JPH0798070A - 蝶型弁の弁箱構造及びその製造方法 - Google Patents
蝶型弁の弁箱構造及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH0798070A JPH0798070A JP18894992A JP18894992A JPH0798070A JP H0798070 A JPH0798070 A JP H0798070A JP 18894992 A JP18894992 A JP 18894992A JP 18894992 A JP18894992 A JP 18894992A JP H0798070 A JPH0798070 A JP H0798070A
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- box
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 軽量、高精度で生産性の高い蝶型弁の弁箱
を提供する。 【構成】 金属管を円環状に曲げて、その両端面を接
触させ溶着して、中空環状体を形成し、次に所定の断面
形状に成形して弁箱本体を得る。この構造、及び製造方
法により、溶接歪みの少ない溶接構造の蝶型弁の提供が
可能になった。
を提供する。 【構成】 金属管を円環状に曲げて、その両端面を接
触させ溶着して、中空環状体を形成し、次に所定の断面
形状に成形して弁箱本体を得る。この構造、及び製造方
法により、溶接歪みの少ない溶接構造の蝶型弁の提供が
可能になった。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、流体の配管に装着され
る蝶型弁に関し、金属管を塑性加工法で成形する軽量・
高精度の弁箱の提供を目的とする。
る蝶型弁に関し、金属管を塑性加工法で成形する軽量・
高精度の弁箱の提供を目的とする。
【０００２】
【従来の技術】従来、蝶型弁の弁箱は、金属の鋳造品を
機械加工して生産していた。これらの鋳造弁箱の問題点
は、重い・鋳巣等の不良が避けられない・機械加工費が
高い・等である。近年、金属の板や管をプレス成形して
得た復数の部品を溶着した後、機械加工で必要精度を出
す蝶型弁の弁箱が量産されている。優れた例には、特開
昭６２−６３２７９（以下、先発明と呼ぶ）がある。
機械加工して生産していた。これらの鋳造弁箱の問題点
は、重い・鋳巣等の不良が避けられない・機械加工費が
高い・等である。近年、金属の板や管をプレス成形して
得た復数の部品を溶着した後、機械加工で必要精度を出
す蝶型弁の弁箱が量産されている。優れた例には、特開
昭６２−６３２７９（以下、先発明と呼ぶ）がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】この先発明は、従来の
鋳造弁箱の問題点を改善してはいるが、弁箱本体の構造
上・製法上に大きな問題点がある。第４図に基づいて説
明する。種々の加工法の中でも応力が最も大きく残留す
るプレス加工により内殻４４を成形し、しかも残留応力
が最大で且つ最も開放され易い内殻４４の両端部と、外
殻４５の両端部を衝合して溶接する為、熱応力と残留応
力が影響しあつて、大きな歪みを発生させる。この歪み
が、軸受の同心度、弁箱内周部の眞円度を劣化させ、弁
体のスムースな回動や流体の完全な密閉を妨げる。上部
軸受４６、下部軸受４７の内殻４４への溶接も、熱によ
る歪みを更に増加させる。又、上述した溶接箇所はすべ
て、機能上重要な箇所で、機械仕上げによる精度出し、
研磨加工による溶接熱表面酸化層の除去・熱処理による
金属組織調整等の工程の付加が要求される。しかも、
尚、鋳造後機械加工した弁箱の精度レベルには到達せ
ず、今後、需要が急速に拡大する自動調整弁・高圧弁に
必要な高精度弁箱の提供にはもう一段の工夫が望まれて
いる。
鋳造弁箱の問題点を改善してはいるが、弁箱本体の構造
上・製法上に大きな問題点がある。第４図に基づいて説
明する。種々の加工法の中でも応力が最も大きく残留す
るプレス加工により内殻４４を成形し、しかも残留応力
が最大で且つ最も開放され易い内殻４４の両端部と、外
殻４５の両端部を衝合して溶接する為、熱応力と残留応
力が影響しあつて、大きな歪みを発生させる。この歪み
が、軸受の同心度、弁箱内周部の眞円度を劣化させ、弁
体のスムースな回動や流体の完全な密閉を妨げる。上部
軸受４６、下部軸受４７の内殻４４への溶接も、熱によ
る歪みを更に増加させる。又、上述した溶接箇所はすべ
て、機能上重要な箇所で、機械仕上げによる精度出し、
研磨加工による溶接熱表面酸化層の除去・熱処理による
金属組織調整等の工程の付加が要求される。しかも、
尚、鋳造後機械加工した弁箱の精度レベルには到達せ
ず、今後、需要が急速に拡大する自動調整弁・高圧弁に
必要な高精度弁箱の提供にはもう一段の工夫が望まれて
いる。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本願による課題解決の第
一手段は、溶接歪みの少ない「弁箱本体の構造」にあ
る。即ち、金属管を円環状に曲げて、その両端面を接触
させ、その接触面を溶着して中空環状体を形成し、次に
所定の形状に成形する構造で、溶接箇所が一断面のみに
あり、しかも溶接後ロール成形で矯正されるので、溶接
歪みが殆ど無い。課題解決の第２の手段は、金属管を
円環状に曲げ、その両端面を接触させる工程と、接触
面を溶着して中空環状体を形成する工程と、中空環状
体をロール成形で所定の形状に成形する工程とを持つ事
を特徴とする製造方法である。これらの工程によれば、
熱による歪みは無視出来るほど小さい。残留応力に
よる時期割れも防げる。弁箱本体の望ましい形状が小
さな力で高精度に成形出来る。この結果、軸受収容部の
同心度・弁箱の内、外周部と軸受収容部との関連精度
は、鋳造後切削加工により仕上げた弁箱の高精度に匹敵
する。
一手段は、溶接歪みの少ない「弁箱本体の構造」にあ
る。即ち、金属管を円環状に曲げて、その両端面を接触
させ、その接触面を溶着して中空環状体を形成し、次に
所定の形状に成形する構造で、溶接箇所が一断面のみに
あり、しかも溶接後ロール成形で矯正されるので、溶接
歪みが殆ど無い。課題解決の第２の手段は、金属管を
円環状に曲げ、その両端面を接触させる工程と、接触
面を溶着して中空環状体を形成する工程と、中空環状
体をロール成形で所定の形状に成形する工程とを持つ事
を特徴とする製造方法である。これらの工程によれば、
熱による歪みは無視出来るほど小さい。残留応力に
よる時期割れも防げる。弁箱本体の望ましい形状が小
さな力で高精度に成形出来る。この結果、軸受収容部の
同心度・弁箱の内、外周部と軸受収容部との関連精度
は、鋳造後切削加工により仕上げた弁箱の高精度に匹敵
する。
【０００５】
【実施例】最も望ましい実施例１を「図１」「図５」
「図７」「図８」により説明する。「図１」に於いて、
弁箱１は弁箱本体４と弁棒支持部５と軸受収容部１７の
溶接体からなる。「図５」「図６」により弁箱本体の生
産工程を説明する。「図５」に示す様に、ステンレス管
２０を円環状に曲げて両端面を接触させ、その接触面２
３を溶着し、変形した円に近い断面形状を持つ中空環状
体２４を形成する。次に、「図７」に示す様に、中空環
状体２４を回転させながら３方面から成形ロールを押し
付けて所要の形状に成形して弁箱本体４を成形する。こ
の弁箱本体４の内、外周部に、弁棒支持部５の取付穴１
８と軸受け収容部５の取付穴１９を切削し、穴１８に弁
棒支持部５を挿通して、穴１９に軸受収容部１７を挿通
して、弁棒支持部５と軸受収容部１７を弁箱本体４に溶
着して、弁箱を形成する。
「図７」「図８」により説明する。「図１」に於いて、
弁箱１は弁箱本体４と弁棒支持部５と軸受収容部１７の
溶接体からなる。「図５」「図６」により弁箱本体の生
産工程を説明する。「図５」に示す様に、ステンレス管
２０を円環状に曲げて両端面を接触させ、その接触面２
３を溶着し、変形した円に近い断面形状を持つ中空環状
体２４を形成する。次に、「図７」に示す様に、中空環
状体２４を回転させながら３方面から成形ロールを押し
付けて所要の形状に成形して弁箱本体４を成形する。こ
の弁箱本体４の内、外周部に、弁棒支持部５の取付穴１
８と軸受け収容部５の取付穴１９を切削し、穴１８に弁
棒支持部５を挿通して、穴１９に軸受収容部１７を挿通
して、弁棒支持部５と軸受収容部１７を弁箱本体４に溶
着して、弁箱を形成する。
【０００６】実施例２を「図１」「図６」「図７」「図
８」により説明する。ステンレス管１０の両端面１１、
１２を外周方向にロール成形（又はプレス加工）により
翻転して両端部をほぼ中央部で接触させ、その接触面１
３を溶着し、変形した円に近い断面形状を持つ中空環状
体１４を形成する。後工程は、実施例１と全く同一であ
る。
８」により説明する。ステンレス管１０の両端面１１、
１２を外周方向にロール成形（又はプレス加工）により
翻転して両端部をほぼ中央部で接触させ、その接触面１
３を溶着し、変形した円に近い断面形状を持つ中空環状
体１４を形成する。後工程は、実施例１と全く同一であ
る。
【０００７】
【発明の効果】本発明による弁箱は、以上の手段と作用
を有するので、下記の効果を持つ。 （イ）弁箱本体が、中空の環状体であるので、軽量且
つ、剛性度が高い。 （ハ）熱による悪影響を完全に解決したので、熱変形が
無く高精度である。 （ニ）寸法精度が不必要の箇所で溶接しているので、機
械仕上が不要である。 （ホ）酸化層の除去が不必要の箇所で溶接しているの
で、研磨仕上げが不要。 （ヘ）溶接熱による金属組織の変化が殆ど無いので、熱
処理費が不要である。 （ト）生産工程が安定しているので、不良が殆ど無い。
を有するので、下記の効果を持つ。 （イ）弁箱本体が、中空の環状体であるので、軽量且
つ、剛性度が高い。 （ハ）熱による悪影響を完全に解決したので、熱変形が
無く高精度である。 （ニ）寸法精度が不必要の箇所で溶接しているので、機
械仕上が不要である。 （ホ）酸化層の除去が不必要の箇所で溶接しているの
で、研磨仕上げが不要。 （ヘ）溶接熱による金属組織の変化が殆ど無いので、熱
処理費が不要である。 （ト）生産工程が安定しているので、不良が殆ど無い。
【図１】本発明実施例１の正面一部断面図である。
【図２】本発明実施例１の側面図である。
【図３】本発明実施例１の弁箱を用いた蝶型弁の断面図
である。
である。
【図４】先発明の弁箱を用いた蝶型弁の断面図である。
【図５】本発明実施例１の、金属管２０から中空環状体
を生産する工程説明図である。
を生産する工程説明図である。
【図６】本発明実施例２の、金属管１０から中空環状体
を生産する工程説明図である。
を生産する工程説明図である。
【図７】本願発明実施例１及び２の、中空環状体から弁
箱本体を生産する工程の説明図である。
箱本体を生産する工程の説明図である。
【図８】本願発明実施例１、２の、弁箱本体に取付穴を
明けた断面図である。
明けた断面図である。
１ 弁箱 ２ 弁棒 ３ 弁体 ４ 弁箱本体 ５ 弁棒支持部 ６ シート ７ 軸受 ８ Ｏリング １０，２０ 金属管 １１，２１ 端面 １２，２２ 端面 １３，２３ 接合面 １４ ２４ 中空環状体 １７ 軸受収容部（下部） １８，１９ 穴
Claims (4)
- 【請求項１】 環状の弁箱１と、該弁箱の中央で流路を
直角に横切って回動自在に装着する弁棒２と、該弁棒の
回動と共に弁箱内面で密封しつつ摺動するほぼ円盤状の
弁体３を主構成部品とする蝶型弁の弁箱において、弁箱
は、軸受け収容部１６と１７を持ち断面が閉鎖形状の弁
箱本体４と弁棒支持部５から形成され、弁箱本体４は、
金属管１０を円環状に曲げて、その両端面１１、１２を
接触させ、その接触面１３を溶着させた構造の蝶型弁の
弁箱。 - 【請求項２】 軸受収容部１６と弁棒支持部５が一体と
なった構造の、請求項１に記載の蝶型弁の弁箱。 - 【請求項３】 環状の弁箱１と、該弁箱の中央で流路を
直角に横切って回動在に装着する弁棒２と、該弁棒の回
動と共に弁箱内面で密封しつつ摺動するほぼ円盤状の弁
体３を主構成部品とする蝶型弁の弁箱の製造方法であっ
て、金属管２０を円環状に曲げて両端面２１、２２が接
触させる工程と、その接触面を溶着して中空環状体２４
を形成する工程と、中空環状体２４からロール成形によ
り所定の閉鎖形状断面の弁箱本体４を成形する工程を持
つ事を特徴とする、蝶型弁の弁箱の製造方法。 - 【請求項４】 環状の弁箱１と、該弁箱の中央で流路を
直角に横切つて回動自在に装着する弁棒２と、該弁棒の
回動と共に弁箱内面で密封しつつ摺動するほぼ円盤状の
弁体３を主構成部品とする蝶型弁の弁箱の製造方法であ
って、金属管１０の両端面１１、１２を外周方向にロー
ル成形（又はプレス加工）により翻転して両端面１１、
１２を外周部のほぼ中央部で接触させる工程と、その接
触面を溶着して中空環状体１４を形成する工程と、中空
環状体１４からロール成形により所定の閉鎖形状断面の
弁箱本体４を成形する工程と、弁棒支持部５の取付穴及
び軸受収容部１７の取付穴を切削する工程と、それそれ
の取付穴に弁棒支持部及び軸受収容部を挿通し溶着する
工程を持つ事を特徴とする、蝶型弁の弁箱の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18894992A JPH0798070A (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 蝶型弁の弁箱構造及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18894992A JPH0798070A (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 蝶型弁の弁箱構造及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0798070A true JPH0798070A (ja) | 1995-04-11 |
Family
ID=16232740
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18894992A Pending JPH0798070A (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 蝶型弁の弁箱構造及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0798070A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007016903A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Kurimoto Ltd | バタフライ弁 |
-
1992
- 1992-06-24 JP JP18894992A patent/JPH0798070A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007016903A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Kurimoto Ltd | バタフライ弁 |
| JP4578342B2 (ja) * | 2005-07-07 | 2010-11-10 | 株式会社栗本鐵工所 | バタフライ弁 |
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