JP2007073636A - レーザ装置及びレーザシステム - Google Patents

レーザ装置及びレーザシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2007073636A
JP2007073636A JP2005256898A JP2005256898A JP2007073636A JP 2007073636 A JP2007073636 A JP 2007073636A JP 2005256898 A JP2005256898 A JP 2005256898A JP 2005256898 A JP2005256898 A JP 2005256898A JP 2007073636 A JP2007073636 A JP 2007073636A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
laser medium
electronic cooling
cooling elements
medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005256898A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Ikegawa
恭史 池川
Toshiyuki Kawashima
利幸 川嶋
Hirobumi Suga
博文 菅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP2005256898A priority Critical patent/JP2007073636A/ja
Publication of JP2007073636A publication Critical patent/JP2007073636A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

【課題】製造コストの低減が図られており、レーザ媒質からより高品質のレーザ光を出力可能なレーザ装置及びレーザシステムを提供する。
【解決手段】 レーザ装置10は、対向する第1の端面12及び第2の端面13を有しており、励起光が入射されることにより光を放出するレーザ媒質11と、第1の端面上に配置され、レーザ媒質を冷却するN(Nは2以上の整数)個の第1の電子冷却素子22A〜22Dと、第2の端面上に配置され、レーザ媒質を冷却するN個の第2の電子冷却素子42A〜42Dとを備える。そして、N個の第1及び第2の電子冷却素子は、第1の端面に略直交する所定軸線L1周りに略等間隔で配置されており、第2の電子冷却素子各々の配置位置は、第2の電子冷却素子各々に対応する第1の電子冷却素子の配置位置に対して所定軸線周りにずれている。
【選択図】図3

Description

本発明は、レーザ装置及びそのレーザ装置を利用したレーザシステムに関するものである。
レーザ発振を生じせしめるレーザ発振システムでは、レーザダイオード(LD)等から出力された励起光をYAG等のレーザ媒質に入射させることによって、レーザ媒質に励起エネルギを供給している。レーザ媒質に供給された励起エネルギのうち、光として放出(自然放出及び誘導放出)されなかったエネルギは熱となり、レーザ媒質の温度を上昇させる。過度の温度上昇は、熱歪によるレーザ媒質の破壊をもたらすためレーザ媒質を適宜冷却する必要がある。
レーザ媒質を冷却する方法としては、主にペルチェ素子に代表される電子冷却素子と、アルミや銅製のヒートシンクとを組み合わせた空冷式が知られている。レーザ媒質を空冷式によって冷却する従来技術として、特許文献1,2に記載のものがある。
特許文献1には、中央に励起光を通すための穴を有する板状の一対のペルチェ素子で、ディスク状のレーザ媒質を挟み込み、レーザ媒質をその両面から冷却する技術が開示されている。更に、特許文献2には、特許文献2と同様に、中央に励起光を通すための穴を有する板状のペルチェ素子でレーザ媒質を冷却する技術が開示されている。また、特許文献2には、レーザ媒質を固定するホルダの周囲に複数のペルチェ素子を均等に配置する利用する技術も開示されている。
米国特許第6775313号明細書 特開平5−41557号公報 米国特許第5796766号明細書
ところで、汎用ペルチェ素子は、板状であって中央に励起光を通すための穴を有していない。そのため、特許文献1,2に開示されている技術を適用するために、中央に穴のあいたペルチェ素子を特注で製造する必要があり、結果として、レーザ装置における製造コストの増加をもたらす虞がある。
また、特許文献2に記載されているように、複数のペルチェ素子を利用する場合、レーザ媒質からのペルチェ素子による吸熱はそのペルチェ素子が配置された部分で主に行われることから、レーザ媒質中には、ペルチェ素子の配置を反映した温度分布が生じることになる。このような温度分布は、レーザ媒質中に屈折率分布を誘発し、レーザ媒質中を伝播する光に熱レンズ効果や熱複屈折率効果を生じせしめる。その結果として、レーザ媒質をレーザ発振器やレーザ増幅器に適用した場合に、レーザ媒質から出力されるレーザ光の品質の低下を招く虞がある。
そこで、本発明は、製造コストの低減が図られており、レーザ媒質からより高品質のレーザ光を出力可能なレーザ装置及びレーザシステムを提供することを目的とする。
本発明に係るレーザ装置は、対向する第1の端面及び第2の端面を有しており、励起光が入射されることにより光を放出するレーザ媒質と、第1の端面上に配置され、レーザ媒質を冷却するN(Nは2以上の整数)個の第1の電子冷却素子と、第2の端面上に配置され、レーザ媒質を冷却するN個の第2の電子冷却素子と、を備え、N個の第1及び第2の電子冷却素子は、第1の端面に略直交する所定軸線周りに略等間隔で配置されており、第2の電子冷却素子各々の配置位置は、第2の電子冷却素子各々に対応する第1の電子冷却素子の配置位置に対して所定軸線周りにずれていることを特徴とする。
この構成によれば、レーザ媒質の第1及び第2の端面上に第1及び第2の電子冷却素子を配置しているので、レーザ媒質を両面から効率的に冷却できる。また、第1及び第2の電子冷却素子は、所定軸線周りに配置されているので、所定軸線近傍に光を通すことが可能である。よって、第1及び第2の電子冷却素子自体に光を通すための穴等を形成しなくてもよく、レーザ装置の製造コストの低減を図れる。
更に、各第2の電子冷却素子の配置位置は、対応する第1の電子冷却素子に対して所定軸線周りにずれていることから、レーザ媒質に対して、第1及び第2の電子冷却素子が所定軸線周りにずれて配置されることになる。よって、第1及び第2の電子冷却素子が所定軸線方向において同じ位置に配置されている場合より、レーザ媒質は、所定軸線周りに均等に冷却されることになる。その結果、レーザ媒質を利用して生成又は増幅されるレーザ光の伝播方向に直交する断面内での強度分布の均一性が向上することになり、高品質のレーザ光を得ることができる。
また、本発明に係るレーザ装置では、N個の第1の電子冷却素子は、所定軸線周りに略等間隔で配置されており、N個の第2の電子冷却素子は、所定軸線周りに略等間隔で配置されていることが好ましい。
この構成では、N個の第1及び第2の電子冷却素子は、それぞれ所定軸線周りに2π/N(ラジアン)毎に配置され、第2の電子冷却素子の配置位置は、第1の電子冷却素子の配置位置に対してずれている。そのため、より均一にレーザ媒質を冷却することができる。
また、このとき、第2の電子冷却素子各々の配置位置は、第2の電子冷却素子各々に対応する第1の電子冷却素子の配置位置に対して所定軸線周りにπ/N(ラジアン)ずれていることが好適である。
各第2の電子冷却素子が、対応する第1の電子冷却素子に対して所定軸線周りにπ/N(ラジアン)ずれていることで、所定軸線に直交する面内において、隣接する第1の電子冷却素子の間に第2の電子冷却素子が配置され、結果として、所定軸線周りに第1の電子冷却素子と第2の電子冷却素子とが交互に配置されることになる。そのため、第1及び第2の電子冷却素子の配置位置によるレーザ媒質の温度分布の不均一性がより低減され、結果として、レーザ媒質を利用して生成又は増幅されるレーザ光の強度分布の均一性を更に向上させることができる。
また、本発明に係るレーザ装置では、(1)N個の第1の電子冷却素子を保持すると共に、熱伝導性を有する第1の素子保持部材と、(2)N個の第2の電子冷却素子を保持すると共に、熱伝導性を有する第2の素子保持部材とを更に備えることが好ましい。
第1及び第2の素子保持部材によってN個の第1及び第2の電子冷却素子を保持していることから、第1及び第2の素子保持部材をレーザ媒質に固定することによって、第1及び第2の電子冷却素子を第1及び第2の端面上に配置することができる。この場合、第1及び第2の電子冷却素子は、レーザ媒質に対して直接接着剤などによって固定されていないので、第1及び第2の電子冷却素子とレーザ媒質との熱膨張係数の違い等によって生じる熱歪の負荷でそれらが破損することが抑制されている。また、第1及び第2の素子保持部材は、熱伝導性を有することから、より効率的且つ均一にレーザ媒質を冷却することが可能である。
また、第1及び第2の素子保持部材を有する本発明に係るレーザ装置では、レーザ媒質を保持する媒質保持部材を更に有し、第1及び第2の素子保持部材は媒質保持部材に固定されていることが好適である。これにより、第1及び第2の電子冷却素子とレーザ媒質との熱膨張係数の違い等に起因するそれらの破損を更に抑制できている。
更に、本発明に係るレーザ装置では、(1)第1の電子冷却素子と第1の端面との間に配置される第1の伝熱シートと、(2)第2の電子冷却素子と第2の端面との間に配置される第2の伝熱シートと、を更に備え、第1及び第2の伝熱シートの熱伝導率が、レーザ媒質の熱伝導率より大きいことが好ましい。
この構成では、第1及び第2の伝熱シートを介して第1及び第2の電子冷却素子が第1及び第2の端面上に配置される。第1及び第2の伝熱シートの熱伝導率は、レーザ媒質の熱伝導率より大きいことから、レーザ媒質の熱は、第1及び第2の伝熱シートを介して効率的に第1及び第2の電子冷却素子に伝えられる。よって、第1及び第2の電子冷却素子によって、容易にレーザ媒質を冷却できる。
更にまた、本発明に係るレーザ装置では、(1)第1の伝熱シートとレーザ媒質の第1の端面との間に配置されており、レーザ媒質より大きい熱伝導率を有する第1の伝熱部材と、(2)第2の伝熱シートとレーザ媒質の第2の端面との間に配置されており、レーザ媒質より大きい熱伝導率を有する第2の伝熱部材と、を備え、第1及び第2の伝熱部材は、励起光によって放出される光及び励起光を通すことが好ましい。
第1及び第2の伝熱部材の熱伝導率がレーザ媒質より大きいことから、レーザ媒質で生じた熱は、第1及び第2の伝熱部材に流れやすい。これによって、レーザ媒質において、所定軸線と略直交する面内での温度分布の不均一が更に抑制され、結果として、レーザ媒質を利用して生成される又は増幅されるレーザ光の断面内での強度分布の均一性を向上させることが可能である。
また、本発明に係るレーザ装置は、対向する第1の端面及び第2の端面を有しており、励起光が入射されることにより光を放出するレーザ媒質と、第1の端面内のN(Nは2以上の整数)個の第1の領域上に配置され、レーザ媒質を冷却する複数の第1の電子冷却素子と、第2の端面内のN個の第2の領域上に配置され、レーザ媒質を冷却する複数の第2の電子冷却素子と、を備え、複数の第1及び第2の電子冷却素子が配置されるN個の第1及び第2の領域は、第1の端面に略直交する所定軸線周りに位置しており、第2の領域各々は、対応する第1の領域に対して所定軸線周りにずれていることを特徴とする。
この構成によれば、レーザ媒質の第1及び第2の領域上に複数の第1及び第2の電子冷却素子が配置されているので、レーザ媒質を両面から効率的に冷却できる。また、第1及び第2の電子冷却素子が配置される第1及び第2の領域は、所定軸線周りに配置されていることから、所定軸線近傍に光を通すことができる。そのため、第1及び第2の電子冷却素子自体に光を通すための穴等を形成しなくてもよく、レーザ装置の製造コストの低減を図れる。
更に、各第2の領域の位置は、対応する第1の領域に対して所定軸線周りにずれていることから、第1及び第2の領域が所定軸線方向において同じ位置に配置されている場合より、レーザ媒質は、複数の第1及び第2の電子冷却素子によって所定軸線周りに均等に冷却されることになる。その結果、レーザ媒質を利用して生成又は増幅されるレーザ光の伝播方向に直交する断面内での強度分布の均一性が向上することになり、高品質のレーザ光を得ることができる。
更にまた、本発明に係るレーザ装置では、N個の第1の領域は、所定軸線周りに略等間隔で配置されており、N個の第2の領域は、所定軸線周りに略等間隔で配置されており、第2の領域各々の位置は、第2の領域各々に対応する第1の領域の位置に対して所定軸線周りにπ/N(ラジアン)ずれていることが好ましい。
第1及び第2の領域は、それぞれ所定軸線周りに略等間隔で配置されており、各第2の領域の位置は、対応する第1の領域に対して所定軸線周りにπ/N(ラジアン)ずれていることから、所定軸線に直交する面内においては、隣接する第1の領域間に第2の領域が位置することになる。そして、第1及び第2の領域が複数の第1及び第2の電子冷却素子によって冷却されるので、レーザ媒質は、第1及び第2の電子冷却素子によって、所定軸線周りに均等に冷却されることになる。従って、レーザ媒質を利用して生成又は増幅されるレーザ光の断面における強度分布を均一にすることが可能である。
この場合、第1の伝熱シートと第1の端面との間に配置されており、レーザ媒質より大きい熱伝導率を有する第1の伝熱部材と、第2の伝熱シートと第2の端面との間に配置されており、レーザ媒質より大きい熱伝導率を有する第2の伝熱部材と、を備え、第1及び第2の伝熱部材は、励起光によって放出される光及び励起光を通すことが好ましい。また、レーザ媒質を保持する媒質保持部材を更に備え、第1及び第2の電子冷却素子部は、媒質保持部材に固定されていることも好適である。
また、本発明に係るレーザシステムは、本発明に係るレーザ装置と、レーザ装置が有するレーザ媒質を励起する励起光を出力する励起手段と、レーザ媒質と光共振器を構成する反射手段と、を備えることを特徴とする。
このレーザシステムでは、励起手段によって出力される励起光がレーザ装置が有するレーザ媒質に入射されることで、レーザ媒質から光が放出される。このレーザ媒質から出力される光は、反射手段とレーザ媒質とによって構成される光共振器内で複数回反射することによって、レーザ発振を生じせしめる。レーザ媒質は、レーザ装置が有する第1及び第2の電子冷却素子で冷却される。このとき、レーザ媒質内の温度分布の不均一が抑制されているので、レーザシステムから出力されるレーザ光の断面における強度分布の均一性が向上している。
また、本発明に係るレーザシステムは、本発明に係るレーザ装置と、レーザ装置が有するレーザ媒質を励起する励起光を出力する励起手段と、を備え、レーザ媒質は、第1の端面に励起光が入射されることによって被増幅光を増幅することを特徴とする。
このレーザシステムでは、励起手段によって出力される励起光がレーザ装置が有するレーザ媒質に入射されるレーザ媒質が励起される。そして、第1の端面に被増幅光が入射されたときに誘導放出が生じ、被増幅光が増幅される。レーザ媒質は、レーザ装置が有する第1及び第2の電子冷却素子で冷却される。このとき、レーザ媒質内の温度分布の不均一が抑制されているので、レーザシステムから出力されるレーザ光の径方向の強度分布の均一性が向上している。
本発明のレーザ装置及びレーザシステムによれば、製造コストの低減を図ることができ、レーザ媒質からより高品質のレーザ光を出力可能である。
以下、図面を参照して、本発明に係るレーザ装置及びレーザシステムの好適な実施形態について説明する。図の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係るレーザシステムの一実施形態の概略図である。図2は、図1に示したレーザシステムに適用されている本発明に係るレーザ装置の一実施形態の斜視図である。
レーザシステム1は、レーザ光を生成するものであり、特に、100W以下の低出力なレーザ光を生成するものであって、産業用のレーザ発振器として利用される。レーザシステム1は、レーザ装置としてのレーザヘッド2を備えており、このレーザヘッド2は、ステンレス(又はアルミ)製固定台3へ固定されている。レーザヘッド2は、レーザ媒質部10を備え、レーザ媒質部10は、励起光の入射により励起されて光を放出する円板状のレーザ媒質11を有する。
また、レーザヘッド2は、レーザ媒質11を冷却するために、レーザ媒質11が有する表面(第1の端面)12側に配置された電子冷却素子部(第1の電子冷却素子部)20及びヒートシンク30を備え、レーザ媒質11が有する裏面(第2の端面)13側に配置された電子冷却素子部(第2の電子冷却素子部)40及びヒートシンク50を備える。
各電子冷却素子部20,40は、それぞれ温度調節器61,62(図2参照)に接続されており、温度調節器61,62によって制御され、レーザシステム1の動作時に発生するレーザ媒質11の熱を吸熱してレーザ媒質11を冷却する。ヒートシンク30,50は、電子冷却素子部20,40によってレーザ媒質11から吸熱された熱を排熱するためのものであり、送風による強制対流によって冷却される。なお、直接ヒートシンク30,50に冷却水を流すことでヒートシンク30,50を冷却してもよい。
更に、レーザシステム1は、レーザ媒質11を励起する励起光を出力する励起手段4、及び、励起手段4から出力される励起光をレーザ媒質11に入射する照射手段5を備える。励起手段4及び照射手段5は、レーザ媒質11の裏面13側(図1中の左側)に配置されており、励起光をレーザ媒質11の裏面13側からレーザ媒質11に入射する。
励起手段4は、半導体レーザ(LD)4Aに光ファイバ4Bを結合させた、いわゆるファイバ結合型LDである。LD4Aは、波長808nmの連続光を励起光として出力し、LD4Aから出力された励起光は光ファイバ4B内を伝播して光ファイバ4Bの照射手段5側の端から出射される。LD4Aの出力としては、20Wが例示される。
照射手段5は、一対のシリンドリカルレンズ5A,5Bから構成される集光光学系である。シリンドリカルレンズ5A,5Bの光軸(照射手段5の光軸)は、レーザ媒質11の中心線(所定軸線)L1とほぼ一致しており、シリンドリカルレンズ5A,5Bの曲率は、励起光が発散せずにレーザ媒質11に照射され、且つ、レーザ媒質11中でのレーザ光の径と整合するように決定されている。シリンドリカルレンズ5A,5Bには、励起光波長808nmに対する無反射コーティングが施されており、シリンドリカルレンズ5A,5Bは、励起光に対して高透過率(例えば、99.6%)を有する。
更に、レーザシステム1は、レーザ媒質11の表面12側に配置された反射手段6を備える。反射手段6は、全反射ミラー6Aと出力ミラー6Bとを有しており、レーザ媒質11とリング型の光共振器を構成している。このリング型光共振器は、レーザ媒質11の表面12から所定の角度で出力された光を、全反射ミラー6A、出力ミラー6B、レーザ媒質11の順に伝播させて、光共振器内で周回せしめる。全反射ミラー6Aと出力ミラー6Bとの間には、光共振器内を一方向に光が伝搬するように、ファラデー効果を利用した光アイソレータ7が設置されている。
次に、図2〜図7を利用して、レーザシステム1の特徴をなすレーザヘッド2について詳説する。図3は、レーザヘッドの分解斜視図である。図4は、図2のIV−IV線に沿った断面図である。図5は、レーザ媒質部の分解斜視図である。図5では、後述する誘電体多層膜14,15の記載は省略してある。図6は、電子冷却素子部の分解斜視図である。図7は、レーザ媒質の両側に配置されるペルチェ素子の配置関係を示す図である。
図3〜図5に示すように、レーザヘッド2のレーザ媒質部10が有するレーザ媒質11は、ホスト媒質としてのYAGにNdがドープされたNd:YAGセラミックスディスクである。YAGへのNdのドープ濃度は、励起光吸収端面での吸収による寄生発振を抑えつつ吸収率が約100%となるように設定されており、0.8at.%が例示される。レーザ媒質11の半径は例えば16mmであり厚さは例えば8mmである。このレーザ媒質11は、波長808nmの光によって励起され、波長1064nmの光を放出する。
図4に示すように、レーザ媒質11の表面(第1の端面)12及び裏面(第2の端面)13上には、誘電体多層膜14及び誘電体多層膜15が形成されている。表面12上の誘電体多層膜14は、波長1064nmの光を透過し(例えば、透過率98.5%)、波長808nmの光を反射(例えば、反射率99.5%)するダイクロイックコーティングである。また、誘電体多層膜15は、波長808nmの光を透過し(例えば、透過率98%)、波長1064nmの光を反射する(例えば、反射率99.8%)ダイクロイックコーティングである。これにより、励起光として裏面13から入射された波長808nmの光は、誘電体多層膜14で反射されてレーザ媒質11内を往復伝播することになり、励起光がレーザ媒質11に効率的に吸収される。一方、レーザ媒質11から放出された波長1064nmの光は、表面12からレーザ媒質11外に出力される。
また、図3〜図5に示すように、レーザ媒質11の外周上には、レーザ媒質11で発生した自然放出光を吸収する光吸収体16が設けられている。光吸収体16は、YAGにCrが0.5at.%ドープされたCr4+:YAGセラミックスであり、レーザ媒質(Nd:YAGセラミックス)11の焼結時にレーザ媒質11に接合されている。光吸収体16の径方向の長さは例えば3mmである。光吸収体16の外周には、レーザ媒質固定用部材として、径方向の厚さが例えば1.7mmである断熱シリコン樹脂(またはエポキシ樹脂)17が貼り付けられている。そして、レーザ媒質11、光吸収体16及びシリコン樹脂17をステンレス(又はアルミ)製ホルダ(媒質保持部材)18が保持している。ここでは、光吸収体16をCr4+:YAGとしたが、自然放出光を吸収できれば特に限定されない。
このレーザ媒質11の表面12上(より具体的には、誘電体多層膜14上)には、柔軟性を有する高熱伝導シート71を挟んで電子冷却素子部20が積層されている。表面12に積層された高熱伝導シート71は、高い熱伝導率(500(W/mK))を有するグラファイトシートであり、その外径はホルダ18の外径とほぼ等しく、表面12を覆っている。高熱伝導シート71の厚さは例えば約100μmである。
高熱伝導シート71は、中心線がレーザ媒質11の中心線L1と一致するように配置されており、中心線L1上に、レーザ媒質11から放出される光(自然放出光及び誘導放出光)を通すための貫通孔71aを有する。貫通孔71aの直径は、放出光が伝播できれば特に限定されないが、放出光の伝播を疎外しない範囲でより小さい方が好ましく、12mmが例示される。ここでは、高熱伝導シート71は、グラファイトシートとしたが、高い熱伝導率を有し、柔軟性を有していれば特に限定されない。
図3、図4及び図6に示すように、電子冷却素子部20は、金属製の素子保持部材21にN(Nは、2以上の整数)個のペルチェ素子(第1の電子冷却素子)22が埋め込まれたものである。ここでは、Nは4とする。以下の説明では、4個のペルチェ素子22を区別するために、ペルチェ素子22A,22B,22C,22Dとも称す。各ペルチェ素子22A〜22Dは、配線C1によって温度調節器61(図2参照)に電気的に接続されている。
素子保持部材21は円板状であって、ホルダ18の外径とほぼ同じ長さの外径を有している。素子保持部材21は、銅、アルミ、ステンレス等の金属からなり、中心線がレーザ媒質11の中心線L1と一致するように配置されている。ペルチェ素子22A〜22Dの厚さと素子保持部材21の厚さはほぼ等しく、例えば1.65mmである。素子保持部材21の中心線L1上には、励起光を通す貫通孔21aが形成されている。貫通孔21aの直径は貫通孔71aの直径とほぼ等しい。
そして、貫通孔21aの外側に各ペルチェ素子22A〜22Dを収容する貫通孔21b〜21eが中心線L1周りに略等間隔で(図3及び図4では、中心線L1周りに約90°毎に)形成されている。貫通孔21b〜21eの形状は、ペルチェ素子22A〜22Dの形状とほぼ等しく、貫通孔21b〜21eにペルチェ素子22A〜22Dが嵌め合わされることでペルチェ素子22A〜22Dが保持される。
なお、ペルチェ素子22A〜22Dは、シリコンポッティング材等で素子保持部材21に固定してもよい。また、図6に示すように、ペルチェ素子22A〜22Dが配線C1によって連結されている場合には、素子保持部材21には、ペルチェ素子22A〜22Dと温度調節器61とを接続している配線C1を収容する溝部(不図示)を形成するか、貫通孔21b〜21eとペルチェ素子22A〜22Dとの間に配線C1を引き出すための隙間を僅かに設けるようにしてもよい。
また、図6に示すように、素子保持部材21のレーザ媒質11側の端面の貫通孔21a近傍には、レーザ媒質11の温度をモニタする温度センサ(例えば、白金抵抗体)63が設けられており、温度センサ63は、配線C2によって温度調節器61(図2参照)に接続されている。温度調節器61は、温度センサ63のモニタ結果に基づいて、レーザ媒質11の温度を予め設定された温度になるようにペルチェ素子22A〜22Dを制御する。温度調節器61の設定温度(レーザ媒質11の表面温度)は、レーザ媒質11が結露せず、且つ熱破壊も起こらない温度である。
図3及び図4に示すように、電子冷却素子部20の外側には、高熱伝導シート71と同様の構成の高熱伝導シート72を挟み、アルミ(又は銅)製ヒートシンク30が設けられている。高熱伝導シート72は、その中心線が中心線L1と一致するように配置されており、貫通孔71aと同じ大きさの貫通孔72aを中心線L1上に有する。ヒートシンク30の外形は円形であり、中心線が中心線L1と一致するように配置されている。ヒートシンク30の中央部には、レーザ媒質11から放出された光(自然放出光及び誘導放出光)を通すための貫通孔30aが形成されている。また、ヒートシンク30の排熱側には、表面積を出来るだけ広くし排熱効率を上げるための羽31が形成されている。
上述した、ヒートシンク30、高熱伝導シート71,72、電子冷却素子部20は、周囲8箇所がホルダ18にネジ止めされることでレーザ媒質11に固定されている。これにより、ペルチェ素子22A〜22Dのレーザ媒質11に対する高い密着度が実現されることになる。また、ペルチェ素子22A〜22Dがレーザ媒質11に接着剤などで直接固定されていないので、レーザ媒質11及びペルチェ素子22A〜22Dの熱膨張係数の違い等に起因する熱歪の負荷でペルチェ素子22A〜22Dが壊れることが抑制されている。
また、レーザ媒質11の裏面13上には、表面12側と同様に、レーザ媒質11側から順に、高熱伝導シート73、電子冷却素子部40、高熱伝導シート74、及び、ヒートシンク50が設けられており、これらは、周囲8箇所がホルダ18にネジ止めされることでレーザ媒質11に固定されている。
高熱伝導シート73,74、ヒートシンク50の構成は、高熱伝導シート71,72及びヒートシンク30の構成と同じであり、中心線L1上に励起光を通すための貫通孔73a,74a,50aを有する。貫通孔73a,74a,50aの大きさは、励起光を通せれば特に限定されないが、小さい方が好ましい。
電子冷却素子部40は、電子冷却素子部20と同様に、素子保持部材41に、ペルチェ素子22と同数の、すなわち、ここでは4個のペルチェ素子(第2の電子冷却素子)42が埋め込まれたものである。以下の説明では、4個のペルチェ素子42を区別するために、ペルチェ素子42A,42B,42C,42Dとも称す。各ペルチェ素子42A〜42Dは、配線C3によって温度調節器62(図2参照)に電気的に接続されている。
また、図7に示すように、裏面13側の各ペルチェ素子42A〜42Dは、表面12側における対応するペルチェ素子22A〜22Dに対して、中心線L1周りにπ/4(ラジアン)ずれるように素子保持部材41に保持されている。
素子保持部材41の組成及び形状は、素子保持部材21と同様であり、レーザ光を通すための貫通孔41aを中心線L1上に有すると共に、ペルチェ素子42A〜42Dを収容するための貫通孔41b〜41eを貫通孔41aの周囲に有する。また、素子保持部材41のうちレーザ媒質11側の端面には、レーザ媒質11の裏面13の温度を測定する温度センサ64(図3参照)が取り付けられており、温度センサ64は、配線C4によって温度調節器62に接続されている(図2参照)。
温度調節器62は、温度センサ64の測定結果に基づいて、レーザ媒質11が設定温度になるようにペルチェ素子42A〜42Dを制御する。温度調節器62の設定温度(レーザ媒質11の裏面温度)は、レーザ媒質11が結露せず、且つ熱破壊も起こらない温度である。
図7を利用して、上記レーザヘッド2におけるペルチェ素子22A〜22D,42A〜42Dの配置関係についてより具体的に説明する。レーザ媒質11の中心線L1に直交するペルチェ素子22A〜22Dの中心線を各ペルチェ素子22Aの配置軸線L2a〜L2dとし、中心線L1に直交するペルチェ素子42A〜42Dの中心線をペルチェ素子42A〜42Dの配置軸線L3a〜L3dとする。
このとき、各ペルチェ素子42A〜42Dは、対応するペルチェ素子22A〜22Dに対して、各配置軸線L3a〜L3dが、対応する配置軸線L2a〜L2dから中心線L1周りにπ/4(ラジアン)ずれるように、言い換えれば、配置軸線L3a〜L3dと配置軸線L2a〜L2dとのなす角度θがπ/4(ラジアン)となるように配置されている。
この配置では、レーザ媒質11からみた場合、ペルチェ素子22A〜22D,42A〜42Dが中心線L1周りに交互に配置されることになる。そのため、ペルチェ素子22A〜22D,42A〜42Dによって、レーザ媒質11は、中心線L1に直交する面内において均等に冷却されることになる。
次に、レーザシステム1の動作について詳述する。
まず、ファイバ結合型のLD4Aから励起光を出射する。LD4Aから出射された励起光は、光ファイバ4Bの一端に入射し、光ファイバ4B内を伝播して他端から出射される。光ファイバ4Bの他端から出射された励起光は、照射手段5でコリメートされて、貫通孔50a,74a,73a及び誘電体多層膜15を通ってレーザ媒質11に入射される。
レーザ媒質11の左側(裏面13)から入射した励起光は、レーザ媒質11にその一部が吸収されながら伝播し、吸収されなかった光はレーザ媒質11の表面12の誘電体多層膜14により反射され、再度レーザ媒質11中を伝播し吸収される。この往復伝播により、励起光の99%以上がレーザ媒質11に吸収される。
励起されたレーザ媒質11から自然放出光が放射され、所定の放射角で出射した自然放出光が、誘電体多層膜14及び貫通孔71a,21a,72a,30aを通って、レーザヘッド2から出力される。そして、レーザヘッド2から出力された自然放出光は、全反射ミラー6A、出力ミラー6B及びレーザ媒質11からなるリング型光共振器内を、反時計回りで(すなわち、全反射ミラー6A、光アイソレータ7、出力ミラー6B、レーザ媒質11の順に)周回する。これにより、レーザ媒質11内で誘導放出が生じ、光共振器内を周回する光の強度が増幅されていく。
そして、増幅された光が、光共振器しきい値を越えるとレーザ出力として出力ミラー6Bから光共振器外にレーザ光が出射される。なお、自然放出光のうち光吸収体16に入射した光はその約70%が吸収される。これにより、レーザ媒質11内のASE(Amplified Spontaneous Emission)によるエネルギー損失が抑制されている。
次に、上記レーザシステム1におけるレーザ媒質11の冷却方法について説明する。レーザ媒質11の表面12及び裏面13の温度は温度センサ63,64によって測定され、その測定結果は、温度調節器61,62に入力される。温度調節器61,62は、温度センサ63,64の測定結果に応じて、レーザ媒質11の温度が設定温度になるようにペルチェ素子22A〜22D,42A〜42Dを制御する。これにより、レーザ媒質11内で発生した熱は、高熱伝導シート71,73を介してペルチェ素子22A〜22D,42A〜42Dにより吸熱され、最終的にヒートシンク30,50から放熱される。
従来、レーザ媒質11を冷却するために、光を通すための孔を中央部に設けたペルチェ素子が採用されていたが、このようなペルチェ素子は特注品であり、結果として、レーザ媒質を備えたレーザヘッドの製造コストが増大する虞があった。
これに対して、レーザヘッド2では、複数のペルチェ素子22,42を素子保持部材21,41で保持して中心線L1周りに配置しているので、従来のようにペルチェ素子に光を通すための孔を設ける必要がなく、汎用のペルチェ素子を利用できる。その結果として、レーザヘッド2及びそれを備えたレーザシステム1の製造コストの低減が図られている。
そして、レーザシステム1が有するレーザヘッド2では、レーザ媒質11の表面12側のペルチェ素子22A〜22Dの配置位置と、表面12に対向する裏面13側のペルチェ素子42A〜42Dの配置位置とがずれていることが重要である。
前述したように、ペルチェ素子42A〜42Dの配置軸線L3a〜L3dがペルチェ素子22A〜22Dの配置軸線L2a〜L2dに対して中心線L1周りにπ/4(ラジアン)ずれていることによって、レーザ媒質11からみた場合、ペルチェ素子22A〜22Dとペルチェ素子42A〜42Dとが中心線L1周りに交互に配置されている。より具体的には、中心線L1に直交する面内において、隣接するペルチェ素子22A〜22D間にペルチェ素子42A〜42Dが位置することになる。この場合、ペルチェ素子22A〜22D,42A〜42Dが中心線L1方向において同じ位置に配置されるより、レーザ媒質11の中心線L1に略直交する面内での温度分布が均一化される。その結果として、より高品質のレーザ光を得ることが可能である。
より具体的に、シミュレーション結果に基づいて説明する。図8(a)は、レーザシステム1の動作時におけるレーザ媒質11の表面12での温度分布を、シミュレーションした結果である。図8(b)は、図8(a)における中心部の拡大図である。
このシミュレーションでは、レーザヘッド2の各構成要素に関する条件(組成、大きさなど)は、上記レーザヘッド2の構成の説明で例示したものとした。すなわち、レーザ媒質11は、Nd:YAG(Nd:0.8at.%)からなり、その半径は16mmとし厚さは8mmとした。また、高熱伝導シート71〜75は、グラファイトシートとし、その厚さは100μmとした。また、素子保持部材21は銅からなり、その厚さは1.65mmとした。更に、ヒートシンク30,50はアルミから形成した。
また、図9(a)は、比較のために、レーザ媒質11の表面12側のペルチェ素子と裏面13側のペルチェ素子とを中心線L1周りにずらさずに配置したシミュレーション結果である。シミュレーションの条件は、ペルチェ素子の配置位置以外の条件は、図8の場合と同様とした。図9(b)は、図9(a)の中央部の拡大図である。
図9(a)及び図9(b)に示すように、レーザ媒質11の表裏面に対してペルチェ素子を同じ位置に配置した場合、レーザ媒質11の中心線L1に直交する面内における温度分布は、ペルチェ素子の配置位置を反映しており、略四角形状であって不均一な温度分布となっている。このような温度分布が生じると、その温度分布による熱レンズ効果や熱複屈折といった熱効果によって、レーザ媒質11を利用して生成されるレーザ光の径方向の強度分布が不均一になる。
これに対して、図8(a)及び図8(b)に示すように、各ペルチェ素子42A〜42Dを、対応するペルチェ素子22A〜22Dに対して中心線L1周りにずらして配置した場合には、温度分布の形状は、レーザ媒質11の中心線L1を中心とした円状であって、図9(a)及び図9(b)の場合より、均一になっている。これにより、レーザ媒質11の温度分布による熱レンズ効果や熱複屈折といった熱効果の影響が低減されるので、レーザ媒質11を利用して生成されるレーザ光の径方向の強度分布の均一化が図られ、より高品質なレーザ光を生成することが可能である。
また、レーザヘッド2では、素子保持部材21,41をホルダ18にネジ止めすることで、ペルチェ素子22,42をレーザ媒質11に固定している。そのため、ペルチェ素子22,42とレーザ媒質11の熱膨張率の違いなどで生じた熱歪による負荷で、それらが壊れることが抑制されている。この熱歪みによるペルチェ素子22,42及びレーザ媒質11に与える影響は、柔軟性を有する高熱伝導シート71,73を電子冷却素子部20,40とレーザ媒質11との間に配置することで更に抑制されている。この高熱伝導シート71,73は、同時にレーザ媒質11とペルチェ素子22,42間の緩衝材としての機能も有している。
表面12及び裏面13を覆っている高熱伝導シート71,73は、レーザ媒質11の40倍、素子保持部材21,41の1.2倍から1.5倍程度の熱伝導率を有する。このため、レーザ媒質11の熱を効果的にペルチェ素子22A〜22D,42A〜42Dや素子保持部材21,41に伝導できている。よって、中心線L1に直交する面内でのレーザ媒質11の不均一温度分布が更に緩和され、より良質なレーザ光を得ることが可能である。
また、電子冷却素子部20,40とヒートシンク30,50の間にも高熱伝導シート72,74が挟まれているので、ペルチェ素子22,42からヒートシンク30,50へ効果的な熱伝導を実現している。その結果として、より効率的にレーザ媒質11を冷却することが可能である。
以上、説明したように、レーザヘッド2及びそれを利用したレーザシステム1では、簡易な構成でレーザ媒質11を効率的に冷却可能であって、高品質なレーザ光を生成できる。また、レーザ媒質11を両面から冷却するため、レーザ媒質11の厚さを片面冷却に比べて厚くすることも可能であり、レーザ媒質11における励起光の吸収効率を上げるための複雑な光学系も要しない。更に、前述したように、製造コストの低減も図られている。そのため、小型化、軽量、製造コストの低減などが要求される産業用低出力レーザ装置(レーザ発振システム)に好適に利用することが可能である。
(第2の実施形態)
図10は、本発明に係るレーザシステムの他の実施形態の概略図である。図11は、図10に示したレーザ装置の断面図である。
レーザシステム8は、被増幅光としての波長1064nmのレーザ光Rを増幅するものであり、レーザ装置80は、透過型のディスク型レーザ増幅器として機能する。
レーザシステム8では、レーザ媒質11の表面12側にも、励起手段4及び照射手段5が配置されており、レーザ媒質11の励起を表面12側及び裏面13側から行う。レーザ装置80の両側にそれぞれ配置された照射手段5,5は、その光軸がレーザ媒質11の中心線L1と交差するように配置されている。シリンドリカルレンズ5A,5Bの曲率は、励起光が発散せずにレーザ媒質11に照射され、レーザ媒質11内でのレーザ光Rの径と整合するように決定されている。
図11に示すように、レーザ装置80の構成は、レーザ媒質11の表面12及び裏面13上に形成された誘電体多層膜81及び誘電体多層膜82が、波長808nmの励起光と波長1064nmのレーザ光に対する無反射(AR)コーティングである点で、レーザヘッド(レーザ装置)2と相違する。
次に、レーザシステム8の動作について説明する。
レーザ装置80の両側に配置されたファイバ結合型のLD4A,4Aから、励起光として波長808nm、出力10Wの連続波(CW)を出射する。LD4A,4Aから出射された励起光は光ファイバ4B,4B内を伝播して、照射手段5,5側の光ファイバ4B,4Bの端から出力される。光ファイバ4B,4Bから出力された励起光は、照射手段5,5によってコリメートされて、レーザ媒質11の表面12及び裏面13からレーザ媒質11内に入射される。レーザ媒質11に入射した励起光は、レーザ媒質11に吸収されながら伝播する。これにより、励起光の約90%以上がレーザ媒質11に吸収され、レーザ媒質11を励起する。
この状態で、被増幅光としてのレーザ光Rをレーザ媒質11の裏面13側から中心線L1を通るようにレーザ媒質11に入射する。レーザ媒質11に入射したレーザ光Rは、レーザ媒質11内を直線的に伝播する。このとき、励起光によって励起されたレーザ媒質11から誘導放出が生じ、レーザ光Rは、増幅されて表面12側から出力される。
レーザシステム8において、レーザ媒質11の冷却方法は、レーザシステム1の場合と同様である。すなわち、レーザ媒質11内で発生した熱は、高熱伝導シート71,73を介してペルチェ素子22A〜22D,42A〜42Dにより吸熱され、最終的にヒートシンク30,50から放熱される。ペルチェ素子22A〜22D,42A〜42Dの制御は、温度センサ63,64でレーザ媒質11の表面温度及び裏面温度をモニタすることによって実施されている。
レーザシステム8においても、各ペルチェ素子42A〜42Dが、対応するペルチェ素子22A〜22Dに対して中心線L1周りにπ/4(ラジアン)ずれていることから、ペルチェ素子22A〜22D,42A〜42Dの配置位置に起因するレーザ媒質11内の不均一温度分布が緩和されている。これにより、レーザ媒質11内を伝播することによって増幅されたレーザ光Rでは、例えば、レーザ媒質11の表面及び裏面においてペルチェ素子が同じ位置に配置されている場合より、径方向の強度分布の均一化が図られている。
また、電子冷却素子部20と表面12との間に、表面12を覆う高熱伝導シート71が配置されており、電子冷却素子部40と裏面13との間に、裏面13を覆う高熱伝導シート73が配置されていることから、レーザシステム1の場合と同様に、レーザ媒質11内の不均一温度分布が更に緩和されている。また、高熱伝導シート71,73が柔軟性を有することから、ペルチェ素子22,42とレーザ媒質11との熱膨張係数の違い等に起因する熱歪の負荷でペルチェ素子22,42が壊れることが抑制されている。
(第3の実施形態)
図12は、本発明に係るレーザ装置の他の実施形態を示す断面図である。図13は、図12に示したレーザ媒質部の斜視図である。図13では、ホルダ18、及び、後述する誘電体多層膜93,94の記載は省略している。
図12に示した、レーザ装置としてのレーザヘッド90は、図1に示したレーザシステム1に適用されるものである。レーザヘッド90は、断熱シリコン樹脂17が貼り付けられており光吸収体16が接合されたレーザ媒質11を透明伝熱部材としてのサファイアプレート(第1の伝熱部材)91及びサファイアプレート(第2の伝熱部材)92で挟んでいる点で、図1に示したレーザヘッド2と相違する。この点を中心にしてレーザヘッド90について説明する。ここでは、断熱シリコン樹脂17が貼り付けられており、光吸収体16が接合されたレーザ媒質11をコンポジットディスクDと称す。
サファイアプレート91,92は、その直径がコンポジットディスクDの直径と等しく、例えば、約22mmである。また、サファイアプレート91,92の厚さは、レーザ媒質11内で発生した熱を十分伝達できる熱容量を有するようになっていればよく、例えば、300μmである。サファイアプレート91,92の表裏面は光学研磨してある。サファイアプレート91,92の一端面91a,92aは直接レーザ媒質11に接触し、レーザ媒質11に接触していない側の端面91b,92bには誘電体多層膜93,94が形成されている。
表面12側の誘電体多層膜93は、波長1064nmのレーザ光を透過し(例えば、透過率98.5%)、波長808nmの励起光を反射(例えば、反射率99.5%)するダイクロイックコーティングであり、裏面13側の誘電体多層膜94は、波長808nmの励起光を透過し(例えば、透過率98%)、波長1064nmのレーザ光を反射する(例えば、反射率99.8%)ダイクロイックコーティングである。
このレーザ媒質11は、レーザ媒質11とサファイアプレート91,92を併せた厚さにほぼ等しい厚さを有するホルダ18とその表裏面側に設けられた電子冷却素子部20,40によって保持される。
このレーザヘッド90では、励起光が入射されたことによってレーザ媒質11内で発生した熱は、サファイアプレート91,92を介してペルチェ素子22A〜22D,42A〜42Dによって吸熱される。サファイアの熱伝導率は、約40W/mKであり、YAGの3〜4倍である。そのため、熱はレーザ媒質11の径方向には拡散せず、サファイアプレート91,92の方へ、つまり、中心線L1方向へ拡散する。結果として、レーザ媒質11内の温度分布は中心線L1方向の分布となり、サファイアプレート91,92を使用しない場合に比べて、レーザ媒質11を通過する光に対して熱レンズなど熱効果の影響が更に抑制される。よって、レーザヘッド90を、図1に示したレーザシステム1のレーザヘッド2の代わりに利用した場合、更に、高品質なレーザ光が得られる。
なお、レーザヘッド90を、レーザシステム8のようにレーザ光の増幅器として利用する場合には、サファイアプレート91,92にそれぞれ形成する誘電体多層膜を、励起光及びレーザ光に対して無反射コーティングしたものにすればよい。
また、第1及び第2の伝熱部材は、サファイアプレートに限定されず、レーザ媒質から放出される光及び励起光に対して透明であって熱伝導率がレーザ媒質11より大きなものであればよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
レーザ媒質は、Nd:YAGとしているが、その他にもドープ原子としてYb、To、Tm、Crが例示され、また、ホスト媒質としてYAGの他に、ルビー、YLF、サイファイア、ガラス、S−FAP、GdVO、YVOなども挙げられる。
また、第1〜第3の実施形態では、第1及び第2の電子冷却素子部がそれぞれ有するペルチェ素子22,42の個数は4個としたが、前述したようにN(Nは2以上の整数)個でもよい。この場合、N個のペルチェ素子42のうちの各ペルチェ素子42は、対応するペルチェ素子22に対して中心線L1周りにずれていればよく、中心線L1周りにπ/N(ラジアン)ずれていることが好ましい。
更に、ここでは、ペルチェ素子42は、ペルチェ素子22に対してπ/N(ラジアン)ずらすとしたが、N個のペルチェ素子42の各ペルチェ素子42は、対応するペルチェ素子22に対してずれていればよい。
更にまた、第1〜第3の実施形態では、N個のペルチェ素子(第2の電子冷却素子)42各々が、対応するペルチェ素子(第1の電子冷却素子)22に対してずれて配置されているとしたが、これに限定されない。図14に示すように、表面12内のN(Nは2以上の整数)個の第1の領域100上に複数のペルチェ素子22が配置され、裏面13内のN個の第2の領域101であって、対応する第1の領域100に対して中心線L1周りにずれている第2の領域101上に複数のペルチェ素子42が配置されていればよい。この場合、第1の領域100(又は第2の領域101)の個数とペルチェ素子22(又はペルチェ素子42)の個数とは必ずしも1対1に対応していなくてもよい。
図14及び図15を利用してより具体的に説明する。図14(a)は、レーザ媒質の平面図である。また、図14(b)は、レーザ媒質の裏面図である。図15は、表面上に配置される第1の電子冷却素子部の他の例の分解斜視図である。図14(a),(b)中、ハッチング部が第1の領域100及び第2の領域101を示している。また、図14では、Nは4とし、4つの第1の領域100を第1の領域100A,100B,100C,100Dと表し、4つの第2の領域101を第2の領域101A,101B,101C,101Dと表している。
図14(a)に示すように、第1の領域100A〜100Dは、中心線L1周りに略等間隔で位置している。また、第2の領域101A〜101Dは、中心線L1周りに略等間隔であって、対応する第1の領域100A〜100Dに対してπ/4(ラジアン)ずれるように位置している。このとき、第1の領域100A,100B,100D上に、1つのペルチェ素子22A,22B,22Dを配置し、第1の領域100C上に、2つのペルチェ素子22Ca,22Cbを配置する。これは、例えば、図15で示すように、表面12上に配置される電子冷却素子部20の貫通孔21b,21d,21eに1つのペルチェ素子22A,22B,22Dをそれぞれ配置し、貫通孔21cに、2つのペルチェ素子22Ca,22Cbを配置することで実現できる。なお、ここでは、各第2の領域101A〜101D上には、第1〜第3の実施形態の場合と同様に、ペルチェ素子42A〜42Dを配置するものとする。
この場合でも、ペルチェ素子42が配置される第2の領域101A〜101Dが、ペルチェ素子22が配置される第1の領域100A〜100Dに対してπ/4(ラジアン)ずれているので、第1〜第3の実施形態の場合と同様に、レーザ媒質11は、ペルチェ素子22,42によって、より均等に冷却されることになる。その結果として、第1及び第2の領域100A〜100D,101A〜101Dが中心線L1方向に対して同じ位置にある場合より高品質のレーザ光を得ることができる。
ここでは、第2の領域101の第1の領域100に対するずれ角θは、π/4(ラジアン)としたが、第1及び第2の領域100,101の個数がNである場合には、π/N(ラジアン)とすればよい。また、各第1の領域100上には、1又は複数のペルチェ素子22が配置されていればよく、各第2の領域101上には、1又は複数のペルチェ素子42が配置されていればよい。なお、各第1の領域100上にペルチェ素子22が1個ずつ配置され、各第2の領域101上にペルチェ素子42が1個ずつ配置された場合が、第1〜第3の実施形態の場合に対応する。
また、以上の説明では、第1及び第2の電子冷却素子はペルチェ素子としたが、ペルチェ素子に限定されない。
本発明に係るレーザシステムの一実施形態の概略図である。 本発明に係るレーザ装置の一実施形態の斜視図である。 レーザヘッドの分解斜視図である。 図2のIV−IV線に沿った断面図である。 レーザ媒質部の分解斜視図である。 電子冷却素子部の分解斜視図である。 ペルチェ素子の配置関係を示す図である。 (a)は、レーザ媒質の温度分布のシミュレーション結果を示す図である。(b)は、(a)における中心部の拡大図である。 (a)は、比較例としてのレーザ媒質の温度分布のシミュレーション結果を示す図である。(b)は、(a)における中心部の拡大図である。 本発明に係るレーザシステムの他の実施形態の概略図である。 図10に示したレーザ装置の断面図である。 本発明に係るレーザ装置の他の実施形態の断面図である。 図11に示したレーザ媒質部の分解斜視図である。 (a)は、レーザ媒質の平面図である。(b)は、レーザ媒質の裏面図である。 レーザ媒質の表面上に配置される電子冷却素子部の他の例の分解斜視図である。
符号の説明
1…レーザシステム、2…レーザヘッド(レーザ装置)、4…励起手段、5…照射手段、6…反射手段、7…光アイソレータ、8…レーザシステム、10…レーザ媒質部、11…レーザ媒質、12…表面(第1の端面)、13…裏面(第2の端面)、18…ホルダ(媒質保持部材)、20…電子冷却素子部(第1の電子冷却素子部)、21…素子保持部材(第1の素子保持部材)、22,22A,22B,22C,22Ca,22Cb,22D…ペルチェ素子(第1の電子冷却素子)、40…電子冷却素子部(第2の電子冷却素子部)、41…素子保持部材(第2の素子保持部材)、42A〜42D…ペルチェ素子(第2の電子冷却素子)、71…高熱伝導シート(第1の伝熱シート)、73…高熱伝導シート(第2の伝熱シート)、80…レーザ装置、90…レーザヘッド(レーザ装置)、91…サファイアプレート(第1の伝熱部材)、92…サファイアプレート(第2の伝熱部材)、100,100A〜100D…第1の領域、101、101A〜101D…第2の領域,L1…中心線(所定軸線)、R…レーザ光(被増幅光)。

Claims (11)

  1. 対向する第1の端面及び第2の端面を有しており、励起光が入射されることにより光を放出するレーザ媒質と、
    前記第1の端面上に配置され、前記レーザ媒質を冷却するN(Nは2以上の整数)個の第1の電子冷却素子と、
    前記第2の端面上に配置され、前記レーザ媒質を冷却するN個の第2の電子冷却素子と、
    を備え、
    N個の前記第1及び第2の電子冷却素子は、前記第1の端面に略直交する所定軸線周りに配置されており、
    前記第2の電子冷却素子各々の配置位置は、前記第2の電子冷却素子各々に対応する前記第1の電子冷却素子の配置位置に対して前記所定軸線周りにずれていることを特徴とするレーザ装置。
  2. N個の前記第1の電子冷却素子は、前記所定軸線周りに略等間隔で配置されており、
    N個の前記第2の電子冷却素子は、前記所定軸線周りに略等間隔で配置されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置。
  3. 前記第2の電子冷却素子各々の配置位置は、前記第2の電子冷却素子各々に対応する前記第1の電子冷却素子の配置位置に対して前記所定軸線周りにπ/N(ラジアン)ずれていることを特徴とする請求項2に記載のレーザ装置。
  4. N個の前記第1の電子冷却素子を保持すると共に、熱伝導性を有する第1の素子保持部材と、
    N個の前記第2の電子冷却素子を保持すると共に、熱伝導性を有する第2の素子保持部材と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のレーザ装置。
  5. 前記レーザ媒質を保持する媒質保持部材を更に有し、
    前記第1及び第2の素子保持部材は前記媒質保持部材に固定されていることを特徴とする請求項4に記載のレーザ装置。
  6. 前記第1の電子冷却素子と前記第1の端面との間に配置される第1の伝熱シートと、
    前記第2の電子冷却素子と前記第2の端面との間に配置される第2の伝熱シートと、
    を更に備え、
    前記第1及び第2の伝熱シートの熱伝導率が、前記レーザ媒質の熱伝導率より大きいことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のレーザ装置。
  7. 前記第1の伝熱シートと前記レーザ媒質の第1の端面との間に配置されており、前記レーザ媒質より大きい熱伝導率を有する第1の伝熱部材と、
    前記第2の伝熱シートと前記レーザ媒質の第2の端面との間に配置されており、前記レーザ媒質より大きい熱伝導率を有する第2の伝熱部材と、
    を備え、
    前記第1及び第2の伝熱部材は、前記励起光によって放出される光及び前記励起光を通すことを特徴とする請求項6に記載のレーザ装置。
  8. 対向する第1の端面及び第2の端面を有しており、励起光が入射されることにより光を放出するレーザ媒質と、
    前記第1の端面内のN(Nは2以上の整数)個の第1の領域上に配置され、前記レーザ媒質を冷却する複数の第1の電子冷却素子と、
    前記第2の端面内のN個の第2の領域上に配置され、前記レーザ媒質を冷却する複数の第2の電子冷却素子と、
    を備え、
    複数の前記第1及び第2の電子冷却素子が配置されるN個の前記第1及び第2の領域は、前記第1の端面に略直交する所定軸線周りに位置しており、
    前記第2の領域各々は、対応する前記第1の領域に対して前記所定軸線周りにずれていることを特徴とするレーザ装置。
  9. N個の前記第1の領域は、前記所定軸線周りに略等間隔で配置されており、
    N個の前記第2の領域は、前記所定軸線周りに略等間隔で配置されており、
    前記第2の領域各々の位置は、前記第2の領域各々に対応する前記第1の領域の位置に対して前記所定軸線周りにπ/N(ラジアン)ずれていることを特徴とする請求項8に記載のレーザ装置。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載のレーザ装置と、
    前記レーザ装置が有する前記レーザ媒質を励起する励起光を出力する励起手段と、
    前記励起手段から出力される前記励起光を前記レーザ媒質に入射する照射手段と、
    前記レーザ媒質と光共振器を構成する反射手段と、
    を備えることを特徴とするレーザシステム。
  11. 請求項1〜9の何れか一項に記載のレーザ装置と、
    前記レーザ装置が有する前記レーザ媒質を励起する励起光を出力する励起手段と、
    前記励起手段から出力される前記励起光を前記レーザ媒質に入射する照射手段と、
    を備え、
    前記レーザ媒質は、前記第1の端面に励起光が入射されることによって被増幅光を増幅することを特徴とするレーザシステム。
JP2005256898A 2005-09-05 2005-09-05 レーザ装置及びレーザシステム Pending JP2007073636A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005256898A JP2007073636A (ja) 2005-09-05 2005-09-05 レーザ装置及びレーザシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005256898A JP2007073636A (ja) 2005-09-05 2005-09-05 レーザ装置及びレーザシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007073636A true JP2007073636A (ja) 2007-03-22

Family

ID=37934848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005256898A Pending JP2007073636A (ja) 2005-09-05 2005-09-05 レーザ装置及びレーザシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007073636A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018056146A (ja) * 2015-02-06 2018-04-05 スペクトロニクス株式会社 レーザ光源装置及びレーザパルス光生成方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03218624A (ja) * 1989-02-14 1991-09-26 Nippon Soken Inc 熱処理装置および熱処理方法
JPH0541557A (ja) * 1991-08-05 1993-02-19 Hitachi Ltd レーザ用結晶温度安定化装置
JPH05218530A (ja) * 1992-01-31 1993-08-27 Hoya Corp レーザ光学部品保持装置及び固体レーザ装置
JPH0738181A (ja) * 1993-07-16 1995-02-07 Nec Corp レーザロッド冷却スリーブ
JPH0799360A (ja) * 1993-05-18 1995-04-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd レーザ装置
JP2004214686A (ja) * 2003-01-06 2004-07-29 Lg Electron Inc Dpssレーザー
US6775313B1 (en) * 2003-01-23 2004-08-10 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Laser having a temperature controlled solid-state dye gain element
JP2004296877A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Olympus Corp 半導体レーザ装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03218624A (ja) * 1989-02-14 1991-09-26 Nippon Soken Inc 熱処理装置および熱処理方法
JPH0541557A (ja) * 1991-08-05 1993-02-19 Hitachi Ltd レーザ用結晶温度安定化装置
JPH05218530A (ja) * 1992-01-31 1993-08-27 Hoya Corp レーザ光学部品保持装置及び固体レーザ装置
JPH0799360A (ja) * 1993-05-18 1995-04-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd レーザ装置
JPH0738181A (ja) * 1993-07-16 1995-02-07 Nec Corp レーザロッド冷却スリーブ
JP2004214686A (ja) * 2003-01-06 2004-07-29 Lg Electron Inc Dpssレーザー
US6775313B1 (en) * 2003-01-23 2004-08-10 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Laser having a temperature controlled solid-state dye gain element
JP2004296877A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Olympus Corp 半導体レーザ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018056146A (ja) * 2015-02-06 2018-04-05 スペクトロニクス株式会社 レーザ光源装置及びレーザパルス光生成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6245629B2 (ja) 半導体レーザー励起固体レーザー装置を利用する車載式点火装置
EP2182598B1 (en) Laser gain medium and laser oscillator using the same
US6667999B2 (en) Cooling of high power laser systems
EP3188327B1 (en) Optical fiber device
US10862261B2 (en) Laser medium unit and laser device
JP2007110039A (ja) 固体レーザ励起モジュール
JPH08213689A (ja) 固体レーザ媒質および固体レーザ装置
JPWO2006001063A1 (ja) 固体レーザ励起モジュール
JPH05335662A (ja) 固体レーザ装置
JP2007073636A (ja) レーザ装置及びレーザシステム
US20060182162A1 (en) Solid laser exciting module and laser oscillator
WO2006098313A1 (ja) 光増幅器およびレーザ装置
JP6210732B2 (ja) レーザ増幅器及びレーザ発振器
JP2008153462A (ja) 固体レーザ増幅器
JP3500122B2 (ja) 固体レーザー発振器・装置、及び、固体レーザー発振方法
JPH10284775A (ja) 固体レーザ装置
JPH11284257A (ja) 半導体レーザ励起固体レーザ装置
US11621535B2 (en) Fiber laser apparatus
JPH07307507A (ja) 固体レーザ
JP2006108501A (ja) レーザーユニットとその光学的調整方法、光学装置及びその組み立て方法
WO2016117457A1 (ja) 平面導波路型レーザ装置
JP5085007B2 (ja) 固体レーザ増幅器及び固体レーザ発振器
JP5007799B2 (ja) 3次元ディスクレーザ
JPH11233859A (ja) レーザー光発生装置
JP2020088161A (ja) 保護キャップ及びレーザ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080730

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110329

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110719