JP2789994B2 - 2段点火式焼結鉱製造方法 - Google Patents

2段点火式焼結鉱製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、粉鉄鉱石などの所定
原料を配合した焼結原料を2段点火式で焼結する焼結鉱
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製鉄用の鉄鉱石のうち粉状鉄鉱石は焼結
により塊成化してから高炉に装入されている。一般に、
このような粉状鉄鉱石などの製鉄原料にコークス、石灰
石などを配合した焼結用の原料(焼結配合原料)の塊成
化法としてD・L型(ドワイトロイド型)焼結機が用い
られてきた。
【0003】上記のD・L型焼結機を用いる焼結では、
図1に示すように、焼結ストランド1の回りに周回する
多数のパレット2上に、床敷ホッパー3、配合原料サー
ジホッパー4からそれぞれ床敷鉱、配合原料を順次充填
する。つぎに点火炉5を通過する過程で充填層表面に点
火し、パレット移動域の下に配設された風箱6からブロ
ワー7で吸引することによって充填層上方から下方に空
気を流通させ、パレット2が排鉱端(装置の右端)に向
かう間に原料の焼結を上方から下方に向けて進行させ
る。そして排鉱端直前で焼結を完了させ、塊成化した焼
結鉱を製造する。
【0004】図2は、充填層内における焼結の進行状況
を模式的に示す図で、符号8は原料帯を、符号8′は乾
燥帯を示し、斜線部分は焼結反応帯9を、さらに焼結反
応帯上に位置する符号10は焼結完了帯をそれぞれ示して
いる。
【0005】焼結配合原料には燃料として粉コークスま
たは無煙炭が予め配合されており、図1に示すように、
点火炉5で点火後、上方からO2濃度21%の空気を通気せ
しめて粉コークスを燃焼させ、これにより鉱石の溶融焼
結を行っている。焼結排ガスは風箱6を通して排気され
るが、このときの排ガス中のO2濃度は11%程度で水蒸気
は10%程度である。このO2濃度レベルのガスは、まだコ
ークスを燃焼させるだけの酸化力を保持しているからこ
れを有効に再利用するのが望ましい。
【0006】かかる排ガス再利用技術の一つとして、例
えば「鉄と鋼」Vol.69、No.4、72頁に開示されるよう
な、排ガスの焼結工程への循環技術が実施されている。
これは焼結工程後半の排ガスを抽気し、これを再度原料
表面に吹き付けて燃焼用ガスとして再利用を図るもの
で、大気中へ放散されるガス量の低減、窒素酸化物の低
減さらに排熱回収量の増加等に効果がある。しかし、焼
結層内で起こるコークス燃焼および焼結反応自体は、図
2に示す従来の焼結法と同様であり、このため焼結進行
速度増加による生産性向上効果は期待できない。
【0007】排ガスを再利用して焼結反応を促進し、か
つ焼結進行速度を速めるためには原料層内で焼結反応を
同時に多発的に進行させる必要がある。これを具体的に
実現した方法として特開昭47−26304 号公報に2段点火
式焼結法が開示されている。
【0008】図3は、2段点火式の場合の焼結進行状況
を模式的に示す図である。同図の符号は図2のそれと同
じである。この方法は、原料供給装置および点火炉をパ
レット進行方向に位置をずらして複数個設け、段階的に
各充填層の表面に順次点火して、焼結反応を進行させる
ものである。この操作により、上段充填層を通過した高
温の排ガスは再び下段充填層で燃焼用に利用されること
になる。この場合、上段と下段の充填層で同時に焼結反
応が進行するため、焼結所要時間が大幅に短縮され、生
産性向上が達成できる。
【0009】しかし、この2段点火式焼結法の焼結過程
においては、上段充填層から下段充填層に流入するガス
のO2濃度が低いため、下段充填層に配合された粉コーク
スは完全燃焼の状態を維持しにくく、燃焼発熱量が低減
することとなる。さらに上段充填層から下段充填層に流
入するガスの温度は 100℃以下であるため、下段充填層
の予熱効果も期待できない。このため、下段充填層内の
温度が低下し、十分な溶融焼結化が達成できず、焼結ケ
ーキ(成品焼結鉱)の強度が十分に高くならず、これが
2段点火式焼結法の欠点となっている。
【0010】このような2段点火式焼結法の欠点をなく
する手段として、特開昭62−107033号公報では、上層部
原料中の結合水を除く含水分比率を 4.0〜7.0 重量%に
規定する方法、特開昭62−109932号公報では、全原料層
厚さを 700mm以上とする方法、特開昭62−107032号公報
では、粉コークス配合比率を 2.0〜3.5 重量%にする方
法が開示されている。このような適正操業条件の選択や
配合原料の選択によって成品焼結鉱の強度向上が図られ
ている。しかしながら、その効果は未だ十分でなく、さ
らに一層の成品歩留と焼結鉱品質の向上が望まれてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、2段
点火式焼結法は従来の1段焼結法に較べ生産性の面では
優れているが、下段部の焼結ケーキの結合強度が弱いた
め、成品強度が低く、成品歩留も低くなって実用面で問
題があった。
【0012】本発明の目的は、2段点火式焼結法におい
て固体燃料の燃焼性悪化に起因して焼結過程で溶融不良
が生ずる下段充填層の配合原料の溶融同化性を高めるこ
とにより、高強度燃焼鉱を高歩留で製造する方法を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の焼結鉱
製造方法を要旨とする。
【0014】パレット上に装入する焼結配合原料を上下
2段に分けて層状に充填し、上段および下段の充填層に
個別に点火し、各充填層ごとに焼結反応を進行させる2
段点火式焼結法において、少なくとも下段に充填する焼
結配合原料中にSiO2成分が8重量%以上で CaO成分が30
重量%以上の組成を有する製鋼スラグを 4.0重量%以上
配合し、かつ焼結配合原料中の固体燃料比率を 2.0〜3.
0 重量%とすることを特徴とする2段点火式焼結鉱製造
方法。
【0015】本発明方法において、配合原料の製鋼スラ
グとしては、上記組成を有する転炉スラグ、電気炉スラ
グ等であり、望ましくは冷却後5mm以下に粉砕したもの
が用いられる。なお、溶融製鋼スラグ中に蛇紋岩や鉄鉱
石と硅石を投入し、冷却後混合して破砕処理を行い、Ca
O およびSiO2の含有量を調整した改質製鋼スラグを用い
てもよい。
【0016】2段点火式焼結法およびその操業条件はす
でに公知のものであり、特に制約はないが、上段および
下段の充填層の厚さは等しくするか、若干下段を厚くす
るのが望ましい。
【0017】前述のように、溶融不良が発生して強度の
低い焼結鉱成品になるのは下段のものである。従って、
配合原料製鋼スラグの CaOおよびSiO2成分量と配合比率
および固体燃料配合比率を上記のように特定するのは、
下段に充填する配合原料だけにして、上段に充填する原
料は従来と同じ配合(例えば、自溶性焼結鉱の CaO源と
して石灰石だけを使用し、石灰石配合比率は6〜10重量
%程度、固体燃料比率は 2.0〜3.5 重量%程度)にして
もよい。
【0018】
【作用】前述のように、2段点火式焼結法は点火を2ヶ
所で行い、焼結反応を上下2段で進行させるので、生産
性に関しては優れている反面、成品焼結鉱の強度低下が
問題点であった。本発明は、かかる問題点の解消を課題
として行った検討によって得られた下記の知見に基づく
ものである。
【0019】一般に従来の1段点火式焼結法の充填層あ
るいは2段点火式焼結法の上段においては、充填層に空
気を通気させながら固体燃料を燃焼させて、配合原料を
昇温させる。このとき配合原料中の石灰石(CaCO3) が熱
分解して溶剤成分である CaOとなり、これと原料鉄鉱石
の主成分である Fe2O3とが反応して CaO・Fe2O3 を主体
とした鉱物ボンドを形成し焼結鉱に塊成化される。
【0020】一方、2段点火式焼結法の下段充填層の焼
結過程においては、上段充填層の酸素濃度の低い排ガス
を通気させながら固体燃料を燃焼させて、配合原料を昇
温させる。この酸素濃度が低い通気条件では、焼結反応
帯の還元雰囲気が強まり鉄鉱石中の Fe2O3が FeOに還元
されるので、 CaO・Fe2O3 を主体とした鉱物ボンドの形
成が悪くなり、焼結ケーキの強度が上がらず、歩留の低
下を招く。
【0021】これに対し本発明方法では、後述する実施
例に示すように、SiO2成分が8重量%以上で、かつ CaO
成分が30重量%以上の組成を有する製鋼スラグを溶剤と
して使用するので、下段充填層で還元生成したFeO は C
aO−SiO2系スラグと溶融同化して FeO−SiO2−CaO 系の
強いスラグボンドが形成される。この焼結スラグボンド
の強化によって焼結ケーキの強度が上がり、焼結鉱成品
の歩留が向上する。
【0022】ここで、上記の組成を有する製鋼スラグの
配合比率を 4.0重量%以上と規定したのは、後述する実
施例に示すように、この値以上とすることによって改善
効果が顕著になるからである。
【0023】焼結原料中には、前記のように無煙炭粉や
コークス粉のような固体燃料が配合される。本発明方法
は、その配合量を 2.0〜3.0 重量%の範囲とすることも
特徴の一つとする。この固体燃料比率が 3.0重量%を超
えると、下層に供給されるO2比率が低い燃焼用ガスでは
固体燃料の完全燃焼が困難になり、未燃のまま残る燃料
が増加し、焼結鉱成品の強度低下を招く。
【0024】一方、固体燃料比率が 2.0重量%未満であ
ると、溶融熱発生が不十分になるとともに、鉄鉱石中の
Fe2O3 が FeOに還元される作用が弱まり FeO−SiO2−Ca
O 系のスラグボンド形成が抑制されるので、焼結結合強
度の改善効果が得られない。
【0025】従って、焼結配合原料中の固体燃料比率は
2.0〜3.0 重量%が適当である。
【0026】次に、本発明を実施例によってさらに説明
する。
【0027】
【実施例】鍋焼成装置を用いて2段点火式焼結実験を行
い、焼結鉱の5mm篩上成品歩留および焼結鉱の冷間強度
(T.I.…タンブラー指数…%) を調査した。
【0028】表1の (1)、(2) および(3) 、表2ならび
に表3に焼結原料配合条件を示し、表1の(1) 、(2) お
よび(3) に使用した製鋼スラグの成分組成を併記した。
【0029】焼結配合原料中の溶剤 CaO源となる石灰石
と製鋼スラグの配合比率は、製鋼スラグ中の CaO含有量
に応じて、成品換算 CaO濃度が一定(5.5重量%) となる
条件で変更した。
【0030】実施例1および比較例1は、表1(1) に示
すように、製鋼スラグとして CaO含有量が47〜51重量%
の転炉スラグを用い、SiO2含有量は実施例1(No.1〜
5) では8重量%以上、比較例1(No.31,32) では8重
量%以下である。
【0031】実施例2および比較例2は、表1(2) に示
すように、 CaO含有量が30〜36重量%に調整された改質
転炉スラグを用い、SiO2含有量は実施例2(No.6〜10)
では8重量%以上に、比較例2(No.33,34) では8重量
%以下に調整した。比較例3および比較例4は、表1
(3) に示すように、 CaO含有量が15〜18重量%に調整さ
れた改質転炉スラグを用い、SiO2含有量は比較例3(No.
35〜39) では8重量%以上に、比較例4(No.40,41) で
は8重量%以下に調整した。なお、上記の実施例および
比較例のスラグは粒径5mm以下のものを用い、その配合
比率は5重量%、粉コークス配合比率は 2.5重量%の一
定とした。
【0032】表2に示す実施例3および比較例5は、前
記表1(2) のNo.10 に示す組成(CaO:32 重量%、SiO2:8
重量%) の改質転炉スラグを用い、スラグ配合比率は表
2に示すように、実施例3(No.11〜17) では4重量%以
上に、比較例5(No.42〜44)では4重量%以下に調整し
た。
【0033】同じく表2に示す実施例4および比較例6
は、前記表1(1) の No.5に示す組成 (CaO:50重量%、
SiO2:8重量%) の転炉スラグを用い、スラグ配合比率は
表2に示すように、実施例4(No.18〜24) では4重量%
以上に、比較例6では4重量%以下に調整した。なお、
この場合も実施例、比較例とも粉コークス配合比率は2.
5 重量%の一定とした。
【0034】表3に示す実施例5および比較例7では、
前記表1(2) の No.10に示す組成 (CaO:32重量%、Si
O2:8重量%) の改質転炉スラグを用い、粉コークス配合
比率は、表3に示すように、実施例5(No.25〜27) では
2.0〜3.0 重量%に、比較例7の No.48では 1.5重量%
に、また、 No.49では 3.5重量%に調整した。
【0035】同じく表3の実施例6および比較例8は、
前記表1(1) の No.5に示す組成 (CaO:50重量%、Si
O2:8重量%) の転炉スラグを用い、粉コークス配合比率
は表3に示すように、実施例6(No.28〜29) では 2.0〜
3.0 重量%に、比較例8の No.50では 1.5重量%に、ま
た、 No.51では 3.5重量%に調整した。なお、上記実施
例および比較例のスラグは粒径5mm以下のものを用い、
その配合比率は5重量%一定とした。
【0036】上述の実施例および比較例のいずれにおい
ても、下段充填用原料も上段充填用原料も同じ配合とし
た。
【0037】
【表1(1)】
【0038】
【表1(2)】
【0039】
【表1(3)】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】上述のように調整された焼結配合原料に原
料含水分率(結合水は除く)が 6.0重量%になるように
水分を添加し、直径 600 mm 、長さ 800 mm の円筒ドラ
ムミキサーを用いて4分間転動させ造粒処理を行った。
【0043】図4は、使用した鍋焼成装置と、試験の態
様を示す概略断面図で、(a) 図は下段充填層の点火状
態、(b) 図は上段充填層形成後の点火状態を示す。図
中、符号11は鍋焼成装置本体を示し、これは内径 300mm
の円筒状になっており、底部に間隔をおいた格子からな
るグレート板12が設けられ、その下部に風箱13があり、
図示しない排風機により吸引するようになっている。点
火はパレット上に装置したCガス (コークス炉ガス) 燃
焼バーナー14により行う。
【0044】この鍋焼成装置を用い、グレート板12上に
厚み10mmの床敷鉱15を敷きその上に層高 300mm相当分の
原料を装入して、下段充填層16Aを形成し、その表面に
点火した。点火完了直後さらにまた層高 300mm相当分の
原料を装入して、上段充填層16Bを形成し、その表面に
再度点火を行い、大気吸引を継続しながら焼結を行っ
た。
【0045】図5は、配合原料スラグの CaOおよびSiO2
含有量と、焼結鉱成品の強度(T.I.)および成品歩留との
関係を示す図である。なお、焼結鉱成品の品質調査は、
上段、下段の焼結鉱を区別せず、これらを混合破砕した
もので調査した。図中の No.は表1の試験 No.であり、
記号●印、○印、×印は、それぞれ CaO含有量が47〜51
重量%、30〜36重量%、15〜18重量%のデータを示す。
【0046】図示のとおり、配合原料スラグの CaO含有
量が30重量%以上で、SiO2含有量が8重量%以上の実施
例1(No.1〜5) 、実施例2(No.6〜10) では、SiO2
有量が8重量%以下の比較例1(No.31, 32) 、比較例2
(No.33, 34) に較べて、 FeO−SiO2−CaO 系のスラグボ
ンドの形成が促進され、成品の冷間強度および歩留が改
善されている。また、 CaO含有量が30重量%以下の比較
例3(No.35〜39) 、比較例4(No.40, 41) では、SiO2
有量8重量%以上で成品の冷間強度および歩留は若干高
くなるが、実施例1および実施例2のような改善効果は
得られなかった。
【0047】なお、このような鍋焼成装置を用いる試験
で得られる焼結鉱の冷間強度(T.I.)が約50%以上であれ
ば、通常、実際の焼結装置で高炉の安定操業に支障のな
い焼結鉱が得られる。
【0048】図6は、配合原料スラグの配合比率が異な
る実施例と比較例の焼結成品強度および歩留を対比して
示す図である。図中の No.は表2の試験No. であり、記
号○印はCaO 30重量%、SiO28重量%の改質転炉スラグ
(表1(2) 中の実施例2No.10のスラグ) を、●印はCaO
50重量%、SiO28重量%の転炉スラグ (表1(1) 中の
実施例1 No.5のスラグ) を用いた場合を示す。
【0049】図示のとおり、CaO 30重量%以上で、かつ
SiO28重量%以上を含有する製鋼スラグであっても、そ
の配合比率が4重量%未満の比較例5(No.42〜44) と比
較例6(No.45〜47) では、成品の冷間強度および歩留の
改善効果は得られていない。
【0050】一方、実施例3(No.11〜17) および実施例
4(No.18〜24) では、配合原料スラグの配合比率を4重
量%以上とすることにより FeO−SiO2−CaO 系のスラグ
ボンドの形成が増加し、成品の冷間強度および歩留の改
善効果が得られている。
【0051】図7は焼結配合原料の粉コークス比率が異
なる実施例と比較例の焼結成品強度を対比して示す図で
ある。図中の No.は表3の試験No. であり、記号○印は
CaO30重量%、SiO28重量%の改質転炉スラグ (表1(2)
中の実施例2の No.10のスラグ) を、●印はCaO 50重
量%、SiO28重量%の転炉スラグ (表1(1) 中の実施例
1の No.5のスラグ) を用いた場合を示す。
【0052】図示のとおり、CaO 30重量%以上で、かつ
SiO28重量%以上を含有する製鋼スラグを4重量%以上
配合しても、粉コークス配合比率が 2.0重量%以下の比
較例7(No.48) 、比較例8(No.50) および 3.0重量%以
上の比較例7(No.49) ならびに比較例8(No.51) では、
成品の冷間強度および歩留の改善効果が得られていな
い。従って、粉コークスの適正配合比率は 2.0〜3.0 重
量% (実施例5の No.25〜27、実施例6のNo.28 〜30)
である。
【0053】
【発明の効果】本発明方法によれば、2段点火式焼結法
の焼成時に、固体燃料の燃焼悪化に起因して溶融不良が
生じる下段原料充填層中で、 FeO−SiO2−CaO 系のスラ
グボンドの形成を促進することができる。従って、下段
の焼結成品の強度が向上し、高強度焼結鉱を高い歩留で
製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】D・L型焼結機の概要を説明する図である。
【図2】1段点火式焼結法における焼結進行状況の説明
図である。
【図3】2段点火式焼結法における焼結進行状況の説明
図である。
【図4】実施例で用いた鍋焼成装置と試験方法を説明す
る概略断面図で、(a)図は下段充填層の点火状態、
(b)図は上段充填層形成後の点火状態を示す図であ
る。
【図5】配合した製鋼スラグの CaOおよびSiO2含有量と
焼結鉱成品の強度および歩留との関係を示す図である。
【図6】製鋼スラグの配合比率と焼結鉱成品の強度およ
び歩留との関係を示す図である。
【図7】焼結配合原料中の粉コークス配合比率と焼結鉱
成品の強度および歩留との関係を示す図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パレット上に装入する焼結配合原料を上下
    2段に分けて層状に充填し、上段および下段の充填層に
    個別に点火し、各充填層ごとに焼結反応を進行させる2
    段点火式焼結法において、少なくとも下段に充填する焼
    結配合原料中に、SiO2成分が8重量%以上で CaO成分が
    30重量%以上の組成を有する製鋼スラグを 4.0重量%以
    上配合し、かつ焼結配合原料中の固体燃料配合比率を
    2.0〜3.0 重量%とすることを特徴とする2段点火式焼
    結鉱製造方法。
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