、その掘り下げ部部分
で素子を分離すれば、異常放電防止のための沿面形成部
分と素子分離部分が兼ねられるので、素子面積の有効活
用ができる。
【0023】
【実施例】以下、図を参照しながら、本発明の実施例に
ついて詳細に説明する。図1に本発明の第一の実施例の
電界放出型電子放出素子104の断面図を示す。図1
は、錐体型電子放出素子の例である。図において、シリ
コン基板41に、モリブデン(以下Moと略記する)等
からなる円錐状のエミッタ42を設け、このエミッタ4
2を中心にして開口部482が設けられた酸化シリコン
等の絶縁層44が形成され、更にその上に、前記円錐状
のエミッタ42の先端部の近傍に、その一方の端部をも
つアノード43が形成されている。図11の従来例と異
なる点は、アノード43の他端が絶縁層44の端より内
側に決められている点である。アノード43の端と絶縁
層44の端との差は、絶縁層44の表面層に沿った距離
が十分大きく、シリコン基板41とアノード43との間
に電圧を印加しても、放電しないだけにする。例えば、
印加電圧が100Vで電子放出素子が0.1Pa以上の
高真空中で用いられることを考えると、0.5mm程度
あれば十分である。かかる構造の電界放出型電子放出素
子を、真空中に置き或いはリードをつけて真空封止し
て、シリコン基板41とアノード43との間に電圧を印
加すると、電界強度の大きいエミッタ42の先端部から
電子が放出される。この時、アノード43の外端とシリ
コン基板41の側面露出部との間の距離が大きいので、
周端部で放電することは無く、この電子放出素子の動作
は安定する。図1の構造は、図12の従来の錘体型電子
放出素子の製造方法において、Mo膜131をフォトエ
ッチングするマスクのパターンを変えるか、最後にもう
一度フォトエッチングを追加すれば良い。図1は、一個
のエミッタ42を有する電子放出素子を示したが、実際
には多数のエミッタ42を平面上に配置した電子放出素
子が製造されることが多い。
【0024】図2に本発明の第二の実施例の電界放出型
電子放出素子105の断面図を示す。図において、シリ
コン基板51に、モリブデン(以下Moと略記する)等
からなる円錐状のエミッタ52を設け、このエミッタ5
2を中心にして開口部582が設けられた酸化シリコン
等の絶縁層54が形成され、更にその上に、一方の端部
を前記円錐状のエミッタ52の先端部の近傍にもつMo
膜からなるアノード53が形成されているのは、図11
の錐体型電子放出素子と同じである。違っている点は、
アノード53の外周端近傍に、アノード53を貫通する
溝59が形成されている点である。溝59は、エミツタ
52に近いアノード53の部分を囲んで環状に形成され
る。溝59の幅は、シリコン基板51とアノード53と
の間に電圧を印加しても、放電しないだけ沿面距離が長
くなるようにする。例えば、電子放出素子が0.1Pa
以上の高真空中で用いられることを考えると、0.5m
m程度あれば十分である。かかる構造の電界放出型電子
放出素子において、シリコン基板51とアノード53と
の間に電圧を印加すると、電界強度の大きいエミッタ5
2の先端部から電子が放出される。この時、図1の例と
同様に、周端部での放電やもれ電流が回避でき、電子放
出素子の動作が安定する。図2の構造は、図1の構造と
同様、図12の従来の錘体型電子放出素子の製造方法に
おいて、Mo膜131をフォトエッチングするマスクの
パターンを変えるか、最後にもう一度フォトエッチング
を追加し、実現できる。絶縁層54の表面層をエッチン
グして除去すれば、アノード53−エミッタ52間の絶
縁性が向上し、さらに動作が安定する。
【0025】図3に本発明の第三の実施例の電界放出型
電子放出素子106の断面図を示す。図において、シリ
コン基板61に、モリブデン(以下Moと略記する)等
からなる円錐状のエミッタ62を設け、このエミッタ6
2を中心にして開口部682が設けられた酸化シリコン
等の絶縁層64が形成され、更にその上に、前記円錐状
のエミッタ62の先端部の近傍に、Mo膜からなるアノ
ード63の一方の端部が形成され、その他端側では、ア
ノード63となるMo膜の表面から環状の溝69が形成
されている。溝69はアノード63を貫通して絶縁層6
4に及んでいても良いが、絶縁層64を貫通してはなら
ない。溝69の幅は、シリコン基板61とアノード63
との間に電圧を印加しても、放電しないだけ広くする。
例えば、電子放出素子が0.1Paの真空中で用いられ
ることを考えると、0.5mm程度あれば十分である。
かかる構造の電界放出型電子放出素子において、シリコ
ン基板61とアノード63との間に電圧を印加すると、
電界強度の大きいエミッタ62の先端部から電子が放出
される。この時、図2の構造より沿面が長くなり、電子
放出の動作が一層安定する。図3の構造は、アノード6
3のMo膜をフォトエッチングにより部分的に除去した
後、そのMo膜をマスクとして更に絶縁層64のエッチ
ングを加えればよい。
【0026】図4(a)に本発明の第四の実施例の電界
放出型電子放出素子107の断面図を示す。櫛型電子放
出素子の例である。シリコン基板71上の一部に酸化シ
リコン層74が設けられ、その絶縁層74の上にシリコ
ン単結晶薄膜からなる櫛型のエミッタ72が設けられ、
これらの電極間のシリコン基板71に凹部731が設け
られていてアノード73となっている。エミッタ72が
紙面に垂直に二列並んでいるものである。そしてエミッ
タ72の上にはAl膜からなるエミッタパッド772が
設けられている。このパッドは配線抵抗の低下やエミッ
タ72の保護等に有効である。この電界放出型電子放出
素子は107は、エミッタ72とアノード73との間に
電圧を印加して、エミッタ72から電子を放出させるも
のである。エミッタ72の外周部には、エミッタ72の
表面からシリコン基板71に達する環状の溝79が形成
されていて、更にその溝79内には酸化膜791を介し
て多結晶シリコン792が充填されている。これによ
り、エミツタ72−アノード73間に電圧を印加して、
電子放出する際、周端面での放電や、漏れ電流などを防
止している。図4(b)は、図4(a)の素子を四個並
べた状態の平面図である。多結晶シリコンと酸化膜が充
填された溝79が、エミッタ72を囲んでいる様子が良
くわかる。エミッタ72の間には、アノード73が見ら
れ、またエミッタ72の上には、エミッタパッド772
が置かれている。溝79は、隣接する素子と繋がってい
るが、各素子内で環状になっていてもよい。溝79内の
絶縁膜としては、窒化シリコン膜でもよく、また、絶縁
膜の内側に充填するものは、多結晶シリコンの他に、燐
ガラス(PSG)やほう素を含んだ燐ガラス(BPS
G)なども考えられる。
【0027】図5に本発明の第五の実施例の電界放出型
電子放出素子108の断面図を示す。シリコン基板81
上の一部に酸化シリコン層84が設けられ、その絶縁層
84の上に単結晶シリコン薄膜からなる櫛型のエミッタ
82が設けられ、酸化シリコン層84が設けられていな
い部分はシリコン基板81に凹部831が設けられてい
てアノード83となっている。そしてエミッタ82の上
にはAl膜からなるエミッタパッド872が設けられて
いる。このパッドは配線抵抗の低下やエミッタ82の保
護等に有効である。この電界放出型電子放出素子は10
8は、エミッタ82とアノード83との間に電圧を印加
して、エミッタ82から電子を放出させるものである。
エミッタ82の外周部には、エミッタ82の表面からシ
リコン基板81に達する環状の溝89が形成されてい
て、更にその溝89内には酸化シリコン−酸化亜鉛系の
低溶融点ガラス891が充填されていて、素子外周での
アノード83、エミッタ82間の放電等を防止してい
る。酸化シリコン−酸化亜鉛系のガラスは、低溶融点で
取扱易く、被着と焼成だけで形成できる利点がある。
【0028】図6に本発明の第六の実施例の電界放出型
電子放出素子109の断面図を示す。シリコン基板91
上の一部に酸化シリコン層94が設けられ、その絶縁層
94の上にシリコン単結晶薄膜からなる櫛型のエミッタ
92が設けられている。これらの電極間のシリコン基板
91に凹部931が掘り下げられていて、アノード93
となっている。そしてエミッタ92の上にはAl膜から
なるエミッタパッド972が設けられている。このパッ
ドは配線抵抗の低下やエミッタ92の保護等に有効であ
る。シリコン基板91の外周端には、エミッタ92の表
面からシリコン基板91に達する溝99が形成されてい
て、更にその溝99内には酸化膜991を介して多結晶
シリコン992が充填されている。この電界放出型電子
放出素子は109は、エミッタ92とアノード93との
間に電圧を印加して、エミッタ92から電子を放出させ
るものである。この時、この構成において、溝99の深
さを深くすれば、素子周端部での電界を小さくできるの
で、放電防止には特に有効である。更に、側面の安定化
が素子の端面で行われているので、素子に無駄な部分が
無く、有効に利用できる。
【0029】図7(a)に本発明の第七の実施例の電界
放出型電子放出素子112の断面図を示す。シリコン基
板121上の一部に酸化シリコン層124が設けられ、
その絶縁層124の上にシリコン単結晶薄膜からなる櫛
型のエミッタ122とコレクタ125が設けられてい
る。これらの電極間のシリコン基板121に凹部123
1が掘り下げられていて、アノード123となってい
る。そしてエミッタ122の上にはAl膜からなるエミ
ッタパッド1272が、コレクタ125の上にはコレク
タパッド1275が設けられている。これらのパッドは
配線抵抗の低下やエミッタ122、コレクタ125の保
護等に有効である。この電界放出型電子放出素子は11
2は、エミッタ122とアノード123との間に電圧を
印加して、エミッタ122から電子を放出させ、その電
子をコレクタ電極125に集めるものであるのは図14
の例と同じである。シリコン基板121の外周端には、
エミッタ122およびコレクタ125の表面からシリコ
ン基板121に達する溝129が形成されていて、更に
その溝129内には酸化膜1291を介して多結晶シリ
コン1292が充填されている。この電界放出型電子放
出素子は112は、エミッタ122とアノード123と
の間に電圧を印加して、エミッタ122から電子を放出
させる時、この構成において、溝129の深さを深くす
れば、素子周端部での電界を小さくできるので、放電防
止には特に有効である。更に、側面の安定化が素子の端
面で行われているので、素子面積に無駄な部分が無く、
有効に利用できる。図7(b)は、図7(a)の素子を
四個並べた状態の平面図である。多結晶シリコンと酸化
膜が充填された溝129が、エミッタ122とコレクタ
125とを囲んで各素子の境界部分に形成されている様
子が良くわかる。エミッタ122とコレクタ125の間
には、アノード123が見られ、またエミッタ122と
コレクタ125の上には、それぞれエミッタパッド12
72、コレクタパッド1275が置かれている。四個の
素子は、必要に応じ後に溝129の中央で分割される。
【0030】次に、図7の電子放出素子の製造工程につ
いて説明する。図8の(a)ないし(d)および図9の
(a)ないし(d)は図8の電子放出素子の製造工程を
説明する各工程での断面図を示す。シリコン基板12
1、酸化シリコン層124および単結晶シリコン薄膜1
222からなるSOI(Silicon On Insulator)ウェハ
(シリコン薄膜厚さ;0.2μm、酸化シリコン層厚
さ;2μm)のシリコン薄膜1222上に、フォトレジ
ストを塗布し、図示しないマスクにより露光、現像し第
一パターン1261を形成し、シリコン薄膜1222か
ら酸化シリコン層124に達する溝129を形成する
[図8(a)]。次にパターン1261のフォトレジス
トを除去し、SOIウェハを熱酸化し、熱酸化膜129
1を形成する[同図(b)]。続いて、その熱酸化膜1
291上に減圧CVD法により、多結晶シリコン129
2を堆積する。この時溝129内にも多結晶シリコン1
292が充填される[同図(c)]。次にバックエッチ
ングにより、溝129に充填された多結晶シリコン12
92以外の部分は除去する[同図(d)]。更に、エミ
ッタパッド1272、コレクタパッド1275形成領域
の熱酸化膜1291を除去した後、Alを電子ビーム蒸
着し、厚さ1μmのAl膜を形成する。そのAl膜の上
にフォトレジストを塗布し、図示しないマスクを用いて
露光、現像し第二パターン1262を形成する。次にレ
ジストパターン1262をマスクとしてAl膜をエッチ
ングし、エミッタ部およびアノード部のエミッタパッド
1272、コレクタパッド1273、図示していないが
電極に配線するためのパッドおよび配線等を形成する
[図9(a)]。もう一度、フォトレジストを塗布し、
エミッタ122およびコレクタ125を形成すべき部分
の単結晶シリコン薄膜1222上に第三パターン126
3を形成する。続いて、単結晶シリコン薄膜1222の
エッチングを行う[同図(b)]。単結晶シリコン薄膜
1222のエッチングは、六フッ化硫黄を用いたプラズ
マエッチングで行った。続いて、更に下の単結晶シリコ
ン基板121が出るまで単結晶シリコン薄膜1222を
除去した部分の下の酸化シリコン層124のウェットエ
ッチングを行う。酸化シリコン層124のエッチングに
は、市販の緩衝フッ酸を用い、シリコン基板121の表
面が露出するまでエッチングして、シリコン薄膜122
2の下にアンダーカットが生じ、庇状になるようにし
た。次に、シリコン基板121の表面露出部を少しエッ
チングして、凹部1231を設けアノード123とする
[同図(c)]。続いて単結晶シリコン薄膜1222の
庇部分を櫛歯状に加工するためのフォトレジストの第四
パターン1264の形成と、六フッ化硫黄を用いたプラ
ズマエッチングを行い、エミッタ122の形状を作る
[同図(d)]。最後に、水酸化カリウム溶液による異
方性エッチングを行って(111)結晶面を出して、エ
ミッタ122の形状を整え、エミッタの先鋭化を行い、
第四パターン1264を除去してプロセスを完了する。
【0031】図10の(a)ないし(d)は図5の電子
放出素子の製造工程を説明する各工程での断面図を示
す。シリコン基板81、酸化シリコン層84および単結
晶シリコン薄膜822からなるSOI(Silicon On Ins
ulator)ウェハ(シリコン薄膜厚さ;0.2μm、酸化
シリコン層厚さ;2μm)をもちいて、図9(b)ない
し(d)の工程と同じようにして、エミッタ82、アノ
ード83を形成する[図10(a)]。全面にフォトレ
ジスト864を塗布した後、ダイサーにより、エミッタ
82の表面からシリコン基板81に達する溝89を形成
する[同図(b)]。形成した溝89に電着法により、
酸化シリコン−酸化亜鉛系の粉末ガラス893を充填す
る。フォトレジスト864を除去し、酸素−窒素混合ガ
ス雰囲気中で約600〜700℃で1時間焼成する[同
図(c)]。その後、Al膜を被着し、フォトエッチン
グ技術により、エミッタパッド872を形成する[同図
(d)]。
【0032】また、上記の電界放出型電子放出素子の製
造方法については、単結晶シリコン基板と単結晶シリコ
ン薄膜とが熱酸化膜を介して張り合わされた形のSOI
ウェハを使用すれば、良質の絶縁層とシリコン薄膜とが
容易に得られ、エミッタまたはアノードのための蒸着等
による金属膜の形成が不要になり、電子放出素子の作成
プロセスが簡略化できるだけでなく、品質の安定化に貢
献する。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、電
子放出部以外のエミッタ−アノード間の距離を充分にと
り、またはその間に絶縁物を挟んで表面を安定化させる
ことによって、異常放電やもれ電流を抑え、電子放出特
性を安定化させることができる。また、一枚のウェハに
多数の電子放出素子を作成した場合に、各素子の分離が
確実になるので、ウェハ状態でシリコン基板に一定の電
位を与え、ウェハ状態で各素子ごとの評価が簡単に行え
るという利点も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の電子放出素子の部分断
面図
【図2】本発明の第二の実施例の電子放出素子の部分断
面図
【図3】本発明の第三の実施例の電子放出素子の部分断
面図
【図4】(a)は、本発明の第四の実施例の電子放出素
子の部分断面図、(b)は、四つの電子放出素子の平面
【図5】本発明の第五の実施例の電子放出素子の部分断
面図
【図6】本発明の第六の実施例の電子放出素子の部分断
面図
【図7】(a)は、本発明の第七の実施例の電子放出素
子の部分断面図、(b)は四つの電子放出素子の平面図
【図8】図7の電子放出素子の製造工程を(a)ないし
(d)の順に示す部分断面図
【図9】図8に続く図7の電子放出素子の製造工程を
(a)ないし(d)の順に示す部分断面図
【図10】図7の電子放出素子の製造工程を(a)ない
し(d)の順に示す部分断面図
【図11】従来の電子放出素子の部分斜視図
【図12】図11の電子放出素子の製造工程を(a)な
いし(e)の順に示す部分断面図
【図13】従来の電子放出素子の別の例の部分斜視図
【図14】従来の電子放出素子の更に別の例の部分斜視
【図15】図14の電子放出素子の製造工程を(a)な
いし(d)の順に示す部分断面図
【図16】図15に続く図14の電子放出素子の製造工
程を(a)ないし(c)の順に示す部分断面図
【図17】(a)および(b)は図15の電子放出素子
の製造工程で使用するフォトマスクの平面図
【図18】図15の電子放出素子の製造工程で使用する
フォトマスクの平面図
【符号の説明】
11、21、31、41、51、61 シリコン基板 71、81、91、121 シリコン基板 12、22、32、42、52、62 エミッタ 72、82、92、122 エミッタ 13、23、33、43、53、63 アノード 73、83、93、123 アノード 131 Mo膜 132 Al層 133 Mo層 14、24、34、44、54、64 絶縁層または酸
化シリコン層 74、84、94、124 絶縁層または酸化シリ
コン層 161、361 第一パターン 181 第一開口部 182、582、682 第二開口部 221、321、1221 エミッタ先端部 322、1222 単結晶シリコン薄膜 331、731、831、931 凹部 1231 凹部 35、125 コレクタ 362、1262 第二パターン 363、1263 第三パターン 372、772、872、972エミッタパッド 1272 エミッタパッド 375、1275 コレクタパッド 59、69、79、89 溝 791、991、1291 酸化膜 792、992、1292 多結晶シリコン 864 フォトレジスト 893 低融点ガラス 99、129 掘り下げ部 1264 第四パターン

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板と、その半導体基板の一方の主
    表面上の一部に設けられた絶縁層と、その絶縁層上に載
    置されたアノードと、半導体基板に設けられたエミッタ
    とを有し、真空中でそのアノードに電圧を印加して前記
    エミッタから電子を放出させるものにおいて、アノード
    の外周端が絶縁層の外周端より内側にあることを特徴と
    する電界放出型電子放出素子。
  2. 【請求項2】半導体基板と、その半導体基板の一方の主
    表面上の一部に設けられた絶縁層と、その絶縁層上に載
    置されたアノードと、半導体基板に設けられたエミッタ
    とを有し、真空中でそのアノードに電圧を印加して前記
    エミッタから電子を放出させるものにおいて、アノード
    の外周近傍に、アノードの表面からアノードを貫通する
    溝を有することを特徴とする電界放出型電子放出素子。
  3. 【請求項3】半導体基板の外周端に、アノードの表面か
    らアノードを貫通する溝を有することを特徴とする請求
    項2に記載の電界放出型電子放出素子。
  4. 【請求項4】半導体基板と、その半導体基板の一方の主
    表面上の一部に設けられた絶縁層と、その絶縁層上に載
    置されたエミッタと、半導体基板に設けられたアノード
    とを有し、真空中でそのアノードに電圧を印加して前記
    エミッタから電子を放出させるものにおいて、エミッタ
    の外周端が絶縁層の外周端より内側にあることを特徴と
    する電界放出型電子放出素子。
  5. 【請求項5】半導体基板と、その半導体基板の一方の主
    表面上の一部に設けられた絶縁層と、その絶縁層上に載
    置されたエミッタと、半導体基板に設けられたアノード
    とを有し、真空中でそのアノードに電圧を印加して前記
    エミッタから電子を放出させるものにおいて、エミッタ
    の外周近傍に、エミッタの表面からエミッタを貫通する
    溝を有することを特徴とする電界放出型電子放出素子。
  6. 【請求項6】半導体基板の外周端に、エミッタの表面か
    らエミッタを貫通する溝を有することを特徴とする請求
    項5に記載の電界放出型電子放出素子。
  7. 【請求項7】半導体基板と、その半導体基板の一方の主
    表面上の一部に設けられた絶縁層と、その絶縁層上に載
    置されたエミッタと、絶縁層上に載置されたコレクタ
    と、半導体基板に設けられアノードとを有し、真空中で
    そのアノードに電圧を印加して前記エミッタから電子を
    放出させ、放出された電子をコレクタに集めるものにお
    いて、エミッタおよびコレクタの外周端が絶縁層の外周
    端より内側にあることを特徴とする電界放出型電子放出
    素子。
  8. 【請求項8】半導体基板と、その半導体基板の一方の主
    表面上の一部に設けられた絶縁層と、その絶縁層上に載
    置されたエミッタと、絶縁層上に載置されたコレクタ
    と、半導体基板に設けられアノードとを有し、真空中で
    そのアノードに電圧を印加して前記エミッタから電子を
    放出させ、放出された電子をコレクタに集めるものにお
    いて、素子の外周近傍に、エミッタおよびコレクタの表
    面からエミッタおよびコレクタを貫通する溝を有するこ
    とを特徴とする電界放出型電子放出素子。
  9. 【請求項9】半導体基板の外周端に、エミッタおよびコ
    レクタの表面からエミッタおよびコレクタを貫通する溝
    を有することを特徴とする請求項8に記載の電界放出型
    電子放出素子。
  10. 【請求項10】前記溝が、絶縁層の下の半導体基板に達
    していて、絶縁物が充填されていることを特徴とする請
    求項2、3、5、6、8または9のいずれかに記載の電
    界放出型電子放出素子。
  11. 【請求項11】前記絶縁物が、酸化シリコンと酸化亜鉛
    を主成分とするガラスからなることを特徴とする請求項
    10に記載の電界放出型電子放出素子。
  12. 【請求項12】前記絶縁物が、絶縁膜につつまれた多結
    晶シリコンからなることを特徴とする請求項10に記載
    の電界放出型電子放出素子。
  13. 【請求項13】前記絶縁膜が、酸化シリコンからなるこ
    とを特徴とする請求項12に記載の電界放出型電子放出
    素子。
  14. 【請求項14】前記絶縁膜が、窒化シリコンからなるこ
    とを特徴とする請求項12に記載の電界放出型電子放出
    素子。
  15. 【請求項15】単結晶シリコン基板と単結晶シリコン薄
    膜とが酸化シリコン層で貼り合わされた形のSOI(絶
    縁膜上シリコン)ウェハを用いることを特徴とする請求
    項1ないし14のいずれかに記載の電界放出型電子放出
    素子の製造方法。
  16. 【請求項16】単結晶シリコン薄膜から酸化シリコン層
    を貫通し単結晶シリコン基板に達する溝を形成し、その
    溝内に絶縁膜を介して多結晶シリコンを充填することを
    特徴とする請求項12ないし14のいずれかに記載の電
    界放出型電子放出素子の製造方法。
  17. 【請求項17】単結晶シリコン薄膜から酸化シリコン層
    を貫通し単結晶シリコン基板に達する溝を形成し、その
    溝内に酸化シリコンと酸化亜鉛を主成分とする粉末ガラ
    スを充填し、焼成することを特徴とする請求項11に記
    載の電界放出型電子放出素子の製造方法。
  18. 【請求項18】単結晶シリコン薄膜から酸化シリコン層
    を貫通し単結晶シリコン基板に達する掘り下げ部を形成
    し、その掘り下げ部に絶縁物を充填し、その掘り下げ部
    部分で素子を分離することを特徴とする請求項10に記
    載の電界放出型電子放出素子の製造方法。
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