JPH0799586A - 色変換装置 - Google Patents

色変換装置

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JPH0799586A
JPH0799586A JP5230064A JP23006493A JPH0799586A JP H0799586 A JPH0799586 A JP H0799586A JP 5230064 A JP5230064 A JP 5230064A JP 23006493 A JP23006493 A JP 23006493A JP H0799586 A JPH0799586 A JP H0799586A
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Osamu Yamada
修 山田
Hideto Motomura
秀人 本村
Rika Iikawa
りか 飯川
Teruo Fumoto
照夫 麓
Hiroaki Kodera
宏曄 小寺
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同時にディスプレイ上の対話的なカラーコレ
クションに便利なように画像を乱さないように色変換が
できる小型で簡素な色変換装置を提供する。 【構成】 YCrCbという明度色差信号にて画素入力
部101に入力され、三角柱分割選択部103にて補間
区間である三角柱が選択され、Prsmsel信号を生
成する。これと111によって、あらかじめデータが書
き込まれた色変換テーブル部104のアドレスが選択さ
れ、6個の格子点出力値が得られる。格子点出力値とP
rsmsel信号と112は三角柱型補間演算部105
に入力され補間出力値113が生成される。エリア処理
部107と外部から入力される色変換テーブルRAM切
り替え信号115によってあらかじめ決められた矩形領
域または画素ごとに色変換RAMが切り替えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー画像信号やカラ
ー映像信号を入力して実時間内に任意の色座標変換、色
変換をする用途、たとえば高速の色修正、色補正が必要
なカラースキャナ、カラーカメラ、カラーハードコピー
装置や正確な色校正が必要なカラー表示装置、ビデオ映
像などを実時間に色変更するカラーコレクタ、ビデオ編
集装置、およびカラーによる識別を行う色変換装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、モノクロ画像の画像処理では、画
像の1画素がもつ情報は明度(濃度)という一次元情報
であり、明度変換はいわゆるガンマカーブ変換として、
種々の非線形カーブをLUT(ルックアップテーブル)
に書き込んでおけば実時間内に色変換が可能であった。
扱う画像がカラー画像になっても実時間内に色変換をす
る用途ではR(レッド)プレーン、G(グリーン)プレ
ーン、B(ブルー)プレーン、という3枚のモノクロ画
像として扱われ、各々独立なLUTによって変換される
ことが多かった。しかし、この種の処理では、扱える色
変換は本質的に一次元処理の域をでず、 R’=hR(R), G'=hG(G), B’=hB(B) という形態の色変換しかできない。
【0003】カラー画像処理では、1画素がもつ情報は
(R,G,B)という三次元情報であり、本来の意味で
の色変換とは、これらをまとめた3次元的変換 R’=fR(R,G,B) G’=fG(R,G,B)
B’=fB(R,G,B) という形態である。
【0004】たとえば、ハードコピー系のカラー画像処
理では「特定の色相に属する色は彩度をあげる」などの
複雑な色変換が必要であり、ビデオ等のカラー映像編集
処理の場合でも「ブルーの背景のみを無彩色に変換した
い」などの複雑な特定色のみの色変換要求がでることが
ある。これらの色変換は数学的には、1出力が3入力の
関数になっており上記の3次元変換に属する。しかし、
これらを汎用的なテーブルで変換しようとすると1色が
8ビット信号と仮定すると1色当りの変換に16(Mb
yte)ものメモリ容量を必要とする。従って3次元的
な色変換を任意の色変換について汎用的に、しかも実時
間に実行できるハードウエアでかつメモリ容量をできる
だけ小規模にする構成が求められている。これに対し
て、カラーハードコピー、カラースキャナの色補正用を
主な目的として入力色空間を複数の色空間を分割してそ
の頂点に位置する色修正情報を色変換メモリとして保持
しておき、演算に当たってはこの色修正情報を複数個選
択し、重み付け処理して補間出力する色信号補間方法の
例がある(特公昭58-16180号公報)。
【0005】同公報の内容によれば、補間処理に三次元
の色信号空間内での基本立体である単位立方体を設定
し、この単位立方体を複数の四面体に分割し四面体の4
頂点での出力信号から補間計算を単純化する考え方が開
示されている。これはカラースキャナ装置の色修正装置
への応用であり、RGB8ビット信号は各々4ビットず
つ上位信号と下位信号に分割し下位信号は大小関係を比
較器で判定されると同時に4種類の重み発生器へ入力さ
れる。一方上位信号はセレクタと加算器にてアドレス修
飾されちょうど四面体の4頂点に対応するアドレスを得
て色変換テーブルメモリをこの異なる4種のアドレスに
て計4回読みだし、出力されたデータを前記重み係数と
乗算器にて並列演算して加算して補間出力を得る。な
お、1個の単位立方体が6個の四面体に分割されてい
る。
【0006】一方、従来の技術の第2の例として同じ四
面体利用の補間方式による色変換装置で特に四頂点での
差分値を記憶して処理する技術が存在する(米国登録特
許第4、477、833号)。この例でもまったく同様
に8ビット入力色信号シアン、マゼンタ、イエロー(CY
AN, MAG, YEl)から8ビットの色修正されたシアン、マ
ゼンタ、イエローに変換する際、入力色空間を四面体に
分割してその頂点での出力差分値を用いて補間を行う。
【0007】更に、従来の技術の第3の例として同じ四
面体利用の補間方式による色分解画像修正装置がある
(特開平2−87192号公報,同2ー286866号
公報,同2ー286867号公報,同2ー286868
号公報)。これらの色変換装置はテーブル形式であるこ
とが重要であり、非線形の自由な色変換を高速でかつフ
レキシブルに行うことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、上述の従来の技
術は補間に必要な演算を減らすべく、三次元空間の補間
において参照点、すなわちメモリが出力値を記憶してい
る代表格子点へのアクセスが最も少なくて済む四面体へ
の分割を利用するものである。これにより補間ハードウ
エアは最も簡単化される。
【0009】しかし四面体分割は色空間をRGBのよう
な混色系において3軸を等しく扱う場合には便利だが、
色空間を明度軸、色度軸で分離し両方の補間を独立して
行いたいという場合には補間結果の解析が煩雑になる欠
点がある。たとえば特にカラーコレクタへなど色を明度
は変更せず色度平面内だけで重みづけして選択的に制御
したりする場合には色度平面だけで微妙なカーブの色変
換をすることが必要になる。しかし従来の四面体補間で
は補間は常に3軸の空間内で行われ明度と色度の補間を
分離できないという課題がある。
【0010】第2に上述の四面体を利用した補間、立方
体を利用した補間に限らず従来の補間型色変換技術では
いくつかの場合、補間曲線が正確なものにならない、と
いう欠点があった。たとえばハードコピーの色再現処理
において「クリッピング特性」と呼ばれる処理などでみ
られるように入力値があるしきい値までは値0を維持
し、しきい値点Tから立ち上がる出力特性または、急激
に立ち上がって最大値にある入力点T’にて最大値に貼
りつくような曲線が正確に補間できなかった。また、8
ビット入力、8ビット出力のシステムにおいて入力出力
ともに255のつぎの数値である256を表現、記憶で
きないという理由によってあらゆる色信号入力に対し同
一の出力を与える、いわゆる「スルー特性」を実現する
ことができなかった。スルー特性はデジタル回路では基
本的なものであり、これが実現されないとスルーのつも
りで何度も通過した信号は急激に劣化してしまう。
【0011】第3に、カラーコレクタなどへの応用では
ディスプレイ上での動画像、静止画像の色変換を頻繁に
変更する。この色変換テーブルをCPU側より書き換え
る動作中にテーブルメモリをCPUがアクセスするため
に表示中の画像、映像が乱れたり、一時的に表示が消え
るなどという問題があった。これは画像を見ながら瞬時
に色変換を行いたいというカラーコレクタ等の用途では
非常に大きな課題であった。
【0012】第4に、ディスプレイやハードコピー紙面
を数個のエリアに分割しエリアごとに異なる色変換を行
う用途、あるいはもっと自由度が高い用途として画像の
各画素ごとに色変換を変更する用途がある。この場合に
はエリア単位、画素単位に色変換テーブルを高速に切り
替える必要がある。しかし従来の技術ではこのテーブル
切り替えに対応していない。
【0013】また、第5に、従来立方体を利用した補間
で生じていた問題としてMIN(最小値)演算の補間誤
差の問題がある。カラーハードコピー分野では墨(ブラ
ックBK)を生成する場合に入力信号シアンC,マゼン
タM,イエローYの3信号のうち最小値を生成する必要
がある。ところが立方体を利用した補間、あるいは三角
柱を利用した補間では3色信号を入力して、このMIN
演算を行うと補間後の曲線にリップル状の補間誤差が生
じてしまい視覚上好ましくなかった。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は入力色信号で作られる三次元空間を複数の単位
立方体、単位直方体に分割した後、それらを二個の三角
柱に分割してこれを補間立体とする。このため入力色が
いずれの三角柱に含まれるかを判定し三角柱領域の各頂
点での出力値を用いる三角柱分割型の補間方法を採用す
る三角柱分割型補間演算部を備えるものである。
【0015】また色変換テーブルメモリに記憶する数値
として従来の正数領域のみならず負数領域の各々の数値
をも記憶できるようにして、クリッピング特性を持つ変
換の補間による実現も可能とし、さらに補間演算部に変
位量補正手段をもうけることにより、補間による完全な
スルー特性を実現するものである。この際メモリ量を削
減するために同じビット数にてもその精度を落とし負領
域の数値を表現し記憶しうる色変換テーブルメモリと、
符号つき乗算器、加算器を備えるものである。
【0016】またカラーコレクタなどディスプレイ上で
の対話的な色調整などに対応するために映像信号の水平
ブランキング、垂直ブランキング期間内に色変換テーブ
ルの転送を行って表示中の画像、映像を乱すことなく色
変換の変更を行うための色変換テーブルデータ転送制御
を行うためのホストインタフェース部を備えるものであ
る。
【0017】また、色変換テーブルを異なる色変換処理
ごとに複数プレーン備え、内部のエリア処理部に設定し
た複数の長方形領域ごとに使用する色変換テーブルを画
素単位に切り替えることを可能とし、さらに外部からの
色変換テーブル強制設定信号により、内部の色変換テー
ブルを画素ごとに切り替えることを可能とするものであ
る。
【0018】
【作用】本発明の色変換装置では、三角柱を用いて明度
色差型信号に対して明度軸と色差平面で独立に最も簡単
な線形補間が行なわれる。この結果、色調整など色度平
面内での色制御において補間カーブが明確化され、従来
補間結果が不明確になりがちだった色調整が行ない易く
なる。さらに入力として明度と色差を使用する色空間を
使用した色変換を行うと従来技術である四面体分割を用
いた補間よりも補間精度、特に視覚的に重要であるグラ
ディエーション方向の補間精度が良好となるという作用
がある。
【0019】
【実施例】以下、上述した作用の本発明における概念に
ついて、先に説明する。
【0020】たとえば、入力として明度であるL軸と色
度であるA、B軸とが分離されているCIE−LAB空
間を用いてNTSC−rgb空間への色座標変換を本発
明の色変換装置を用いて補間する実験を考える。この場
合、L軸はY軸に、A軸はCr軸に、B軸はCb軸に対
応させ、色変換テーブルは全く同一として四面体分割補
間と三角柱分割補間との補間方式の差のみが問題となる
ようにする。色変換装置への8ビット画素入力としてA
=B=0である純粋なグレイをL=0から255まで変
化させたときの補間後のrgb各曲線を3本まとめて描
いたのが図10、図11である。四面体分割型補間の図
10ではrgb、特にrが凹凸状に波打っているが図1
1の三角柱分割型補間ではスムーズに補間されている。
このように三角柱分割を用いた補間はその形状の特徴か
ら明度方向を三角柱の主軸に一致させることによって非
線形性を含む色変換を視覚的にスムーズに実行できると
いう作用がある。
【0021】つぎに、いわゆる「クリッピング特性」す
なわち、しきい値以下あるいは以上の入力にて一定値を
出力する変換における本発明の作用につき考える。図1
2は入力軸0から255に対して格子点位置を(0、6
4、128、192、256)とする場合の補間結果を
示す図であり、図12(A)は従来の技術での補間結
果、図12(B)は本発明での補間結果を各々1次元で
横軸を入力、縦軸を出力として示す。実現したい変換は
しきい値Tから増加してT’にて最大値に到達するよう
な変換であり点線1201にて表現されるものである。
この変換を従来の技術に従って格子点位置における記憶
値を適当に選んで実現しようとすると、たとえば120
2のようしきい値TあるいはT’付近で原変換と大きく
異なる結果となる。これは、しきい値であるTやT’は
最も近い格子点位置へ、たとえばしきい値Tは64へと
いうように、変更されてしまうため当初の意図であるし
きい値処理が格子点位置でしか行われないからである。
これに対して本発明では、色変換テーブルメモリ部には
格子点での記憶値として(−256)から255までの
範囲にて数値を記憶できるため、1203で示される正
数、負数にわたる補間曲線を考え、これを補間演算にて
生成し、つぎに変位量補正手段によって変位量1204
だけ正方向に補間後の数値を変位し、最後に出力データ
リミット部により0以下と255以上の数値をそれぞれ
0と255に置き換えることによってしきい値TとT’
とを持つ補間結果1205が生成される、という作用が
ある。
【0022】また、入力をそのまま出力とするいわゆる
スルー特性の変換を実現する場合の作用につき説明す
る。図13(A)は従来の技術での補間結果、図13
(B)は本発明での結果を各々一次元の入出力関係にて
示す。望ましいスルー特性1301に対して、入力軸で
(0、64、128、192、256)での各格子点位
置での出力をそれぞれ(0、64、128、192、2
56)とすれば線形補間された場合スルー特性が実現さ
れる。しかし従来の技術では通常色変換テーブルメモリ
に記憶できる値は8ビットであり、この場合0から25
5までの値しか記憶できないため256は次善の策とし
て255として記憶せざるを得なかった。この結果19
2から256までの最後の補間区間で補間結果がスルー
特性を実現できず1302のようなスルー特性とはいえ
ない補間結果を生じていた。これに対し本発明では負数
を記憶できるため、図13(B)のように入力格子点で
の記憶値を(−128、−64,0,64,128)と
して負領域にわたる完全スルーの特性1303を実現し
たのち、変位量補正手段によって1304にて示される
変位量数値128をオフセットとして加えて結果として
1305の完全なスルー特性を実現することができる、
という作用がある。
【0023】また、入力3信号からその最小値を求める
ようないわゆるMIN演算を行う場合に、入力3信号か
ら色差基準信号1色を選択し、残りの2信号との差を色
差とする特殊な色差変換を行うことによって、明度色差
入力の状態を作り、これと三角柱分割の特徴を組み合わ
せることにより補間後に不自然なリップルを生じないよ
うにするという作用がある。
【0024】さらに、映像信号についてリアルタイムで
色変換する場合、色変換テーブルをホストから書き換え
た場合に変換前の画像が画像の乱れなく瞬時に異なる色
へ変化することが必要であるが本発明ではホストインタ
フェース部にて色変換テーブルへのデータ書き込みは映
像のブランキング期間を複数回利用して行う制御をする
ため映像を乱さずに色を変化させることが可能である。
また色変換テーブルを書き換える時間的な余裕のない1
フレームの映像の描画中にもその画像面領域によって複
数プレーン存在する色変換テーブルを切り替えることに
より異なる色変換を行うことができるため、画面上の異
なるエリアで異なる色変換処理をする、などといった処
理も実現可能にするものである。
【0025】以下、本発明の色変換装置の第1の実施例
につき図1を用いて説明する。なお、入力色信号は本
来、明度Yと色差CrCbのような明度色差分離信号で
ある。実際には汎用性のため三色分解色信号Red(以
降Rと表記),Green(以降Gと表記),Blue
(以降Bと表記)など任意の3種の色信号も入力が可能
であるが、以下説明は実際に入力される色信号の種類に
よらず色空間内三角柱分割領域に固定された軸の名称と
してY、Cr、Cbという名称を使用する。また本実施
例では画像入力出力信号が10ビットまで対応する構成
となっており、この場合を想定して行うが、実際には8
ビットが使用されることも多いため適宜両者を交えて説
明する。
【0026】図1において、入力信号Y、Cr、Cbは
カラー画像映像を表現する10ビットデジタル信号とし
て画素入力部101へ入力される。これらの信号はアド
レス生成部102に入力される前にCr、Cb信号は上
位3ビットと下位7ビットの信号に分離され、Y信号は
通常モード時には上位3ビットと下位7ビットに、アド
レス拡張モード時には上位4ビットと下位6ビットに分
割される。図1では上位信号(UY,UCr,UCb)
111、下位信号(DY、DCr,DCb)112とし
て示す。通常モードとは図3(A)のようにYCrCb
色空間におけるY,Cr,Cb各軸を、上位信号により
各々3、3、3ビットにて指定される分割領域、すなわ
ち8、8、8領域に分割する結果、全色空間を512個
の立方体領域に分割する。一方、アドレス拡張モードで
はY方向の補間精度をあげるために、図3(B)のよう
にY,Cr,Cb各軸を各々4、3、3ビットの上位信
号で指定される分割領域、すなわち16、8、8個に分
割する結果、全色空間を1024個の立方体領域に分割
する。分割された立方体の頂点にあたる格子点数では通
常モードで各軸9、9、9点の計729点、アドレス拡
張モードで各軸17、9、9点の計1377点となる。
この格子点の座標値は画像が8ビット入力で通常モード
の場合には各軸とも(0、32、64、96、128、
160、192、224、256)画像が8ビット入力
でアドレス拡張モードのY軸で(0、16、32、4
8、64、80、96、112、128、144、16
0、176、192、208、224、240、25
6)、CrCb軸は通常モードと同じとなる。一方、画
像が10ビット入力で通常モードの場合には各軸とも
(0、128、256、384、512、640、76
8、896、1024)画像が10ビット入力で、アド
レス拡張モードのY軸で(0、64、128、192、
256、320、384、448、512、576、6
40、704、768、832、896、960、10
24)、CrCb軸は通常モードと同じである。分割領
域はすべて格子点からつぎの(格子点座標値−1)まで
の区間と定義する。
【0027】従って座標値256、1024などの最大
格子点は仮想的に存在しているだけで最大分割領域に入
る実際の入力信号としては255、1023という数値
が最大となる。本実施例ではこの格子点上での出力値を
色変換テーブルに記憶しているが、その色変換テーブル
へのアドレス入力は格子点で参照されるのではなく各分
割領域にて参照されるという特徴がある。
【0028】具体的には上記画像が8ビットで通常モー
ドを例に取ると、0から31までの分割領域が領域番号
0、32から63までが領域番号1、となって最後に2
40から256までが領域番号7となる。すなわち領域
は番号0から7までの8個存在する。実際には3次元で
あるから領域番号(0、0、0)から(7、7、7)、
まで512個存在する。このアドレスによって色変換テ
ーブルメモリが読みだされる。このように実施する理由
は2つある。
【0029】第1に本実施例では補間演算が並列に行わ
れるため、ある分割領域に入力が包含された場合、分割
領域を示すアドレスにて並列に6個の格子点での出力値
が読み出されるようになっているため6個の各メモリへ
は同じアドレスを入力する方が簡単だからである。
【0030】第2に格子点数は各軸で9個あるいは17
個という半端な数値であるが分割領域番号は上記のよう
にそれより1だけ少ない8あるいは16という2のべき
乗の数値となりテーブルメモリのアドレスのデジタル信
号線を有効に使用できるためである。
【0031】この結果、各分割領域の体積を同一にし正
確な補間を行うために必要な仮想的な最大値位置での格
子点、たとえば8ビット入力の場合座標値256の位置
の格子点、10ビット入力の場合座標値1024の位置
の格子点の指定は通常モードでは0から7、アドレス拡
張モードでは0から15という分割領域番号を指定した
場合の6個の格子点のうちの1個として自然に行われ
る。
【0032】これに対し従来の技術、たとえば特開平2
−226866号公報,あるいは特開平2−22686
8号公報の内容では同種の補間技術を開示しているが、
格子点を用いて色変換テーブルメモリを参照する方法を
とっているため本来2のべき乗数にはならない格子点数
をアドレスとして扱わざるを得なくなりアドレス線の有
効利用をはかるため領域分割数を変えて格子点数を2の
べき乗個に変更し、結果として複雑な対処をしながら補
間誤差の発生を招いていた。
【0033】上位信号111がアドレス生成部102に
入力されると同時に下位信号112の3種類の信号のう
ち(DCr、DCb)の2信号が三角柱分割選択部10
3へ入力される。また下位信号112は3種類の信号D
Y、DCr、DCbすべてが三角柱分割型補間演算部1
05に入力される。三角柱分割選択部103からの出力
である1ビットのPrsmsel信号を出力し、Prs
msel信号はアドレス生成部102、三角柱分割型補
間演算部105へ入力される。
【0034】ここまでの構成により、上位信号にて図3
の立方体群、直方体群から1個の立方体あるいは直方体
(以下単位立方体と総称)が選択される。
【0035】図4に示すように各単位立方体を構成する
格子点にはa,b,c,d,e,f,g,hという名称
がつけられている。三角柱分割選択部103では図5に
示す単位立方体を2つに分割した三角柱abc−efg
と三角柱acd−eghを考え、入力された下位信号が
いずれの三角柱に含まれるかをDCrとDCbを用い
て、 DCr>DCb のとき、三角柱abc−efg、Pr
smsel=0 DCr<DCb のとき、三角柱acd−egh、Pr
smsel=1 のように判定、Prsmsel信号を決定する。
【0036】エリア処理部107では内部のエリアRA
Mテーブルに書き込まれた画像面上の座標値を基に対応
して内部的に色変換テーブル切り替え信号115を発生
させ色変換テーブル強制設定部108に入力され、画面
上で異なる領域ごとに異なる色変換を行う場合に対応す
る。また外部から色変換テーブルを画素単位に切り替え
る場合などには、色変換テーブル切り替え信号115は
直接外部から色変換テーブル強制設定部108へ入力さ
れる。色変換テーブル強制設定部108の出力信号はア
ドレス信号生成部102へ出力され、他の情報とともに
色変換テーブルメモリ104のアドレスを生成する。な
お、本実施例では色変換テーブルメモリ104は三角柱
の頂点数に対応して並列に6面がアクセスされるため色
変換テーブルメモリ104では6面から構成される図を
描いているがこの1組の色変換テーブルメモリで1種類
の色変換に対応する。また、本実施例では通常モードの
場合、2種類の異なる色変換を行うためこの6枚の組が
内部で#0と#1の2プレーンに分割されて前記108
の出力により選択されて使用される。
【0037】アドレス拡張モードの場合には色変換テー
ブルメモリは1プレーンとして使用されるため、色変換
テーブルメモリの切り替えは無い。アドレス生成部10
2では以上の信号を基に色変換テーブルメモリ104の
特定のアドレスを発生し、メモリインタフェース部10
9を通じて色変換テーブルメモリ104にアクセスす
る。一方、三角柱分割型補間演算部105では色変換テ
ーブルメモリ104からの出力データ値とPrsmse
l信号、下位信号112を入力して三角柱補間を行い補
間出力値113を生成する。なお図1では面順次形式の
色変換装置を前提としているため色変換出力は1回の色
変換補間演算において3入力1出力で構成しておりYC
rCb信号からCIE−LAB信号へ変換する場合など
の3入力3出力の場合でも変換後のL,A,Bのいずれ
か1種類の信号のみを生成する。ただし色変換テーブル
メモリ104と三角柱分割型補間演算部105を3種
類、あるいは4種類搭載することによって3入力3出
力、あるいはRGBからCMYKへの変換のような3入
力4出力にも対応できることはもちろんである。また色
変換テーブルメモリ104の書換え、各種レジスタ部1
10の書換えはホストコンピュータからホストインタフ
ェース部106を介して内部バス114から行う構成に
なっているため面順次式に3、ないし4出力につき一回
の画像構成ごとに色変換テーブルメモリ内容を書き換え
ることで3入力3出力、4出力に対応することもでき
る。
【0038】次に、三角柱分割型補間演算部105の詳
細な説明に移る。図4に示す指定された単位立方体の8
頂点での出力値のうち6個の色変換テーブルメモリ10
4から読み出される6個の出力値は図5のようにPrs
msel=0の時にはa、b,c,e,f,gの6点で
の出力値であり、Prsmsel=1の時にはa,d,
c,e,h,gの6点の出力値である。このようにPr
smsel信号によって出力される格子点値が異なる
が、これはアドレス生成部102によってすでに指定さ
れている。6枚の色変換テーブルメモリ104から読み
出される格子点での出力値をその格子点に()をつけて
表現する。たとえば格子点aでの出力値は(a)とす
る。この表記を用いると図2において、(a)、
[(d),(c)]、(c),(e),[(f),
(h)]、(g)は差分生成部201へ入力される。こ
こで[]内はPrsmselによっていずれかが選択さ
れることを示す。差分生成部201では5個の減算器2
13〜217により5種類の差分値が計算される。この
差分値は(表1)に示すようにPrsmsel信号によ
って内容が異なる。
【0039】
【表1】
【0040】差分値選択部202はPrsmsel信号
に基づいて生成された差分値信号を4種選択する。Pr
smsel=0のときA入力、Prsmsel=1のと
きB入力が選択されることにより(表2)のようにPr
smsel信号=1の場合の差分値を一部入れ替え、重
み係数となるDCr、DCb信号との積を作る場合の組
み合わせを合致させる役割を持つ。
【0041】
【表2】
【0042】ここで以降の補間演算の原理式につき説明
をする。本補間方式では入力色信号下位信号DY、DC
r、DCbは各単位立方体において点aを基準点として
入力色の位置をY、Cr、Cb各軸方向に表現する立方
体内部の座標になっている。これを補間に使用する重み
係数として使用する。いま図6において、三角柱内に存
在する入力色Oに対応する出力値(O)は、点aから入
力点Oに向かうベクトルaOのY、Cr、Cbの各軸へ
の成分であるDY、DCr、DCbを用いて以下のよう
に三段階で補間できる。
【0043】第一段階では、Oを通りY軸に平行に直線
を引き、本直線と三角形abcと三角形efgとの交点
を各々点n、点mとする。そして三角形abc内で、点
nでの出力値(n)を、
【0044】
【数1】
【0045】のように補間する。これは以下のような図
形的意味を持つ。図7は図6の三角柱をY軸方向から観
察した図である。この方向からでは三角柱の二つの底面
は完全に重なっており、Oとnとm、aとe、bとf、
cとgは各々重なりあっている。そこで、この三角形は
三角形abcであると考えてもかまわない。図6におけ
るベクトルaOの入力第一差分ベクトルab(701)
への成分であるDCrと入力第二差分ベクトルbc(7
02)への成分であるDCbを求め、出力色空間で、各
入力差分ベクトルに対応する出力第1差分値{(b)−
(a)}と出力第2差分値{(c)−(b)}をDCr
とDCbで重みづけして第1、第2の出力増分を求め、
それをaでの出力値(a)に加えることになる。
【0046】第二段階では、図7を三角形efgと見な
してmでの出力値(m)を同じ重み付けを出力第1差分
値{(f)−(e)}、出力第2差分値{(g)−
(f)}に対して行い、
【0047】
【数2】
【0048】として求める。第三段階では図6における
線分n-m上で(n)と(m)を以下のように線形補間
する。
【0049】
【数3】
【0050】(数3)に、(数1)、(数2)を代入し
て整理すると、
【0051】
【数4】
【0052】となる。以上のようにして入力点Oが三角
柱abc-efg内にある場合にOでの出力値(O)が
決定する。入力色点が直方体を分割したもう一方の三角
柱acd-egh内に存在する場合には、図8と図9で
示すようになる。同様にしてOから三角形acdと三角
形eghにY軸に平行な直線を引き、交点n、mを求
め、ベクトルaOのY、Cr、Cbの各軸方向成分 D
Y、DCr、DCbを求め、第一段階でnでの出力値
を、
【0053】
【数5】
【0054】第二段階でmでの出力値を、
【0055】
【数6】
【0056】と求め第三段階でOでの出力補間値を(数
3)に従って求めると、
【0057】
【数7】
【0058】のようになる。(数4)、(数7)の補間
原理式に基づき、乗算部203では式の一部である(表
3)の各項を計算する。
【0059】
【表3】
【0060】加算部204では、(表3)の信号223
と224の加算、信号225と226の加算を行い、信
号227と信号228を生成する(表4)。
【0061】
【表4】
【0062】加算器205では出力値(a)と信号22
7との加算を行い信号229を生成する(表5)。これ
は図6、図8における三角柱の下底の当たる三角形内で
の補間値(n)を生成していることに相当する。
【0063】
【表5】
【0064】信号228は227との差を減算器206
で計算され、信号230を生成する。
【0065】
【表6】
【0066】信号230は信号220と加算されて信号
231を生成する。
【0067】
【表7】
【0068】信号231はDY信号との積を乗算器20
8で計算され、信号232が生成される。
【0069】
【表8】
【0070】加算器209にて信号229と232とが
加算され、(数4)、(数7)で表現される出力233
が計算される(表9)。
【0071】
【表9】
【0072】信号232は変位量レジスタ211にホス
トから書きこまれて記憶されている正または負の変位量
を加算器210にて加え、変位量補正を行ってから出力
データリミット部212に入力され、ダイナミックレン
ジ制限を行ってから補間出力値113となる。なお、説
明上、DY、DCr、DCbの重み係数はすべて最大値
=1になるものと仮定したが、実際にはこの数値は、1
0ビット画像入力時の場合には通常モードで128、ア
ドレス拡張モードのDYでは64という値になってい
る。この分の補正はすべて補間結果のビットシフトにて
行っている。また本発明用で使用している乗算器は符号
つき数(データ)と符号なし数(重み係数)との乗算演
算を行えるものである。
【0073】次に本実施例における色変換テーブルメモ
リ104の構成、データ格納様式につき図14を参照し
て説明する。
【0074】図1および図2において示した6面構成の
色変換テーブルメモリ104は図14におけるCRAM
0、CRAM1、CRAM2,CRAM3、CRAM
4、CRAM5の6個の色変換RAMから構成され、こ
のうちCRAM0、CRAM2、CRAM3、CRAM
5にはそれぞれ図4の単位立方体のa、c、e、g頂点
での出力値である(a)、(c),(e)、(g)が格
納されており容量は512(word)x2=1024(word)
である。CRAM1およびCRAM4は他の4面の2倍
の容量2048(word)を持ち、各々b,dでの出力であ
る(b)と(d)の2バンク、およびfとhでの出力で
ある(f)、(h)の2バンクを格納している。CRA
M1とCRAM4はPrsmsel信号によって出力値
バンクが切り替えられる。
【0075】図14(A)に示す通常モードの場合に
は、CRAMには異なる色変換#0と色変換#1という
2種類のテーブルを格納でき、LUTNO信号にてテー
ブルが切り替えられる。なお色変換#1の場合の出力を
(a)’から(h)’として点線枠で示している。
【0076】一方、図14(B)に示すアドレス拡張モ
ードでは、通常モードでの色変換#1の分のメモリを2
倍になった格子点のために使用しており、Prsmse
l信号でのバンク切り替えの他にLUTNO信号が、Y
信号の第6ビットであるY6信号の役割をはたしてい
る。このためアドレス拡張モード時には色変換は1種類
#0のみ格納することになる。
【0077】図15には本色変換テーブルメモリ104
をホスト側からみた場合のアドレスである外部アドレス
構成を示す。図14での(0)から(15)までを付し
たメモリが順番に並んだ構成をとり、通常モードでは
(0)から(7)までが色変換#0のテーブル0、
(8)から(15)までが色変換#1のテーブル1に相
当する。
【0078】一方、アドレス拡張モードでは(0)から
(15)まですべてが色変換#0を行うテーブルとな
る。
【0079】外部アドレスと色変換RAMアドレスの関
係を図16に示す。本実施例ではホストから色変換テー
ブルメモリ104は、14ビットの外部アドレスADR
0からADR13としてアクセスされる。色変換RAM
ビット幅は10ビットを1wordとしているため、バ
イト構成のアドレスではビット0が0のとき下位バイ
ト、1のとき上位バイトという2アドレスにて1個の出
力値データを記憶するためビット0は使用されない。
【0080】図16(A)に示す通常モードの場合、ビ
ット13にLUTNO信号N、ビット12、11、10
は色変換RAM番号nram、ビット9、8、7にCb
信号の上位3ビット信号(Cb9,Cb8,Cb7)、
ビット6、5、4にCr信号の上位3ビット信号(Cr
9,Cr8,Cr7)、ビット3、2、1にY信号の上
位3ビット信号(Y9,Y8,Y7)が割り当てられ
る。Prsmsel信号はビット10に色変換RAM番
号の一部として埋め込まれている。ビット0からビット
9までで表現されるメモリ容量が512(Word)に
相当する。一方実際の色変換RAMアドレスでは10ビ
ット構成を前提にしたアドレス構成をとっておりCRA
M1、CRAM4では512(Word)分のアドレス
がビット0からビット8を占め、ビット9でLUTN
O、ビット10がPrsmselに相当するため計20
48(Word)のアドレス空間となる。CRAM0、
CRAM2,CRAM3,CRAM5ではPrsmse
lは存在しないのでビット0からビット9までの102
8(Word)のアドレス空間となる。
【0081】一方、図16(B)に示すアドレス拡張モ
ードでは、外部アドレスのビット13の役割、色変換R
AMアドレスのビット9の役割がLUTNOからY6に
なっているだけで他は通常モードと同じである。
【0082】つぎに色変換テーブルメモリ104に設定
するビット幅について図17を用いて説明する。色変換
テーブルメモリ104は最大容量として10ビットまで
を記憶できる構成であるが、記憶データビット幅は10
ビットと8ビットを選択できる。この選択はカラー画像
の色信号入力出力値が10ビットと8ビットであるかと
いうこととは無関係に設定できる。なぜなら色信号の補
間演算はすべて10ビット形式で行われ、画像色信号が
8ビットの場合には単に上位8ビットのみを問題にすれ
ばよいからである。すなわち画像色信号入出力ビット数
と色変換テーブルメモリデータのビット幅の組み合わせ
は以下の4通りを選択することができる。
【0083】
【表10】
【0084】図17(A)の場合でわかるように10ビ
ット幅のデータを記憶すると、上位バイトであるB9、
B8が外部アドレスで奇数アドレスに格納される。この
ためホスト側からは16ビット転送を行うか、8ビット
転送を2回づつ続けて行う必要がありデータ転送量が増
える。
【0085】一方、図17(B)では8ビット幅のデー
タが外部アドレスの偶数アドレスにのみ記憶されるので
8ビット転送を偶数アドレスのみについて行えばよく転
送量が減少する。対話的にカラーコレクションを行う場
合など、色変換テーブルメモリの書換えの時間は可能な
限り減少させデータ転送量はできるだけ減らしたい用途
の場合にはこの8ビット幅での記憶が有効である。
【0086】しかしながら補間演算に使用される格子点
での出力データ値の構成は符号つき10ビットである。
そのため8ビット幅で記憶した値はかならず誤差を含ん
でしまう。この結果、色空間を補間する場合の格子点上
で与えられる数値に制限がでてくる。たとえば場合1で
は、画像色信号8ビット入出力に対し、8ビット幅で符
号つきの8ビット、すなわち実質的には7ビットデータ
の記憶となり格子点上でのデータが0から254までの
偶数しかとりえず補間精度が悪くなることは免れない。
場合1から場合4まででテーブル転送量と格子点で取り
得る数値のトレードオフを(表11)に示す。
【0087】
【表11】
【0088】つぎに実際に符号つきの色変換テーブルメ
モリ記憶データを作成する方法について述べる。本実施
例では数値を色変換テーブルメモリ104に記憶する
際、図12(A)の1201や図13(A)の1301
に示すようなクリッピング特性やスルー特性を実現する
ため正数領域のみならず負数領域まで記憶する必要があ
る。この場合通常8ビットカラー画像処理を前提とする
と色変換テーブルメモリ104にはデータ(0から25
5)に加えて(−1)以下の数値を記憶するために負数
を2の補数表現する必要から9ビットデータを記憶しな
くてはならない。これは特に8ビット幅で記憶されてい
る場合の前述の利点をなくしてしまう。この問題に対し
て本実施例では各々の数値の精度を落とすことにより、
記憶幅データは同じまま本来の記憶範囲を広げている。
以下実施例に基づき説明する。
【0089】まず画像の入出力信号が10ビットでかつ
色信号色変換テーブルメモリ104の記憶ビット幅を1
0ビット構成で使用するという(表10)における「場
合4」を例にとる。
【0090】記憶ビット幅は10ビットであるから符号
を考えると(−512から511)までの9ビット数値
+符号という値しか設定できない。実際に色変換装置に
出力させたい格子点データを(−3072から307
2)までの範囲で任意の幅1024の窓に含まれる範囲
の値を(−1024から1023)という11ビット表
現範囲に変位し、つぎに精度を半分にするため1/2倍
して(−512から511)の範囲の設定値に納めて色
変換テーブルメモリに設定する。本来の格子点データを
KO、変位量をOFFSETとすると設定値は
【0091】
【数8】
【0092】となる。この様子を図18に示した。KO
軸には表現可能な格子点データ(−3072から307
2)が表示されている。この範囲は変位量OFFSET
が前記(数8)の範囲にあることから決まる。実際に記
憶できる範囲は1801の長方形で示される幅1024
の範囲である。この範囲のちょうど中間位置0を180
2の黒丸にて表現した。他の長方形の中の黒丸は偶数
を、白丸は奇数を示し、該当する範囲内で実際には偶数
のみ、または奇数のみしか記憶できていないことを示
す。長方形の上限値と下限値は()内数値で示した。ま
た、斜線で塗りつぶされている長方形内でのクロスハッ
チ部は本発明における出力データリミット部において最
終的に出力され得る数値範囲0から1023を示してい
る。1803で示す長方形はOFFSETの最大値20
47を用いて正で最も大きな数値領域を設定した場合で
ある。(1024から3072)までの奇数の格子点デ
ータが記憶できる。これは1804で表現される変位量
OFFSET=2047を減算し、1801の位置まで
戻してから1/2倍して(−512から511)までの
範囲を持つ設定値1810とすることで実現される。勿
論このような大きな数値を記憶しても最終的には出力デ
ータリミットがかかりほとんど意味はない。同様に18
08で示す長方形はOFFSETの最小値=−2048
を用いて負で最も小さい数値領域を設定した場合であ
る。(−3072から−1026)までの偶数が記憶で
きる。これも出力データリミットがかかるためすべて0
となって無意味である。実際のOFFSETはこのよう
な極端な値でなくこの間の範囲で使用されるが、OFF
SETを決めた場合の記憶可能な格子点数値の最小値K
Omin、最大値KOmaxは以下の式により計算される。
【0093】
【数9】
【0094】また1805で示す(−512から153
4)までを記憶する場合には1806で表現される変位
量OFFSETを減算して1801の位置まで戻してか
ら同様に1/2にして設定値1810とする。もちろん
OFFSETを0として1807のような状態で使用す
ることもできる。この色変換テーブルメモリにデータ設
定を行う際に使用した変位量OFFSETは変位量レジ
スタ211に符号を変えて設定する。すなわち変位量を
減算したら正値として変位量を加算したら負値として設
定する。その結果、色変換時にはハードウエアにより色
変換テーブルメモリ設定値が2倍された状態で補間演算
に使用され、最後に変位量が加減されてもとの格子点デ
ータ値KOに戻ることになる。
【0095】次に画像の入出力信号が8ビットでかつ色
信号色変換テーブルメモリ104の記憶ビット幅を8ビ
ット構成で使用するという(表10)における「場合
1」を例にとる。この場合、色変換テーブルメモリ10
4には(−128から127)までの値しか設定できな
い。そこで記憶させる格子点データKOは上限と下限で
決まる幅512を持つ範囲の値を(−256から25
5)という符号を含む9ビット範囲1903に変位量補
正手段によって補正し、つぎに精度を半分にするために
1/2倍して(−128から127)の範囲に納めて色
変換テーブルメモリに設定する。設定値は
【0096】
【数10】
【0097】となりOFFSETを決めた場合の記憶可
能な数値の上限、下限値は
【0098】
【数11】
【0099】で決まる。この場合を図19に示した。つ
ぎにこの変位量の使い方を説明する。画像色信号も記憶
ビット幅もともに8ビットの「場合1」を例にとる。変
位量=0で1901の状態では(−256から254)
まで表現できると説明したが、実際には1/2に数値圧
縮する際に精度が落ちるため図19の1901に示すよ
うに(−256から254)までの範囲の偶数しか表現
できていない。このため256という値が必要なスルー
特性は実現できない。スルー特性を実現するためには
(−254から256)の偶数を表現するために変位量
=2は最低必要である。なお、偶数値しか表現できない
ことはスルー特性の実現には障害にならない。これは入
力空間での格子点位置がそもそも偶数であるために格子
点記憶値もスルーの場合には偶数しかとりえないからで
ある。スルー特性も含めて種々の色変換に対応できるダ
イナミックレンジを確保するためには、出力データリミ
ット部最大値=255を越える正の余裕範囲と出力デー
タリミット部最小値=0未満の負の余裕範囲とを等しく
とっておく考え方がある。これは1902で示すように
変位量=128としておくことに相当し、図18の場合
には1805で示す変位量=512の状態に相当する。
(表10)における場合2及び場合3についての同様な
考察の結果を(表12)にまとめた。これは(表11)
の結果にOFFSETを付加したものといえる。
【0100】
【表12】
【0101】次にエリア処理部107の説明について詳
細に述べる。本実施例におけるエリア処理とは図20に
示すように1画面分の画像色変換を行う際、画面上に長
方形のエリアを複数個設定してエリア内部と外部とで異
なる色変換を行うものである。本実施例においてはアド
レス拡張を行わない通常モードにおいて色変換テーブル
メモリ104に2種類の色変換#0と#1とを格納でき
る。そこでエリア外部では色変換#0を内部では#1を
使用するようにあらかじめ設定したエリアRAMテーブ
ルに従って色変換テーブルメモリ104を切り替える。
各エリアは主走査線上でスタート画素アドレスSNとエ
ンド画素アドレスENをもつ。ここでNは1から8を示
す。図21にエリア処理回路107の詳細回路構成を示
す。同図から明らかなように、エリア処理回路107は
エリアRAMテーブル2100とエリアカウンタ210
1と比較器2102、13ビットの画素カウンタ210
3から構成される。画素カウンタ2103は主走査線上
の画素をカウントし、エリアRAMテーブル2100に
図22のように格納されたスタート画素アドレス、エン
ド画素アドレスとを比較器2102にて比較する。一
方、エリアカウンタ2101は現在のエリア番号を0か
らF(16進数で15の意味)までカウントしてエリア
RAMテーブル2100に入力してつぎの画素アドレス
を出力させる。エリアRAMテーブル2100の出力値
14ビットのうち1ビットが図22の色変換テーブルN
Oを示し0、1により色変換RAMを#0と#1に切り
替えるLUTNO信号115になる。エリアRAMテー
ブル2100は内部バス114によってホストから書き
換えられる。このソフトウエア的な書換えにより、副走
査方向のエリア処理が行われる。
【0102】このように本エリア処理回路107では高
速性を要求される主走査方向の処理はハードウエアにで
副走査方向の処理はソフトウエアで行う。
【0103】なお、色変換テーブルはあらかじめ設定し
たエリア以外でも外部からの色変換テーブル切り替え信
号115によって1画素ごとに強制的に切り替えること
もできる。この場合には変更単位が画素であるため長方
形以外の形でも任意の位置において色変換処理を切り替
えられるという利点がある。
【0104】つぎにホストインタフェース部106につ
いて説明する。ホストインタフェース部106の役割は
ホストからの色変換テーブルメモリ104への書き込み
を画像映像信号のブランキング期間中のみ許すことによ
り、書き込み時の画像映像の乱れをなくすことにある。
これによってたとえばディスプレイ上に静止元画像を表
示した状態でいろいろな色変更を次々と試していき原画
像との微妙な雰囲気の違いを確認することができる。
【0105】具体的には図23のタイミングチャートに
示すように、色変換RAMアドレスへの入力を画像映像
の走査中には画素値から決まる色変換RAMアドレスと
し、画像映像のブランキング期間(図23(b))は外
部アドレスになるように切り替え制御を行なう。ホスト
側は本実施例の色変換装置から出力されるNBUSY信
号(図23(f))を監視してNBUSY=”H”にな
った時点から色変換RAMへの書き込みを始め、NBU
SY=”L”になったら書き込みを中断する(図23
(g))。
【0106】このサイクルを繰り返して書き込んでいく
ために画像映像表示にはいっさい影響を与えなくするこ
とができる。この書き込み手順はDMAを用いる場合に
も同様である。
【0107】以下、本発明の第2の実施例について説明
する。図24は本発明の第2の実施例における色変換装
置のブロック結線図である。
【0108】図24において、図1の本発明の第1の実
施例と異なる点は、色差変換部116を新たに設けた点
である。
【0109】以下、当該色差変換部116についてMI
N演算との関係において説明する。図25に示すように
色差変換部116は入力3信号から明度と特殊な簡易色
差を生成する。今入力をR、G,Bの3信号と仮定する
と、色差信号Cr、Cbは減算器2401と減算後に生
じた負値を補償して補間部で使用する8ビットまたは1
0ビット値に変換するための負値補償手段2402によ
って
【0110】
【数12】
【0111】と生成される。この場合色差基準値として
G信号を用いて他の2信号R,Bとの差を生成したが色
差基準値としてはR,またはBを用いてもよい。Y信号
はR,G,Bから種々の方法で作成でき、Cr,Cb信
号と独立な信号であれば良い。具体的には明度生成手段
2403は、
【0112】
【数13】
【0113】などの式によって明度Yを生成する。つぎ
にMIN演算の特殊性について説明する。R,G,Bと
いう入力3信号からその最小値をとる演算
【0114】
【数14】
【0115】を例にとる。本演算を図形的に解釈するた
めに図26(A)のようにRGB立方体を3個のピラミ
ッド状領域(0)(1)(2)に分割する。
【0116】
【数15】
【0117】の領域と定義できるので、その定義から
【0118】
【数16】
【0119】となる。従ってMIN演算での出力値一定
の面は図26(A)に示すように各分割領域内部では平
行面であるから補間は容易である。反面、3分割領域の
境界面2501ではこの一定面が急激に変化し、補間す
る場合に格子点値に大きな不連続性を生ずるために補間
がきわめて困難となり結果としてリップル状の補間誤差
が生じていたのである。この境界面をRGB立体のW
(ホワイト)方向から見ると図26(B)のようになっ
ており、色相R,G,Bの各方向が相当し、式で書けば
【0120】
【数17】
【0121】となる。従来の4面体を用いた補間方法で
はこの不連続面が自然に四面体分割面に一致していたた
め1個の補間区間内で上記一定面が変化しないため線形
補間がリップルなく出来るため、この問題が回避されて
いた。
【0122】本実施例でも同様な分割効果により問題を
回避している。すなわち色差変換後の三角柱の色差平面
上での分割の様子は図27(A)のごとくになり、Cr
=(R−G)軸、Cb=(B−G)軸、およびCr=C
b軸にて分割されている。ここで図26(B)の境界面
を色差平面に写像すると図27(B)のようになるが図
27(B)に示す上記の3領域の境界面を図27(A)
の分割線群はすべて含んでいる。
【0123】この理由により、本実施例の色差変換によ
ってMIN演算がリップルなく補間出来ることになる。
【0124】以下、第3の実施例について説明する。図
28は本発明の第3の実施例における色変換装置のブロ
ック結線図である。
【0125】図28において、図24の第2の実施例と
異なる点はアドレス生成部120、アドレス生成部10
2を新たに設けるとともに、セレクタ121、セレクタ
122、及び重み制御部123を設けた点である。
【0126】以下、第3の実施例のアドレス生成に関し
て具体的に説明する。図29にアドレス生成部120の
詳細構成を示す。なお、アドレス生成部120は固定量
減算手段120A、加算器120B、120Cにより構
成されている。 上記のような構成において、入力信号
(Y、Cr、Cb)はつぎのようになっている。
【0127】
【数18】
【0128】この入力色信号R,G,Bを8ビット構成
とし、上位信号と下位信号とビット配分は3ビット、5
ビットとする。色差信号を作るとダイナミックレンジが
1ビット増加するので、それぞれの上位信号は
【0129】
【数19】
【0130】まで変化する。ここで色差信号は前述の負
値補償手段2402により負値を補償され、
【0131】
【数20】
【0132】となるため、YH、CrH,CbHは3、
4、4ビット信号となり色差のダイナミックレンジが2
倍に増加する。これは後述するように使用されていない
メモリ量の増加を招く原因である。アドレス生成部12
0では、これらの信号から数値7を減算する固定量減算
手段120Aと加算手段120B、120Cを用いて
【0133】
【数21】
【0134】を計算する。ここで本来のRGBがすべて
正であるから、CrH’、CbH’は負にならず以下の
ような正の範囲をとりダイナミックレンジが半分に縮小
する。この効果によって本実施例ではメモリの使用効率
の大幅な増加を得ることができる。
【0135】
【数22】
【0136】次にこの計算の図形的意味と効果について
説明する。まず最初にRGB入力色空間を直交する3軸
と考えた場合を説明する。このときRGB入力色空間は
立方体となり、(数18)にて構成されるYCrCb空
間は斜交座標系となる。
【0137】このCrCb空間はRGB立方体を完全に
包含するために図30のようなRGB立方体のB軸R軸
で構成される上底と下底を4倍にしてずらした平行六面
体となる。すなわちY軸はRGB立方体の対角線方向を
示し、Cr軸はR軸とおなじ方向、Cb軸はB軸とおな
じ方向となる。
【0138】図30において、点線の矢印のようにCb
軸方向から観測して2次元的に表現すると図31のよう
になる。YCrCb空間は色差の正、負まで含めてRG
B正方形を完全に包含する平行四辺形として表現され
る。ここで黒四角で表現される点がRGB立方体内の格
子点を表現する。
【0139】この格子点はYCrCb斜交座標系におけ
る格子点と一致するが、RGB立方体を完全に包含しよ
うとすると(R−G)を−8から7まで、すなわちCr
Hを0から15まですべて使わねばならず、YCrCb
空間にありながらアクセスされることのないRGB空間
外の点が大きな部分を占めることとなりメモリの無駄が
生じる。このメモリ使用効率は25%程度しかない。そ
こで、この実施例ではRGB立方体の内部とあとわずか
の追加メモリを用意し、かつYCrCb斜交座標として
入力される格子点座標をこのRGB直交系のメモリの座
標にアクセスするように変換している。
【0140】まず補間に必要な点の選ばれ方を説明す
る。RGB空間内の入力色点3101を補間するための
明度色差空間内の単位三角柱の頂点はこの2次元的な説
明ではP1、P2、P3、P4である。ここでP1はR
GB立方体外の仮想的な格子点であるがこの点をRGB
直交系での格子点の基点とし、この基点にて代表される
RGB直交系の単位補間区間番号(YH’,CrH’)
を計算する。入力色点は
【0141】YH=2、CrH=5であるから(数2
1)に従って
【0142】
【数23】
【0143】となり、RGB直交系にて(YH’、Cr
H’)=(2、0)を示す単位補間区間であるP1,P
2,P4、P5が指定されたことになる。単位補間区間
はその基点を示すものと考えてよいのでこの場合にはP
1を指し示している。このようなアドレス変換機構を用
いれば、仮想的な点P1,P5などRGB空間での両端
の1区間分は余計にメモリを用意しなくてはならない
が、YCrCb空間全体にわたってメモリを用意する場
合と比べて大幅にメモリを節約できる。
【0144】以上の説明を今度はYCrCb空間を直交
系と考える手法で同様に2次元にて説明する。図32に
おいて、全体を囲む正方形がYCrCb空間のY-Cr
投影面であり、黒四角点にて表示される格子点にて埋め
られている平行四辺形がRGB立方体のRG投影面であ
る。この表現では入力色を補間する三角柱に必要な4点
は、YH軸、CrH軸に平行な長方形P1,P2,P
3,P4であり、P1がRGB空間外で必要な仮想的な
格子点である。これに対して前述のアドレス変換を行っ
てRGB斜交座標系内での平行四辺形P1,P2、P
4,P5、ならびにその基点P1を指定することとな
る。
【0145】アドレス生成部120からの出力はYH'C
rH’CbH’直交系でのYH’(3ビット)、CrH’
(4ビット)、CbH'(4ビット)をアドレス生成部1
02に出力する。
【0146】CrH'、CbH'、YH'はそれぞれ図31に
示したYH'CbH’CbH’空間の単位補間区間の各軸上
での位置を表している。
【0147】アドレス生成部102はアドレス生成部1
20により示された単位補間区間番号から補間演算のた
めに必要な色変換テーブルメモリのアドレスを生成す
る。図33は単位補間区間番号がPの位置を示した場合
に必要な色変換テーブルメモリーの位置を太い黒線で示
している。この図でM0〜M7は8種の色変換テーブル
データを示し、(i、j,k)は単位立方体の種類を示
している。図33から理解できる様に、単位補間区間番
号が指示された場合、必要となる単位立方体の上面は、
下面に対してCrH,CbH方向にそれぞれ1ずつずれた
位置にある。これはアドレス生成器120で、CrHと
CbHからCrH'とCbH'を作成する時YHをそれぞれ加
算したために、YH+1の位置でのCrHとCbHに対応
する格子点位置はCrH'+1とCbH'+1になったため
である。この位置関係は常に成立するため、単位立方体
の上面の位置は底面に対してCrH’CbH’方向にそれ
ぞれ1ずつ進めた単位立方体から取り出す必要がある。
【0148】アドレス生成部102は8個設け、おのお
の8個の色変換テーブルメモリ(M0〜M7)104に
対応している。色変換テーブルは3軸が偶数の単位立方
体のみに対し8個の格子点データをもっている。これら
の格子点データで全ての入力格子点を過不足なく埋め尽
くすことが出来るので、この色変換テーブルメモリは必
要十分なメモリー量となっている。
【0149】単位補間区間番号からどのように色変換テ
ーブルメモリをアクセスするかを図34、図35を用い
て説明する。
【0150】図34はYH’CrH’CbH’空間に配置
された色変換テーブルメモリをCbH’方向から見たも
のであり、図35はYH’方向から見たものである。図
34においてAは単位補間区間番号(YH’)が偶数の
場合に使用するテーブルデータの位置を斜線で表してお
り、Bは奇数の場合を表している。YH’が偶数の場合
(A)はメモリM0〜M3が補間立体の底面になり、M
4〜M7が上面になる。またYH’が奇数の場合(B)
はメモリM4〜M7が底面になり、M0〜M3が上面に
なる。図35で単位補間区間信号(YH’CrH’Cb
H’)によって補間立体の底面の位置Aが指示された
時、上面の単位補間区間番号はCrH’CbH’方向にそ
れぞれ1ずつ進めたA’点である事を示している。
【0151】図36はアドレス生成部102のブロック
構成を示すものである。アドレス生成部102はM0〜
M7にそれぞれ独立に設け、3601は単位補間区間番
号からメモリーデータを取り出すための選択ブロック番
号を生成する事を行うブロック番号発生部である。図3
4、図35の説明からYH'が偶数の場合はM0〜M3が
底面、M4〜M7が上面になるから、ブロック番号発生
部3601は、M0〜M3に対しYH’が偶数の場合は
単位補間区間番号をそのまま選択ブロック番号として出
力し、YH’が奇数の場合にはCrH’とCbH’の単位
補間区間番号にそれぞれ1を加算した値を選択ブロック
番号として出力する。M4〜M7に対してはそれぞれ逆
の動作で、YH’が偶数の場合にはCrH’とCbH’の
単位補間区間番号にそれぞれ1を加算した値を選択ブロ
ック番号として出力し、YH’が奇数の場合は単位補間
区間番号をそのまま選択ブロック番号として出力する。
【0152】選択ブロック番号部3603は、ブロック
番号偶数化調整部3602により、各軸毎に選択ブロッ
ク番号が奇数の場合は次の偶数のブロック番号からの格
子点データを得るために選択ブロック番号の加算を行
う。この動作は8つの単位立方体の種類(i,j,k)
とM0〜M7により、それぞれ加算の有無が変わる。
(表13)はM0〜M7に対する選択ブロック番号調整
信号(UX UY YZ)を示す。0の場合は奇数ブロッ
クの場合にブロックアドレスが1加算する場合を示して
いる。図37は、図36のブロック番号偶数化部360
2、及びブロック番号加算部3603の具体的構成を示
すものであり、ブロックを偶数化する為の論理の実施例
である。
【0153】
【表13】
【0154】選択ブロック番号の加算を行った後は全て
偶数となり、M0〜M7に保持している偶数ブロックの
みの各格子点の色変換テーブルデータを取り出す事が出
来る。
【0155】さらに、図36ではCrH’ブロック番号
加算部の出力とCbH’ブロック番号加算部の出力を乗
算器3604でM倍したものと、Zブロック加算部の出
力を乗算器3605でM2倍したものの和をアドレス加
算器3606でとり色変換テーブルメモリのリニアアド
レスを出力している。
【0156】
【数24】
【0157】
【数25】
【0158】Nはアドレス生成部120のCrH’とC
bH’の入力範囲である。Nはブロック番号発生とブロ
ック番号偶数化処理でそれぞれ1増加され、1/2した
後、色変換テーブルメモリのアドレス(MAi)として
利用される。
【0159】この様なアドレス生成部102を用いる事
で各軸が2べき乗でない格子点数に対しても連続したリ
ニアアドレスに変換でき、色変換テーブルのアドレスの
不連続から発生する無駄を無くす事ができる。
【0160】アドレス生成部102からの並列の8個の
アドレスはメモリインタフェース109を介してそれぞ
れ8個の色変換テーブルメモリ104に導かれる。色変
換テーブルメモリから読まれた格子点出力値M0〜M
3、M4〜M7はそれぞれセレクタ121とセレクタ1
22に導かれ、3角柱補間演算部105の入力位置a,
b(d)、c、e、f(h)、gに対応する格子点出力
値を出力する。
【0161】図38は単位補間区間番号が(100)の
場合に上面と下面に出力するメモリーの種類を説明する
ものである。例えば底面のa位置の出力はM1、b位置
の出力はM0、c位置の出力はM3、d位置の出力はM
2を出力すべき事が解る。
【0162】(表14)は単位立方体の種類(i,j,
k)によりセレクタ121、セレクタ122で選択され
るべき色変換テーブルをまとめたものである。
【0163】
【表14】
【0164】画素入力部101からの出力の上位を除い
た下位5ビットは、第1の実施例の記載と同じく3角柱
分割選択部103で3角柱判定を行い3角柱補間演算部
105とセレクタ121、122に入力される。また重
み制御部123はYH'信号の最下位ビットを判定して奇
数の場合はY軸方向の重み係数DYを(1−DY)とす
る。この操作はビット反転後1を加算する事で得られ
る。Cr、Cb方向の重みDCr、DCbはそのまま3
角柱補間演算部105に入力される。YH’の最下位ビ
ットによりDYを(1−DY)にすることはYH’が奇
数の場合は図39に示す様に3角柱補間のY軸方向の補
間を上面から行うためである。これはYH’が奇数の場
合にはa〜dは上面になるが、補間係数DYを(1ーD
Y)にする事でことで上面と下面の入れ替えを行う必要
が無く、セレクタ121、122を4入力で行える利点
がある。
【0165】3角柱補間演算部105からの出力113
は第2の実施例の場合と同じ出力を得る事ができ、かつ
入力信号の色差変換により使用しないメモリの発生を起
こす事がなく、メモリの有効利用が行えるものである。
【0166】また、色変換テーブルメモリは偶数ブロッ
クのみの格子点データのみとし、専用のアドレス生成器
を各メモリーに独立に設け、3次元の色変換テーブルの
各軸の格子点数が2のべき乗でない場合にもリニアアド
レスを発生でき、メモリアドレスの有効利用ができ、結
果的に少ないメモリー容量で色変換テーブルを設計出来
る利点がある。
【0167】図40は色変換テーブルメモリ104を6
種類(黒丸、黒三角、黒四角、及び白丸、白三角、白四
角)のデータで全て埋め尽くし、且つ3角柱補間演算を
行う時に必要な3角柱底面(A)と上面(B)で同じ種
類のデータを使用する事が無いように設計出来る事を示
している。網掛けしてある6種類のパターンはとり得る
3角柱の種類を表している。
【0168】図41は3角柱のパターンを同じにしても
可能な事を表している。すなわち網掛けしてある三角形
端点で全ての格子点を埋め尽くす事ができると同時にそ
の型は全て左下が「黒丸」になる同じ形の三角形になっ
ている。この例では亀型をした6角形が空間分割単位に
なり、そのうちの最下の真ん中の三角形の端点のデータ
を保持すればよい。なお、図41においては図40と同
様に、(A)が底面を、(B)が上面を示している。
【0169】以上、図40、図41に示した実施例は、
3次元の色変換テーブルのアドレス変換機構をテーブル
の前段に設けたものによっても実現できる。
【0170】図42は、図40にあげた6個のメモリ構
成で、メモリの底面を2次元にアドレスするもう一つの
実施例である。4101、4102、4103は3種類
のメモリのアドレス順序を示すアドレスラインで、この
アドレスラインに乗るそれぞれ独立な3種類のメモリで
目的とする3角柱の上面あるいは底面の三角形をアクセ
スする事ができる。図40にあげたアドレス方法は本発
明にあげたアドレス生成部102を変形する事で実現で
きる。
【0171】
【発明の効果】以上のように本発明は、第1に三角柱型
補間を用いることにより明度方向と色差方向の補間を分
離した上で色度平面の2次元での補間を三角形を用いて
最も単純化しているために色度平面内での色調整を行う
場合に従来の補間方式よりも単純化される利点がある上
にハードウエア構成もあまり複雑にはならない利点があ
る。
【0172】第2に、いわゆる「クリッピング特性」や
「完全スルー特性」のような従来の補間演算では実現が
困難だった色変換特性が、色変換テーブルメモリへの数
値の記憶に際し精度を落として記憶可能なレンジを広
げ、かつ変位量補正を行うことにより実現できる。
【0173】第3に、本発明をカラーコレクタに応用す
る場合のようにディスプレイ上のカラー画像の色変換に
使用する場合、ホストインタフェース部のバス調停作用
によって色変換テーブルメモリへ頻繁にアクセスしても
画像が乱れることがなく、このため色調整や色変換を原
画像に種々加えて主観的に比較することが非常にやりや
すい。
【0174】第4に画面全体に1つの色変換を行うだけ
でなく画面上での指定領域内や指定する画素ごとに使用
する色変換テーブルを実時間で切り替えることにより異
なる色変換を実行することができる。このように本発明
の色変換装置はカラー画像映像装置の色調整や色変換装
置として優れた性能を持つものである。
【0175】第5に入力3信号のMIN演算のような特
殊な色変換を行う場合にも色差変換と三角柱分割が有効
に働くため補間時にリップル状の誤差を生じない。
【0176】第5に、本発明の第1、第2のアドレス生
成部によるメモリ−アドレス方法をとれば、色変換テー
ブルの重複を避け、色変換テーブルメモリの使用しない
空き部分が無くなり有効なメモリー活用ができるため、
少ないメモリ容量で大きな色変換テーブルを設計する効
果がある。
【0177】また第6に、3角柱補間での上面と下面の
補間を本発明で示した方法で切り換える事により、色変
換テーブルメモリー出力のセレクタ入力数を半分にする
事が出来、メモリーの出力部の構造が簡単になる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における色変換装置のブ
ロック結線図
【図2】同色変換装置の要部である三角柱分割型補間演
算部のブロック結線図
【図3】(A) 同色変換装置のYCrCb入力色空間
の通常モードでの立方体分割の概念図 (B) 同色変換装置のYCrCb入力色空間のアドレ
ス拡張モードでの直方体分割の概念図
【図4】同色変換装置における入力色空間内の各単位立
方体の概念図
【図5】同色変換装置における各単位立方体を2つの三
角柱に分割する概念図
【図6】同色変換装置における三角柱abc-efg内
の入力点Oと補間重み係数を示す概念図
【図7】同色変換装置における三角柱abc-efgを
Y軸正方向から観察した図
【図8】同色変換装置における三角柱acd-egh内
の入力点Oと補間重み係数を示す概念図
【図9】同色変換装置における三角柱acd-eghを
Y軸正方向から観察した図
【図10】従来技術によるLabからrgbへの変換に
おける明度階調の補間結果を示す概念図
【図11】本発明の第1の実施例によるLabからrg
bへの変換における明度階調の補間結果を示す概念図
【図12】本発明の第1の実施例を用いた「クリッピン
グ特性」の補間結果を示す概念図
【図13】本発明の第1の実施例を用いた「スルー特
性」の補間結果を示す概念図
【図14】(A) 本発明の第1の実施例の通常モード
における色変換テーブルメモリ構成を示す図 (B) 本発明の第1の実施例のアドレス拡張モードに
おける色変換テーブルメモリ構成を示す図
【図15】(A) 本発明の第1の実施例の通常モード
での色変換テーブルメモリの外部アドレス形式テーブル
を示した図 (B) 本発明の第1の実施例のアドレス拡張モードで
の色変換テーブルメモリの外部アドレス形式テーブルを
示した図
【図16】(A) 本発明の第1の実施例の通常モード
での外部アドレスと色変換RAMアドレスとの関係を示
す図 (B) 本発明の第1の実施例のアドレス拡張モードで
の外部アドレスと色変換RAMアドレスとの関係を示す
【図17】(A) 本発明の第1の実施例の記憶ビット
幅=10ビットの場合の色変換テーブルメモリビット幅
構成を示す図 (B) 本発明の第1の実施例の記憶ビット幅=8ビッ
トの場合の色変換テーブルメモリビット幅構成を示す図
【図18】本発明の第1の実施例の変位量、格子点上出
力値、色変換テーブルメモリ設定値の関係を示す図
【図19】本発明の第1の実施例の変位量、格子点上出
力値、色変換テーブルメモリ設定値の関係を示す図
【図20】本発明の第1の実施例のエリア処理の様子を
示す図
【図21】本発明の第1の実施例における色変換装置の
要部であるエリア処理部を示す回路図
【図22】同エリア処理部のエリアRAMテーブルを示
す図
【図23】色変換装置のホストインタフェース部のDM
A時のタイミングチャート
【図24】本発明の第2の実施例における色変換装置の
ブロック結線図
【図25】同色変換装置の要部である色差変換部のブロ
ック結線図
【図26】(A) 同色変換装置におけるRGB立方体
内部でMIN演算の一定値面とその不連続境界面を示す
図 (B) 同色変換装置におけるRGB立方体内部でMI
N演算の一定値面とその不連続境界面を示す図
【図27】(A) 同色変換装置における(R−G)
(B−G)色差平面内部が三角柱に分割される概念図 (B) 同色変換装置における(R−G)(B−G)色
差平面内でのMIN演算一定値の不連続面を示す概念図
【図28】本発明の第3の実施例における色変換装置の
ブロック結線図
【図29】同色変換装置の要部であるアドレス生成部の
ブロック結線図
【図30】同色変換装置のRGB直交座標系での立方体
とYCrCb斜交座標系での平行六面体との3次元的関
係を示した図
【図31】同色変換装置のRGB直交座標系での立方体
とYCrCb斜交座標系での平行六面体との2次元的関
係を示した図
【図32】同色変換装置のYCrCb直交座標系での立
方体とRGB斜交座標系での平行六面体との2次元的関
係を示した図
【図33】同色変換装置の色差空間の単位立方体に対応
する色変換テーブルのメモリ空間を対応ずける概念図
【図34】同色変換装置のYH’CrH’CbH’空間に
配置された色変換テーブルメモリをCbH’方向から見
た概念図
【図35】同色変換装置のYH’CrH’CbH’空間に
配置された色変換テーブルメモリをYH’方向から見た
概念図
【図36】同色変換装置の要部であるアドレス生成部の
ブロック結線図
【図37】同アドレス生成部におけるブロック偶数化処
理部のブロック結線図
【図38】同色変換装置の単位立方体位置での選択すべ
きメモリの関係を示す図
【図39】同色変換装置において3角柱補間でYH’が
奇数と偶数によりYH軸方向の補間方向を変えることを
示す図
【図40】(A) 同色変換装置の要部における色変換
テーブルメモリへの底面データ分配例を示す図 (B) 同色変換装置の要部における色変換テーブルメ
モリへの上面データ分配例を示す図
【図41】(A) 同色変換装置の要部における色変換
テーブルメモリへの底面データ分配例を示す図 (B) 同色変換装置の要部における色変換テーブルメ
モリへの上面データ分配例を示す図
【図42】同色変換装置の要部における色変換テーブル
メモリへの2次元的データ分配例を示す図
【符号の説明】
101 画素入力部 102 アドレス生成部 103 三角柱分割選択部 104 色変換テーブルメモリ 105 三角柱分割型補間演算部 106 ホストインタフェース部 107 エリア処理部 108 色変換テーブル強制設定部 109 メモリインタフェース部 110 各種レジスタ部 114 内部バス 116 色差変換部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯川 りか 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 麓 照夫 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 小寺 宏曄 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種々の色信号にて表現されるカラー画像
    信号を入力する画素入力部と、前記画素入力部から送出
    されるカラー画像信号を上位ビット部と下位ビット部に
    分割して上位ビット部の集合にて色変換テーブルメモリ
    アドレスを生成するアドレス生成部と、立方体群若しく
    は直方体群を2つに分割した第1、第2の三角柱のいず
    れかに、前記画素入力部から送出されるカラー画像信号
    の下位ビット部が含まれるかを選択する三角柱分割選択
    部と、前記立方体群若しくは直方体群の格子点上での出
    力値を、各分割領域にて参照可能に記憶している色変換
    テーブルメモリ部と、前記画素入力部から送出されるカ
    ラー画像信号の下位ビット部、前記三角柱分割選択部か
    らの選択信号、並びに色変換テーブルメモリ部からの出
    力信号から三角柱補間を行い、補間出力を生成する三角
    柱分割型補間演算部と、画像面上の座標値を基に対応し
    て内部的に色変換テーブル切り替え信号を生成し、色変
    換テーブル強制設定部に送出することにより画面上で異
    なる領域毎に異なる色変換を指示させるエリア処理部と
    を備えることを特徴とする色変換装置。
  2. 【請求項2】 画素入力部は種々の色信号にて表現され
    るカラー画像信号をY、Cr、Cbなる10ビットのデ
    ジタル値にて表現することを特徴とする請求項1記載の
    色変換装置。
  3. 【請求項3】 アドレス生成部はYCrCb信号各々を
    上位3ビット、下位7ビットに分割する通常モードとY
    信号のみを上位4ビット、下位6ビットに分割しCrC
    b信号は上位3ビット下位7ビットに分割するアドレス
    拡張モードとを切り替えて使用することを特徴とする請
    求項1記載の色変換装置。
  4. 【請求項4】 三角柱分割選択部はアドレス生成部にお
    ける下位ビット部のうちCr,Cb信号の大小比較によ
    り三角柱分割選択信号を生成することを特徴とする請求
    項1記載の色変換装置。
  5. 【請求項5】 色変換テーブルメモリ部にはYCrCb
    入力色信号空間を各軸ごとに上位ビット信号にて指定さ
    れる格子点上での色出力値から計算される設定値を色空
    間内の基本立方体の8点A、B、C、D、E、F、G、
    H専用に分離して、A、C,E、G各点は各々1枚のメ
    モリに割当て、B点とD点を同一のメモリに、F点とH
    点とを同一のメモリに割当て結果的に同時にアクセス可
    能な6枚のメモリとして記憶していることを特徴とする
    請求項1記載の色変換装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の色変換テーブルメモリ部には
    各格子点での出力値をあらかじめ決めた変位量だけ加減
    した中間出力値を正数領域と負数領域の各々の数値の精
    度を1/2に落とし正負領域全体で10ビットにて表現
    して設定する請求項1記載の色変換装置。
  7. 【請求項7】 請求項5の色変換テーブルメモリ部には
    入力信号、出力信号の8ビット数値に対して変位量を1
    28とし、色変換テーブルメモリの格子点出力値から1
    28を減算し、その正数領域と負数領域の各々の数値精
    度を二分の一に落とした7ビットと符号ビット1ビット
    の計8ビットにて表現した中間出力値を設定しており、
    補間演算後に変位量補正手段において128が補正され
    ることを特徴とする請求項1記載の色変換装置。
  8. 【請求項8】 請求項5の色変換テーブルメモリ部には
    入力信号、出力信号の10ビット数値に対して、前記変
    位量を512とし、色変換テーブルメモリの格子点出力
    値から512を減算し、その正数領域と負数領域の各々
    の数値精度を二分の一に落とした9ビットと符号ビット
    1ビットの計10ビットにて表現した中間出力値を設定
    しており、補間演算後に変位量補正手段において512
    が補正されることを特徴とする請求項1記載の色変換装
    置。
  9. 【請求項9】 三角柱分割型補間演算部は差分値生成部
    と差分値セレクタとYCrCbの下位信号にて重みづけ
    する符号つき乗算器と加算器と変位量補正手段と出力デ
    ータリミット部とを備えることを特徴とする請求項1記
    載の色変換装置。
  10. 【請求項10】 出力データリミット部は補間演算部か
    らの出力を出力データが8ビット幅の場合0から255
    に、10ビット幅の場合0から1023という出力有効
    範囲内に調整することを特徴とする請求項1記載の色変
    換装置。
  11. 【請求項11】 ホストインターフェース部は色変換テ
    ーブルメモリへのデータ書き込みを映像信号のブランキ
    ング期間のみを利用して行うためにアドレスデコーダと
    バス制御回路を持ち、ホストによるデータ書き込み、ダ
    イレクトメモリアクセスによるデータ書き込み、データ
    バス幅を8ビット16ビット切り替えの制御を行うこと
    を特徴とする請求項1記載の色変換装置。
  12. 【請求項12】 エリア処理部は内部に画素カウンタと
    比較器と1つの主走査線上でのエリア画素位置を記憶す
    るエリアRAMテーブルとエリアカウンタとから成り、高
    速度を要求される主走査線上の処理はハードウエア処理
    にて実現し、副走査線上の処理はホストから前記エリア
    RAMテーブルを書き換えることにより実現することを
    特徴とする請求項1記載の色変換装置。
  13. 【請求項13】 色変換テーブル強制設定部は色変換動
    作を各画素毎に処理中に画素位置信号を入力して最小1
    画素単位に色変換テーブルを切り替えることを特徴とす
    る請求項1記載の色変換装置。
  14. 【請求項14】 画素入力部は、カラー画像信号を明度
    色差空間に色差変換し、当該各画素の色信号を入力する
    色差変換部を具備することを特徴とする請求項1記載の
    色変換装置。
  15. 【請求項15】 色差変換部は、3色信号で構成される
    入力色信号から、1色の色差基準信号を選び、残りの2
    信号と色差基準信号との差に相当する信号を2種生成
    し、この2種の信号を色差信号として使用することを特
    徴とする請求項14記載の色変換装置。
  16. 【請求項16】 色差変換部は、生成された2個の色差
    信号と線形独立な明度信号を3色信号から生成すること
    を特徴とする請求項15記載の色変換装置。
  17. 【請求項17】 明度色差であるYCrCb色信号空間
    を直交座標系とし、単位補間領域を指定する各上位信号
    YH、CrH、CbH信号を入力し、それを斜交座標系
    であるRGB空間での単位補間領域の基点を指定する信
    号に変換することを特徴とするアドレス生成部を有する
    請求項15、あるいは請求項16のいずれかに記載の色
    変換装置。
  18. 【請求項18】 入力色信号に対する出力色信号の値を
    蓄積している色変換テーブルメモリを用いて、入力され
    た色信号に対する出力色信号を求める際に入力色信号の
    定義域空間を単位六面体に分割し、該単位六面体の対角
    線を主軸とし、他の2軸を入力色信号と同じくする新座
    標系を設定し、隣合う該六面体の頂点を用いて作られる
    前記新座標系内の三角柱を設定し、入力された色がいず
    れの三角柱内にあるかを判定し、該三角柱を構成する頂
    点に対応する前記色変換テーブルメモリ蓄積値を用いて
    入力色信号に対する出力色信号を補間することを特徴と
    する色変換装置。
  19. 【請求項19】 RGB、YMC、XYZ、YCrCb
    等の3色の色空間を、各軸を入力ビット幅W以下の値N
    の2Nに均等分割した23N個の単位立方体に分割し、そ
    の単位立方体の1辺の長さを1単位として入力空間の3
    軸を1単位以上外側に拡張した空間で各軸の格子点位置
    が全て偶数番目に当たる単位立方体の8頂点に対応する
    出力値をそれぞれ独立して記憶する8個の3次元メモリ
    と、各入力信号の上位Nビットにより、前記3次元メモ
    リの中で隣接する2つの単位立方体を選択し、選択され
    たそれぞれの立方体の3次元メモリの3軸の入力が偶数
    か奇数かにより、すべて偶数の場合は1個の前記記憶さ
    れた偶数番目の単位立方体を選択し、前記3次元メモリ
    の入力が1つでも奇数の場合は隣接する偶数番目単位立
    方体を選択し、かつ選択された単位立方体に対応する出
    力値の格納されているアドレスを計算する8個のアドレ
    ス生成部と、前記アドレス生成部によって指示された8
    個の当該3次元メモリの単位立方体の端点の出力値を並
    列に読みだし、読み出された8個の当該3次元メモリの
    出力値と分割された単位立方体の端点を対応づけるセレ
    クタと、そのセレクタの単位立方体出力値を前記上位N
    ビットを除いた各軸の下位(W−N)ビットを重みとす
    る補間演算をする補間演算部とを具備する色変換装置。
  20. 【請求項20】 8つの単位立方体端点のグループに分
    割した8個のメモリーのメモリーアドレス(MAi)発
    生のために、メモリーの3次元の各軸の分割格子点数を
    Mとした場合、2進化M進法で計算することを特徴とす
    る請求項19記載の色変換装置。
  21. 【請求項21】 8個の立方体端点の出力値から入力に
    対応する出力値を補間演算により算出する場合におい
    て、入力信号のZ軸の上位Nビットが偶数の場合はZ軸
    の下側から上側へ補間し、奇数の場合はZ軸の上側から
    下側に補間することにより、請求項18記載のセレクタ
    の入力数を削減することを特徴とした請求項19記載の
    色変換装置。
  22. 【請求項22】 8つの単位立方体端点のグループに分
    割した8個のメモリー出力値のうち、3次元底面の2次
    元の入力の2軸の大小により2種類の補間型に分類し、
    8個の出力値から2種類の分類に対応する6個の出力値
    を選択するセレクタを経て3次元補間演算を行う請求項
    19記載の色変換装置。
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