JP2008144292A - ベルトスリング - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はベルトスリングに関するものであり、特に寸法保持性並びに取り扱い性に優れたベルトスリングを提供するものである。
布製のベルトスリングはワイヤーロープなどに比べて柔軟性に優れる為、取り扱い性や収納性の点からよく使用されている。
ベルトスリング用の編織物としては、例えば、特許文献1には、アラミド繊維等の高強力繊維を用いた編織物が記載されているが、長時間に亘って緊張状態下で使用したり、繰り返し使用の使用回数と共に応力緩和が進行し、ベルトスリングの寸法が徐々に伸びて同一規格のベルト間で寸法に差異が生じ、吊り荷の左右バランスが崩れて吊り荷が傾いたり、吊り荷が落下するなどの寸法保持性に関するトラブルに加え、保管中又は、使用現場の気象条件(特に湿度・水濡れなど)によって、寸法変化が起こりやすく、その改善が要求されていた。
ベルトスリング用の編織物としては、例えば、特許文献1には、アラミド繊維等の高強力繊維を用いた編織物が記載されているが、長時間に亘って緊張状態下で使用したり、繰り返し使用の使用回数と共に応力緩和が進行し、ベルトスリングの寸法が徐々に伸びて同一規格のベルト間で寸法に差異が生じ、吊り荷の左右バランスが崩れて吊り荷が傾いたり、吊り荷が落下するなどの寸法保持性に関するトラブルに加え、保管中又は、使用現場の気象条件(特に湿度・水濡れなど)によって、寸法変化が起こりやすく、その改善が要求されていた。
本発明は、かかる要求に応えたベルトスリングを提供するものである。
本発明は、寸法保持性並びに取り扱い性に優れたベルトスリング、及びベルトスリング用細幅織物を提供するものである。
本発明について以下に具体的に説明する。
本発明のポリケトン繊維を構成するポリケトンは、繰り返し単位の95モル%以上、好ましくは98モル%以上、特に99.6モル%以上が、上記式(1)で示されるものであり、5モル%未満の範囲で、上記式(1)以外の繰り返し単位、例えば、下記式(2)に示すもの等を含有していても良い。
但し式中、Rは、エチレン以外の炭素数1〜30の有機基であり、例えば、プロピレン、ブチレン、1−フェニルエチレン等の基であり、Rの水素原子の一部または全部が、ハロゲン基、エステル基、アミド基、水酸基、エーテル基で置換されていてもよい。もちろん、Rは二種以上であってもよく、例えば、プロピレンと1−フェニルエチレンが混在していてもよい。
本発明のポリケトン繊維を構成するポリケトンは、繰り返し単位の95モル%以上、好ましくは98モル%以上、特に99.6モル%以上が、上記式(1)で示されるものであり、5モル%未満の範囲で、上記式(1)以外の繰り返し単位、例えば、下記式(2)に示すもの等を含有していても良い。
ポリケトンの固有粘度[η]は、好ましくは1dl/g以上、より好ましくは2dl/g以上、特に好ましくは4dl/g以上であり、好ましくは20dl/g以下、より好ましくは15dl/g以下、特に好ましくは10dl/g以下である。
尚、固有粘度[η]は次の定義式に基づいて求められる値である。
式中のt及びTは、それぞれヘキサフルオロイソプロパノール(セントラル硝子(株)社製)及び該ヘキサフルオロイソプロパノールに溶解したポリケトンの希釈溶液の25℃での粘度管の流過時間である。Cは、上記希釈溶液の濃度であり、ヘキサフルオロイソプロパノール100ml中のポリケトンの質量(g)である。
ポリケトンには必要に応じて、酸化防止剤、ラジカル抑制剤、他のポリマー、艶消し剤、紫外線吸収剤、難燃剤、金属石鹸等の添加剤を含んでいてもよい。
尚、固有粘度[η]は次の定義式に基づいて求められる値である。
ポリケトンには必要に応じて、酸化防止剤、ラジカル抑制剤、他のポリマー、艶消し剤、紫外線吸収剤、難燃剤、金属石鹸等の添加剤を含んでいてもよい。
次に、ポリケトン繊維の好ましい特性としては、引張強度は5cN/dtex以上、より好ましくは10cN/dtex以上、特に好ましくは15cN/dtex以上であり、30cN/dtex以下であり、引張伸度は3%以上、より好ましくは3.5%以上、特に好ましくは4%以上であり、8%以下、より好ましくは7%以下、特に好ましくは6%以下であり、引張弾性率は100cN/dtex以上、より好ましくは200cN/dtex以上、特に好ましくは300cN/dtex以上であり、1000cN/dtex以下である。
ポリケトン繊維の形態は、フィラメント糸であり、長さ方向に均一なものや太細のあるものでもよく、繊維の断面形状は、丸型、三角、L型、T型、Y型、W型、八葉型、扁平型(扁平度1.3〜4程度のもので、W型、I型、ブーメラン型、波型、串団子型、まゆ型、直方体型等が挙げられる。)、ドッグボーン型等の多角形型、多葉型、中空型や不定形なものでもよい。
ポリケトン繊維の形態は、フィラメント糸であり、長さ方向に均一なものや太細のあるものでもよく、繊維の断面形状は、丸型、三角、L型、T型、Y型、W型、八葉型、扁平型(扁平度1.3〜4程度のもので、W型、I型、ブーメラン型、波型、串団子型、まゆ型、直方体型等が挙げられる。)、ドッグボーン型等の多角形型、多葉型、中空型や不定形なものでもよい。
糸条の形態としては、モノフィラメント糸よりもマルチフィラメント糸が好ましく、又、マルチフィラメント原糸が最適であるが、マルチフィラメント糸であれば、混繊糸、仮撚加工糸、空気噴射加工糸等の嵩高加工糸でもよい。又、マルチフィラメント糸を用いた複合糸でもよく、精紡での複合であるサイロフィル、コアヤーンをはじめ、交撚糸、カバリング糸、複合仮撚糸(伸度差仮撚を含む)、2フィード空気流体噴射加工糸であってもよく、希望に応じて適宜選定すればよい。
好ましい単糸繊度は、0.01〜10dtex、より好ましくは0.1〜10dtex、特に好ましくは0.5〜5dtexの範囲であり、好ましい総繊度は10〜100000dtex、より好ましくは30〜50000dtexの範囲である。
好ましい単糸繊度は、0.01〜10dtex、より好ましくは0.1〜10dtex、特に好ましくは0.5〜5dtexの範囲であり、好ましい総繊度は10〜100000dtex、より好ましくは30〜50000dtexの範囲である。
本発明は、かかるポリケトン繊維マルチフィラメント糸を用いてベルトスリングを構成するものである。
ベルトスリングとしては、繊維フィラメント糸の束(芯材)を、布製(ポリエステル繊維等の汎用合繊フィラメント糸の編織物が多い。)の保護被覆チューブで被覆したタイプと、編織物タイプ(必要に応じて布製の保護被覆チューブで被覆したものもある。)とに大別される。
一般的に、前者タイプのベルトスリングの安全係数は8倍以上、後者のタイプのベルトスリングの安全係数は6倍以上といわれている。
本発明においては、後者のタイプにおいて、特に少なくとも経糸に、ポリケトン繊維フィラメント糸を用いたベルトスリング用細幅織物が好適である。
又、前者のタイプは、傷つきやすい物に好適で、ベルトスリングにはソフト性とフィット性が要求されるが、本発明のポリケトン繊維を芯材に用いることで、ソフト性とフィット性が兼備されたものとなる。
本発明では、ベルトスリング(保護被覆チューブを除いて)の長さ方向を構成する繊維の内、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に90質量%以上をポリケトン繊維で占めていることが好ましい。
ベルトスリングとしては、繊維フィラメント糸の束(芯材)を、布製(ポリエステル繊維等の汎用合繊フィラメント糸の編織物が多い。)の保護被覆チューブで被覆したタイプと、編織物タイプ(必要に応じて布製の保護被覆チューブで被覆したものもある。)とに大別される。
一般的に、前者タイプのベルトスリングの安全係数は8倍以上、後者のタイプのベルトスリングの安全係数は6倍以上といわれている。
本発明においては、後者のタイプにおいて、特に少なくとも経糸に、ポリケトン繊維フィラメント糸を用いたベルトスリング用細幅織物が好適である。
又、前者のタイプは、傷つきやすい物に好適で、ベルトスリングにはソフト性とフィット性が要求されるが、本発明のポリケトン繊維を芯材に用いることで、ソフト性とフィット性が兼備されたものとなる。
本発明では、ベルトスリング(保護被覆チューブを除いて)の長さ方向を構成する繊維の内、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に90質量%以上をポリケトン繊維で占めていることが好ましい。
以下、好適なベルトスリング用細幅織物について詳述する。
ポリケトン繊維マルチフィラメント糸を少なくとも経糸に用いて細幅織物を構成するに際して、必要に応じて、50質量%以下、好ましくは30質量%以下、特に10質量%以下の範囲内において、従来、ベルトスリングに使用されていた各種繊維、例えば、綿、麻等の天然繊維、ポリエステル繊維やポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維等の汎用合繊、アラミド繊維(パラ系、メタ系)、ポリビニルアルコール繊維、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維、超高分子量ポリオレフィン繊維等の高強力繊維と混繊、交撚、カバリング、複合嵩高加工等の公知の複合手段により糸条段階で複合してもよいが、好ましくは経糸において1〜数本交互に用いるのがよい。
緯糸にはポリケトン繊維フィラメント糸を用いても良いし、上記した従来のベルトスリングに使用されていた各種繊維を用いてもよい。
ここで、細幅織物とは、幅が15mm〜330mmの範囲のものを言う。
ポリケトン繊維マルチフィラメント糸を少なくとも経糸に用いて細幅織物を構成するに際して、必要に応じて、50質量%以下、好ましくは30質量%以下、特に10質量%以下の範囲内において、従来、ベルトスリングに使用されていた各種繊維、例えば、綿、麻等の天然繊維、ポリエステル繊維やポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維等の汎用合繊、アラミド繊維(パラ系、メタ系)、ポリビニルアルコール繊維、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維、超高分子量ポリオレフィン繊維等の高強力繊維と混繊、交撚、カバリング、複合嵩高加工等の公知の複合手段により糸条段階で複合してもよいが、好ましくは経糸において1〜数本交互に用いるのがよい。
緯糸にはポリケトン繊維フィラメント糸を用いても良いし、上記した従来のベルトスリングに使用されていた各種繊維を用いてもよい。
ここで、細幅織物とは、幅が15mm〜330mmの範囲のものを言う。
ポリケトン繊維フィラメント糸は無撚糸、又は実質的に無撚糸の形態で、或いは撚り糸の形態で供する。撚り糸の形態としては、単糸撚り糸使いであっても、又、双糸撚り糸使いであっても、或いは3糸撚り糸使いなどであっても構わないが、特に好ましい撚構成としては、下撚と上撚の撚方向を異方向とした所謂、諸撚り糸にするのが良い。
撚り糸の撚係数(K)は下記の式で表されるが、撚係数(K)としては1,000〜5,000の範囲が好ましい。
撚係数(K)=原糸の繊度(dtex)1/2×撚数(t/m)
必要に応じて、撚り止めセットをしてもよい。
撚り糸の撚係数(K)は下記の式で表されるが、撚係数(K)としては1,000〜5,000の範囲が好ましい。
撚係数(K)=原糸の繊度(dtex)1/2×撚数(t/m)
必要に応じて、撚り止めセットをしてもよい。
細幅織物の織組織としては、平織組織を初めとして綾織組織やこれらから誘導された変化組織等が好ましいが、経糸の浮きが長く連続する組織、例えば朱子織組織でもよい。
尚、ベルトスリングの耐久性をより向上させ、安全面での信頼性をより一層高いものにする上で、上層、中層、下層の3層からなる各、独立した3層の細幅織物を接結用経糸で一体に連結織成した経接結3層構造の織物形態とすることが極めて好ましい。接結用経糸が万一切断した場合でもベルトスリングが瞬時に破壊する危険性を回避出来るという大きな利点がある為である。
経糸の好ましい密度としては、カバーファクター(経糸CF)で言うと、概ね10,000〜20,000の範囲である。
(経糸CF)=経糸の繊度(dtex)1/2×経糸の密度(本/インチ)
尚、ベルトスリングの耐久性をより向上させ、安全面での信頼性をより一層高いものにする上で、上層、中層、下層の3層からなる各、独立した3層の細幅織物を接結用経糸で一体に連結織成した経接結3層構造の織物形態とすることが極めて好ましい。接結用経糸が万一切断した場合でもベルトスリングが瞬時に破壊する危険性を回避出来るという大きな利点がある為である。
経糸の好ましい密度としては、カバーファクター(経糸CF)で言うと、概ね10,000〜20,000の範囲である。
(経糸CF)=経糸の繊度(dtex)1/2×経糸の密度(本/インチ)
細幅織物を製織するための織機としては、リボン織機やニードル織機などを用いることが出来るが、ニードル織機は開口量が小さいことに加え、経糸が織機部品と接触することが少ない為に高速製織が可能な為、製織コスト低減化の観点からも好ましい。
ベルトスリングは、織成後、加熱条件下で経糸方向に適度な延伸処理加工を行うことによって熱的安定性が向上し、より優れた伸長回復機能を発揮する。その場合の好ましい加熱温度としては90℃〜170℃の範囲であり、好ましい延伸率は−3.0%〜5.0%の範囲である。又、過酷な環境下で使用されることの多いベルトスリングの耐摩耗性を向上させる狙いで、延伸処理加工時に、耐摩耗性に優れかつ樹脂皮膜の柔軟な水溶性ポリウレタン樹脂を含浸させることが一層望ましい。更に、ベルトスリング表面の平滑性を向上させる狙いで、前記樹脂液の中にシリコン系平滑剤をブレンドすることも有効な方法である。
ベルトスリングは、織成後、加熱条件下で経糸方向に適度な延伸処理加工を行うことによって熱的安定性が向上し、より優れた伸長回復機能を発揮する。その場合の好ましい加熱温度としては90℃〜170℃の範囲であり、好ましい延伸率は−3.0%〜5.0%の範囲である。又、過酷な環境下で使用されることの多いベルトスリングの耐摩耗性を向上させる狙いで、延伸処理加工時に、耐摩耗性に優れかつ樹脂皮膜の柔軟な水溶性ポリウレタン樹脂を含浸させることが一層望ましい。更に、ベルトスリング表面の平滑性を向上させる狙いで、前記樹脂液の中にシリコン系平滑剤をブレンドすることも有効な方法である。
尚、例えば屋外で強い紫外線を受けることによってポリケトン繊維の引張強度等の低下が懸念される場合は、繊維又は織物の形態で、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系の一種又は二種以上の組み合わせなどの紫外線吸収材、及び/又は、例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化セリウム等の微粒子で平均粒径は0.01〜0.6μmのものなどの紫外線遮蔽剤を含有させてもよい。含有させる方法としては、例えば、繊維又織物に紫外線吸収材及び/又は紫外線遮蔽剤を含有した樹脂やフィルムを付与又は被覆する方法があり、紫外線吸収材及び/又は紫外線遮蔽剤の含有量は、樹脂やフィルムの質量に対して0.001〜10質量%が好ましい。
また、ベルトスリング用細幅織物を芯材とし、布製の保護被覆チューブで被覆してもよい。
また、ベルトスリング用細幅織物を芯材とし、布製の保護被覆チューブで被覆してもよい。
ベルトスリング用細幅織物は、上記の延伸処理された加工反において、経糸方向に破断強力の1/5の荷重を付加した伸長状態下における1時間後の応力保持率が85%以上、好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上と極めて寸法保持性に優れていることである。その結果、同一規格のベルト間で寸法に差異が生じ、吊り荷の左右バランスが崩れて吊り荷が傾いたり、吊り荷が落下するなどの寸法保持性に関するトラブルが大きく改善されるものである。尚、経糸方向に破断強力の1/5の荷重を付加した伸長状態下における1時間後の応力保持率を評価尺度にした理由は、上述したように、このタイプのベルトスリングの安全係数が6倍以上であるためである。又、ポリケトン繊維は、吸水性が殆ど無いため使用現場の気象条件(特に湿度・水濡れなど)による寸法変化が起こりにくく、使用現場での寸法保持性並びに取り扱い性にも優れたものである。
本発明を実施例などに基づいて更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例などにより何ら限定されるものではない。
本発明における測定方法及び評価方法は以下の通りである。
(1)引張強度、引張伸度、引張弾性率
JIS−L−1013に準じて測定する。
サンプル長:20cm、引張速度:20cm/分で測定し、20回測定した時の平均値を求める。
(2)ベルトスリングの破断強力
JIS−B−8818に準じて測定する。
(3)ベルトスリングの寸法保持性
延伸処理された加工反を用いて下記の方法で測定した値である。
島津製作所(株)製の引張試験機を用いて、つかみ間隔10cm、引張速度1cm/minで、ベルトの破断強力の1/5に相当する引張応力値(A)に到達するまでベルトを経方向に伸長させ、この状態で1時間放置した後の残留応力値(B)を読みとる。応力保持率は以下の式に従って求めた。
応力保持率=〔B/A〕×100(%)
本発明における測定方法及び評価方法は以下の通りである。
(1)引張強度、引張伸度、引張弾性率
JIS−L−1013に準じて測定する。
サンプル長:20cm、引張速度:20cm/分で測定し、20回測定した時の平均値を求める。
(2)ベルトスリングの破断強力
JIS−B−8818に準じて測定する。
(3)ベルトスリングの寸法保持性
延伸処理された加工反を用いて下記の方法で測定した値である。
島津製作所(株)製の引張試験機を用いて、つかみ間隔10cm、引張速度1cm/minで、ベルトの破断強力の1/5に相当する引張応力値(A)に到達するまでベルトを経方向に伸長させ、この状態で1時間放置した後の残留応力値(B)を読みとる。応力保持率は以下の式に従って求めた。
応力保持率=〔B/A〕×100(%)
[実施例1]
1670dtex/1250fのポリケトン繊維(旭化成せんい(株)社製;商標名サイバロン;引張強度18cN/dtex、引張伸度5%、引張弾性率350cN/dtex)4本引き揃えて55t/m撚糸した糸を経糸及び緯糸に用いて、細幅ニードル織機により平組織で経糸接合タイプの3層構造の生機を得た。本生機を延伸処理加工機に掛け、水溶性ウレタン樹脂液を含浸させて140℃で10分間、経糸方向に1.0%延伸処理し、幅5.2cm、厚さ3.8mm、経密度201本/インチ、緯密度46本/インチの延伸処理された加工反を得た。この加工反の破断強力は525KN/5.2cm幅、破断伸度は4.5%であった。
得られた加工反の寸法保持性は、93%と優れたものであった。
1670dtex/1250fのポリケトン繊維(旭化成せんい(株)社製;商標名サイバロン;引張強度18cN/dtex、引張伸度5%、引張弾性率350cN/dtex)4本引き揃えて55t/m撚糸した糸を経糸及び緯糸に用いて、細幅ニードル織機により平組織で経糸接合タイプの3層構造の生機を得た。本生機を延伸処理加工機に掛け、水溶性ウレタン樹脂液を含浸させて140℃で10分間、経糸方向に1.0%延伸処理し、幅5.2cm、厚さ3.8mm、経密度201本/インチ、緯密度46本/インチの延伸処理された加工反を得た。この加工反の破断強力は525KN/5.2cm幅、破断伸度は4.5%であった。
得られた加工反の寸法保持性は、93%と優れたものであった。
[比較例1]
実施例1において、ポリケトン繊維に代えて1670dtex/964fのパラ系アラミド繊維マルチフィラメント糸(引張強度20cN/dtex、引張伸度4.5%、引張弾性率500cN/dtex)を用いた以外は、実施例1と同様にして得られた加工反の破断強力は600KN/5.2cm幅、破断伸度は4%であった。
この加工反の寸法保持性は、83%と実施例1に対比して劣ったものであった。
実施例1において、ポリケトン繊維に代えて1670dtex/964fのパラ系アラミド繊維マルチフィラメント糸(引張強度20cN/dtex、引張伸度4.5%、引張弾性率500cN/dtex)を用いた以外は、実施例1と同様にして得られた加工反の破断強力は600KN/5.2cm幅、破断伸度は4%であった。
この加工反の寸法保持性は、83%と実施例1に対比して劣ったものであった。
本発明は、寸法保持性並びに取り扱い性に優れたベルトスリングを提供するものである。
Claims (3)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006330565A JP2008144292A (ja) | 2006-12-07 | 2006-12-07 | ベルトスリング |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006330565A JP2008144292A (ja) | 2006-12-07 | 2006-12-07 | ベルトスリング |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016023006A (ja) * | 2014-07-16 | 2016-02-08 | J−ロジテック株式会社 | ベルトスリング |
KR20160139400A (ko) * | 2015-05-27 | 2016-12-07 | 주식회사 효성 | 폴리케톤 섬유로 이루어지는 슬링 및 이의 제조방법 |
KR101746028B1 (ko) * | 2015-05-27 | 2017-06-12 | 주식회사 효성 | 폴리케톤 섬유로 이루어지는 라운드 슬링 및 이의 제조방법 |
-
2006
- 2006-12-07 JP JP2006330565A patent/JP2008144292A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20160139400A (ko) * | 2015-05-27 | 2016-12-07 | 주식회사 효성 | 폴리케톤 섬유로 이루어지는 슬링 및 이의 제조방법 |
KR101725823B1 (ko) * | 2015-05-27 | 2017-04-11 | 주식회사 효성 | 폴리케톤 섬유로 이루어지는 슬링 및 이의 제조방법 |
KR101746028B1 (ko) * | 2015-05-27 | 2017-06-12 | 주식회사 효성 | 폴리케톤 섬유로 이루어지는 라운드 슬링 및 이의 제조방법 |
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