JPH0798819A - 磁気抵抗効果型磁気ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果型磁気ヘッド

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JPH0798819A
JPH0798819A JP24575693A JP24575693A JPH0798819A JP H0798819 A JPH0798819 A JP H0798819A JP 24575693 A JP24575693 A JP 24575693A JP 24575693 A JP24575693 A JP 24575693A JP H0798819 A JPH0798819 A JP H0798819A
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bias
conductor
shield
magnetoresistive effect
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JP24575693A
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English (en)
Inventor
Takuji Shibata
拓二 柴田
Yukio Kondo
由喜雄 今藤
Kosuke Narisawa
浩亮 成沢
Tetsuo Endo
哲雄 遠藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールド磁性体の部分的な磁場集中を回避
し、シールド磁性体の安定性を高め、バイアス効率を向
上させる。 【構成】 少なくともMR素子4の磁化困難軸方向Yと
直交するように配された第2の導体3に電流を流すこと
で当該MR素子4にバイアス磁場を印加するようにした
電流バイアス型のMRヘッドにおいて、上記第2の導体
3のうち、MR素子4にバイアス磁場を印加する第1の
導体部3a(バイアス磁場印加部)がシールド磁性体
5,6の磁化困難軸方向Yのみに磁場が加わるように配
置されると共に、この第1の導体部3aからMR素子4
の後端部に接続される第3の導体部3c(電流供給部)
までの配線パターンのうち、バイアス磁場と逆向きの磁
場を発生させる第3の導体部3cを、シールド磁性体
5,6の外に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばハードディスク
に記録された情報信号を読み出すのに好適な磁気抵抗効
果型磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ハードディスク・ドライブ装置
等に搭載される再生専用の磁気ヘッドとしては、短波長
感度に優れることから、電流を流して信号磁束による抵
抗変化を電圧変化として読み取る構成とされた磁気抵抗
効果型磁気ヘッド(以下、MRヘッドと称する。)が一
般的に使用されている。
【0003】かかるMRヘッドを小型大容量のハードデ
ィスク・ドライブ装置に搭載するためには、MRヘッド
自体も小型化することが要求されている。小型化を規制
する最大要因は、外部回路と接続する端子サイズであ
る。これは金線のボンディングで行われるのが一般的
で、サイズ縮小には限界がある。
【0004】そこで、端子数を削減することが考えら
れ、記録用に2端子、再生用に2端子とすることが行わ
れている。再生用のMRヘッドを2端子にするには、M
Rヘッドへの電流導入用配線(いわゆるMR電極)の端
子と、バイアス磁場発生用配線(いわゆるバイアス導
体)の端子を共通化する必要がある。
【0005】端子を共通化するに当たっては、バイアス
発生部とMR電流供給部を、直列又は並列に配置する方
法がある。直列配置の例としては、例えば図6に示すよ
うに、下層シールド磁性体101上に、ハードディスク
との対向面であるABS面(エア・ベアリング・サーフ
エス面)102にその一端縁を露出させるようにして磁
気抵抗効果素子(以下、MR素子という。)103を配
置する。そして、上記MR素子103の長手方向におけ
る中央部分を上記ABS面102と略平行に横切るよう
に且つ、バイアス磁場発生部のごく近傍で配線を折り返
してMR素子103の後端縁に接続するように導体10
4を形成する。その一方、MR素子103の先端縁に
は、上記ABS面102と平行にMR電極配線105を
接続する。
【0006】これに対して並列配置の例としては、例え
ば図8に示すように、直列配置による導体104の折り
曲げ部からさらにバック側へ配線を引き出すようにして
形成される。なお、このヘッドでは、GND電極のみを
共通化してMR素子103とバイアス印加部104aに
別々に電流を流したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これら直列
配置又は並列配置をするに際して注意することは、バイ
アス電流はMR素子103に最適磁場を加える電流値で
決まり、必然的にMR素子103に加わるセンス電流値
も決まってしまうことである。MRヘッドの出力は、バ
イアス電流値が大きくなり過ぎると、MR素子103に
過大電流が流れてしまい、当該MR素子103の破壊を
招くため、最適バイアス電流値の上限値も規制されてし
まう。
【0008】図6のような直列配線では、センス電流I
sと最適バイアス電流Ibとの間に、Is=Ibなる関
係が必要なことがわかる。ところが、図6のようにバイ
アス磁場をMR素子103に印加するバイアス印加部1
04aの近傍に、図7に示すように、このバイアス印加
部104aに流れるバイアス電流とは逆向きの電流が流
れるMR電流供給部104bが存在すると、この部分で
発生した磁場がバイアス磁場を打ち消すように働き、バ
イアス効率を大きく悪化させることがわかった。例え、
電流を増やしても打ち消し成分も増えるため、バイアス
効率は向上しない。
【0009】また、出力安定性(記録再生を100回繰
り返した時の出力変動として表す)も、この構造で悪化
することがわかった。これを調べるために、図7及び図
8のような配線引き回しを形成して出力安定性をみた。
その結果を表1に示す。表1中、従来構造ヘッド1は直
列配置ヘッドに対応し、従来構造ヘッド2は並列配置ヘ
ッドに対応する。また、3σ/TAA(%)が小さい
程、安定ということになる。なお、σは分散、TAA
(Track Average Amplitudeの略で、トラック1周を同
じパターンの繰り返しで再生したときの出力平均値)は
出力を表す。
【0010】
【表1】
【0011】この結果、同一ヘッドでも直列配置した場
合は、並列配置したものに比べて安定性が悪かった。こ
のことから、図7の折り返し部の1ターンコイルで発生
する磁場がシールド磁性体101(図示は省略するが上
層シールド磁性体も含む。)に集中し、これらシールド
磁性体101,106の特性劣化を引き起こすことがわ
かった。その模式図を図9及び図10に示す。なお、図
9は図7、図10は図8にそれぞれ対応し、また、これ
らの図には上層シールド磁性体106も現してある。
【0012】図7の直列配置の場合には、図9中○で囲
まれるA部に逆向きの磁場が集中してシールド磁性体1
01,106が不安定になる。一方、図8の並列配置の
場合には、図10中○で囲まれるB部には同一方向の磁
場しか発生しないため、不安定性は生じない。しかしこ
の構造だと、MRヘッドの引き出し端子が3端子とな
り、端子削減とはならない。
【0013】そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、シールド磁性体の部分的な磁
場集中が防止でき、出力安定性の図れる磁気抵抗効果型
磁気ヘッドを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも磁
気抵抗効果素子の磁化困難軸方向と直交するように配さ
れた導体に電流を流すことで当該磁気抵抗効果素子にバ
イアス磁場を印加するようにした電流バイアス型の磁気
抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、上記導体のうち、磁気
抵抗効果素子にバイアス磁場を印加するバイアス磁場印
加部がシールド磁性体の磁化困難軸方向のみに磁場が加
わるように配置されると共に、このバイアス磁場印加部
から磁気抵抗効果素子の後端部に接続される電流供給部
までの配線パターンのうち、バイアス磁場と逆向きの磁
場を発生させる導体部分を磁気記録媒体との対接面から
30μm以上離すことによって、上述の課題を解決す
る。
【0015】また、本発明は、少なくとも磁気抵抗効果
素子の磁化困難軸方向と直交するように配された導体に
電流を流すことで当該磁気抵抗効果素子にバイアス磁場
を印加するようにした電流バイアス型の磁気抵抗効果型
磁気ヘッドにおいて、上記導体のうち、磁気抵抗効果素
子にバイアス磁場を印加するバイアス磁場印加部がシー
ルド磁性体の磁化困難軸方向のみに磁場が加わるように
配置されると共に、このバイアス磁場印加部から磁気抵
抗効果素子の後端部に接続される電流供給部までの配線
パターンのうち、バイアス磁場と逆向きの磁場を発生さ
せる導体部分をシールド磁性体の外に設けることによ
り、上述の課題を解決する。
【0016】請求項1又は2記載の磁気抵抗効果型磁気
ヘッドにおいて、導体のうち、磁気抵抗効果素子の後端
部に接続される電流供給部を、シールド磁性体の磁化容
易軸方向の磁場を印加するように、当該シールド磁性体
の略中心に設けることにより、上述の課題を解決する。
【0017】請求項1記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド
において、磁気抵抗効果素子の後端部と接続される電流
供給部を、該磁気抵抗効果素子にバイアス磁場を印加す
るバイアス磁場印加部と略平行とすると共に、これら電
流供給部とバイアス磁場印加部に流れる電流を同一方向
とすることにより、上述の課題を解決する。
【0018】
【作用】本発明においては、バイアス磁場印加部から磁
気抵抗効果素子の後端部に接続される電流供給部までの
配線パターンのうち、バイアス磁場と逆向きの磁場を発
生させる導体部分を、磁気記録媒体との対接面から30
μm以上又はシールド磁性体の外に設けるようにしてい
るので、このバイアス磁場と逆向きに発生する磁場がシ
ールド磁性体に僅かに加わる程度又は全く加わらなくな
る。従って、逆磁場の集中によるシールド磁性体の不安
定性が発生しなくなる。
【0019】また、本発明においては、磁気抵抗効果素
子の後端部に接続される電流供給部が、シールド磁性体
の磁化容易軸方向の磁場を印加するように、当該シール
ド磁性体の略中心に設けられているので、このシールド
磁性体に均一に磁化容易軸方向の磁場が印加され、当該
シールド磁性体の磁区が安定なものとなる。
【0020】さらに本発明は、磁気抵抗効果素子の後端
部と接続される電流供給部が、該磁気抵抗効果素子にバ
イアス磁場を印加するバイアス磁場印加部と略平行とさ
れると共に、これら電流供給部とバイアス磁場印加部に
流れる電流が同一方向とされるので、当該電流供給部と
バイアス磁場印加部で発生する磁場は同一方向となっ
て、シールド磁性体の不安定性を回避せしめる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて図面を参照しながら詳細に説明する。本実施例のM
Rヘッドは、図1及び図2に示すように、例えばAl2
3 −TiC等の非磁性基板からなるスライダ1上に、
先端部と後端部に第1の導体2と第2の導体3がそれぞ
れ接続されたMR素子4が形成されると共に、このMR
素子4をその上下方向から挟み込むようにして下層シー
ルド磁性体5と上層シールド磁性体6が形成されてな
る。
【0022】MR素子4は、平面形状が長方形状をなす
パターンとして形成され、その長手方向がハードディス
クとの摺動面となるABS面7に対して直交する方向と
なるように設けられるとともに、その一端縁が上記AB
S面7に臨むようになっている。かかるMR素子4は、
例えばパーマロイ等の強磁性体薄膜からなり、蒸着やス
パッタリング等によって形成される。
【0023】なお、上記MR素子4は、磁壁の移動に基
づくノイズ(バルクハウゼンノイズ)の発生を有効に回
避するために、例えばSiO2 等の如き非磁性材料より
なる中間層を介して膜厚の薄い磁性体膜(MR膜)を積
層した積層膜構造とするようにしてもよい。
【0024】上記MR素子4をその上下方向から挟み込
むシールド磁性体5,6のうち、下層シールド磁性体5
は、例えばパーマロイ等の軟磁性金属膜からなり、上記
ABS面7にその一端を臨ませるようにして平面略正方
形状をなす幅広パターンとして形成されている。
【0025】一方、上層シールド磁性体6は、下層シー
ルド磁性体5と同様にパーマロイ等の軟磁性金属膜から
なり、上記ABS面7にその一端を臨ませるようにして
略同一形状の平面略正方形パターンとして形成されてい
る。また、この上層シールド磁性体6は、ABS面7側
でMR素子4に近接するようにして屈曲されている。
【0026】そして、上記MR素子4の先端部と後端部
にそれぞれ接続される第1の導体2と第2の導体3は、
上層シールド磁性体5と対向する側に形成されている。
MR素子4の先端部(ABS面7側)に設けられる第1
の導体2は、その一端縁がABS面7に臨むようにし
て、平面略矩形状をなす小さな導体パターンとして形成
されている。そして、この第1の導体2は、上層シール
ド磁性体6に対して電気的に接続されるようになされて
いる。
【0027】従って、MR素子4から見て上層シールド
磁性体6と先端側の第1の導体2とは略同電位となり、
電気的にMR素子4の先端部が安定する。また、上記第
1の導体2は、再生用磁気ギャップgの上層ギャップ膜
としても機能することから、上層シールド磁性体6と電
気的に接続されるが、MR素子4とシールド磁性体6と
を磁気的に絶縁するようになっている。なお、下層シー
ルド磁性体5とMR素子4間には、下層の磁気ギャップ
を構成する下層ギャップ膜8が設けられている。
【0028】一方、第2の導体3は、帯状をなす導体パ
ターンを折り返して形成することにより、平面形状が略
スパイラル状となされた導体パターンとして形成され、
上記MR素子4の接地部(GND部)に接続されるよう
になされている。
【0029】すなわち、かかる第2の導体3は、MR素
子4の長手方向における中央部分上に設けられ且つAB
S面7と略平行とされる第1の導体部3aと、この第1
の導体部3aと接地部(図示は省略する。)を連結する
第2の導体部3bと、MR素子4の後端部に一部積層
し、このMR素子4の延在方向に引き出されるようにし
て設けられる第3の導体部3cと、上記第1の導体部3
aと第3の導体部3cとの間に設けられ当該第1の導体
部3aと平行な第4の導体部3dと、この第4の導体部
3dと第1の導体部3aを連結する第5の導体部3eと
によってスパイラル状とされている。
【0030】第1の導体部3aは、MR素子4にバイア
ス磁場を印加するバイアス磁場印加部として機能する。
この第1の導体部3aは、図1中矢印Yで示すシールド
磁性体5,6の磁化困難軸方向のみに磁場が加わるよう
に配置されている。すなわち、上記第1の導体部3a
は、MR素子4の略中央部分に層間絶縁膜9を介してこ
のMR素子4を横切るような形で、上記ABS面7と略
平行に設けられている。
【0031】かかる第1の導体部3aは、バイアス導体
として機能することから、MR素子4にバイアス磁場を
印加する専用のバイアス導体を必要としない。従って、
端子数の削減でき、ヘッドの小型化を図ることが可能と
なる。
【0032】第2の導体部3bは、上記第1の導体部3
aと接地部とを連結するためのもので、この第1の導体
部3aの一端縁に接続する形で上記ABS面7に対し垂
直方向にバック側へ引き出され、その他端が接地部と接
続されるようになされている。
【0033】第3の導体部3cは、MR素子4にセンス
電流を通電するMR電流供給部として機能する。かかる
第3の導体部3cは、図1中矢印Xで示すシールド磁性
体5,6の磁化容易軸方向に磁場を印加するように、当
該シールド磁性体5,6の略中心に設けられている。す
なわち、この第3の導体部3cは、シールド磁性体5,
6のセンター(図中X1 =X2 なる関係)であって、上
記MR素子4の後端部に電気的に接続するようにして一
部積層して設けられると共に、このMR素子4の延在方
向であるバック側へ引き出されるようにして設けられて
いる。
【0034】また、この第3の導体部3cは、上記MR
素子4よりも幅広のパターンとして形成されると共に、
該MR素子4と接続される一端縁と反対側の他端縁がシ
ールド磁性体5,6の外に飛び出る位置まで引き出され
るようになされている。
【0035】第4の導体部3dは、幅狭の導体パターン
として形成され、上記第3の導体部3cの後端縁と第5
の導体部3eの後端縁を結ぶようにして、上記第1の導
体部3aと平行に設けられている。従って、この第4の
導体部3dは、シールド磁性体5,6の外側に設けられ
るようになされている。
【0036】第5の導体部3eは、やはりシールド磁性
体5,6の外側であって、MR素子4の長手方向(AB
S面7に対して垂直方向)と略平行に設けられ、これら
第1の導体部3aと第4の導体部3dの先端同士を連結
するようになっている。
【0037】上述のように折り返し形成された第2の導
体3は、上記MR素子4と上層シールド磁性体6間に設
けられた層間絶縁膜10によって埋め込まれるようにな
されている。この層間絶縁膜10は、上層シールド磁性
体6とMR素子4との磁気的結合を防止すると共に、導
体3とMR素子4との電気的絶縁を図る機能をする。そ
して、上層シールド磁性体6の上には、MRヘッドを保
護するための保護膜層11が積層されている。
【0038】このように構成されたMRヘッドにおいて
は、図1に示すような向きに電流iが流れた場合、MR
素子4にバイアス磁場を印加する第1の導体部3aとこ
れと平行な第4の導体部3dには互いに逆向きの電流が
流れることになる。従って、第1の導体部3aで発生す
る磁場の向きと第4の導体部3dで発生する磁場の向き
は互いに打ち消し合うように作用する。
【0039】しかしながら、第4の導体部3dはシール
ド磁性体5,6の外側に設けられているため、ここで発
生する磁場はシールド磁性体5,6に加わらない。ま
た、図2に示す第1の導体部3aで発生した磁場Hに対
しも干渉するようなことがない。従って、逆向きの磁場
が集中することにより磁性体が不安定となるようなこと
が無くなる。
【0040】なお、バイアス磁場の向きと逆向きの磁場
を発生する第4の導体部3dは、シールド磁性体5,6
の外側に設けられていなくとも、図3に示すように、A
BS面7から少なくとも距離L=30μm以上離れてい
れば、充分に効果がある。
【0041】また、MR電流供給部として機能する第3
の導体部3cに流れる電流によって発生する磁場は、シ
ールド磁性体5,6の磁化容易軸方向に発生する。この
ため、これらシールド磁性体5,6の磁区が安定なもの
となり、磁壁の移動により生ずるバルクハウゼンノイズ
が回避される。さらに、この第3の導体部3cは、シー
ルド磁性体5,6の中心位置に設けられているので、こ
れらシールド磁性体5,6に均一に磁化容易軸方向の磁
場を印加することができる。
【0042】このように構成されたMRヘッドの出力安
定性とバイアス効率は、表1及び表2の通りである。表
2中、Ibは最適バイアス電流、Isはセンス電流をそ
れぞれ示す。また、本発明ヘッド1は図1に示すMRヘ
ッドを、本発明ヘッド2は図3に示すMRヘッドを表
す。
【0043】
【表2】
【0044】これらの結果、端子数を削減するためにM
R電極(MR電流供給部に相当する。)とバイアス導体
(バイアス磁場印加部に相当する。)を共通化した場合
であっても、最適バイアス点が得られることがわかる。
また、出力安定性も非常に良い結果が得られた。
【0045】また、図3に示すMRヘッドにおいては、
図1に示すMRヘッドと同様の特性が得られた。これ
は、磁場集中効果も逆磁場効果も起きなかったためと考
えられる。なお、第4の導体部3dをABS面7より3
0μm未満に配置した場合には、磁場集中、逆磁場効果
が生じシールド磁性体5,6の安定性が劣化する。従来
構造ヘッド1では、その距離を20μmとしたものであ
る。
【0046】以上、本発明を適用した具体的な実施例に
ついて説明したが、本発明は上述の実施例に限定される
ことなく種々の変更が可能である。例えば、図4に示す
ように、MR電流供給部となる第8の導体部3hを、バ
イアス磁場印加部として機能する第1の導体部3aと同
じ向きに電流が流れるように配線したものが挙げられ
る。このMRヘッドでは、シールド磁性体5,6の外側
に配される第4の導体部3dと第8の導体部3hとを連
結する第7の導体部3gも、シールド磁性体5,6の外
側に配置されるように第5の導体部3eと略平行とされ
る。
【0047】この他、図5に示すように、MR電流供給
部となる第6の導体部3fを第2の導体部3bから引き
出し、バイアス磁場を印加する第1の導体部3aと並列
となるように配線したものが挙げられる。
【0048】上記した2つのMRヘッドでは、いずれも
第1の導体部3aと第6の導体部3及び第8の導体部3
hに流れる電流が同一方向となる。従って、これら導体
部で発生する磁場は同一方向となることから、シールド
磁性体5,6の部分的な磁場集中が防止でき、当該シー
ルド磁性体5,6の安定化を図ることができる。
【0049】なお、上述の実施例では、再生専用のMR
ヘッドのみをスライダ上に形成した例であるが、かかる
MRヘッドの上に記録専用のインダクティブヘッドを積
層してなる複合型の薄膜磁気ヘッド構成としても同様の
作用効果が得られる。
【0050】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、バイアス磁場印加部から磁気抵抗効果素
子の後端部に接続される電流供給部までの配線パターン
のうち、バイアス磁場と逆向きの磁場を発生させる導体
部分を、磁気記録媒体との対接面から30μm以上又は
シールド磁性体の外に設けるようにしているので、この
バイアス磁場と逆向きに発生する磁場がシールド磁性体
に僅かに加わる程度又は全く加わらなくなり、逆磁場の
集中によるシールド磁性体の不安定性を回避することが
できる。従って、本発明によれば、バイアス効率が向上
し、MR電極とバイアス導体を共通化したことによる端
子削減が図れると同時に、最適バイアス点を得ることが
できる。
【0051】また、本発明においては、磁気抵抗効果素
子の後端部に接続される電流供給部を、シールド磁性体
の磁化容易軸方向の磁場を印加するように、当該シール
ド磁性体の略中心に設けているので、このシールド磁性
体に均一に磁化容易軸方向の磁場を印加することがで
き、当該シールド磁性体の磁区を安定なものすることが
できる。
【0052】さらに本発明は、磁気抵抗効果素子の後端
部と接続される電流供給部を、該磁気抵抗効果素子にバ
イアス磁場を印加するバイアス磁場印加部と略平行とす
ると共に、これら電流供給部とバイアス磁場印加部に流
れる電流を同一方向としているので、当該電流供給部と
バイアス磁場印加部で発生する磁場が共に同一方向とな
り、シールド磁性体の不安定性を回避させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したMRヘッドの要部拡大平面図
である。
【図2】図1に示すMRヘッドの要部拡大断面図であ
る。
【図3】バイアス磁場印加部と逆向きの磁場を発生する
導体部をABS面より30μm以上離した例を示すMR
ヘッドの要部拡大平面図である。
【図4】MR電流供給部とバイアス磁場印加部で発生す
る磁場の向きを同一とした例を示すMRヘッドの要部拡
大平面図である。
【図5】MR電流供給部とバイアス磁場印加部を並列に
した例を示すMRヘッドの要部拡大平面図である。
【図6】MR電極とバイアス導体を直列配置した従来型
のMRヘッドの要部拡大平面図である。
【図7】図6のMRヘッドにおける電流の流れの様子を
示す要部拡大平面図である。
【図8】MR電流供給部とバイアス磁場印加部を並列に
した従来型MRヘッドにおける電流の流れの様子を示す
要部拡大平面図である。
【図9】図7に示す従来型MRヘッドにおける磁場の流
れる様子を示す要部拡大断面図である。
【図10】図8に示す従来型MRヘッドにおける磁場の
流れる様子を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・スライダ 2・・・第1の導体 3・・・第2の導体 3a・・・第1の導体部 3b・・・第2の導体部 3c・・・第3の導体部 3d・・・第4の導体部 3e・・・第5の導体部 3f・・・第6の導体部 3g・・・第7の導体部 3h・・・第8の導体部 4・・・MR素子 5・・・下層シールド磁性体 6・・・上層シールド磁性体 7・・・ABS面 8・・・下層ギャップ膜 11・・・保護膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 哲雄 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも磁気抵抗効果素子の磁化困難
    軸方向と直交するように配された導体に電流を流すこと
    で当該磁気抵抗効果素子にバイアス磁場を印加するよう
    にした電流バイアス型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドにお
    いて、 上記導体のうち、磁気抵抗効果素子にバイアス磁場を印
    加するバイアス磁場印加部がシールド磁性体の磁化困難
    軸方向のみに磁場が加わるように配置されると共に、こ
    のバイアス磁場印加部から磁気抵抗効果素子の後端部に
    接続される電流供給部までの配線パターンのうち、バイ
    アス磁場と逆向きの磁場を発生させる導体部分が磁気記
    録媒体との対接面から30μm以上離れていることを特
    徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 少なくとも磁気抵抗効果素子の磁化困難
    軸方向と直交するように配された導体に電流を流すこと
    で当該磁気抵抗効果素子にバイアス磁場を印加するよう
    にした電流バイアス型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドにお
    いて、 上記導体のうち、磁気抵抗効果素子にバイアス磁場を印
    加するバイアス磁場印加部がシールド磁性体の磁化困難
    軸方向のみに磁場が加わるように配置されると共に、こ
    のバイアス磁場印加部から磁気抵抗効果素子の後端部に
    接続される電流供給部までの配線パターンのうち、バイ
    アス磁場と逆向きの磁場を発生させる導体部分がシール
    ド磁性体の外に設けられていることを特徴とする磁気抵
    抗効果型磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 導体のうち、磁気抵抗効果素子の後端部
    に接続される電流供給部が、シールド磁性体の磁化容易
    軸方向の磁場を印加するように、当該シールド磁性体の
    略中心に設けられていることを特徴とする請求項1又は
    2記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 磁気抵抗効果素子の後端部と接続される
    電流供給部が、該磁気抵抗効果素子にバイアス磁場を印
    加するバイアス磁場印加部と略平行とされると共に、こ
    れら電流供給部とバイアス磁場印加部に流れる電流が同
    一方向とされることを特徴とする請求項1記載の磁気抵
    抗効果型磁気ヘッド。
JP24575693A 1993-09-30 1993-09-30 磁気抵抗効果型磁気ヘッド Withdrawn JPH0798819A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0725388A2 (en) * 1995-01-31 1996-08-07 Sony Corporation Magneto-resistance effect type magnetic head operable at optimum biasing point

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0725388A2 (en) * 1995-01-31 1996-08-07 Sony Corporation Magneto-resistance effect type magnetic head operable at optimum biasing point
EP0725388A3 (en) * 1995-01-31 1996-12-27 Sony Corp Magnetoresistance effect head, operational with optimal bias point

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