JPH0799744B2 - 薄膜形成方法 - Google Patents
薄膜形成方法Info
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- JPH0799744B2 JPH0799744B2 JP5332407A JP33240793A JPH0799744B2 JP H0799744 B2 JPH0799744 B2 JP H0799744B2 JP 5332407 A JP5332407 A JP 5332407A JP 33240793 A JP33240793 A JP 33240793A JP H0799744 B2 JPH0799744 B2 JP H0799744B2
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Description
に薄膜を形成するプラズマ励起化学気相成長(Plasma E
nhanced CVD )法を利用した薄膜形成方法に関する。
を形成するためには、反応容器内に導入した原料ガスに
高周波を印加してプラズマを発生させ、該原料ガスを活
性化させることにより化学反応を促進し、生成した反応
生成物を試料面に堆積させるプラズマ励起化学気相成長
(以下、PECVD という)法が、広く利用されている。
の層間絶縁膜あるいは配線保護膜(パッシベーション
膜)に使用される窒化膜(SiN膜)は、先ず配線素材
の性質(AlまたはAl合金は低融点であるため500
℃以上の高温処理をすることはできない)に基づき比較
的低温での形成が要求される。この点において、PEC
VD法はエネルギの高いプラズマ状態で反応を起こすの
で、700℃以上の形成温度が要求される高温熱CVD
法と比較すると、例えば450℃以下といった大幅な低
温化によるプロセスの表現が可能となる。したがってP
ECVD法は、層間絶縁膜あるいはパッシベーション膜
としての薄膜形成を可能にし、デバイスの信頼性向上に
寄与している。
導コイル型、マイクロ波放電型等があり、それぞれバッ
チ処理式、連続処理式、枚葉式等が開発されている。近
年においては、プロセス安定性、パーティクル(汚染粒
子)対策等の見地から平行平板電極型の枚葉式の装置が
主流となりつつある。また、デバイス集積度の向上によ
り、サブミクロン・スケールに対応したプロセスの開発
が望まれており、これに伴って、薄膜表面の凹凸は、配
線パターンの形成を困難にし歩留まりの低下を招くだけ
でなく、プロセス完了後においても耐湿性といったデバ
イスの信頼性の低下を招くためにこの発生防止は重要な
課題である。
積回路(LSI)の高集積化の実現要求に伴い、PEC
VD法においてもサブミクロン・スケールでの微細化形
成技術の開発が極めて重要になってきた。層間絶縁膜あ
るいは配線保護膜として使用される窒化膜は、デバイス
の高集積化の実現要求により薄膜化が進み、耐湿性面を
考えると更に緻密な膜質が要求されている。
膜は、従来よりSiH4 およびNH3 を含む原料ガス系
に高周波電力を印加し、発生されるプラズマ放電中の活
性種の化学反応により形成される。所望膜厚が形成され
た後、高周波電力の印加および原料ガスの供給を順に停
止する。この際に、一時的にSi成分に富んだ反応生成
物が高い成膜レートで形成され、これが基板に堆積する
と表面凹凸の大きい異常成長した薄膜が形成される。薄
膜が層間絶縁膜に使用される態様においては、この表面
凹凸が大きくなると、その後に形成される薄膜の被覆性
が悪化し、配線の断線あるいは配線間のショートを引き
起こしてデバイス歩留まりを低下させるだけでなく、デ
バイス完成後も表面凹凸に影響を受けた薄膜の膜厚が不
均一であるために耐湿性といった信頼性の点からも問題
があった。
の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、デ
バイスの更なる高集積化・高信頼性に対応し得る薄膜形
成方法を提供することにある。
よれば、前述の目的は、基板を収容する反応容器内にお
いて、原料ガスに高い周波数を有する第1の電力を印加
し、発生するプラズマ中の活性種同士の化学反応により
形成される反応生成物を基板に成膜するステップと、窒
素化合物を含むガスに高い周波数を有する第2の電力を
印加し、発生するプラズマ中の活性種を原料ガスの残留
活性種に作用するステップとを備えることにより達成さ
れる。あるいは、基板を収容する反応容器内において、
フッ素化合物を含む反応性ガスに高い周波数を有する第
1の電力を印加し、発生したプラズマ中の活性種により
反応容器の内部をクリーニングするステップと、窒素化
合物を含む還元ガスに高い周波数を有する第2の電力を
印加し、発生するプラズマ中の活性種により反応容器内
の残留フッ素成分を除去するステップと、原料ガスに高
い周波数を有する第3の電力を印加し、発生するプラズ
マ中の活性種同士の化学反応により形成される反応生成
物を基板に成膜するステップと、窒素化合物を含むガス
に高い周波数を有する第4の電力を印加し、発生するプ
ラズマ中の活性種を原料ガスの残留活性種に作用するス
テップとを備えることにより達成される。
り得られる窒化膜表面の凹凸状態が熱窒化膜のそれに比
べて粗い原因が、成膜ステップ終了後のプラズマ停止の
際、原料ガスにおいてSi成分を含む主ガスから得られ
るラジカルあるいはイオン等の寿命が長い活性種と、S
i成分を含まない従ガスからの寿命が短い活性種とが、
反応室内に存在する割合がプラズマ停止とともに崩れ
る。すなわち、主ガスからの活性種寿命の方が従ガスか
らの活性種寿命に比べて長いので、成膜ステップにおけ
る正常な窒化膜の組成が崩れ、Si成分に富んだ、しか
も成膜レートの早いものが異常に成長してしまうことを
見出した。したがって次のステップにおいて主ガスから
の活性種が生存しているとみなされる時間、主ガスの供
給を止めつつ窒素化合物を送り込み、プラズマを発生さ
せ続けることが、上述した問題点の解消に極めて効果的
なことを見出した。
膜するステップが、プラズマ励起された原料ガスの活性
種の化学反応により形成される反応生成物を基板に堆積
することにより薄膜を形成し、作用するステップが、プ
ラズマ励起された窒素化合物を含むガスの活性種と、残
留する原料ガスの活性種とを化学反応させる。したがっ
て、作用するステップにおいて活性種寿命の長い種類の
ガスは、この供給を停止あるいは減量し、他のプラズマ
寿命の短い窒素化合物を含むガスを供給し続け、これに
高い周波数の電力を印加することにより異常な薄膜形成
が抑止される。したがって、形成された窒化膜は、その
表面凹凸が細かい緻密なものになり得る。
形成するPECVD法において、反応室の内部にある電
極等の治具ないし内壁に形成される堆積物を除去するに
は、NF3 、CF4 、C2 F6 等のフッ素化合物を用い
たプラズマクリーニングが有効であるが、このフッ素化
合物クリーニングを実施した後、堆積物が除去された表
面においてF原子を介した結合により残留してしまい、
これが原因となって、次のステップにて形成される薄膜
中にはフッ素成分が含有されてしまい、窒化膜自体の膜
質が低下してしまうのは防止できなかった。
法によれば、クリーニングするステップ後に、窒素化合
物のプラズマ中に存在する活性種を残留するフッ素成分
あるいはフッ素結合に対して作用させることにより、フ
ッ素成分を含有した反応生成物として除去し、したがっ
て反応室の内部にある電極、治具または反応室の内壁の
表面を活性化することができる。したがって、フッ素化
合物クリーニング後の成膜初期におけるフッ素成分を含
有した(Si−F−N結合を有する)窒化膜の形成を抑
制する。さらに成膜ステップ終了後、原料ガス成分間の
活性種寿命の相違に基づき形成されるSi成分の豊かな
組成に変化した異常成膜は、成膜終了後も窒素化合物ガ
スを供給し続けプラズマを発生させることにより異常成
長膜の形成を防止することができる。この結果、成膜初
期から終了までの全域にわたって均一な膜質を有すると
ともに成膜表面もきめの細かい緻密な窒化膜を提供し得
る。
N原子を含む化合物であって、常温(25℃)で気体が
好ましい。具体的には、NH3 またはN2 が好ましく用
いられる。これらの中でも、成膜するステップ終了後の
異常成膜を防止する点からNH3 が好ましい。
は、F原子を含む化合物であって、常温(25℃)で気
体が好ましい。具体的には、CF4 、C2 F6 またはN
F3 が好ましく用いられる。これらの中でも、反応室内
部の堆積物を化学エッチングする点から、NF3 が好ま
しい。
さは、通常、0.1〜1.0μm程度であることが好ま
しい。
NF3 等のフッ素化合物を少なくとも含むものである
が、必要に応じて、N2 O等の窒素酸化物またはO2 を
含んでもよい。
は、Si−F結合をSi−H結合に変換できる還元性気
体をいい、上記したNH3 等の窒素化合物以外に、Si
H4 、N2 、H2 等を含んでいてもよい。
iH4 と、NH3 およびN2 から選ばれた少なくとも一
種類からなるガスとを含むのが好ましい。
記キャリアガスとして用いることも可能である。原料ガ
スがこの窒素化合物を含む態様においては、プラズマ放
電の安定により膜厚の均一性を更に向上させることが可
能となる。
件としては、例えば、以下のような条件を好ましく使用
することができる。
置については、基板を収容する反応容器と、フッ素化合
物等の反応性ガス、窒素化合物等のガスおよびシラン等
の原料ガスをこの反応容器に導入可能な導入系と、これ
らのガスに高い周波数を印加する電極とを有する反応装
置である限り特に制限されないが、例えば、図1に模式
断面図として示されるようなPECVD装置が好ましく
用いられる。
図1に基いて説明する。図1を参照して、外気から密封
された反応室1を実現するための反応容器2内に対向電
極3、4が収容されている。一方の電極4は、アース電
位に保持されるとともに、対向面に薄膜形成用の半導体
基板5が載置され、他方の電極3にはプラズマ発生用の
高周波発振源8から出力された高周波電力がインピーダ
ンスマッチング回路9を介して印加されるようになって
いる。また、電極3の上側から反応室1へ配管6を介し
て反応ガスが導入されるとともに、反応容器2の排気口
から排気する構造となっている。また、電極4側には温
度制御用のヒータ7が設けられている。
いて詳細に説明する。
て、本発明の薄膜形成方法により、フッ素化合物の活性
種により反応容器内をクリーニングするステップである
クリーニングプロセス、窒素化合物により残留フッ素成
分を除去するステップである還元プロセス、窒化膜を成
膜するステップである成膜プロセスおよび異常成膜を防
止するための作用するステップである後処理プロセスを
順次に行った。
ロセスの内容について以下に説明する。
NF3 あるいはNF3 /N2 O系の反応性ガスを導入
し、これに高周波発振源8から高い周波数を有する第1
の電力を印加し、プラズマ放電エネルギにより活性化さ
せて、化学的に活性の強い原子または分子のラジカルと
し、これらの活性な粒子を反応室1の内部に形成された
堆積物に化学作用させて化学ドライエッチングを行っ
た。以下に、好ましいプロセス条件を示す。
r〕 高い周波数 : 13.56〔MHz〕 第1の電力 : 500〜1200〔W〕 電極間距離 : 180〜999〔Mils〕 NF3 : 100〜1000〔SCCM〕 N2 O : 100〜1000〔SCCM〕 処理時間 : 50〜150〔秒〕 ここで上記クリーニングプロセスの主ガスであるNF3
の代わりに、CF4 およびC2 F6 のいずれか一方が好
ましく用いられ、この流量はNF3 と同程度が好ましく
は用いられる。
Oから保たれる活性種がこの堆積物を物理的にエッチン
グする作用をもたらし、上記化学作用と物理作用とが相
乗してより効果的にエッチングが進むのでクリーニング
プロセス時間の短縮可能となる。
スおよび反応生成物を減圧・除去し、反応容器2の外部
においてハロゲンランプにて予め25〜400℃に加熱
された半導体基板5を反応容器2内の決められた場所に
載置し、NH3 /N2 系の還元ガスを導入した。これに
高周波発振源8から高い周波数を有する第2の電力を印
加し、プラズマ放電エネルギにより活性化された粒子で
あるラジカルを、反応室1の内部に残留するフッ素成分
に作用させて反応生成物とし、減圧・除去を行った。以
下に、このプロセス条件を示す。
r〕 高い周波数 : 13.56〔MHz〕 第2の電力 : 100〜800〔W〕 基板温度 : 300〜400〔℃〕 電極間距離 : 180〜600〔Mils〕 NH3 : 50〜1500〔SCCM〕 N2 : 500〜2000〔SCCM〕 処理時間 : 5〜60〔秒〕 ここで上記の還元ガスとしては、NH3 一種類のみが好
ましくは用いられる。
プロセスのプラズマ安定性をもたらす。
および反応生成物を減圧・除去し、基板を載置したま
ま、SiH4 /NH3 /N2 系の原料ガスを導入した。
これに高周波発振源8から高い周波数を有する第3の電
力を印加し、プラズマ放電エネルギにより活性化させ
て、化学結合を分解し、原子または分子のラジカルとす
る。これらの活性な粒子間による反応生成物を半導体基
板5の表面に堆積し、窒化膜を形成させながら、反応生
成物を減圧・除去した。以下にこのプロセス条件を示
す。
r〕 高い周波数 : 13.56〔MHz〕 第3の電力 : 100〜800〔W〕 基板温度 : 300〜400〔℃〕 電極間距離 : 180〜600〔Mils〕 SiH4 : 50〜300〔SCCM〕 NH3 : 50〜300〔SCCM〕 N2 : 500〜5000〔SCCM〕 処理時間 : 10〜100〔秒〕 (後処理プロセス)第1プロセスにおいて使用されてい
る条件のうち、原料ガスの主たる成分であるSiH4 の
供給をストップし、他の補助成分であるNH3 およびN
2 は引き続き供給し続け、これに高周波発振源8から高
い周波数を有する第4の電力を印加し、プラズマ放電エ
ネルギにより活性化させて、化学結合を分解し、原子ま
たは分子のラジカルとする。これらの活性な粒子には第
1プロセスからの残留成分であるSiH3 + 、SiH3
* (*はラジカルを意味する。)等が存在するのでNH
2 + 、NH2 * 、N* 等と反応して窒化膜を形成する。
これにより、Si成分が豊かな窒化膜、すなわち異常成
長の原因となるものの成長を抑止することができ、凹凸
の少ないきめの細かい表面を有する窒化膜の形成が可能
となる。
r〕 高い周波数 : 13.56〔MHz〕 第3の電力 : 100〜800〔W〕 基板温度 : 300〜400〔℃〕 電極間距離 : 180〜600〔Mils〕 NH3 : 50〜300〔SCCM〕 N2 : 500〜5000〔SCCM〕 処理時間 : 1〜30〔秒〕 この条件により得られた窒化膜の成膜速度は0.2〜
1.0μm/minで、屈折率は1.9〜2.2であっ
た。
ロセスの内容について以下に説明する。
NF3 あるいはNF3 /N2 O系の反応性ガスを導入
し、これに高周波発振源8から高い周波数を有する第1
の電力を印加し、プラズマ放電エネルギにより活性化さ
せて、化学的に活性の強い原子または分子のラジカルと
し、これらの活性な粒子を反応室1の内部に形成された
堆積物に化学作用させて化学ドライエッチングを行っ
た。以下に、好ましいプロセス条件を示す。
r〕 高い周波数 : 13.56〔MHz〕 第1の電力 : 500〜1200〔W〕 電極間距離 : 180〜999〔Mils〕 NF3 : 100〜1000〔SCCM〕 N2 O : 100〜1000〔SCCM〕 処理時間 : 50〜150〔秒〕 ここで上記のNF3 の代わりに、CF4 およびC2 F6
のいずれか一方が好ましく用いられ、この流量はNF3
と同程度が好ましくは用いられる。
は、実施例1の場合と同等である。
応性ガスおよび反応生成物を減圧・除去し、NH3 /N
2 系の還元ガスを導入した。これに高周波発振源8から
高い周波数を有する第2の電力を印加し、プラズマ放電
エネルギにより活性化された粒子であるラジカルを、反
応室1の内部に残留するフッ素成分に作用させて反応生
成物とし、真空引きにより除去を行った。ここで上記N
H3 /N2 系の還元ガスの代わりに、NH3 あるいはS
iH4 /N2 /NH3 系のガスが好ましく用いられる。
以下に、このプロセス条件を示す。
r〕 高い周波数 : 13.56〔MHz〕 第2の電力 : 100〜800〔W〕 基板温度 : 300〜400〔℃〕 電極間距離 : 180〜600〔Mils〕 SiH4 : 50〜300〔SCCM〕 NH3 : 50〜1500〔SCCM〕 N2 : 500〜2000〔SCCM〕 処理時間 : 5〜15〔秒〕 SiH4 を含んだ還元ガスの態様においては、前述のク
リーニングプロセスによる残留フッ素成分がプラズマ化
することにより得られるSiH3 + 、SiH3 * 等の活
性種と結合してSi−F−Nなる結合を有する反応生成
物を形成し、これを堆積させないよう減圧コントロール
することにより、反応室の外部に除去することができ
る。したがって、NH3 による還元効果に加えて相乗効
果をもたらす。
元ガスおよび反応生成物を減圧・除去し、反応容器2の
外部においてハロゲンランプにて予め25〜400℃に
加熱された半導体基板5を反応容器2内の決められた場
所に載置し、NH3 あるいはNH3 /N2 系の還元ガス
を導入した。これに高周波発振源8から高い周波数を有
する第3の電力を印加し、プラズマ放電エネルギにより
活性化された粒子であるラジカルを、反応室1の内部に
残留するフッ素成分に作用させて反応生成物とし、減圧
・除去を行った。以下に、このプロセス条件を示す。
r〕 高い周波数 : 13.56〔MHz〕 第3の電力 : 100〜800〔W〕 基板温度 : 300〜400〔℃〕 電極間距離 : 180〜600〔Mils〕 NH3 : 50〜1500〔SCCM〕 N2 : 500〜2000〔SCCM〕 処理時間 : 5〜60〔秒〕 これにより、半導体基板5の表面も均一に活性化され、
次の成膜プロセスにおいて形成される窒化膜が均一に形
成される好ましい傾向が得られる。
および反応生成物を減圧・除去し、半導体基板5を載置
したまま、SiH4 /NH3 /N2 系の原料ガスを導入
した。これに高周波発振源8から高い周波数を有する第
3の電力を印加し、プラズマ放電エネルギにより活性化
させて、化学結合を分解し、原子または分子のラジカル
とする。これらの活性な粒子間による反応生成物を半導
体基板5の表面に堆積させ窒化膜を形成させながら、反
応生成物を減圧・除去した。以下に、このプロセス条件
を示す。
r〕 高い周波数 : 13.56〔MHz〕 第3の電力 : 100〜800〔W〕 基板温度 : 300〜400〔℃〕 電極間距離 : 180〜600〔Mils〕 SiH4 : 50〜300〔SCCM〕 NH3 : 50〜300〔SCCM〕 N2 : 500〜5000〔SCCM〕 処理時間 : 10〜100〔秒〕 (後処理プロセス)成膜プロセスにおいて使用されてい
る条件のうち、原料ガスの主たる成分であるSiH4 の
供給をストップし、他の補助成分であるNH3 およびN
2 は引き続き供給し続け、これに高周波発振源8から高
い周波数を有する第4の電力を印加し、プラズマ放電エ
ネルギにより活性化させて、化学結合を分解し、原子ま
たは分子のラジカルとする。これらの活性な粒子には第
1プロセスからの残留成分であるSiH3 + 、SiH3
* (*はラジカルを意味する)等が存在するのでNH2
+ 、NH2 * 、N* 等と反応して窒化膜を形成する。こ
れにより、Si成分が豊かな窒化膜、すなわち異常成長
の原因となるものの成長を抑止することができ、凹凸の
少いきめの細かい表面を有する窒化膜の形成が可能とな
る。
r〕 高い周波数 : 13.56〔MHz〕 第3の電力 : 100〜800〔W〕 基板温度 : 300〜400〔℃〕 電極間距離 : 180〜600〔Mils〕 NH3 : 50〜300〔SCCM〕 N2 : 500〜5000〔SCCM〕 処理時間 : 1〜30〔秒〕 この条件により得られた窒化膜の成膜速度は0.2〜
1.0μm/minで、屈折率は1.9〜2.2であっ
た。
方法によれば、成膜するステップが、プラズマ励起され
た原料ガスの活性種の化学反応により形成される反応生
成物を基板に堆積することにより薄膜を形成し、作用す
るステップが、プラズマ励起された窒素化合物を含むガ
スの活性種と、残留する原料ガスの活性種とを化学反応
させる。したがって、作用するステップにおいて活性種
寿命の長い種類のガスは、この供給を停止あるいは減量
し、他のプラズマ寿命の短い窒素化合物を含むガスを供
給し続け、これに高い周波数の電力を印加することによ
り異常な薄膜形成が抑止される。したがって、形成され
た窒化膜は、その表面凹凸が細かい緻密なものになり得
る。基板を収容する反応容器内において、原料ガスに高
い周波数を有する電力を印加し、プラズマを発生させて
化学反応により得られる反応生成物を基板に堆積し、続
いて原料ガスの供給を停止して窒素化合物を含む反応性
ガスに高い周波数を有する電力を印加し、プラズマを発
生させて残留する原料ガスとの化学反応により得られる
反応生成物を基板上に堆積あるいは減圧・除去する。し
たがって、主たる成膜ステップにおける原料ガスの残留
成分により組成バランスの崩れた、すなわちSi成分に
富んだ異常成長の窒化膜は形成されない。したがって、
形成された窒化膜は、表面が凹凸状の段差の少ない緻密
な膜となり、これが層間絶縁膜として使用された場合で
も次ステップにて形成されるAlまたはAl合金等の配
線薄膜は断線のない良好な被覆性を有しうる。また、こ
れがパッシベーション膜として使用された場合において
も凹凸状の突起が少ないので目視検査における信頼性が
向上し、したがって歩留まりが向上しうる。
フッ素化合物のプラズマに基づくエッチングにより反応
容器内部をクリーニングし、残留するフッ素成分および
フッ素結合は窒素化合物のプラズマに基づき反応し、フ
ッ素成分を含んだ反応生成物を形成した形で還元するス
テップを付加することにより、反応容器に収容された部
品の表面は活性化され、成膜中にフッ素成分は含まれな
い。したがって、形成された窒化膜は成膜の初期から終
了まで、Si−Nの結合が強い緻密性の高い膜質を備え
ることが可能となり、層間絶縁膜あるいはパッシベーシ
ョン膜として使用した場合にも耐湿性に優れた窒化膜の
形成が可能となる。しかも、フッ素成分を含まない窒化
膜は密着性に優れており、下地基板がAlあるいはAl
合金のような配線に形成されても剥がれ(ピーリング)
を生じない。したがって製品歩留まりの高い窒化膜形成
が可能となる。この結果、デバイスの高集積化・高信頼
化に対応し得る薄膜形成方法を提供し得る。
ためのPECVD装置の概略構成を示す模式断面図であ
る。
ーの説明図である。
ーの説明図である。
導体基板、6…配管、7…ヒータ、8…高周波電源、9
…インピーダンスマッチング回路。
Claims (5)
- 【請求項1】 基板を収容する反応容器内において、原
料ガスに高い周波数を有する第1の電力を印加し、発生
するプラズマ中の活性種同士の化学反応により形成され
る反応生成物を基板に成膜するステップと、窒素化合物
を含むガスに高い周波数を有する第2の電力を印加し、
発生するプラズマ中の活性種を前記原料ガスの残留活性
種に作用するステップとを備える薄膜形成方法。 - 【請求項2】 基板を収容する反応容器内において、フ
ッ素化合物を含む反応性ガスに高い周波数を有する第1
の電力を印加し、発生したプラズマ中の活性種により反
応容器の内部をクリーニングするステップと、窒素化合
物を含む還元ガスに高い周波数を有する第2の電力を印
加し、発生するプラズマ中の活性種により前記反応容器
内の残留フッ素成分を除去するステップと、原料ガスに
高い周波数を有する第3の電力を印加し、発生するプラ
ズマ中の活性種同士の化学反応により形成される反応生
成物を基板に成膜するステップと、窒素化合物を含むガ
スに高い周波数を有する第4の電力を印加し、発生する
プラズマ中の活性種を前記原料ガスの残留活性種に作用
するステップとを備える薄膜形成方法。 - 【請求項3】 前記窒素化合物がNH3 である請求項1
又は2記載の薄膜形成方法。 - 【請求項4】前記フッ素化合物がNF3 、CF4 および
C2 F6 から選ばれた少なくとも一種類の化合物を含む
請求項2記載の薄膜形成方法。 - 【請求項5】 前記原料ガスがSiH4 ,NH3 および
N2 から選ばれた少なくとも一種類のガスを含む請求項
1〜4のいずれか1項に記載の薄膜形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5332407A JPH0799744B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 薄膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5332407A JPH0799744B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 薄膜形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07201847A JPH07201847A (ja) | 1995-08-04 |
JPH0799744B2 true JPH0799744B2 (ja) | 1995-10-25 |
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ID=18254629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5332407A Expired - Fee Related JPH0799744B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 薄膜形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0799744B2 (ja) |
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JPH05129285A (ja) * | 1991-10-30 | 1993-05-25 | Sony Corp | 半導体装置の製造方法 |
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1993
- 1993-12-27 JP JP5332407A patent/JPH0799744B2/ja not_active Expired - Fee Related
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