JPH05339654A - 焼結鉱原料の前処理法および製鉄用焼結鉱原料 - Google Patents
焼結鉱原料の前処理法および製鉄用焼結鉱原料Info
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- JPH05339654A JPH05339654A JP17482892A JP17482892A JPH05339654A JP H05339654 A JPH05339654 A JP H05339654A JP 17482892 A JP17482892 A JP 17482892A JP 17482892 A JP17482892 A JP 17482892A JP H05339654 A JPH05339654 A JP H05339654A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ゲーサイト系鉱石の様に結晶水を多量含有す
る鉄鉱石を原料として、高炉操業などに適した高強度の
焼結鉱を生産性良く得るための前処理法および製鉄用焼
結鉱原料を提供すること。 【構成】 結晶水含量の高い鉄鉱石を予め300〜12
00℃の温度で加熱処理することによって結晶水を低減
させ、焼結時における結晶水の分解・放出に消費される
熱量を少なくし、それにより焼結に消費される熱量の実
質的増大を図る。
る鉄鉱石を原料として、高炉操業などに適した高強度の
焼結鉱を生産性良く得るための前処理法および製鉄用焼
結鉱原料を提供すること。 【構成】 結晶水含量の高い鉄鉱石を予め300〜12
00℃の温度で加熱処理することによって結晶水を低減
させ、焼結時における結晶水の分解・放出に消費される
熱量を少なくし、それにより焼結に消費される熱量の実
質的増大を図る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゲーサイト系鉱石の如
く結晶水含有量の高い鉄鉱石(以下、高結晶水鉱石とい
う)を原料として、高炉操業等に適した焼結鉱を得るた
めの前処理法および製鉄用焼結鉱原料に関するものであ
る。
く結晶水含有量の高い鉄鉱石(以下、高結晶水鉱石とい
う)を原料として、高炉操業等に適した焼結鉱を得るた
めの前処理法および製鉄用焼結鉱原料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高炉原料として用いられる焼結鉱は、一
般に次の様な方法で製造されている。まず10mm程度以
下の粉鉱石に石灰石などのCaO含有副原料、珪石、蛇
紋岩などのSiO2 含有副原料およびコークスなどの固
体燃料を混合し、これに適量の水分を加えて造粒する。
この造粒物をドワイトロイド式焼結機のパレット上に適
当な厚さとなる様に供給して表層部の固体燃料に着火
し、着火後は下方に向けて空気を吸引しながら固体燃料
を燃焼させ、その燃焼熱により配合原料を焼結させて燃
焼ケーキとし、この焼結ケーキを破砕した後粒度調整
し、粒径3mm程度以上の焼結鉱を得る。
般に次の様な方法で製造されている。まず10mm程度以
下の粉鉱石に石灰石などのCaO含有副原料、珪石、蛇
紋岩などのSiO2 含有副原料およびコークスなどの固
体燃料を混合し、これに適量の水分を加えて造粒する。
この造粒物をドワイトロイド式焼結機のパレット上に適
当な厚さとなる様に供給して表層部の固体燃料に着火
し、着火後は下方に向けて空気を吸引しながら固体燃料
を燃焼させ、その燃焼熱により配合原料を焼結させて燃
焼ケーキとし、この焼結ケーキを破砕した後粒度調整
し、粒径3mm程度以上の焼結鉱を得る。
【0003】ところで製鉄原料として使用される焼結鉱
の品質は、例えば高炉操業時における荷下り状況の安定
性や通気性、還元効率等に重要な影響を与えるので、焼
結鉱の強度、被還元性、耐還元粉化性などは厳しく管理
されている。また焼結鉱の製造コストを下げるため、製
品の歩留および生産性も重要な管理項目となっている。
の品質は、例えば高炉操業時における荷下り状況の安定
性や通気性、還元効率等に重要な影響を与えるので、焼
結鉱の強度、被還元性、耐還元粉化性などは厳しく管理
されている。また焼結鉱の製造コストを下げるため、製
品の歩留および生産性も重要な管理項目となっている。
【0004】焼結鉱の原料としては主に赤鉄鉱(Fe2
O3 :ヘマタイト)や磁鉄鉱(Fe3 O4 :マグネタイ
ト)などが使用されてきた。しかし近年、良質鉱石の産
出量が減少するにつれて、ゲーサイト(Fe2 O3 ・H
2 O)を多量含有する褐鉄鉱系鉱石の使用量が次第に増
加する傾向にある。この鉱石は、多量(通常4重量%程
度以上)の結晶水を含んでいるのが特徴であり、焼結鉱
製造用の原料として多量に使用すると、結晶水を除去す
るための消費熱量が増大するだけでなく、焼成時に水分
の放出によって粗大気孔や亀裂が発生し、製品焼結鉱の
強度や耐還元粉化性が低下するほか製品歩留りや生産性
が低下する。
O3 :ヘマタイト)や磁鉄鉱(Fe3 O4 :マグネタイ
ト)などが使用されてきた。しかし近年、良質鉱石の産
出量が減少するにつれて、ゲーサイト(Fe2 O3 ・H
2 O)を多量含有する褐鉄鉱系鉱石の使用量が次第に増
加する傾向にある。この鉱石は、多量(通常4重量%程
度以上)の結晶水を含んでいるのが特徴であり、焼結鉱
製造用の原料として多量に使用すると、結晶水を除去す
るための消費熱量が増大するだけでなく、焼成時に水分
の放出によって粗大気孔や亀裂が発生し、製品焼結鉱の
強度や耐還元粉化性が低下するほか製品歩留りや生産性
が低下する。
【0005】こうした問題が生じる理由は次の様に考え
ることができる。すなわち高結晶水鉱石中の結晶水は、
約300℃以上に加熱すると分解・脱水を起こし、それ
に伴って鉱石に亀裂が生じて多孔質組織になる。その後
さらに昇温して約1200℃になると、CaOとヘマタ
イトが反応してカルシウムフェライト系融液が生成し、
この融液は、生成後直ちに鉱石中の気孔や亀裂の中に侵
入していく。
ることができる。すなわち高結晶水鉱石中の結晶水は、
約300℃以上に加熱すると分解・脱水を起こし、それ
に伴って鉱石に亀裂が生じて多孔質組織になる。その後
さらに昇温して約1200℃になると、CaOとヘマタ
イトが反応してカルシウムフェライト系融液が生成し、
この融液は、生成後直ちに鉱石中の気孔や亀裂の中に侵
入していく。
【0006】この結果、鉄鉱石粒子同士の結合に必要な
量が不足することになって粒子間の結合が不十分とな
り、焼結鉱の強度が低下する。しかも粒子と融液の接触
面積が大きくなるため、ヘマタイト粒子の一部が融液中
に高速度で溶け込んで同化反応を起こし、その結果、冷
却後の組織は多量の粒状ヘマタイトにカルシウムフェラ
イトとスラグからなる結合層と多量の粗大気孔が混在し
た組織になり、この粗大気孔によって製品焼結鉱の強度
が低下すると共に、焼結時に粉化が進んで製品歩留も悪
くなる。
量が不足することになって粒子間の結合が不十分とな
り、焼結鉱の強度が低下する。しかも粒子と融液の接触
面積が大きくなるため、ヘマタイト粒子の一部が融液中
に高速度で溶け込んで同化反応を起こし、その結果、冷
却後の組織は多量の粒状ヘマタイトにカルシウムフェラ
イトとスラグからなる結合層と多量の粗大気孔が混在し
た組織になり、この粗大気孔によって製品焼結鉱の強度
が低下すると共に、焼結時に粉化が進んで製品歩留も悪
くなる。
【0007】上記の様に高結晶水鉱石を焼結鉱原料とし
てそのまま使用すると様々の問題が生じてくる。こうし
た状況の下で高結晶水鉱石を有効利用すべく様々な技術
が提案されているが、いずれも前述した問題点を解消し
得るものではない。例えば特開昭59−197528号
公報には、ゲーサイトを多量に含有するリモナイト質鉱
石を使用する際に、元鉱として残留し易い粒径3mm以上
の粗粒物を粉砕してその量比を減少させると共に、粒径
0.5mm以下の微粒物の配合割合を20〜30重量%に
管理することによって融液の生成を促進し、脆弱な鉱石
が残留元鉱となるのを防止する方法が開示されている。
てそのまま使用すると様々の問題が生じてくる。こうし
た状況の下で高結晶水鉱石を有効利用すべく様々な技術
が提案されているが、いずれも前述した問題点を解消し
得るものではない。例えば特開昭59−197528号
公報には、ゲーサイトを多量に含有するリモナイト質鉱
石を使用する際に、元鉱として残留し易い粒径3mm以上
の粗粒物を粉砕してその量比を減少させると共に、粒径
0.5mm以下の微粒物の配合割合を20〜30重量%に
管理することによって融液の生成を促進し、脆弱な鉱石
が残留元鉱となるのを防止する方法が開示されている。
【0008】しかしこの方法では、配合原料中の微粒物
の比率が増大することによって充填層の通気性が悪くな
り、焼結不良及び生産性の低下につながる。
の比率が増大することによって充填層の通気性が悪くな
り、焼結不良及び生産性の低下につながる。
【0009】また特開昭61−113729号公報に
は、高Al2 O3 褐鉄鉱に高FeO鉱石を配合し、好ま
しくは更に高MgO鉱石を加えて成分調整した原料を事
前に予備混合してから造粒しておき、これを残りの鉱石
原料と混合・造粒して使用することにより二次ヘマタイ
トの生成を抑制し、被還元性を損なうことなく耐還元粉
化性を改善する方法が開示されている。
は、高Al2 O3 褐鉄鉱に高FeO鉱石を配合し、好ま
しくは更に高MgO鉱石を加えて成分調整した原料を事
前に予備混合してから造粒しておき、これを残りの鉱石
原料と混合・造粒して使用することにより二次ヘマタイ
トの生成を抑制し、被還元性を損なうことなく耐還元粉
化性を改善する方法が開示されている。
【0010】しかしこの方法は、二次ヘマタイト生成に
よる耐還元粉化性の低下を防止するのが主目的であり、
高結晶水鉱石を多量使用したときの粗大気孔発生による
焼結体強度の低下等を防止することは難しい。
よる耐還元粉化性の低下を防止するのが主目的であり、
高結晶水鉱石を多量使用したときの粗大気孔発生による
焼結体強度の低下等を防止することは難しい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであり、その目的は、ゲーサ
イト系鉄鉱石の様な高結晶水鉱石を使用した場合でも、
高強度の焼結鉱を高い生産性の下に製造することのでき
る前処理法および焼結鉱原料を提供しようとするもので
ある。
情に着目してなされたものであり、その目的は、ゲーサ
イト系鉄鉱石の様な高結晶水鉱石を使用した場合でも、
高強度の焼結鉱を高い生産性の下に製造することのでき
る前処理法および焼結鉱原料を提供しようとするもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の構成は、高結晶水鉱石を焼結鉱原料として使用する
に当たり、該鉱石を予め300〜1000℃で加熱処理
し、結晶水含量を低減するところに要旨を有するもので
あり、この方法で前処理した原料にCaOやSiO等を
含む副原料やコークスなどの固体燃料を混合すると、目
的にかなった焼結鉱原料を得ることができる。
明の構成は、高結晶水鉱石を焼結鉱原料として使用する
に当たり、該鉱石を予め300〜1000℃で加熱処理
し、結晶水含量を低減するところに要旨を有するもので
あり、この方法で前処理した原料にCaOやSiO等を
含む副原料やコークスなどの固体燃料を混合すると、目
的にかなった焼結鉱原料を得ることができる。
【0013】
【作用】以下、実験の経緯をおって本発明の構成および
作用・効果を詳細に説明する。まず本発明者らは、高結
晶水鉱石を単味で使用したときの焼結状況を把握するた
め、結晶水含量が3重量%以下である通常のへマタイト
系鉱石とゲーサイト系の高結晶水鉱石を焼結鍋中に層状
に充填して焼結を行ない、夫々の温度変化を調べた。但
し、各鉱石層へのコークス配合量および石灰石の配合量
は一定(鉱石:コークス:石灰石=82:4:14重量
比)とした。
作用・効果を詳細に説明する。まず本発明者らは、高結
晶水鉱石を単味で使用したときの焼結状況を把握するた
め、結晶水含量が3重量%以下である通常のへマタイト
系鉱石とゲーサイト系の高結晶水鉱石を焼結鍋中に層状
に充填して焼結を行ない、夫々の温度変化を調べた。但
し、各鉱石層へのコークス配合量および石灰石の配合量
は一定(鉱石:コークス:石灰石=82:4:14重量
比)とした。
【0014】結果は図1に示す通りであり、この図から
も明らかな様に高結晶水鉱石を単味で用いた場合の最高
到達温度はヘマタイト系鉱石を用いた場合よりも明らか
に低くなっており、カルシウムフェライト系融液が生成
して焼結反応に寄与する温度域である1192℃以上の
領域が極めて小さくなっている。
も明らかな様に高結晶水鉱石を単味で用いた場合の最高
到達温度はヘマタイト系鉱石を用いた場合よりも明らか
に低くなっており、カルシウムフェライト系融液が生成
して焼結反応に寄与する温度域である1192℃以上の
領域が極めて小さくなっている。
【0015】このことから、急速な昇温と冷却の下で行
われる焼結工程で熱が結晶水の分解・脱水に消費され、
その結果焼結反応に寄与する熱量が不足することにな
り、高結晶水鉱石が偏析している部分が焼結不足になる
ものと思われる。
われる焼結工程で熱が結晶水の分解・脱水に消費され、
その結果焼結反応に寄与する熱量が不足することにな
り、高結晶水鉱石が偏析している部分が焼結不足になる
ものと思われる。
【0016】次に、種々の粒度の高結晶水鉱石を300
〜1200℃まで急速加熱し、その重量変化を調べるこ
とにより、高結晶水鉱石の脱水挙動を調べた。その結果
は図2に示す通りであり、300〜1000℃の温度域
で脱水は急速に進行しているが、1000℃を超えると
著しく緩慢になっている。これらの実験結果より、高結
晶水鉱石の脱水反応は主に300〜1000℃の温度域
で効率良く進行することを確認できる。
〜1200℃まで急速加熱し、その重量変化を調べるこ
とにより、高結晶水鉱石の脱水挙動を調べた。その結果
は図2に示す通りであり、300〜1000℃の温度域
で脱水は急速に進行しているが、1000℃を超えると
著しく緩慢になっている。これらの実験結果より、高結
晶水鉱石の脱水反応は主に300〜1000℃の温度域
で効率良く進行することを確認できる。
【0017】本発明はこうした実験結果に基づいてなさ
れたものであって、高結晶水鉱石を予め300〜100
0℃で加熱処理し、結晶水含量を低下させるものであ
り、それによって焼結時における最高到達温度の低下を
防止し、高強度の製品焼結鉱を生産性良く得ることに成
功したものである。
れたものであって、高結晶水鉱石を予め300〜100
0℃で加熱処理し、結晶水含量を低下させるものであ
り、それによって焼結時における最高到達温度の低下を
防止し、高強度の製品焼結鉱を生産性良く得ることに成
功したものである。
【0018】したがって上記予備処理によって結晶水含
量の低減された高結晶水鉱石を使用し、これにCaO含
有副原料やSiO2 含有副原料等や、焼結用の熱源とな
る固体燃料(コークス等)を配合して均一に混合すれ
ば、従来の赤鉄鉱や磁鉄鉱を鉄源として用いたものと同
等もしくはそれらを上回る焼結性を持った焼結用原料を
得ることができる。
量の低減された高結晶水鉱石を使用し、これにCaO含
有副原料やSiO2 含有副原料等や、焼結用の熱源とな
る固体燃料(コークス等)を配合して均一に混合すれ
ば、従来の赤鉄鉱や磁鉄鉱を鉄源として用いたものと同
等もしくはそれらを上回る焼結性を持った焼結用原料を
得ることができる。
【0019】また本発明では、上記の様に高結晶水鉱石
中の結晶水を予め加熱除去して使用するところに特徴を
有するものであるから、鉄鉱石原料のすべてを高結晶水
鉱石に置き替えて使用し得るほか、前述の様にして予備
処理した鉱石を従来の赤鉄鉱や磁鉄鉱と任意の比率で混
合して鉄源として使用することも勿論可能である。また
副原料として配合されるCaO成分やSiO成分等の量
は、使用する鉱石中の脈石成分含量等に応じてその都度
決定すれば良く、また固体燃料の配合量については常法
に準じて選定すればよい。
中の結晶水を予め加熱除去して使用するところに特徴を
有するものであるから、鉄鉱石原料のすべてを高結晶水
鉱石に置き替えて使用し得るほか、前述の様にして予備
処理した鉱石を従来の赤鉄鉱や磁鉄鉱と任意の比率で混
合して鉄源として使用することも勿論可能である。また
副原料として配合されるCaO成分やSiO成分等の量
は、使用する鉱石中の脈石成分含量等に応じてその都度
決定すれば良く、また固体燃料の配合量については常法
に準じて選定すればよい。
【0020】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明の構成および作用
効果をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記
実施例によって制限を受けるものではない。
効果をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記
実施例によって制限を受けるものではない。
【0021】下記化学組成の高結晶水鉱石を使用し、図
3に略示する設備を用いて焼結鉱原料を調製した。尚図
3において、1は高結晶水鉱石、2は予備加熱炉、3は
その他の配合原料(副原料及び固体燃料等を含む)、4
はドラムミキサーを夫々示している。 (高結晶水鉱石の化学組成:重量%) T・Fe :56.2% SiO2 : 6.1% Al2 O3 : 3.1% 結晶水 : 9.4%
3に略示する設備を用いて焼結鉱原料を調製した。尚図
3において、1は高結晶水鉱石、2は予備加熱炉、3は
その他の配合原料(副原料及び固体燃料等を含む)、4
はドラムミキサーを夫々示している。 (高結晶水鉱石の化学組成:重量%) T・Fe :56.2% SiO2 : 6.1% Al2 O3 : 3.1% 結晶水 : 9.4%
【0022】高結晶水鉱石1を予備加熱炉2によって8
00℃で10分間予備加熱し、結晶水含量を9.4%か
ら5.4%に低下させる。その後ドラムミキサー6を用
いて、CaOや固形燃料等を含む他の配合原料3と赤鉄
鉱破砕物を混合して焼結鉱原料を得た(高結晶水鉱石:
赤鉄鉱:CaCO3 :コークス=30:52:14:4
重量比)。
00℃で10分間予備加熱し、結晶水含量を9.4%か
ら5.4%に低下させる。その後ドラムミキサー6を用
いて、CaOや固形燃料等を含む他の配合原料3と赤鉄
鉱破砕物を混合して焼結鉱原料を得た(高結晶水鉱石:
赤鉄鉱:CaCO3 :コークス=30:52:14:4
重量比)。
【0023】上記の方法で得た焼結鉱原料と、通常の方
法(原料鉱石の予備加熱を省略した以外は上記と同じ方
法)で作製した焼結鉱原料を、夫々直径100mm×高さ
350mmの焼結鍋に充填し、層頂面に着火して吸引圧3
60mmH2 Oで空気を吸引しながら焼成を行い、焼結鉱
を製造した。得られた各焼結鉱について、下記の方法で
落下強度を測定すると共に生産率を調べた。結果を表1
に示す。
法(原料鉱石の予備加熱を省略した以外は上記と同じ方
法)で作製した焼結鉱原料を、夫々直径100mm×高さ
350mmの焼結鍋に充填し、層頂面に着火して吸引圧3
60mmH2 Oで空気を吸引しながら焼成を行い、焼結鉱
を製造した。得られた各焼結鉱について、下記の方法で
落下強度を測定すると共に生産率を調べた。結果を表1
に示す。
【0024】<落下強度>製品焼結鉱を2mの高さから
鉄製台上に一度に落下させる。この操作を4回繰り返し
た後、全量を4.8mmの篩でふるい分けし、次式により
落下強度を算出する。 落下強度(%)=(篩上の重量/落下試験前の重量)×
100 <生産率>製品焼結鉱の焼結鍋単位面積当たり、および
単位時間あたりの生産性を示すものであり、次式より算
出される。但し焼結時間は排ガス中のCO2 濃度が0.
1%以下になった時点を終了時とした。また、歩留には
落下強度の値を用いた。 生産性=(焼結物重量×歩留)/(焼結鍋面積×焼結時
間)
鉄製台上に一度に落下させる。この操作を4回繰り返し
た後、全量を4.8mmの篩でふるい分けし、次式により
落下強度を算出する。 落下強度(%)=(篩上の重量/落下試験前の重量)×
100 <生産率>製品焼結鉱の焼結鍋単位面積当たり、および
単位時間あたりの生産性を示すものであり、次式より算
出される。但し焼結時間は排ガス中のCO2 濃度が0.
1%以下になった時点を終了時とした。また、歩留には
落下強度の値を用いた。 生産性=(焼結物重量×歩留)/(焼結鍋面積×焼結時
間)
【0025】
【表1】
【0026】表1からも明らかである様に、本発明の前
処理法を採用すれば、鉱結晶水鉱石を使用した場合の製
品焼結鉱の落下強度および生産性を大幅に向上させるこ
とができる。
処理法を採用すれば、鉱結晶水鉱石を使用した場合の製
品焼結鉱の落下強度および生産性を大幅に向上させるこ
とができる。
【0027】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、高
炉装入用の鉄源として用いることが困難であった鉱結晶
水鉱石を有効に利用し、生産性を下げることなく高品質
の鉱を製造し得ることになった。
炉装入用の鉄源として用いることが困難であった鉱結晶
水鉱石を有効に利用し、生産性を下げることなく高品質
の鉱を製造し得ることになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】高結晶水鉱石およびヘマタイト系鉱石を用いた
場合の焼結時の温度変化を示す図である。
場合の焼結時の温度変化を示す図である。
【図2】高結晶水鉱石の脱水挙動を示す図である。
【図3】実施例で採用した焼結原料製造設備の概略説明
図である。 1 高結晶水鉱石 2 予備加熱炉 3 他の配合原料 4 ドラムミキサー
図である。 1 高結晶水鉱石 2 予備加熱炉 3 他の配合原料 4 ドラムミキサー
フロントページの続き (72)発明者 城内 章治 加古川市尾上町池田2222−1 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内
Claims (2)
- 【請求項1】 結晶水含有量の高い鉄鉱石を焼結鉱原料
として使用するに当たり、該鉄鉱石を予め300〜10
00℃で加熱処理し、結晶水含量を低減させることを特
徴とする焼結鉱原料の前処理法。 - 【請求項2】 請求項1記載の方法で処理した鉄鉱石原
料に、焼結用副原料および固体燃料を混合したものであ
ることを特徴とする製鉄用焼結鉱原料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17482892A JPH05339654A (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | 焼結鉱原料の前処理法および製鉄用焼結鉱原料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17482892A JPH05339654A (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | 焼結鉱原料の前処理法および製鉄用焼結鉱原料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05339654A true JPH05339654A (ja) | 1993-12-21 |
Family
ID=15985375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17482892A Withdrawn JPH05339654A (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | 焼結鉱原料の前処理法および製鉄用焼結鉱原料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05339654A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4839053A (en) * | 1987-09-30 | 1989-06-13 | Ashbrook-Simon-Hartley Corp. | Biomass growth process with separate aeration and media compartments |
JP2007100150A (ja) * | 2005-10-03 | 2007-04-19 | Jfe Steel Kk | 焼結鉱の製造方法 |
JP2009074107A (ja) * | 2007-09-18 | 2009-04-09 | Nippon Steel Corp | 高結晶水鉄鉱石の事前処理方法 |
EP2100979A1 (en) * | 2006-09-15 | 2009-09-16 | Bio Coke Lab. Co. Ltd. | Process for preparation of ore, equipment for preparation thereof, ironmaking process and ironmaking/steelmaking process |
KR20190023277A (ko) * | 2017-08-28 | 2019-03-08 | 주식회사 포스코 | 소결광 제조방법 및 그 제조 장치 |
-
1992
- 1992-06-08 JP JP17482892A patent/JPH05339654A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
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