JPH08104840A - インクジェットプリント用インク組成物 - Google Patents

インクジェットプリント用インク組成物

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JPH08104840A
JPH08104840A JP26615294A JP26615294A JPH08104840A JP H08104840 A JPH08104840 A JP H08104840A JP 26615294 A JP26615294 A JP 26615294A JP 26615294 A JP26615294 A JP 26615294A JP H08104840 A JPH08104840 A JP H08104840A
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JP
Japan
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ink composition
ink
dye
composition
jet printing
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JP26615294A
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English (en)
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Shinichi Nanba
晋一 難波
Kazunobu Nagasaki
和信 長崎
Yoshiki Akatani
宜樹 赤谷
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】染料濃度が充分濃厚でかつ長期間保存しても粘
度上昇、結晶析出等を起こさない安定なインクジェット
プリント用インク組成物を提供する。 【構成】一般式(1)で示される反応性染料が5〜30
重量%、親水性有機溶剤が5〜25重量%、ε−カプロ
ラクタム等の溶解助剤が1〜20重量%からなるインク
組成物。 【化1】 (式中、Mはナトリウム原子または/およびカリウム原
子を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反応性染料のインクジ
ェットプリント用インク組成物に関するものである。更
に詳しくは、木綿、麻、ビスコ−ス、羊毛、絹、ナイロ
ン等の如く、反応性染料で染色可能な繊維からなる織布
または不織布あるいはこれらの繊維と他の繊維からなる
混紡織布あるいは混紡不織布の捺染に適したインクジェ
ットプリント用インク組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、インク液滴を微小の吐出オリ
フィスから飛翔させてプリントを行う所謂、インクジェ
ットプリント法が知られている。この様なプリント法に
は、種々の方式が提案されている。例えば、ピエゾ振動
子を有するプリンタ−ヘッドに信号を与え、該信号に応
じてインクの液滴を発生させてプリントするものや、イ
ンクを静電吸引し、発生した液滴を信号に応じて電界制
御し、プリントを行うもの、連続振動発生法によって帯
電量が制御された液滴を発生させ、該液滴を一様の電界
が印加された偏向電極間を飛翔させてプリントを行うも
のなど多くの方式が知られている。
【0003】この様なインクジェットプリント法は、イ
ンクの液滴(droplet)を飛翔させ、これを被染
物に付着させてプリントを行うものである。かかるイン
クは、色剤及びこれを溶解する液媒体(水又は各種有機
溶剤あるいはこれらの混合物が用いられる)を基本成分
とし、また必要に応じて各種添加剤が添加されている。
【0004】この種のインクの好ましい条件としては、
吐出オリフィスを目詰まりさせないこと、吐出に適した
液物性(粘度、表面張力、電導度等)を有しているこ
と、保存中に物性変化或いは固形分が発生しないこと、
高い濃度の被染物を与えること、被染物に対して定着が
速く、インクのにじみが小さいこと、又耐水性、耐光性
が優れていること、臭気、毒性が少なく、引火性等の安
全性に優れていること等が挙げられる。
【0005】かかる目的のプリントに適用するインク
は、前記のように基本的には染料とその液媒体とから組
成されるものであるから、上記インクの特性は染料及び
液媒体として用いられる成分の有する固有の性質に左右
されるところが大きい。従って、インクが上記諸特性を
具備するよう染料及び液媒体を選択することはかかる技
術分野に於いて極めて重要な技術である。
【0006】更に、最近の環境面からの社会的要求でも
ある、染色後の排水のBOD、COD負荷量の低減化で
ある。インクジェットプリント方式により捺染糊の大幅
削減が可能となったが、インク側自体も排水負荷量の小
さいものであることが望ましい。即ち、各種添加剤の添
加量が少なくて、染料は高濃度で長期にわたって貯蔵安
定性が良いことが望まれ、このような面からも染料、溶
解助剤及び液媒体を選択することは益々重要な技術であ
る。
【0007】又、インクジェットプリントでは、通常、
三原色(黄、赤、青)及び黒を使用するが、広範囲の色
相を配合して出すために、特に三原色(黄、赤、青)は
鮮明な色相であることが要求される。更に繊維上にプリ
ントを行うために使用する染料の染色特性、例えば染色
再現性、各種堅牢度、白場汚染性などにも優れているこ
とが要求される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】各種添加剤の添加量が
少なくて、染料濃度が充分濃厚でかつ長期間放置しても
粘度上昇、結晶析出等を起こさない安定で、かつ鮮明で
染色特性の優れたインクジェットプリント用インク組成
物の開発が望まれている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記したよ
うな問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明
に至ったものである。
【0010】即ち本発明は、 (1)一般式(1)で示される反応性染料の少なくとも
一種を含む繊維用のインクジェットプリント用インク組
成物
【0011】
【化2】
【0012】(式中、Mはナトリウム原子または/およ
びカリウム原子を表す。) (2)水及び親水性有機溶剤を含有する前項(1)記載
のインクジェットプリント用インク組成物 (3)尿素及び/またはε−カプロラクタムを1〜30
%含有する前項(1)又は(2)記載のインクジェット
プリント用インク組成物 (4)無機塩濃度が1重量%以下の前項(1)、(2)
又は(3)記載のインクジェットプリント用インク組成
物 に関する。
【0013】以下、本発明のインクジェットプリント用
インク組成物(以下、単にインク組成物という)を詳細
に説明する。本発明のインク組成物の液媒体としては、
少なくとも水または好ましくはイオン交換水と、親水性
有機溶剤からなる液媒体が用いられる。ここで親水性有
機溶剤は不乾性剤としての効果を有しており乾燥により
固形物の発生を防止する役目を持つものであり、かつイ
ンク組成物の粘度調整の役目も持ち、かつ一般式(1)
で示す反応性染料の溶解度を妨げないものを選択しなけ
ればならない。
【0014】親水性有機溶剤としては、例えばポリエチ
レングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル等のポリア
ルキレングリコ−ル類;エチレングリコ−ル、プロピレ
ングリコ−ル、ブチレングリコ−ル等のアルキレングリ
コ−ル類;グリセリン;N−メチル−2−ピロリドン、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の含窒素複
素環式ケトン類等の一種以上を液媒体成分として使用す
ることができる。
【0015】インク組成物中の上記親水性有機溶剤の含
有量は、一般にはインク組成物全重量に対して通常1〜
50重量%、好ましくは3〜40重量%、より好ましく
は5〜25重量%の範囲とされる。
【0016】本発明のインク組成物においては、組成物
中において染料が析出しないように溶解助剤を添加する
ことができる。その場合溶解助剤として組成物中に尿素
及び/またはε−カプロラクタムを1〜30重量%、よ
り好ましくは1〜20重量%含有させるのがよい。
【0017】本発明に使用する染料(色剤)は前記式
(1)の構造のものであるが、一般に塩化ナトリウム、
芒硝等の無機塩が染料合成時に混入してくる。更には一
般の水中に含有されるカルシウムイオン、マグネシウム
イオン等も微量ながら混入してくる。これらの無機成分
は染料の溶解度及び貯蔵安定性を著しく悪くするばかり
でなく、プリンタ−ヘッドの腐食・磨耗の原因ともな
る。
【0018】これらの無機塩を除去するために限外濾過
法、逆浸透法、イオン交換法等の方法が利用され、無機
塩類を出来るだけ除去することが望ましいが、実際上は
規格を設定して管理しなければならない。少なくともイ
ンク組成物中に1重量%以下にする必要があるが、好ま
しくは0.5重量%以下、より好ましくは0.1重量%
以下である。
【0019】無機塩類を除去した後、希釈または濃縮に
より所望の染料濃度とするが、本発明のインク組成物は
通常1〜35重量%の染料分を含有することができる
が、5〜30重量%が好ましい。
【0020】前記式(1)で示される反応性染料と水及
び親水性有機溶剤と必要により溶解助剤を混合すること
によって本発明のインク組成物が得られる。このような
成分から調製された後、必要によりゴミ・異物・その他
不溶物を除去するためにセルロ−ス系の濾過助剤を使っ
て液濾過をし、次にメンブランフィルタ−(孔径1ミク
ロン)で精密濾過をし更に孔径0.45ミクロンのメン
ブランフィルタ−で精密濾過をするのが好ましい。
【0021】このようにして調製された本発明のインク
組成物は、種々の特性の中でも特に安定性、長期保存性
に優れ、吐出オリフィスを目詰まりさせない等の点で特
徴がある。尚、色剤の安定剤(ポリアクリル酸ソ−ダ例
えば日本化薬(株)製のカヤキレ−タ−C−1000
等)や防菌・防黴剤(例えば武田薬品(株)製のデルト
ップ等)を添加する場合は、精密濾過をする前の段階で
必要に応じて添加するとよい。
【0022】合成例 一般式(1)で示される化合物は、特公昭35−106
32等に包含される公知化合物であるが、次のようにし
て得ることが出来る。1−アミノ−4−ブロモアントラ
キノン−2−スルホン酸と3,5−ジアミノ−2,4,
6−トリメチルベンゼンスルホン酸を銅触媒を用いて得
られた一次縮合物に塩化シアヌルを縮合させて二次縮合
物を得た。この二次縮合物にメタアミノベンゼンスルホ
ン酸を縮合させ式(1)で示される化合物を得た。染料
原末を取り出す際、反応溶液に塩化ナトリウムを加えて
結晶を析出させれば、Mはナトリウム原子、塩化カリウ
ムで塩析させれば、Mはカリウム原子となる。
【0023】
【実施例】実施例により本発明を更に具体的に説明する
が、本発明がこれらの実施例のみに限定するものではな
い。なお文中、部及び%とあるのは重量基準である。
【0024】実施例1 前記合成例で得られた式(1)で示される反応性染料
(塩化ナトリウムを加えて析出させたもの:λmax =5
88nm(純水中における))を8部含む反応液のpH
を約7に調整した後液濾過し不溶物を除去する。次に逆
浸透法により更に脱塩濃縮し無機塩類を0.5%以下と
し、染料濃度33%の濃縮液24部を得た。この液に下
記の物を添加する。
【0025】 ε−カプロラクタム 10部 プロピレングリコ−ル 5部 デルトップ 0.3部 この液を再度液濾過した後、孔径1ミクロンのメンブラ
ンフィルタ−で更に0.45ミクロンのメンブランフィ
ルタ−で精密濾過をし、イオン交換水(0.45ミクロ
ンのメンブランフィルタ−で濾過したもの:以下同様)
で総量が100部となるように調整し、本発明のインク
組成物を得た。
【0026】本実施例により得たインク組成物は、常温
及び低温(摂氏0度)においても一ヵ月以上良好な安定
性を示した。
【0027】実施例2 実施例1に準じ実施例1の反応性染料を7部含むように
合成、脱塩し下記の物を添加する。 プロピレングリコ−ル 10部 デルトップ 0.3部
【0028】この液を実施例1と同様に精密濾過し、イ
オン交換水で総量が100部となるように調整し、本発
明のインク組成物を得た。本実施例により得たインク組
成物は、常温及び低温(摂氏0度)においても一ヵ月以
上良好な安定性を示した。
【0029】上記実施例により得たインク組成物を使用
して、オンデマンド型インクジェットプリンタ−にて前
処理した綿100%のブロ−ド織物(シルケット加工
品)に印捺し、風乾後100℃で10分スチ−ミング
し、水洗、ソ−ピングした結果、鮮明な青色の染色物が
得られた。この染色物は、染色再現性に優れ、堅牢性
(耐光など)や白場汚染性にも優れていた。
【0030】
【発明の効果】染料濃度が高くかつ長期保存しても、粘
度上昇、結晶析出が起こらず安定な繊維用インクジェッ
トプリント用インク組成物が得られた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)で示される反応性染料の少な
    くとも一種を含む繊維用のインクジェットプリント用イ
    ンク組成物 【化1】 (式中、Mはナトリウム原子または/およびカリウム原
    子を表す。)
  2. 【請求項2】水及び親水性有機溶剤を含有する請求項1
    のインクジェットプリント用インク組成物
  3. 【請求項3】尿素及び/またはε−カプロラクタムを1
    〜30%含有する請求項1又は2に記載のインクジェッ
    トプリント用インク組成物
  4. 【請求項4】無機塩濃度が1重量%以下の請求項1、2
    又は3に記載のインクジェットプリント用インク組成物
JP26615294A 1994-10-06 1994-10-06 インクジェットプリント用インク組成物 Pending JPH08104840A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005307177A (ja) * 2004-03-22 2005-11-04 Fuji Photo Film Co Ltd インク原液、インク組成物、及びそれらの製造方法
JP2006232925A (ja) * 2005-02-23 2006-09-07 Mitsubishi Chemicals Corp 記録液及びその利用
JP2006249329A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Fuji Photo Film Co Ltd インク原液、及びインク組成物

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