JPH06287359A - 加硫性ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

加硫性ゴム組成物の製造方法

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JPH06287359A
JPH06287359A JP9715993A JP9715993A JPH06287359A JP H06287359 A JPH06287359 A JP H06287359A JP 9715993 A JP9715993 A JP 9715993A JP 9715993 A JP9715993 A JP 9715993A JP H06287359 A JPH06287359 A JP H06287359A
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ethylenically unsaturated
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JP9715993A
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Koichi Nishimura
浩一 西村
Takaomi Saito
孝臣 斉藤
Yasuaki Serizawa
康昭 芹沢
Kazuyoshi Nakajima
一義 中嶋
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スコーチ性が改善された加硫性ゴム組成物の
製造方法を提供すること。 【構成】 エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共
重合ゴム100重量部に対して、(a)亜鉛化合物10
〜60重量部、(b)α,β−エチレン系不飽和カルボ
ン酸20〜60重量部、(c)アルカリ金属、アルカリ
土類金属、及び第一遷移金属元素群のマンガン(25番
目元素)から銅(29番目元素)までの金属からなる群
より選ばれる少なくとも1種の金属の炭酸塩及び/また
は硫酸塩10〜60重量部、及び(d)有機過酸化物
0.2〜10重量部を配合して加硫性ゴム組成物を製造
するに当り、前記共重合ゴム中でa成分とb成分とを反
応させる際に、c成分を存在させることを特徴とする加
硫性ゴム組成物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム材料としてエチレ
ン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴムを含有す
るスコーチ性が大幅に改善された加硫性ゴム組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン
系共重合ゴムに、ジメタクリル酸亜鉛または塩基性メタ
クリル酸亜鉛を混合し、有機過酸化物で加硫することに
より、強度特性に優れたゴムが得られることは、既に知
られている。これらメタクリル酸の亜鉛塩は、酸化亜
鉛、炭酸亜鉛、水酸化亜鉛等の亜鉛化合物とメタクリル
酸とを反応させることにより得ることができる。メタク
リル酸の亜鉛塩は、予め調製したものをゴムに混合して
もよいが、該亜鉛塩粉末の混合機やロール面等への粘着
が著しいため、均一なゴム組成物を得ることが困難であ
る。他の混合法として、メタクリル酸と亜鉛化合物とを
ゴムに添加し、ゴム中で反応させてメタクリル酸の亜鉛
塩を調製する方法がある。この方法によれば、メタクリ
ル酸の亜鉛塩粉末の粘着性の問題が軽減され、均一なゴ
ム組成物を容易に得ることができる。
【0003】例えば、特開平1−306441号には、
エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム
に、メタクリル酸、亜鉛化合物、及び有機過酸化物を混
合した加硫性ゴム組成物が、高い引張強さを発現するこ
とが開示されている。特開平1−306443号には、
重合体鎖中の共役ジエン単位の含有量が30重量%以下
であるエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系高飽和
共重合ゴムに、メタクリル酸、亜鉛化合物、及び有機過
酸化物を混合した加硫性ゴム組成物が、従来のゴムに比
べ極めて高い引張強さを発現することが開示されてい
る。ところが、これら従来の加硫性ゴム組成物は、スコ
ーチ(焼け)が早いという問題がある。
【0004】ゴムに架橋剤等の各種配合剤を添加したゴ
ム組成物は、ゴム製品を製造する工程において、ゴムの
素練りから架橋までの間に、混練り、熟成、ロール、カ
レンダー圧延、押出し、射出成形などの諸工程を経過
し、種々の熱履歴を受ける。その結果、徐々に架橋反応
が進行して弾性を増していくが、この現象をスコーチと
呼んでいる。ゴム組成物が成形工程中にスコーチを起こ
すと、圧延生地の収縮が大きくなり、押出し、カレンダ
ー後の肌荒れ、あるいは製品外観の不良や物性の低下に
つながる。
【0005】架橋剤として硫黄を用いた硫黄加硫では、
架橋反応に対する誘導期間を持っており、しかもスコー
チ防止技術が開発されているため、ゴムの貯蔵中または
成形初期における架橋反応を抑制することは容易であ
る。ところが、架橋剤として過酸化物を用いた過酸化物
加硫では、架橋反応に対する誘導期間がなく、成形初期
に架橋反応が進行し易いという問題がある。
【0006】従来、過酸化物加硫において、成形初期の
架橋を防止するために、老化防止剤などのラジカル捕捉
剤がスコーチ防止剤として用いられてきた。このラジカ
ル捕捉剤は、過酸化物によって発生したラジカルを捕捉
(トラップ)する。しかし、ラジカル捕捉剤により発生
ラジカルを捕捉すると、スコーチ時間を延ばすことはで
きるが、過酸化物の添加量を減少させたのと同じ結果に
なり、成形時に必要なゴムの架橋反応及びメタクリル酸
亜鉛の重合反応が阻害されて、加硫ゴムの強度特性が低
下する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、エチ
レン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴムに、メ
タクリル酸などのα,β−エチレン系不飽和カルボン
酸、亜鉛化合物、及び有機過酸化物を混合した加硫性ゴ
ム組成物において、スコーチ性が改善された加硫性ゴム
組成物を製造する方法を提供することにある。
【0008】本発明者らは、従来技術の有する問題点を
克服するために鋭意研究した結果、エチレン性不飽和ニ
トリル−共役ジエン系共重合ゴム中で、α,β−エチレ
ン系不飽和カルボン酸と亜鉛化合物とを反応させる際
に、特定の無機化合物を存在させることによって、スコ
ーチ性が大幅に改善された加硫性ゴム組成物の得られる
ことを見出した。
【0009】本発明で使用する無機化合物は、増量剤と
しても働くため、コストダウンに寄与し、また、押出し
等における加工性(流動性)改良剤としても働く。本発
明は、この知見に基づいて完成するに至ったものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴ
ム100重量部に対して、(a)亜鉛化合物10〜60
重量部、(b)α,β−エチレン系不飽和カルボン酸2
0〜60重量部、(c)アルカリ金属、アルカリ土類金
属、及び第一遷移金属元素群のマンガン(25番目元
素)から銅(29番目元素)までの金属からなる群より
選ばれる少なくとも1種の金属の炭酸塩及び/または硫
酸塩10〜60重量部、及び(d)有機過酸化物0.2
〜10重量部を配合して加硫性ゴム組成物を製造するに
当り、前記共重合ゴム中でa成分とb成分とを反応させ
る際に、c成分を存在させることを特徴とする加硫性ゴ
ム組成物の製造方法が提供される。本発明の好ましい実
施態様として、加硫性ゴム組成物を製造するに当り、最
初に、前記共重合ゴムとa成分とc成分との混合物を調
製し、次いで、該混合物とb成分とを混合し、最後に、
d成分を混合する方法が提供される。
【0011】以下、本発明について詳述する。本発明で
使用するエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重
合ゴムとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、α−クロロアクリロニトリルなどのエチレン性不飽
和ニトリルと、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,
3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジ
エンなどの共役ジエンとの共重合ゴム;これらの共重合
ゴムの共役ジエン単位を水素化した水素化共重合ゴム;
エチレン性不飽和ニトリル及び共役ジエンの2種の単量
体、及びこれと共重合可能な単量体、例えば、ビニル芳
香族化合物、エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエス
テル、エチレン性不飽和カルボン酸アルコキシアルキル
エステル、エチレン性不飽和カルボン酸フルオロアルキ
ルエステル、(メタ)アクリル酸シアノ置換アルキルエ
ステルなどの少なくとも1種との多元共重合ゴム;これ
ら多元共重合ゴムの共役ジエン単位を水素化した水素化
共重合ゴム;等を挙げることができる。
【0012】具体例としては、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合ゴム(NBR)、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−イソプレン共重合ゴム(NBIR)、アクリロ
ニトリル−イソプレン共重合ゴム(NIR)、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−アクリレート共重合ゴム、アク
リロニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重合ゴム、ア
クリロニトリル−ブタジエン−アクリレート−メタクリ
ル酸共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合
ゴムの水素化物(HNBR)などの前記各共重合ゴムを
水素化した共重合ゴムなどが挙げられる。これらの共重
合ゴムは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合
わせて使用することができる。
【0013】これらの共重合ゴムは、重合体鎖中にエチ
レン性不飽和ニトリル単位を通常10〜60重量%、好
ましくは20〜50重量%の割合で含有している。エチ
レン性不飽和ニトリル単位の含有量が10重量%未満で
は耐油性が十分ではなく、逆に、60重量%を越えると
弾性が低下するので好ましくない。亜鉛化合物(a成
分)としては、例えば、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、水酸化亜
鉛等を挙げることができる。
【0014】α,β−エチレン系不飽和カルボン酸(b
成分)としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、3−ブテン酸などの不飽和モノカルボン酸;マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン
酸;マレイン酸モノメチル、フマル酸モノメチル、イタ
コン酸モノメチルなどの不飽和ジカルボン酸のモノエス
テル;前記以外の不飽和多価カルボン酸;少なくとも一
価のフリーのカルボキシル基を残した不飽和多価カルボ
ン酸のエステルなどを挙げることができる。これらの中
でも、物性及び入手の容易さ等の観点から、特にメタク
リル酸が好ましい。
【0015】α,β−エチレン系不飽和カルボン酸の亜
鉛塩は、亜鉛化合物とα,β−エチレン系不飽和カルボ
ン酸とをエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重
合ゴムに添加し、該共重合ゴム中でin situで反
応させることにより生成させる。この場合、亜鉛化合物
として、予め粒径20μm以上の粗大粒子を分級により
除去しておき、粗大粒子の含有率を5重量%以下とした
ものを使用することが、加硫ゴムの引張強さなどの強度
特性を改善する上で好ましい。
【0016】亜鉛化合物の配合割合は、エチレン性不飽
和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム100重量部に対
して、10〜60重量部である。また、α,β−エチレ
ン系不飽和カルボン酸の配合割合は、エチレン性不飽和
ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム100重量部に対し
て、20〜60重量部である。α,β−エチレン系不飽
和カルボン酸の分子量と亜鉛化合物の式量とを基準にし
て算出したα,β−エチレン系不飽和カルボン酸と亜鉛
化合物とのモル比は、通常、1:0.3〜1:3.2、
好ましくは1:0.5〜1:2.5の範囲である。
【0017】本発明において、スコーチ性を改善するた
めにアルカリ金属、アルカリ土類金属、及び第一遷移金
属元素群のマンガン(25番目元素)から銅(29番目
元素)までの金属からなる群より選ばれる少なくとも1
種の金属の炭酸塩及び/または硫酸塩(c成分)を使用
する。これら金属の炭酸塩及び/または硫酸塩の具体例
としては、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、炭酸ニッケル、硫酸ナトリウム、硫酸カルシ
ウム、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、硫酸銅等を挙
げることができる。これら金属の炭酸塩及び/または硫
酸塩は、エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重
合ゴム100重量部に対して、10〜60重量部の配合
割合で使用する。この配合割合が小さ過ぎると、スコー
チ性の改善効果が少なく、逆に、大き過ぎると、強度特
性に好ましくない影響を及ぼす。
【0018】有機過酸化物(d成分)としては、例え
ば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキ
サイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5
−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−
イソプロピル)ベンゼンなどが挙げられる。これらの有
機過酸化物は、1種または2種以上を使用し、エチレン
性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム100重量
部に対して、通常0.2〜10重量部、好ましくは0.
5〜8重量部の割合で使用され、要求される物性値に応
じて、適宜最適量を選択することができる。
【0019】スコーチ性を改善するには、エチレン性不
飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム中で、亜鉛化合
物(a成分)とα,β−エチレン系不飽和カルボン酸
(b成分)とを反応させる際に、前記金属の炭酸塩及び
/または硫酸塩(c成分)をゴム中に存在させることが
必要である。a成分とb成分とをゴム中で反応させた後
に、c成分を配合しても、スコーチ性の改善効果は得ら
れない。
【0020】ゴム中でa成分とb成分とを反応させる際
に、c成分を存在させる方法としては、(1)最初に、
前記共重合ゴムとa成分とc成分との混合物を調製し、
次いで、該混合物とb成分とを混合し、最後に、d成分
を混合する方法、(2)前記共重合ゴムに、a成分、b
成分、及びc成分を同時に配合して混合し、次いで、d
成分を混合する方法、(3)最初に、前記共重合ゴムと
b成分とc成分との混合物を調製し、次いで、該混合物
とa成分とを混合し、最後に、d成分を混合する方法、
などが挙げられるが、(1)の方法が特に好ましい。
【0021】なお、(1)の方法において、共重合ゴム
とa成分とc成分との混合順序については、特に限定さ
れない。共重合ゴムにa成分とc成分を同時に配合して
もよいし、共重合ゴムとa成分とを混合した後、c成分
を配合してもよいし、あるいは共重合ゴムとc成分とを
混合した後に、a成分を配合してもよい。d成分を最後
に添加するのは、混練時における架橋反応を抑制するた
めである。
【0022】各成分を配合するには、d成分以外の成分
をロール、バンバリー、ニーダー、二軸押出機等により
前記したような順序で混練し、次いで、有機過酸化物が
分解しない温度で、有機過酸化物(d成分)を添加す
る。このようにして得られた加硫ゴム組成物は、所望の
形状に成形してから加熱して加硫する。亜鉛化合物と
α,β−エチレン系不飽和カルボン酸とは、加硫性ゴム
組成物を調製する段階で反応して、α,β−エチレン系
不飽和カルボン酸の亜鉛塩を形成すると考えられる。
【0023】本発明の加硫性ゴム組成物には、所望によ
り、カーボンブラック、シリカ等の補強剤、タルクなど
の充填剤、トリアリルイソシアヌレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、m−フェニレンビスマレ
イミドなどの架橋助剤、可塑剤、安定剤、加硫助剤、着
色剤等の通常ゴム工業で使用されている各種添加剤を配
合することができる。
【0024】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明
についてさらに具体的に説明するが、本発明は、これら
の実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例
及び比較例中の部および%は、特に断りのない限り重量
基準である。
【0025】[実施例1〜4、比較例1〜4]有機過酸
化物を除く表1に記載の配合処方のゴム組成物を、通常
のゴム混練機により調製した。これに、有機過酸化物が
分解しない温度で、表1に記載の有機過酸化物を添加
し、加硫性ゴム組成物を調製した。実施例1〜4におい
ては、水素化NBR(HNBR)に対し、先ず、酸化亜
鉛(ZnO)と、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、
または炭酸ニッケルとを配合して混合物を調製し、次い
で、メタクリル酸(MAA)を配合し、最後に、有機過
酸化物(peroxide)を配合した(先添加)。
【0026】比較例1〜4では、水素化NBR(HNB
R)に対し、先ず、酸化亜鉛(ZnO)とメタクリル酸
(MAA)を配合して混合物を調製し、次いで、炭酸カ
ルシウム、硫酸マグネシウム、または炭酸ニッケルとを
配合し、最後に、有機過酸化物(peroxide)を
配合した(後添加)。得られた加硫性ゴム組成物は、1
70℃、20分間の加硫条件でプレス加硫し、1mm厚
みの加硫シートを得た。
【0027】JIS K−6300のムーニー・スコー
チ試験に従って、ムーニー・スコーチ時間(t35)及び
最低ムーニー粘度(Vm)を測定し、その結果を表1に
示した。また、JIS K−6301に従って、加硫ゴ
ムシートの引張強さ(TB)及び伸び(EB)を測定し、
その結果を表2に示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】(脚注) HNBR:水素化NBR;日本ゼオン社製Zetpo
1 2020、AN=36%、水素化率90%、ヨウ素
価=28 MAA:三菱レーヨン社製メタクリル酸 ZnO:正同化学社製 1号亜鉛華(粒径20μm以
上の粗粒子の含有量を5重量%以下に低減させた分級
品) 過酸化物:日本油脂社製ペロキシモンF−40;α,
α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピ
ル)ベンゼン(40%品)
【0031】表1から明らかなように、HNBR中でZ
nOとMAAとを反応させる際に、炭酸カルシウム等を
存在させた場合(実施例1〜4)には、比較例1〜4の
場合と対比して、t35が大幅にアップしており、スコー
チ性が顕著に改善されていることが分かる。常態物性に
ついては、表2から明らかなように、HNBR中でZn
OとMAAとを反応させる際に、炭酸カルシウム等を存
在させた場合(実施例1〜2)には、比較例1〜2の場
合と対比して、引張強さには格別の差異はないが、破断
伸びが良好であることが分かる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、エチレン性不飽和ニト
リル−共役ジエン系共重合ゴムに、α,β−エチレン系
不飽和カルボン酸、亜鉛化合物、及び有機過酸化物を混
合した加硫性ゴム組成物において、スコーチ性が改善さ
れた加硫性ゴム組成物を製造する方法が提供される。本
発明でスコーチ性を改善するために使用する無機化合物
は、増量剤としても働くため、コストダウンに寄与し、
また、押出し等における加工性(流動性)改良剤として
も働く。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/14 KDD 7242−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン
    系共重合ゴム100重量部に対して、(a)亜鉛化合物
    10〜60重量部、(b)α,β−エチレン系不飽和カ
    ルボン酸20〜60重量部、(c)アルカリ金属、アル
    カリ土類金属、及び第一遷移金属元素群のマンガン(2
    5番目元素)から銅(29番目元素)までの金属からな
    る群より選ばれる少なくとも1種の金属の炭酸塩及び/
    または硫酸塩10〜60重量部、及び(d)有機過酸化
    物0.2〜10重量部を配合して加硫性ゴム組成物を製
    造するに当り、前記共重合ゴム中でa成分とb成分とを
    反応させる際に、c成分を存在させることを特徴とする
    加硫性ゴム組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 加硫性ゴム組成物を製造するに当り、最
    初に、前記共重合ゴムとa成分とc成分との混合物を調
    製し、次いで、該混合物とb成分とを混合し、最後に、
    d成分を混合する請求項1記載の製造方法。
JP9715993A 1993-03-31 1993-03-31 加硫性ゴム組成物の製造方法 Pending JPH06287359A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007186583A (ja) * 2006-01-12 2007-07-26 Sumitomo Rubber Ind Ltd 高減衰ゴム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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