JP2005307177A - インク原液、インク組成物、及びそれらの製造方法 - Google Patents
インク原液、インク組成物、及びそれらの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005307177A JP2005307177A JP2005069362A JP2005069362A JP2005307177A JP 2005307177 A JP2005307177 A JP 2005307177A JP 2005069362 A JP2005069362 A JP 2005069362A JP 2005069362 A JP2005069362 A JP 2005069362A JP 2005307177 A JP2005307177 A JP 2005307177A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- ink
- dye
- stock solution
- dyes
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 0 CC**(N=C(*1)N(*)*)=C1N=NC Chemical compound CC**(N=C(*1)N(*)*)=C1N=NC 0.000 description 6
- HSRYYUDGLUTKBK-FFHNEVSSSA-N Cc1ccc(C/C=N/c(c(cc2)c3cc2S(O)(=O)=O)ccc3/N=N\c(cc2)ccc2[S](C)(O)(=O)=O)cc1 Chemical compound Cc1ccc(C/C=N/c(c(cc2)c3cc2S(O)(=O)=O)ccc3/N=N\c(cc2)ccc2[S](C)(O)(=O)=O)cc1 HSRYYUDGLUTKBK-FFHNEVSSSA-N 0.000 description 1
Abstract
【解決手段】 少なくとも染料及び粘度低下剤を含有してなり、かつ染料濃度が固形分濃度で7質量%以上であるインク原液。上記インク原液を作製する際に、染料を水に添加して溶解させた後に、粘度低下剤を添加して粘度を調節する工程を含むインク原液の製法。上記インク原液を作製する際に、少なくとも染料、水、粘度低下剤が共存する状態でそれらを溶解する工程を含むインク原液の製法。上記インク原液を含有し、かつ粘度が1〜30mPa・sであるインク組成物。
【選択図】 なし
Description
インクジェット記録方法には、ピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、熱によりインク組成物中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、あるいは静電力により液滴を吸引吐出させる方式がある。これらのインクジェット記録用インク組成物としては、水性インク組成物、油性インク組成物、あるいは固体(溶融型)インク組成物が用いられる。これらのインク組成物のうち、製造、取り扱い性・臭気・安全性等の点から水性インク組成物が主流となっている。
既にインクジェット用として様々な染料や顔料が提案され、実際に使用されているが、未だに全ての要求を満足する着色剤は、発見されていないのが現状である。カラーインデックス(C.I.)番号が付与されているような、従来からよく知られている染料や顔料では、インクジェット記録用インク組成物に要求される色相と堅牢性とを両立させることは難しい。
フードブラック系染料としては、C.I.Food Black 1、C.I.Food Black 2が代表的であり、これらをインクジェット用ブラックインク組成物に使用する技術については、特許文献1,特許文献2、特許文献3等に記載がある。
また、酸性アゾ染料としては、C.I.Acid Black 2,同31、同52、同140、同187等をインクジェット用ブラックインク組成物に使用する技術が特許文献4、特許文献5、特許文献6等に、また直接アゾ染料としては、C.I.Direct Black 9、同17、同38、同51、同60、同102、同107、同122、同142、同154、同168等をインクジェット用ブラックインク組成物に使用する技術が、特許文献7,特許文献8、特許文献9等に記載されている。
これらのブラックインク組成物用染料の画像耐久性、特に耐オゾン性を向上させる手段として、当該出願人らは、染料の酸化電位を上げることを特許文献10や特許文献11で提案している。
このような粘度上昇は、水溶液中の染料濃度が高い程大きな影響を与える。
ところで、インクジェット記録用インク組成物等のインク組成物を製造する際に通常、染料粉体を用いているが、取り扱い性、溶解性等を考慮すると濃厚インク組成物、すなわち、インク原液から製造することが有利である。
しかしながら、例えばインクジェット記録用インク組成物の原料となるインクジェット用インク原液等で、特に酸化電位の高い染料を用いる場合には粘度が極めて高くなり、インク組成物送液時や濾過時の取り扱い性に大きな問題を生じることがわかった。
なお、インク原液における粘度上昇は、ブラック染料に限らず、イエロー染料、マゼンタ染料、シアン染料において共通の課題であることがわかった。
1)少なくとも染料及び粘度低下剤を含有してなり、かつ染料濃度が固形分濃度で7質量%以上であることを特徴とするインク原液。
2)前記染料は酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴であることを特徴とする上記1)記載のインク原液。
3)前記インク原液は、λmaxが500nmから700nmにあり、かつ吸光度1.0に規格化した希薄溶液の吸収スペクトルにおける半値幅が100nm以上である染料を少なくとも1種含むブラックインク原液であることを特徴とする上記1)または2)記載のインク原液。
4)前記染料は下記一般式(Bk)で表される化合物であることを特徴とする上記3)に記載のインク原液。
一般式(Bk):A1−N=N−A2−N=N−A3
一般式(Bk)中、A1、A2およびA3は、各々独立に、置換されていてもよい芳香族基または置換されていてもよい複素環基を表す。A1およびA3は一価の基であり、A2は二価の基である。
5)前記染料濃度が固形分濃度で10質量%以上であることを特徴とする上記1)〜4)の何れかに記載のインク原液。
6)前記粘度低下剤として水溶性有機溶剤を含有することを特徴とする上記1)〜5)の何れかに記載のインク原液。
7)前記水溶性有機溶剤が、アルコール又はアミド化合物であることを特徴とする上記6)に記載のインク原液。
8)前記粘度低下剤として尿素を含有することを特徴とする上記1)〜7)の何れかに記載のインク原液。
9)前記粘度低下剤の含有量が、0.1〜20質量%であることを特徴とする上記1)〜8)の何れかに記載のインク原液。
10)防腐剤を含有することを特徴とする上記1)〜9)の何れかに記載のインク原液。
11)pH調節剤を含有することを特徴とする上記1)〜10)の何れかに記載のインク原液。
12)インクジェット用に用いることを特徴とする上記1)〜11)の何れかに記載のインク原液。
13)上記1)〜12)の何れかに記載のインク原液を作製する際に、染料を水に添加して溶解させた後に、粘度低下剤を添加して粘度を調節する工程を含むことを特徴とするインク原液の製造方法。
14)上記1)〜12)の何れかに記載のインク原液を作製する際に、少なくとも染料、水、粘度低下剤が共存する状態でそれらを溶解する工程を含むことを特徴とするインク原液の製造方法。
15)上記1)〜12)の何れかに記載のインク原液を含有し、かつ粘度が1〜30mPa・sであることを特徴とするインク組成物。
16)インクジェット記録に用いることを特徴とする上記15)に記載のインク組成物。
17)上記15)または16)に記載のインク組成物を得ることを特徴とするインク組成物の製造方法。
また、本発明のインク原液は、酸化電位が高い染料を好適に用いることができ、耐オゾン性に優れると共に保存安定性に優れるものである。
更に、本発明のインク原液は、染料合成の精製工程において、粉末にする前の溶液を利用することができるので、インク組成物の製造の低コスト化に寄与することができる。
本発明に用いる粘度低下剤とは、脱イオン水に比べてインク原液の粘度低下作用が大きいものを意味する。すなわち、本発明のインク原液の粘度をV0として、本発明のインク原液から粘度低下剤を除いた量と同量の脱イオン水を添加して測定した粘度をV1としたときにV0<V1であることを意味し、好ましくはΔV=V1−V0が10mPa・s以上、更に好ましくは20mPa・s以上を示すものである。
粘度低下剤としては、水溶性有機溶剤が好ましい。水溶性有機溶剤としては、25℃における水に対する溶解度が10(g/100g)以上が好ましく、20(g/100g)以上が更に好ましい。
水溶性有機溶剤としては、インクジェット記録用インク組成物の乾燥防止剤、浸透促進剤、湿潤剤などの機能を有する主に高沸点の水混和性有機溶剤が用いられ、アルコール又はアミド化合物が好ましい。
アルコールとしては、水酸基を2個以上含む多価アルコールが添加量に対する粘度低下効果が大きく好ましい。アルコールの例としては、例えば、エタノール、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、メタノール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、グリセリン等が挙げられる。特に1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオールから選ばれるアルコールを用いることが好ましい。アルコールは、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
アミド化合物としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−ビニル−2−ピロリドン挙げられ、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
粘度低下剤としてのアルコール及びアミド化合物は、上記に限定されるものではない。
また、本発明のインク原液は、アルコールとアミド化合物を併用してもよい。
更に、本発明のインク原液は、粘度低下剤として尿素を用いることもできる。
インク原液への粘度低下剤の添加量は、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%であり、更に好ましくは0.2〜6質量%である。
媒体とは、染料及び他の成分を溶解および/または分散する機能を有する溶媒である。尚、これら溶媒は、後述するように、上記機能以外の種々の機能を有することが一般的である。
染料以外の成分としては、防腐剤、pH調整物質等を含有することが好ましい。これら成分は、後述のインク原液を用いたインク組成物の製造方法で記載のようにインク原液に添加することがないように調整されていることが製造工程を簡易とすることができると共に安定した品質のインク組成物が製造できるために好ましい。ただし、所望により、インク組成物の製造の際にそれら成分を添加するようにしても構わない。
本発明に使用可能な防腐剤としては、種々のものが使用可能である。
防腐剤としては、重金属イオンを含有する無機物系の防腐剤(銀イオン含有物など)や塩類をまず挙げることができる。有機系の防腐剤としては、第4級アンモニウム塩(テトラブチルアンモニウムクロリド、セチルピリジニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド等)、フェノール誘導体(フェノール、クレゾール、ブチルフェノール、キシレノール、ビスフェノール等)、フェノキシエーテル誘導体(フェノキシエタノール等)、複素環化合物(ベンゾトリアゾール、プロキセル(PROXEL)、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等)、酸アミド類、カルバミン酸、カルバメート類、アミジン・グアニジン類、ピリジン類(ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド等)、ジアジン類、トリアジン類、ピロール・イミダゾール類、オキサゾール・オキサジン類、チアゾール・チアジアジン類、チオ尿素類、チオセミカルバジド類、ジチオカルバメート類、スルフィド類、スルホキシド類、スルホン類、スルファミド類、抗生物質類(ペニシリン、テトラサイクリン等)、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、およびその塩など種々のものが使用可能である。また、防腐剤としては防菌防微ハンドブック(技報堂:1986)、防菌防黴剤事典(日本防菌防黴学会事典編集委員会編)等に記載のものも使用し得る。
防腐剤は単独でも2種以上を組み合わせインク原液に添加することができる。
これらの化合物は油溶性の構造、水溶性の構造のものなど種々のものが使用可能であるが、好ましくは水溶性の化合物である。
中でも、少なくとも1種の防腐剤が、複素環化合物であることが好ましい。
本発明では、防腐剤を2種以上併用して使用すると、本発明の効果がさらに良好に発揮される。例えば、複素環化合物と抗生物質の組み合わせ、複素環化合物とフェノール誘導体との組み合わせ等が好ましく挙げられる。2種の防腐剤を組み合わせる場合の含有量比は、特に限定的ではないが、防腐剤A/防腐剤B=0.01〜100(質量比)の範囲が好ましい。
インク原液への防腐剤の添加量は広い範囲で使用可能であるが、好ましくは、0.001〜10質量%、より好ましくは、0.1〜5質量%である。
pH調整剤としては、塩基性のものとして有機塩基、無機塩基等が、酸性のものとして有機酸、無機酸等が挙げられる。
塩基性化合物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸水素ナトリウム(重炭酸ナトリウム)、炭酸水素カリウム、、炭酸水素リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸1水素ナトリウムなどの無機化合物やアンモニア水、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ピペリジン、ジアザビシクロオクタン、ジアザビシクロウンデセン、ピリジン、キノリン、ピコリン、ルチジン、コリジン等の有機塩基、安息香酸リチウムやフタル酸カリウム等の有機酸のアルカリ金属塩を使用することも可能である。
酸性化合物としては、塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、リン酸2水素カリウム、リン酸2水素ナトリウム等の無機化合物や、酢酸、酒石酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サッカリン酸、フタル酸、ピコリン酸、キノリン酸等の有機化合物を使用することもできる。
このインク原液の製造方法は、まず染料水溶液(所望により染料以外の成分を含む)を調製した後に、粘度低下剤を添加してインク原液の粘度を低下させる方法を挙げることができる。この粘度低下剤の添加は、染料水溶液に粘度低下剤を一様に溶解したものの粘度を定性的乃至定量的に測定しつつ行ってもよいし、予め添加量を決めて染料水溶液に添加してもよい。このインク原液の製造方法では、粘度低下剤を添加して粘度を調節する工程が最終工程であることが好ましいが、この工程と同時またはこの工程の後で他の成分を添加する工程や濾過工程を設けるようにしてもよい。
なお、染料水溶液を調製するときには、加熱することが好ましい。加熱温度は、30〜80℃が好ましく、35〜70℃が更に好ましい。
本発明の第2のインク原液の製造方法は、インク原液を作製する際に、少なくとも染料、水、粘度低下剤が共存する状態でそれらを溶解する工程を含むことを特徴とする。
上記少なくとも染料、水、粘度低下剤が共存する状態でそれらを溶解する工程は、染料を水に溶解する段階で、同時に粘度低下剤、所望によりその他の成分を同時に溶解する工程であって、通常、インク原液の調製の初期工程で用いることが好ましい。この初期工程は最終工程(後述の濾過工程を行う場合はその前段階)であることが好ましいが、他の成分を添加する工程をこの工程の後又は前に設けてもよい。
なお、この第2の製法においても、染料等を溶解する場合に第1の製法と同様に加熱してもよい。
上記本発明のインク原液の2つの製法は、水溶液染料についてであるが、同様な技術思想を油溶性染料についても当てはめることが可能である。
本発明のインク組成物の用途は、特に制限されるべきものではなく、インクジェットなどの印刷用のインク組成物、感熱記録材料におけるインクシート、電子写真用のカラートナー、LCD、PDPなどのディスプレイやCCDなどの撮像素子で用いられるカラーフィルター、各種繊維の染色のための染色液などの調製に好ましく用いることができるが、特にインクジェット記録用インク組成物が好ましい。
本発明のインク組成物の製造方法は、上記インク原液を用いることを特徴とする。
本発明のインク組成物は、ブラックインクが好適であるが、ブラックインクに制限されるべきものではなく、他の染料あるいは顔料との混合により任意の色のインクを包含することができる。
本発明のインク組成物の製造方法は、少なくともインク原液を用いて上記粘度範囲の所望のインク組成物を作製する工程(以下、調液工程ともいう)を含む。
調液工程とは、上記のようにして得られたインク原液を特定の粘度を有し、かつ所望の用途のインク組成物に調液する工程であり、最終製品であってもよいし、中間製品であってもよい。この調液工程にはインク原液を媒体、好ましくは水性媒体で希釈する工程が少なくとも含まれる。油溶性染料を含むインク原液は、この希釈工程で使用する媒体に特に制限はないが、水性媒体中に乳化分散され、水性インク組成物として調製されることが好ましい。当該媒体には、必要な濃度の各種成分が含まれていてもよいし、当該成分を別途インク原液に添加するようにしてもよいし、それら両者を組みあわせてもよい。
本発明により製造されたインク組成物は、染料濃度が高濃度なインク原液を用いて製造されたために通常の方法で製造されたインク組成物よりも染料の溶解性が向上し、ひいては吐出安定性が向上する。
本発明では、粘度低下剤を用いているために上記濾過処理を抵抗なく行うことができるが、粘度低下剤を用いないと濾過処理の速度が極めて遅くなる。
染料(S)は、インク原液に用いることができるが、好ましくはインク組成物の調製のときに混合して用いることが保存安定性の観点から好ましい。
本発明では該速度定数(kvis)が5.0×10-2[hour-1]以下、好ましくは3.0×10-2[hour-1]以下、さらに好ましくは1.0×10-2[hour-1]以下となるようなインク組成物を作製する。
また、本発明用染料としては、酸化電位が1.0V(vsSCE)以上であることが好ましい。
酸化電位の値(Eox)は当業者が容易に測定することができる。この方法に関しては、例えばP.Delahay著“New InstrumentalMethods in Electrochemistry”(1954年 Interscience Publishers社刊)やA.J.Bard他著“Electrochemical Methods”(1980年 JohnWiley & Sons社刊)、藤嶋昭他著“電気化学測定法”(1984年 技報堂出版社刊)に記載されている。
なお、本発明では、0.1mol/リットルの過塩素酸テトラプロピルアンモニウムを支持電解質として含むN,N-ジメチルホルムアミド中 (染料の濃度は0.001mol/リットル)で、参照電極としてSCE(飽和カロメル電極)、作用極としてグラファイト電極、対極として白金電極を使用して測定した値(vs SCE)を染料の酸化電位とした。
染料の会合性評価方法
染料の会合性は次のようにして評価出来る。0.01mmol/Lの染料溶液を光路長1cmのセルを使用して測定した時の、溶液吸収スペクトルの分子吸光係数(ε1)と、20mmol/Lの染料溶液を光路長5μmのセルを使用して測定したときの、溶液吸収スペクトルの分子吸光係数(ε2)との比、ε1/ε2が、染料の会合性の指標となる。この数値が大きい程、染料は会合をし易い。この値が1.1以上である染料は、染料の会合により、耐オゾン性、耐光性に優れた性能を示す。
上記、染料溶液に用いる溶媒は、染料が水溶性であれば、脱イオン水等の比抵抗値が18MΩ・cm以上の超純水を用い、染料が油溶性であれば、均一溶液とする場合は、染料が可溶な有機溶媒を用いるか、又は水溶性染料の場合と同様の超純水中への分散物、又は乳化物として測定を行う。
なお、本明細書において使用される「置換アルキル基」等に用いる「置換」とは、「アルキル基」等に存在する水素原子が特定の置換基で置換されていることを示す。「置換基を有するアルキル基」等も上記置換アルキル基等と同義である。また、「置換されていてもよいアルキル基」とは、通常の(無置換の)アルキル基及び上記置換アルキル基を含むことを意味し、他の「置換されていてもよい複素環基」等についても上記と同様である。
本発明に用いられる複素環アゾ染料としては、一般式(Bk)で表される化合物が好ましい。なお、一般式(Bk)で表される化合物は、上記したように必ずしも複素環アゾ染料でなくともよい。
一般式(Bk):A1−N=N−A2−N=N−A3
式中、A1、A2およびA3は、各々独立に、置換されていてもよい芳香族基または置換されていてもよい複素環基を表す。A1およびA3は一価の基であり、A2は二価の基である。A1、A2およびA3の少なくとも1つは複素環基であることが好ましい。
一般式(Bk)で表されるアゾ染料は、特に下記一般式(Bk−a)で表される染料であることが好ましい。
一般式(Bk−a);
また、R12とR10、あるいはR10とR11が結合して5乃至6員環を形成してもよい。
A1及びA2は一般式(Bk)と同義である。
アシル基には、置換基を有するアシル基および無置換のアシル基が含まれる。アシル基としては、炭素原子数が1〜20のアシル基が好ましい。上記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。上記アシル基の例には、アセチル基およびベンゾイル基が含まれる。
アリールアミノ基には、置換基を有するアリールアミノ基および無置換のアリールアミノ基が含まれる。アリールアミノ基としては、炭素原子数が6〜20のアリールアミノ基が好ましい。置換基の例としては、ハロゲン原子、およびイオン性親水性基が含まれる。アリールアミノ基の例としては、アニリノ基および2−クロロフェニルアミノ基が含まれる。
複素環アミノ基には、置換基を有する複素環アミノ基および無置換の複素環アミノ基が含まれる。複素環アミノ基としては、炭素数2〜20個の複素環アミノ基が好ましい。置換基の例としては、アルキル基、ハロゲン原子、およびイオン性親水性基が含まれる。
以下の説明において、基、置換基は、既に説明したことが適用される。
一般式(Bk)において、A1、A2、A3は、それぞれ独立して、置換されていてもよい芳香族基(A1、A3は1価の芳香族基、例えばアリール基;A2は2価の芳香族基、例えばアリーレン基)または置換されていてもよい複素環基(A1、A3は1価の複素環基;A2は2価の複素環基)を表す。芳香族環の例としてはベンゼン環やナフタレン環を挙げることができ、複素環のヘテロ原子としてはN、O、およびSを挙げることができる。複素環に脂肪族環、芳香族環または他の複素環が縮合していてもよい。
置換基はアリールアゾ基または複素環アゾ基であってもよい。したがって、一般式(Bk)で表される染料には、トリスアゾ染料やテトラキスアゾ染料も含まれる。
また、A1、A2、A3の少なくとも二つは、好ましくは複素環基である。
一般式(P);
R10、R11は、各々独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルまたはアリールスルホニル基、スルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していてもよい。R10、R11で表される好ましい置換基は、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルキルまたはアリールスルホニル基を挙げることができる。さらに好ましくは水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、アルキルまたはアリールスルホニル基である。最も好ましくは、水素原子、アリール基、複素環基である。各基は更に置換基を有していてもよい。
なお、本明細書中で用いられるハメットの置換基定数σp値については、特開2003−306623号の〔0059〕から〔0060〕に記載されるものと同義である。
V1として、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アミノ基、アシルアミノ基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アシルアミノ基であり、最も好ましくは水素原子、アミノ基、アシルアミノ基である。
T1およびT2が、それぞれ=CR12−、−CR13=であり、R12、R13は、各々好ましくは水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基であり、さらに好ましくは水素原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、カルバモイル基である。
物性1:DMF中における吸収スペクトルの最大吸収波長をλmax(DMF)とした時、680nm≧λmax(DMF)≧570nm。
物性2:水中における吸収スペクトルの最大吸収波長をλmax(水)としたときに、|λmax(DMF)−λmax(水)|≧30nm。
物性3:DMF中でのモル吸光係数をε(DMF)、水中でのモル吸光係数をε(水)としたとき、ε(水)/ε(DMF)≦0.9。
物性4:水中で測定される吸収スペクトルにおいて、会合体の最大吸収波長での吸光度をAbs(会合)、DMF中で測定されるモノマー吸収スペクトルの最大吸収波長での吸光度をAbs(モノマー)とした時、Abs(モノマー)/Abs(会合体)≦0.75。
尚、上記物性の定義については、特願2003−353498号に従う。
マゼンタ染料では、カプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピリジンやピラジンのような複素環類、開鎖型活性メチレン化合物類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分として開鎖型活性メチレン化合物類などを有するアゾメチン染料;アントラピリドン染料をあげることができる。特に好ましいものは、発色団に複素環を有するアゾ染料、もしくはアントラピリドン染料である。
シアン染料では、カプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、ピロロトリアゾールのような複素環類などを有するアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染料、メロシアニン染料などのようなポリメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料などのようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料;インジゴ・チオインジゴ染料などを挙げることができる。特に好ましいものは、フタロシアニン染料である。
複素環アゾ染料であるイエロー染料としては、特開2004−83903号(段落番号[0048]〜[0062])、同2003−277661号(段落番号[0041]〜[0050])、同2003−277662号(段落番号[0042]〜[0047])、米国出願公開US2003/0213405(段落番号[0108])に記載されたものが挙げられる。特に好ましいイエロー染料の具体例を以下に示すが、本発明に用いられる複素環アゾ染料は、下記の例に限定されるものではなく、またイオン性親水性基は、下記の例に関わらず任意の塩の状態であってよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジニウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン)が含まれる。対イオンの中でもアルカリ金属塩が好ましい。
フタロシアニン染料としては、シアン染料であることが好ましい。また、この染料は、上記特性(酸化電位、会合性)の少なくとも1つを有していることが好ましく、全ての特性を有していることが更に好ましい。
本発明では、求電子剤であるオゾンとの反応性を下げるために、例えばアザフタロシアニンのようにフタロシアニン骨格の炭素原子を部分的にヘテロ原子に置換したり、電子求引性基をフタロシアニン骨格に導入したりして、酸化電位を1.0V(vs SCE)よりも貴とすることが望ましい。酸化電位は貴であるほど好ましく、酸化電位が1.1V(vs SCE)よりも貴であることがさらに好ましく、1.15V(vs SCE)よりも貴であることが特に好ましい。
本発明におけるインクセットに用いることのできる着色剤、または前記染料と併用できる着色剤としては、各々任意のものを使用する事が出来る。併用することができる染料の例としては今までに述べてきた染料及び、以下を挙げることができる。
イエロー染料としては、例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロン類、ピリドン類、開鎖型活性メチレン化合物類を有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分として開鎖型活性メチレン化合物類を有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料などがあり、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。これらの染料は、クロモフォアの一部が解離して初めてイエローを呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
C.I. ダイレクトレッド1、2、4、9、11、23、26、31、37、39、62、63、72、75、76、79、80、81、83、84、87、89、92、95、111、173、184、207、211、212、214、218、21、223、224、225、226、227、232、233、240、241、242、243、247、254、C.I. ダイレクトバイオレット7、9、47、48、51、66、90、93、94、95、98、100、101
C.I. ダイレクトイエロー4、8、9、11、12、27、28、29、33、35、39、41、44、50、53、58、59、68、86、87、93、95、96、98、100、106、108、109、110、120、130、132、142、144、157、161、163
C.I. ダイレクトブルー1、10、15、22、25、55、67、68、71、76、77、78、80、84、86、87、90、98、106、108、109、151、156、158、159、160、168、189、192、193、194、199、200、201、202、203、207、211、213、214、218、225、229、236、237、244、248、249、251、252、264、270、280、288、289、290、291
C.I. ダイレクトブラック9、17、19、22、32、51、56、62、69、77、80、91、94、97、108、112、113、114、117、118、121、122、125、132、146、154、166、168、173、199
C.I. アシッドレッド1、8、35、42、52、57、62、80、81、82、87、94、111、114、115、118、119、127、128、131、143、144、151、152、154、158、186、245、249、254、257、261、263、266、289、299、301、305、336、337、361、396、397
C.I. アシッドバイオレット5、34、43、47、48、90、103、126
C.I. アシッドイエロー17、19、23、25、39、40、42、44、49、50、61、64、76、79、110、127、135、143、151、159、169、174、190、195、196、197、199、218、219、222、227、C.I. アシッドブルー9、25、40、41、62、72、76、78、80、82、87、92、106、112、113、120、127:1、129、138、143、175、181、185、205、207、220、221、230、232、247、249、258、260、264、271、277、278、279、280、288、290、326
C.I. アシッドブラック7、24、29、48、52:1、172
C.I. リアクティブレッド3、6、13、17、19、21、22、23、24、29、35、37、40、41、43、45、49、55、63、106、107、112、113、114、126、127、128、129、130、131、137、160、161、174、180
C.I. リアクティブバイオレット1、3、4、5、6、7、8、9、16、17、22、23、24、26、27、33、34
C.I. リアクティブイエロー2、3、13、14、15、17、18、23、24、25、26、27、29、35、37、41、42
C.I. リアクティブブルー2、3、5、7、8、10、13、14、15、17、18、19、21、25、26、27、28、29、38、82、89、158、182、190、203、216、220、244
C.I. リアクティブブラック4、5、8、14、21、23、26、31、32、34
C.I. ベーシックレッド12、13、14、15、18、22、23、24、25、27、29、35、36、38、39、45、46
C.I. ベーシックバイオレット1、2、3、7、10、15、16、20、21、25、27、28、35、37、39、40、48
C.I. ベーシックイエロー1、2、4、11、13、14、15、19、21、23、24、25、28、29、32、36、39、40
C.I. ベーシックブルー1、3、5、7、9、22、26、41、45、46、47、54、57、60、62、65、66、69、71
C.I. ベーシックブラック8、
等が挙げられる。
特開平10−130557号、特開平9−255906号、特開平6−234944号、特開平7−97541号、EP 982371号、WO 00/43450、WO 00/43451、WO 00/43452、WO 00/43453、WO 03/106572、WO 03/104332、特開2003−238862号、特開2004−83609号、特開2002−302619号、特開2002−327131号、特開2002−265809号、WO 01/48090、WO 04/087815、WO 02/90441、WO 03/027185、WO 04/085541、特開2003−321627号、特開2002−332418号、特開2002−332419号、WO 02/059215、WO 02/059216、WO 04/087814、WO 04/046252、WO 04/046265、米国特許第6652637号、WO 03/106572、WO 03/104332、WO 00/58407、特許第3558213号、特許第3558212号、特許第3558211号、特開2004−285351号、WO 04/078860、特開2004−323605号、WO 04/104108。
本発明に用いることのできる顔料としては、市販のものの他、各種文献に記載されている公知のものが利用できる。文献に関してはカラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists編)、「改訂新版顔料便覧」日本顔料技術協会編(1989年刊)、「最新顔料応用技術」CMC出版(1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版(1984年刊)、W. Herbst, K. Hunger共著によるIndustrial Organic Pigments (VCH Verlagsgesellschaft、1993年刊)等がある。具体的には、有機顔料ではアゾ顔料(アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料)、多環式顔料(フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、インジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料等)、染付けレーキ顔料(酸性または塩基性染料のレーキ顔料)、アジン顔料等があり、無機顔料では、黄色顔料のC.I.Pigment Yellow 34, 37, 42, 53など、赤系顔料のC.I.Pigment Red 101, 108など、青系顔料のC.I.Pigment Blue 27, 29,17:1など、ブラック系顔料のC.I.Pigment Black 7,マグネタイトなど、白系顔料のC.I.Pigment White 4,6,18,21などを挙げることができる。
この他、オレンジ顔料(C.I.Pigment Orange 13, 16など)や緑顔料(C.I.Pigment Green 7など)を使用してもよい。
(1)金属石鹸の性質と応用(幸書房)
(2)印刷インキ印刷(CMC出版 1984)
(3)最新顔料応用技術(CMC出版 1986)
(4)米国特許5,554,739号、同5,571,311号
(5)特開平9−151342号、同10−140065号、同10−292143号、同11−166145号
特に、上記(4)の米国特許に記載されたジアゾニウム塩をカーボンブラックに作用させて調製された自己分散性顔料や、上記(5)の日本特許に記載された方法で調製されたカプセル化顔料は、インク組成物中に余分な分散剤を使用することなく分散安定性が得られるため特に有効である。
本発明に使用できる顔料の粒径は、分散後で0.01〜10μmの範囲であることが好ましく、0.05〜1μmであることが更に好ましい。
顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造時に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、縦型あるいは横型のアジテーターミル、アトライター、コロイドミル、ボールミル、3本ロールミル、パールミル、スーパーミル、インペラー、デスパーサー、KDミル、ダイナトロン、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986)に記載がある。
これらの水混和性有機溶剤は、総量でインク組成物中に5〜60質量%含有することが好ましく、特に好ましくは10〜45質量%である。
界面活性剤としては、例えばドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルオキシスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤、セチルピリジニウムクロライド、トリメチルセチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤や、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のノニオン性界面活性剤などが挙げられる。中でも特にノニオン系界面活性剤が好ましく使用される。
本発明に用いられる高沸点有機溶媒の沸点は150℃以上であるが、好ましくは170℃以上である。
例えば、フタル酸エステル類(例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロへキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、デシルフタレート、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)イソフタレート、ビス(1,1−ジエチルプロピル)フタレート)、リン酸又はホスホンのエステル類(例えば、ジフェニルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ジオクチルブチルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリドデシルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルフェニルホスフェート)、安息香酸エステル酸(例えば、2−エチルヘキシルベンゾエート、2,4−ジクロロベンゾエート、ドデシルベンゾエート、2−エチルヘキシル−p−ヒドロキシベンゾエート)、アミド類(例えば、N,N−ジエチルドデカンアミド、N,N−ジエチルラウリルアミド)、アルコール類またはフェノール類(イソステアリルアルコール、2,4−ジ−tert−アミルフェノールなど)、脂肪族エステル類(例えば、コハク酸ジブトキシエチル、コハク酸ジ−2−エチルヘキシル、テトラデカン酸2−ヘキシルデシル、クエン酸トリブチル、ジエチルアゼレート、イソステアリルラクテート、トリオクチルシトレート)、アニリン誘導体(N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−tert−オクチルアニリンなど)、塩素化パラフィン類(塩素含有量10%〜80%のパラフィン類)、トリメシン酸エステル類(例えば、トリメシン酸トリブチル)、ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレン、フェノール類(例えば、2,4−ジ−tert−アミルフェノール、4−ドデシルオキシフェノール、4−ドデシルオキシカルボニルフェノール、4−(4−ドデシルオキシフェニルスルホニル)フェノール)、カルボン酸類(例えば、2−(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ酪酸、2−エトキシオクタンデカン酸)、アルキルリン酸類(例えば、ジ−2(エチルヘキシル)リン酸、ジフェニルリン酸)などが挙げられる。高沸点有機溶媒は油溶性染料に対して質量比で0.01〜3倍量、好ましくは0.01〜1.0倍量で使用できる。
これらの高沸点有機溶媒は単独で使用しても、数種の混合〔例えばトリクレジルホスフェートとジブチルフタレート、トリオクチルホスフェートとジ(2−エチルヘキシル)セバケート、ジブチルフタレートとポリ(N−t−ブチルアクリルアミド)〕で使用してもよい。
上記高沸点有機溶媒は、油溶性染料に対し、質量比で0.01〜3.0倍量、好ましくは0.01〜1.0倍量で使用する。
乳化法としては水相中に油相を添加する方法が一般的であるが、油相中に水相を滴下して行く、いわゆる転相乳化法も好ましく用いることができる。なお、染料が水溶性で、成分が油溶性の場合にも前記乳化法を適用し得る。
前記分散粒子の体積平均粒径および粒度分布の測定方法には静的光散乱法、動的光散乱法、遠心沈降法のほか、実験化学講座第4版の417〜418ページに記載されている方法を用いるなど、公知の方法で容易に測定することができる。例えば、インク組成物中の粒子濃度が0.1〜1質量%になるように蒸留水で希釈して、市販の体積平均粒径測定機(例えば、マイクロトラックUPA(日機装(株)製))で容易に測定できる。更に、レーザードップラー効果を利用した動的光散乱法は、小サイズまで粒径測定が可能であり特に好ましい。
体積平均粒径とは粒子体積で重み付けした平均粒径であり、粒子の集合において、個々の粒子の直径にその粒子の体積を乗じたものの総和を粒子の総体積で割ったものである。体積平均粒径については「高分子ラテックスの化学(室井 宗一著 高分子刊行会)」の119ページに記載がある。
これらの粗大粒子を除去する方法としては、公知の遠心分離法、精密濾過法等を用いることができる。これらの分離手段は乳化分散直後に行ってもよいし、乳化分散物に湿潤剤や界面活性剤等の各種成分を加えた後、インクカートリッジに充填する直前でもよい。
平均粒子サイズを小さくし、且つ粗大粒子を無くす有効な手段として、機械的な乳化装置を用いることができる。
高圧ホモジナイザーは、米国特許4533254号、特開平6−47264号等に詳細な機構が記載されているが、市販の装置としては、ゴーリンホモジナイザー(A.P.V GAULIN INC.)、マイクロフルイダイザー(MICROFLUIDEX INC.)、アルティマイザー(株式会社スギノマシン)等がある。
また、近年になって米国特許5720551号に記載されているような、超高圧ジェット流内で微粒子化する機構を備えた高圧ホモジナイザーは本発明の乳化分散に特に有効である。この超高圧ジェット流を用いた乳化装置の例として、DeBEE2000(BEE INTERNATIONAL LTD.)があげられる。
例えば、撹拌乳化機で乳化した後、高圧ホモジナイザーを通す等の方法で2種以上の乳化装置を併用するのは特に好ましい方法である。また、一度これらの乳化装置で乳化分散した後、湿潤剤や界面活性剤等の成分を添加した後、カートリッジにインク組成物を充填する間に再度高圧ホモジナイザーを通過させる方法も好ましい方法である。
高沸点有機溶媒に加えて低沸点有機溶媒を含む場合、乳化物の安定性及び安全衛生上の観点から低沸点溶媒を除去するのが好ましい。低沸点溶媒を除去する方法は溶媒の種類に応じて各種の公知の方法を用いることができる。即ち、蒸発法、真空蒸発法、限外濾過法等である。この低沸点有機溶剤の除去工程は乳化直後、できるだけ速やかに行うのが好ましい。
塩基性化合物としては水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸1水素ナトリウム、リン酸リチウムなどの無機化合物やアンモニア水、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ピペリジン、ジアザビシクロオクタン、ジアザビシクロウンデセン、ピリジン、キノリン、ピコリン、ルチジン、コリジン等の有機塩基、安息香酸リチウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、フタル酸リチウム、フタル酸ナトリウム、フタル酸カリウム等の有機酸のアルカリ金属塩を使用することも可能である。
酸性化合物としては、塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、リン酸2水素カリウム、リン酸2水素ナトリウム等の無機化合物や、酢酸、酒石酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サッカリン酸、フタル酸、ピコリン酸、キノリン酸等の有機化合物を使用することもできる。
伝導度の測定方法は、市販の飽和塩化カリウムを用いた電極法により測定可能である。
伝導度は主に水系溶液中のイオン濃度によってコントロール可能である。塩濃度が高い場合、限外濾過膜などを用いて脱塩することができる。また、塩等を加えて伝導度調節する場合、種々の有機物塩や無機物塩を添加することにより調節することができる。
無機物塩としては、ハロゲン化物カリウム、ハロゲン化物ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸1水素ナトリウム、ホウ酸、リン酸2水素カリウム、リン酸2水素ナトリウム等の無機化合物や、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、サッカリン酸カリウム、フタル酸カリウム、ピコリン酸ナトリウム等の有機化合物を使用することもできる。
また、後述される水性媒体の成分を選定することによっても伝導度を調整し得る。
粘度の調製はインク溶剤の添加量で任意に調製可能である。インク溶剤として例えば、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエタノールアミン、2−ピロリドン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどがある。
また、粘度調整剤を使用してもよい。粘度調整剤としては、例えば、セルロース類、ポリビニルアルコールなどの水溶性ポリマーやノニオン系界面活性剤等が挙げられる。更に詳しくは、「粘度調製技術」(技術情報協会、1999年)第9章、及び「インクジェットプリンタ用ケミカルズ(98増補)−材料の開発動向・展望調査−」(シーエムシー、1997年)162〜174頁に記載されている。
表面張力を調整する目的で、前記カチオン、アニオン、ノニオン系並びにベタイン系の各種界面活性剤を添加することができる。また、界面活性剤は2種以上を併用することができる。
ガラスまたは白金の薄い板を液体中に一部分浸して垂直に吊るすと、液体と板との接する長さに沿って液体の表面張力が下向きに働く。この力を上向きの力で釣り合わせて表面張力を測定することが出来る。
ここで、不揮発性成分とは、1気圧のもとでの沸点が150℃以上の液体や固体成分、高分子量成分を意味する。インクジェット用インク組成物の不揮発性成分は、染料、高沸点溶媒、必要により添加されるポリマーラテックス、界面活性剤、染料安定化剤、防黴剤、緩衝剤などであり、これら不揮発性成分の多くは、染料安定化剤以外ではインク組成物の分散安定性を低下させ、また印字後にもインクジェット受像紙上に存在するため、受像紙での染料の会合による安定化を阻害し、画像部の各種堅牢性や高湿度条件下での画像の滲みを悪化させる性質を有している。
また、ポリマーラテックスとしては、スチレン−ブタジエンラテックス、スチレン−アクリルラテックスやポリウレタンラテックスなどが挙げられる。さらに、ポリマーエマルジョンとしては、アクリルエマルジョンなどが挙げられる。
これらの水溶性高分子化合物は単独でも2種以上併用して用いることもできる。
粘度調整剤の高分子化合物の添加量は、添加する化合物の分子量にもよるが(高分子量のものほど添加量は少なくて済む)、インク組成物全量に対して添加量を0〜5質量%、好ましくは0〜3質量%、より好ましくは0〜1質量%である。
支持体にそのまま受像層及びバックコート層を設けて本発明のインク組成物並びにインクセットの受像材料としてもよいし、デンプン、ポリビニルアルコール等でサイズプレスやアンカーコート層を設けた後、受像層及びバックコート層を設けて受像材料としてもよい。さらに支持体には、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置により平坦化処理を行ってもよい。
支持体としては、両面をポリオレフィン(例、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブテンおよびそれらのコポリマー)やポリエチレンテレフタレートでラミネートした紙およびプラスチックフイルムがより好ましく用いられる。ポリオレフィン中に、白色顔料(例、酸化チタン、酸化亜鉛)または色味付け染料(例、コバルトブルー、群青、酸化ネオジウム)を添加することが好ましい。
ポリマー媒染剤については、特開昭48−28325号、同54−74430号、同54−124726号、同55−22766号、同55−142339号、同60−23850号、同60−23851号、同60−23852号、同60−23853号、同60−57836号、同60−60643号、同60−118834号、同60−122940号、同60−122941号、同60−122942号、同60−235134号、特開平1−161236号の各公報、米国特許2484430号、同2548564号、同3148061号、同3309690号、同4115124号、同4124386号、同4193800号、同4273853号、同4282305号、同4450224号の各明細書に記載がある。特開平1−161236号公報の212〜215頁に記載のポリマー媒染剤を含有する受像材料が特に好ましい。同公報記載のポリマー媒染剤を用いると、優れた画質の画像が得られ、かつ画像の耐光性が改善される。
これらの具体的な化合物例としては、特開平10−182621号、特開2001−260519号、特開2000−260519号、特公平4−34953号、特公平4−34513号、特公平4−34512号、特開平11−170686号、特開昭60−67190号、特開平7−276808号、特開2000−94829号、特表平8−512258号、特開平11−321090号等に記載のものがあげられる。
界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物の例には、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)および固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれる。有機フルオロ化合物については、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭61−20994号、同62−135826号の各公報に記載がある。
バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
超音波振動とは、インク組成物が記録ヘッドで加えられる圧力によって気泡を発生することを防止するため、記録ヘッドで受けるエネルギーと同等かそれ以上の超音波エネルギーを予めインク組成物の製造工程中に加えて気泡を除去しておくものである。
超音波振動は、通常、振動数20kHz以上、好ましくは40kHz以上、より好ましくは50kHzの超音波である。また超音波振動により液に加えられるエネルギーは、通常、2×107J/m3以上、好ましくは5×107J/m3以上、より好ましくは1×108J/m3以上である。また、超音波振動の付与時間としては、通常、10分〜1時間程度である。
超音波振動を加える工程は、染料を媒体に投入以降であれば何時行っても効果を示す。完成後のインク組成物を一旦保存した後に超音波振動を加えても効果を示す。しかし、染料を媒体中に溶解及び/又は分散する際に超音波振動を付加することが、気泡除去の効果がより大きく、尚且つ超音波振動により色素の媒体への溶解及び/又は分散が促進されるので好ましい。
即ち、上記少なくとも超音波振動を加える工程は、染料を媒体中に溶解及び/又は分散する工程中でもその工程後であってもいずれの場合にも行うことができる。換言すれば、上記少なくとも超音波振動を加える工程は、インク組成物調製後に製品となるまでの間に任意に1回以上行うことができる。
実施の形態としては媒体中に溶解及び/又は分散する工程は、前記染料を全媒体の一部分の媒体に溶解する工程と、残余の媒体を混合する工程とを有することが好ましく、上記少なくともいずれかの工程に超音波振動を加えることが好ましく、染料を全媒体の一部分の媒体に溶解する工程に少なくとも超音波振動を加えることが更に好ましい。
上記残余の溶媒を混合する工程は、単独工程でも複数工程でもよい。
また、本発明によるインク組成物製造に加熱脱気あるいは減圧脱気を併用することは、インク組成物中の気泡除去の効果を上げるので好ましい。加熱脱気工程あるいは減圧脱気工程は、残余の媒体を混合する工程と同時またはその後に実施することが好ましい。
超音波振動を加える工程における、超音波振動発生手段としては、超音波分散機等の公知の装置が挙げられる。
この濾過後には溶液中に空気を取り込むことが多い。この空気に起因する泡もインクジェット記録において画像の乱れの原因となることが多いため、前述の脱泡工程を別途設けることが好ましい。脱泡の方法としては、濾過後の溶液を静置してもよいし、市販の装置などを用いた超音波脱泡や減圧脱泡等種々の方法が利用可能である。超音波による脱泡の場合は、好ましくは30秒〜2時間、より好ましくは5分〜1時間程度脱泡操作を行うとよい。
これらの作業は、作業時におけるゴミの混入を防ぐため、クリーンルームもしくはクリーンベンチなどのスペースを利用して行うことが好ましい。本発明では特にクリーン度としてクラス1000以下のスペースにおいてこの作業を行うことが好ましい。ここで「クリーン度」とは、ダストカウンターにより測定される値を指す。
インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインク組成物を小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインク組成物を用いて画質を改良する方式や無色透明のインク組成物を用いる方式が含まれる。インク組成物の打滴体積の制御は主にプリントヘッドにより行われる。
ピエゾ素子を用いたドロップオンデマンド方式の場合、サーマルインクジェット方式と同様にプリントヘッドの構造上打滴体積を変えることも可能であるが、後述するようにピエゾ素子を駆動する駆動信号の波形を制御することにより、同じ構造のプリントヘッドで複数のサイズの打滴を行うことができる。
写真のように、高画質の画像を記録するためには、小さいインク滴で鮮鋭度の高い画像を再現するため、打滴密度を600dpi(1インチあたりのドット数)以上とする必要がある。
一方、インク組成物を複数のノズルを有するヘッドで打滴するにあたり、記録紙とヘッドが互いに直交する方向に移動して記録するタイプでは同時に駆動できるヘッドの数は数十から200程度であり、ラインヘッドと呼ばれるヘッドが固定されたタイプでも数百であるという制約がある。これは駆動電力に制約があることや、ヘッドでの発熱が画像に影響を及ぼすため、多数のヘッドノズルを同時に駆動できないためである。
ここで駆動周波数を高くすることにより、記録速度を上げることが可能である。
打滴周波数を制御するには、サーマルインクジェット方式の場合、ヘッドを加熱するヘッド駆動信号の周波数を制御することで可能である。
ピエゾ方式の場合、ピエゾを駆動する信号の周波数を制御することで可能である。
ピエゾヘッドの駆動に関して説明する。プリントすべき画像信号はプリンタ制御部により、打滴サイズ、打滴速度、打滴周波数が決定され、プリントヘッドを駆動する信号が作成される。駆動信号はプリントヘッドに供給される。ピエゾを駆動する信号により打滴サイズ、打滴速度、打滴周波数が制御される。ここで打滴サイズと打滴速度は駆動波形の形状と振幅で決定され、周波数は信号の繰返し周期で決定される。
この打滴周波数を10kHzに設定すると、100マイクロ秒ごとにヘッドは駆動され、400マイクロ秒で1ラインの記録が終了する。記録紙の移動速度を400マイクロ秒に1/600インチすなわち約42ミクロン移動するように設定することにより、1.2秒に1枚の速度でプリントすることが出来る。
また、ノズルの表面は特開2002−292878号公報に記載されるような撥水処理を施すことが好適である。用途としては、コンピュータと接続されるプリンタであってもよいし、写真をプリントすることに特化した装置であってもよい。
本発明に適用されるインクジェット記録方法は、インク組成物を記録材料へ打滴するときの平均打滴速度が2m/sec以上、好ましくは5m/sec以上であることが好ましい。
打滴速度を制御するには、ヘッドを駆動する波形の形状と振幅を制御することにより行う。
また複数の駆動波形を使い分けることにより、同じヘッドで複数のサイズの打滴を行うことができる。
(インク原液の作製)
下記構造の化合物Aのブラック染料[酸化電位:1.31V(vs SCE)]150gに超純水(18Mオーム以上)800gを加えて、60〜65℃で加熱しながら1時間撹拌した。染料が完全に溶解した後、室温まで冷却し、防腐剤PROXEL XL2(アベシア社)を1.0g添加した。10分間攪拌の後、重炭酸ナトリウムを添加して、pHを8.0に調節した。次に、粘度低下剤として、トリエチレングリコールを50g添加して10分間攪拌したのち、平均孔径0.2μmのミクロフィルターで減圧濾過してインクジェット用インク原液Aを作製した。
粘度低下剤として、トリエチレングリコールのかわりに表1に示したそれぞれの水溶性有機溶剤を用いた以外は、実施例1と同様に処理して、インクジェット用インク原液B〜Fを作製した。
超純水を800gから825gへ、トリエチレングリコールの添加量を50gから25gへ変更した以外は、実施例1と同様に処理して、インクジェット用インク原液Gを作製した。
化合物例(A)のブラック染料150gに超純水800gと、粘度低下剤としてトリエチレングリコール50gを加えて、60〜65℃で加熱しながら1時間撹拌した。染料が完全に溶解した後、室温まで冷却し、防腐剤PROXEL XL2を1.0g添加した。10分間攪拌の後、重炭酸ナトリウムを添加して、pHを8.0に調節した。平均孔径0.2μmのミクロフィルターで減圧濾過してインクジェット用インク原液Hを作製した。
粘度低下剤のかわりに超純水を用いた以外は、実施例1と同様に処理して、インクジェット用インク原液Iを作製した。
得られたインク原液の粘度を以下のより測定し、またインク原液の濾過性を以下の試験より評価した。結果を表1に示す。
インク原液4ccを、23℃50%の条件下で、山一エレクトロニクス社製振動式粘度計VM−1Gを用いて粘度を測定した。
(インク原液の濾過試験)
A〜Iのインク原液15gを、0.2MPaの加圧条件下で、径24mmの孔径0.2μmディスクフィルター(アドバンティック社製)により濾過を行い、濾過に必要とした時間を測定した。
(インク原液Jの作製)
化合物Bのブラック染料150gに超純水800gを加えて、60〜65℃で加熱しながら1時間撹拌した。染料が完全に溶解した後、室温まで冷却し、防腐剤PROXEL XL2(アベシア社)を1.0g添加した。10分間攪拌の後、重炭酸カリウムを添加して、pHを8.3に調節した。次に、粘度低下剤として、トリエチレングリコールを50g添加して10分間攪拌したのち、平均孔径0.2μmのミクロフィルターで減圧濾過してインクジェット用インク原液Jを作製した。
化合物B、トリエチレングリコールのかわりに表2に示したそれぞれの染料、粘度低下剤を用いた以外は、実施例9と同様に処理して、インクジェット用インク原液K〜Uを作製した。
なお、超純水と粘度低下剤の合計が850gになるように超純水量で調節した。
粘度低下剤のかわりに超純水を用いた以外は、実施例9と同様に処理して、インクジェット用インク原液Mを作製した。
得られたインク原液の粘度を上記と同様に測定した。結果を表2に示す。
(比較用ブラックインクの作製)
染料(化合物B) 5.0g
染料(化合物Y) 1.5g
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8.0g
グリセリン 10.0g
トリエチレングリコール 2.3g
1,2−ヘキサンジオール 3.2g
サーフィノール465 1.0g
(界面活性剤 エアープロダクツジャパン製)
トリエタノールアミン 0.1g
尿素 5.0g
に超純水を加えて合計100gとし、60〜65℃で加熱しながら1時間撹拌した。染料が完全に溶解した後、室温まで冷却し、平均孔径0.2μmのミクロフィルターで減圧濾過してインクジェット用ブラックインクを作製した。上記の方法で粘度を測定したところ4.3mPa・Sであった。
(本発明ブラックインクの作製)
染料(化合物B)のかわりに、インク原液Mを33.3g用いた以外は、参考例と同様にして、インクジェット用ブラックインクを作製した。上記の方法で粘度を測定したところ4.3mPa・Sであった。
参考例及び実施例21のインクジェット用ブラックインクを、インクジェットプリンターPM-G800(セイコーエプソン(株)製)のブラック用カートリッジに詰め、同機にてセイコーエプソン(株)製インクジェットペーパー写真用紙(光沢)に画像を印刷し、以下の評価を行った。また、比較にPM-G800のブラックインクカートリッジを使用した。
<印刷性能>カートリッジをプリンターにセットし全ノズルからのインクの吐出を確認した後、A4 50枚出力し、印字の乱れを評価した。この実験を、インク充填直後と、インクカートリッジを60℃にて10日間放置後の条件で行った。
A:印刷開始から終了まで印字の乱れ無し
B:印字の乱れのある出力が発生する
C:印刷開始から終了まで印字の乱れがある
<結果>
本発明のインクジェット用インク原液を用いたブラックインク、比較のブラックインク及びPM-G800のブラックインクともに、セット直後及び10日放置後とも良好な印刷性能を示し、評価結果はAであった。
Claims (16)
- 少なくとも染料及び粘度低下剤を含有してなり、かつ染料濃度が固形分濃度で7質量%以上であることを特徴とするインク原液。
- 前記染料は酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴であることを特徴とする請求項1記載のインク原液。
- 前記インク原液は、λmaxが500nmから700nmにあり、かつ吸光度1.0に規格化した希薄溶液の吸収スペクトルにおける半値幅が100nm以上である染料を少なくとも1種含むブラックインク原液であることを特徴とする請求項1または2記載のインク原液。
- 前記染料は下記一般式(Bk)で表される化合物であることを特徴とする請求項3に記載のインク原液。
一般式(Bk):A1−N=N−A2−N=N−A3
一般式(Bk)中、A1、A2およびA3は、各々独立に、置換されていてもよい芳香族基または置換されていてもよい複素環基を表す。A1およびA3は一価の基であり、A2は二価の基である。 - 前記染料濃度が固形分濃度で10質量%以上であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のインク原液。
- 前記粘度低下剤として水溶性有機溶剤を含有することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のインク原液。
- 前記水溶性有機溶剤が、アルコール又はアミド化合物であることを特徴とする請求項6に記載のインク原液。
- 前記粘度低下剤の含有量が、0.1〜20質量%であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のインク原液。
- 防腐剤を含有することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載のインク原液。
- pH調節剤を含有することを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のインク原液。
- インクジェット用に用いることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載のインク原液。
- 請求項1〜11の何れかに記載のインク原液を作製する際に、染料を水に添加して溶解させた後に、粘度低下剤を添加して粘度を調節する工程を含むことを特徴とするインク原液の製造方法。
- 請求項1〜11の何れかに記載のインク原液を作製する際に、少なくとも染料、水、粘度低下剤が共存する状態でそれらを溶解する工程を含むことを特徴とするインク原液の製造方法。
- 請求項1〜11の何れかに記載のインク原液を含有し、かつ粘度が1〜30mPa・sであることを特徴とするインク組成物。
- インクジェット記録に用いることを特徴とする請求項14に記載のインク組成物。
- 請求項14または15記載のインク組成物を得ることを特徴とするインク組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005069362A JP2005307177A (ja) | 2004-03-22 | 2005-03-11 | インク原液、インク組成物、及びそれらの製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004082033 | 2004-03-22 | ||
JP2005069362A JP2005307177A (ja) | 2004-03-22 | 2005-03-11 | インク原液、インク組成物、及びそれらの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005307177A true JP2005307177A (ja) | 2005-11-04 |
Family
ID=35436296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005069362A Pending JP2005307177A (ja) | 2004-03-22 | 2005-03-11 | インク原液、インク組成物、及びそれらの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005307177A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007055408A1 (en) * | 2005-11-11 | 2007-05-18 | Ricoh Company, Ltd. | Liquid drop ejecting head and image forming apparatus, liquid drop ejecting apparatus, recording method |
JP2007302801A (ja) * | 2006-05-12 | 2007-11-22 | Seiko Epson Corp | 黒色インク組成物、インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法及び記録物 |
WO2010013582A1 (ja) | 2008-07-30 | 2010-02-04 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録方法 |
WO2010013529A1 (ja) | 2008-07-30 | 2010-02-04 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録方法 |
WO2012014954A1 (ja) | 2010-07-30 | 2012-02-02 | 富士フイルム株式会社 | 新規なアゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 |
WO2012014955A1 (ja) | 2010-07-30 | 2012-02-02 | 富士フイルム株式会社 | 新規なアゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 |
JP2012193330A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-10-11 | Fujifilm Corp | インクセット、インクカートリッジ、インクジェットプリンター、インクジェット記録方法及び記録物 |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08104840A (ja) * | 1994-10-06 | 1996-04-23 | Nippon Kayaku Co Ltd | インクジェットプリント用インク組成物 |
JPH08104839A (ja) * | 1994-10-06 | 1996-04-23 | Nippon Kayaku Co Ltd | インクジェットプリント用インク組成物 |
JP2001517209A (ja) * | 1997-02-05 | 2001-10-02 | ゼネカ・リミテッド | 化合物及びそれらの使用 |
JP2002309133A (ja) * | 2001-04-09 | 2002-10-23 | Fuji Photo Film Co Ltd | 着色画像のオゾンガス堅牢性改良方法 |
JP2003238863A (ja) * | 2002-02-20 | 2003-08-27 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクセット、インクジェット記録方法 |
JP2003238862A (ja) * | 2002-02-20 | 2003-08-27 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクセットおよびインクジェット記録方法 |
JP2004083609A (ja) * | 2002-08-22 | 2004-03-18 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクセット、インクカートリッジ、記録方法、プリンター及び記録物 |
JP2004123856A (ja) * | 2002-10-01 | 2004-04-22 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクジェット記録用ブラックインク |
JP2004292676A (ja) * | 2003-03-27 | 2004-10-21 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクジェット用インク、インク原液およびその製造方法 |
JP2005264091A (ja) * | 2004-03-22 | 2005-09-29 | Fuji Photo Film Co Ltd | ブラックインク原液、インク組成物、及びその製造方法 |
-
2005
- 2005-03-11 JP JP2005069362A patent/JP2005307177A/ja active Pending
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08104840A (ja) * | 1994-10-06 | 1996-04-23 | Nippon Kayaku Co Ltd | インクジェットプリント用インク組成物 |
JPH08104839A (ja) * | 1994-10-06 | 1996-04-23 | Nippon Kayaku Co Ltd | インクジェットプリント用インク組成物 |
JP2001517209A (ja) * | 1997-02-05 | 2001-10-02 | ゼネカ・リミテッド | 化合物及びそれらの使用 |
JP2002309133A (ja) * | 2001-04-09 | 2002-10-23 | Fuji Photo Film Co Ltd | 着色画像のオゾンガス堅牢性改良方法 |
JP2003238863A (ja) * | 2002-02-20 | 2003-08-27 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクセット、インクジェット記録方法 |
JP2003238862A (ja) * | 2002-02-20 | 2003-08-27 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクセットおよびインクジェット記録方法 |
JP2004083609A (ja) * | 2002-08-22 | 2004-03-18 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクセット、インクカートリッジ、記録方法、プリンター及び記録物 |
JP2004123856A (ja) * | 2002-10-01 | 2004-04-22 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクジェット記録用ブラックインク |
JP2004292676A (ja) * | 2003-03-27 | 2004-10-21 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクジェット用インク、インク原液およびその製造方法 |
JP2005264091A (ja) * | 2004-03-22 | 2005-09-29 | Fuji Photo Film Co Ltd | ブラックインク原液、インク組成物、及びその製造方法 |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007055408A1 (en) * | 2005-11-11 | 2007-05-18 | Ricoh Company, Ltd. | Liquid drop ejecting head and image forming apparatus, liquid drop ejecting apparatus, recording method |
US8047630B2 (en) | 2005-11-11 | 2011-11-01 | Ricoh Company, Ltd. | Liquid drop ejecting head and image forming apparatus, liquid drop ejecting apparatus, recording method |
JP4577265B2 (ja) * | 2006-05-12 | 2010-11-10 | セイコーエプソン株式会社 | 黒色インク組成物、インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法及び記録物 |
US7465346B2 (en) | 2006-05-12 | 2008-12-16 | Seiko Epson Corporation | Black ink composition, ink set, ink cartridge, inkjet recording method and recorded product |
WO2007132813A1 (ja) * | 2006-05-12 | 2007-11-22 | Seiko Epson Corporation | 黒色インク組成物、インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法及び記録物 |
JP2007302801A (ja) * | 2006-05-12 | 2007-11-22 | Seiko Epson Corp | 黒色インク組成物、インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法及び記録物 |
WO2010013582A1 (ja) | 2008-07-30 | 2010-02-04 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録方法 |
WO2010013529A1 (ja) | 2008-07-30 | 2010-02-04 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録方法 |
WO2012014954A1 (ja) | 2010-07-30 | 2012-02-02 | 富士フイルム株式会社 | 新規なアゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 |
WO2012014955A1 (ja) | 2010-07-30 | 2012-02-02 | 富士フイルム株式会社 | 新規なアゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 |
US8585781B2 (en) | 2010-07-30 | 2013-11-19 | Fujifilm Corporation | Azo compound, aqueous solution, ink composition, ink for inkjet recording, inkjet recording method, ink cartridge for inkjet recording, and inkjet record |
US8603191B2 (en) | 2010-07-30 | 2013-12-10 | Fujifilm Corporation | Azo compound, aqueous solution, ink composition, ink for inkjet recording, inkjet recording method, ink cartridge for inkjet recording, and inkjet record |
JP2012193330A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-10-11 | Fujifilm Corp | インクセット、インクカートリッジ、インクジェットプリンター、インクジェット記録方法及び記録物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4452436B2 (ja) | インクジェット記録用ブラックインク | |
JP4452437B2 (ja) | インクジェット記録用ブラックインク | |
JP2005307177A (ja) | インク原液、インク組成物、及びそれらの製造方法 | |
JP4857117B2 (ja) | インクジェット用インクセットおよびインクジェット用ブラックインク | |
JP4210508B2 (ja) | インクジェット記録用ブラックインク | |
JP4414795B2 (ja) | ブラックインク原液、インク組成物、及びその製造方法 | |
JP2005264090A (ja) | インク組成物及びインクジェット記録方法 | |
JP4538186B2 (ja) | インクジェット記録用ブラックインク | |
JP4538188B2 (ja) | インクジェット記録用インク | |
JP4538187B2 (ja) | インクジェット記録用ブラックインク | |
JP2004115701A (ja) | インクジェット記録用ブラックインク及びインクジェット記録方法 | |
JP3967223B2 (ja) | インクジェット記録用インクセットならびにインクジェット記録方法 | |
JP4213935B2 (ja) | インクジェット記録用ブラックインク | |
JP2004137332A (ja) | インクジェット記録用ブラックインクの作製方法 | |
JP2006037045A (ja) | ブラックインク、インクセット、ならびにインクカートリッジ | |
JP4213942B2 (ja) | インクジェット記録用ブラックインク | |
JP2004225004A (ja) | インクジェット用インク | |
JP2004035713A (ja) | インクジェット記録用インク及びインクセット | |
JP2004123861A (ja) | インクジェット記録用ブラックインクの製造方法 | |
JP2004123856A (ja) | インクジェット記録用ブラックインク | |
JP2004051711A (ja) | インクジェット記録用インクおよびインクジェット記録方法 | |
JP2005336380A (ja) | イエローインク原液、インク組成物、及びその製造方法 | |
JP2005220258A (ja) | 着色組成物、インクジェット用インク、及びそれらを用いたインクジェット記録方法 | |
JP2004124017A (ja) | インクジェット記録用ブラックインク | |
JP2004123860A (ja) | インクジェット記録用ブラックインクならびにインクセット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060327 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20061124 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070621 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071108 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071115 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071122 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101208 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110104 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110301 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110405 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110606 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110621 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20110705 |