JPH08100222A - 焼結鉱製造方法 - Google Patents

焼結鉱製造方法

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JPH08100222A
JPH08100222A JP28614794A JP28614794A JPH08100222A JP H08100222 A JPH08100222 A JP H08100222A JP 28614794 A JP28614794 A JP 28614794A JP 28614794 A JP28614794 A JP 28614794A JP H08100222 A JPH08100222 A JP H08100222A
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JP28614794A
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Takuya Kawaguchi
卓也 川口
Yozo Hosoya
陽三 細谷
Masami Fujimoto
政美 藤本
Tadahiro Inasumi
忠弘 稲角
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Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドワイトロイド式焼結機による焼結鉱製造方
法の生産率と成品歩留、焼結鉱品質を向上させる。 【構成】 点火部5から排鉱部までのストランドのう
ち、点火部5からのストランド長さが15%以上60%
以下の範囲6のみ酸素濃度が12vol%以上18vo
l%未満のガスを原料層7上面に供給し、吸引して焼結
する。点火部5からのストランド長さが15%未満の範
囲および60%超から100%までの範囲は、酸素濃度
が18vol%以上21vol%以下のガスを原料層7
上面に供給し、吸引して焼結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はドワイトロイド式焼結機
による焼結鉱製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】産業界では、通常ドワイトロイド式焼結
機が広く用いられている。この形式の焼結機では、点火
炉内で配合原料の表面層に点火し、下向きに吸気するこ
とにより原料層内の燃焼帯は漸次上層部から中層部、下
層部に移行してゆき、焼結ベッドの層厚が550mm前
後であれば、全焼結過程は30分程度で完了する。
【0003】焼結鉱製造に際して重要なことは、焼結鉱
の品質を維持して生産率を最大とし、燃料原単位と点火
燃料原単位は最小とすることである。従って、実操業で
は焼結鉱の品質を維持する範囲内で、燃料として添加す
るコークスや無煙炭等の量、点火時の燃料であるコーク
ス炉ガスや微粉炭等の量は少なくする方が良い。いたず
らに焼結原料への燃料の配合割合や点火燃料の量を下げ
ても良い結果は得られるものではなく、それらを大幅に
低下させると焼結鉱品質を悪化させたり、返鉱が多くな
ってむしろ燃料原単位や点火燃料原単位の悪化を引き起
こすことになる。
【0004】例えば特公昭61−295332号公報に
は、「ドワイトロイド式焼結機による焼結鉱の製造方法
において、パレット上の原料層上方から下方に向かって
吸引される空気に原料層上方でN2 ガス又はO2 濃度の
低い排ガスを添加することにより吸引空気中のO2 濃度
を低下せしめつつ焼結を行うことを特徴とする焼結鉱の
製造方法」が記載されている。同方法は還元粉化率(R
DI)と被還元率(RI)を簡易な手段で共に改善でき
る効果があると記載されている。しかし同公報では、点
火後から排鉱まで吸引空気中のO2 濃度を15%未満に
低下させて焼結すると、燃料として添加している粉コー
クスの燃焼速度が低下して生産率が大幅に低下するた
め、O2 濃度は15〜21%の範囲に調整することが好
ましいとされており、点火後から排鉱まで吸引空気中の
2 濃度を15%未満に低下させて焼結すると、燃料と
して添加している粉コークスの燃焼速度が低下して、生
産率が大幅に低下する問題がある。
【0005】また、特公昭54−130403号公報に
は、「ドワイトロイド式焼結機に於いて、焼結機風箱群
を1〜0.3対1の割合で前半部風箱群と後半部風箱群
とに分け、前半部風箱群より排出される排ガスを、後半
部風箱群上を蓋被するフードに焼結用吸引ガスの一部と
して供給し、このフード内に空気または酸素を流量調整
可能に送風または吸引せしめ、上記フード内焼結用吸引
ガスの酸素濃度をコントロールすることを特徴とする鉄
鉱石焼結鉱の製造方法」が記載されている。同方法はコ
ークス配合量の増加によらず、パレット上焼結鉱の上層
部および下層部の別なく一様に耐還元粉化性を向上する
ことができると記載されている。また排ガス量が従来の
焼結法に比して約30〜40%削減できるので、排ガス
処理に要する設備費および運転費が極めて安くなり、公
害対策上極めて有利となると記載されている。しかし、
同方法は焼結ベッド下層部の燃料として添加する粉コー
クスの燃焼速度を低下させることになるので、生産率が
低下したり成品歩留が低下する問題がある。
【0006】さらに、焼結鉱製造に際して生成するNO
xは有害なため、その生成量を一定値以下に抑えること
が必要である。従って、実操業では焼結鉱の品質を維持
できる範囲内で、燃料として添加するコークスや無煙炭
等の量、生産量等を調整している。
【0007】上記した焼結鉱製造方法の問題点を解決す
る方法として、例えば鉄と鋼vol.63,S26また
はvol.64,S484には、パレット上の原料層上
方から下方に向かって吸引される空気に原料層上方でN
2 ガスまたはO2 濃度の低い排ガスを添加することによ
り吸引空気中のO2 濃度を低下させながら焼結を行う焼
結鉱の製造方法が記載されており、同方法はNOx濃度
を低下させることができる効果があると記載されてい
る。しかし、点火後から排鉱まで吸引空気中のO2 濃度
を21%未満に低下させて焼結すると、生産率・強度が
大幅に低下する欠点があり、O2 濃度は16〜17%が
限界とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記点火後に低濃度の
酸素を吸引する焼結方法は、焼結鉱品質の中でも高炉操
業において重要な低温還元粉化率(耐還元粉化性)や被
還元率を生産率や燃料原単位を悪化させずに改善できる
とともに、NOx生成を抑制することができるが、燃料
である粉コークスの燃焼に必要な酸素吸引量が少ないこ
れらの方法では、高炉操業に必要な焼結鉱を効率よく安
定して生産するための生産率と成品歩留の向上を同時に
実現することはできない。そこで本発明は、生産率向上
と成品歩留向上、焼結鉱品質向上、NOx生成抑制を同
時に実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の焼結鉱製造方法
は、以下の〜の通りである。
【0010】 ドワイトロイド式焼結機で配合原料を
層状に装入し上面から点火して下方に吸引して焼結鉱を
製造する方法において、点火部から排鉱部までのストラ
ンドのうち、点火部からのストランド長さが15%未満
の範囲は酸素濃度が18vol%以上21vol%以下
のガスを、ストランド長さが15%以上60%以下の範
囲は酸素濃度が12vol%以上18vol%未満のガ
スを、ストランド長さが60%超から100%までの範
囲は酸素濃度が18vol%以上21vol%以下のガ
スを原料層上面に供給、吸引して焼結することを特徴と
する焼結鉱製造方法。
【0011】 ドワイトロイド式焼結機で配合原料を
層状に装入し上面から点火して下方に吸引して焼結鉱を
製造する方法において、点火部から排鉱部までのストラ
ンドのうち、点火部からのストランド長さが15%未満
の範囲は空気を、ストランド長さが15%以上60%以
下の範囲は空気にN2 もしくは不活性ガスを混合して酸
素濃度を12vol%以上18vol%未満に調節した
ガス、または酸素濃度が12vol%以上18vol%
未満の排ガスを、ストランド長さが60%超から100
%までの範囲は空気を原料層上面に供給、吸引して焼結
することを特徴とする焼結鉱製造方法。
【0012】 ドワイトロイド式焼結機で配合原料を
層状に装入し上面から点火して下方に吸引して焼結鉱を
製造する方法において、焼結機の排ガス中に含まれるN
Ox濃度を測定し、測定したNOx濃度が目標NOx濃
度を所定時間連続して上回った場合、点火部から排鉱部
までのストランドのうち、点火部からのストランド長さ
が15%未満の範囲は酸素濃度が18vol%以上21
vol%以下のガスを、ストランド長さが15%以上6
0%以下の範囲は酸素濃度が12vol%以上18vo
l%未満のガスを、ストランド長さが60%超から10
0%までの範囲は酸素濃度が18vol%以上21vo
l%以下のガスを原料層上面に供給、吸引して焼結する
ことを特徴とする焼結鉱製造方法。
【0013】 ドワイトロイド式焼結機で配合原料を
層状に装入し上面から点火して下方に吸引して焼結鉱を
製造する方法において、焼結機の排ガス中に含まれるN
Ox濃度を測定し、測定したNOx濃度が目標NOx濃
度を所定時間連続して上回った場合、点火部から排鉱部
までのストランドのうち、点火部からのストランド長さ
が15%未満の範囲は空気を、ストランド長さが15%
以上60%以下の範囲は空気にN2 もしくは不活性ガス
を混合して酸素濃度を12vol%以上18vol%未
満に調節したガス、または酸素濃度が12vol%以上
18vol%未満の排ガスを、ストランド長さが60%
超から100%までの範囲は空気を原料層上面に供給、
吸引して焼結することを特徴とする焼結鉱製造方法。
【0014】 Al23 を1.5wt%以上2.5
wt%以下含有する配合原料を装入して焼結することを
特徴とする前記〜のいずれかの焼結鉱製造方法。
【0015】なお、ここでガスとは、焼結排ガス、窒素
を主成分とする気体である。
【0016】
【作用】焼結鉱製造において生産率と成品歩留の向上を
同時に実現するには、焼結ベッド中層部の通気網構造を
改善して、粉コークスの燃焼性を向上させることが最も
重要である。本発明は、焼結ベッド中層部の通気網構造
を改善して、焼結鉱品質向上に加えて生産率向上と成品
歩留向上を同時にもたらす。
【0017】焼結ベッド中層部とは、全層厚を100%
として、表層から20%以上50%以下の部分をいう。
そして、その部分の粉コークスが燃焼して融液が生成、
凝固する焼結反応は、ストランド長さでいえば点火部か
ら15%の位置からほぼ開始し、60%の位置でほぼ完
了する。
【0018】焼結ベッド中層部のみを低酸素分圧で焼結
すると、図3に示すように、金属鉄と共存下の1300
℃以下のシリケート系融液(CaO−SiO2 −FeO
融液)は、図4に示す空気中での1300℃以下のシリ
ケート系融液より生成が容易になる。またコークス燃焼
速度がやや遅くなって熱伝達速度とマッチングし、その
結果層内最高温度が上昇するので、融液がより多く生成
される。そのため融液生成後に多くの気孔が中層部の通
気網として生成され、下層部の焼結反応時に効率よく酸
素を供給できるパイプを多く造ることになり、下層部で
は逆にコークス燃焼速度が向上するので生産率が向上す
る。中層部の焼成を低酸素分圧で行うため、層内最高温
度上昇で融液量が増えるため、従来法よりむしろ成品歩
留や冷間強度が改善される。また、中層部の焼成を低酸
素分圧で行うため、コークス中に含まれるNの酸化が抑
制され、層内最高温度上昇でコークスからのCO生成が
活発になりコークス中に含まれるNのNOx転換割合が
低下して、結果的にNOx生成が抑制される。焼結ベッ
ド中層部に吸引するガスの酸素濃度を12vol%以上
18vol%未満としたのは、酸素濃度が18vol%
未満になるとシリケート系融液の生成が活発になり始
め、12vol%未満になるとコークス燃焼速度が低下
する悪影響が顕著になるからである。
【0019】本発明は、点火部から排鉱部までのストラ
ンド長さを100%とした場合に、ストランド長さが1
5%以上60%以下の範囲に排ガス/空気/N2 の吹き
込みフードを設け、吸引するガスのO2 濃度を12%以
上18%未満にして焼結する方法である。ストランド長
さが15%未満および60%超の範囲は焼結ベッドの上
層部と下層部の反応に対応しているので、上層部や下層
部の焼結反応に低酸素濃度のガスを供給するのは生産性
に関してはマイナス効果しかない。そこで、酸素濃度が
18vol%以上のガス、望ましくは酸素濃度が21v
ol%の空気を吸引する。これにより、焼結鉱品質・生
産率・成品歩留を低下させることなく、NOx発生量低
減の効果を同時にもたらす。なお、供給する酸素濃度
は、循環する排ガスの採取位置やガス同士の混合比によ
って調整する。例えば、点火炉直後のO2 18%の排ガ
スと排鉱部側のO2 12%の排ガスを1:1で混合して
215%のガスにして供給する。
【0020】本発明法は下層部の焼結反応速度向上に良
い影響を与える。また、焼結鉱の配合原料中のAl2
3 濃度が1.5〜2.5wt%であれば、焼成後のAl
23 成分は1.7wt%以上2.8wt%以下とな
り、何も対策を取らないと焼結ベッド中層部の通気網形
成の悪化と下層部の粉コークス燃焼速度低下が顕著にな
るので、本発明法の効果がより大きくなる。
【0021】また、焼結鉱の配合原料中のAl2 3
焼結時の融液生成を抑制するため、焼結ベッド中の通気
網形成を阻害し粉コークスの燃焼が悪化するため、NO
x生成量が増加する。そこで、上記のように焼結ベッド
中層部へ供給するガス中の酸素濃度を低下させると、N
Ox生成量を低下させることができる。したがって、環
境規制値との関係によるが、配合原料中のAl2 3
度が高くなり、特に1.5〜2.5wt%の場合に本発
明の効果が大きくなる。
【0022】以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明
する。
【0023】図1、図2は本発明を実施する設備の概要
図で、配合原料1はサージホッパー2からドラムフィー
ダー3、原料装入装置を介してパレット4上に連続的に
供給され、パレット4内に層状に積層される。この間、
原料給鉱側のスプロケット8を回転させてパレット4を
所定の速度で移動させると共に、パレット4の下側に複
数個設けたウインドボックス9、メインダクト22、排
ガス集塵機10を経て吸引ブロワ−11により吸気して
煙突12より排気する。点火炉5でパレット上の積層原
料7の上面に点火し、積層原料7が排鉱部に達する間に
全層にわたって焼結反応を完了させるように速度制御さ
れた連続運転が実施される。そして、排ガス中のNOx
濃度は通常煙突の部分で排ガス分析装置23によって連
続的に測定される。
【0024】上記ドワイトロイド式焼結機において、点
火部から排鉱部までのストランド長さを100%とし、
ストランド長さが15%以上60%以下の範囲に排ガス
/空気/N2 の吹き込みフード6を設ける。NOx濃度
の目標値はその地域の環境規制度合いによって変わる
が、通常500Nm3 /Hr程度である。この目標値を
所定時間、これは焼結機の特性、環境規制の程度や排ガ
ス濃度の変動度合いによって変わるが、通常1時間程度
連続して上回った場合は、この吹き込みフード6に、焼
結機前半のウインドボックス9から排ガス集塵機13、
吸引ブロワー14を介して得られる排ガス、またはさら
に焼結機後半のウインドボックス9から導入管15によ
り流量調整弁16、排ガス集塵機17、吸引ブロワー1
8を介して得られる排ガスを導入する。また、空気にN
2 を混合したガスを導入管19、流量調整弁20より吹
き込みフード6に供給することも可能である。さらに図
2に示すように、メインダクト22から煙突12に排気
する排ガスを吹き込みフード6に供給することも可能で
ある。また、図2に示す点火炉5後の熱風吹き込みフー
ド21に焼結機後半の酸素濃度18vol%以上21v
ol%以下の通常200℃程度の高温排ガスを供給すれ
ば、焼結ベッド上層部の熱レベルが改善され、成品歩留
をさらに向上したうえでNOx生成を抑制できる。
【0025】
【実施例】本発明の実施例を説明する。
【0026】表1に使用した配合原料の配合割合を示
す。配合原料は種々の鉄鉱石および石灰石、生石灰、蛇
紋岩、スケール等の雑原料を、焼結鉱中のSiO2
5.8%、Al23 が1.75%または1.95%、
塩基度が1.7になるように配合した。鉄鉱石類と副原
料からなる新原料の合計を100%として、返鉱配合率
は15%一定、コークス配合率は3.8%一定とした。
【0027】
【表1】
【0028】本実施例はドワイトロイド式焼結機におい
て焼成し、配合原料に返鉱、粉コークスを配合後、添加
水を添加してミキサーで混合、造粒し、鍋に配合原料を
装入した後点火し、吸引ガスの酸素濃度を変化させ、層
厚600mm、負圧1000mmAq一定とした。比較
例1、2はそれぞれ配合原料A、Bを用い、点火時間は
1.5分間で点火後は空気を吸引して焼結した。実施例
1は配合原料Aを用い、点火時間は1.5分間で点火後
は空気を吸引し、焼結ベッド表層から150mm(焼結
スタンド長さ20%)の位置に挿入した熱電対が最高温
度を示した時にO2 14%のガスを吸引し、表層から3
00mm(焼結スタンド長さ50%)の位置に挿入した
熱電対が最高温度を示した時に空気の吸引に切替え焼結
した。実施例2は配合原料Aを用い、点火時間は1.5
分間で点火後にO2 18%のガスを吸引し、焼結ベッド
表層から150mm(焼結スタンド長さ20%)の位置
に挿入した熱電対が最高温度を示した時にO2 14%の
ガスを吸引し、表層から300mm(焼結スタンド長さ
50%)の位置に挿入した熱電対が最高温度を示した時
にO2 18%のガスの吸引に切替え焼結した。比較例2
と実施例3は高Al23 鉱石のローブリバー粉鉱の配
合比を増加させた配合原料Bを用い、焼成後の焼結鉱A
23 が1.95%になるようにして焼結した。実施
例3は、実施例1と同じ要領でガスと空気の吸引を変化
させて実施した。
【0029】なお、焼結ベッド中層部の焼結時に吸引す
るガス中のO2 濃度を変化させる試験を事前に実施した
が、O2 18%未満まで低下させると歩留向上の効果が
顕著になり、O2 12%未満になると生産率の低下が大
きくなった。また、ガスの吸引時間帯についても事前に
種々変化させる試験を実施した。その結果、焼結ベッド
層厚600mmにおいて、点火前の表層位置から90m
m下(焼結スタンド長さ15%より前)までのガス吸引
は上層部の歩留が低下する悪影響が見られた。また、表
層から360mm超(焼結スタンド長さ60%超)まで
ガスを吸引すると生産率の低下が顕在化した。また、い
ずれの場合でもNOx生成量は低下した。したがって、
点火部から排鉱部までのストランド長さを100%と
し、O2 12〜18%のガスをストランド長さ15%以
上60%以下の範囲に吸引するのがよい。目標NOx排
出量を0.30Nm3 /t−s(この焼結機の場合、排
ガス濃度で18ppm)とし、連続して1時間その濃度
を超えた場合本発明を実施すれば、NOxの生成量を低
下させることができる。
【0030】図5に比較例1、2と実施例1、2、3で
得られた鍋試験の生産率、焼結時間、成品歩留、冷間強
度(SI)、低温還元粉化指数(RDI)、被還元率
(JISRI)、NOx排出量原単位を示す。
【0031】実施例では比較例に対して成品歩留が大幅
に向上し、焼結時間は少し延長になるが生産率は横這い
かやや向上し、SIとRDI、JISRIが改善され、
NOx排出量原単位も低下することが分かった。焼結鉱
のAl23 が増加しても、実施例では成品歩留りや焼
結鉱品質は悪化せず、NOx原単位も低下した。また、
実施例では焼結ベッド中、下層部のヒートパターンの最
高温度が上昇し、1000℃以上の温度幅が狭くなる傾
向を得た。これが、生産率と成品歩留を同時に改善した
理由と考えられる。
【0032】
【発明の効果】本発明は生産率向上と成品歩留向上、焼
結鉱品質向上、NOx排出量原単位低減などの並立し難
い改善効果を同時にもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための装置の例を示す図であ
る。
【図2】本発明を実施するための装置の例を示す図であ
る。
【図3】金属鉄と共存下のCaO−FeO−SiO2
の3元系状態図である。
【図4】空気中のCaO−Fe23 −SiO2 系の3
元系状態図である。
【図5】実施例の生産率、焼結時間、成品歩留、冷間強
度(SI)、低温還元粉化指数(RDI)、被還元率
(JISRI)、NOx排出量原単位を示す図である。
【符号の説明】
1 配合原料 2 サージホッパー 3 ドラムフィーダー 4 パレット 5 点火炉 6 吹き込みフード 7 積層原料 8 スプロケット 9 ウインドボックス 10 排ガス集塵機 11 吸引ブロワー 12 煙突 13 排ガス集塵機 14 吸引ブロワー 15 導入管 16 流量調整弁 17 排ガス集塵機 18 吸引ブロワー 19 導入管 20 流量調整弁 21 熱風吹き込みフード 22 メインダクト 23 排ガス分析装置
フロントページの続き (72)発明者 稲角 忠弘 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドワイトロイド式焼結機で配合原料を層
    状に装入し上面から点火して下方に吸引して焼結鉱を製
    造する方法において、点火部から排鉱部までのストラン
    ドのうち、点火部からのストランド長さが15%未満の
    範囲は酸素濃度が18vol%以上21vol%以下の
    ガスを、ストランド長さが15%以上60%以下の範囲
    は酸素濃度が12vol%以上18vol%未満のガス
    を、ストランド長さが60%超から100%までの範囲
    は酸素濃度が18vol%以上21vol%以下のガス
    を原料層上面に供給、吸引して焼結することを特徴とす
    る焼結鉱製造方法。
  2. 【請求項2】 ドワイトロイド式焼結機で配合原料を層
    状に装入し上面から点火して下方に吸引して焼結鉱を製
    造する方法において、点火部から排鉱部までのストラン
    ドのうち、点火部からのストランド長さが15%未満の
    範囲は空気を、ストランド長さが15%以上60%以下
    の範囲は空気にN2 もしくは不活性ガスを混合して酸素
    濃度を12vol%以上18vol%未満に調節したガ
    ス、または酸素濃度が12vol%以上18vol%未
    満の排ガスを、ストランド長さが60%超から100%
    までの範囲は空気を原料層上面に供給、吸引して焼結す
    ることを特徴とする焼結鉱製造方法。
  3. 【請求項3】 ドワイトロイド式焼結機で配合原料を層
    状に装入し上面から点火して下方に吸引して焼結鉱を製
    造する方法において、焼結機の排ガス中に含まれるNO
    x濃度を測定し、測定したNOx濃度が目標NOx濃度
    を所定時間連続して上回った場合、点火部から排鉱部ま
    でのストランドのうち、点火部からのストランド長さが
    15%未満の範囲は酸素濃度が18vol%以上21v
    ol%以下のガスを、ストランド長さが15%以上60
    %以下の範囲は酸素濃度が12vol%以上18vol
    %未満のガスを、ストランド長さが60%超から100
    %までの範囲は酸素濃度が18vol%以上21vol
    %以下のガスを原料層上面に供給、吸引して焼結するこ
    とを特徴とする焼結鉱製造方法。
  4. 【請求項4】 ドワイトロイド式焼結機で配合原料を層
    状に装入し上面から点火して下方に吸引して焼結鉱を製
    造する方法において、焼結機の排ガス中に含まれるNO
    x濃度を測定し、測定したNOx濃度が目標NOx濃度
    を所定時間連続して上回った場合、点火部から排鉱部ま
    でのストランドのうち、点火部からのストランド長さが
    15%未満の範囲は空気を、ストランド長さが15%以
    上60%以下の範囲は空気にN2 もしくは不活性ガスを
    混合して酸素濃度を12vol%以上18vol%未満
    に調節したガス、または酸素濃度が12vol%以上1
    8vol%未満の排ガスを、ストランド長さが60%超
    から100%までの範囲は空気を原料層上面に供給、吸
    引して焼結することを特徴とする焼結鉱製造方法。
  5. 【請求項5】 Al23 を1.5wt%以上2.5w
    t%以下含有する配合原料を装入して焼結することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか記載の焼結鉱製造方
    法。
JP28614794A 1994-08-03 1994-10-27 焼結鉱製造方法 Withdrawn JPH08100222A (ja)

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