JPH08105228A - 建屋の構築方法 - Google Patents

建屋の構築方法

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JPH08105228A
JPH08105228A JP6241680A JP24168094A JPH08105228A JP H08105228 A JPH08105228 A JP H08105228A JP 6241680 A JP6241680 A JP 6241680A JP 24168094 A JP24168094 A JP 24168094A JP H08105228 A JPH08105228 A JP H08105228A
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building
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constructing
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保義 嶋崎
Kazuhiko Osawa
一彦 大沢
Hiroshi Kimura
博 木村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 狭隘な敷地であっても施工が可能で、かつそ
の施工作業を安全に行うことができ、さらには収容した
機器や設備の早期の運転開始を可能とする建屋の構築方
法を提供することを目的とする。 【構成】 第一の工程で柱部3と屋根架構5とを構築し
てコア架構を形成し、第二の工程でコア架構にボイラー
1を吊り込んでこれを定められた位置に設置し、第三の
工程で外周架構4を構築することによって、建屋2を構
築する構成とした。そして、第一の工程において柱部3
を構築するに際して、まず、柱ユニット6を設置し、し
かる後に仮設支柱に備えたジャッキアップ手段で柱ユニ
ット6をプッシュアップさせるプッシュアップ作業と、
プッシュアップした柱ユニット6の下方に新たに柱ユニ
ット6を設置して柱部3を延長する柱延長作業とを交互
に繰り返す構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、火力発電所に
備えるボイラー等、大型の機器や設備等を収容する建屋
を構築するのに用いて好適な建屋の構築方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、火力発電所のボイラー等、大型
の機器や設備を収容する建屋は、大断面を有した鉄骨か
ら構成されている。従来、このような鉄骨造の建屋を構
築するには、大型の揚重機を用いて鉄骨を下方から上方
に向けて建方していき、建方が完了した後、機器や設備
を内部に搬入・設置していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の建屋の構築方法には、以下のような問題
が存在する。まず、建屋を構成する鉄骨を建方するため
には、これら鉄骨が大断面であるため、大型の揚重機を
用いる必要がある。このため、構築すべき建屋の敷地が
狭隘な場合には、揚重機を設置するスペースの確保が困
難となったり、また、仮設用地が不足したりするという
問題が発生する。また、屋根架構を施工するに際して
は、この作業が高所作業となるため、安全性の面で向上
の余地がある。さらには、機器や設備の早期の運転開始
が望まれる場合には、機器や設備の搬入を早める必要が
ある。しかし、搬入時に大型の機器や設備の荷重を支持
するためには、建屋が所要の強度を有していなければな
らない。このため、建屋の構築完了前に機器や設備の搬
入作業を行うには、大量の仮設の補強部材を用いて建屋
を補強しなければならず、これには非常に手間がかかる
ものとなっていた。このため、建屋の構築作業が完了す
るまでは機器や設備の搬入作業を行えないのが実情であ
り、したがって機器や設備の運転開始の早期化を図るの
は困難であった。本発明は、以上のような点を考慮して
なされたもので、狭隘な敷地であっても施工が可能で、
かつその施工作業を安全に行うことができ、さらには収
容した機器や設備の早期の運転開始を可能とする建屋の
構築方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
大型の機器や設備等を収容する建屋の構築方法であっ
て、前記建屋の柱を構築した後に、予め地組した屋根架
構を前記柱に備えた揚重手段で揚重して設置する第一の
工程と、収容すべき前記機器,設備を前記屋根架構に備
えた吊下手段で吊り込んで定められた位置に設置する第
二の工程と、前記建屋の外周をなす外周架構を構築する
第三の工程とからなり、前記第一の工程において前記柱
を構築するに際しては、まず、前記柱の全長のうちの一
部を立設し、しかる後に、該柱の側方に立設した仮設支
柱に備えたジャッキアップ手段で、前記柱をプッシュア
ップさせるプッシュアップ作業と、プッシュアップさせ
た前記柱の下方において前記柱を延長構築する柱延長作
業とを交互に繰り返すようにしたことを特徴としてい
る。
【0005】請求項2に係る発明は、請求項1記載の建
屋の構築方法において、前記第一の工程の後に、前記第
一の工程で構築した屋根架構の下面に前記外周架構の一
部を先付けして前記柱と一体化し、しかる後に前記第二
の工程を行うことを特徴としている。
【0006】請求項3に係る発明は、請求項1または2
記載の建屋の構築方法において、前記第一の工程で、上
下方向に一定長を有した筒状の鋼管からなる柱部材が四
隅に配され、かつこれら柱部材間に梁部材が架設された
構成からなる柱ユニットを上下に定められた数接続した
後、前記各柱部材内にコンクリートを打設することによ
り、前記柱を構築するようにしたことを特徴としてい
る。
【0007】
【作用】請求項1記載の発明では、第一の工程で建屋の
柱と屋根架構とを構築し、第二の工程で屋根架構に備え
た吊下手段で機器,設備を吊り込んでこれを定められた
位置に設置し、第三の工程で外周架構を構築することに
よって、建屋を構築する構成とした。このようにして、
建屋の柱と屋根架構を構築した時点で、外周架構の構築
に先立って機器,設備を設置するようにしたので、機
器,設備の試運転などを早期から行うことが可能とな
る。また、第一の工程において前記柱を構築するに際し
て、まず、本設の柱の全長のうちの一部を立設し、しか
る後に柱の側方に立設した仮設支柱に備えたジャッキア
ップ手段で、柱をプッシュアップさせるプッシュアップ
作業と、プッシュアップさせた柱の下方において柱を延
長構築する柱延長作業とを交互に繰り返す構成とした。
これにより、地上において柱の構築作業を行うことがで
きる。さらに、屋根架構を予め地組しておき、これを柱
に備えた揚重手段で揚重して設置する構成としたので、
高所における屋根架構の組立作業を最小限とすることが
できる。
【0008】請求項2記載の発明では、第一の工程の後
に、構築した屋根架構の下面に一定長の外周架構を先付
けして柱と一体化し、しかる後に第二の工程を行う構成
とした。これにより、先付けした外周架構によって、屋
根架構と柱とから構成される架構が補強されて強固なも
のとなり、第二の工程で機器や設備を吊り込むに際し
て、その荷重に抗することが可能となる。
【0009】請求項3記載の発明では、第一の工程にお
いて、上下方向に一定長を有した鋼管からなる柱部材が
四隅に配され、かつこれら柱部材間に梁部材が架設され
た構成からなる柱ユニットを上下に定められた数接続し
た後、各柱部材内にコンクリートを打設するようにし
た。これにより、各柱には、柱部材内にコンクリートが
充填された充填鋼管コンクリート柱が四本備えられるこ
とになり、各柱が高い強度を有したものとなる。しか
も、柱ユニットを接続した後にコンクリートを打設する
ようにしたので、各柱ユニット自体は軽量なものとな
り、その設置時に大掛かりな揚重設備を用いる必要がな
い。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図面に示す一実施例を参照し
て説明する。ここでは、例えば、火力発電所に備えるボ
イラーを収容するための建屋を構築する場合の実施例を
用いて説明する。図1は、本発明に係る建屋の構築方法
を適用して構築した建屋を示すものである。この図にお
いて、符号1は、ボイラー(機器)、2はボイラー1を
収容する建屋を示している。
【0011】建屋2は、その四隅にコア柱(柱)3,
3,…が配され、コア柱3,3間には建屋2の外周部を
なす外周架構4が配され、さらにこれらコア柱3と外周
架構4の上端部には、建屋2全体の上面を覆う屋根架構
5が設けられた構成からなっている。
【0012】図1(b)に示したように、各コア柱3
は、上下方向に接続された所定数の柱ユニット6から構
成されている。図2に示すように、各柱ユニット6は、
上下方向に一定長を有した断面視矩形の鋼管からなる柱
部材7,7,…が四隅に配され、互いに隣接する柱部材
7,7間の上下には、梁部材8,8が架設された構成と
なっている。なお、この柱ユニット6の下側に位置する
梁部材8aには、大梁としての断面寸法を有したものが
用いられ、上側に位置する梁部材8bには、つなぎ材と
しての断面寸法を有したものが用いられている。図1に
示したように、上下方向に所定数接続された柱ユニット
6,6,…において、その四隅で上下に連続する各柱部
材7内にはコンクリートが打設充填されている。これに
より、コア柱3には充填鋼管コンクリート造の柱10が
四本備えられた構成となっている。
【0013】外周架構4は、複数のブロック状の外周モ
ジュール11から形成されている。各外周モジュール1
1は、鉄骨造で、外周架構4の柱を構成する鉛直部材1
2と、梁を構成する水平部材13と、これらを補強する
ブレース材14とから形成されている。
【0014】屋根架構5は、鉄骨造で、上弦材15と、
下弦材16と、これらを連結する連結部材17と、ラチ
ス材18とがトラス状に組まれて形成されている。
【0015】前記ボイラー1は、上記のような構成から
なる建屋2の中央部に収容されており、支持台19上に
設置されている。
【0016】次に、上記の建屋2のコア柱3を構築する
に際して用いる仮設支柱20について、図3ないし図6
を参照して説明する。図3および図4に示すように、仮
設支柱20は、上下方向に一定長を有する支柱本体21
と、支柱本体21の一側面に沿って支柱本体21と一体
に設けられたガイド部材22と、ガイド部材22の両側
に沿って設けられたレール部材23とから構成されてい
る。
【0017】図4に示したように、ガイド部材22は、
断面視略コ字状で、支柱本体21の一側面21aに沿っ
た基部22aと、基部22aの両端部からこれと直交す
る方向に延出する側板部22b,22bとから形成され
ている。そして、図3に示すように、対向する側板部2
2b,22bには、それぞれ上下方向に一定間隔毎に、
矩形のストッパ穴24,24,…が形成されている。
【0018】そして、ガイド部材22の側板部22b,
22b間には、上下方向に伸縮自在なジャッキ装置(ジ
ャッキアップ手段)25が配設されている。図5に示す
ように、ジャッキ装置25は、上端部と下端部とに、上
部ストッパ26,下部ストッパ27を具備した構成とさ
れている。上部ストッパ26,下部ストッパ27には、
それぞれ、相対向する水平方向に出没自在なストッパ部
材28,28が備えられている。
【0019】このようなジャッキ装置25は、上部スト
ッパ26,下部ストッパ27それぞれのストッパ部材2
8,28を突出させてガイド部材22のストッパ穴2
4,24に挿入することによって、ガイド部材22,す
なわち仮設支柱20に係合するようになっている。そし
て、この状態から、ジャッキ装置25を下記〜の手
順で操作することにより、これをガイド部材22の側板
部22b,22b間において上昇させることができるよ
うになっている。 上部ストッパ26のストッパ部材28,28をスト
ッパ穴24,24から退去させる。 ジャッキ装置25を、ガイド部材22のストッパ穴
24,24の間隔と同寸法だけ伸長させる。 上部ストッパ26のストッパ部材28,28を突出
させてストッパ穴24,24に挿入させる。 下部ストッパ27のストッパ部材28,28をスト
ッパ穴24,24から退去させる。 ジャッキ装置25を、ガイド部材22のストッパ穴
24,24の間隔と同寸法だけ収縮させる。 下部ストッパ27のストッパ部材28,28を突出
させてストッパ穴24,24に挿入させる。
【0020】そして、図4に示したように、柱ユニット
6の各柱部材7に上記構成の仮設支柱20をそれぞれ配
し、各仮設支柱20のジャッキ装置25の上端部でそれ
ぞれ柱部材7の側面に形成された梁ブラケット29を支
持して、各ジャッキ装置25を上述したようにして一斉
に上昇させることにより、柱ユニット6をプッシュアッ
プできるようになっている。
【0021】図3に示したように、前記ガイド部材23
は、断面視略コ字状で、上下方向に一定長にわたって支
柱本体21に設けられている。図6に示すように、柱ユ
ニット6の、ガイド部材23と対向した位置には、水平
方向に伸縮自在なジャッキ機構30が備えられ、その先
端部にはガイドローラ31が回転自在に設けられてい
る。そして、ジャッキ機構30を伸長させてガイドロー
ラ31をガイド部材23内に位置させることにより、前
記柱ユニット6の上昇時にこれをガイドするようになっ
ている。
【0022】次いで、前記建屋2の構築方法について、
図1ないし図13を参照して説明する。 [第一の工程]まず、図7に示すように、地上におい
て、立設すべきコア柱3,3,…のうち、一箇所におい
て、所定の位置に仮設支柱20,20,…を配置する。
そして、柱ユニット6を仮設支柱20,20,…のジャ
ッキ装置25,25,…(図5参照)上にセットする。
次いで、ジャッキ装置25,25,…を一斉に作動させ
て柱ユニット6をプッシュアップさせる。続いて、プッ
シュアップした柱ユニット6の下方の地上に新たに他の
柱ユニット6をセットし、上下の柱ユニット6,6を接
続する。そして、各仮設支柱20のジャッキ装置25を
ガイド部材22に沿って下降させ、下方の柱ユニット6
に盛り替える(図3)。
【0023】この後、上記と同様に、柱ユニット6のプ
ッシュアップ作業,新たな柱ユニット6の接続作業(柱
延長作業),ジャッキ装置25の盛り替え作業を順次繰
り返していき、接続した柱ユニット6,6,…の高さが
所定の高さに達したら、上方から柱ユニット6の各柱部
材7内にコンクリートを打設充填する。このようにし
て、その四隅に充填鋼管コンクリート造の柱10を有し
たコア柱3が立設されたことになる。
【0024】この後、上記と全く同様にして、他のコア
柱3,3,3を順次構築していく。このとき、柱ユニッ
ト6のプッシュアップに用いる仮設支柱20,20,…
は、順次転用していくようにする。
【0025】図8に示すように、このようにして構築し
た各コア柱3の上面には、例えばウインチ等からなる揚
重機構(揚重手段)32をそれぞれ設置する。
【0026】次いで、構築すべき建屋2の相対向する側
面A,Bにおいて、それぞれ、隣接するコア柱3,3の
上端部間に、外周架構4の最上層部を構成する外周モジ
ュール11aを揚重機構32で吊り上げて架設する。
【0027】続いて、図9に示すように、建屋2の側面
C,Dにおいて隣接するコア柱3,3間で外周架構4の
最上層部を構成する外周モジュール11b,11bと、
屋根架構5とを、揚重機構32,32で吊り上げて架設
する。このとき、外周モジュール11b,11bと屋根
架構5は、地上において一体に組み立てておくものとす
る。この時点で、コア柱3,3,…と、屋根架構5と、
外周架構4の上層部とが一体に構築されて、ボイラー1
(図1参照)を搬入するときにその荷重を支持するため
のコア架構33(図10参照)が構成されたことにな
る。そして、外周架構4の上層部を構成する外周モジュ
ール11a,11a,11b,11bによって、コア架
構33のコア柱3と屋根架構5との接合部が補強された
ことになる。
【0028】[第二の工程]次に、このようにして構築
したコア架構33の内方に、ボイラー1を搬入・設置す
る。これに先立ち、まず、図10に示すように、側面B
側において、先に取り付けた外周モジュール11aの下
方に、外周モジュール11,11,…を上方から下方に
向けて順次取り付ける。ただし、これは、構築すべき建
屋2の敷地が狭隘で、側面B側からは資材を搬入するこ
とができない場合にのみ行う。
【0029】続いて、図11に示すように、設置すべき
ボイラー1の上半部1aを移動台車35上に搭載し、こ
れを側面A側から図中矢印方向に移動させて建屋2内の
所定の位置まで搬入する。そして、このボイラー1の上
半部1aを、屋根架構5に備えた揚重機構34(吊下手
段)で吊り上げて保持する。
【0030】次いで、図12に示すように、ボイラー1
の下半部1bを、同様にして側面A側から建屋2内の所
定位置まで移動台車35で搬入する。そして、吊り上げ
ていたボイラー1の上半部1aを下降させて下半部1b
に当接させた後、上半部1aと下半部1bとを溶接して
一体化する。この後、一体化したボイラー1を揚重機構
34で吊り上げておいて、その下方から移動台車35を
引き出す。そして、図13に示すように、ボイラー1を
下降させて支持台19上にボイラー1を載置・固定す
る。
【0031】[第三の工程]このようにしてボイラー1
を設置した後、外周架構4を構築する。側面C,D側に
おいて、それぞれ、外周モジュール11,11,…を揚
重機構32で揚重して順次上方から下方に取り付けてい
く。そして最後に、同様にして外周モジュール11,1
1,…を側面A側に取り付けていく。このようにして、
図1に示したように、外周架構4の構築が完了した後、
揚重機構32,34を解体,撤去することによって、建
屋2の構築が完了する。
【0032】上述した建屋2の構築方法では、第一の工
程でコア柱3と屋根架構5とを構築してコア架構33を
形成し、第二の工程でコア架構33にボイラー1を吊り
込んでこれを定められた位置に設置し、第三の工程で外
周架構4を構築することによって、建屋2を構築する構
成とした。このようにして、建屋2のコア柱3と屋根架
構5とを構築してコア架構33を構築した時点で、外周
架構4の構築に先立ってボイラー1を設置するようにし
たので、外周架構4の構築作業と並行してボイラー1の
試運転等を行うことができ、これによってボイラー1の
運転開始を早期化することが可能となる。
【0033】また、第一の工程でコア架構33を構築し
た後に、屋根架構5の下面に外周架構4の上層部を構成
する外周モジュール11a,11bを先付けする構成と
した。これにより、先付けした外周モジュール11a,
11bによってコア架構33が強化され、第二の工程で
ボイラー1を吊り込むに際して、その荷重に抗すること
が可能となる。この結果、ボイラー1を吊り込むための
剛性確保のためだけに設置する仮設の補強部材を最小限
とすることができ、これとともに屋根架構5を構成する
部材の断面を最小限まで小さすることにより、コストを
抑さえることが可能となる。
【0034】さらに、第一の工程においてコア柱3を構
築するに際して、まず、柱ユニット6を設置し、しかる
後に仮設支柱20,20,…に備えたジャッキ装置2
5,25,…で柱ユニット6をプッシュアップさせるプ
ッシュアップ作業と、プッシュアップした柱ユニット6
の下方に新たに柱ユニット6を設置してコア柱3を延長
する柱延長作業とを交互に繰り返す構成とした。これに
より、地上においてコア柱3の構築作業を行うことがで
き、高所における作業を削減して安全性を高めることが
できる。また、屋根架構5を予め地組しておき、これを
コア柱3に備えた揚重機構32で揚重して設置する構成
としたので、高所における屋根架構3の組立作業を最小
限とすることができる。この点からも作業の安全性を高
めることが可能となる。さらに、コア柱3,屋根架構5
に揚重機構32,34を備える構成としたので、特に他
の揚重機器等を地上に設置することなく建屋2の施工を
行うことができ、従来の工法では建屋2を構築すること
ができなかった狭隘な敷地であっても建屋2を構築する
ことが可能となる。
【0035】加えて、外周架構4を多数の外周モジュー
ル11から構成するようにしたので、作業の効率化を図
るとともに、この点からも高所作業を削減して作業の安
全性を向上させることができる。
【0036】また、第一の工程でコア柱3を構築するに
際し、所定数の柱ユニット6,6,…を上下に接続した
後、柱ユニット6の四隅に配した鋼管からなる各柱部材
7内にコンクリートを打設するようにした。これによ
り、各コア柱3には、充填鋼管コンクリート造の柱10
が四本備えられることになり、各コア柱3が高い強度を
有したものとなる。しかも、各柱ユニット6自体が軽量
なものとなり、その取り扱いも容易であるので、設置時
に大掛かりな揚重設備を用いる必要がなく、高い強度を
有したコア柱3を容易に構築することができる。
【0037】なお、上記実施例において、建屋2の用途
は上記に限定するものではなく、ボイラー1以外の機器
や設備を収納する構成としてもよいのは言うまでもな
い。また、仮設支柱20を用いたコア柱3の構築方法
は、上記のような構成の建屋2だけでなく、上下方向に
長い柱を有した架構構造物等においても効果的に適用す
ることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る建
屋の構築方法によれば、第一の工程で建屋の柱と屋根架
構とを構築し、第二の工程で屋根架構に備えた吊下手段
で機器,設備を吊り込んでこれを定められた位置に設置
し、第三の工程で外周架構を構築することによって、建
屋を構築する構成とした。このようにして、建屋の柱と
屋根架構を構築した時点で、外周架構の構築に先立って
機器,設備を設置するようにしたので、外周架構の構築
作業と並行して機器,設備の試運転等を行うことがで
き、これによって機器,設備の運転開始を早期化するこ
とが可能となる。また、第一の工程において前記柱を構
築するに際して、まず、本設の柱の全長のうちの一部を
立設し、しかる後に仮設支柱に備えたジャッキアップ手
段で、柱をプッシュアップさせるプッシュアップ作業
と、プッシュアップさせた柱の下方において柱を延長構
築する柱延長作業とを交互に繰り返す構成とした。これ
により、地上において柱の構築作業を行うことができ高
所作業を大幅に削減して作業の安全性を向上させること
ができる。また、屋根架構を予め地組しておき、これを
柱に備えた揚重手段で揚重して設置する構成としたの
で、高所における屋根架構の組立作業を最小限とするこ
とができ、この点からも作業の安全性を大幅に向上させ
ることができる。さらには、このようにして柱や屋根架
構に例えばウインチ等の揚重手段を備えることによっ
て、特に他の揚重機器等を地上に設置することなく建屋
の施工を行うことができ、従来の工法では建屋を構築す
ることができなかった狭隘な敷地であっても建屋を構築
することが可能となる。
【0039】請求項2に係る建屋の構築方法によれば、
第一の工程の後に、構築した屋根架構の下面に一定長の
外周架構を先付けし、しかる後に第二の工程を行う構成
とした。これにより、先付けした外周架構によって屋根
架構と柱とから構成される架構が強固なものとなり、第
二の工程で機器や設備を吊り込むに際して、その荷重に
抗することが可能となる。この結果、機器や設備を吊り
込むための剛性確保のためだけに設置する仮設の補強部
材を最小限とすることができ、これとともに屋根架構等
を構成する部材の断面を最小限まで小さくしてコストを
抑さえることが可能となる。
【0040】請求項3に係る建屋の構築方法によれば、
第一の工程で柱を構築するに際し、柱ユニットを上下に
複数接続した後、柱ユニットの四隅に配した鋼管からな
る各柱部材内にコンクリートを打設するようにした。こ
れにより、各柱には、充填鋼管コンクリート柱が四本備
えられることになり、各柱が高い強度を有したものとな
る。しかも、各柱ユニットが軽量なものとなり、その取
り扱いも容易で、設置時に大掛かりな揚重設備を用いる
必要がない。したがって、高い強度を有した柱を容易に
構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建屋の構築方法を適用して構築し
た建屋の一例を示す図であって、(a)平面図,(b)
正面図である。
【図2】前記建屋の柱を構成する柱ユニットを示す斜視
図である。
【図3】前記柱ユニットを設置するのに用いる仮設支柱
を示す正面図である。
【図4】前記仮設支柱の設置状態を示す平面図である。
【図5】前記仮設支柱に備えたジャッキアップ手段を示
す図であって、(a)正面図,(b)側面図である。
【図6】前記仮設支柱に備えたガイド機構を示す図であ
って、(a)正面図,(b)平面図である。
【図7】前記建屋の構築方法の工程を示す図であって、
柱を構築している状態を示す図であって、(a)平面
図,(b)側面図である。
【図8】同、柱の全長の構築が完了し、最上部の外周架
構を取り付けている状態を示す図であって、(a)平面
図,(b)側面図である。
【図9】同、前記最上部の他の外周架構および屋根架構
を取り付けている状態を示す図であって、(a)平面
図,(b)正面図である。
【図10】同、前記外周架構を取り付けている状態を示
す図であって、(a)平面図,(b)背面図である。
【図11】同、建屋に収容する機器の上半部を搬入した
状態を示す図であって、(a)平面図,(b)側面図で
ある。
【図12】同、前記機器の下半部を搬入した状態を示す
図であって、(a)平面図,(b)側面図である。
【図13】同、前記機器の設置が完了した状態を示す図
であって、(a)平面図,(b)側面図である。
【符号の説明】
1 ボイラー(機器) 2 建屋 3 コア柱(柱) 4 外周架構 5 屋根架構 6 柱ユニット 7 柱部材 8 梁部材 9 コンクリート 20 仮設支柱 25 ジャッキ装置(ジャッキアップ手段) 32 揚重機構(揚重手段) 34 揚重機構(吊下手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大型の機器や設備等を収容する建屋の構
    築方法であって、前記建屋の柱を構築した後に、予め地
    組した屋根架構を前記柱に備えた揚重手段で揚重して設
    置する第一の工程と、収容すべき前記機器,設備を前記
    屋根架構に備えた吊下手段で吊り込んで定められた位置
    に設置する第二の工程と、前記建屋の外周をなす外周架
    構を構築する第三の工程とからなり、 前記第一の工程において前記柱を構築するに際しては、
    まず、前記柱の全長のうちの一部を立設し、しかる後
    に、該柱の側方に立設した仮設支柱に備えたジャッキア
    ップ手段で、前記柱をプッシュアップさせるプッシュア
    ップ作業と、プッシュアップさせた前記柱の下方におい
    て前記柱を延長構築する柱延長作業とを交互に繰り返す
    ようにしたことを特徴とする建屋の構築方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の建屋の構築方法におい
    て、前記第一の工程の後に、前記第一の工程で構築した
    屋根架構の下面に前記外周架構の一部を先付けして前記
    柱と一体化し、しかる後に前記第二の工程を行うことを
    特徴とする建屋の構築方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の建屋の構築方法
    において、前記第一の工程で、上下方向に一定長を有し
    た筒状の鋼管からなる柱部材が四隅に配され、かつこれ
    ら柱部材間に梁部材が架設された構成からなる柱ユニッ
    トを上下に定められた数接続した後、前記各柱部材内に
    コンクリートを打設することにより、前記柱を構築する
    ようにしたことを特徴とする建屋の構築方法。
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