JPH08106165A - 単層型電子写真感光体 - Google Patents

単層型電子写真感光体

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JPH08106165A
JPH08106165A JP26623994A JP26623994A JPH08106165A JP H08106165 A JPH08106165 A JP H08106165A JP 26623994 A JP26623994 A JP 26623994A JP 26623994 A JP26623994 A JP 26623994A JP H08106165 A JPH08106165 A JP H08106165A
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JP
Japan
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layer
light
photoreceptor
photosensitive layer
interference fringes
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Application number
JP26623994A
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English (en)
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Hisao Kurosu
久雄 黒須
Ikuko Yamada
郁子 山田
Akio Kojima
明夫 小島
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可干渉光を露光光とする電子写真装置を用い
て干渉縞模様のない画像が得られる単層型電子写真感光
体を得る。 【構成】 導電性基体上に少なくとも電荷発生物質、有
機アクセプター性化合物および正孔移動物質が単一の感
光層中に含有されてなる単層型電子写真感光体におい
て、該感光体の使用波長における光透過率を10%以下
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像露光に可干渉性光を
用いる電子写真装置に搭載される感光体として、同一層
中に電荷発生物質、有機アクセプター性化合物および正
孔移動物質を含有する単層型電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術と問題点】近年、電子写真技術の応用分野
において、レーザプリンタ、デジタル複写機など露光光
として可干渉性のLDまたはLED光を用いる装置が大
幅に普及してきている。ところが、このような電子写真
装置において、得られる画像に干渉縞模様が生じるとい
う問題がしばしば発生している。この問題は、特に電荷
発生層と電荷移動層とに機能分離した積層構造の感光体
でクローズアップされているが、同一層中に電荷発生物
質、有機アクセプター性化合物および正孔移動物質を含
有する単層型電子写真感光体においても、また問題とな
る。
【0003】この画像に干渉縞模様が生じる理由の一つ
は、例えば、可干渉光が感光層内で完全に吸収されず、
その透過光が基体表面で正反射し、そのため感光層内で
可干渉光の多重反射光を生じ、それが感光層表面の反射
光との間で干渉を生じることが原因とされている。
【0004】この欠点を解消する方法として、これまで
特開昭58−162975号公報、特開昭60−793
60号公報、特開昭60−112049号公報、特開昭
61−42663号公報、特開昭62−186270号
公報等に記載されているように、電子写真感光体で使用
されている導電性基体の表面を陽極酸化法やバフ加工法
などにより粗面化する方法、特開昭58−17105号
公報、特開昭59−158号公報、特開昭59−204
048号公報、特開昭60−86550号公報、特開昭
62−150259号公報、特開平5−313395号
公報等に記載されているように、感光層と支持体との間
に光吸収層あるいは反射防止層を設ける方法、あるいは
導電性基体を着色アルアイト処理する方法などにより、
感光層内で生じる多重反射を解消することが提案されて
いる。
【0005】しかし、これらの方法は、もっぱら電荷発
生層と電荷移動層とに機能分離した積層構造の感光体に
対する解決手段であって、同一層中に電荷発生物質、正
孔移動物質および有機アクセプター性化合物を含有する
単層構造の感光体に適用された例はこれまでにない。
【0006】一方、単層構造の感光体は、積層構造の感
光体に比べ、次のような利点を有する。その1つ目は感
光体の負帯電に由来するものである。電子写真プロセス
における信頼性の高い帯電方式はコロナ放電によるもの
であり、ほとんどの複写機、プリンタにはこの方式が採
用されている。だが周知のごとく、正極性と比べ負極性
のコロナ放電は不安定であり、このためスコロトロンに
よる帯電方式が採用されコストアップの一要因となって
いる。また、負極性のコロナ放電はオゾンの発生をより
多く伴うため、その外部排出を防ぐべく負帯電方式の複
写機、プリンタにはオゾンフィルタが用いられている。
正帯電方式であればオゾン発生量は非常に少なく抑えら
れる。また、現状では環境変動が少なく安定な画像が得
られる二成分系現像剤のトナーは正帯電用であり、この
面からも正帯電用の感光体が望ましい。
【0007】その2つ目は感光体の積層構造に由来する
ものである。感光体の製造では、真空蒸着法と比べ安価
な溶液塗布法を用いることが可能であるが、このような
積層タイプの感光体を製造するためには少なくとも2回
の塗布操作、通常は感光体の帯電性確保のため基板のす
ぐ上(基板と感光層との間)に下引き層を設けてあるた
め3回の塗布操作が必要であり、これら複数回の塗布操
作は感光体のコストアップにつながる。さらに、感度お
よび耐久性のバランスを保ち、また、良好な画像を得る
ためCGLの厚さをサブミクロンの範囲で管理すること
も製造コストを一層引き上げる要因となっている。
【0008】こうした問題を考慮すると、有機材料を用
いた電子写真用感光体としては、正帯電プロセス用の単
層型(感光層が一層からなるタイプのもの)構成が望ま
しいことが理解される。さらに、該感光体がそのまま、
あるいは若干の変更で負帯電プロセスに用いることが可
能であれば、安価で使用環境の自由度が高い利点を有す
る感光体を創製することができることも理解される。
【0009】このようなことから、単層構造の電子写真
感光体に発生する干渉縞模様の欠点を解消することは意
義のあることである。そこで、積層構造の感光体で従来
提案された方法について検討すると、まず、導電性基体
と感光層の間に光拡散反射面を有する下引き層を設ける
方法は、下引き層の粗面の凹凸をコントロールすること
が難しく、同一の粗面を再現性よく得ることは困難であ
る。また、下引き層面が干渉縞に対して有効なほどの粗
面化がされるためには、膜厚を厚くする必要があり、こ
れは感光体の感度等の電子写真特性や接着性に悪影響を
与えるものである。また、このような複雑な下引き層を
用いることはコストアップにもつながる。
【0010】さらに、従来提案された導電性基体の表面
を粗面化する方法は、均一な粗さを持つ粗面が形成され
難く、ある割合で比較的大きな粗さの部分を形成するこ
とがあった。このため、その大きな粗さの部分が感光層
内へのキャリア注入部として作用し、画像形成時の白斑
点の原因となり、好ましい方法ではなかった。また、導
電性基体と感光層との間に光吸収層を設ける場合は、例
えば、特開昭62−150259号公報に記載のセレン
系感光体におけるように、鏡面仕上げ加工後エッチング
を施された支持体に、特定波長を吸収する光吸収層を新
たに設ける必要があり、層構成が複雑になり、かつ、製
造コストが上昇するという問題がある。
【0011】さらに、導電性基体を着色アルマイト処理
する方法においては、導電性支持体が金属の場合しか用
いることができず、また、干渉縞状のムラの発生を防止
するためには、アルマイト層を厚くする必要があり、こ
れは導電性を悪くし、電子写真特性に悪影響を与える。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況に鑑みてなされたもので、可干渉光を露光光とする
電子写真装置を用いて干渉縞模様のない画像が得られる
単層型電子写真感光体を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、導電性
基体上に少なくとも電荷発生物質、有機アクセプター性
化合物および正孔移動物質が単一の感光層中に含有され
てなる単層型電子写真感光体において、該感光体の使用
波長における光透過率を10%以下にすることを特徴と
する単層型電子写真感光体が提供される。
【0014】以下に本発明を図面に沿って詳細に説明す
る。図1は本発明に係わる感光体の一例を示すもので、
1は導電性基体、2は感光層、21は電荷発生物質、2
2は結着剤中に有機アクセプター性化合物、正孔移動物
質とが分子状に分散されたマトリックスを表している。
図2の説明図に示すように、入射光Aの反射光は感光層
2での反射光A2、導電性基体1での反射光A1からな
り、また、反射光A1の感光層2の表面での反射光A12
からなる。ここで、単層構成の感光体の場合、干渉縞模
様が発生する原因としては、入射光Aと反射光A12とが
干渉することが原因と考えられる。従って、反射光A1
が感光層2の表面まで到達しないようにすれば干渉縞は
発生しなくなるはずである。
【0015】本発明者等はこの点について検討したとこ
ろ、光透過率を極端に少なくさせた単層構成の感光体を
用いることにより干渉縞模様の発生が押さえられること
を見出した。すなわち、本発明者等の検討によれば、画
像露光用の波長で測定し、光透過率を10%以下にする
ことによりその効果は十分に得られることが知見され
た。図3に示すように光透過率は単層構成の感光層に含
有される電荷発生物質の濃度と層厚に著しく依存する。
【0016】因みに、特開平3−256050号公報に
は、電荷発生物質としてX型無金属フタロシアニンを用
いた単層型感光体が記載されているが、電荷発生物質の
濃度が0.2重量%、感光層の膜厚が15μmであるた
め、干渉縞模様が発生してしまう。また、特開平3−1
29358号公報には、τ型フタロシアニンと適当なバ
インダー高分子との組合せからなる単層型感光体が記載
され、電荷発生物質の濃度は10〜50重量%であるた
め光透過率は低いと考えられるが、この感光体はインダ
クション効果が大きい、異常画像が発生する、耐摩耗性
が劣るなどの問題点がある。
【0017】次に本発明において用いられる主たる成分
について述べる。まず、正孔移動物質としては、9−エ
チルカルバゾール−3−アルデヒド−1−メチル−1−
フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−3−ア
ルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、4−ジエチ
ルアミノスチレン−β−アルデヒド−1−メチル−1−
フェニルヒドラゾン、4−メトキシナフタレン−1−ア
ルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4
−メトキシベンズアルデヒド−1−メチル−1−フェニ
ルヒドラゾン、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド−
1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジエチル
アミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾ
ン、4−ジメトキシベンズアルデヒド−1−ベンジル−
1−(4−メトキシフェニル)ヒドラゾン、4−ジフェ
ニルアミノベンズアルデヒド1−ベンジル−1−フェニ
ルヒドラゾン、4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド
−1,1−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン化合
物、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プ
ロパン、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタ
ン、2,2’−ジメチル−4,4’−ビス(ジエチルア
ミノ)−トリフェニルメタン等のトリフェニルメタン化
合物、またはジフェニルメタン化合物、9−(4−ジエ
チルアミノスチリル)アントラセン、9−ブロム−10
−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、9−
(4−ジメチルアミノスチリル)フルオレン、3−(9
−フルオレニリデン)−9−エチルカルバゾール、1,
2−ビス(2,4−ジエチルアミノスチリル)ベンゼ
ン、1,2−ビス(2,4−ジメトキシスチリル)ベン
ゼン、3−スチリル−9−エチルカルバゾール、3−
(4−メトキシスチリル)−9−エチルカルバゾール、
4−ジフェニルアミノスチリルベン、4−ジベンジルア
ミノスチルベン、4−ジトリルアミノスチリルベン、1
−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナフタレン、1−
(4−ジエチルアミノスチリル)ナフタレン、4’−ジ
フェニルアミノ−α−フェニルスチルベン、4’−メチ
ルフェニルアミノ−α−フェニルスチルベン等のスチル
ベン化合物、またはアリールビニル化合物、1−フェニ
ル−3−(4−ジエチルアミノスチリル)−5−(4−
ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−フェニル−
3−(4−ジメチルアミノスチリル)−5−(4−ジメ
チルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン化合
物、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス[4−
(4−ジエチルアミノスチリル)フェニル]−1,3,
4−オキサジアゾール、2−(9−エチルカルバゾリル
−3−)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,
3,4−オキサジアゾール、2−ビニル−4−(2−ク
ロロフェニル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)
オキサジアゾール、2−(4−ジエチルアミノフェニ
ル)−4−フェニルオキサジアゾール等の複素環化合
物、トリフェニルアミン、トリ−p−トリルアミン、
4,4’−ジメトキシトリフェニルアミン、N,N’−
ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベ
ンジジン、1,1’−ビス(4−ジ−p−トリフェニル
アミノフェニル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’
−テトラ(p−トリル)ベンジジン、N,N,N’,
N’−テトラ(p−トリル)−o−フェニレンジアミ
ン、N,N’−ビス(4−メトキシフェニル)−1−ア
ミノピレン等のトリフェニルアミン化合物、またはトリ
アリールアミン化合物などの低分子化合物がある。ま
た、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−
N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニ
ルアントラセン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチル
カルバゾールホルムアルデヒド樹脂、などの高分子化合
物も使用できる。
【0018】本発明で用いる正孔移動物質の感光層2全
体に占める量は、15重量%以上、好ましくは20〜4
0重量%である。
【0019】本発明の感光層において用いられる有機ア
クセプター性化合物としては、例えば、クロルアニル、
ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキ
ノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノ
ン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノ
ン、ジフェノキノン、3,5−ジメチル−3’,5’−
t−ブチル−4,4’−ジフェノキノン、2,4,5,
7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロ
チオキサントン、2,6,8−トリニトロ−H−インデ
ノ[1,2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−
トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイ
ド、無水コハク酸、無水マレイン酸、フタル酸、テトラ
クロル無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、4−
ニトロ無水フタル酸、3−ニトロ無水フタル酸、無水ピ
ロメリット酸、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、3,
5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、5−
ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、o−
ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、1,3,5
−トリニトロベンゼン、p−ニトロベンゾニトリル、ピ
クリルクロライド、ジクロロジシアノ−p−ベンゾキノ
ン、アントラキノン、クロロアントラキノン、ジクロロ
アントラキノン、ジニトロアントラキノン、9−フルオ
レニリデン[ジシアノメチレンマロノジニトリル]、
2,4,7−トリニトロ−フルオレニリデンアニリン、
3,5−ジメチル−3’,5’−ジ−t−ブチルジフェ
ノキノン等、電子親和力が大きい化合物が挙げられる。
【0020】有機アクセプター性化合物の感光層2全体
に占める量は、1〜40重量%、好ましくは5〜40重
量%である。これらの正孔移動物質または有機アクセプ
ター性化合物は、単独または2種以上混合して用いられ
る。
【0021】感光層2における結着剤の役割は、電荷発
生物質21の良好な分散と正孔移動物質および有機アク
セプター性化合物の分子状の分散ばかりでなく、複写プ
ロセスで必要とされる感光層の機械的強度も担ってい
る。このため、結着剤の組成比が低い場合には、これら
の諸特性が損なわれることとなる。従って、感光層に占
める結着剤の量はむやみに低くはできない。これらの結
着剤の感光層2全体に占める割合は30〜90重量%、
好ましくは40〜70重量%が適当である。
【0022】本発明で用いることができる結着剤として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、
シリコーン樹脂、メラミン樹脂等の付加重合型樹脂、重
付加型樹脂、重縮合型樹脂、並びにこれらの繰り返し単
位のうち2つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無
水マレイン酸共重合体を挙げることができる。
【0023】本発明の単層型電子写真感光体では電荷発
生物質も必須成分である。本発明で用いることのできる
電荷発生物質としては、ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔
料、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、キナクリドン
顔料、インジゴ顔料、多環キノン顔料等が挙げられる。
これらのうち、アゾ顔料の中心骨格としてはカルバゾー
ル基やスチリル基、ジフェニルアミン基、トリフェニル
アミン基のような電子供与性が好ましい。これら電荷発
生物質の感光層2に占める量は、0.1〜40重量%、
好ましくは0.3〜25重量%である。本発明の感光層
の膜厚は5〜100μm、好ましくは10〜40μm位
が適当である。5μmより薄いと帯電性が低下し、逆
に、100μmより厚いと感度の低下をもたらす。
【0024】本発明で用いることができる導電性基体と
しては、アルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス等の
金属板、金属ドラムまたは金属箔、アルミニウム、酸化
スズ、ヨウ化銅の薄膜を塗布したプラスチックフィルム
あるいはガラス等が上げられる。本発明の感光体は、所
定の材料を有機溶媒中に溶解、またはボールミル、超音
波、ホモミキサー等で分解した塗布液をディッピング、
ブレード、スプレー等で導電性基体に塗布し作製され
る。
【0025】
【実施例】次に本発明を実施例により、さらに具体的に
説明するが、これら実施例により本発明の態様が限定さ
れるものではない。
【0026】実施例1 x型無金属フタロシアニン1.0gをポリカーボネート
Z(帝人化成社製PC−Z)溶液10g(テトラヒドロ
フラン中に10重量%の濃度になるように溶解したも
の)、テトラヒドロフラン9gとともにボールミリング
し、さらに15重量%PC−Z溶液20gを加えた後、
顔料組成が1重量%、PC−Z組成が50重量%、下記
構造式(I)で示される有機アクセプター性化合物が1
8重量%、下記構造式(II)で示される正孔移動物質が
30重量%となるように15重量%のPC−Z溶液、有
機アクセプター性化合物、正孔移動物質、テトラヒドロ
フランを加え、十分に撹拌し、感光層形成液を調製し
た。このようにして調製した塗布液をアルミニウムを1
000Åの厚さに蒸着した75μm厚のポリエステルフ
ィルム上にドクターブレードにて塗布し、乾燥後の膜厚
が約20μmの感光層を有する単層型電子写真感光体を
作製した。この感光体の波長λ=780nmにおける光
透過率は約8%であった(図3参照)。
【化1】
【化2】
【0027】実施例2 実施例1において顔料組成を2重量%とした以外は、実
施例1と同様にして感光体を作製した。この感光体の波
長λ=780nmにおける光透過率は0%であった(図
3参照)。
【0028】実施例3 実施例1において顔料組成を4重量%とした以外は、実
施例1と同様にして感光体を作製した。この感光体の波
長λ=780nmにおける光透過率は0%であった(図
3参照)。
【0029】比較例 実施例1において感光層の膜厚を13μmとした以外
は、実施例1と同様にして感光体を作製した。この感光
体の波長λ=780nmにおける光透過率は約19%で
あった(図3参照)。
【0030】以上のようにして得た電子写真感光体を光
源に780nmのレーザ光を備えたデジタル複写機(リ
コー社製、IMAGIO420、ただし、帯電極性をプ
ラスに変更して使用)に取り付けて出力画像を調べた。
その結果、実施例1〜3の場合には干渉縞模様、白斑点
および黒斑点等の画像欠陥は見られなかった。これに対
して比較例の場合は画像に干渉縞模様が発生した。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明の単層型電子写真
感光体によれば、画像露光に可干渉性光を用いても干渉
縞模様などの画像欠陥は発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単層型電子写真感光体の一例を示す概
略説明図である。
【図2】単層型電子写真感光体の入射光と反射光の関係
を示す説明図である。
【図3】波長λ=780nmにおける本発明の単層型電
子写真感光体の光透過率(T)の膜厚(d)依存性を示
す図である。
【符号の説明】
1…導電性基体、2…感光層、21…電荷発生物質、2
2…結着剤マトリックス中に有機アクセプター性化合物
と正孔移動物質が分散された層、A…入射光、A1…導
電性基体における入射光の反射光、A2…感光層2にお
ける入射光の反射光、A12…感光層2における反射光A
1の反射光。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に少なくとも電荷発生物
    質、有機アクセプター性化合物および正孔移動物質が単
    一の感光層中に含有されてなる単層型電子写真感光体に
    おいて、該感光体の使用波長における光透過率を10%
    以下にすることを特徴とする単層型電子写真感光体。
JP26623994A 1994-10-05 1994-10-05 単層型電子写真感光体 Pending JPH08106165A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008268877A (ja) * 2007-03-29 2008-11-06 Kyocera Mita Corp 単層型電子写真感光体及び画像形成装置
JP2009162916A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体、電子写真カートリッジ、及び画像形成装置

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