JPH08100395A - 抗菌防黴性紙及びその製造方法 - Google Patents

抗菌防黴性紙及びその製造方法

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JPH08100395A
JPH08100395A JP26118594A JP26118594A JPH08100395A JP H08100395 A JPH08100395 A JP H08100395A JP 26118594 A JP26118594 A JP 26118594A JP 26118594 A JP26118594 A JP 26118594A JP H08100395 A JPH08100395 A JP H08100395A
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JP
Japan
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antibacterial
antifungal
paper
feldspar
ceramics
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JP26118594A
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Akira Inoue
明 井上
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Narumi China Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間に渡って優れた抗菌防黴作用を発揮す
ることができる,抗菌防黴性紙及びその製造方法を提供
すること。 【構成】 紙素材に抗菌防黴性セラミックスを抄込んで
なる抗菌防黴性紙。抗菌防黴性セラミックスは,リン酸
カルシウム及び長石からなる複合セラミックスの表面
に,銀を担持させてなる。リン酸カルシウムは,リン酸
3カルシウム,ピロリン酸カルシウム,又は水酸アパタ
イト等を用いる。長石は,カリ長石,ソーダ長石,灰長
石,リチウム長石,バリウム長石,又はストロンチウム
長石等を用いる。銀は,銀鏡反応により複合セラミック
スに担持させることができる。抗菌防黴性セラミックス
は,例えば,紙素材の乾燥重量で100重量部に対し
て,0.01〜30重量部混合されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,長期間に渡って抗菌防
黴作用を発揮することができ,しかも経時的変色のない
抗菌防黴性紙及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】各種紙の成分であるセルロース,及び充填
剤,着色剤,サイジング剤等の添加剤は,黴,細菌,真
菌等の微生物による攻撃を受け易く,紙の劣化や品質の
低下をもたらす。そこで,これらを防止する対策とし
て,紙の表面に殺菌剤を塗布する方法,及び抗菌防黴作
用を有する無機系金属を紙に含有する方法(特開昭62
─238900号公報),及びアパタイトに金属をイオ
ン交換により担持させ,紙に含有する方法(特開平3−
137298号公報)が提案されている。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の方
法においては,以下の問題がある。殺菌剤を塗布する方
法においては,紙同士が擦れ合い殺菌剤が擦り取られ
て,紙の抗菌防黴効果が消失する場合がある。また,殺
菌剤が手に付着して,人体に影響を及ぼすおそれがあ
る。無機系金属を紙に含有する方法においては,無機系
金属が溶出して,紙の抗菌防黴性が劣化し,また紙が変
色するおそれがある。アパタイトに金属をイオン交換に
より担持させて紙に含有させる方法においては,アパタ
イトに金属を均一に添着することができないため,抗菌
防黴力が弱いという問題点がある。従って,いずれの方
法においても,抗菌防黴作用を長期間持続させることが
困難である。
【0004】本発明はかかる問題点に鑑み,長期間に渡
って優れた抗菌防黴作用を発揮することができ,しかも
経時的に変色の恐れがない抗菌防黴性紙及びその製造方
法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題の解決手段】本発明は,抗菌防黴性セラミックス
を含有してなる抗菌防黴性紙であって,上記抗菌防黴性
セラミックスは,リン酸カルシウム及び長石からなる複
合セラミックスの表面に,銀を担持させてなることを特
徴とする抗菌防黴性紙にある。
【0006】本発明において最も注目すべきことは,紙
素材に抗菌防黴性セラミックスを含有させていることで
ある。抗菌防黴性セラミックスは,複合セラミックスの
表面に銀を担持させたものである。複合セラミックス
は,該複合セラミックス(100重量%)に対して0.
001〜10重量%の銀を担持させてなることが好まし
い。0.001重量%未満の場合には,抗菌防黴性が低
下するおそれがある。一方,10重量%を越える場合に
は,銀が溶出するおそれがある。
【0007】上記複合セラミックスは,リン酸カルシウ
ム及び長石からなる。上記リン酸カルシウムは,例え
ば,リン酸3カルシウム,ピロリン酸カルシウム,及び
水酸アパタイトのグループから選ばれた1種又は2種以
上を用いる。上記長石は,例えば,カリ長石,ソーダ長
石,灰長石,リチウム長石,バリウム長石,及びストロ
ンチウム長石のグループから選ばれた1種又は2種以上
を用いる。
【0008】上記複合セラミックスは,リン酸カルシウ
ム99〜1重量%と,長石1〜99重量%とからなるこ
とが好ましい。上記リン酸カルシウムが1重量%未満あ
るいは99重量%を越える場合には,抗菌防黴性が弱く
なるおそれがある。上記長石が1重量%未満あるいは9
9重量%を越える場合には,抗菌防黴性が弱くなるおそ
れがある。
【0009】更に,上記複合セラミックスは,担持させ
た銀の溶出を抑制するために,リン酸カルシウムの下限
は40重量%,その上限は90重量%であって,長石の
下限は10重量%,その上限は60重量%であることが
好ましい。上記複合セラミックスの平均粒径は,抗菌防
黴性紙を平滑面とするため,0.1〜10μmであるこ
とが好ましい。
【0010】本発明において,上記紙の紙素材として
は,紙パルプを主な原料とする洋紙,コウゾ,ミツマ
タ,ガンピ等の繊維を主な原料とする和紙等,いずれを
も用いることができる。例えば,上質紙,中質紙,更
紙,アート紙,コート紙,塗工紙,ケント紙,合成紙,
クラフト紙,模造紙,ロール紙,薄用紙,羊皮紙,板
紙,雑種紙,不織布,半紙,美濃紙,奉書,鳥の子,ち
り紙,京花紙,障子紙,書道用紙,仙花紙,畳紙等があ
る。特に,衛生であることが必要とされるナプキン,タ
オル用紙,食品包装用紙,不織布等に上記抗菌防黴性セ
ラミックスを用いた場合には,抗菌防黴性紙の優れた効
果を最大限有効に発揮させることができる。
【0011】上記抗菌防黴性セラミックスは,紙素材1
00重量部(乾燥重量)に対して,0.01〜30重量
部混合されていることが好ましい。0.01重量部未満
の場合には,抗菌防黴性紙の抗菌防黴作用が低下するお
それがある。一方,30重量部を越える場合には,強度
及び吸水性等の紙本来の性質を損なうおそれがある。
【0012】上記抗菌防黴性紙の製造方法としては,例
えば,リン酸カルシウム及び長石を混合し,次いで80
0〜1300℃で焼成して複合セラミックスを作製し,
上記複合セラミックスを,硝酸銀アンモニア溶液中に攪
拌しながら加えて銀鏡反応を行ない,上記複合セラミッ
クスの表面に銀を担持させて抗菌防黴性セラミックスを
作製し,その後,該抗菌防黴性セラミックスを紙素材に
含有することを特徴とする抗菌防黴性紙の製造方法があ
る。
【0013】本発明の製造方法において最も注目すべき
ことは,抗菌防黴性セラミックスを紙素材に混合するこ
とである。抗菌防黴性セラミックスは,複合セラミック
スを硝酸銀アンモニア溶液中に攪拌しながら加えて銀鏡
反応を行ない,上記複合セラミックスの表面に銀を担持
させて得られる。上記銀鏡反応を行なうことにより,銀
が複合セラミックスの表面に,強固に,かつ均一に担持
される。
【0014】次に,銀が担持されるべき上記複合セラミ
ックスは,リン酸カルシウム及び長石を混合し,この混
合物を800〜1300℃で焼成して得られる。上記リ
ン酸カルシウム及び長石の混合物は,800〜1300
℃で焼成されると,リン酸カルシウム及び長石の他に,
ガラス成分が数重量%〜数十重量%程度生じる。このガ
ラス成分は,抗菌防黴性セラミックスの強度を保持する
効果がある。
【0015】上記焼成温度が800℃よりも低い場合に
は,上記ガラス成分が生じないおそれがあり,抗菌防黴
性セラミックスの強度が低下するおそれがある。一方,
1300℃よりも高い場合には,長石がガラス化して消
失するおそれがある。一方,上記銀鏡反応によらず,上
記複合セラミックスに硝酸銀を加えて銀を担持させたも
のは,銀が酸化し,抗菌防黴性が劣化する。また,リン
酸カルシウムの合成と同時に硝酸銀を加えて銀を担持さ
せたものも,抗菌防黴性が弱い。
【0016】本発明の製造方法において,上記複合セラ
ミックスにおけるリン酸カルシウム及び長石は,上記と
同様の成分,又は重量比であることが好ましい。また,
上記複合セラミックスには,上記と同様の重量比で,銀
を担持させることが好ましい。
【0017】また,上記抗菌防黴性セラミックスは,リ
ン酸カルシウム及び長石からなる複合セラミックスの表
面に銀を担持させた後,焼成して得ることもできる。そ
の製造方法としては,例えば,リン酸カルシウム及び長
石を混合し,次いで800〜1300℃で焼成して複合
セラミックスを作製し,次に,上記複合セラミックス
を,硝酸銀アンモニア溶液中に攪拌しながら加えて銀鏡
反応を行い,上記複合セラミックスの表面に銀を担持さ
せ,200℃〜1400℃で再度焼成して抗菌防黴性セ
ラミックスを作製し,その後,該抗菌防黴性セラミック
スを紙に含有させるというものである。
【0018】この場合において,複合セラミックスにお
けるリン酸カルシウム及び長石は,再度焼成しない場合
と同様の成分又は重量比であることが好ましい。また,
再度焼成しない場合と同様の重量比で銀を担持させた
後,焼成することが好ましい。これにより,抗菌防黴性
セラミックスの変色を防止することができ,抗菌防黴性
セラミックス本来の鮮やかな白色さを長期間維持するこ
とができる。
【0019】
【作用及び効果】本発明の抗菌防黴性紙においては,紙
に抗菌防黴性セラミックスを含有させている。そのた
め,抗菌防黴性セラミックスが,紙の表面だけでなく,
紙の繊維の間に充填された状態で,その内部にまで,充
分に均一に含まれる。それ故,抗菌防黴性セラミックス
が紙から脱落するおそれがない。このため,抗菌防黴性
セラミックスの抗菌防黴作用を長期間発現させることが
できる。
【0020】抗菌防黴性セラミックスは,銀を担持させ
た複合セラミックスである。この複合セラミックスは,
リン酸カルシウムと長石とを混合し加熱焼成した後,粉
砕したもので,この粒子は2相以上の複合セラミックス
になっている。この2相以上の複合セラミックスは,銀
を安定して保持できる良質の担体である。そのため,か
かる複合セラミックスに担持された銀は,脱落すること
がない。更に,銀の担持は,単に複合セラミックスと銀
とを混合するだけでなく,銀鏡反応という化学的手法に
より行なっている。そのため,銀は,複合セラミックス
の表面から脱落することがない。従って,銀を複合セラ
ミックスに担持させてなる抗菌防黴性セラミックスは,
優れた抗菌防黴性を長期間に渡って発揮することができ
る。
【0021】また,抗菌防黴性セラミックスは,リン酸
カルシウムを主成分とする複合セラミックスの表面に,
抗菌防黴作用に優れた銀を担持させている。そのため,
この抗菌防黴性セラミックスを含有させた抗菌防黴性紙
は,黴,雑菌及び各種病原菌の繁殖を防止することがで
きる。
【0022】更に,上記複合セラミックスには,長石が
含まれている。そのため,銀が複合セラミックスに強固
かつ均一に担持される。それ故,抗菌防黴性紙から銀が
溶出することがない。このため,抗菌防黴性紙の変質が
なく,毒性もない。紙素材本来の性質を維持することも
できる。従って,経時的変化もなく,長期間に渡って,
優れた抗菌性を安定して発揮することができる。
【0023】本発明の抗菌防黴性紙の製造方法において
は,紙素材に抗菌防黴性セラミックスを含有させてい
る。そのため,抗菌防黴性セラミックスは,紙素材と均
一に混ざり合う。それ故,上記のごとく,紙の表面だけ
でなく,その内部にまで抗菌防黴性セラミックスを均一
に含有した抗菌防黴性紙を作製することができる。
【0024】また,抗菌防黴性セラミックスは,上記の
銀鏡反応を行なうことにより,長石を含んだ上記複合セ
ラミックスの表面に銀を担持させている。複合セラミッ
クスの表面に,銀を強固,かつ均一に担持してなり,更
に上記の優れた性能を有する,抗菌防黴性紙を得ること
ができる。
【0025】更に,再焼成した抗菌防黴性セラミックス
を紙素材に含有させた抗菌防黴性紙は,上記複合セラミ
ックスに銀を担持させた後でこれを焼成したときには,
銀が複合セラミックスに焼き付けられた状態の抗菌防黴
性セラミックスとなる。それ故,この抗菌防黴性セラミ
ックスを使用した抗菌防黴性紙は,経時的に銀の溶出に
よる変色や抗菌防黴作用の低下がなく,長期間にわたっ
て優れた抗菌防黴性を得ることができる。
【0026】本発明によれば,長期間に渡って優れた抗
菌防黴作用を発揮することができる,抗菌防黴性紙及び
その製造方法を提供することができる。
【0027】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例にかかる抗菌防黴性紙は,紙素材に抗菌
防黴性セラミックスを含有させたものである。抗菌防黴
性セラミックスの含有量は,紙素材の乾燥重量100重
量部に対して,10重量部である。上記抗菌防黴性セラ
ミックスは,複合セラミックス100重量%に対して,
0.6重量%の銀を担持させたものである。上記複合セ
ラミックスは,リン酸3カルシウム65重量%と,灰長
石35重量%とからなる。上記紙素材としては,木質パ
ルプを用いている。
【0028】次に,上記抗菌防黴性紙の製造方法につい
て説明する。まず,リン酸3カルシウム65重量%と灰
長石35重量%と混合した後,1250℃で焼成し,ト
ロンメルで40時間粉砕する。これにより,平均粉末約
4μmの複合セラミックス粉末を調製する。
【0029】次に,ビーカーの中に,上記複合セラミッ
クス粉末10gを入れ,次いで,ホルマリン(ホルムア
ルデヒドの40%水溶液)を加え,更に,硝酸銀0.1
%溶液100mlとアンモニア1%溶液5mlとからな
る硝酸銀アンモニア溶液を入れる。そして,この溶液を
30分間攪拌し,銀鏡反応を行う。これにより,上記複
合セラミックスの表面に銀が強固にまた均一に担持され
る。その後,これを濾過,乾燥して,0.6重量%の銀
を担持した抗菌防黴性セラミックスを得る。
【0030】次に,一般の木質パルプ100重量部(乾
燥重量)に,上記抗菌防黴性セラミックス10重量部を
水で離解し,叩解したのち,常法により製紙して抗菌防
黴性紙を作製した。これにより,実施例1の抗菌防黴性
紙を得た。
【0031】実施例2 実施例2においては,和紙の原料であるコウゾ(楮)
に,実施例1と同様の抗菌防黴性セラミックスを含有さ
せた。抗菌防黴性セラミックスの含有量は,コウゾ繊維
の乾燥重量100重量部に対して,10重量部である。
次に,実施例2における抗菌防黴性紙の製造方法につい
て説明する。コウゾの靱皮繊維100重量部(乾燥重
量)に,実施例1と同様の抗菌防黴性セラミックス10
重量部を混合し,常法による抄法により抗菌防黴性紙を
作製した。これにより,実施例2の抗菌防黴性紙を得
た。
【0032】実施例3 実施例3においては,複合セラミックスに銀を担持させ
た後,再度焼成して得た抗菌防黴性セラミックスを用い
て,抗菌防黴性紙を作製した。複合セラミックスのリン
酸カルシウム及び長石の成分,重量比および製造方法
は,実施例1と同様である。また,実施例1と同様の重
量比及び方法で銀を担持させ,これを400℃で焼成
し,再焼成抗菌防黴性セラミックスを得た。上記再焼成
抗菌防黴性セラミックスを,木質パルプ100重量部
(乾燥重量)に10重量部混合し,常法により抗菌防黴
性紙を作製した。これにより,実施例3の抗菌防黴性紙
を得た。
【0033】実施例4 本例においては,抗菌性セラミックスの抗菌防黴性試験
を行った。試験を行うに当たり,上記実施例1,実施例
2及び実施例3で作製した抗菌防黴性紙を大きさ50m
m×50mmに切り出した。この紙片に,大腸菌,黄色
ブドウ球菌,黒こうじカビ,青カビ,落下カビの所定濃
度のけん濁液をそれぞれ塗布した。次に,細菌を塗布し
た場合は35℃で,黴を塗布した場合は25℃で,この
紙片を保存した。保存開始時,及び24時間後の生菌数
を測定した。
【0034】比較例1として,実施例1及び実施例2の
銀鏡反応と同様の方法により,水酸化アパタイト100
重量%に対して1重量%の銀を担持させた抗菌防黴性セ
ラミックスを作製し,これを木質パルプのみを用いて作
製した紙に混合,製紙し,抗菌防黴性紙を作製した。ま
た,比較例2として,抗菌防黴性セラミックスを添加し
ないで木質パルプのみを用いて紙を作製した。比較例1
および比較例2の紙についても上記と同様の測定を行な
った。その結果を,表1に示した。
【0035】同表より,実施例1,実施例2及び実施例
3の抗菌防黴性紙では,24時間保存後には僅か10未
満というごく微量の生菌数に著しく減少した。一方,比
較例1の紙では,僅かながら生菌数は減少したものの,
実施例1及び実施例2の紙と比べかすかな減少に留まっ
た。比較例2の紙では,保存前後で生菌数が殆ど変化し
なかった。このことから,本発明の抗菌防黴性紙は,優
れた抗菌防黴性を発揮することがわかる。なお,上記の
保存状態を3ヶ月間維持したところ,本発明にかかる抗
菌防黴性紙には,上記細菌及び黴がほとんど繁殖せず,
優れた抗菌防黴作用を維持した。
【0036】
【表1】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗菌防黴性セラミックスを含有してなる
    抗菌防黴性紙であって,上記抗菌防黴性セラミックス
    は,リン酸カルシウム及び長石からなる複合セラミック
    スの表面に,銀を担持させてなることを特徴とする抗菌
    防黴性紙。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記リン酸カルシウ
    ムは,リン酸3カルシウム,ピロリン酸カルシウム,及
    び水酸アパタイトのグループから選ばれた1種又は2種
    以上であることを特徴とする抗菌防黴性紙。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記長石は,
    カリ長石,ソーダ長石,灰長石,リチウム長石,バリウ
    ム長石,及びストロンチウム長石のグループから選ばれ
    た1種又は2種以上であることを特徴とする抗菌防黴性
    紙。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
    上記複合セラミックスは,リン酸カルシウム99〜1重
    量%と,長石1〜99重量%とからなることを特徴とす
    る抗菌防黴性紙。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記複合セラミックスは,該複合セラミックスに対して
    0.001〜10重量%の銀を担持させてなることを特
    徴とする抗菌防黴性紙。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項において,
    上記抗菌防黴性セラミックスは,紙素材の乾燥重量で1
    00重量部に対して,0.01〜30重量部含有されて
    いることを特徴とする抗菌防黴性紙。
  7. 【請求項7】 リン酸カルシウム及び長石を混合し,次
    いで800〜1300℃で焼成して複合セラミックスを
    作製し,上記複合セラミックスを,硝酸銀アンモニア溶
    液中に攪拌しながら加えて銀鏡反応を行ない,上記複合
    セラミックスの表面に銀を担持させて抗菌防黴性セラミ
    ックスを作製し,その後,該抗菌防黴性セラミックスを
    紙素材に含有させることを特徴とする抗菌防黴性紙の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において,上記リン酸カルシウ
    ムは,リン酸3カルシウム,ピロリン酸カルシウム,及
    び水酸アパタイトのグループから選ばれた1種又は2種
    以上であることを特徴とする抗菌防黴性紙の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8において,上記長石は,
    カリ長石,ソーダ長石,灰長石,リチウム長石,バリウ
    ム長石,及びストロンチウム長石のグループから選ばれ
    た1種又は2種以上であることを特徴とする抗菌防黴性
    紙の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0905289A2 (en) * 1997-09-30 1999-03-31 Kenji Nakamura Antibacterial cellulose fiber and production process thereof
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