JPH0798374A - レーダ装置 - Google Patents

レーダ装置

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JPH0798374A
JPH0798374A JP5241590A JP24159093A JPH0798374A JP H0798374 A JPH0798374 A JP H0798374A JP 5241590 A JP5241590 A JP 5241590A JP 24159093 A JP24159093 A JP 24159093A JP H0798374 A JPH0798374 A JP H0798374A
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JP
Japan
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signal
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JP5241590A
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English (en)
Inventor
Hiroshige Fukuhara
裕成 福原
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーダヘッドの小型化、及び軽量化を妨げず
に、信号検出の高感度化を図り、もって検知距離を増大
することができるレーダ装置を提供する。 【構成】 受光素子2b −2が受信した受信信号(反射
信号、及び雑音を含む)をアンプ2b −3で増幅し、か
つコンパレータ2b −4でエッジを検出し、スイッチ4
へ転送する。スイッチ4のサンプリングパルスに同期し
た切換駆動により複数のカウンタ6−1,…6−nを順
次駆動して、エッジの数を計数する。マイクロコンピュ
ータ8でエッジの数の計数結果を積算して前記受信信号
に反射信号が含まれるか判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反射物体までの距離を
測定するレーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のレーダ装置としては、自動車の前
方に搭載されるもので、レーザ等の電磁波のパルス信号
を送出した後、先行車から反射されたパルス信号を受信
するまでの時間を計測して車間距離を演算するものが開
発されている。
【0003】図6は、従来のレーダ装置の主要部の構成
を示すブロック図である。この従来のレーダ装置は、所
定周期毎にパルス信号を外部へ向けて出力するパルス信
号送出手段1、先行車等(反射体)から反射されたパル
ス信号を受信する反射パルス信号受信手段2、パルス信
号を出力してからパルス信号を受信するまでの時間を計
測する時間計測手段3、さらにパルス信号送出手段1、
信号受信手段2、及び時間計測手段3の起動タイミング
を制御する制御手段4を備えて構成されている。
【0004】図7は、従来のレーダ装置が生成する各種
信号のタイミングチャートを示す。トリガ信号(1)は
制御手段4から間隔Tr毎に出力される信号である。送
出パルス信号(2)は制御手段4が出力するトリガ信号
(1)に同期してパルス信号送出手段1から出力される
信号である。受信パルス信号(3)はパルス信号を出力
してから外部から反射して戻ってくる信号であり、振幅
が所定のしきい値Vthを越えると信号受信手段2から2
値化信号を出力させる。時間計測手段3はパルス信号が
外部から反射して戻ってくるまでの時間の間隔を△t毎
のクロックパルス(4)を計数するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の信号検出方法では以下のような課題がある。
即ち、一般に反射パルスの受信出力には受信機内部で発
生する雑音(例えば熱じょう乱雑音、ショット雑音等)
が含まれているため、反射パルス信号の検出のためのし
きい値はこのような雑音の影響で誤検出することのない
よう比較的高い値、即ち高い信号対雑音比(SN比)が
得られるように比較的高い値に設定する必要がある。
【0006】受信機の内部雑音は通常ランダム雑音であ
り、その振幅分布はガウス分布に従うと見なして良く、
雑音の瞬時振幅をnとするとその確率分布P(n)は図
3に示すように平均値がゼロで、分散がσ2 のガウス分
布を呈する確率密度関数となる。このグラフでσは標準
偏差である。またこの時の確率密度関数P(n)は次式
で表せる。
【0007】
【数1】 ここに、σ2 は雑音電力、σはその実効値である。
【0008】一方、振幅sの信号に上記のような雑音が
加わった時の確率密度関数P(n−s)は次式で表せ
る。
【0009】
【数2】 従って、所望の距離からの反射信号をほぼ100%の確
率で正しく検出するためには、図3から明らかな通り、
しきい値を3σにとり、信号の振幅がしきい値よりもさ
らに3σ高い、即ち雑音の実行値σよりも6倍(SN比
にして15.6dB)高いピーク信号が得られるよう送
出するパルス信号の出力を設定すれば良いことがわか
る。
【0010】しかしながら、レーダの場合、受信信号の
レベルは、いわゆるレーダ方程式により距離の4乗に比
例して減衰することが知られており、例えば検知距離を
2倍にするためには16倍の感度向上を図る必要があ
る。従って、検知距離を長くとるためには大出力で極め
てコストが高い特殊な発信デバイスを必要とする欠点が
ある。
【0011】また、仮に高出力化にかえて受信感度を上
げようとするとアンテナの開口面積もしくは受光面積を
大きくする必要があるため、レーダヘッドの形状と重量
が大きくなり、特に自動車の車間距離検知レーダへの適
用には適さないという欠点が生じる。
【0012】本発明は、レーダヘッドの小型化、及び軽
量化を妨げずに、信号検出の高感度化を図り、もって検
知距離を増大することができるレーダ装置を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のレーダ
装置は、光波、電磁波、もしくは音波を所定時間間隔で
送出する送出手段と、前記送出手段が送出した光波、電
磁波、もしくは音波の外部の反射体からの反射信号を含
む受信信号を受信する受信手段と、基準値を設定する設
定手段と、前記受信手段で受信した受信信号と前記設定
手段が設定した基準値とを比較して、前記受信信号が当
該基準値以下から以上へ遷移する回数、あるいは前記受
信信号が当該基準値以上から以下へ遷移する回数を前記
所定間隔内の予め定めた時間帯について計数する計数手
段と、前記計数手段での計数値と予め定めた所定値とを
比較して前記受信信号に外部の反射体からの反射信号が
含まれるか否かを判定する判定手段とを備えることを特
徴とする。
【0014】請求項2に記載のレーダ装置は、光波、電
磁波、もしくは音波を所定時間間隔で送出する送出手段
と、前記送出手段が送出した光波、電磁波、もしくは音
波の外部の反射体からの反射信号を含む受信信号を受信
する受信手段と、基準値を設定する設定手段と、前記受
信手段で受信した受信信号と前記設定手段が設定した基
準値とを比較して、前記受信信号が当該基準値以下から
以上へ遷移する回数、あるいは前記受信信号が当該基準
値以上から以下へ遷移する回数を前記所定間隔内の予め
定めた時間帯について計数する計数手段と、前記計数手
段での計数値と予め定めた所定値とを比較して前記受信
信号に外部の反射体からの反射信号が含まれるか否かを
判定する判定手段と、前記判定手段で反射信号ありと判
定された場合、前記送信時点と前記時間帯との関係に基
づき前記反射体までの距離を演算する距離演算手段とを
備えることを特徴とする。
【0015】請求項3に記載のレーダ装置は、光波、電
磁波、もしくは音波を所定時間間隔で送出する送出手段
と、前記送出手段が送出した光波、電磁波、もしくは音
波の外部の反射体からの反射信号を含む受信信号を受信
する受信手段と、基準値を設定する設定手段と、前記受
信手段で受信した受信信号と前記設定手段が設定した基
準値とを比較して、前記受信信号が当該基準値以下から
以上へ遷移したか、あるいは前記受信信号が当該基準値
以上から以下へ遷移したかを前記所定間隔内の所定時間
帯毎に検出する検出計数手段と、前記検出手段が前記所
定時間帯毎に計数した回数を前記所定時間間隔毎に積算
する積算手段と、前記積算手段が積算した前記所定時間
帯毎の積算値と予め定めた所定値とを比較して、前記受
信手段が受信した受信信号中に前記外部の反射体からの
反射信号を含むか否かを判定する判定手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0016】請求項4に記載のレーダ装置は、光波、電
磁波、もしくは音波を所定時間間隔で送出する送出手段
と、前記送出手段が送出した光波、電磁波、もしくは音
波の外部の反射体からの反射信号を含む受信信号を受信
する受信手段と、基準値を設定する設定手段と、前記受
信手段で受信した受信信号と前記設定手段が設定した基
準値とを比較して、前記受信信号が当該基準値以下から
以上へ遷移したか、あるいは前記受信信号が当該基準値
以上から以下へ遷移したかを前記所定間隔内の所定時間
帯毎に検出する検出手段と、前記検出手段が前記所定時
間帯毎に検出した回数を前記所定時間間隔毎に積算する
積算手段と、前記積算手段が積算した前記所定時間帯毎
の積算値と予め定めた所定値とを比較して、前記受信手
段が受信した受信信号中に前記外部の反射体からの反射
信号を含むか否かを判定する判定手段と、前記判定手段
で反射信号ありと判定された前記時間帯と前記送信時点
との関係に基づき前記反射体までの距離を演算する距離
演算手段とを備えることを特徴とする。
【0017】請求項5に記載のレーダ装置は、設定手段
の基準値がゼロVであることを特徴とする。
【0018】請求項6または7に記載のレーダ装置は、
前記設定手段が、前記基準値を、前記受信手段が受信す
る雑音のみの受信信号の前記計数手段または前記積算手
段による結果に応じて変更する変更手段を備えることを
特徴とする。
【0019】
【作用】請求項1に記載のレーダ装置においては、受信
信号と基準値とを比較して、受信信号が当該基準値以下
から以上へ遷移する回数、あるいは当該基準値以上から
以下へ遷移する回数を所定間隔内の予め定めた時間帯に
ついて計数した後、この計数値と予め定めた所定値とを
比較して受信信号に外部の反射体からの反射信号が含ま
れるか否かを判定する。
【0020】請求項2に記載のレーダ装置においては、
受信信号と基準値とを比較して、受信信号が当該基準値
以下から以上へ遷移する回数、あるいは当該基準値以上
から以下へ遷移する回数を所定間隔内の予め定めた時間
帯ついて計数した後、この計数値と予め定めた所定値と
を比較して受信信号に外部の反射体からの反射信号が含
まれるか否かを判定する。反射信号ありと判定された場
合、送信時点と予め定めた時間帯との関係に基づき反射
体までの距離を演算する。
【0021】請求項3に記載のレーダ装置においては、
受信信号と基準値とを比較して受信信号が当該基準値以
下から以上へ遷移したか、あるいは当該基準値以上から
以下へ遷移したかを所定間隔内の所定時間帯毎に検出
し、この検出結果を所定時間間隔毎に積算する。そし
て、所定時間帯毎の積算値と予め定めた所定値とを比較
して受信信号中に外部の反射体からの反射信号を含むか
否かを判定する。
【0022】請求項4に記載のレーダ装置においては、
受信信号と基準値とを比較して、受信信号が当該基準値
以下から以上へ遷移したか、あるいは当該基準値以上か
ら以下へ遷移したかを所定間隔内の所定時間帯毎に検出
し、この検出結果を所定時間間隔毎に積算する。そし
て、所定時間帯毎の積算値と予め定めた所定値とを比較
して受信信号中に外部の反射体からの反射信号を含むか
否かを判定する判定する。反射信号ありと判定された場
合、時間帯と送信時点との関係に基づき反射体までの距
離を演算する。
【0023】請求項5に記載のレーダ装置においては、
設定手段の基準値がゼロVに設定される。
【0024】請求項6また7に記載のレーダ装置におい
ては、設定手段の基準値を、受信手段が受信する雑音の
みの受信信号の計数手段または積算手段による結果に応
じて変更する。
【0025】
【実施例】以下、図1乃至図4を参照して本発明の一実
施例について説明する。図1は、本発明の実施例に係わ
るレーダ装置の要部の構成を示すブロック図である。本
実施例のレーダ装置は車両に搭載されるものの例として
説明する。
【0026】実施例のレーダ装置は、レーダヘッド2、
スイッチ4、計数回路6、マイクロコンピュータ8、及
び制御回路10を備えて構成されている。
【0027】レーダヘッド2は、車両の前方に搭載され
るもので、後述する制御回路10の指令で所定周期毎に
駆動する駆動回路2a −1、駆動回路2a −1の駆動で
所定周期、所定パルス幅で発光するレーザダイオード等
の発光素子2a −2、及び、発光素子2a −2の発光
(レーザ光)を所定のビーム幅に絞るレンズ2a −3を
備える送出手段、並びに、発光素子2a −2から照射さ
れたレーザ光の外部の反射体からの反射光(レーザ光)
を集光するレンズ2b −1、レンズ2b −1が集光した
反射光(レーザ光)を受光して電気信号に変換するフォ
トダイオード等の受光素子2b −2、受光素子2b −2
が変換した電気信号(反射信号)を増幅するアンプ2b
−3を備える受信手段、及び、アンプ2b −3が増幅し
た電気信号(反射信号)が所定の値に対してそれ以下か
らそれ以上のレベルに遷移、もしくはそれ以上からそれ
以下のレベルに遷移する点を検出するコンパレータ2b
−4(検出手段)を備えて構成されている。今、所定の
値がゼロとすればコンパレータにはゼロクロスコンパレ
ータを用いれば良い。
【0028】尚、受信手段には、後述する制御回路10
に備えられても良いが、本実施例ではオペレータの指
令、即ち制御回路10の指令でアンプ2b −3、コンン
パレータ2b −4の動作基準を設定する設定回路2b −
5が備えられている。
【0029】スイッチ4は、ゲート回路等で構成しても
良いが、制御回路10の切換指令でコンパレータ2b −
4の出力先を複数位置(後述する複数のカウンタに対応
する)に順次切換える例えばアナログスイッチである。
この場合の制御回路10の切換指令は詳しくは後述する
サンプリングパルスに同期して出力される。
【0030】積算回路(積算手段)6は、サンプリング
パルスの数に対応する個数のカウンタ6−1,6−2,
6−3,…6−nを備えて構成されている。各カウンタ
6−1,…6−nの入力側の接続はスイッチ4の駆動に
依存する。スイッチ4との接続時には、各カウンタ6−
1,…6−n共に、コンパレータ2b −4で得られた遷
移点に対応するエッジを有する二値信号のエッジの数を
カウントする。カウントは、電気信号(反射信号)の立
上がりエッジ及び立ち下がりエッジの双方であっても良
いし、いずれか一方であっても良い。尚、コンパレータ
2b −4と積算回路6で計数手段が構成されている。
【0031】マイクロコンピュータ8は、制御回路10
の指令で各カウンタ6−1,6−2,6−3,…6−n
のカウント値を積算する機能、積算結果からアンプ2b
−3が増幅した電気信号の中に反射信号が含まれるか、
また何時のサンプリング時点に含まれるかを判定する機
能、反射信号の判定が終了したことを制御回路10に通
知する機能、及び、ノイズレベルの初期キャリブレーシ
ョンを実施する機能を備えて構成されている。
【0032】初期キャリブレーションの機能は、例えば
発光を停止した状態で各カウンタ6−1,…6−nがカ
ウントする雑音のみのエッジ点を計数・積算し、この時
の積算値を雑音レベルとし、この雑音レベルを反射信号
を判定する際のしきい値とする処理を行う機能である。
【0033】制御回路10は、駆動回路2a −1,設定
回路2b −5,スイッチ4,計数回路6,マイクロコン
ピュータ8の各種機能を制御する機能を備えて構成され
ている。
【0034】次に、本実施例の作用を説明する。
【0035】図2は、各種信号のタイミングチャートで
ある。先ず制御回路10が駆動して駆動回路2a −1に
対してトリガ信号(1)が出力される。即ち制御回路1
0からのトリガ信号(1)は駆動回路2a −1の動作タ
イミングを決める。この繰り返し周期は例えば4μSで
ある。この結果、駆動回路2a −1が駆動して、発光素
子2a −2からトリガ信号に同期したLEDパルス(レ
ーザパルス)(2)が出力される。この後、LEDパル
スが外部の反射体から反射して受光素子2b −2に受信
パルス信号(3)が捕らえられる。一方、トリガ信号
(1)が出力されてから所定期間の間、制御回路10か
ら出力されるサンプリング信号の出力タイミングと等し
いタイミングで出力されるスイッチ4の切換タイミング
信号(4)が出力されている。
【0036】スイッチ4の切換タイミング信号(4)が
出力されると、スイッチ4は順次切換わり接続を各カウ
ンタ6−1,…6−nへと順次切換える。この結果、各
カウンタ6−1,…6−nには、△tの間、二値信号の
立上がりと立ち下がりのエッジがカウントされ、信号の
繰り返し周期毎にカウントした結果が積み重ねられてい
く。これをN回繰り返して行うと各カウンタ6−1,…
6−nにはSN比に応じた積算カウント結果が得られ、
雑音に埋もれた反射信号の検出が可能となる。
【0037】尚、反射信号の検出を行う前に、本実施例
では初期キャリブレーションを実行する。即ちトリガ信
号(1)を出力させず、アンプ2b −3、コンパレータ
2b−4、スイッチ4、及び、カウンタ6−1,…6−
nのみを駆動して、レーダヘッド2の内部雑音等の雑音
のみについて上述と同じ処理を行い、この雑音の積算カ
ウント結果を反射信号を判定する際のしきい値とする。
【0038】図3(1)(2)は、アンプ2b −3の増
幅信号とコンパレータ2b −4の出力との具体例を示す
図であり、双方共に縦軸は正規化振幅、横軸は時間であ
る。図3(1)の実線は反射信号が無い場合の、帯域幅
20MHzのガウス雑音の波形の例を示す。点線は立上
がりもしくは立ち下がりエッジを有するコンパレータ2
b −4の出力でゼロVに対して雑音が遷移する遷移点に
対応する二値信号である。雑音のみの場合、単位時間あ
たりのエッジの数はある平均的な値を中心に分布するこ
とになる。
【0039】次に、反射信号が加わった時のエッジの数
について考える。図3(2)の実線は図3(1)の実線
と同じ雑音波形であるが、その周期に比べて充分長い周
期でSN比が−6dB、即ち雑音の実効値(標準偏差)
の1/2の信号が加わった時の波形の例を示す。この時
のエッジの数は図3(1)の場合よりも明らかに少な
く、その平均値を中心とした分布が雑音だけの場合の分
布と重なることがなければSN比が−6dBの信号の検
出が可能である。
【0040】実際のレーダパルスは所定のパルス幅を有
するが、1回あたりのカウント間隔△tをパルス幅より
も小さく設定してパルス繰り返し周期毎にカウント結果
を積算していけば同じ効果が得られる。
【0041】図4は、1回あたりのカウント間隔△t=
133ns、繰り返し数N=500とし、SN比を0、
−3、−6、−10、−∞(雑音のみ)と変えた時のエ
ッジ数の実験結果である。この図から明らかな通り、エ
ッジ数の平均値はSN比と1対1の対応をしており、雑
音の分布と重ならないSN比の信号が検出可能なことを
示している。従来のレーダでは信号と雑音を分離するの
に15.6dBのSN比を必要としていたが、この実験
の条件では少なくともSN比−6dBの信号が検出で
き、21.6dBの大幅な高感度化が図れる。
【0042】かくて後、マイクロコンピュータ8におい
て、制御回路10の指令で各カウンタ6−1,6−2,
6−3,…6−nのカウント値を積算した後、積算結果
からアンプ2b −3が増幅した電気信号の中のどのサン
プリング時点に反射信号が含まれるかを判定する。
【0043】積算に必要な時間は、パルス繰り返し周期
が4μSであるから、所要積算時間として4μS×50
0=2msですみ、極めて短時間で良い。自動車用レー
ダでは目標の最小検出周期として50msあればよく、
エッジの数の分布範囲はルートNに比例して狭くなるの
で、繰り返し数Nをさらに増やすことによりさらに高感
度化が図れ、−6dB以下のSN比の信号でも検出する
ことが可能になる。
【0044】従って、△tの幅を有する所定時間帯のう
ちn番目で信号が検出されたことが判定されれば、距離
Rは、R=n△t・C/2より求められる。ここでCは
光速である。
【0045】この場合、計数の分解能は△tの幅によっ
て決まるため、分解能を上げるための△tをできるだけ
短くすることが望ましいが、1mの分解能を得るには約
6.7nSと極めて短い時間となり、高速動作をする回
路が必要となる。
【0046】そこで、本実施例では送信時点と信号が検
出された時間帯及び積算結果との関係を用いて以下に述
べるような演算を行い、△tの幅が広くても高い分解能
で距離が求められるようにしている。
【0047】一例として、図5(2)に示すように、送
信パルス幅を200nS(これは距離にしてR=200
nS×C=30mに相当する)、△tを67nS(同様
に10mに相当する)とすると、カウンタ6−1〜6−
nの積算結果は図5(3)に示すように検出した信号の
S/N即ち雑音に対する相対振幅に対応したエッジ数の
値が得られる。このエッジ数の値は受信パルス信号の振
幅と対応しているので、この値を用いて受信パルス信号
のピークの位置の推定演算を行う。
【0048】推定演算は例えば受信パルス波形を予め記
憶しておき、最小2乗法等により図5(3)の積算結果
a,b,c,dに対する波形のあてはめを行い、信号の
ピークが存在する時間を求めれば良く、さらに簡便な方
法としてabまたはcdを結ぶ2直線の交点よりピーク
を求めても良い。
【0049】以上のようにして、△tが10mに相当す
る時間でも10m以下の分解能を得ることができ、繰り
返し数Nを増やして積算されたエッジ数の分解範囲を狭
くすることにより所望の分解能で距離計測を行うことが
できる。
【0050】本実施例では、レーダヘッド2が受信した
反射信号のエッジの数に着目し、受信信号が所定の値
(ゼロVまたは雑音に基づく値)を遷移する遷移点の計
数積算を行うことで、小型軽量化及び安全性を両立させ
つつ、小出力の送出信号による微弱な反射信号の検出が
高速で可能となり、所望検知距離を確保することがで
き、信号検出の高感度化を図ることができる。これによ
り極めて簡易な構成で従来技術の問題点を解決すること
ができる。
【0051】尚、本実施例ではカウンタを複数設け、発
光出力の後、所定時間帯毎にカウントを切り換えて計数
し、これを発光出力毎に繰り返して積算を行っている
が、所定の発光出力回数の間特定の所定時間帯のみ積算
を行い、その後他の所定時間帯の積算を所定発光出力回
数の間行い、これを順次繰り返すようにしても良く、ま
たこれらの計数及び積算手順を組み合わせても良い。
【0052】さらに、実施例では光レーダに適用した場
合について説明したが、本発明は電波レーダ、音波レー
ダにも全く同様に適用できる。また、本発明の適用はレ
ーダに限るものではなく、各種センサ、通信、計測等の
分野の信号検出やSN比を利用した制御等へ活用できる
ことは言うまでもない。
【0053】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、反射体
からの反射信号が検出レベルが低く雑音に埋もれていた
としても、レーダヘッドの小型化、及び軽量化を妨げず
に、信号検出の高感度化を図ることができる。
【0054】請求項2に記載の発明によれば、反射体か
らの反射信号が検出レベルが低く雑音に埋もれていたと
しても、信号検出の高感度化を図ることができ、しかも
検知距離を精度良く増大させることができる。
【0055】請求項3に記載の発明によれば、受信信号
のエッジの検出結果を積算するため、信号検出の高感度
化を図るにあたり信頼性が向上する。
【0056】請求項4に記載の発明によれば、信号検出
の高感度化を図ることの信頼性が向上する一方、さらに
検知距離を精度良く増大させることの信頼性が向上す
る。
【0057】請求項5に記載の発明によれば、受信信号
の検出感度や距離検出精度をより向上させることができ
る。
【0058】請求項6または7に記載の発明によれば、
設定手段の基準値を雑音のみの受信信号のエッジの計数
積算結果に応じて変更するため、信号検出の高感度化を
図るにあたり信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わるレーダ装置の要部の構
成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例に係わるレーダ装置が生成する
各種信号のタイミングチャートである。
【図3】アンプ2b −3の増幅信号とコンパレータ2b
−4の二値化信号との具体例を示す図である。
【図4】1回あたりのカウント間隔△t=133ns、
繰り返し数N=500、SN比を0、−3、−6、−1
0、−∞(雑音のみ)と変えた時のゼロクロス点数の実
験結果である。
【図5】受信パルス信号とその雑音も含むエッジ数の積
算結果との関係の一例を示すタイミングチャートであ
る。
【図6】従来のレーダ装置の主要部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】従来のレーダ装置が生成する各種信号のタイミ
ングチャートである。
【符号の説明】
2 レーダヘッド 2a −1 駆動回路 2a −2 発光素子 2a −3 レンズ 2b −1 レンズ 2b −2 受光素子 2b −3 リミッタアンプ 2b −4 ゼロクロスコンパレータ 2b −5 設定回路 4 スイッチ 6 計数回路 6−1 カウンタ 6−2 カウンタ 6−3 カウンタ 6−n カウンタ 8 マイクロコンピュータ 10 制御回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光波、電磁波、もしくは音波を所定時間
    間隔で送出する送出手段と、 前記送出手段が送出した光波、電磁波、もしくは音波の
    外部の反射体からの反射信号を含む受信信号を受信する
    受信手段と、 基準値を設定する設定手段と、 前記受信手段で受信した受信信号と前記設定手段が設定
    した基準値とを比較して、前記受信信号が当該基準値以
    下から以上へ遷移する回数、あるいは前記受信信号が当
    該基準値以上から以下へ遷移する回数を前記所定間隔内
    の予め定めた時間帯について計数する計数手段と、 前記計数手段での計数値と予め定めた所定値とを比較し
    て前記受信信号に外部の反射体からの反射信号が含まれ
    るか否かを判定する判定手段と、 を備えることを特徴とするレーダ装置。
  2. 【請求項2】 光波、電磁波、もしくは音波を所定時間
    間隔で送出する送出手段と、 前記送出手段が送出した光波、電磁波、もしくは音波の
    外部の反射体からの反射信号を含む受信信号を受信する
    受信手段と、 基準値を設定する設定手段と、 前記受信手段で受信した受信信号と前記設定手段が設定
    した基準値とを比較して、前記受信信号が当該基準値以
    下から以上へ遷移する回数、あるいは前記受信信号が当
    該基準値以上から以下へ遷移する回数を前記所定間隔内
    の予め定めた時間帯について計数する計数手段と、 前記計数手段での計数値と予め定めた所定値とを比較し
    て前記受信信号に外部の反射体からの反射信号が含まれ
    るか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段で反射信号ありと判定された場合、前記送
    信時点と前記時間帯との関係に基づき前記反射体までの
    距離を演算する距離演算手段と、 を備えることを特徴とするレーダ装置。
  3. 【請求項3】 光波、電磁波、もしくは音波を所定時間
    間隔で送出する送出手段と、 前記送出手段が送出した光波、電磁波、もしくは音波の
    外部の反射体からの反射信号を含む受信信号を受信する
    受信手段と、 基準値を設定する設定手段と、 前記受信手段で受信した受信信号と前記設定手段が設定
    した基準値とを比較して、前記受信信号が当該基準値以
    下から以上へ遷移したか、あるいは前記受信信号が当該
    基準値以上から以下へ遷移したかを前記所定間隔内の所
    定時間帯毎に検出する検出手段と、 前記検出手段が前記所定時間帯毎に検出した回数を前記
    所定時間間隔毎に積算する積算手段と、 前記積算手段が積算した前記所定時間帯毎の積算値と予
    め定めた所定値とを比較して、前記受信手段が受信した
    受信信号中に前記外部の反射体からの反射信号を含むか
    否かを判定する判定手段と、 を備えることを特徴とするレーダ装置。
  4. 【請求項4】 光波、電磁波、もしくは音波を所定時間
    間隔で送出する送出手段と、 前記送出手段が送出した光波、電磁波、もしくは音波の
    外部の反射体からの反射信号を含む受信信号を受信する
    受信手段と、 基準値を設定する設定手段と、 前記受信手段で受信した受信信号と前記設定手段が設定
    した基準値とを比較して、前記受信信号が当該基準値以
    下から以上へ遷移したか、あるいは前記受信信号が当該
    基準値以上から以下へ遷移したかを前記所定間隔内の所
    定時間帯毎に検出する検出手段と、 前記検出手段が前記所定時間帯毎に検出した回数を前記
    所定時間間隔毎に積算する積算手段と、 前記積算手段が積算した前記所定時間帯毎の積算値と予
    め定めた所定値とを比較して、前記受信手段が受信した
    受信信号中に前記外部の反射体からの反射信号を含むか
    否かを判定する判定手段と、 前記判定手段で反射信号ありと判定された前記時間帯と
    前記送信時点との関係に基づき前記反射体までの距離を
    演算する距離演算手段と、 を備えることを特徴とするレーダ装置。
  5. 【請求項5】 前記設定手段の基準値がゼロVである、 ことを特徴とする請求項1乃至4記載のレーダ装置。
  6. 【請求項6】 前記設定手段は、前記基準値を、前記受
    信手段が受信する雑音のみの受信信号の前記計数手段に
    よる計数結果に応じて変更する変更手段を備える、 ことを特徴とする請求項1、または2記載のレーダ装
    置。
  7. 【請求項7】 前記設定手段は、前記基準値を、前記受
    信手段が受信する雑音のみの受信信号の前記積算手段に
    よる積算結果に応じて変更する変更手段を備える、 ことを特徴とする請求項3、または4記載のレーダ装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007010432A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Sunx Ltd 光電センサ
JP2007507693A (ja) * 2003-10-06 2007-03-29 トリプル−イン ホールディング アーゲー 距離測定
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