JPH08100081A - 加硫性ゴム組成物 - Google Patents
加硫性ゴム組成物Info
- Publication number
- JPH08100081A JPH08100081A JP26105994A JP26105994A JPH08100081A JP H08100081 A JPH08100081 A JP H08100081A JP 26105994 A JP26105994 A JP 26105994A JP 26105994 A JP26105994 A JP 26105994A JP H08100081 A JPH08100081 A JP H08100081A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- rubber
- compounds
- ethylenically unsaturated
- pts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
よって強度特性が左右されず、安定的に高強度特性を発
現する加硫性ゴム組成物を提供すること。 【構成】 エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共
重合ゴム100重量部に対して、(a)亜鉛化合物10
〜60重量部、(b)α,β−エチレン性不飽和カルボ
ン酸20〜60重量部、(c)周期表2A族金属の化合
物0.5〜20重量部、(d)キノン系化合物0.5〜
8重量部、(e)有機過酸化物0.2〜10重量部を配
合してなる。
Description
ン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴムを含有す
る加硫性ゴム組成物に関し、さらに詳しくは、加硫成型
時の金型離型性が改良され、製造条件に左右されず安定
的に高強度特性を発現する加硫性ゴム組成物に関する。
メタクリル酸亜鉛を混合して、有機過酸化物で加硫する
ことにより、諸物性の改善された加硫ゴムの得られるこ
とは、従来より良く知られている。これらのメタクリル
酸の亜鉛塩は、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、水酸化亜鉛等の亜
鉛化合物とメタクリル酸とを反応させることにより得る
ことができる。メタクリル酸の亜鉛塩は、予め調製した
ものをゴムに混合してもよいが、該亜鉛塩粉末の混合機
やロール面等への粘着が著しいため、均一なゴム組成物
を得ることが困難である。他の混合法として、メタクリ
ル酸と亜鉛化合物とをゴムに添加し、ゴム中で反応させ
てメタクリル酸の亜鉛塩を調製する方法がある。この方
法によれば、メタクリル酸の亜鉛塩粉末の粘着性の問題
が軽減され、均一なゴム組成物を容易に得ることができ
る。
エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム
に、メタクリル酸、亜鉛化合物、及び有機過酸化物を混
合した加硫性ゴム組成物が、高い引張強さを発現するこ
とが開示されている。特開平1−306443号には、
重合体鎖中の共役ジエン単位の含有量が30重量%以下
であるエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系高飽和
ゴムに、メタクリル酸、亜鉛化合物、及び有機過酸化物
を混合した加硫性ゴム組成物が、従来のゴムに比べ極め
て高い引張強さを発現することが開示されている。
ば、エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴ
ムに、メタクリル酸、亜鉛化合物、及び有機過酸化物を
混合した加硫性ゴム組成物は、引張強さなどの強度特性
が混練温度などの製造条件によって変動するという問題
のあることが分かった。
剤として、メタクリル酸の亜鉛塩が用いられている。メ
タクリル酸の亜鉛塩には、亜鉛化合物1モルに対して2
モルのメタクリル酸が反応したジメタクリル酸亜鉛(以
下、正塩という)と、亜鉛化合物1モルに対して1モル
のメタクリル酸が反応した塩基性メタクリル酸亜鉛(以
下、塩基性塩という)の2種類がある。ゴム中で亜鉛化
合物とメタクリル酸を反応させる(以下、直接混合法と
いう)と、通常、正塩と塩基性塩とが混在して生成す
る。しかしながら、高反発性を要求されるゴルフボール
の用途には、正塩が適している。そのため、直接混合法
では、正塩を効率よく生成させる各種の方法が提案され
ている。
ポリブタジエンゴムに少量の天然ゴムまたはポリイソプ
レンゴムを混合したゴム中で、メタクリル酸と酸化亜鉛
とを反応させる時に、酸化カルシウムや活性酸化アルミ
ニウムなどの脱水剤を添加して、反応水を吸着脱水する
方法が開示されており、この方法によれば、高反発性を
有し、ゴルフボールに適した加硫ゴムを得ることができ
る。
ジエンゴム中で、メタクリル酸と酸化亜鉛を反応させる
時に、水酸化カルシウムを存在させて、塩基性メタクリ
ル酸亜鉛の生成を抑制すると、高反発性を有するゴムの
得られることが開示されている。
ジエンゴム中で、メタクリル酸と、酸化亜鉛の代わりに
亜鉛粉末とを60〜130℃で混練すると、ジメタクリ
ル酸亜鉛のみが生成することが開示されている。
タジエンゴム中で、メタクリル酸と酸化亜鉛を反応させ
る時に、メタクリル酸のカルシウム塩を存在させること
によって、ジメタクリル酸亜鉛を生成させ、それにより
高反発性を有する加硫ゴムの得られることが開示されて
いる。
ルフボールに関するものであり、対象としているゴムも
ポリブタジエンゴムが主体である。これらの先行技術文
献に開示されている方法は、ゴルフボールに高い反発係
数を与えるためのものであって、高強度性に関する認
識、及びエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重
合ゴムに関する認識はない。
が左右されず、安定的に高強度特性を発現する加硫性ゴ
ム組成物を開発し、既にこれを出願した(特願平5−9
7158号)。しかし、かかるゴム組成物は加硫成型時
の金型離型性の点でさらに改良する必要があった。
とえばステアリン酸などの高級脂肪酸を配合することが
知られているが(特開平4−298546号公報)、成
型品の機械的強度が低下するなどの問題点がある。
成型時の金型離型性が改良され、混練温度などの製造条
件によって強度特性が左右されず、安定的に高強度特性
を発現する加硫性ゴム組成物を提供することにある。
ン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム中に均一
分散した亜鉛化合物とα,β−エチレン性不飽和カルボ
ン酸を混練機中で反応させる時に、該組成物中に酸化カ
ルシウム及び/または水酸化カルシウムを添加し、さら
に、特定のゴム用配合薬品を添加することにより、金型
離型性に優れ、混練温度などの製造条件に左右されず、
安定的に強度特性に優れた加硫性ゴム組成物の得られる
ことを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
ば、エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴ
ムに対して、(a)亜鉛化合物、(b)α,β−エチレ
ン性不飽和カルボン酸、(c)周期表2A族金属の化合
物、(d)キノン系化合物、チラウム系化合物、チアゾ
ール系化合物及びニトロソアミン系化合物からなる群よ
り選択される少くとも1種の化合物、(e)有機過酸化
物を配合してなることを特徴とする加硫性ゴム組成物が
提供される。
使用するエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重
合ゴムとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、α−クロロアクリロニトリルなどのエチレン性不飽
和ニトリルと、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,
3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジ
エンなどの共役ジエンとの共重合ゴム;これらの共重合
ゴムの共役ジエン単位を水素化した水素化共重合ゴム;
エチレン性不飽和ニトリル及び共役ジエンの2種の単量
体、及びこれと共重合可能な単量体、例えば、ビニル芳
香族化合物、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエス
テル、エチレン性不飽和カルボン酸アルコキシアルキル
エステル、エチレン性不飽和カルボン酸フルオロアルキ
ルエステル、(メタ)アクリル酸シアノ置換アルキルエ
ステルなどの少なくとも1種との多元共重合ゴム;これ
ら多元共重合ゴムの共役ジエン単位を水素化した水素化
共重合ゴム;等を挙げることができる。
ジエン共重合ゴム(NBR)、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−イソプレン共重合ゴム(NBIR)、アクリロ
ニトリル−イソプレン共重合ゴム(NIR)、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−アクリレート共重合ゴム、アク
リロニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重合ゴム、ア
クリロニトリル−ブタジエン−アクリレート−メタクリ
ル酸共重合ゴムおよびアクリロニトリル−ブタジエン共
重合ゴムの水素化物(HNBR)などの前記各共重合ゴ
ムを水素化した共重合ゴムなどが挙げられる。これらの
共重合ゴムは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組
み合わせて使用することができる。
レン性不飽和ニトリル単位を通常10〜60重量%、好
ましくは20〜50重量%の割合で含有している。エチ
レン性不飽和ニトリル単位の含有量が10重量%未満で
は耐油性が十分ではなく、逆に、60重量%を越えると
弾性が低下するので好ましくない。
共重合ゴムを水素化した高飽和型ゴムが好ましく、その
場合、結合アクリロニトリル量は10〜60重量%、ヨ
ウ素価80以下、ムーニー粘度50〜150である。
炭酸亜鉛、水酸化亜鉛等を挙げることができる。
ては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、3−ブ
テン酸などの不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸;マレイン
酸モノメチル、フマル酸モノメチル、イタコン酸モノメ
チルなどの不飽和ジカルボン酸のモノエステル;前記以
外の不飽和多価カルボン酸;少なくとも一価のフリーの
カルボキシル基を残した不飽和多価カルボン酸のエステ
ル等を挙げることができる。これらの中でも、物性及び
入手の容易さ等の観点から、特にメタクリル酸が好まし
い。
鉛塩は、亜鉛化合物とα,β−エチレン系不飽和カルボ
ン酸とをエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重
合ゴムに添加し、該共重合ゴム中でin situで反
応させることにより生成させる。この場合、亜鉛化合物
として、予め粒径20μm以上の粗大粒子を分級により
除去しておき、粗大粒子の含有率を5重量%以下とした
ものを使用することが、加硫ゴムの引張強さなどの強度
特性を改善する上で好ましい。
和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム100重量部に対
して、10〜60重量部である。また、α,β−エチレ
ン系不飽和カルボン酸の配合割合は、エチレン性不飽和
ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム100重量部に対し
て、20〜60重量部である。α,β−エチレン系不飽
和カルボン酸の分子量と亜鉛化合物の式量とを基準にし
て算出したα,β−エチレン系不飽和カルボン酸と亜鉛
化合物とのモル比は、通常、1:0.5〜1:3.2、
好ましくは1:0.5〜1:2.5の範囲である。
物を配合することにより、引張応力が顕著に向上した加
硫ゴムを提供することができる加硫性ゴム組成物を得る
ことができる。また、周期表2A族金属の化合物を配合
することにより、混練温度等の製造条件によって強度特
性が変動することなく、安定適に高強度の加硫ゴムを提
供することができる加硫性ゴム組成物を得ることができ
る。
物としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウム、バリウム等の周期表2A族金属の酸化
物、水酸化物、過酸化物、炭酸塩、炭酸酸化物、炭酸水
酸化物、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、ホスフ
イン酸塩、ホスホン酸塩、リン酸塩、リン酸水素化物お
よびアンモニウム塩等を挙げることができる。
化合物としては、酸化ベリリウム、炭酸酸化ベリリウ
ム、硝酸ベリリウム等;マグネシウム化合物としては、
酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、過酸化マグネ
シウム、炭酸マグネシウム、炭酸水酸化マグネシウム、
硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウ
ム、シュウ酸マグネシウム、ホスフイン酸マグネシウ
ム、ホスホン酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、リ
ン酸水素化マグネシウム、リン酸アンモニウムマグネシ
ウム等;カルシウム化合物としては、酸化カルシウム、
水酸化カルシウム、過酸化カルシウム、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウ
ム、シュウ酸カルシウム、ホスホン酸カルシウム、リン
酸カルシウム等;ストロンチウム化合物としては、酸化
ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、過酸化ストロ
ンチウム、炭酸ストロンチウム、硫酸ストロンチウム、
硝酸ストロンチウム、酢酸ストロンチウム、シュウ酸ス
トロンチウム塩、リン酸ストロンチウム等;バリウム化
合物としては、酸化バリウム、水酸化バリウム、過酸化
バリウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、硝酸バリウ
ム、酢酸バリウム、シュウ酸バリウム、ホスフイン酸バ
リウム、ホスホン酸バリウム、リン酸バリウム等を挙げ
ることができる。これらの2種以上の混合物を挙げるこ
とができる。
ム及びアルカリ土類金属の酸化物及び水酸化物が好適で
ある。なかでも、とくに酸化マグネシウム及び水酸化マ
グネシウムを使用すると、引張応力が顕著に向上した加
硫ゴムを得ることができる。酸化カルシウム及び水酸化
カルシウムを使用すると、引張強さなどの強度特性が、
混練などの製造条件によって変動することがなく、安定
して高強度の加硫ゴムを得ることができる。したがっ
て、加硫ゴムの使用目的や所望の物性等に応じて、これ
らの金属化合物を選択し、あるいは2種以上を組み合わ
せて使用することが好ましい。
不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム100重量部
に対して、通常、0.5〜30重量部、好ましくは0.
5〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部であ
る。この配合割合が小さ過ぎると、引張応力改善効果が
少なく、逆に、大き過ぎると、強度特性が低下する傾向
を示すため、いずれも好ましくない。また、酸化カルシ
ウム及び水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属化合物
を使用する場合には、2重量部以上配合することが、安
定的に高強度の加硫ゴムを得るうえで好ましい。
薬品として知られているものの中、特定の化合物を配合
することによって、加硫成形時の金型離型性が飛躍的に
改良される。使用する化合物としては、キノン系化合
物、チラウム系化合物、チアゾール系化合物、及びニト
ロソアミン系化合物である。これらはそれぞれ単独で、
あるいは2種以上を組み合わせて使用することができ
る。化合物の具体例は以下のとおりである。
ンの2,3,5,6位の水素原子がそれぞれ独立にハロ
ゲン、フェニル基またはアルキル基で置換されたものを
挙げることができる。具体例としては、p−ベンゾキノ
ン;2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−
ジクロロ−p−ベンゾキノン、2,5−ジブロモ−p−
ベンゾキノン、2,5−ジフルオロ−p−ベンゾキノ
ン、2,3,5,6−テトラフェニル−p−ベンゾキノ
ン、2,3,5,6−テトラクロロ−p−ベンゾキノ
ン、2,3,5,6−テトラブロモ−p−ベンゾキノ
ン、2,3,5,6−テトラフルオロ−p−ベンゾキノ
ン;メチル−p−ベンゾキノン、2,5−ジメチル−p
−ベンゾキノン、2,5−ジブチル−p−ベンゾキノン
等である。
数1〜5のアルキル基を有する化合物を挙げることがで
きる。具体例としては、テトラメチルチラウムジスルフ
ィド、テトラエチルチラウムジスルフィド、テトラブチ
ルチラウムジスルフィド等が挙げられる。
2,2′−ジチオビス(ベンゾチアゾール)、2−メル
カプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾ
ール亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロ
ヘキシルアミン塩、2−(2′,4′−ジニトロフェニ
ルチオ)ベンゾチアゾール、2−(N,N−ジエチルチ
オカルバモイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(4′−
モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等が挙げられる。
ば、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソジメ
チルアミン等が挙げられる。
使用し、エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重
合ゴム100重量部に対して、通常0.05〜5重量
部、好ましくは0.1〜3重量部の割合で使用され、適
宜最適量を選択することができる。
例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパー
オキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾ
イルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−(t
−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m
−イソプロピル)ベンゼンなどが挙げられる。
以上を使用し、エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン
系共重合ゴム100重量部に対して、通常0.2〜10
重量部、好ましくは0.5〜8重量部の割合で使用さ
れ、要求される物性値に応じて、適宜最適量を選択する
ことができる。
不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム、亜鉛化合
物、α,β−エチレン系不飽和カルボン酸、周期表2A
族金属化合物及びキノン系化合物等を、ロール、バンバ
リー、ニーダー、二軸押出機等により混練し、次いで、
有機過酸化物が分解しない温度で、有機過酸化物を添加
し混練する。得られた加硫ゴム組成物は、所望の形状に
成形してから加熱して加硫する。亜鉛化合物とα,β−
エチレン系不飽和カルボン酸とは、加硫性ゴム組成物を
調製する段階で反応して、α,β−エチレン系不飽和カ
ルボン酸の亜鉛塩を形成するものと考えられる。
り、カーボンブラック、シリカ等の補強剤、炭酸カルシ
ウム、タルクなどの充填剤、トリアリルイソシアヌレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、m−フ
ェニレンビスマレイミドなどの架橋助剤、可塑剤、安定
剤、加硫助剤、着色剤等の通常ゴム工業で使用されてい
る各種添加剤を配合することができる。
についてさらに具体的に説明するが、本発明は、これら
の実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例
及び比較例中の部および%は、特に断りのない限り重量
基準である。
組成物をニーダーにより調製した。これに、有機過酸化
物が分解しない温度で、表1〜表3に記載の有機過酸化
物を添加し、さらに、キノン系化合物等を加えて加硫性
ゴム組成物を調製した。次いで、得られた加硫性ゴム組
成物を170℃、20分間の加硫条件でプレス加硫し、
1mm厚みの加硫シートを得た。このシートを用いて、
引張強さ(TB )、伸び(EB )、100%モデュラス
(M100 )などの加硫物性(JIS K−6301)を
測定し、さらに金型離型性を評価した。その結果を表1
〜表3に示した。
りである。未加硫ゴム組成物から縦約150mm、横約
80mm、厚み約2mmの試験片を作成する。これを1
50×80×2mmシート用金型に挟む。180℃にお
いて100kg/cm3 の圧力で10分間プレス加硫
後、加硫ゴムを引張り、その最高剥離力を読み取る。こ
の操作を5回行い、平均値を剥離強度とする。また5回
繰り返し後の金型表面の汚れ(付着ゴム、ゴム配合剤に
よる金型汚染状況)を目視により判定する。 ◎ : 汚れがない ○ : 汚れがほとんどない △ : 汚れがある × : 汚れがひどい
おりである。 HNBR:水素化NBR;日本ゼオン社製Zetpo
l 2020 結合アクリロニトリル量36%、水素化
率90%、ヨウ素価28 MAA:三菱レーヨン社製メタクリル酸 ZnO:正同化学社製 1号亜鉛華(粒径20μm以
上の粗粒子の含有量を5重量%以下に低減させた分級
品) 過酸化物:日本油脂社製ペロキシモンF−40;α,
α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピ
ル)ベンゼン(40%品)
ノン系化合物等の各種添加剤を配合することによって、
金型離型性が大幅に改良されることがわかる。すなわ
ち、カルシウム化合物およびキノン系化合物等を配合し
た場合(実施例1〜13)は、広い範囲の組成に亘り、
高強度の加硫ゴムが得られ、かつ、剥離強度の低下が大
きく、また、金型汚れ性が良好である。同様にマグネシ
ウム化合物とキノン系化合物等を配合した場合(実施例
14〜21)は、広い範囲の組成で、とくに高応力の加
硫ゴムが得られ、かつ、剥離強度の低下が大きく、ま
た、金型汚れ性が良好である。
どの高級脂肪酸金属塩やシリコーン等の従来使用されて
いる離型剤を配合した場合(比較例1〜4、7、8)
は、剥離強度を低下させることはできても、金型汚れ性
が改良されない。また、離型剤を使用しない場合(比較
例5〜7)は、剥離強度が極めて大きく、金型汚れ性が
不良であることが分かる。
りである。(請求項1)エチレン性不飽和ニトリル−共
役ジエン系共重合ゴムに対して、(a)亜鉛化合物、
(b)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸、(c)周
期表2A族金属の化合物、(d)キノン系化合物、チラ
ウム系化合物、チアゾール系化合物、及びニトロソアミ
ン系化合物からなる群より選択される少くとも1種の化
合物、(e)有機過酸化物を配合してなることを特徴と
する加硫性ゴム組成物。 (1)エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合
ゴム100重量部に対して、(a)亜鉛化合物5〜80
重量部、(b)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸5
〜100重量部、(c)周期表2A族金属の化合物0.
5〜30重量部、(d)キノン系化合物、チラウム系化
合物、チアゾール系化合物、及びニトロソアミン系化合
物からなる群より選択される少くとも1種の化合物0.
05〜5重量部、(e)有機過酸化物0.2〜10重量
部を配合してなる請求項1の加硫性ゴム組成物。 (2)エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合
ゴム100重量部に対して、(a)亜鉛化合物10〜6
0重量部、(b)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸
20〜60重量部、(c)周期表2A族金属の化合物
0.5〜20重量部、(d)キノン系化合物、チラウム
系化合物、チアゾール系化合物、及びニトロソアミン系
化合物からなる群より選択される少くとも1種の化合物
0.1〜3重量部、(e)有機過酸化物0.2〜10重
量部を配合してなる請求項1の加硫性ゴム組成物。 (3)周期表2A族金属の化合物が、周期表2A族金属
の酸化物、水酸化物、過酸化物、炭酸塩、炭酸酸化物、
炭酸水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、
ホスフイン酸塩、ホスホン酸塩、リン酸塩、リン酸水素
化物またはアンモニウム塩である請求項1の加硫性ゴム
組成物。 (4)周期表2A族金属の化合物が、酸化マグネシウム
及び水酸化マグネシウムからなる群より選ばれる少なく
とも1種のマグネシウム化合物である請求項1の加硫性
ゴム組成物。 (5)周期表2A族金属の化合物が、酸化カルシウム及
び水酸化カルシウムからなる群より選ばれる少なくとも
1種のカルシウム化合物である請求項1の加硫性ゴム組
成物。 (6)シール用ゴム材料である請求項1の加硫性ゴム組
成物。
ン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴムを用い
て、金型離型性が良好で、混練温度などの製造条件によ
って強度特性が左右されず、安定的に高強度特性を発現
する加硫性ゴム組成物が提供される。本発明の加硫ゴム
組成物は、強度特性および金型離型性が要求されるパッ
キン、ガスケット、O−リング等のシール材用途に限定
されず、さらに、ロール、ベルト、ホース等に好適なゴ
ム材料として有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン
系共重合ゴムに対して、(a)亜鉛化合物、(b)α,
β−エチレン性不飽和カルボン酸、(c)周期表2A族
金属の化合物、(d)キノン系化合物、チラウム系化合
物、チアゾール系化合物、及びニトロソアミン系化合物
からなる群より選択される少くとも1種の化合物、
(e)有機過酸化物を配合してなることを特徴とする加
硫性ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26105994A JP3512041B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 加硫性ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26105994A JP3512041B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 加硫性ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08100081A true JPH08100081A (ja) | 1996-04-16 |
JP3512041B2 JP3512041B2 (ja) | 2004-03-29 |
Family
ID=17356509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26105994A Expired - Fee Related JP3512041B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 加硫性ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3512041B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6750281B2 (en) | 2001-10-09 | 2004-06-15 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Golf ball and method of manufacturing thereof |
JP2020105531A (ja) * | 2014-12-09 | 2020-07-09 | アーケマ・インコーポレイテッド | 大気酸素の存在下でポリマーを架橋させるための組成物および方法 |
-
1994
- 1994-09-30 JP JP26105994A patent/JP3512041B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6750281B2 (en) | 2001-10-09 | 2004-06-15 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Golf ball and method of manufacturing thereof |
JP2020105531A (ja) * | 2014-12-09 | 2020-07-09 | アーケマ・インコーポレイテッド | 大気酸素の存在下でポリマーを架橋させるための組成物および方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3512041B2 (ja) | 2004-03-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR0128095B1 (ko) | 경화성 고무 조성물 | |
JP3603473B2 (ja) | 低発熱性ゴム組成物およびロール | |
JP5319114B2 (ja) | ニトリル基含有共重合ゴム及び加硫性ニトリル基含有共重合ゴム組成物 | |
JP3243829B2 (ja) | 加硫性ゴム組成物 | |
JPS63270753A (ja) | 加硫性ゴム組成物 | |
WO2001083611A1 (fr) | Composition de caoutchouc nitrile, composition de caoutchouc nitrile vulcanisable, et caoutchouc vulcanise | |
JP3209524B2 (ja) | 加硫性ゴム組成物 | |
JP3512041B2 (ja) | 加硫性ゴム組成物 | |
JP4623280B2 (ja) | ゴム組成物、加硫性ゴム組成物および加硫物 | |
JP2865718B2 (ja) | 高硬度耐油性ゴム組成物 | |
JP4442072B2 (ja) | 加硫性ゴム組成物および加硫物 | |
JP2910395B2 (ja) | スコーチ防止剤及び低スコーチ性ゴム組成物 | |
JP2844366B2 (ja) | 金型清浄化用ゴム系組成物 | |
JP2000248116A (ja) | 有機過酸化物架橋性繊維強化ゴム組成物及びその製造方法 | |
JP2003221467A (ja) | ゴム組成物、加硫性ゴム組成物および加硫物 | |
JP2622855B2 (ja) | 加硫性ゴム組成物 | |
JP2003221468A (ja) | ゴム組成物、加硫性ゴム組成物および加硫物 | |
JPH06287359A (ja) | 加硫性ゴム組成物の製造方法 | |
JP2836430B2 (ja) | 加硫性ゴム組成物の製造方法 | |
JPH0778149B2 (ja) | 加硫性ゴム組成物 | |
JP3367309B2 (ja) | 水素添加ニトリルゴム組成物 | |
JPH06287358A (ja) | 加硫性ゴム組成物 | |
JP4553094B2 (ja) | ゴム組成物、加硫性ゴム組成物および加硫物 | |
JP2583381B2 (ja) | ゴム組成物 | |
CA2035298C (en) | Plasticized hydrogenated nitrile rubber |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20031230 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 4 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080116 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090116 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090116 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 6 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100116 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100116 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110116 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110116 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 8 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |