JPH08106661A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH08106661A
JPH08106661A JP24156194A JP24156194A JPH08106661A JP H08106661 A JPH08106661 A JP H08106661A JP 24156194 A JP24156194 A JP 24156194A JP 24156194 A JP24156194 A JP 24156194A JP H08106661 A JPH08106661 A JP H08106661A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
layer
magnetic
temperature
recording layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24156194A
Other languages
English (en)
Inventor
Junsaku Nakajima
淳策 中嶋
Junji Hirokane
順司 広兼
Junichiro Nakayama
純一郎 中山
Michinobu Saegusa
理伸 三枝
Akira Takahashi
明 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP24156194A priority Critical patent/JPH08106661A/ja
Publication of JPH08106661A publication Critical patent/JPH08106661A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 光磁気ディスク10は記録層3と記録補助層
4とを磁性層として積層している。記録層3は、室温か
らキュリー温度までの間に補償温度を有し、磁気異方性
定数は室温で比較的大きい。記録補助層4は、記録層3
とほぼ同じ温度に補償温度を有し、磁気異方性定数は室
温で比較的小さい。また、各層の補償温度とキュリー温
度との差は、100℃から200℃までの範囲である。 【効果】 光変調オーバーライトを行うための装置を小
型化できる。製造が容易であり、製造コストを低くする
ことができる。また、情報記録の信頼性を高くすること
ができるとともに、記録再生装置を簡素化することがで
き、消費電力を軽減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光磁気記録装置に適用
される、例えば光磁気ディスク、光磁気テープ、光磁気
カード等の光磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光磁気ディスクは、書き換えが可能な光
ディスクとして研究開発が進められ、その一部はすで
に、コンピューター用の外部メモリーとして実用化がな
されている。
【0003】光磁気ディスクは記録媒体として垂直磁化
膜を用い、光を用いて記録再生を行うため、面内磁化膜
を用いたフロッピーディスクあるいはハードディスクに
比べて記憶容量が大きいことが特徴である。
【0004】現在市販されている光磁気ディスクでは、
以下のような方法により情報を書き換えている。すなわ
ち、前に書かれていた情報を一旦消去してから、次に書
く情報に応じて光ビームの強度を変調して情報を記録す
る。あるいは、前に書かれていた情報の上に、光ビーム
の強度を一定として、次に書く情報に応じて印加磁界の
強度を変調して情報を記録(重ね書き)する。
【0005】より短時間で情報を書き換えるには、光ビ
ームの強度を変調して、情報の重ね書き(光変調オーバ
ーライト)を行うのが有利であるが、現在市販されてい
る光磁気ディスクでは光変調オーバーライトを行うには
至っていない。光変調オーバーライトを行うには、次の
いずれかの方法を採る必要がある。 (a)何らかの方法で初期化してから記録する。 (b)外部磁界発生装置を工夫してオーバーライト(消
去過程が不要な書き換え)を可能にする。 (c)記録媒体を工夫してオーバーライトを可能にす
る。
【0006】しかし、上記(a)の方法では、記録媒体
の初期化装置あるいはヘッドが2個必要になるので、コ
スト高を招く。また、1個のヘッドで書き換えを行おう
とすると、消去のために記録媒体にそのヘッド上を通過
させた後、記録のために記録媒体にそのヘッド上をもう
一度通過させる必要があるため、時間がかかる。(b)
の方法では、磁気記録の場合と同じようにヘッドクラッ
シュが問題となる。
【0007】このため、(c)の方法が最も有効であ
る。例えば、Jap.Jour.Appl.Phy
s.,Vol.28(1989)Suppl.28−
3,pp.367−370には、記録層を交換結合2層
膜とすれば、光変調オーバーライト可能な記録媒体を実
現できると記載されている。また、Jour.App
l.Phys.,67(9),1 May 1990,
pp.4415−4416には、記録層を交換結合4層
膜にすれば、初期化磁界を用いずとも光変調オーバーラ
イト可能な記録媒体が記載されている。
【0008】さらに、Appl.Phys.Let
t.49(8),25 August(1986),p
p.473−474には、単層の磁性層を用い、初期化
磁界が不要な光変調オーバーライト可能記録媒体が記載
されている。
【0009】の方法は、全磁化が補償温度の前後で反
転することと磁性層が持つ自己減磁界による磁化の反転
とを利用して、昇温部位の磁化の向きを変えている。そ
して、記録時には、現在記録されているデータを一旦読
み出し、そのデータと新しく記録すべき入力データとを
比較し、両者が異なる場合は磁化を反転させる。
【0010】これ以外に、J.J.A.P.,vo
l.28,(1989)Suppl.28−3,pp.
371−374には、2層の磁性層を用い、初期化磁石
を省いた構成のものが提案されている。
【0011】の方法は、一旦高温度まで昇温したのち
所定の温度まで温度を下げたときと、直接上記所定の温
度まで上げたときとでは、前者のほうが、記録層の磁化
の向きを補助層の磁化の向きに向かせるのに必要な力が
小さいことを利用し、前者における上記の力より大きい
バイアス磁界を印加して光変調オーバーライトを可能に
するものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の方法では初期化磁界を発生するための初期化磁石が必
要となり、装置の大型化を招くという問題点を有してい
る。
【0013】また、の方法では、記録層を4層もの磁
性層で構成する必要があり、製造方法の困難化、製造コ
ストの増大を招くという問題点を有している。
【0014】また、の方法は初期化磁界が不要で、し
かも磁性層は1層でよいため上記のような問題点はない
が、上記のような構成では磁区の収縮力が小さいため、
オーバーライトした際に、前に記録した情報の消し残り
が大きく、再生時に、消去したはずの情報が読みだされ
てしまい、情報記録の信頼性に欠けるという問題点を有
している。
【0015】また、記録時には、現在記録されているデ
ータを一旦読み出し、そのデータと新しく記録すべき入
力データとを比較するための機構が必要になり、装置が
複雑化するという問題点を有している。
【0016】また、の方法では、オーバーライトする
際に大きなバイアス磁界を印加する必要があるため、装
置の大型化、消費電力の増大という問題点を有してい
る。
【0017】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、その目的は、装置を小型化でき、製造が容易で製
造コストが低く、情報記録の信頼性が高く、簡素な構成
で、消費電力の小さい、光変調オーバーライト可能な光
磁気記録媒体を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1記載の光磁気記録媒体は、情報を磁気記録
する記録層と、記録層上に積層された記録補助層とを備
えた光磁気記録媒体において、記録層の磁気異方性定数
をKu1 、記録層内の磁壁が記録層から受ける力と、記録
層と記録補助層との間の界面に働く交換力を介して記録
層の磁壁が記録補助層から受ける力との和をF1とすると
き、上記記録層が、室温においては|F1|<4Ku1 であ
り、所定の温度範囲Taにおいては|F1|>4Ku1 、F1
0であり、所定の温度範囲Tbにおいては|F1|>4K
u1 、F1>0であることを特徴としている。
【0019】請求項2記載の光磁気記録媒体は、請求項
1記載の光磁気記録媒体において、上記温度範囲Taより
高温側に記録層のキュリー温度および記録補助層のキュ
リー温度があり、上記温度範囲Ta中に記録層の補償温度
および記録補助層の補償温度があり、記録層の補償温度
と記録補助層の補償温度との差が30℃以内であること
を特徴としている。
【0020】請求項3記載の光磁気記録媒体は、請求項
1または2記載の光磁気記録媒体において、上記温度範
囲Taより高温側に記録層のキュリー温度および記録補助
層のキュリー温度があり、上記温度範囲Ta中に記録層の
補償温度および記録補助層の補償温度があり、記録層の
補償温度と記録層のキュリー温度との差、および、記録
補助層の補償温度と記録補助層のキュリー温度との差
が、いずれも100℃から200℃までの範囲にあるこ
とを特徴としている。
【0021】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の光磁気記録
媒体では、室温である記録層の部位においては、|F1
<4Ku1 なので、該部位にある磁壁は移動しない。
【0022】強度レベルIの光ビームが照射されて温度
が上記温度範囲Taに移行した記録層の部位においては、
|F1|>4Ku1 なので、該部位にある磁壁が移動する。
その際、F1<0なので、記録層の磁区が収縮する。した
がって、記録層の該部位の磁化は一定の方向(初期化状
態の方向)を向く。
【0023】強度レベルIIの光ビームが照射されて温度
が上記温度範囲Tbに移行した記録層の部位においては、
|F1|>4Ku1 なので、該部位にある磁壁が移動する。
その際、F1>0なので、記録層の磁区が拡張する。した
がって、記録層の該部位の磁化は、印加される外部磁界
に従った向きを向く。
【0024】このため、上記光磁気記録媒体の製造時等
に記録層の磁化の向きを一定の方向(初期化状態の方
向)に向けて初期化しておき、記録時には、上記初期化
状態の方向とは逆の向きを向いた外部磁界を加え、高・
低2つのレベルの光ビームを照射することにより、記録
層の磁化を、上記外部磁界に従った向きおよび外部磁界
と逆の向きに向かせることができる。
【0025】したがって、本発明の光磁気記録媒体にお
いては、初期化磁石を用いず、また、印加する外部磁界
の大きさを、例えば上記磁性層の保磁力の最大値以上の
値などのような大きな値にすることなく、光変調オーバ
ーライトを行うことが可能である。それにより、上記光
磁気記録媒体を用いて記録再生するための装置を小型化
できる。
【0026】また、媒体の磁性層の数が少なくて済むの
で、製造が容易であり、製造コストを低くすることがで
きる。
【0027】また、磁区の収縮力が比較的大きいため、
オーバーライトした際に、前に記録した情報の消し残り
が小さい。それにより、情報記録の信頼性を高くするこ
とができる。
【0028】また、記録時に、現在記録されているデー
タを一旦読み出してそのデータと新しく記録すべき入力
データとを比較するための機構が不要なため、記録再生
装置を簡素化することができる。
【0029】また、小さな外部磁界で済むので、消費電
力を軽減することができる。
【0030】また、請求項2および3記載の光磁気記録
媒体の構成により、前に記録した情報の消し残りがより
少なく、より信頼性の高い、より高品質なオーバーライ
トができる。
【0031】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図12
に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0032】本実施例の光磁気ディスク10(光磁気記
録媒体)は、図1に示すように、基板1、透明誘電体層
2、記録層3、記録補助層4、保護層5、およびオーバ
ーコート層6がこの順に積層された構成となっている。
【0033】基板1は、直径86mm、内径15mm、
厚さ1.2mmの円盤状のガラス基板からなり、図示し
ていないが、片側の表面には、光ビーム案内用の凹凸状
のガイドトラックが1.6μm ピッチ、グルーブ(凹
部)の幅が0.4μm 、ランド(凸部)の幅が1.2μ
m で形成されている。
【0034】この基板1における上記ガイドトラックが
形成された面側には、透明誘電体層2として、AlNが
厚さ80nmで形成されている。
【0035】さらにこの透明誘電体層2上に、フェリ磁
性体である記録層3として、希土類遷移金属合金薄膜で
あるTbFeCo膜が、厚さ100nmで形成されてい
る。TbFeCoの組成は、Tb0.25( Fe0.83Co
0.17)0.75 で、補償温度は100℃、キュリー温度は約
250℃である。また、磁気異方性定数(Ku1とする) は
室温で比較的大きな値を有している。
【0036】上記の記録層3上に、フェリ磁性体である
記録補助層4として、希土類遷移金属合金薄膜であるG
dFeCo膜が、厚さ50nmで形成されている。Gd
FeCoの組成は、Gd0.23( Fe0.85Co0.15)0.77
で、室温では希土類金属副格子磁化が遷移金属副格子磁
化よりも優勢で、補償温度は100℃、キュリー温度は
約260℃である。また、磁気異方性定数(Ku2とする)
は室温で比較的小さな値を有している。
【0037】上記記録補助層4上は、保護層5として、
AlNが厚さ20nmで形成されている。さらにこの保
護層5上には、オーバーコート層6として、ポリウレタ
ンアクリレート系の紫外線硬化型樹脂が、厚さ5μm で
形成されている。
【0038】上記記録層3に使用されているTbFeC
o希土類遷移金属合金単層(厚さ100nm)の保磁力
(Hcとする)の温度依存性は、図2に示すようにな
る。ここで使用したTbFeCo膜は、単層の場合、室
温からキュリー温度に至る温度領域で磁化が垂直方向を
向いている。また、磁気異方性が比較的大きいため、室
温でのHcの値は比較的大きなものとなっている。
【0039】なお、上記のようなデータを得るために作
製した試料は、図4に示すように、ガラス基板11上に
磁性層12としてTbFeCoを100nm、AlN誘
電体膜13を50nm積層し、ガラス基板11側より波
長633nmの光を照射して測定している。
【0040】上記記録補助層4に使用されているGdF
eCo希土類遷移金属合金単層(厚さ50nm)の保磁
力(Hc)の温度依存性は、図3に示すようになる。こ
こで使用したGdFeCo膜は、磁気異方性が比較的小
さいため、室温でのHcの値は比較的小さなものとなっ
ている。
【0041】なお、上記のようなデータを得るために作
製した試料は、図5に示すように、ガラス基板11上に
磁性層14としてGdFeCoを50nm、AlN誘電
体膜13を50nm積層し、ガラス基板11側より波長
633nmの光を照射して測定している。
【0042】このような特性をもつ2つの磁性層を重ね
た磁気二重層が設けられた、図1に示すような光磁気デ
ィスク10を作製し、以下に述べるようにして光ビーム
の強度を変調して記録し、その信号を再生した。
【0043】図1において使用した光ピックアップの半
導体レーザ光7の波長は780nm、対物レンズ8の開
口数(N.A.)は0.55である。
【0044】まず、光磁気ディスク10の半径26.5
mmにあるランド部に、回転数1800rpm(線速5
m/秒)下で、1.00μm の長さの単一周波数記録ビ
ットを記録した。記録は、まず、記録層3の磁化の方向
を一方向に揃える(初期化状態)。そして、外部磁界発
生装置9により、上記の初期化した方向とは逆の方向に
外部磁界(記録磁界)の方向を固定しておいて、1.0
0μm の長さに相当する記録周波数(この場合は、約
2.5MHz)で光ビームのレーザパワーを変調するこ
とで行った。
【0045】記録レーザパワーは、8mWと1mWとの
2値で変調している。なお、再生レーザパワーは1mW
である。
【0046】上記の記録時に印加した磁界と再生された
信号品質(CNR)との関係を図6に示す。同図から、
ほぼ200(Oe)で飽和記録できていることが分かる。こ
のときの再生信号のパワースペクトラムを図7に示す。
【0047】次に、ディスク1周にわたってあらかじめ
1.00μm の長さの単一周波数記録ビットが記録され
たトラックに、記録時に印加した方向と同じ方向に20
0(Oe)の磁界を印加しておき、5mWのレーザパワーを
ディスク1周にわたって直流照射した。直流照射を行う
前の再生信号のパワースペクトラムは前述の図7に示し
たものである。直流照射を行った後の再生信号のパワー
スペクトラムは図8に示すようになり、ほぼ完全に消去
が行われた。
【0048】続いて、このようにほぼ完全に消去された
トラックの上にさきほどの記録時に印加した方向と同じ
方向に200(Oe)の磁界を印加しておき、レーザパワー
を8mWと1mWの2値で変調して、ディスク1周にわ
たって再び1.00μm の長さの単一周波数記録ビット
を記録した。すると、再生信号のパワースペクトラムと
して、前述の図7に示したものと同じものが得られた。
【0049】このことは、200(Oe)の磁界を印加した
状態で、8mWのレーザパワーで光ビームを照射したと
きには、印加した磁界に従った方向に記録層3の磁化が
向き、5mWのレーザパワーで光ビームを照射したとき
には、印加した磁界とは逆の、初期化状態の方向に記録
層3の磁化が向くことを意味している。よって、200
(Oe)の磁界を印加し、レーザパワーを8mWと5mWの
2値で変調すれば、光変調オーバーライトが可能になる
ことが分かる。
【0050】そこで、ディスク1周にわたってあらかじ
め1.00μm の長さの単一周波数記録ビットが記録さ
れたトラックに、記録時に印加した方向と同じ方向に2
00(Oe)の磁界を印加しておき、レーザパワーを7mW
と4mWの2値で変調して、0.65μm の長さの単一
周波数記録ビットを重ね書きした。重ね書きした後の再
生信号のパワースペクトラムは、図9に示すものとなっ
た。同図より、1.00μm の長さの単一周波数記録ビ
ットがほぼ完全に消去され、0.65μm の長さの単一
周波数記録ビットに書き換えられていることが分かる。
【0051】続いて、この0.65μm の長さの単一周
波数記録ビットの上に、レーザパワーを7mWと4mW
の2値で変調して、1.00μm の長さの単一周波数記
録ビットを重ね書きした。重ね書きした後の再生信号の
パワースペクトラムは、図10に示すものとなった。同
図より、0.65μm の長さの単一周波数記録ビットが
ほぼ完全に消去され、1.00μm の長さの単一周波数
記録ビットに書き換えられていることが分かる。
【0052】これらより、この光磁気ディスク10にお
いては、レーザパワーを変調することで重ね書きが可
能、すなわち光変調オーバーライトが可能であることが
分かる。
【0053】このような結果が得られる理由について以
下に説明する。図11に示すような円柱形の磁区では、
その磁壁に働く力f は、 f = - σw/r - ∂σw/∂r + 2MsHd + 2MsHex (1) で表される。ここで、 σw :磁壁エネルギー r :磁区の半径 Ms :磁壁部分の飽和磁化 Hd :磁壁部分に働く反磁界 Hex :外部磁界(記録磁界) である。また、この磁性層の磁壁における磁気異方性定
数をKuとする。すなわち、Kuは、磁壁における単位体積
あたりの垂直磁気異方性エネルギーを表している。
【0054】f の値が負の場合は、磁壁は磁区が収縮す
る方向に移動する力を受け、f の値が正の場合は、磁壁
は磁区が拡張(拡大)する方向に移動する力を受ける。
そして、|f |(f の絶対値)が4Kuよりも大きい場合
に磁壁の移動が起こる。
【0055】本実施例の光磁気ディスク10において
は、上記同様に、図12に示すような円柱形の磁区3
1、32および磁壁21、22を考える。ここでは、2
つの磁性層があるために2層間には交換力が働き、自分
の磁壁へ加える力が、他方の磁壁に対して伝わるように
なっている。
【0056】そこで、記録層3の磁壁21における磁気
異方性定数をKu1 とする。すなわち、Ku1 は、磁壁21
における単位体積あたりの垂直磁気異方性エネルギーで
ある。また、記録層3内の磁壁21が記録層3から受け
る力をf1、記録層3と記録補助層4との間の界面に働く
交換力を介して磁壁21が記録補助層4から受ける力を
g1とする。同様に、記録補助層4の磁壁22における磁
気異方性定数をKu2 とする。すなわち、Ku2 は、磁壁2
2における単位体積あたりの垂直磁気異方性エネルギー
である。また、記録補助層4内の磁壁22が記録補助層
4から受ける力をf2、記録層3と記録補助層4との間の
界面に働く交換力を介して磁壁22が記録層3から受け
る力をg2とする。
【0057】そして、 F1= f1+g1 , F2= f2+g2 とする。
【0058】このとき、上記f1およびf2は、 f1= - σw1/r1-∂σw1/ ∂r1+2Ms1Hd1 + 2Ms1Hex (2) f2= - σw2/r2-∂σw2/ ∂r2+2Ms2Hd2 + 2Ms2Hex (3) で表される。ここで、 σw1,σw2:それぞれ、磁壁21、22の磁壁エネルギ
ー r1 ,r2 :それぞれ、磁区31、32の半径(ここで
はr1= r2= r とする) Ms1 ,Ms2 :それぞれ、磁壁21、22の飽和磁化 Hd1 ,Hd2 :それぞれ、磁壁21、22に働く反磁界 Hex :外部磁界(記録磁界) である。
【0059】記録層3では、室温ではKu1 が大きいた
め、|F1|<<4Ku1 が成り立つので、磁壁21は移動
しない。しかしながら、温度が高くなると、Ku1 が小さ
くなるため、磁壁21が移動する条件が成り立つ場合が
出てくる。
【0060】一方、記録補助層4は220℃以下では垂
直磁化膜であるが、Ku2 が比較的小さいので室温におい
て|F2|>4Ku2 が成り立ちやすく磁壁22の移動が許
される状態となっている。
【0061】このことから、室温においては、移動しや
すい磁壁22を、移動しにくい磁壁21が、両層の界面
に働く交換力を介して固定している状態と言える。
【0062】ここで、低レベルの光ビームの照射によ
り、上記光磁気記録ディスク10を記録層3および記録
補助層4の補償温度付近まで昇温すると、補償温度付近
では磁壁21、22の飽和磁化Ms1 、Ms2 が0に近づ
く。その結果、上記式(2)(3)に示される通り、印
加される外部磁界Hex の大きさにかかわらずf1、f2が負
となる。そのため、F1、F2も負となり、磁壁21、22
の該昇温部位にはいずれも収縮力が働く。
【0063】その一方で、補償温度付近ではKu1 が小さ
くなり、磁壁21が移動しやすくなる。なお、Ku2 はも
ともと小さいため、磁壁22が移動しやすく、磁区32
は収縮しやすくなっている。
【0064】その結果、補償温度付近では、記録層3自
身の収縮力(f1)と、界面に働く交換力を介して磁壁2
1に働く記録補助層4の上記収縮力(g1)との和である
F1の大きさ(絶対値)が、4Ku1 より大きくなる。その
ため、磁区31の該昇温部位が収縮するので、記録層3
の該昇温部位の磁化は一定の方向、すなわち初期化状態
の方向を向く。
【0065】つまり、記録層3単層では磁区収縮力が小
さく、磁区収縮が起こる状況となっていなくても、記録
補助層4由来の磁区収縮力が加わることで記録層3の磁
区収縮力が大きくなるので、記録層3の磁区収縮が容易
に起こるようになるのである。そして、これによって、
上記実験で5mWのレーザパワーで初期化を行うことが
可能となっているのである。
【0066】一方、高レベルの光ビームの照射により、
上記光磁気ディスク10を記録層3および記録補助層4
の補償温度を越える温度にまで昇温した場合も、Ku1
小さくなっているためにF1の大きさが4Ku1 より大きく
なる。それとともに、磁壁22の飽和磁化Ms2 が増大す
るため、上記式(2)(3)の第3、第4項が大きくな
り、f1、f2が正になる。この結果、F1、F2も正となり、
磁壁21、22の該昇温部位にはいずれも拡張力が働
く。そのため、記録層3の該昇温部位の磁化31が、印
加される外部磁界Hex に従った向きを向く。
【0067】それゆえ、上記光磁気記録ディスク10の
製造時等に記録層3の磁化の向きを一定の方向(初期化
状態の方向)に向けて初期化しておき、記録時には、上
記初期化状態の方向とは逆の向きを向いた外部磁界Hex
を加え上記高・低2つのレベルの光ビームを照射するこ
とにより、記録層3の磁化を、それぞれ上記外部磁界He
x に従った向きおよび外部磁界Hex と逆の向きに向かせ
ることができる。
【0068】したがって、本実施例の光磁気ディスク1
0においては、初期化磁石を用いず、また、印加する外
部磁界Hex の大きさを、例えば記録層3や記録補助層4
の保磁力の最大値以上の値などのような大きな値にする
ことなく、光変調オーバーライトを行うことが可能であ
る。それにより、上記光磁気ディスク10を用いて記録
再生するための装置を小型化できる。
【0069】また、媒体の磁性層の数が少なくて済むの
で、製造が容易であり、製造コストを低くすることがで
きる。
【0070】また、磁区の収縮力が比較的大きいため、
オーバーライトした際に、前に記録した情報の消し残り
が小さい。それにより、情報記録の信頼性を高くするこ
とができる。
【0071】また、記録時に、現在記録されているデー
タを一旦読み出してそのデータと新しく記録すべき入力
データとを比較するための機構が不要なため、記録再生
装置を簡素化することができる。
【0072】また、小さな外部磁界で済むので、消費電
力を軽減することができる。
【0073】〔実施例2〕本発明の他の実施例について
図13に基づいて説明すれば、以下の通りである。な
お、説明の便宜上、前記の実施例の図面に示した部材と
同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記してそ
の説明を省略する。
【0074】本実施例の光磁気ディスク(光磁気記録媒
体)は、実施例1の光磁気ディスク10とほぼ同じ構成
となっている。この光磁気ディスクを用いて、以下に述
べるように、記録層3の補償温度と記録補助層4の補償
温度との差がオーバーライト特性に与える影響を調べる
実験を行った。
【0075】本実施例の記録層3として、以下に示す種
々のものを形成した。すなわち、記録層3として、希土
類遷移金属合金薄膜であるTbFeCo膜を、厚さ10
0nmで形成した。TbFeCo層は組成を調整して、
補償温度を80℃から200℃まで種々変化させたもの
を作成した。記録層3の補償温度とキュリー温度との差
は100℃から200℃の範囲に収まるように調整され
ている。
【0076】記録補助層4として、希土類遷移金属合金
薄膜であるGdFeCo膜を、厚さ50nmで形成し
た。GdFeCo層は組成を調整して、補償温度を80
℃から220℃まで種々変化させたものを作成した。記
録補助層4の補償温度とキュリー温度との差は100℃
から200℃の範囲に収まるように調整されている。
【0077】実施例1同様、あらかじめ1.00μm の
長さの単一周波数記録ビットが記録されたトラックに、
記録時に印加した方向と同じ方向に200(Oe)の磁界を
印加しておき、レーザパワーを7mWと4mWの2値で
変調して、0.65μm の長さの単一周波数記録ビット
を重ね書きした。
【0078】重ね書きした後の1.00μm の長ビット
信号のキャリアレベルから、重ね書きする前の1.00
μm の長ビット信号のキャリアレベルを差し引いた値を
消去比と定義し、この消去比と各磁性層の補償温度の差
との関係を示したのが図13である。消去比が小さいほ
うが、前に記録した情報の消し残りが少なく、より完全
なオーバーライトができていることを表す。
【0079】同図から、記録補助層4の補償温度と記録
層3の補償温度との差がほぼ0のときに消去比が最小に
なり、上記の差が−30℃から30℃の範囲では、−3
0dB以下の消去比でオーバーライトができているが、
この差が大きくなるほどオーバーライトできなくなって
くることが分かる。すなわち、記録補助層4の補償温度
と記録層3の補償温度との差を30℃以内にすることに
より、前に記録した情報の消し残りがより少なく、より
信頼性の高い、より高品質なオーバーライトを行うこと
が可能となることが分かる。
【0080】〔実施例3〕本発明の他の実施例について
図14に基づいて説明すれば、以下の通りである。な
お、説明の便宜上、前記の実施例の図面に示した部材と
同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記してそ
の説明を省略する。
【0081】本実施例の光磁気ディスク(光磁気記録媒
体)は、実施例1の光磁気ディスク10とほぼ同じ構成
となっている。この光磁気ディスクを用いて、以下に述
べるように、記録層3の補償温度と記録補助層4の補償
温度とを一定にし、キュリー温度を変えた実験を行っ
た。
【0082】本実施例の記録層3として、以下に示す種
々のものを形成した。すなわち、記録層3として、希土
類遷移金属合金薄膜であるTbFeCo膜を、厚さ10
0nmで形成した。TbFeCo層は組成を調整して、
補償温度を100℃で一定とし、キュリー温度を150
℃から350℃まで種々変化させたものを作成した。
【0083】記録補助層4として、希土類遷移金属合金
薄膜であるGdFeCo膜を、厚さ50nmで形成し
た。GdFeCo層は組成を調整して、補償温度を10
0℃で一定とし、キュリー温度を150℃から350℃
まで種々変化させたものを作成した。
【0084】記録層3と記録補助層4とでキュリー温度
が一致する組み合わせを選んで積層し、オーバーライト
特性を調べた。
【0085】実施例1同様、ディスク1周にわたってあ
らかじめ1.00μm の長さの単一周波数記録ビットが
記録されたトラックに、記録時に印加した方向と同じ方
向に200(Oe)の磁界を印加しておき、レーザパワーを
7mWと4mWの2値で変調して、0.65μm の長さ
の単一周波数記録ビットを重ね書きした。
【0086】消去比と各磁性層の補償温度の差との関係
を示したのが図14である。同図から、キュリー温度が
ほぼ250℃のときに消去比が最小になり、200℃か
ら300℃の範囲では消去比が−30dB以下となって
いるが、この範囲を外れると消去比が悪くなることが分
かる。すなわち、記録補助層4のキュリー温度と記録層
3のキュリー温度とを200℃から300℃の範囲にす
ることにより、前に記録した情報の消し残りがより少な
く、より信頼性の高い、より高品質なオーバーライトを
行うことが可能になることが分かる。
【0087】したがって、記録補助層4の補償温度と記
録層3の補償温度とを100℃にしたとき、それぞれの
補償温度とキュリー温度との差は100℃から200℃
の範囲とすることにより、より高品質なオーバーライト
を行うことが可能になる。
【0088】〔比較例〕次に、記録補助層4を除いて、
記録層3だけとした場合には十分なオーバーライトを行
えないことを確かめた実験について図9および図15な
いし図17に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0089】本比較例の光磁気ディスク40は、図15
に示すように、基板1、透明誘電体層2、記録層3、保
護層5、およびオーバーコート層6がこの順に積層され
た構成となっている。記録層3に用いられたのは、実施
例1で用いたのと同じ磁気特性、膜厚をもつTbFeC
c膜である。他の層も実施例1と同じ膜厚とした。
【0090】ディスク1周にわたってあらかじめ1.0
0μm の長さの単一周波数記録ビットが記録されたトラ
ックに、記録時に印加した方向と同じ方向に200(Oe)
の磁界を印加しておき、レーザパワーを7mWと4mW
の2値で変調して、0.65μm の長さの単一周波数記
録ビットを重ね書きした。重ね書きする前の再生信号の
パワースペクトラムは、図16に示すものである。
【0091】重ね書きした後の再生信号のパワースペク
トラムは、図17に示すものとなった。同図および図9
より、記録層3単層では十分なオーバーライトはでき
ず、記録補助層4を付与することで、十分なオーバーラ
イトが可能となることが分かる。
【0092】上記3つの実施例において、記録法3、記
録補助層4の組成、膜厚、合金の種類等は、ここに挙げ
た例に限定されるものではない。本発明の主旨に沿え
ば、記録層3や記録補助層4の磁気特性が上に説明した
条件を満たせばよいこととなる。
【0093】希土類遷移金属合金は、希土類と遷移金属
との比率を変えれば、キュリー温度や補償温度が変化す
る材料であるので、上記GdFeCoやTbFeCoの
比率を変えれば、これに伴って上述のキュリー温度や補
償温度も変化する。また、膜厚を変えた場合にも同様の
変化が起こる。記録層3に用いたTbFeCoを、例え
ば、DyFeCo,GdTbFe,NdTbFeCo,
NdDyFeCo等に替えることも可能である。
【0094】また、記録補助層4に用いたGdFeCo
に替えて、例えばGdDyFeCo,NdGdFeC
o,GdCo等を使用することが可能である。
【0095】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
光磁気記録媒体は、情報を磁気記録する記録層と、記録
層上に積層された記録補助層とを備えた光磁気記録媒体
において、記録層の磁気異方性定数をKu1 、記録層内の
磁壁が記録層から受ける力と、記録層と記録補助層との
間の界面に働く交換力を介して記録層の磁壁が記録補助
層から受ける力との和をF1とするとき、上記記録層が、
室温においては|F1|<4Ku1 であり、所定の温度範囲
Taにおいては|F1|>4Ku1 、F1<0であり、所定の温
度範囲Tbにおいては|F1|>4Ku1 、F1>0である構成
である。
【0096】それゆえ、上記光磁気記録媒体を用いて記
録再生するための装置を小型化できるという効果を奏す
る。また、製造が容易であり、製造コストを低くするこ
とができるという効果を奏する。また、情報記録の信頼
性を高くすることができるという効果や、記録再生装置
を簡素化することができるという効果を奏する。また、
消費電力を軽減することができるという効果を奏する。
【0097】請求項2記載の光磁気記録媒体は、請求項
1記載の光磁気記録媒体において、上記温度範囲Taより
高温側に記録層のキュリー温度および記録補助層のキュ
リー温度があり、上記温度範囲Ta中に記録層の補償温度
および記録補助層の補償温度があり、記録層の補償温度
と記録補助層の補償温度との差が30℃以内である構成
である。
【0098】また、請求項3記載の光磁気記録媒体は、
請求項1または2記載の光磁気記録媒体において、上記
温度範囲Taより高温側に記録層のキュリー温度および記
録補助層のキュリー温度があり、上記温度範囲Ta中に記
録層の補償温度および記録補助層の補償温度があり、記
録層の補償温度と記録層のキュリー温度との差、およ
び、記録補助層の補償温度と記録補助層のキュリー温度
との差が、いずれも100℃から200℃までの範囲に
ある構成である。
【0099】それゆえ、請求項2および3記載の光磁気
記録媒体は、前に記録した情報の消し残りがより少な
く、より信頼性の高い、より高品質なオーバーライトを
行うことが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の光磁気ディスクの構成を示
す説明図である。
【図2】図1の光磁気ディスクの記録層単層の保磁力の
温度依存性を示すグラフである。
【図3】図1の光磁気ディスクの記録補助層単層の保磁
力の温度依存性を示すグラフである。
【図4】図1の光磁気ディスクの磁性膜の単層での磁気
特性を測定するために作製した試料の構成を示す説明図
である。
【図5】図1の光磁気ディスクの磁性膜の単層での磁気
特性を測定するために作製した試料の構成を示す説明図
である。
【図6】図1の光磁気ディスクを用いて記録時に印加さ
れる磁界と再生された信号(CNR)との関係を示すグ
ラフである。
【図7】図1の磁気二重層を用いた光磁気ディスクにお
いて、初期化した後、1.00μm 長のビットを記録
し、再生した際に得られた再生信号のパワースペクトラ
ムである。
【図8】図1の磁気二重層を用いた光磁気ディスクにお
いて、1.00μm 長のビットを記録したトラック上
に、5mWのレーザパワーを直流照射した後に得られた
再生信号のパワースペクトラムである。
【図9】図1の磁気二重層を用いた光磁気ディスクにお
いて、1.00μm 長のビットを記録したトラック上
に、0.65μm 長のビットをオーバーライトした後に
得られた再生信号のパワースペクトラムである。
【図10】図1の磁気二重層を用いた光磁気ディスクに
おいて、0.65μm 長のビットを記録したトラック上
に、1.00μm 長のビットをオーバーライトした後に
得られた再生信号のパワースペクトラムである。
【図11】円柱形のビット(磁区)の概略の構成を示す
説明図である。
【図12】図1の光磁気ディスクの磁気二重層におい
て、円柱形のビット(磁区)の概略の構成を示す説明図
である。
【図13】本発明の他の実施例の光磁気ディスクにおい
て、記録層の補償温度と記録補助層の補償温度との差
が、消去比に与える影響を示すグラフである。
【図14】本発明のさらに他の実施例の光磁気ディスク
において、記録層のキュリー温度と記録補助層のキュリ
ー温度とが、消去比に与える影響を示すグラフである。
【図15】比較例の光磁気ディスクの概略の構成を示す
説明図である。
【図16】図15の磁気二重層を用いた光磁気ディスク
において、初期化した後、1.00μm 長のビットを記
録し、再生した際に得られた再生信号のパワースペクト
ラムである。
【図17】図15の磁気二重層を用いた光磁気ディスク
において、1.00μm 長のビットを記録したトラック
上に、0.65μm 長のビットをオーバーライトした後
に得られた再生信号のパワースペクトラムである。
【符号の説明】
3 記録層 4 記録補助層 10 光磁気ディスク(光磁気記録媒体) 21 磁壁 22 磁壁 31 磁区 32 磁区
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三枝 理伸 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 高橋 明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報を磁気記録する記録層と、記録層上に
    積層された記録補助層とを備えた光磁気記録媒体におい
    て、 記録層の磁気異方性定数をKu1 、 記録層内の磁壁が記録層から受ける力と、記録層と記録
    補助層との間の界面に働く交換力を介して記録層の磁壁
    が記録補助層から受ける力との和をF1とするとき、 上記記録層が、室温においては|F1|<4Ku1 であり、
    所定の温度範囲Taにおいては|F1|>4Ku1 、F1<0で
    あり、所定の温度範囲Tbにおいては|F1|>4Ku1 、F1
    >0であることを特徴とする光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】上記温度範囲Taより高温側に記録層のキュ
    リー温度および記録補助層のキュリー温度があり、 上記温度範囲Ta中に記録層の補償温度および記録補助層
    の補償温度があり、 記録層の補償温度と記録補助層の補償温度との差が30
    ℃以内であることを特徴とする請求項1記載の光磁気記
    録媒体。
  3. 【請求項3】上記温度範囲Taより高温側に記録層のキュ
    リー温度および記録補助層のキュリー温度があり、 上記温度範囲Ta中に記録層の補償温度および記録補助層
    の補償温度があり、 記録層の補償温度と記録層のキュリー温度との差、およ
    び、記録補助層の補償温度と記録補助層のキュリー温度
    との差が、いずれも100℃から200℃までの範囲に
    あることを特徴とする請求項1または2記載の光磁気記
    録媒体。
JP24156194A 1994-10-05 1994-10-05 光磁気記録媒体 Pending JPH08106661A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24156194A JPH08106661A (ja) 1994-10-05 1994-10-05 光磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24156194A JPH08106661A (ja) 1994-10-05 1994-10-05 光磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08106661A true JPH08106661A (ja) 1996-04-23

Family

ID=17076180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24156194A Pending JPH08106661A (ja) 1994-10-05 1994-10-05 光磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08106661A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5430696A (en) Magneto-optical recording medium
JPH09134557A (ja) 光記録方法
WO1997022969A1 (fr) Support d'enregistrement magneto-optique et procede de reproduction de ce support
JP3452451B2 (ja) 光磁気記録媒体及び光磁気記録方法
US5814418A (en) Magneto-optical recording medium and method for reading out information from the same
JPH0935346A (ja) 光磁気記録媒体及び該媒体の情報記録方法
JPH08106661A (ja) 光磁気記録媒体
JP3359804B2 (ja) 光磁気記録媒体及びそれを用いた光磁気記録方法
JP3091099B2 (ja) 光磁気記録媒体および光磁気記録再生方法
JP2800444B2 (ja) 光磁気記録媒体及びその記録再生方法
JPH08339580A (ja) 光磁気記録媒体およびその記録方法
JP2913875B2 (ja) 光磁気記録媒体及びその記録再生方法
JP3343617B2 (ja) 光磁気記録方法及び光磁気記録媒体
JPH07161082A (ja) 光磁気記録媒体及び光磁気記録方法
JPH09282726A (ja) 光磁気記録媒体
JP3414414B2 (ja) 光磁気記録媒体及びその記録再生方法
JPH07320320A (ja) 光磁気記録媒体及び光磁気記録方法並びに光磁気記録情報の再生方法
JPH08171745A (ja) 光磁気記録媒体および光磁気記録情報の記録再生方法
JPH09106587A (ja) 光磁気記録媒体
JPH0922546A (ja) 光記録方法
JPH06236589A (ja) 光磁気記録方法および光磁気再生方法及び光磁気記録媒体
JPH09231629A (ja) 磁気相転移材料を用いた光磁気記録媒体及び光磁気記録方法
JPH11306608A (ja) 光磁気記録媒体
JPH08161783A (ja) 光磁気記録媒体及びそれを用いた光磁気記録情報の記録再生方法
JPH06338084A (ja) オーバーライト可能な光磁気ディスク