JP2796417B2 - 駆動力伝達装置 - Google Patents

駆動力伝達装置

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JP2796417B2
JP2796417B2 JP2274291A JP27429190A JP2796417B2 JP 2796417 B2 JP2796417 B2 JP 2796417B2 JP 2274291 A JP2274291 A JP 2274291A JP 27429190 A JP27429190 A JP 27429190A JP 2796417 B2 JP2796417 B2 JP 2796417B2
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博 宅野
敏 芦田
幸広 谷川
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Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
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Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、相対回転可能な2軸の間に配置され両軸の
間で駆動力を伝達する駆動力伝達装置に関するものであ
る。
<従来の技術> 一般に、前、後輪間でトルクを伝達する4輪駆動用の
駆動力伝達装置においては、トルク伝達用のクラッチ手
段と、このクラッチ手段を作動するピストンと、前、後
輪あるいは左、右輪の差動回転に応じた圧力を発生する
圧力発生部を備え、この発生圧力をピストンに作用して
クラッチ手段を摩擦係合させるようになっている。
ところで、4輪駆動用の駆動力伝達装置の要求される
機能は、前後輪の差動に応じて駆動トルクを伝達するこ
とは勿論であるが、併せて4輪駆動特有の循環トルクを
吸収し、走行過程での前後輪の回転位相差に伴う振動お
よびこもり音を防止するとともに、ABS(アンチロック
ブレーキシステム)制御時における外乱を低減すること
にある。
<発明が解決しようとする課題> このような問題点を解決するものとして、特開平2−
21038号公報に記載されているように、正トルク伝達時
と逆トルク伝達時とでトルク伝達特性が異なる駆動力伝
達装置が提供されている。
かかる駆動力伝達装置においては、ブレードの形状を
細工するだけで上記した機能を達成できる利点がある
が、ブレードの数が円周上2〜3程度であるため、ブレ
ード間の距離が長くなり、差動回転方向が反転する場合
にエアが一方のブレード側から他方のブレード側に移行
するまで僅かではあるが時間を要し、差動回転方向が反
転する際の圧力の応答性に時間遅れを生ずることがあっ
た。
<課題を解決するための手段> 本発明は、上記した従来の問題点を解決するためにな
されたもので、相対回転可能な2軸の間に配置され両軸
の間で駆動力を伝達するクラッチ手段を備えた駆動力伝
達装置において、前記2軸の一方にハウジングを連結
し、他方にこのハウジング回転可能に軸承された回転軸
を連結し、前記ハウジング内に前記クラッチ手段を押圧
するピストンを収納し、このピストンの側方に空間部を
設け、この空間部に高粘性流体を封入し、また前記空間
部に前記2軸の差動回転により高粘性流体を移動させて
その粘性摩擦により2軸の差動回転に広じた圧力を発生
させるロータを収納し、このロータに円周上多数の凹部
を設け、これら凹部の回転方向片側には回転方向にくさ
び部を形成する傾斜面を設け、回転方向他側には前記く
さび部より埋没したエア溜まりを設けたものである。
<作用> 上記した構成により、正トルク伝達時においては、ロ
ータ凹部のくさび部側に高粘性流体が移動され、エアは
エア溜まりに封じ込められるため、くさび部のくさび効
果により差動回転に応じた圧力が高められ、この圧力に
よりピストンが押圧され、クラッチ手段が係合されて2
軸間でトルクが伝達され、4輪駆動状態に保持される。
これに対し、逆トルク伝達時においては、ロータ凹部
のエア溜まり側に高粘性流体が移動され、エアはくさび
部に封じ込められるため、くさび部のくさび効果は期待
できなくなり、正トルク伝達時に比較して発生圧力が低
くなり、クラッチ手段の係合力が小さくなって伝達トル
クが抑制される。
<実施例> 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図および第2図において、20は相対回転可能な2
軸(前後輪軸)15,16の間に配置される駆動力伝達装置
を示し、この駆動力伝達装置20は、ハウジング21と、こ
のハウジング21内を縦貫して回転可能に軸承された回転
軸22と、これらハウジング21と回転軸22との差動回転に
応じた圧力を発生する圧力発生部23と、この圧力発生部
23にて発生した圧力が作用されるピストン24と、このピ
ストン24の押圧によって摩擦係合されるクラッチ手段25
とによって主に構成されている。
前記ハウジング21の一端は前記2軸の一方15に一体的
に結合され、また前記回転軸22内には前記2軸の他方16
がスプライン係合されている。ハウジング21には、その
一端より有底円筒状の中空穴26が形成され、この中空穴
26の底面側に前記ピストン24が摺動可能に収納され、こ
のピストン24はハウジング21の内周に形成されたスプラ
インに係合して回り止めされている。
前記ハウジング21の底壁とピストン24の端壁との間に
は、軸線方向幅が制限された円筒状の空間部40が形成さ
れ、この空間部40にその幅寸法より僅かに小さな肉厚の
ロータ41が摺接可能に収納されている。ロータ41は中心
部を前記回転軸22の外周にスプライン係合されている。
かかるロータ41の両端面には、第3図および第4図に詳
細図示するように円周上多数の凹部42が形成され、これ
ら凹部42の回転方向片側には回転方向に沿って傾斜面43
が形成され、回転方向他側にはその傾斜面43の底部より
埋没したエア溜まり44が形成されている。
これによって前記ロータ41の両端面とハウジング21の
底壁およびピストン24の端壁との各間には、第4図に示
すように回転方向に細長く伸びかつ回転方向片側に向か
って幅が次第に小さくなるくさび部43Aが形成され、こ
のくさび部43Aによるくさび効果により圧力が増大され
るようになる。
前記各凹部42には、シリコンオイル等の高粘性流体45
が充填されており、しかして温度上昇に伴う高粘性流体
45の体積膨張を考慮して、前記各凹部42には数%のエア
が封入されている。上記した円筒状空間部40に収納され
たロータ41および高粘性流体45により前記圧力発生部23
を構成している。
前記ハウジング21の中空穴26の開口端にはエンドカバ
ー28が装着され、このエンドカバー28と前記ピストン24
との間に密閉された潤滑油チャンバ27が形成され、この
潤滑油チャンバ27に潤滑油が封入されている。潤滑油チ
ャンバ27内には多板クラッチからなるクラッチ手段25を
構成する複数のアウタプレート37とインナプレート38が
交互に配置されており、アウタプレート37はハウジング
21の内周にスプライン係合され、インナプレート38は回
転軸22の外周に取付けられたクラッチハブ39にスプライ
ン係合されている。
次に上記した構成における駆動力伝達装置20の動作に
ついて説明する。
前記2軸15,16が相対回転して前記ロータ41がハウジ
ング21内で相対回転すると、凹部42に充填された高粘性
流体45も回転速度差に応じた流速で強制移動される。そ
の際、ハウジング21の底面およびピストン24の端面の両
壁面に対する粘性摩擦作用により、凹部42内にロータ41
の相対回転速度差に比例した内圧が発生する。この場
合、ハウジング21に対するロータ41の回転方向により、
凹部42内に発生する圧力に差異がもたらされる。
すなわち、例えばロータ41が回転ハウジング21に対し
て時計まわり(矢印方向)に相対回転する場合(以下こ
れを正トルク伝達時という)には、高粘性流体45がロー
タ41の回転方向後方のくさび部43A側に移動され、高粘
性流体45に混入したエアはエア溜まり44側に逃げ、そこ
に封じ込められる。
従ってくさび部43Aにおけるくさび効果により凹部42
内に発生する内圧が高くなり、その圧力にてピストン24
が押圧される。これにより複数のアウタプレート37とイ
ンナプレート38がピストン24に作用する圧力に応じた押
圧力で摩擦係合され、クラッチ手段25を介して2軸15,1
6間に十分な回転トルクが伝達される。すなわち、差動
回転に対する伝達トルクは第5図の実線Aに示すように
高めの特性となる。
これに対してロータ41が回転ハウジング21に対して反
時計まわりに相対回転する場合(以下これを逆トルク伝
達時という)には、高粘性流体45がロータ41の回転方向
後方のエア溜まり44側に移動されるのに対し、高粘性流
体45に混入したエアはくさび部43A側に逃げるため、く
さび部43Aによるくさび効果は期待できなくなり、凹部4
2に発生する圧力は低くなる。その結果、クラッチ手段2
5の係合力が小さくなり、差動回転に対する伝達トルク
は第5図の実線Bに示すように低めの特性となる。
しかも圧力を発生する凹部42がロータ41の円周上に多
数設けられているため、差動回転の反転時におけるエア
の移動距離が短くなり、差動回転の反転時におけるエア
の移動時間が短くなって圧力の立ち上がりが良好とな
り、トルク伝達の応答性が高められるようになる。
<発明の効果> 以上述べたように本発明によれば、正トルク伝達時と
逆トルク伝達時とで伝達特性を異にでき、逆トルク伝達
特性を正トルク伝達特性時に比べて低くできることか
ら、循環トルクを吸収でき、走行過程での前後輪の回転
位相差に伴う振動およびこもり音を防止できるととも
に、ABS制御時における外乱を低減することができる利
点がある。
しかもロータの円周上に多数の凹部を形成して差動回
転の反転時におけるエアの移動距離を短くしたので、差
動回転の反転時における圧力の立ち上がりが良好とな
り、トルク伝達の応答性を高め得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は駆動力伝
達装置の断面図、第2図は第1図のII−II線断面図、第
3図はロータの凹部を示す部分的な斜視図、第4図は第
3図のIV−IV線断面図、第5図は差動回転に対する伝達
トルク特性を示す線図である。 15,16……軸、21……ハウジング、22……回転軸、24…
…ピストン、25……クラッチ手段、41……ロータ、42…
…凹部、43……傾斜面、43A……くさび部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平2−67125(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 43/284

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対回転可能な2軸の間に配置され両軸の
    間で駆動力を伝達するクラッチ手段を備えた駆動力伝達
    装置において、前記2軸の一方にハウジングを連結し、
    他方にこのハウジングに回転可能に軸承された回転軸を
    連結し、前記ハウジング内に前記クラッチ手段を押圧す
    るピストンを収納し、このピストンの側方に空間部を設
    け、この空間部に高粘性流体を封入し、また前記空間部
    に前記2軸の差動回転により高粘性流体を移動させてそ
    の粘性摩擦により2軸の差動回転に応じた圧力を発生さ
    せるロータを収納し、このロータに円周上多数の凹部を
    設け、これら凹部の回転方向片側には回転方向にくさび
    部を形成する傾斜面を設け、回転方向他側には前記くさ
    び部より埋没したエア溜まりを設けてなる駆動力伝達装
    置。
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