JPH0810577Y2 - 張力測定装置を備えた帯板張力付与装置 - Google Patents

張力測定装置を備えた帯板張力付与装置

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JPH0810577Y2
JPH0810577Y2 JP11532690U JP11532690U JPH0810577Y2 JP H0810577 Y2 JPH0810577 Y2 JP H0810577Y2 JP 11532690 U JP11532690 U JP 11532690U JP 11532690 U JP11532690 U JP 11532690U JP H0810577 Y2 JPH0810577 Y2 JP H0810577Y2
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strip
slit
slit strip
sensor
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孟 四田
良和 古場
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株式会社日本開発コンサルタント
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、幅広な金属帯板コイルを巻き直しながら
細条に連続切断するスリッターラインや焼鈍ラインなど
のフリーループを有する金属処理ラインの巻取り張力を
測定する装置に係り、特に、細条に切断された帯板に巻
取り張力を付与する帯板張力付与装置自体に張力測定装
置を備えて、別置の張力測定装置を不要にした張力測定
装置を備えた帯板張力付与装置に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に幅広な金属帯板コイルの断面は完全な平坦でな
く中央が厚く両端が薄くなっており、幅広な金属帯板コ
イルを該コイルの長手方向に沿って多数の細条にスリッ
テングして多条のスリット帯板に裁断分割すると、帯板
の中央部と両端部におけるスリット後の各スリット帯板
の板厚に偏差を生じる。
そして、これらの各スリット帯板を巻取機に巻取る
と、板厚の厚いスリット帯板は薄いものより巻取り径が
大きくなり、中央部と両端部における各スリット帯板の
巻取り速度に差が生じ、巻取機に巻取られる各スリット
帯板の巻取り張力が不均衡となる。その結果、巻取機に
巻取られた両端部のスリット帯板は中央部に比べ柔巻き
となり、巻取機から抜き取ったとき、テレスコープ状に
なったり、楕円状に潰れたりして、巻戻し或いは運搬等
が不可能な状態になる欠点があった。
このため、一般にスリッテングして多条のスリット帯
板に裁断分割する設備においては、スリット帯板を巻取
機に供給する途中に巻取り張力を付与する装置が設けら
れていて、多条のスリット帯板はこの装置で一定の巻取
り張力が付与された後、共通軸の巻取機で巻取られてい
る。
このように、巻取機で各スリット帯板を巻き取る場合
には一定の巻取り張力を付与する必要があり、このた
め、巻取り張力が測定されている。
そして、この巻取り張力を測定する装置として、従
来、例えば第9図および第10図に図示するような、張力
付与装置bと巻取機cとの間に、ロールeにスリット帯
板aを巻付けて張力を測定する装置dが知られている。
また、簡易的な張力測定装置としては、巻取機の駆動
電動機の電流値を測定し電流値から演算して張力を測定
する方式が知られている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、ロールを利用する張力測定装置では、
別にそれ自体を設置するスペースを要し、また、ロール
および取付け架台を必要とするため、高価なものになる
課題があった。
また、駆動電流値から演算して張力を求める装置は、
演算する過程で電動機の効率、減速機の効率など電動機
の負荷により変化する要因が入るため、張力を直接測定
する方法に比べ、精度が落ちる等の課題があった。
この考案は、上記のような課題に鑑み、その課題を解
決すべく創案されたものであって、その目的とするとこ
ろは、帯板張力付与装置に巻取り張力を測定する装置を
備えることにより、別置の張力測定装置を不要にするこ
とができると共に、張力測定装置の設置のための特別な
スペースも併せて不要にすることのできる張力測定装置
を備えた帯板張力付与装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
以上の目的を達成するために、請求項1の考案は、幅
広な金属帯板を長手方向に沿って複数条にスリッテング
して細条のスリット帯板に裁断分割した後に、各スリッ
ト帯板に巻取り張力を付与する装置において、各スリッ
ト帯板の両面を狭圧して巻取り張力を付与する押圧付与
体を、各スリット帯板の移動方向に摺動自在に装置本体
に設け、押圧付与体の摺動方向の反力を検出するセンサ
ーを設けた構成よりなるものである。
ここで、請求項1の考案の好ましい態様として、セン
サーで検出された反力をスリット帯板の張力として表示
する表示器が設けられているのがよい。又、押圧付与体
と装置本体との摺動面を、摩擦角に相当する角度分だけ
移動方向に向けて拡開方向に傾斜してもよく、或いは、
押圧付与体の摩擦抵抗を付加して巻取り張力を補正する
補正機能が備えられていてもよい。
また、請求項2の考案は、幅広な金属帯板を長手方向
に沿って複数条にスリッテングして細条のスリット帯板
に裁断分割した後に、各スリット帯板に巻取り張力を付
与する装置において、各スリット帯板の両面を挟圧して
巻取り張力を付与する押圧付与体を、各スリット帯板の
移動方向に摺動自在に装置本体に設け、押圧付与体の移
動量を検出するセンサーを設け、センサーで検出した押
圧付与体の移動量から張力を演算する表示器を設けた構
成よりなるものである。
ここで、請求項2の考案の好ましい態様として、変換
器で変換された力の大きさをスリット帯板の張力として
表示する表示器が設けられているのがよい。又、押圧付
与体と装置本体との摺動面を、摩擦角に相当する角度分
だけ移動方向に向けて拡開方向に傾斜してもよく、或い
は、押圧付与体の摩擦抵抗を付加して巻取り張力を補正
する補正機能が備えられていてもよい。
〔作用〕
以上のような構成を有するこの考案は次のように作用
する。
すなわち、幅広な金属帯板を長手方向に沿って複数条
にスリッテングして細条のスリット帯板に裁断分割され
た各スリット帯板の両面を、帯板張力付与装置の上下の
押圧付与体で挟み、押圧付与体に一定の押圧力を作用さ
せて、上下の押圧付与体で挟圧し、各スリット帯板を巻
取機で巻取ると、各スリット帯板には一定の巻取り張力
が生じることになる。
この巻取り張力によって、装置本体に摺動自在に設け
られた押圧付与体は各スリット帯板の移動方向に摺動す
る。
そして、請求項1の考案の構成の場合には、摺動した
押圧付与体の反力をセンサーで検出することにより、各
スリット帯板の巻取り張力が測定される。
また、請求項2の考案の構成の場合には、押圧付与体
の移動量をセンサーによって検知し、その情報を変換器
に送り、変換器で押圧付与体の移動量から力の大きさに
変換されて、各スリット帯板の巻取り張力が測定され
る。
このとき、押圧付与体の摩擦力の分だけ実際の張力よ
り小さな値となるが、請求項5記載の構成のように、押
圧付与体と装置本体との摺動面を、摩擦角に相当する角
度分だけ移動方向に向けて拡開方向に傾斜することによ
り、また、請求項6記載の構成のように、押圧付与体の
摩擦抵抗を付加して巻取り張力を補正することにより、
この摩擦力を打ち消すことができ、より精度の高い巻取
り張力の測定を行うことができる。
〔実施例〕
以下、図面に記載の実施例に基づいてこの考案をより
具体的に説明する。
−第1実施例− ここで、第1図は要部の拡大側面図、第2図は全体側
面図、第3図は傾斜角度の力の釣り合い図、第4図はセ
ンサーのシステム図である。
図において、パット式帯板張力付与装置1は、幅広な
金属帯板を長手方向に沿って複数条にスリッテングして
細条のスリット帯板aに裁断分割した後に、各スリット
帯板aに巻取り張力を付与する装置である。パット式帯
板張力付与装置1は、図示しない巻取機の前方でスリッ
ト帯板aの移動経路の途中に配置されている。
パット式帯板張力付与装置1の該装置本体2には、ス
リット帯板aの両面を挟圧して巻取り張力を付与する上
下一対の押圧付与体3がスリット帯板aの移動方向に摺
動自在に設けられている。
上下一対の押圧付与体3は、傾斜板3a、木材3bおよび
フェルト3cなどから構成されている。また、押圧付与体
3の傾斜板3aと装置本体2との摺動接触面には摺動ライ
ナー2aが設けられている。摺動ライナー2aは滑り抵抗を
小さくして、押圧付与体3をスリット帯板aの移動方向
に摺動し易くしている。
上部の傾斜板3aは、摺動ライナー2aと接触する上面が
スリット帯板aの移動方向に向けて斜め上向きに傾斜し
て形成されている。また、下部の傾斜板3aは、摺動ライ
ナー2aと接触する下面がスリット帯板aの移動方向に向
けて斜め下向きに傾斜して形成されている。つまり、こ
れらの傾斜板3aの傾斜面により、押圧付与体3と装置本
体2の摺動面はスリット帯板aの移動方向に向けて拡開
方向に傾斜している。
また、上下の各傾斜板3bの傾斜面の角度は、摩擦角に
相当する角度であり、その角度は第3図に示す斜面の釣
り合いにより、Pを押圧力、μを摩擦係数とすると、 μP cosθ=P sinθ μ=tanθ となり、摩擦角に相当する角度の傾斜を設けることによ
り、傾斜面と平行方向の分力を発生させ、摩擦力に釣り
合わせて摩擦力を打ち消すように機能する。
上部の傾斜板3aの下面はその中央部分が凹状に窪んで
おり、その部分に木材3bの上部が係合されていて、傾斜
板3aと木材3bは一体化されている。上部の木材3bの下面
にはフェルト3cが接触して設けられている。フェルト3c
はその両端がフェルトクランプ金具3dを介して装置本体
2の下端に支持されている。
フェルト3cは木材3bとスリット帯板aとの間に介装さ
れて、押圧付与体3の押圧力でスリット帯板aの表面に
疵が付くのを可能な限り防いでいるが、後述する第2実
施例および第4実施例のエンドレスベルトを使用するも
のに比べ、スリット帯板aの表面に疵が付き易い。
下部の木材3bは上部の木材スリット帯板aを挟んで上
下に対称に配置されている。これに対して、下部のフェ
ルト3cはスリット帯板aの移動方向と反対側の端部のみ
がフェルトクランプ金具3dを介して装置本体2の上端に
支持されている。
上下の各傾斜板3aの一側端面、つまりスリット帯板a
の移動方向側の側端面には、押圧付与体3の摺動方向の
反力を検出するセンサー4、又は移動量を検出するセン
サー6が各々設けられている。各センサー4,6は装置本
体2にセンサー受金具2bによって支持されている。
このうち、押圧付与体3の摺動方向の反力を検出する
センサー4には、例えばロードセルが使用される。セン
サー4は、第4図(A)に図示するように、スリット帯
板aの移動方向に移動する押圧付与体3によって押し付
けられて歪み、この歪みの変化を電気抵抗の変化として
ブリッジ回路にて取り出して、複数のセンサー4からの
配線4aを集める接続箱4b、増幅器4cを経て表示器5に送
るように構成されている。
表示器5は、センサー4で検出した押圧付与体3の摺
動方向の反力を、スリット帯板aの巻取り張力として表
示する機器である。
表示器5は、押圧付与体3の摺動方向の反力をスリッ
ト帯板aの巻取り張力に換算して表示するアナグロメー
タ5a又はデジタル表示器5bなどから構成されている。
これに対して、押圧付与体3の摺動方向の移動量を検
出するセンサー6には、例えば差動トランスが使用され
る。このセンサー6は、基本的にはトランスの1次側を
交流信号で励磁し、コアの偏位により比例的に変化する
2次側信号を検波(整流)して、直流信号として移動量
を検出するように構造されている。
センサー6で検出された押圧付与体3の移動量は、第
4図(B)に図示するように、複数のセンサー6からの
配線6aを集める接続箱6b、増幅器6cを経て、表示器5に
送られる。表示器5は、スリット帯板aの巻取り張力を
表示するアナグロメータ5a又はデジタル表示器5bなどか
ら構成されている。また、表示器5には押圧付与体3の
移動量を力の大きさに変換する変換器7が設けられてい
る。
次に上記第1実施例の構成に基づく作用について説明
する。
幅広な金属帯板を長手方向に沿って複数条にスリッテ
ングして細条のスリット帯板aに裁断分割された各スリ
ット帯板aの上下両面を、パット式帯板張力付与装置1
の上下一対の押圧付与体3で挟み、押圧付与体3に一定
の押圧力を作用させて、上下の押圧付与体3で挟圧す
る。各スリット帯板aの上下両面はフェルト3cを介して
木材3bによって上下から挟圧される。このような状態
で、各スリット帯板aを巻取機で巻取ると、各スリット
帯板aの両面はフェルト3cの接触面に対して滑りながら
移動し、各スリット帯板aには一定の巻取り張力が生じ
る。
この巻取り張力によって、装置本体2に摺動自在に設
けられた押圧付与体3は各スリット帯板aの移動方向に
摺動しながら移動する。移動する押圧付与体3の傾斜板
3aの側端面がセンサー4又はセンサー6を押し付ける。
センサーが押圧付与体3の摺動方向の反力を検出する
センサー4では、押し付けられて歪み、この歪みの変化
を電気抵抗の変化としてブリッジ回路にて取り出して、
各センサー4からの情報を接続箱4bに集め、増幅器4cで
増幅した後、表示器5に送る。表示器5では、アナグロ
メータ5a又はデジタル表示器5bで反力を張力に換算して
表示する。
センサーが押圧付与体3の摺動方向の移動量を検出す
るセンサー6では、変換器7で移動量が力の大きさに変
換された後、表示器5のアナグロメータ5a又はデジタル
表示器5bでスリット帯板aの巻取り張力として表示され
る。
この場合において、押圧付与体3と装置本体2との摺
動面には摩擦力が生じるが、第3図に示すように、押圧
付与体3と装置本体2との摺動面が、摩擦角に相当する
角度分だけ移動方向に向けて拡開方向に傾斜しているた
め、この摺動面に生じる摩擦力が打ち消される。これに
より、精度の高い巻取り張力を測定することが可能とな
る。
−第2実施例− ここで、第5図は要部の拡大側面図、第6図は全体側
面図である。
第2実施例のベルト式帯板張力付与装置11は、装置本
体12に摺動自在に設けられた上下一対の押圧付与体13
と、上下に配置された一対のプーリ14,14間に循環動自
在に張設されたエンドレスベルト15などから構成されて
いる。
ベルト式帯板張力付与装置11は、移動するスリット帯
板aと密着して循環動するエンドレスベルト15を押圧付
与体13が押圧して、エンドレスベルト15を介してスリッ
ト帯板aの両面を挟圧する構造である。ベルト式帯板張
力付与装置11は、エンドレスベルト15がスリット帯板a
と密着して循環動するので、移動するスリット帯板aの
表面とエンドレスベルト15との間で滑りが生ぜず、巻取
り張力を付与するためにスリット帯板aの両面を押圧す
るものでありながら、スリット帯板aの表面が滑りによ
る疵の発生が完全に防がれる。この点が、前記第1実施
例のパット式帯板張力付与装置1の構造と大きく異な
る。
即ち、第1実施例のパット式帯板張力付与装置1は、
押圧付与体3が移動するスリット帯板aの表面を直接押
圧するため、押圧付与体3とスリット帯板aの接触表面
は滑り面となり、押圧付与体3のフェルト3cの材質をど
んなに軟質材にしても、スリット帯板aの表面には滑り
による疵の発生の可能性が否定できない。
エンドレスベルト15は、スリット帯板aの移動方向に
対しその前後方向に各々配置された一対のプーリ14,14
間に張設され、スリット帯板aの移動方向に循環動自在
に取付けられている。このように張設されたエンドレス
ベルト15は横方向に複数並設して配置され、さらにこれ
らが上下に相対向して配置されている。また、前部側に
配置された各プーリ14は同一の軸に遊転自在に並設して
取付けられており、又同様に後部側に配置された各プー
リ14も同一の軸に遊転自在に並設して取付けられてい
る。
そして、各エンドレスベルト15は各々独立して循環動
できるようになっている。しかも、各プーリ14には駆動
源が全く取付けてなく、エンドレスベルト15は移動する
スリット帯板aと密着して循環動するようになってい
る。
エンドレスベルト15は前述の如く、スリット帯板aと
密着して循環動し、また、エンドレスベルト15を介して
押圧付与体13がスリット帯板aを間接押圧して巻取り張
力を付与する機構である。このため、スリット帯板aと
接するエンドレスベルト15の外側表面15aは、押圧付与
体13と接するエンドレスベルト15の内側表面15bよりも
摩擦係数の大なる材質で形成されている。即ち、外側表
面15aは例えば軟質ウレタン樹脂又はゴム等で形成さ
れ、内側表面15bは例えば硬質ナイロン又は銅板等で形
成されている。
上下に相対向して配置されたエンドレスベルト15同士
の間にはスリット帯板aの共通挟圧面が形成され、この
共通挟圧面の両側つまり上下側には、エンドレスベルト
15の内側表面をスリット帯板a側に押圧する押圧付与体
13が各々上下に設けられている。
上下に配置された各押圧付与体13は、スリット帯板a
の移動方向のその両端側が各々段差して低くなってお
り、その部分には傾斜面13aが各々形成されている。そ
して、この傾斜面13aが押圧付与体13と装置本体12との
摺動接触面になっている。この摺動接触面には摺動ライ
ナー12aが設けられている。摺動ライナー12aは滑り抵抗
を小さくして、押圧付与体13をスリット帯板aの移動方
向に摺動し易くしている。
上部の押圧付与体13の各傾斜面13aは、摺動ライナー1
2aと接触する上面がスリット帯板aの移動方向に向けて
斜め上向きに傾斜して形成されている。また、下部の押
圧付与体13の各傾斜面13aは、摺動ライナー12aと接触す
る下面がスリット帯板aの移動方向に向けて斜め下向き
に傾斜して形成されている。上下の押圧付与体3の各傾
斜面13aはスリット帯板aの移動方向に向けて拡開方向
に傾斜している。
また、押圧付与体13の各傾斜面13aの傾斜角度は、摩
擦角に相当する角度であり、前記第1実施例と同様に、
その角度は第3図に示すのと全く同様な斜面の釣り合い
により求められ、、Pを押圧力、μを摩擦係数とする
と、 μP cosθ=P sinθ μ=tanθ となり、摩擦角に相当する角度の傾斜を設けることによ
り、傾斜面と平行方向の分力を発生させ、摩擦力に釣り
合わせて摩擦力を打ち消すように機能する。
上下の押圧付与体13の各傾斜面13aの一側端面、つま
りスリット帯板aの移動方向側の側端面には、前記第1
実施例と同様に押圧付与体13の摺動方向の反力を検出す
るセンサー4、又は移動量を検出するセンサー6が各々
設けられている。各センサー4,6は装置本体12にセンサ
ー受金具12bによって支持されている。このセンサー4,6
は前記第1実施例と同様に、表示器5に接続されてい
る。
これらのセンサー4,6、表示器5、変換器7の構成お
よびその機能は前記第1実施例と全く同一であり、その
説明を省略する。
次に上記第2実施例の構成に基づく作用について説明
する。
幅広な金属帯板を長手方向に沿って複数条にスリッテ
ングして細条のスリット帯板aに裁断分割された各スリ
ット帯板aの上下両面を、ベルト式帯板張力付与装置11
の上下一対のエンドレスベルト15で挟み、押圧付与体13
に一定の押圧力を作用させて、上下の押圧付与体13で挟
圧する。各スリット帯板aの上下両面はエンドレスベル
ト15を介して押圧付与体13によって上下から挟圧され
る。このような状態で、各スリット帯板aを巻取機で巻
取ると、各スリット帯板aの両面はエンドレスベルト15
の外側表面15aと密着して一体となって移動し、各スリ
ット帯板aには一定の巻取り張力が生じる。
この巻取り張力によって、装置本体12に摺動自在に設
けられた押圧付与体13は各スリット帯板aの移動方向に
摺動しながら移動する。移動する押圧付与体13の傾斜板
13aの側端面がセンサー4又はセンサー6を押し付け
る。
センサーが押圧付与体3の摺動方向の反力を検出する
センサー4では、押し付けられて歪み、この歪みの変化
を電気抵抗の変化としてブリッジ回路にて取り出して、
各センサー4からの情報を接続箱4bに集め、増幅器4cで
増幅した後、表示器5に送る。表示器5では、アナグロ
メータ5c又はデジタル表示器5dで反力を張力に換算して
表示する。
センサーが押圧付与体3の摺動方向の移動量を検出す
るセンサー6では、変換器7で移動量が力の大きさに変
換された後、表示器5のアナグロメータ5a又はデジタル
表示器5bでスリット帯板aの巻取り張力として表示され
る。
この場合において、押圧付与体13と装置本体12との摺
動面には摩擦力が生じるが、押圧付与体13の傾斜面13a
と装置本体12との摺動面が、摩擦角に相当する角度分だ
け移動方向に向けて拡開方向に傾斜しているため、この
摺動面に生じる摩擦力が打ち消される。これにより、精
度の高い巻取り張力を測定することが可能となる。
−第3実施例− ここで、第7図は要部の拡大側面図である。
この第3実施例は前記第1実施例と同じパット式帯板
張力付与装置1であり、前記第1実施例と構成が異なる
部分は、押圧付与体3の傾斜板3aに代えて、水平板3eが
使用されており、押圧付与体3と装置本体2との摺動面
が水平になっていて、押圧付与体3の摺動に伴う摩擦抵
抗はこの摺動面で打ち消されない。摩擦抵抗は表示器5
で補正されるようになっている。
このため、表示器5では、摩擦抵抗に相当する力を、
センサー4,6で検出されたものに加えて、アナグロメー
タ5a又はデジタル表示器5bで表示する構成になってい
る。
これ以外の構成および作用は前記第1実施例の構成と
同一であり、その説明を省略する。
−第4実施例− ここで、第8図は要部の拡大側面図である。
この第4実施例は前記第2実施例と同じベルト式帯板
張力付与装置11であり、前記第2実施例と構成が異なる
部分は、押圧付与体13の傾斜面13aが水平面13bに形成さ
れており、押圧付与体13と装置本体12との摺動面が水平
になっていて、押圧付与体13の摺動に伴う摩擦抵抗はこ
の摺動面で打ち消されない。摩擦抵抗は表示器5で補正
されるようになっている。
このため、表示器5では、摩擦抵抗に相当する力を、
センサー4,6で検出されたものに加えて、アナグロメー
タ5a又はデジタル表示器5bで表示する構成になってい
る。
これ以外の構成および作用は前記第2実施例の構成と
同一であり、その説明を省略する。
なお、この考案は上記実施例に限定されるものではな
く、この考案の精神を逸脱しない範囲で種々の改変をな
し得ることは勿論である。
例えば、上記実施例においては、センサー4,6が押圧
付与体3の圧縮側に設置されている場合で説明したが、
押圧付与体3の引張側に設置してもよい。この場合に
は、センサー4,6には引張力が作用することになり、ま
た、センサー4,6の先端側を押圧付与体3の側面に一体
的に連結しておく。
また、上記実施例においては、センサー4は押圧付与
体3の反力の全てを受ける構造になっている場合で説明
したが、反力の一部を受ける構造でもよい。同様に、セ
ンサー6も一部を受ける構造でもよい。この場合には、
一部を全部の大きさに換算する機器を導入する。
更に、上記実施例においては、センサー4,6で検出し
た情報を、スリット帯板aの巻取り張力として表示器5
て表示する場合(第4図(A),(B)を参照)で説明
したが、センサー4,6で検出した情報を、例えば第4図
(C),(D)に図示するように、表示器5で表示せず
に、押圧付与体3,13の圧下力を例えばフィードバック制
御する場合の制御情報として利用するようにしてもよ
い。
〔考案の効果〕
以上の記載より明らかなように、請求項1の考案に係
る張力測定装置を備えた帯板張力付与装置によれば、各
スリット帯板の両面を挟圧して巻取り張力を付与する押
圧付与体を、各スリット帯板の移動方向に摺動自在に装
置本体に設け、押圧付与体の摺動方向の反力を検出する
センサーを設けたことにより、押圧付与体の反力から各
スリット帯板の巻取り張力を測定することができる。
同様に、請求項2の考案に係る張力測定装置を備えた
帯板張力付与装置によれば、各スリット帯板の両面を挟
圧して巻取り張力を付与する押圧付与体を、各スリット
帯板の移動方向に摺動自在に装置本体に設け、押圧付与
体の移動量を検出するセンサーを設け、センサーで検出
した押圧付与体の移動量を力の大きさに変換する変換器
を設けたことにより、押圧付与体の移動量から各スリッ
ト帯板の巻取り張力を測定することができる。
これにより、請求項1及び2の考案によれば、別置の
張力測定装置を不要にすることができると共に、張力測
定装置の設置のための特別なスペースも併せて不要にす
ることができる。
また、押圧付与体の摩擦力の分だけ実際の張力より小
さな値となるが、請求項5記載のように、押圧付与体と
装置本体との摺動面を、摩擦角に相当する角度分だけ移
動方向に向けて拡開方向に傾斜する構成の場合、或い
は、請求項6記載のように、押圧付与体の摩擦抵抗を付
加して巻取り張力を補正する補正機能が備えられた構成
の場合には、この摩擦力を打ち消すことができ、より精
度の高い巻取り張力の測定を行うことができる等、極め
て実用的有益なる効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図はこの考案に係る張力測定装置を備えた
帯板張力付与装置の第1実施例を示すもので、第1図は
要部の拡大側面図、第2図は全体側面図、第3図は傾斜
角度の力の釣り合い図、第4図(A)〜(D)はセンサ
ーのシステム図である。第5図および第6図は第2実施
例を示し、第5図は要部の拡大側面図、第6図は全体側
面図である。第7図は第3実施例の要部の拡大側面図で
ある。第8図は第4実施例の要部の拡大側面図である。 第9図および第10図は従来説明図である。 〔符号の説明〕 1:パット式帯板張力付与装置 2:装置本体、2a:摺動ライナー 2b:センサー受金具、3:押圧付与体 3a:傾斜板、3b:木材 3c:フェルト、3d:フェルトクランプ金具 3e:水平板、4:センサー 4a:配線、4b:接続箱 4c:増幅器、5:表示器 5a:アナグロメータ、5b:デジタル表示器 6:センサー、6a:配線 6b:接続箱、6c:増幅器 7:変換器 11:ベルト式帯板張力付与装置 12:装置本体、12a:摺動ライナー 12b:センサー受金具、13:押圧付与体 13a:傾斜面、13b:水平面 14:プーリ、15:エンドレスベルト 15a:外側表面、15b:内側表面 a:スリット帯板、b:張力付与装置 c:巻取機c、d:張力測定装置 e:ロール

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】幅広な金属帯板を長手方向に沿って複数条
    にスリッテングして細条のスリット帯板に裁断分割した
    後に、各スリット帯板に巻取り張力を付与する装置にお
    いて、各スリット帯板の両面を狭圧して巻取り張力を付
    与する押圧付与体を、各スリット帯板の移動方向に摺動
    自在に装置本体に設け、押圧付与体の摺動方向の反力を
    検出するセンサーを設けたことを特徴とする張力測定装
    置を備えた帯板張力付与装置。
  2. 【請求項2】幅広な金属帯板を長手方向に沿って複数条
    にスリッテングして細条のスリット帯板に裁断分割した
    後に、各スリット帯板に巻取り張力を付与する装置にお
    いて、各スリット帯板の両面を挟圧して巻取り張力を付
    与する押圧付与体を、各スリット帯板の移動方向に摺動
    自在に装置本体に設け、押圧付与体の移動量を検出する
    センサーを設け、センサーで検出した押圧付与体の移動
    量を力の大きさに変換する変換器を設けたことを特徴と
    する張力測定装置を備えた帯板張力付与装置。
  3. 【請求項3】センサーで検出された反力をスリット帯板
    の張力として表示する表示器が設けられている請求項1
    記載の張力測定装置を備えた帯板張力付与装置。
  4. 【請求項4】変換器で変換された力の大きさをスリット
    帯板の張力として表示する表示器が設けられている請求
    項2記載の張力測定装置を備えた帯板張力付与装置。
  5. 【請求項5】押圧付与体と装置本体との摺動面を、摩擦
    角に相当する角度分だけ移動方向に向けて拡開方向に傾
    斜した請求項1又は2記載の張力測定装置を備えた帯板
    張力付与装置。
  6. 【請求項6】押圧付与体の摩擦抵抗を付加して巻取り張
    力を補正する補正機能が備えられている請求項1又は2
    記載の張力測定装置を備えた帯板張力付与装置。
JP11532690U 1990-10-20 1990-10-31 張力測定装置を備えた帯板張力付与装置 Expired - Lifetime JPH0810577Y2 (ja)

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