JPH0799360A - レーザ装置 - Google Patents

レーザ装置

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JPH0799360A
JPH0799360A JP10383294A JP10383294A JPH0799360A JP H0799360 A JPH0799360 A JP H0799360A JP 10383294 A JP10383294 A JP 10383294A JP 10383294 A JP10383294 A JP 10383294A JP H0799360 A JPH0799360 A JP H0799360A
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Takashi Minemoto
尚 峯本
Yusuke Ozaki
祐介 尾崎
Nobuo Sonoda
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内部共振器型波長変換素子を含むレーザ装置
に関し、固体レーザ媒質として、GaAs結晶、AlG
aAs結晶、またはそれらの超格子結晶を用いることに
より、容易に0.8μm帯を基本波とするSH光を得
る。 【構成】 レーザ装置は、励起用半導体レーザ20、レ
ーザ20により励起される固体レーザ媒質である発光部
22、励起された固体レーザからのレーザ光の波長を変
換する波長変換素子23を主な構成要素としている。発
光部22の固体レーザ媒質には、GaAs、AlGaA
s、GaAs−AlGaAs系の半導体結晶が用いられ
ていることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、レーザプリンタ、光
ディスク、光応用計測、レーザディスプレー等のレーザ
光源として用いられるもので、半導体レーザで励起され
る固体レーザ媒質を有し、共振器内部に波長変換素子を
有したレーザ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、2次の非線形光学材料を利用した
波長変換素子(第2次高調波発生(以下SHGと略
す)、光和周波発生、光差周波発生など)を含むレーザ
装置が、光情報処理用(例えば光ディスクプレーヤやレ
ーザプリンタ)光源、各種計測装置用光源、レーザディ
スプレー用光源として盛んに研究されている。
【0003】波長変換素子を含むレーザ装置としては、
以下の2種類に大別する事が出来る。
【0004】(1)第1の方式はNd:YAGやNd:
YVO4等の固体レーザ媒質を半導体レーザで励起し、
固体レーザ装置の光共振器内に波長変換素子(おもにS
HG素子 Second Harmonic Generator)を配置して第
2次高調波(以下SH波と略す)を発生させる方式で、
内部共振器型波長変換素子が用いられている。
【0005】(2)第2の方式は半導体レーザから出射
された基本波を直接波長変換素子に入射して第2次高調
波を取り出す方式のものであり、外部共振器型の波長変
換素子と導波路型波長変換素子が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の第1の方式は、
比較的簡単に波長変換を行うことが出来る。また、レー
ザディスプレーの光源としては1W〜数Wの光パワーが
必要であるが、内部共振器型のSHG素子では比較的容
易にその程度の大パワー出力を得ることができる。しか
し、従来のNd系固体レーザ媒質では基本波の発振波長
が1.06μm付近であり、そのSH光は0.53μm付
近の緑色光となり、より短波長のSH光を得ることが出
来ない。Nd:YAG結晶は0.946μmでレーザ発
振可能であるが、発振効率が1.06μmの場合に比べ
て約1桁程度低い。さらに発振効率が結晶温度に大きく
依存するという課題がある。
【0007】近年、Crを活性イオンとするCr:Li
CaAlF6(以下LiCAFと略す)、Cr:LiS
rAlF6(以下LiSAFと略す)等のレーザ媒質は
半導体レーザ励起により0.7μm〜1.0μmの波長範
囲で効率よく発振することが報告されている。しかしこ
れらのレーザ結晶を内部共振器型波長変換素子に利用す
る場合、発振波長を複屈折フィルターやグレーティング
で選択する必要があり光共振器の構成が複雑になるとい
う課題がある。また、これらはフッ化物結晶であり、空
気中の水分と反応したり結晶成長が困難である等の課題
がある。さらにこれらの酸化物やフッ化物の蛍光寿命は
100μsec程度であるのでレーザ光を直接変調する
場合10kHz程度でしか変調出来ない。光ディスクプ
レーヤー等の記録光源として用いるにためには少なくと
も数MHz以上に光を変調する必要があり、従って電気
光学効果や音響光学効果を利用した外部光変調器が新た
に必要になるという課題がある。
【0008】半導体レーザを用いた内部共振器型波長変
換素子も提案されている(例えばHarold D. et al.:IEE
E J.Quantum Electonics Vol.QE6 (1970) pp356-36
0)。しかし通常の半導体レーザ光は狭い導波路(0.
1μm×数μm角の断面)から光が出射され、出射された
光は大きな広がり角を持つ。このため半導体レーザチッ
プの外にレンズや出力ミラーを設置しても、出力ミラー
で反射された光の数十%しか半導体レーザの導波路内に
戻らず、光共振器内の基本波強度を大きくできない。従
って高効率の波長変換素子を備えたレーザ装置を実現す
ることが出来ないという課題がある。
【0009】第2の方式では、半導体レーザ光の波長を
直接波長変換するため0.4μm帯のSH光を得ること
が出来る。さらにCdZnSe、ZnSe、ZnMgS
Se系等のII−VI族半導体レーザの光を基本波とするこ
とにより波長0.3μm以下のSH光を得ることが出来
る。しかし、外部共振器型波長変換素子では半導体レー
ザの波長と光共振器の共振波長を一致させるため複雑な
波長制御技術が必要となるという課題がある。さらに波
長変換用結晶自体を光共振器とする場合は(例えばW.Le
nth et al.:Proceedings of SPIE Vol.1219 (1990) pp2
1-29、特開平4-335586号公報等)結晶端面に高精度の曲
面加工が必要となりレーザ装置が著しく高価なものとな
るという課題がある。
【0010】導波路型波長変換素子では、断面積が数μ
m×数μm以下の導波路に大パワーのレーザ光を導入す
ることが困難なために、レーザディスプレー用光源を実
現することは出来ない。さらに、半導体レーザ光を効率
よく安定して導波路型波長変換素子に導入することが困
難でる。また半導体レーザ光の波長を安定させるため波
長安定化の機構が必要になるので、外部共振器型波長変
換素子の場合と同様の課題がある。
【0011】本発明は、前記従来の問題点を解決するた
め、簡単な構成で、かつ直接変調可能なさらに大パワー
の短波長レーザ光源を得ることのできるレーザ装置を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のレーザ装置は、
半導体レーザ、固体レーザ媒質、光共振器及び波長変換
素子を構成要素とするレーザ装置において、前記固体レ
ーザ媒質としてIII−V族半導体結晶、またはII−VI族
半導体結晶を用いることを特徴とする。
【0013】前記構成において、固体レーザ媒質として
は、III−V族半導体結晶であるGaAs結晶、AlG
aAs結晶、AlGaInP結晶、それらの混晶結晶や
超格子結晶から選ばれる少なくとも一つの物質、または
II−VI族半導体結晶としてはCdS、CdSe、Zn
S、ZnSe、ZnTe及びそれらの混晶結晶や超格子
結晶の何れかが用いられていることが望ましい。
【0014】さらに、固体レーザ媒質の少なくとも片方
の主面に誘電体多層膜よりなるミラーが形成されてお
り、この端面がサファイヤ基板またはダイヤモンド基板
に接合されているこか、固体レーザ媒質が熱伝導の優れ
たAu,Ag,Cu,Al,またはこれらをの元素を含
む熱伝導率100W・mー1・Kー1以上の合金に直接保持
されていることが好ましい。
【0015】半導体レーザの励起パワー及び発生した第
2次高調波パワーを同時にモニターすること、さらに構
成要素光部品が温度コントロールされていることがより
好ましい。
【0016】固体レーザ媒質の発光に寄与する部分の主
面の直径が励起用半導体レーザビームの直径と同程度で
あることが望ましい。
【0017】さらに波長変換素子の励起側主面に基本波
が透過し高調波を反射する誘電体多層膜が形成されてい
ることがこのましい。
【0018】また前記構成においては、波長変換素子
は、KTiOPO4(KTP),LiNbO3(LN),
LiTaO3(LT),KNbO3(KN),LiI
3,β−BaB24(BBO),LiB35(LB
O)または有機イオン結晶から選ばれる少なくとも一つ
の波長変換用光学材料で構成されることが好ましい。
【0019】また前記構成においては、波長変換用非線
形光学材料の誘電分極が周期的に反転されていることが
好ましい。
【0020】さらに、本願発明によるレーザ装置をレー
ザディスプレーの光源として用いることが好ましい。
【0021】
【作用】本発明の構成によれば、固体レーザ媒質として
III−V半導体結晶、またはII−VI族半導体結晶を用い
ることにより変調可能な、そして高出力な短波長光源用
のレーザ装置を実現できる。
【0022】すなわち、波長0.9μm〜0.6μm帯の
レーザ光は、固体レーザ媒質としてGaAs、AlGa
As、AlGaInP系のIII−V族半導体結晶を用い
ることにより発振させることが出来る。この時励起用半
導体レーザ光源(GaAs系、AlGaInP系の半導
体レーザ)の波長は固体レーザ媒質として用いる半導体
材料の吸収端波長より短くすることにより、効率よく励
起可能である。
【0023】波長変換方式としては内部共振器型波長変
換方式となるため、簡単な構成で0.9μm〜0.6μm
帯の半分の波長のSH光を得ることが出来る。基本波の
波長は主に固体レーザ媒質として用いる半導体結晶の組
成により決めることができる。
【0024】波長0.5μm〜0.4μm帯のレーザ光
は、固体レーザ媒質としてII−VI族半導体結晶であるC
dS、CdSe、ZnS、ZnSe、ZnTe、Mg
S、MgSe及びそれらの混晶結晶や超格子結晶の何れ
かを用いることができる。
【0025】励起用半導体レーザとしては例えばCdZ
nSe、ZnSe、ZnMgSSe系等のII−VI族半導
体レーザを用いることが出来る。
【0026】これら半導結晶の蛍光寿命は数nsec程
度であり、励起光源を変調する事により少なくとも数百
MHzまで変調する事が可能となる。従って光ディス
ク、レーザディスプレー等の光源として新たに光変調器
を必要としないという特徴がある。酸化物結晶やフッ化
物結晶を固体レーザ媒質として用いた場合には、変調周
波数が数10kHzであり、これらの結晶を用いたレー
ザ装置を光ディスクプレーヤー等の光源として用いる場
合、新たに光変調器を必要としていた。
【0027】つぎに固体レーザ媒質は、光共振器内に配
置されているか少なくても片方の主面に誘電体(または
半導体)多層膜よりなるミラーが形成されており、対向
する側には出力ミラーが配置されている。固体レーザ媒
質はサファイヤ基板またはダイヤモンド基板に接合され
たものか、直接銅のような熱伝導の良い材料からできた
台に固定されているので、固体レーザ結晶で発生する熱
を効率よく取り出すことが出来る。本構成のレーザ装置
は光励起型の、導波路構造を用いない、バルクタイプの
レーザ装置である。導波路型半導体レーザの内部共振器
型波長変換の場合に問題となるレーザ光が光導波路へ数
十%しか戻らず(光共振器ロスが非常に大きい)光共振
器内の基本波強度が大きくならないという問題を解決で
きる。
【0028】光励起法を用いることにより、(光励起に
より発生したキャリアの閉じこめのみを考えればよく)
通常の半導体レーザで必要となる電流の閉じこめや電流
を流すための低抵抗化を考える必要がなく、発光部の素
子構造が簡単になる。さらに励起用の半導体レーザのビ
ームの品質(縦モード、横モードとも)があまり要求さ
れないので、縦モード・横モードともマルチモードの大
パワーの半導体レーザを利用できる。SHG出力は入射
パワーの2乗に比例するので、このような大パワーの半
導体レーザが利用出来ることは変換効率の大きな高出力
のSHG光源を実現する上で非常に有効である。通常2
00mW以上の高出力半導体レーザは導波路幅が広く
(数十μm以上)レーザビームは縦モード・横モードと
もマルチモードとなり導波路型や外部共振器型SHG素
子には利用できない。
【0029】非線形光学材料としてはKTiOPO
4(KTP),LiNbO3(LN),LiTaO3(L
T),KNbO3(KN),LiIO3,が比較的大きな
非線形光学定数を示すので有効である。β−BaB24
(BBO),LiB35(LBO)は吸収端波長が0.
2μm以下と短いので紫外のSH光発生まで使用でき特
にII−VI族半導体結晶との組合せが有効である。またK
TiOPO4,LiNbO3,LiTaO3等の非線形光
学材料の場合、誘電分極が周期的に反転されてた構成の
材料を波長変換素子として用いることができる。この場
合、誘電分極の反転周期を調節することにより任意の波
長で位相整合(いわゆる疑似位相整合:例えばD.H.Jund
t et.al.:Apl.Phys.Lett Vol.59 pp2657-2659(1991))
をとるとができ、波長変換材料の種類を変化させる必要
がないので有利である。また有機イオン結晶は有機非線
形光学材料の一種であり、非常に大きな非線形光学定数
が期待できるので低出力の波長変換に有効である。
【0030】さらに、本願発明によるレーザ装置をレー
ザディスプレーの光源として用いることにより、従来試
みられたガスレーザを用いたレーザディスプレーに比べ
て、きわめて小型・高効率で安価なレーザディスプレー
を実現することが可能となる。
【0031】
【実施例】以下、実施例を用いて本願発明をさらに具体
的に説明する。
【0032】本願発明は、固体レーザ媒質として半導体
結晶(III−V族半導体結晶、II−VI族半導体結晶)を
用いる事により基本波波長が0.9μm帯〜0.6μm帯
及び0.5μm〜0.4μm帯の光を得、その内部共振器
型波長変換素子を用いて半分の波長の短波長レーザ光を
発生するレーザ装置を実現するものである。
【0033】固体レーザ媒質として半導体結晶を用いる
場合、光励起されたキャリアが励起場所にとどまらず拡
散や結晶表面での非発光再結合により消滅するので、す
ぐにキャリヤ密度が減衰する。励起されたキャリアを特
定の場所に閉じ込めるブロッキング層を設けることがキ
ャリヤの閉じ込めに有効である。また、非発光再結合成
分が多い結晶表面にキャリヤが拡散しない構造となるの
で望ましい。キャリアの閉じ込め構造は、光励起される
場所(したがって発光場所)よりエネルギーギャップの
大きな材料で励起部分を被うことにより実現できる。
【0034】例えば0.8μm帯の固体レーザ媒質とし
てGaAs結晶を、キャリア閉じこめのためのバンドギ
ャップの大きな材料としてはAlGaAsを用いること
が出来る。励起用半導体レーザ光の波長により吸収係数
が異なるので、励起光を吸収するだけの結晶厚みがあれ
ばよい。通常GaAs結晶の厚みは数μmから数十μm程
度以下でよい。最も簡単にはGaAs基板をメカノケミ
カル研磨及びウエットエッチング等を利用して厚み数μ
m〜数十μm程度の薄板状結晶を得ることが出来る。厚み
数μm〜数十μm程度の薄板状結晶を得る別の方法として
はGaAs基板上にAlGaAsを0.2μm成長し、
次にGaAsを数μm〜数十μm成長し次にAlGaA
sを0.2μm成長する。次にGaAs基板を厚み数十
μm程度以下まで研磨し、最後に選択エッチングで残っ
たGaAs基板を完全に除去すればよい。この場合は厚
み0.2μmのAlGaAsにサンドイッチされた厚み
数μm〜数十μmのGaAs薄板結晶を得ることが出来
る。固体レーザ媒質として発光効率を上げるために発光
層としてGaAs−AlGaAsの多重量子井戸構造の
薄板結晶を用いてもよい。次にその薄板状結晶をサファ
イヤ、またはダイヤモンド結晶上に接合する。接合の方
法としては例えば適当な有機接着剤を用いても良いが、
オプティカルコンタクト、陽極酸化(例えばBertil Hok
et al.:Appl.Phys.Lett.Vol43 (1983)pp267-269)等の
技術を用いることが放熱、信頼性の観点より望ましい。
さらにサファイヤ基板またはダイヤモンド基板は熱伝導
率100W・m-1・K-1以上のAg,Cu,Au,A
l、またはそれらの合金からなる材料に熱伝導ペース
ト、ネジ、半田等で保持されることにより効率よく固体
レーザ媒質から発生する熱を放熱するこができる。固体
レーザ媒質を直接熱伝導の良い台に固定しても良い。
【0035】次にフォトプロセス及びエッチングプロセ
スを利用して、直径が励起用半導体レーザ光のビ−ム径
と同程度になるように円板状に加工する。例えば直径数
μm〜20μmφ程度になるよう周辺部を除去すればよ
い。また1W〜数Wの大パワーの波長変換用には、励起
用半導体レーザのビーム径と同程度の100〜1000
μmφ程度になるように周辺部を除去する。さらにきキ
ャリアの結晶表面への拡散を押さえるためには結晶表面
にAlGaAs(例えばAl0.3Ga0.7As)をエピタ
キシャル成長すればよい。次に半導体結晶の片方の主面
及び対向する側に配置された出力鏡の間で光共振器を構
成する。半導体結晶主面を光共振器の片方のミラーとし
て用いる代わりに別に光学ガラス基板に誘電体多層膜を
蒸着したミラーを用いてもよい。光励起用光源としては
電気から光への変換効率のよい半導体レーザを用いる。
半導体レーザとしてはAlGaAs系半導体レーザ(波
長0.8μm帯)またAlGaInP系半導体レーザ
(波長0.6μm帯)を用いることが出来る。
【0036】非線形光学材料としてはKTiOPO
4(KTP),LiNbO3(LN),LiTaO3(L
T),KNbO3(KN)、LiIO3,等を用いること
が出来る。LiIO3では基本波波長約0.6μmまで、
またKNでは基本波波長約0.84μmまで位相整合可
能である。また有機イオン結晶としては例えば特願平5
−61680号に示されているようにp−ニトロフェノ
キシ酢酸ナトリウム系等を用いることが出来る。KT
P、LNのバルク結晶では基本波波長1μm帯以下の波
長では位相整合しない。また、LTは複屈折量が小さく
バルク結晶では全く位相整合しない。従って、いわゆる
疑似位相整合をとる必要がある。疑似位相整合のための
方法としてはKTPににおいてはRb等のイオン拡散法
が主に用いられる。LNやLTにおいては櫛形電極を形
成して高電場でポ−リングする。または結晶成長時にイ
ットリウム等の元素を添加し且つ1分間に数回〜十数回
周期的に揺らいだ成長温度条件で結晶を引き上げる(チ
ョクラルスキー法)等の方法により、周期的に誘電分極
の反転した結晶を得ることが出来る。
【0037】上記の非線形光学材料を用いて作成した波
長変換素子をレーザ装置の光共振器内に配置することに
より内部共振器型波長変換方式のレーザ装置が実現され
る。波長変換素子及び/または各光部品が必要に応じて
温度コントロールされていてもよい。本構成は内部共振
器型波長変換方式であり、簡単な構成で効率よく波長変
換することが出来る。そのため外部共振器型波長変換素
子や導波路型波長変換素子を用いる場合に問題となる複
雑な波長安定化制御や波長変換結晶の複雑な加工をほと
んど必要としない。
【0038】レーザ媒質としてII−VI族半導体結晶を用
いる場合は、GaAs基板上に例えばZnSeをエピタ
キシャル成長した後、基板のみを研磨及びエッチングに
よ除去することによりZnSeの薄板結晶を得ることが
出来る。励起用半導体レーザとしては例えばCdZnS
e、ZnSe、ZnMgSSe系等のII−VI族半導体レ
ーザを用いることが出来る。また波長変換用非線形光学
材料としてBBOまたはLBOを用いる。上記以外は同
様の構成で短波長レーザ装置を実現できる。
【0039】さらにSH光強度安定化のため発振スペク
トルを単一モードにする必要がある場合は光共振器内に
エタロン板を、また偏光を制御する必要がある場合はブ
リュウスター板等の偏光制御素子を光共振器内に配置す
る事により実現できる。また、励起用半導体レーザパワ
ー及びSHG出力を同時にモニターし、レーザ装置の主
な構成部品の温度を一定にする事によりより安定なSH
G出力光を得ることが可能となる。
【0040】本願発明をより詳細に説明するために以下
に具体例を用いて説明する。 (実施例1)本願発明のレーザ装置の概略を図2に示
す。励起用半導体レーザ光源20として波長780nm
のAlGaAs系の半導体レーザを用いた。半導体レー
ザ20から出射された光はレンズ系21を通して発光部
22集光される。発光部22の構造を図1に示す。Ga
As結晶12の厚みは2μmである。波長780nmに
対するGaAs結晶の光吸収係数は約1.4×10
4(cm-1)であるので、結晶の厚み2μmの時励起光の
94%以上が吸収される。この結晶の出力ミラー側主面
は誘電体多層膜11からなる無反射コーティングが蒸着
されてる。誘電体材料としては高屈折材料としてはTi
2,CeO2などを、低屈折材料としてはSiO2やM
gF2等が用いることにより、波長0.88μmの光が9
9%以上透過する無反射コートが実現されている。
【0041】結晶の励起側主面には励起波長0.78μ
mの光が透過し基本波波長である0.88μmの光に対し
ては99%以上反射する誘電体多層膜ミラー13が形成
されている。誘電体ミラー13はオプチカルコンタクト
によりサファイヤ(Al23)基板14に接合されてい
る。サファイヤ基板に固定されたGaAs及び誘電体多
層膜よりなる部分をフォトプロセスとドライエッチング
の技術を用いて直径10μmφに加工した。サファイヤ
基板の励起光入射側には波長0.78μmの光が効率よ
く透過するように誘電体多層膜15よりなる無反射コー
トが製膜されている。発光部22は銅製のホルダーに固
定されており効率よく放熱されるようになっている。出
力ミラーは基本波である波長0.88μmの光は99%
以上反射しSH光である波長0.44μmの光は95%
以上透過する誘電体多層膜が形成されている。励起用半
導体レーザ20で励起された発光部22は、波長0.8
8μmの光が光共振器の励起側ミラー13と出力ミラー
24で何度も往復を繰り返すことにより、発振する。励
起用半導体レーザの光は発光層12のGaAs結晶部で
ビーム径約10μmに集光されている。基本波である
0.88μmの光は光共振器内に閉じこめてられるた
め、光共振器内での基本波の光強度は大きくなる。波長
変換素子用結晶としてはLiIO3を用いた。LiIO3
結晶は波長0.88μmで位相整合する角度に切り出さ
れている。さらに結晶表面の発光部側23Aには波長
0.88μmの光は透過しそのSH光である波長0.4
4μmの光は反射する誘電体多層膜が製膜されている。
また、波長変換素子の出力ミラー側23Bの面には0.
88μm及び0.44μmの両方の波長の光が透過する
用に誘電体多層膜が製膜されている。従ってこのLiI
3よりなる波長変換素子を光共振器内に配置する事に
より、光共振器内で大きな光強度を有する波長0.88
μmのSH光である0.44μmの光を出力ミラー24
を通して効率よく取り出すことができる。本構成のレー
ザ装置を用いることにより励起用半導体レーザパワー2
00mWにおいて1mWの波長440nmのSH光が得
られる。
【0042】さらに、波長780nmの励起用半導体レ
ーザの励起パワーを変調することにより基本波を500
MHzまで変調可能であり、さらに500MHzまで変
調された波長440nmのSH光を確認した。なお、変
調周波数(500MHz)は励起用半導体レーザの駆動
回路の制限によるものでありさらに高周波まで変調可能
である。
【0043】(実施例2)発光部としてII-VI族半導体
薄膜結晶を用いた場合について図9を用いて説明する。
予め、研磨とエッチングで厚みを薄くした厚み50μm
のGaAs基板を用いる。その上にブロッキング層とし
てZnSe92を0.2μm、発光層としてZn0.7
0.3Se93を2μm、さらにブロッキング層として
ZnSe94を0.2μm、MBE法を用いて成長す
る。次にGaAs基板を選択エッチを用いて完全に除去
する。此の後、この薄膜結晶の片方には波長530nm
を透過する誘電体多層膜91、対向する反対側の面には
励起用の波長480nm光は透過し、基本波である波長
530nmの光を99%以上反射する誘電体多層膜95
を蒸着する。得られた結晶をオプティカルコンタクト法
を用いてサファイヤ基板96に接合する。サファイヤ基
板96には励起用の波長480nmの光が透過する誘電
体多層膜97が蒸着されている。本構成のレーザ媒質を
実施例1と同様の光学系で評価する。但し、励起用半導
体レーザはZnSe系半導体レーザを液体窒素温度に冷
却して用い、波長480nmで励起する。レーザ用出力
ミラーは基本波波長530nmは99%以上反射し、そ
のSH光の波長265nmは95%以上透過するミラー
に変更する。さらに、波長変換素子としてはBBO結晶
を用いる。他の光学系の構成は実施例1と同様である。
励起用半導体レーザパワー100mWのとき0.1mW
の波長265nmの紫外光を得ることができる。
【0044】さらに、波長480nmの励起用半導体レ
ーザの励起パワーを変調することにより500MHzま
で変調された波長265nmのSH光を確認できる。
【0045】(実施例3)本願発明による波長440n
m用小型レーザ装置の具体例を図3を用いて説明する。
【0046】図3(a)はレーザ装置の構成概要を示す上
面図、図3(b)は側面図である。レーザ装置を配置する
ための台としてはSiブロック38を用いる。ここでSi
ブロックを用いるのは、Siの熱伝導率が168W・m
ー1・Kー1と大きいこと、及び線膨張係数が2.4×10-6
ー1と通常の金属に比べて約1桁小さいため共振器の光学
軸ズレが小さくなるためである。
【0047】半導体レーザチップ30はヒートシンクに
取付け、それをSiブロック38上に固定した。実施例1
と同様の発光部35(ただし発光部の直径は30μm
φ)をサファイヤ基板36に接合したものを半田等を用
いてSiブロック38に固定する。ここでサファイヤ基板
は半田に濡れるようにSiブロック38に固定する部分に
金等の金属を蒸着したものをもちいた。
【0048】半導体レーザチップから出射された光はレ
ンズを介することなく発光部35を励起する。また波長
変換素子33及び出力ミラーは実施例1と同様のものを
用いた。波長変換素子33の固定には熱伝導性のよい接
着剤を用いて固定する。最後に出力ミラー34は半導体
レーザチップを駆動しながら波長880nmの基本波が
安定に発振しSH光の出力が最大になるように調整しな
がら半田を用いて固定した。半導体の励起パワー200
mWの時0.7mWの波長440nmのSH光を得るこ
とができる。
【0049】(実施例4)本願発明による波長440n
m用小型レーザ装置の2番目の具体例を図4を用いて説
明する。
【0050】図4(a)はレーザ装置の構成概要を示す上
面図、図4(b)は側面図である。レーザ装置を配置する
ための台としては銅ブロック48を用いる。ここで銅ブ
ロックを用いるのは銅の熱伝導率が400W・mー1・K
ー1と良好であるためである。本具体例では銅を用いたが
Au,Ag,Al等を含む熱伝導率の大きな合金を用い
ることもできる。半導体レーザチップ40はヒートシン
クに取付け、それを銅ブロック上に固定した。Example3
と同様に発光部45をサファイヤ基板46に接合したも
のを半田等を用いて銅ブロック48に固定する。
【0051】ここでサファイヤ基板の半導体レーザ側は
反射光が励起側半導体レーザに戻ることをさけるため垂
直から5〜15度程角度を傾けてある。これはサファイ
ヤ基板には無反射コートがなされているが、わずかなが
ら反射する光が半導体レーザにもどらないようにするた
めである。
【0052】以下実施例3と同様に組立をおこなった。
本装置を用いて半導体レーザの励起パワー200mWの
時0.8mWの波長440nmのSH光を得ることがで
きる。さらに、サファイヤ基板からの反射戻り光が半導
体レーザに戻らないため実施例3と比較して安定にSH
G光を得ることができる。
【0053】(実施例5)本願発明のレーザ装置をさら
に高効率・高出力にするためには、発光部のキャリヤの
閉じこめ効率をさらによくすることと、熱の取り出しを
さらに良好にすることが有効である。以下に、発光部の
キャリヤ閉じこめ効率をよくし、熱の取り出しをよくす
るための発光部の構成及び作成プロセスを図5を用いて
説明する。
【0054】図5(a)のように、GaAs基板50にA
0.3Ga0.7As層51を0.2μm、GaAs層52
を2μm、Al0.3Ga0.7As層53を0.2μmLP
E法を用いて成長する。次にSiO2を製膜しフォトリ
ソグラフィで所望の発光部の面積と同程度の円形マスク
を作成する。
【0055】図5(b)のように、ドライエッチングとウ
エットエッチングを用いて発光層となる円柱形状を作成
する。
【0056】図5(c)のように、キャリヤ閉じこめのた
めのブロッキング層(Al0.3Ga0. 7As層55)を
0.5〜2μm成長する。次に基板を研磨して約50μ
m程度まで薄くし、研磨によるダメージをウエットエッ
チングにより取り除く。
【0057】図5(d)のように、発光部の有効面積より多
少大きな円形のパターンをフォトレジストに形成する。
【0058】図5(e)のように、基板50を1規定のN
4OH:H22(=1:20)で選択エッチする。
【0059】図5(f)のように、光励起側および励起と
反対側に誘電体多層膜57及び58を製膜する。ここで
励起側主面の誘電体多層膜58には励起波長0.78μ
mの光が透過し基本波波長である0.88μmの光に対し
ては99%以上反射する。この結晶の出力ミラー側主面
の誘電体多層膜57は波長0.88μmの光が99%以
上透過する無反射コートが実現されている。
【0060】(実施例6)つぎに図5(f)と同様の構成
からなる半導体結晶を用いた小形のレーザ装置の例を図
6及び図7を用いて説明する。図6は図5で示したのと
同じ、発光部69の取り付け方法を示す図である。発光
部69は基本波が透過する貫通穴のあいた銅製の板66
に半田などで固定される。さらに板66は同じく銅製の
ブロック68に固定されている。したがって、発光部で
非発光成分として発生した熱は効率よく銅製のブロック
に逃がすことができる。同じ銅ブロックに取り付けられ
た半導体レーザチップ60の光により(レンズを介さ
ず)直接励起される。
【0061】図7は本願発明による小形レーザ装置の全
体構成を示す図である。ここで波長変換素子73用の結
晶としてはKNbO3を用いた。また励起用半導体レー
ザパワー、SHG出力をモニターするフォトダイオード
80及び81が配置されている。さらに光学系全体がペ
ルチェ素子83により±0.02℃の精度で温度コント
ロールされている。レーザ装置全体はケース84及び8
5により乾燥窒素雰囲気中に完全に密閉されている。
【0062】本レーザ装置に於いて、励起半導体レーザ
パワー200mWの時3mWのSH光を得ることができ
る。さらにレーザの安定性は1時間当たりのパワー揺ら
ぎは±2%以内である。これは、出力光をモニターしな
がらフィードバック制御が可能となるためである。
【0063】(実施例7)実施例5と同様の発光部とK
NbO3結晶を用いて、図2と同様の光学系を作成し大
出力レーザ装置を実現した。発光部の有効径は直径50
0μmである。また、励起用半導体レーザはストライプ
幅500μmの縦モード・横モードともマルチモードの
ものを用いた。KNbO3結晶を用いた波長変換素子は
ペルチェ素子により±0.02℃の精度で温度コントロ
ールされている。本構成のレーザ装置において、励起パ
ワー4Wの時2Wの波長440nmのSH光を得ること
ができる。本レーザ装置はレーザディスプレーの光源と
して用いることができる。
【0064】(実施例8)本願発明による、レーザディ
スプレーの例を図8を用いて説明する。赤色光源801
としては、半導体レーザ励起の波長1320nmで発振
するNd:YAGレーザの内部共振器型第2次高調波を
用いた。励起パワー5Wの縦・横マルチモードの半導体
レーザを用いて波長660nmの赤色SHG出力2Wを
得る。また緑色光源802としては、半導体レーザ励起
の波長1064nmで発振するNd:YVO4レーザを
用いる。半導体レーザの励起パワー3Wの時1.6Wの
波長532nm緑色光を得ることができる。
【0065】また青色光源803としては実施例6のレ
ーザ光源を用いた。これらの光源から出射された光は音
響光学効果を利用した変調器805〜807によってそ
れぞれ変調される。ここで外部変調器807を用いるの
は、使用した大パワーの励起用半導体レーザの変調特性
がよくないためであり、変調特性の良い半導体レーザが
あれば必要が無い。また赤及び緑色用光源には原理上外
部変調器が必要であることは、以前に述べた通りであ
る。外部変調器を透過した光はNDフィルタ815〜8
17によって光量が、色再現性がよくなるように、調整
されたのちダイクロイックミラー810〜812によっ
て同一の光軸に合わされる。この光は全反射ミラー81
8によって光路が調整された後、水平方向の光捜査のた
めのポリゴンミラー825で反射され、さらに垂直方向
捜査ミラー820によって反射された後、スクリーン8
30に到達する。スクリーンに画面の大きさ30インチ
の映像を写した結果、通常のNTSC方式と同画質の映
像が得られた。
【0066】捜査型のレーザディスプレーに例について
開示したが、投射形液晶ディスプレーの光源としても利
用する事ができる。この場合は、光源から同一光軸に合
わせられた光を、ビームエキスパンダーをもちいて液晶
モジュールの画面サイズに広げて用いる。また音響光学
素子を用いた外部変調器は必要がなくなる。スクリーン
に投影された映像にスペックルノイズが発生する場合
は、ランダム位相板、回折素子等を光学系中に配置する
ことで回避することが出来る。レーザ光源を用いた場
合、ほぼ完全な平行光を容易に得られること、及び目的
とする波長の光のみを発生するので光の利用効率が非常
に高くなる。通常のランプ光源を用いた場合、特に赤外
や紫外光等の不用な光は熱となり、液晶モジュールの発
熱が問題となるが、レーザ光源を用いた場合この問題を
回避することが可能となる。
【0067】以上、本願発明による実施例では第2高調
波発生を利用したレーザ装置についての例を示したが、
光和周波発生や光差周波発生を利用したレーザ装置の場
合でも本発明を用いることが出来る。
【0068】さらに上記の説明は、本発明の一実施例に
関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明
の種々の変形例が考えられるが、それらはいずれも本発
明の技術的範囲に含まれる。
【0069】
【発明の効果】以上のように本発明のレーザ装置によれ
ば以下のような効果が得られ、その工業的価値はきわめ
て大きい。 (1)固体レーザ媒質としてIII−V半導体結晶、また
はII−VI族半導体結晶を用いることにより簡単な構成
で、直接変調可能な、短波長光源用のレーザ装置を実現
できる。 (2)光励起法を用いることにより、(光励起により発
生したキャリアの閉じこめのみを考えればよく)通常の
半導体レーザで必要となる電流の閉じこめや電流を流す
ための低抵抗化を考える必要がなく、発光部の素子構造
が簡単になる。 (3)励起用の半導体レーザのビームの品質(縦モー
ド、横モードとも)があまり要求されないので、縦モー
ド・横モードともマルチモードの大パワーの半導体レー
ザを利用できる。SHG出力は入射パワーの2乗に比例
するので、このような大パワーの半導体レーザが利用出
来ることは変換効率の大きな高出力のSHG光源を実現
する上で非常に有効である。 (4)本願発明によるレーザ装置をレーザディスプレー
の光源として用いることにより、従来試みられたガスレ
ーザを用いたレーザディスプレーに比べて、きわめて小
型・高効率で安価なレーザディスプレーを実現すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における発光部の構成を示す
【図2】本発明の実施例1における、図1の発光部22を
用いたレーザ装置の構成を示す模式図
【図3】本発明の実施例3における小形レーザ装置の構
成を示す図
【図4】本発明の実施例4における小型レーザ装置の構
成を示す図
【図5】本発明の実施例5における発光部の構成及び作
成プロセスを示す図
【図6】本発明の実施例6における発光部の固定部を示
す図
【図7】本発明の実施例6におけるレーザ装置の構成を
示す図
【図8】本発明のおける光源を利用したレーザディスプ
レーの構成を示す図
【図9】本発明の実施例2における発光部の構成を示す
【符号の説明】
11 誘電体多層膜 12 固体レーザ媒質 13 誘電体多層膜 14 サファイア基板 15 誘電体多層膜 20 励起用半導体レーザ 21 集光のための光学系 22 発光部 23 波長変換素子 24 出力ミラー 801 SHGを利用した赤色レーザ光源 802 SHGを利用した緑色レーザ光源 803 SHGを利用した青色レーザ光源 805、806、807 外部変調素子 810、811、812 ダイクロイックミラー 815、816、817 光量調節用フィルタ 818 全反射ミラー 820 垂直走査用ミラー 825 水平走査用ポリゴンミラー

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザと、 前記半導体レーザにより励起される固体レーザ媒質と、 前記固体レーザ媒質から出射するレーザ光の波長を変換
    する波長変換素子と、 前記固体レーザから出射するレーザ光を増幅するための
    光共振器とを備え、 前記半導体レーザからの励起光は、前記固体レーザ媒質
    の片方の主面に照射され、 前記光共振器は、前記主面と、反対側に配置された出力
    ミラーとの間で構成されており、 前記光共振器の間に前記波長変換素子が配置されてお
    り、 前記固体レーザ媒質としてIII−V族半導体結晶またはI
    I−VI族半導体結晶を用いることを特徴とするレーザ装
    置。
  2. 【請求項2】固体レーザ媒質として、GaAs結晶、A
    lGaAs結晶、GaInP結晶またはそれらの混晶結
    晶や超格子結晶から選ばれる少なくとも一つの物質、 またはCdS、CdSe、ZnS、ZnSe、ZnT
    e、MgS、MgSe及びそれらの混晶結晶や超格子結
    晶から選ばれる少なくとも一つの物質を用いることを特
    徴とする請求項1記載のレーザ装置。
  3. 【請求項3】半導体レーザの励起パワー及び発生した第
    2次高調波パワーをモニターフォトダイオードを備えた
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ装
    置。
  4. 【請求項4】構成要素光部品が温度コントロールされて
    いることを特徴とする請求項1または2記載のレーザ装
    置。
  5. 【請求項5】固体レーザ媒質の発光に寄与する部分の主
    面の直径が励起用半導体レーザビームの直径と同程度で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ
    装置。
  6. 【請求項6】固体レーザ媒質の片方の主面には、誘電体
    多層膜よりなるミラーが形成されており、前記ミラーは
    半導体レーザより出射された励起光を透過し、かつ基本
    波を効率よく反射する機能を有し、さらに前記主面がサ
    ファイヤ基板またはダイヤモンド基板に接合されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ装
    置。
  7. 【請求項7】固体レーザ媒質が直接Au,Ag,Cu,
    Al,またはこれらをの元素を含む熱伝導率が100W
    ・mー1・Kー1以上の合金に保持されていることを特徴と
    する請求項1または2に記載のレーザ装置。
  8. 【請求項8】サファイヤ基板、またはダイヤモンド基板
    がAu,Ag,Cu,Al、またはそれらの元素を含む
    熱伝導率が100W・mー1・Kー1以上の合金からなる材
    料に保持されていることを特徴とする請求項6記載のレ
    ーザ装置。
  9. 【請求項9】波長変換素子の励起側主面に基本波が透過
    し高調波を反射する誘電体多層膜が形成されていること
    を特徴とする請求項1または2に記載のレーザ装置。
  10. 【請求項10】波長変換素子が、KTiOPO4,Li
    NbO3,LiTaO3,LiIO3,β−BaB24
    LiB35または有機イオン結晶から選ばれる少なくて
    も一つの波長変換用非線形光学材料で構成されている請
    求項1、2または9のいずれかに記載のレーザ装置。
  11. 【請求項11】波長変換用非線形光学材料の誘電分極が
    周期的に反転されていることを特徴とする請求項1、2
    または9のいずれかに記載のレーザ装置。
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