JP2820800B2 - 第二高調波発生装置 - Google Patents

第二高調波発生装置

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JP2820800B2
JP2820800B2 JP51162796A JP51162796A JP2820800B2 JP 2820800 B2 JP2820800 B2 JP 2820800B2 JP 51162796 A JP51162796 A JP 51162796A JP 51162796 A JP51162796 A JP 51162796A JP 2820800 B2 JP2820800 B2 JP 2820800B2
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諭 牧尾
剛 宮井
保典 古川
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は光エレクトロニクス分野に関し、特に可視レ
ーザ光源および可視レーザ光源を用いたレーザプリンタ
装置、微粒子検出装置、光造形装置、光記録装置等のレ
ーザ応用装置に関する。
背景技術 高度情報化時代の進展に伴い、光ディスク装置やレー
ザプリンタ装置などの光記録分野においては記録密度向
上や高速印刷の要求を満足するため、短波長化への要求
が高まっている。しかし製品化レベルでの要求の多い波
長域である青領域(波長400〜480nm)を満足する光源と
してはHe−Cd(ヘリウム−カドミウム)レーザ装置やAr
(アルゴン)レーザ装置などのガスレーザ装置しかな
く、例えば光ディスク装置に搭載するには大型で消費電
力が大きく不向きであった、また、前記ガスレーザ装置
は一部のレーザプリンタ装置に実際に光源として搭載さ
れているが、前述の理由により将来小型・低消費電力化
を進める上で障害となる可能性を有していた。
これに対して光第2高調波発生(Second Harmonic Ge
neration:以下SHGという)を用いることで短波長化する
技術が提案されている。このSHG光源の実用化技術の検
討は励起光源として半導体レーザの高出力化と共に進展
したその背景にはこのSHG光源が従来のガスレーザのよ
うな放電を必要とせず小型、低消費電力化を実現す
る可能性を有していた点、さらに励起用半導体レーザの
出力安定性および長寿命に依存したSHG光源の高い信頼
性(出力安定性、長寿命)にある。
前記ガスレーザと同等の出力波長を有するSHG光源と
して、例えば図10に示すように近赤外光を発光する半導
体レーザ1の出力を第1の発振波すなわち基本波とし、
非線形光学結晶で構成されるモノリシック外部共振器44
で共振させて、第2の発振波すなわちSHG波である青色
レーザ光12を得る方法が提案されている。(W.J.Kozlov
sky and W.Lenth,“Generation of 41mW of blue radia
tion by frequency doubling of a GaAlAs diode lase
r",Appl.Phys.Lett.,vol.56,no.23,p2291,1990)。その
非線形光学結晶(以下で取り扱う波長変換は全てSHGで
あるため単にSHG結晶と称す)はKN(KNbO3;ニオブ酸カ
リウム)である。
しかし、このSHG光源においては、外乱の影響を受け
やすい半導体レーザ1の発振波長をKN結晶のSHG変換効
率が最大となる波長に安定に合わせる必要がある。この
ためにはKN結晶からの反射戻り光から半導体レーザを守
るために光アイソレータ42を入れることが必要である。
またKN結晶を含む外部共振器の共振器長を基本波の波長
オーダで制御するために共振器からの反射光を光検出器
45で受け、その電気的出力をフィードバック回路46を通
すことにより、半導体レーザの出力を調整して半導体レ
ーザの出力を安定に発振させることなどの高度な技術課
題があり、製品化レベルでの解決がかなり困難と予想さ
れる。
前記技術課題を解決するための手段として固体レーザ
の発振波を基本波として、固体レーザの共振器内部にSH
G結晶を配置する内部共振器型SHG方式が挙げられる。こ
の内部共振器型SHG方式においては固体レーザを形成す
る共振器は固体レーザの発振波長において高反射のミラ
ーを両端に配置した共振器から構成されているため、前
述した反射戻り光等の外乱により発振波長が受ける影響
が極めて小さい。さらに外部共振器型の問題点である温
度や振動にともなう共振器長の波長オーダ程度の変動に
よる発振波長の変化によって起こるSHG変換効率の影響
が殆どないことが特長である。
近年、半導体レーザ励起波長可変固体レーザ装置とし
て波長750〜1000nmで発振するレーザ結晶としてLiSAF
(Cr:LiSrAlF6;クロム添加のフッ化リチュウム ストロ
ンチュウムアルミニュウム)結晶を用いたレーザ装置が
提案されている(USP4,811,349)。
本発明者らは半導体レーザ励起のLiSAF結晶からのレ
ーザ光を第一の発振波(基本波)とし非線形光学結晶に
より第二の発振波として青色領域のSHG光を発生させる
方法を検討したところ、存在する新しい二つの問題点を
発見した。図9はLiSAF結晶と非線形光学結晶による第
2高調波発生のための構成図である。LiSAF結晶4の半
導体レーザ(図示せず)からの励起光11の入射側の面に
は励起光は透過しLiSAF結晶4から発振される基本波を9
9%以上反射する誘電体多層膜による第一のレーザミラ
ー3を形成し、出射側の第二のレーザミラー7である曲
率ミラーとの間でレーザ共振器を構成する。この共振器
内にSHG結晶6と、基本波の波長制御素子である複屈折
フィルタ5を有し、SHG光は第二のレーザミラー7から
出射される。第二のレーザミラー7には、基本波を99%
以上反射し、SHG光を透過するコーティングが施されて
いる。
図9の構成における第一の問題点は、発生する基本波
の共振器ビーム32のビームウエストがLiSAF結晶4の第
一のレーザミラー3部分にあり、SHG光を発生させる非
線形光学結晶6ではビーム径が大きくなっているために
SHG光を効率よく発生させることができない問題があ
る。これは、一般的にSHG変換効率は非線形光学結晶内
の基本波のビーム径に依存しており、ビーム径が小さい
ほど効率よくSHG光を発生できるためである。
第二の問題は非線形光学結晶で発生したSHG光は基本
波の偏光方向に対して直交するために波長制御素子であ
る複屈折フィルタ5にて一部のSHG光31が反射されてし
まう問題がある。これは、複屈折フィルタが基本波の偏
光に対してブリュースタ角であるために基本波は透過し
てもSHG光の偏光に対しては透過率が低下しているため
である。
発明の開示 本発明者らは上記してきた問題点を解決するためには
SHG光を発生させる共振器内部の各構成の組み合わせを
規定すれば、良いことを見い出し本発明に想到した。
すなわち本発明は、励起光源としての半導体レーザ
と、前記励起光源により励起される固体レーザ結晶と、
前記固体レーザ結晶から発生する第1の発振波の波長を
制御するための制御素子と前記第1の発振波を基本波と
して第2の発振波である第二高調波に波長変換するため
の非線形光学結晶を有する共振器からなる第二高調波発
生装置において、前記励起光の入射側から、前記共振器
の構成部品が第一のレーザミラー、固体レーザ結晶、波
長制御素子、非線形光学結晶、第二のレーザミラーの順
に配置することを特徴とする第二高調波発生装置であ
る。
共振器内の各構成の配置順を励起光源の入射側から、
第一のレーザミラー、固体レーザ結晶、波長制御素子、
非線形光学結晶、第二のレーザミラーの順に配置するこ
とにより、共振器内の基本波のビームウエストを非線形
光学結晶にすることができ、効率良く第二高調波を発生
することができる。
ここで、第一のレーザミラーは励起光源の波長におい
ては85%以上透過し、第1の発振波は99%以上反射する
曲率ミラーであり、第二のレーザミラーは第1の発振波
は99%以上反射し、第2の発振波を85%以上透過する平
板ミラーであると共振器内での損失が少なくなり、更に
効率良く第二高調波を発生することができる。
さらに、第二のレーザミラーが非線形光学結晶の一面
に形成されている構造でもよい。
前記の固体レーザ結晶にLiSAF(Cr:LiSrAlF6;クロム
添加のフッ化 リチュウムストロンチュウムアルミニュ
ウム)結晶を用いた場合には、第1の発振波を波長800
〜900nmの領域で発生することができ、青色領域(波長4
00〜450nm)の第2の発振波を発生できる。また前記の
固体レーザ結晶にLiSGAF(Cr:LiSrGaF6;クロム添加のフ
ッ化リチュウムストロンチュウムガリウム)結晶を用い
た場合には、第1の発振波を800〜1000nmの領域で発生
することができ、波長400〜500nmの第2の発振波を発生
できる。
また、LiSAF結晶から発生する第1の発振波長を制御
するための制御素子としてLiSAF結晶と非線形光学結晶
の間にブリュースタ角に傾けた1枚の複屈折結晶を配置
することで、前述したようなSHG光の反射を防ぐことが
でき、SHG光の共振器内での損失が低下し、効率良くSHG
光を発生できる。
前記複屈折結晶としては、水晶(SiO2)、LiNbO3、Li
TaO3のいずれかを用いると良く。さらに好ましくは、複
屈折結晶として厚さ0.4〜3mmの水晶板を用いればよい。
固体レーザ結晶の発振波長を制御するための波長制御
素子として複屈折結晶を共振器中に挿入すると、共振器
中の発振しきい値が高くなることが知られている。これ
はレーザ共振器の発振特性は共振器内の損失に依存して
おり、複屈折結晶を挿入することにより損失が高くなり
発振にいたるまでのしきい値が高くなってしまうためで
ある。さらに波長制御素子の透過帯域幅が狭いと透過せ
ずに波長制御素子によって反射され損失となる光量が多
くなるために、損失が増え発振しきい値が高くなってし
まう。図3はブリュスター角に傾けた水晶の複屈折結晶
の組み合わせ枚数による透過波長幅を計算したものであ
る。図3より複屈折結晶の枚数が増えるに従い透過波長
幅が狭くなっていることが分かる。このことから、複屈
折結晶の厚さを減らすことで透過波長幅を広げることが
でき損失が減少することにより、発振しきい値を下げる
ことが出来るという効果を有することが分かった。
さらに図4に複屈折結晶を水晶板一枚とした場合の複
屈折結晶の厚さに対するレーザ発振の波長間隔を示す。
ここでレーザ発振波長間隔とは、同時にレーザ発振でき
うる波長の間隔であり、レーザ媒質の波長に対する利得
特性に依存しており、利得特性が広いとレーザ発振出来
る波長範囲が広いために、波長制御素子の透過波長間隔
によっては同時にレーザ発振する場合がある。図4よ
り、厚さが厚くなるとレーザ発振する波長の発振間隔が
狭くなることが分かる。これは厚さが厚いと隣り合うレ
ーザ発振可能な波長の間隔が狭くなり、LiSAFレーザの
ように広帯域での発振が可能なレーザでは同時に2つ以
上の発振波長で発振する可能性がある。一般のレーザミ
ラーの反射帯域幅は50nm程度であるため、二つ以上の同
時発振を抑制するには前記反射帯域幅の半分程度の25nm
程度以上の発振波長間隔が必要であることから複屈折結
晶の厚さは図4より3mm以下である必要があり、また結
晶の厚さが薄すぎると波長制御が困難となるため、図4
より結晶の厚さは0.4mm以上である必要がある。従って
複屈折結晶の厚さは0.4〜3mmの範囲であることが望まし
い。
また位相整合半値幅が比較的広いLBO(LiB3O5)、BBO
(β−BaB2O4)、CLBO(CsLiB6O10)、CBO(CsB3O5)の
少なくとも1つをSHG結晶である非線形光学結晶に用い
ると基本波の発振波長幅が広い場合にも効率良くSHG光
を発生することができる。
さらに共振器を構成する部品のうち少なくとも2つの
部品を同一の構造部材上に配置したり、共振器を構成す
る部品を温度制御素子上に配置することで、安定性や小
型化が容易となる。これらの手段を採用することでSHG
方式の特長である小型で、かつ低消費電力の第二高調波
発生装置を実現できる。
図面の簡単な説明 図1は本発明の一実施例を説明するための図である。
図2は本発明の一実施例を説明するための図である。
図3は複屈折結晶の枚数による透過波長幅をを比較す
るための図である。
図4は複屈折結晶の厚さに対する発振波長間隔を説明
するための図である。
図5は本発明の実施例のレーザプリンタ装置を説明す
るための図である。
図6は本発明の実施例の微粒子検査装置を説明するた
めの図である。
図7は本発明の実施例の光造形装置を説明するための
図である。
図8は本発明の実施例の光記録装置を説明するための
図である。
図9は比較例を説明するための図である。
図10は従来に提案されたSHG光源を説明するための図
である。
発明を実施するための最良の形態 以下に、本発明の実施例について詳しく説明するが、
本発明はこれらの実施例に限るものではない。
(実施例1) 図1は本発明の一実施例を説明するための図である。
半導体レーザ1から出射された励起ビーム11は集光光学
系2により集光され、固体レーザ結晶4を励起する。半
導体レーザ1はSDL(Spectra Diode Lab.)社製AlGaInP
系半導体レーザを用い、出力500mW、発振波長670nmであ
る。また、集光光学系2は2枚のシリンドリカルレンズ
と単レンズ(f=300mm)を用いた。
励起される固体レーザ結晶4は基本波である第1発振
波を発生し、曲率ミラーである入射側の第一のレーザミ
ラー3とSHG結晶6の出射端面に形成された第1の発振
波を反射する第二のレーザミラー7からなるレーザ共振
器で第1の発振波である基本波を発生する。レーザ共振
器中にはレーザ結晶4と波長制御素子5とSHG結晶6が
配置されている。第一のレーザミラー3は半導体レーザ
からの励起光波長に対して85%以上を透過し、基本波波
長に対しては反射率99%以上の全反射(以下単にHRとい
う;High−Reflection)コーティングを施してある。こ
のとき共振器構造は凹平式共振器であり、第一のレーザ
ミラー3の曲率半径は25mm、共振器長は20mmとした。レ
ーザ結晶4にはCr添加量1.5mol%のLiSAF結晶(φ3×5
mm)を用い、結晶端面には励起光波長と基本波波長に対
して反射率2%以下の無反射(以下単にARという;Anti
−Reflection)コーティングを施してある。SHG結晶6
は3×3×5mmのLBO結晶である。
LBO結晶の出射側つまり後方端面には基本波波長に対
して反射率99%以上のHRコーティングとSHG波長に対し
て反射率1%以下のARコーティングを施し、第二のレー
ザミラー7とした。また、LBO結晶の入射側つまり前方
端面には基本波波長に対して反射率0.2%以下のARコー
ティングを施した。波長制御素子5には厚さ0.5mmの1
枚の水晶板からなる複屈折フィルタを用い、光軸に対し
てブリュースター角に配置して法線の回りを回転させる
ことで波長制御し、SHG結晶6であるLBO結晶の変換効率
が最大となる基本波の波長に調整することでSHG出力10m
Wを得た。さらに、第一のレーザミラー3、レーザ結晶
4と波長制御素子5を同一の構造部材8に設置し、SHG
結晶6は構造部材9に設置し、それらを温度制御素子で
あるペルチェ素子10上に固定して、共振器全体を温度制
御した。
この構成により、基本波のビームウエストはSHG結晶
6内となり、発生したSHG光12は波長制御素子に妨げら
れることなく効率良く出力された。また、共振器が小型
となり、共振器全体を温度制御することで安定なSHG光
源を実現した。
(実施例2) 図2は本発明の他の実施例を説明するための共振器部
分のみの図である。半導体レーザおよび集光光学系から
なる励起光学系は実施例1と同様である。励起されるレ
ーザ結晶4は、曲率ミラーである入射側の第一のレーザ
ミラー3と平板ミラーである第二のレーザミラー7から
なるレーザ共振器で第1の発振波である基本波を発生す
る。レーザ共振器中にはレーザ結晶4とSHG結晶6と波
長制御素子5が配置されている。第1のレーザミラー3
としての曲率レーザミラーには励起光波長に対して85%
以上を透過し、基本波波長に対しては反射率99%以上の
HRコーティングを施してある。第2のレーザミラー7と
しての平板レーザミラーは基本波波長に対して反射率99
%以上のHRコーティングとSHG波長に対して反射率1%
以下のARコーティングを施した。このとき共振器構造は
凹平式共振器であり、第一のレーザミラー3である曲率
レーザミラーの曲率半径は25mm、共振器長は20mmとし
た。レーザ結晶4にはCr添加量1.5mol%のLiSAF結晶
(φ3×5mm)を用いた。結晶端面には励起光波長と基
本波波長に対して反射率2%以下のARコーティングを施
してある。SHG結晶6は3×3×5mmのLBO結晶である。L
BO結晶の両端面にはSHG波長に対して反射率1%以下と
基本波波長に対して反射率0.2%以下のARコーティング
を施した。波長制御素子5には厚さ0.5mmの1枚の水晶
板からなる複屈折フィルタを用い、光軸に対してブリュ
ースター角に配置して法線の回りを回転させることで波
長制御し、SHG結晶6であるLBO結晶の変換効率が最大と
なる波長に調整することでSHG出力10mWを得た。また実
施例1と同様に構成部品を同一の構造部材に設置し、共
振器全体を温度制御することで安定なSHG出力を得るこ
とができた。
(比較例) 図9は比較例を説明するための共振器部分のみの図で
ある。半導体レーザおよび集光光学系からなる励起光学
系は実施例1と同様である。
半導体レーザから出射された励起ビーム11により励起
されるレーザ結晶4は、レーザ結晶4の入射側つまり前
方端面には基本波を99%以上反射するHRコーティングを
施した第一のレーザミラー3と、基本波波長に対し反射
率99%以上のHRコーティングとSHG波長に対し反射率1
%以下のARコーティングを施した出射側の曲率レーザミ
ラーである第二のレーザミラー7との間でレーザ共振器
を構成し第1の発振液である基本波を発生する。
このとき共振器構造は平凹式共振器であり、第二のレ
ーザミラー7である曲率レーザミラーの曲率半径は25m
m、共振器長は20mmとした。レーザ結晶4にはCr添加量
1.5mol%のLiSAF結晶(φ3×5mm)を用い、結晶端面に
は励起波長と基本波波長に対して反射率2%以下の無反
射(以下単にARという;Anti−Reflection)コーティン
グを施してある。SHG結晶6は3×3×5mmのLBO結晶で
ある。LBO結晶の両端面にはSHG波長に対して反射率1%
以下と基本波波長に対して反射率0.2%以下のARコーテ
ィングを施した。波長制御素子5には厚さ0.5mmの1枚
の水晶板からなる複屈折フィルタを用い、光軸に対して
ブリュースター角に配置して法線の回りを回転させるこ
とで波長制御し、SHG結晶6であるLBO結晶の変換効率が
最大となる波長に調整した。しかし、基本波の共振ビー
ム32のビームウエストがLiSAF結晶4のレーザミラー部
にあり、SHG光を発生させる非線形光学結晶5ではビー
ム径が大きくなっていることとさらに波長制御素子であ
る複屈折フィルタにより一部のSHG光が反射されてしま
い、SHG出力は5mWしか得られなかった。
(実施例3) 図5は本発明を用いたレーザプリンタ装置の応用例を
説明するための図である。実施例1で説明した第二高調
波発生装置100から出射されたSHG出力33は音響光学(以
下AO:Acoust−Optical)変調器401、折り返しミラー40
2、ビームエキスパンダ403、回転多面鏡404、fθレン
ズ405を通過して感光ドラム406に集光される。AO変調器
401は画像情報に応じてSHG出力33の変調を行い、回転多
面鏡404は水平(紙面内)方向に走査する。
この組み合わせで2次元情報は感光ドラム406に部分
的な電位差として記録される。感光ドラム406は前記電
位差に応じてトナーを付着して回転し、記録用紙に情報
を再生する。
(実施例4) 図6は本発明を用いた微粒子検査装置に用いた応用例
として、Siウエハー上の微粒子を検出する装置を説明す
るための図である。実施例1で説明した第二高調波発生
装置100から出射されたSHG出力33は光学ヘッド500に入
射され折り返しミラー502、集光レンズ503で回折限界ま
でに集光されSiウエハー501に照射される。波長オーダ
ー0.4μmまでに集光された光から散乱される光505を光
検出器504でそれぞれの位置で受光し強度を記録し、光
学ヘッド500が回転するウエハー501の中心部分から端部
へ移動することでウエハー面上の微粒子の分布を測定す
る。SHG波長の1/10以下程度までの微粒子を検出するこ
とができる。
(実施例5) 図7は本発明の一実施例を光造形装置に用いた応用例
を説明するための図である。光源には実施例1で説明し
た第二高調波発生装置100を用いた。青色硬化樹脂601を
容器に満たし、実施例1で説明した第二高調波発生装置
から出射されたSHG出力33はミラー602により液面上にレ
ーザ光603として2次元的に走査する。このとき青色硬
化樹脂601は光が吸収された液面部のみ硬化する。一断
層の形成が終了するとエレベータ604は降下し、次の断
層の造形を連続的に行う。この作業により、所望の形状
の立体モデル605が作製できた。
(実施例6) 図8は本発明の一実施例を光記録装置に用いた応用例
を説明するための図である。光ディスク装置は光磁気記
録方式を採用した。実施例1で説明した第二高調波発生
装置100より出射されたSHGレーザ光33はビームエキスパ
ンダ701で拡大された後、平行光となる。ビームスプリ
ッタ702で一部はねられた光は前方モニター用の光検出
器708に取り込まれSHGレーザ光33をモニターして出力を
制御する。ビームスプリッタ702を透過したビームは集
光光学系704で媒体705に集光され、反射した光はビーム
スプリッタ702で一部反射された後ビームスプリッタ706
で2つのビームに分離され2つの光検出器707に取り込
まれ、各々オートフォーカスと信号検出を行う。媒体70
5は一定の磁界が印加されており、SHGレーザ光33を変調
させ媒体705のキュリー温度まで焦点の温度を上げて磁
化を反転することにより記録する。レーザ光がON時には
媒体の磁化が反転することで記録される。なお、記録周
波数は10MHzとした。また、再生信号時にも同様のSHGレ
ーザ光を用いて良好な再生信号を得た。
本発明では波長可変レーザ、特にLiSAFレーザを用い
た内部共振器型SHG方式において、構成部品の順番を励
起光側から第一のレーザミラー、レーザ結晶、波長制御
素子、SHG結晶、第二のレーザミラーとすることで、基
本波のビームウエストはSHG結晶内となり、発生したSHG
光は波長制御素子に妨げられることなく出力され、小型
で高効率の第二高調波発生装置を実現できた。また、共
振器全体を温度制御することで安定なSHG光源を実現し
た。
産業上の利用可能性 以上説明したように、本発明によれば、小型で高効率
の第二高調波発生装置及びこのレーザ応用装置としてレ
ーザプリンタ装置、微粒子検出装置、光造形装置、光記
録装置等を提供することができる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】励起光源としての半導体レーザと、前記励
    起光源により励起される固体レーザ結晶と、前記固体レ
    ーザ結晶から発生する第1の発振波の波長を制御するた
    めの複屈折フィルタと前記第1の発振波を基本波として
    第2の発振波である第二高調波に波長変換するための非
    線形光学結晶を有する共振器からなる第二高調波発生装
    置において、前記励起光の入射側から、前記共振器の構
    成部品が第一のレーザミラー、固体レーザ結晶、複屈折
    フィルタ、非線形光学結晶、第二のレーザミラーの順に
    配置し、前記複屈折フィルタは光軸に対してブリュース
    ター角に保たれると共に、前記複屈折フィルタの結晶光
    学軸の方向が前記非線形光学部品の変換効率が最大とな
    る所定の波長を得るような状態で設けられていることを
    特徴とする第二高調波発生装置。
  2. 【請求項2】前記複屈折フィルタは1枚もしくは2枚以
    上の複屈折結晶から成ることを特徴とする請求項1に記
    載の第二高調波発生装置。
  3. 【請求項3】前記複屈折フィルタは0.4〜3mmの厚みを有
    することを特徴とする請求項2に記載の第二高調波発生
    装置。
  4. 【請求項4】前記複屈折フィルタによる発振波長間隔特
    性は、20〜150nmであることを特徴とする請求項2また
    は3のいずれかに記載の第二高調波発生装置。
  5. 【請求項5】前記固体レーザ結晶がLiSAF(Cr:LiSrAl
    F6;クロム添加のフッ化リチウムストロンチュウムアル
    ミニウム)またはLiSGAF(Cr:LiSrGaF6;クロム添加のフ
    ッ化リチウムストロンチュウムガリウム)であることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の第二高調
    波発生装置。
  6. 【請求項6】前記第二レーザミラーが前記非線形光学結
    晶の出射面に形成されていることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の第二高調波発生装置。
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