JPH0798081A - 耐圧ホース - Google Patents

耐圧ホース

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JPH0798081A
JPH0798081A JP24140193A JP24140193A JPH0798081A JP H0798081 A JPH0798081 A JP H0798081A JP 24140193 A JP24140193 A JP 24140193A JP 24140193 A JP24140193 A JP 24140193A JP H0798081 A JPH0798081 A JP H0798081A
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JP
Japan
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hose
pressure resistance
fiber
weft
pressure
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JP24140193A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Murase
浩貴 村瀬
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、軽量かつ柔軟であると同時に優れ
た耐圧性を示す耐圧ホースに関するものである。 【構成】 少なくとも4.0GPaの引張強度と少なく
とも140GPaの引張弾性率を有する繊維のボイド直
径が25Å以のポリベザゾールからなる合成繊維を、緯
糸、経糸、もしくはその両方に使用した筒状体基布より
なることを特徴とする耐圧ホース。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量かつ柔軟であると
同時に優れた耐圧性を長期にわたり示す耐圧ホースに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、消防ホースやかんがい用ホースな
どの耐圧ホースは0.8GPa程度の引張強度を有する
ビニロンやポリエステルなどの合成繊維を使用した筒状
基布で構成されている。また、その筒状基布の内面もし
くは全面がゴムまたは合成樹脂で覆われている。近年の
送水量の増加の要求に従い、ホース製造者はホース内径
の増大化および使用繊維量の増大化で対処しているのが
実情である。よって、ホースの自重が重くなりホース格
納においてコイル半径が大きくなるため、取扱にくいホ
ースしか得られていない。一方ホースの軽量化も要求さ
れており、それに対処するため、2.0GPa程度の引
張強度を持つ芳香族ポリアミド繊維や超高分子量ポリエ
チレン繊維を用いることが検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、芳香族ポリア
ミドは耐候性が悪く、その引張強度も2.0GPa程度
であり比重も重いため軽量化の効果も充分なものとはい
い難い。超高分子量ポリエチレン繊維の場合は引張強度
は3.5GPa程度の物性を示すものもあり、かつ比重
の軽さから軽量化の効果は高いものの、接着性に劣り繊
維の力学特性がホースとして活かすことが出来ない。ま
た、耐熱性に乏しくクリープ性能が悪い等の欠点を持
つ。本発明者らは、前記する従来のホースの欠点を解消
すべく検討をかさねた結果、ポリベンザゾールからなる
高強力、高弾性率合成繊維をホースの補強用繊維として
用いることによって、従来のホースの欠点をすべて解決
する耐圧ホースが得られることを見いだした。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明は、少なくとも4.0GPaの引張強度
と少なくとも140GPaの引張弾性率を有する繊維の
ボイド平均直径が25Å以下のポリベンザゾール繊維
を、少なくとも緯糸に使用した筒状基布よりなることを
特徴とする耐圧ホースである。
【0005】
【作用】本発明の耐圧ホースは筒状体基布を補強材とし
て持つため、従来のこの種のホースと比較すれば極めて
軽量、高耐圧性かつ取扱性に優れる。
【0006】一般に筒状体基布で構成される耐圧ホース
の場合、耐圧力は主として緯糸の強度と緯糸の打ち込み
本数に依存する。従って、本発明の耐圧ホースは緯糸打
ち込み本数が同数の時は従来のホースの3倍以上の耐圧
力を持ち、耐圧力が同等の場合は緯糸打ち込み本数は3
分の1以下で良く、軽量化のメリットが大である。もち
ろん、経糸として用いても打ち込み本数が減らせ、より
柔軟な耐圧ホースを得ることができる。このようなこと
から、使用繊維の引張強度は耐圧ホースにとって重要な
要因であり、従来のホースでは達成が困難な軽量化を目
的とする場合、引張強度が3.8GPa以上、特に4.
0GPa以上が好ましく、3.8GPa未満の場合では
目的とする軽量化が困難となる。
【0007】また、使用繊維の引張弾性率も耐圧ホース
にとって重要な要因であり、この値が130GPaを越
すと、水圧引加時の伸びがほとんどなくなり、特に14
0GPa以上であることが好ましい。ここで引張弾性率
が130GPa未満の場合にあっては、水圧引加時にホ
ースの伸びが増大し、本発明の目的を満足する耐圧ホー
スが得られ難くなる。
【0008】本発明の耐圧ホースに用いる繊維はポリベ
ンザゾールからなり、少なくとも4.0GPa以上、特
に4.5GPa以上の引張強度と140GPa以上、特
に200GPa以上の引張弾性率を有するものであり、
これらを同時に満足すればいずれでもよい。
【0009】さらに、本発明のポリベンザゾール繊維は
ボイド直径が25Å以下であるという特徴を有してい
る。これまで、ポリベンザゾール繊維が高弾性率、高強
度材料として特に優れた特性を持つことは知られていた
が、その引張強度が水分の存在下で低下していく欠点を
持ち合わせていることがわかってきた。本発明者らは、
ポリベンザゾールの引張強度が水分により低下する原因
について検討した結果、強度の低下が水分によるポリベ
ンザゾール鎖の加水分解によること、及び比較的大きい
ボイドからの水分の浸入が加水分解を加速していること
を見いだした。このことは、ボイド直径を減少させれば
加水分解性が改良されることを意味している。実験の結
果、加水分解性はボイド直径が25Å以下の時著しく改
善されることが分かった。ボイドの直径を決定する要因
を検討した結果、凝固浴のリン酸濃度が大きな影響力を
持つことを見いだした。鋭意検討の結果、ボイド直径を
25Å以下にする方法のひとつとしてポリベンザゾール
を主成分とするポリマーとポリリン酸からなるドープか
ら紡糸して繊維を製造するに際し、凝固浴のリン酸濃度
を5%以上にすることが大きな効果を持つことを見いだ
した。このようにして製造したポリベンザゾール繊維は
ボイドの直径が25Å以下であり、これを用いたホース
は使用中の水分に接触しても強度低下が少なく、長期に
わたり高耐圧性を示す。
【0010】本発明の耐圧ホースは、筒状体基布を補強
材として構成される耐圧ホースであって、その多くは合
成繊維織布からなる筒状体基布の内面もしくは両面がゴ
ムまたは合成樹脂で覆われたものであるが、これらの被
覆材の被覆において加硫温度または硬化温度は筒状体基
布に用いられる繊維の性状に合わして注意深く選択する
のが一般的である。特に超高分子量ポリエチレン繊維を
用いた耐圧ホースにおいては140℃以上に処理温度を
設定することは不可能であり加工上著しく制限をうけ
る。本発明の筒状体基布には高い耐熱性をもつポリベン
ザゾール繊維を使用しているため300℃を越える高温
処理にも耐えると言う特徴を持つ。
【0011】特に、筒状体基布がホース表面に露出して
いる場合は、筒状体基布を構成する繊維が如何に強力な
ものであっても引きずりなどの外的摩耗に耐えることが
できないため、外的摩耗が大きくなる用途ではホース表
面を塩化ビニルなどの合成樹脂あるいはゴムなどで薄く
コーティングすることが望ましい。この場合でも上記し
たごとく、加硫温度あるいは硬化温度を高温に設定でき
るメリットがある。
【0012】繊維の形態はマルチフィラメントであるこ
とが望ましいが、経糸に用いる場合は紡績糸であっても
差し支えなく、ホースを構成する繊維が所定の引張強度
と弾性率を満足すればよい。
【0013】本発明によれば、従来の耐圧ホースに比べ
て極めて高い耐候性を示すのにもかかわらず、軽量で取
扱い性の優れた耐圧ホースが得られる。特に、アラミド
繊維は標準状態での吸水率が3.5%と高く使用環境下
での経時劣化が問題となるが、本発明で使用するポリベ
ンンザゾール繊維は水との相互作用の無い分子構造を持
つため標準状態での吸水率が0.8%と低い値を示し、
経時劣化も少ない。アラミド繊維を使用したものも含め
て従来一般の耐圧ホースと比較すれば緯糸打ち込み本数
が同数の時は従来ホースの2倍以上の耐圧力を有し、耐
圧性が同じになるように設計すれば緯糸打ち込み本数は
半分以下となり、従って、輸送量の増大に伴うホース自
体の重量化、取扱い性の悪化といった問題を解決し、特
に輸送量の増加と軽量化を達成することに成功したもの
であってその技術的意義は極めて大きいものがある。
【0014】
【実施例】以下本発明を実施例により詳述するが、本発
明はもとより、これらの実施例に限定されるものではな
い。
【0015】(繊維の強伸度特性の測定法)東洋ボール
ドウイン社製テンシロンを用い、試料長(ゲージ長)3
0mm、伸長速度100%/分の条件で単繊維のS−S
曲線を測定し、引張強度(GPa)、初期弾性率(GP
a)を算出した。初期弾性率は、S−S曲線の原点付近
の最大勾配より算出した。各特性値は20本の単繊維に
ついて測定したものの平均値とした。
【0016】(ホースの破断圧力の測定法)JIS−K
6330(1982)に規定する方法による。
【0017】(ボイド径の測定方法)小角X線散乱強度
の測定は、クラツキカメラを用いて行う。試料繊維を約
6m測定ホルダーに巻き付ける。X線の出力は45kv
150mAで、CuKα線をニッケルフィルターで単色
化して用いる。クラツキカメラの縦制限スリットは42
mm、巾制限スリットは0.07mm、受光部スリット
の縦制限は10mm巾制限は0.14mmで行った。測
定範囲は0.1度から3度である。ステップ幅は0.0
25度刻みで、30秒もしくはそれ以上積算する。バッ
クグラウンド散乱の補正は、試料および空気散乱の測定
結果から次式を用いて行う。 I=μIsample − Iair μ=Iair (0) /Isample (0) ここでIは真の散乱強度、Isampleは試料を入れた状態
での実測散乱強度、Iairf試料を入れないで測定した
強度を示す。試料測定後、散乱角0度で強度測定を行い
試料の吸収係数を決定する。ボイドサイズの測定はギニ
エプロットを用いて行う。散乱強度(I)の対数と散乱
ベクトル(k)の自乗をプロットしkの自乗の値が0か
ら0.01A2の範囲のデータについて直線近似し、直
線の傾き(s)から次式を用いて直径(D)を計算す
る。 D=2(2S)1/2
【0018】実施例1 本実施例においては、本発明の耐圧ホースの具体的な構
成のもの(実験2と実験3)と、これに対応する従来の
耐圧ホース例(実験1)および本発明の比較例(実験
4、5)との比較を示す。実験1は従来品の耐圧ホース
の例で、経糸にポリエステル紡績糸20S を用い、緯糸
にポリエステル長繊維1500d(引張強度0.9GP
a、引張弾性率10GPa)を用いて筒状体基布を織成
し、該筒状体基布の内面をラテックスゴムで内張りして
ホースとしたものである。筒状体基布の組織、ホースの
性状および性能を第1表に示す。実験2において、経糸
に実験1と同様にポリエステル紡績糸20S を用い、緯
糸にポリベンザゾール繊維750d(引張強度4.0G
Pa、引張弾性率200GPa)を用いて筒状体基布を
織成し、該筒状体基布の内面を実験1と同様にラテック
スゴムで内張りしたホースを作製した。筒状体基布の組
織、ホースの性状および性能を第1表に示す。実験3に
おいて、経糸に実験1と同様にポリエステル紡績糸20
S を用い、緯糸にポリベンザゾール繊維1000d(引
張強度4.0GPa、引張弾性率200GPa、ボイド
径21Å)を用いて筒状体基布を織成し、該筒状体基布
の内面を実験1と同様にラテックスゴムで内張りしたホ
ースを作製した。筒状体基布の組織、ホースの性状およ
び性能を第1表に示す。実験4において、経糸に実験1
と同様にポリエステル紡績糸20S を用い、緯糸にポリ
ベンザゾール繊維750d(引張強度3.5GPa、引
張弾性率130GPa)を用いて筒状体基布を織成し、
該筒状体基布の内面を実験1と同様にラテックスゴムで
内張りしたホースを作製した。実験5において、経糸に
実験1と同様にポリエステル紡績糸20S を用い、緯糸
にポリベンザゾール繊維1000d(引張強度4.0G
Pa、引張弾性率200GPa、ただしボイド径30
Å)を用いて筒状体基布を織成し、該筒状体基布の内面
を実験1と同様にラテックスゴムで内張りしたホースを
作製した。筒状体基布の組織、ホースの性状および性能
を第1表に示す。第1表に示されるごとく、本発明の耐
圧ホース(実験2、実験3)は従来のものに比べて軽量
であると同時に破断圧力が極めて高い値を示し、さらに
は柔軟性の評価も優れるものである事が判る。これに対
し実験4で示される比較例の場合において、筒状体基布
を構成する緯糸に用いた繊維の引張強度をいずれも満足
していないので、得られたホースは破断強度が極めて低
いものであることが判る。また、実験5で示されるよう
に、ボイド径が25 よりも大きなポリベンザゾール繊
維を用いた場合は耐水試験後の強力保持率が低いことが
判る。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明によると、極めて軽量かつ優れた
耐圧性を示し、同時に柔軟性にも優れた耐圧ホースを提
供することができる。しかも、ポリベンザゾール繊維は
600℃という高い耐熱性と高い耐水性を示すため、加
工時の損傷および使用時の劣化が少ないという特徴をし
めす。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも4.0GPaの引張強度と少
    なくとも140GPaの引張弾性率を有する繊維のボイ
    ド平均直径が25Å以下のポリベザゾール繊維を、少な
    くとも緯糸に使用した筒状体基布よりなることを特徴と
    する耐圧ホース。
JP24140193A 1993-09-28 1993-09-28 耐圧ホース Pending JPH0798081A (ja)

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JP24140193A JPH0798081A (ja) 1993-09-28 1993-09-28 耐圧ホース

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JP24140193A JPH0798081A (ja) 1993-09-28 1993-09-28 耐圧ホース

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JPH0798081A true JPH0798081A (ja) 1995-04-11

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JP24140193A Pending JPH0798081A (ja) 1993-09-28 1993-09-28 耐圧ホース

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JP (1) JPH0798081A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010500522A (ja) * 2006-08-11 2010-01-07 ビーエイチピー ビルリトン ペトロレウム ピーティーワイ エルティーディー 強化ホース
JP2018102470A (ja) * 2016-12-26 2018-07-05 芦森工業株式会社 消防用ホース

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010500522A (ja) * 2006-08-11 2010-01-07 ビーエイチピー ビルリトン ペトロレウム ピーティーワイ エルティーディー 強化ホース
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