JPH0798402B2 - レーザプリンタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はレーザプリンタに関するものである。

［従来の技術］ 従来、特公平２−9345号公報に記載されているように、
レーザプリンタにおいては紙づまりを解消する都合上、
用紙搬送経路を境として上部筐体と下部筐体に分割され
るよう構成されているものが多い。これらの装置におい
ては、レーザビームの感光体への光路を正確に位置決め
するために、上部筐体にレーザスキャナユニットを配設
している。そして、像を形成する感光体、現像器等を一
体に構成したプロセスカートリッジも上部筐体に取り付
けられていた。

プロセスカートリッジは、感光体、現像器、クリーニン
グ器、コロナ放電器等の画像形成手段を一体または組み
立て可能に構成したもので、従来は専門の作業者が行な
っていた消耗品と称される感光体の交換、現像器の交
換、使用済みのトナーが蓄積されるクリーニング器、さ
らにはトナー付着によって放電傷害を起こし易いコロナ
放電器等の交換を、このカートリッジを交換することの
みで使用者が容易に行えるようにしたものである。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上記従来のレーザプリンタでは、上部筐
体を開放した状態でプロセスカートリッジの交換を行な
うため、レーザスキャナの出射用開口部がプロセスカー
トリッジを取り外した状態では露出状態になる。従っ
て、誤ってこの様な状態で長期間装置を放置すると、こ
の出射用開口部から埃などが進入し、レーザスキャナの
構成部品であるレンズあるいはミラーなどに埃などが付
着し、画像に不都合な影響を与える可能性がある。

また、レーザスキャナユニットにおいては出射用開口部
の近傍に、レーザビームの補正光学系として、例えばシ
リンドリカルレンズを構成したタイプのものがある。こ
の場合、上述したように使用者がプロセスカートリッジ
を交換するため上部筐体を開放してプロセスカートリッ
ジを引き出した場合、使用者は容易にこのシリンドリカ
ルレンズに手を触れることができる。このためレンズ表
面を汚しレーザビームの照射に影響を与えるため、画像
に致命的な欠陥を生じさせる場合があった。

本発明は、上述した問題点を解決するためになされたも
のであり、使用者がレーザプリンタ本体の上部筐体を開
放しプロセスカートリッジの交換を行なう動作に連動し
て、レーザスキャナーユニットの出射用開口部をカバー
等の部材で自動的に覆い、プロセスカートリッジの交換
中の埃などの進入や、レンズ等への不用意な手などの触
れにとなう画像の劣化を防止することのできるレーザプ
リンタを提供するものである。

［課題を解決するための手段］ この目的を達成するために、本発明のレーザプリンタ
は、レーザビーム発光源から発せられたレーザビームを
感光体上に露光して画像情報に応じた画像を形成するレ
ーザプリンタであって、該レーザプリンタの筐体に対し
て着脱可能に設けられ、少なくとも前記感光体とその感
光体に照射される前記レーザビームを通過させるための
露光用開口とを有するプロセスカートリッジと、前記筐
体に取り付けられ、前記プロセスカートリッジが前記筐
体に装着されているときに前記露光用開口と近接対向し
て、前記感光体に向けて出射される前記レーザビームを
通過させるための出射用開口を有するレーザスキャナ
と、前記プロセスカートリッジを前記筐体に対して装着
する際にそのプロセスカートリッジを所定の位置へ案内
するガイド部と、前記プロセスカートリッジを前記筐体
に装着した状態において前記プロセスカートリッジの前
記感光体長手方向の両側部を覆う側板部とからなる案内
部材と、前記プロセスカートリッジを前記筐体に装着す
る動作に連動して、前記出射用開口を開放し、前記出射
用開口と前記露光用開口とを連通させる第１位置へ移動
し、前記プロセスカートリッジを前記筐体より離脱させ
る動作に連動して、前記出射用開口を覆う第２位置へ移
動するカバーとを有している。

［作用］ 上記構成を有する本発明のレーザプリンタでは、プロセ
スカートリッジをレーザプリンタの筐体より離脱させる
動作に連動して、カバーがレーザスキャナにおけるレー
ザビームを出射するための出射用開口を覆う第２位置へ
と移動する。また、プロセスカートリッジを筐体に装着
する動作に連動してカバーが出射用開口を開放する第１
位置へと移動し、出射用開口とプロセスカートリッジに
設けられている露光用開口とが連通する。

さらに、プロセスカートリッジが筐体に装着された状態
においては、出射用開口部と露光用開口部とが連通して
おり感光体の露光が可能となる一方、レーザスキャナ及
びプロセスカートリッジは、その両側部を覆う側板部に
より覆われる。

［実施例］ 以下、本発明を具体化した一実施例を図面を参照して説
明する。

第１図及び第２図は、レーザプリンタ１の構成を説明す
る断面図である。

第１図及び第２図によってレーザプリンタ１の構成を説
明すると、レーザプリンタ１は、装置の下部筐体Ａと上
部筐体Ｂとから構成され、上部筐体Ｂは下部筐体Ａに対
してヒンジ部２を中心に開閉自由に連結されている。そ
して第２図に示すように上部筐体Ｂは下部筐体Ａに対し
てヒンジ部２を中心に略垂直方向に大きく開き起こした
位置に保持させることができる。従って、後述するプロ
セスカートリッジＣの交換や紙づまり等の解消を容易に
行うことができる。

下部筐体Ａには、その底部に用紙カセット４、給紙ロー
ラ５等からなる給紙部６が配置されている。像転写帯電
器７は上部筐体Ｂを閉じ込んだ際、後述するプロセスカ
ートリッジＣのドラム型電子写真感光体13に対向する位
置、即ち下部筐体Ａの上方に構成されている。このドラ
ム型電子写真感光体13の用紙搬送方向に沿う下流側には
用紙搬送部８が配置されている。この用紙搬送部８の用
紙搬送方向に沿う下流側には像定着器９が配置されてい
る。

上部筐体ＢにはプロセスカートリッジＣが上部筐体Ｂと
下部筐体Ａを閉じ込んだ状態で、前述した下部筐体Ａの
像転写帯電器７、用紙搬送路８、像定着器９と対向する
ように配置されている。

尚、用紙の搬送経路はこの像転写帯電器７、用紙搬送路
８、像定着器８および後述するプロセスカートリッジＣ
のドラム型電子写真感光体13等により形成される。

プロセスカートリッジＣは、ドラム型電子写真感光体13
（以下ドラムと称す）、帯電器14、現像器15、クリーニ
ング装置16等の各プロセスをカートリッジ化してあり、
上部筐体Ｂを下部筐体Ａから開いた状態において、上部
筐体Ｂに配設した案内部材17に沿って上部筐体Ｂの所定
の位置に着脱操作される。これらの各プロセスはプロセ
スカートリッジＣの本体カバー18内部に適宜に配置され
ており、現像器15側を作業者が手でつかんで上部筐体Ｂ
から着脱するように構成されている。

レーザスキャナユニットＤはプロセスカートリッジＣの
上部に構成されている。このレーザスキャナユニットＤ
はドラム13に走査露光を行うためのものであり、半導体
レーザ23、回転多面鏡24、ｆ−θレンズ25、反射ミラー
26及びこれらを保持するためのスキャナ筐体27等で構成
されている。スキャナ筐体27にはドラム13に露光を行な
うための出射用開口部19が形成されている。出射用開口
部19とプロセスカートリッジＣの露光用開口部28との間
にはシリンドリカルレンズ29が配置されている。このシ
リンドリカルレンズ29は、回転多面鏡24の各面ごとの面
精度のばらつきによる走査光の走査方向とは垂直方向の
レーザビームのばらつき（面倒れ精度）を補正するため
のものである。また前露光ランプ10がプロセスカートリ
ッジＣの上部に配置されている。

前記像定着器９の用紙搬送方向に沿う下流側の上部筐体
Ｂには用紙搬送部11が配置されている。さらに、排紙ト
レイ12が上部筐体Ｂの上方側に配置されている。

次に、本発明の主体となるレーザスキャナ保護機構を第
３図、第４図および第５図を参照して説明する。尚、第
５図は第４図の矢印Ｅ方向から見たカバー20周辺を示す
一部拡大斜視図である。

上部筐体Ｂに設けられた案内部材17は、その両側の下部
がレール形状をしたガイド部材32とプロセスカートリッ
ジＣの長手方向の位置を規制する側板33で構成されてい
る。プロセスカートリッジＣの装着においては、この案
内部材17によってガイドされ上部筐体Ｂの所定位置に位
置決めされる。第５図に示すようにレーザスキャナユニ
ットＤの下部にはシリンドリカルレンズ29とレーザスキ
ャナユニットＤの出射用開口部19を覆うためのカバー20
が構成されており、その長手方向両端に軸状の突起部37
が設けられている。その軸状の突起部37にはレーザスキ
ャナユニットＤの下部に構成されたカバー保持部34で回
転可能に支持されている。更に、カバー20はバネ35によ
って第５図の反時計方向に付勢されている。また、カバ
ー20の一部にはアーム部21が形成されている。一方、プ
ロセスカートリッジＣの現像器15と反対側に構成された
クリーニング装置16の外側には、前記アーム部21に係合
するための係合部36が配置されている。そして、プロセ
スカートリッジＣを上部筐体Ｂに装着する際、プロセス
カートリッジＣの係合部36が前記アーム部21と係合し、
カバー20をバネ35の付勢力に抗して第５図の時計方向に
回転させ、前記出射用開口部19及びシリンドリカルレン
ズ29をカバーする第１位置から、プロセスカートリッジ
Ｃに露光可能な第２位置に退避させるよう構成されてい
る。また前記出射用開口部19あるいは最終光学系である
シリンドリカルレンズ29等はレーザビームのドラム13上
の潜像形成幅に十分な幅で構成されており、カバー20は
それらを覆い隠すに十分な幅と奥行きを持って形成され
ている。

以上のように構成されたレーザプリンタの動作について
以下に説明する。

画像記録は上部筐体Ｂ側にプロセスカートリッジＣを装
着し、その上部筐体Ｂを下部筐体Ａに閉じ込んで係止さ
せた第１図の状態で行なわれる。

すなわち、画像記録開始信号によりドラム13が軸を中心
に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。

ドラム13はその回転過程で周面に前露光ランプ10による
全面前露光、ついで帯電器14により正または負の一様な
帯電を受ける。

次いで露光部22においてレーザスキャナユニットＤによ
るレーザビーム走査露光を受けることによりその周面に
目的画像の静電潜像が形成されて行く。

この走査露光とは、半導体レーザ23から回転多面鏡24に
対して、目的画像の時系列電器画素信号に対応して変調
されたレーザビームが出力され、回転多面鏡24により反
射されたレーザビームが、回転多面鏡24の回転角に対す
る走査速度をｆ−θレンズ25で略等速度に変換され、更
に反射ミラー26を介して出力方向を変更され、レーザス
キャナユニットＤの出射用開口部19に至り、シリンドリ
カルレンズ29を介してドラム13周面をドラム13の軸線方
向に走査することである。

ドラム13の周面に形成された静電潜像は現像器15により
トナーで現像され、像転写用放電器７の位置へ至る。そ
して、そのトナー現像後はドラム13の回転と同期されて
給紙部６からドラム13と転写用放電器７との間に給送さ
れた転写用紙面に順次に転写されていく。

給紙部６は、用紙を積載収納した用紙カセット４、半月
型の給紙ローラ５、レジストローラ30等からなる。給紙
ローラ５は所定の給紙タイミング毎に用紙送りだし方向
に１回転あるいは所定の複数回転ずつ間欠回転され、そ
の間欠回転毎に給紙カセット４内の用紙が一枚ずつレジ
ストローラ30に向けて送り出される。

給紙ローラ５によって給紙カセット４から送り出された
用紙はその時点では停止されているレジストローラ30の
ニップ部31に先端を一旦受けとめられた後、ドラム13の
回転と同期取りされた所定のタイミングで回転駆動され
たレジストローラ30により転写部に向けて給送されてい
く。

トナー像転写を受けた転写用紙はドラム13面から順次分
離され、用紙搬送部８を経て像定着器９に導入され、像
定着を受け、用紙搬送部11を経て排紙トレイ12に画像形
成物として排出される。

転写用紙の分離されたドラム13面はクリーニング装置16
で清浄面化され、繰り返しの像形成に供される。

以上のような画像記録は図示しない制御系によって制御
され所定の画像が順次形成される。

一方、作業者が上部筐体Ｂを開放し、プロセスカートリ
ッジＣを案内部材17から引出し、プロセスカートリッジ
Ｃの交換またはプロセスカートリッジＣのプロセスの一
部を交換する場合、プロセスカートリッジＣの係合部36
がカバー20のアーム部21と離れる。従って、前記カバー
20は前記バネ35の回転習性によって突起部37を中心とし
て回転し、レーザスキャナユニットＤの出射用開口部19
及びシリンドリカルレンズ29を覆うよう作用する。

また、作業者がプロセスカートリッジＣを上部筐体Ｂに
装着した場合には、プロセスカートリッジＣに設けた係
合部36がカバー20のアーム部21に係合する。従って、前
記バネ35の回転習性に逆らってカバー20を前記突起部を
中心として回転される。よって、カバー20がレーザスキ
ャナユニットＤの出射用開口部19及びシリンドリカルレ
ンズ29を覆う位置から退避して、レーザスキャナユニッ
トＤからのプロセスカートリッジＣへの露光を可能にす
るよう作用する。

尚、案内部材17のガイド部材32はプロセスカートリッジ
Ｃの感光体長手方向両側部のプロセスカートリッジＣ下
部をガイドするように構成されている。また、側板33は
プロセスカートリッジＣの側面を被うように構成されて
いる。従って、プロセスカートリッジＣの装着時におい
ては前記出射用開口部19及びシリンドリカルレンズ29は
プロセスカートリッジＣにより覆われる。故に、上部筐
体Ｂが開放された状態であっても使用者は直接シリンド
リカルレンズ29に手を触れることができない。

プロセスカートリッジＣが上部筐体Ｂに装着状態では、
出射用開口部19はプロセスカートリッジＣと前記案内部
材17によってほぼ覆われているため、埃などの進入がほ
ぼ防止される。

［発明の効果］ 以上詳述したことから明らかなように、本発明のレーザ
プリンタによれば、プロセスカートリッジを筐体より離
脱させる動作に連動して、カバーがレーザスキャナの出
射用開口を開放する第１位置からその出射用開口を覆う
第２位置へと移動するので、プロセスカートリッジの交
換時やレーザプリンタの不使用時等、プロセスカートリ
ッジが筐体に取り付けられていないときでも、レーザス
キャナ内部へ埃が侵入することがなく、また、出射用開
口部近傍の最終光学系に使用者が誤って触れることがな
い。従って、感光体へのレーザビーム露光に悪影響を及
ぼすことがなく、安定した画像品質を得ることができ
る。

また、プロセスカートリッジをレーザプリンタの筐体に
装着するに際してプロセスカートリッジを案内する案内
部材には、プロセスカートリッジの感光体長手方向の両
側部を覆うための側板部が設けられているので、プロセ
スカートリッジを筐体に装着した状態においてレーザス
キャナの出射用開口からレーザビームが誤って外部へ漏
洩したとしても、その側板部によりレーザビームが遮蔽
され、使用者の安全を確保することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本発明を具体化した一実施例を示
し、第１図は本実施例のレーザプリンタの断面図、第２
図はレーザプリンタの上部筐体を開き起した状態を示す
断面図。第３図及び第４図はカバーの移動動作を説明す
るための上部筐体の断面図。第５図は第４図の矢印Ｅ方
向から見たレーザスキャナ保護機構の一部拡大斜視図で
ある。 図中Ａは装置の上部筐体、Ｂは下部筐体、Ｃはプロセス
カートリッジ、Ｄはレーザスキャナユニット、13はドラ
ム、17は案内部材、19は出射用開口部、20はカバー、28
は露光用開口部、32はガイド部材、33は側板である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】レーザビーム発光源から発せられたレーザ
   ビームを感光体上に露光して画像情報に応じた画像を形
   成するレーザプリンタにおいて、 該レーザプリンタの筐体に対して着脱可能に設けられ、
   少なくとも前記感光体とその感光体に照射される前記レ
   ーザビームを通過させるための露光用開口とを有するプ
   ロセスカートリッジと、 前記筐体に取り付けられ、前記プロセスカートリッジが
   前記筐体に装着されているときに前記露光用開口と近接
   対向して、前記感光体に向けて出射される前記レーザビ
   ームを通過させるための出射用開口を有するレーザスキ
   ャナと、 前記プロセスカートリッジを前記筐体に対して装着する
   際にそのプロセスカートリッジを所定の位置へ案内する
   ガイド部と、前記プロセスカートリッジを前記筐体に装
   着した状態において前記プロセスカートリッジの前記感
   光体長手方向の両側部を覆う側板部とからなる案内部材
   と、 前記プロセスカートリッジを前記筐体に装着する動作に
   連動して、前記出射用開口を開放し、前記出射用開口と
   前記露光用開口とを連通させる第１位置へ移動し、前記
   プロセスカートリッジを前記筐体より離脱させる動作に
   連動して、前記出射用開口を覆う第２位置へ移動するカ
   バーと を有することを特徴とするレーザプリンタ。