JPH0798030A - 駆動力伝達装置 - Google Patents

駆動力伝達装置

Info

Publication number
JPH0798030A
JPH0798030A JP24285393A JP24285393A JPH0798030A JP H0798030 A JPH0798030 A JP H0798030A JP 24285393 A JP24285393 A JP 24285393A JP 24285393 A JP24285393 A JP 24285393A JP H0798030 A JPH0798030 A JP H0798030A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate clutch
rotary shaft
clutch
housings
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24285393A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoyuki Sakai
直行 酒井
Toshimi Hara
利美 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Koki KK filed Critical Toyoda Koki KK
Priority to JP24285393A priority Critical patent/JPH0798030A/ja
Publication of JPH0798030A publication Critical patent/JPH0798030A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】差動回転に応じた圧力を発生する圧力発生機構
およびピストンを不要にして、部品点数が少なく、低コ
ストで小形の駆動力伝達装置を得るとともに、ロック時
の衝撃トルクを緩和できるようにする。 【構成】ハウジング内に摩擦係合状態で収納されハウジ
ングと回転軸との間で回転トルクを伝達する湿式多板ク
ラッチと、ハウジングと回転軸との相対回転によって湿
式多板クラッチを締結方向に押圧するカム機構と、この
カム機構を湿式多板クラッチから離間する方向に付勢す
るばね部材とを備え、湿式多板クラッチが収納されたハ
ウジング内に高粘性流体を充填した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相対回転可能な2軸の
間に配置され両軸の間で回転トルクを伝達する駆動力伝
達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、前、後輪間でトルクを伝達する
4輪駆動用のカップリング装置においては、トルク伝達
用の湿式多板クラッチを備え、この湿式多板クラッチの
摩擦係合作用によって前、後輪間でトルクを伝達するも
のと、シリコンオイル等の高粘性流体を充填したハウジ
ング内に多数の抵抗板を間隔を有して配列し、抵抗板の
相対回転による高粘性流体の粘性抵抗によって前、後輪
間でトルクを伝達するものとがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者の湿式多板クラッ
チを備えたカップリング装置においては、多板クラッチ
を押圧するためのピストン及びこのピストンに差動回転
に応じた推力を発生するための油圧発生装置を必要と
し、部品点数が増大してコスト高になるとともに、カッ
プリング装置が大形になる問題があった。
【0004】また後者の高粘性流体と抵抗板を利用した
カップリング装置においては、所要の伝達トルクを得る
ためには多数の抵抗板を必要とし、カップリング装置が
大形になることは避けられず、しかも差動回転によって
伝達トルクが生ずる構成であるので、湿式多板クラッチ
におけるようなプレトルクを付与することが構造上難し
く、スラローム等の走行時における操縦安定性に欠ける
問題があった。
【0005】本発明は、従来における上記した問題を解
決するのに好適な駆動力伝達装置を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、相対回転可能
な2軸の一方に連結されるハウジングと、他方に連結さ
れ前記ハウジングに回転可能に軸承された回転軸と、前
記ハウジング内に設けられたクラッチ室に収納されハウ
ジングと回転軸との間で回転トルクを伝達する湿式多板
クラッチと、前記ハウジングと回転軸との相対回転によ
って前記湿式多板クラッチを締結方向に押圧するカム機
構と、このカム機構を前記湿式多板クラッチから離間す
る方向に付勢するばね部材とを備え、前記湿式多板クラ
ッチが収納されたクラッチ室内に高粘性流体を充填した
ものである。
【0007】
【作用】上記した構成により、ハウジングと回転軸との
間で相対回転が生じていない状態、及びその相対回転速
度が小さい状態においては、湿式多板クラッチは境界潤
滑領域にあり、かかる境界潤滑作用によってとのハウジ
ングと回転軸との間でトルクが伝達される。
【0008】ハウジングと回転軸との間で相対回転速度
が高まると、湿式多板クラッチのクラッチプレート相互
の間に高粘性流体による油膜が形成され、この油膜がク
ラッチプレート相互の相対回転によって剪断作用を受
け、相対回転速度が大きくなるにつれて伝達トルクが大
きくなる。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1において、10はフロントハウジングを示し、
このフロントハウジング10には、その一端より有底円
筒状の中空穴11が形成され、この中空穴11の開口端
はその開口端に位置調整可能に螺着されたリヤハウジン
グ12によって閉塞されている。フロント及びリヤハウ
ジング10,12には回転軸13が回転可能に軸承され
ている。
【0010】中空室11内には、前記フロントハウジン
グ10の底面とリヤハウジング12の端面との間にクラ
ッチ室14が形成され、このクラッチ室14に湿式多板
クラッチ15が収納されている。湿式多板クラッチ15
は複数のアウタプレート(セパレートプレート)16
と、インナプレート(フィリクションプレート)17と
からなり、これらアウタプレート16とインナプレート
17は摩擦係合可能に交互に配置されている。ここでイ
ンナプレート17は回転軸13の外周にスプライン係合
され、またアウタプレート16は後述するカム係合体に
スプライン係合されている。前記クラッチ室14にはシ
リコンオイル等の高粘性流体が70〜90%程度の充填
率で充填されている。
【0011】前記クラッチ室14には回転軸13と同心
的に円筒状のカム係合体18がハウジング10,13に
対して相対回転かつ相対摺動可能に装着されている。カ
ム係合体18の円筒部内周には前記アウタプレート16
がスプライン係合され、また端面には円周方向に傾斜し
たカム面を有するカム部19が円周方向に形成されてい
る。
【0012】前記クラッチ室14の底壁、すなわちフロ
ントハウジング10の底面には、前記カム係合体18の
カム部19に係合するカム面20が形成されている。カ
ム係合体18とフロントハウジング10との間には皿ば
ね21が介挿され、この皿ばね21の付勢力により通常
カム係合体18のカム部19はカム面20に合致係合さ
れている。しかしながら、伝達トルクが皿ばね21にて
設定されたバイアス以上になると、カム係合体18がフ
ロントハウジング10に対して相対回転して皿ばね21
の付勢力に抗して摺動され、湿式多板クラッチ15を締
結方向に付勢する推力を発生するようになっている。
【0013】前記リヤハウジング12と湿式多板クラッ
チ15との間には、湿式多板クラッチ15を締結方向に
付勢するプレトルク用のコイルばね22が介在され、こ
のコイルばね22によって湿式多板クラッチ15にプレ
トルクを付与し、アウタプレート16とインナプレート
17とを常時摩擦係合状態に保持している。上記した構
成において、湿式多板クラッチ15のアウタプレート1
6とインナプレート17は、コイルばね22によるプレ
トルクによって常時摩擦係合状態に保持され、従ってハ
ウジング10,12と回転軸13とが相対回転していな
い状態、及びハウジング10,12と回転軸13との相
対回転が小さな状態においても、ハウジング10,12
と回転軸13とを連結状態に保持している。この状態に
おいては、湿式多板クラッチ15の潤滑状態は境界潤滑
領域下にある。
【0014】ハウジング10,12と回転軸13との間
での相対回転速度が高まると、湿式多板クラッチ15の
潤滑状態は図2に示すストライベック曲線のようにな
り、前記境界潤滑領域X下から流体潤滑領域Y下に移行
する。すなわち、湿式多板クラッチ15のアウタプレー
ト16とインナプレート17相互の間に高粘性流体によ
る油膜が形成されてアウタプレート16とインナプレー
ト17が分離した状態となる。かかる図2のストライベ
ック曲線より明らかなように、流体潤滑領域Yにおいて
は、ゾンマーフェルト数(v・η/P)に応じて摩擦係
数が変化する。ここで、vは摩擦速度(相対回転速
度)、ηは流体の粘度、Pはクラッチ面圧を示し、摩擦
係数は、摩擦速度あるいは流体の粘度が高くなると増大
し、クラッチ面圧が大きくなると減少する。
【0015】従ってハウジング10,12と回転軸13
との相対回転速度(差動回転)にほぼ比例して伝達トル
クが増大するようになり、しかして差動回転が高くなっ
て伝達トルクが皿ばね21にて設定されたバイアス以上
になると、カム係合体18がハウジング10,12に対
して相対回転し、その結果カム係合体18がカム作用に
より皿ばね21に抗して変位する。このようなカム機構
によるロック作用によって湿式多板クラッチ15を締結
方向に付勢する推力を発生し、アウタプレート16とイ
ンナプレート17とをほぼ直結状態に結合して差動回転
を抑制し、ぬかるみ等からの脱出性を向上する。すなわ
ち、図3の実線に示すように、ロックポイントPNより
ロックが作動し、前、後輪の差動が制限されるにも拘ら
ず、伝達トルクが上昇するようになる。
【0016】この場合、カム作用によって湿式多板クラ
ッチ15が締結方向に付勢されると、クラッチの面圧が
大きくなり、面圧の増大に伴って摩擦係数が低下するた
め、図3の点線で示す従来のロックアップ特性に比較し
てロック時の衝撃トルクを緩和できるようになる。上記
した実施例においては、コイルばね22によって湿式多
板クラッチ15にプレトルクを付与する例について述べ
たが、クラッチプレート自体の剛性を利用して湿式多板
クラッチ15にプレトルクを付与することもできる。す
なわち、リヤハウジング12を締込むことにより、若干
のうねりを有するアウタプレート16とインナプレート
17とを摩擦係合状態に保持することができる。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、差動
回転に応じた圧力を発生する圧力発生機構およびピスト
ンを不要にできるので、部品点数を少なくでき、これに
よって低コストで小形の駆動力伝達装置を得ることがで
きる利点がある。しかも、カム作用によるロック時の衝
撃トルクを緩和できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す駆動力伝達装置の断面図
である。
【図2】湿式多板クラッチの潤滑特性を示す図である。
【図3】トルク伝達特性を示す図である。
【符号の説明】
10,12 ハウジング 13 回転軸 14 クラッチ室 15 湿式多板クラッチ 16,17 クラッチプレート 18 カム係合体 21 皿ばね 22 コイルばね

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対回転可能な2軸の一方に連結される
    ハウジングと、他方に連結され前記ハウジングに回転可
    能に軸承された回転軸と、前記ハウジング内に設けられ
    たクラッチ室に収納されハウジングと回転軸との間で回
    転トルクを伝達する湿式多板クラッチと、前記ハウジン
    グと回転軸との相対回転によって前記湿式多板クラッチ
    を締結方向に押圧するカム機構と、このカム機構を前記
    湿式多板クラッチから離間する方向に付勢するばね部材
    とを備え、前記湿式多板クラッチが収納されたクラッチ
    室内に高粘性流体を充填してなる駆動力伝達装置。
JP24285393A 1993-09-29 1993-09-29 駆動力伝達装置 Pending JPH0798030A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24285393A JPH0798030A (ja) 1993-09-29 1993-09-29 駆動力伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24285393A JPH0798030A (ja) 1993-09-29 1993-09-29 駆動力伝達装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0798030A true JPH0798030A (ja) 1995-04-11

Family

ID=17095251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24285393A Pending JPH0798030A (ja) 1993-09-29 1993-09-29 駆動力伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0798030A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013170586A (ja) * 2012-02-17 2013-09-02 Toyota Motor Corp ベルト式無段変速機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013170586A (ja) * 2012-02-17 2013-09-02 Toyota Motor Corp ベルト式無段変速機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5375687A (en) Torque transmission device of a four-wheel drive vehicle
JPH02120529A (ja) 駆動力伝達装置
DE60115558D1 (de) Antriebskraftverteilungsvorrichtung für ein vierradgetriebenes Fahrzeug
JPH02120530A (ja) 駆動力伝達装置
JPH0798030A (ja) 駆動力伝達装置
JP3106301B2 (ja) クラッチを制御するための装置
JPH01261553A (ja) 駆動力伝達装置
JPH0798029A (ja) 駆動力伝達装置
JP2522810B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP2796417B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP3175259B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP3076671B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP3574274B2 (ja) 速度感応形多板クラッチカップリング
JPH05106655A (ja) 駆動力伝達装置
JP2510133Y2 (ja) 動力伝達装置
JP2974357B2 (ja) 四輪駆動車用駆動力伝達装置
JP2909342B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP3056012B2 (ja) クラッチ装置
JP2796410B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP2865455B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP2930400B2 (ja) 四輪駆動車用駆動力伝達装置
JP2503686B2 (ja) 動力伝達装置
JPH0710102Y2 (ja) 駆動力伝達装置
JPH06288415A (ja) 駆動力伝達装置
JPH0730998Y2 (ja) 動力伝達機構