JPH05106655A - 駆動力伝達装置 - Google Patents

駆動力伝達装置

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Publication number
JPH05106655A
JPH05106655A JP26650091A JP26650091A JPH05106655A JP H05106655 A JPH05106655 A JP H05106655A JP 26650091 A JP26650091 A JP 26650091A JP 26650091 A JP26650091 A JP 26650091A JP H05106655 A JPH05106655 A JP H05106655A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
cam
rotary shaft
plate clutch
engaged
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26650091A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaji Yamamoto
正司 山本
Toshibumi Sakai
俊文 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Koki KK filed Critical Toyoda Koki KK
Priority to JP26650091A priority Critical patent/JPH05106655A/ja
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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 [目的]多板クラッチに特殊な摩擦材を使用しなくて
も、またカムの傾斜角度が比較的大きくても確実にロッ
クさせることができるようにする。 [構成]ハウジング内にハウジングの端壁に設けられた
円周方向のカム面に係合するカム係合体をハウジングに
対して相対回転かつ相対摺動可能に装着し、このカム係
合体に多板クラッチの複数のアウタプレートを回転方向
にそれぞれ係合し、これらアウタプレートの各間に配置
される多板クラッチのインナプレートを回転軸に係合し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4輪駆動車に用いる駆
動力伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多板クラッチを備えた駆動力伝達装置に
おいては、脱輪時等に多板クラッチが長時間滑り摩擦を
生じた場合には、多板クラッチに摩擦熱が発生してクラ
ッチプレートを損傷する恐れがある。このような問題を
解決するものとして従来、特開平1−93631号公報
に記載されているように、カムを利用したロックアップ
機構を備えた駆動力伝達装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
した公知の駆動力伝達装置においては、ロックアップ時
に生ずる摩擦トルクは、カムと多板クラッチとの接合面
(摩擦面)だけに発生するトルクであるので、ロックさ
せるためにはその摩擦面の摩擦係数が大きくなるように
特殊な摩擦材を用いたり、またカムの傾斜角度を小さく
したりする必要がある。しかしながら、特殊な摩擦材を
用いたものにおいては、コストアップとなり、また傾斜
角度を小さくすると、カムがくいつきやすくなり、作動
不良を発生する虞れがある。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明は、上記した従
来の問題点に鑑みてなされたもので、ハウジング内にハ
ウジングの端壁に設けられた円周方向のカム面に係合す
るカム係合体を前記ハウジングとの相対回転によって前
記多板クラッチを押圧する推力を発生するように装着
し、このカム係合体に前記多板クラッチの複数のアウタ
プレートを回転方向にそれぞれ係合し、これらアウタプ
レートの各間に配置される多板クラッチの複数のインナ
プレートを前記回転軸にそれぞれ係合し、前記カム係合
体をハウジングのカム面に係合する方向に付勢するスプ
リングを設けたものである。
【0005】
【作用】上記した構成により、ハウジングと回転軸との
相対回転速度差が増大し、多板クラッチの摩擦係合力が
増大して伝達トルクがスプリングにて設定されたバイア
ス以上になると、クラッチ係合体がハウジングに対して
相対回転してそのカム作用により多板クラッチを押圧す
る推力を発生する。これによりアウタプレートとインナ
プレートはほぼ直結状態に結合され、多板クラッチによ
る伝達トルクは急激に上昇してぬかるみ等からの脱出を
容易にする。この場合、多板クラッチの複数のアウタプ
レートがカム係合体に係合されているため、多板クラッ
チに作用する摩擦トルクはカム係合体のカム部にすべて
伝えられる。
【0006】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1において、21は相対回転可能な2軸(前後輪
軸)の一方に結合されるハウジングを示し、このハウジ
ング21には2軸の他方に結合される回転軸22が回転
可能に軸承されている。ハウジング21内にはハウジン
グ21と回転軸22との差動回転に応じた油圧を発生す
る油圧発生手段23と、この油圧発生手段23にて発生
した油圧力が作用されるピストン24と、このピストン
24の押圧力によって摩擦係合されて2軸の間でトルク
を伝達する多板クラッチ25が内蔵されている。
【0007】前記ハウジング21内には円筒状の中空室
27が形成され、この中空室27の開口端はハウジング
21に固着されたエンドカバー28にて閉塞されてい
る。中空室27内には回転軸22と同心的に円筒状のカ
ム係合体29がハウジング21に対して相対回転かつ相
対摺動可能に装着されている。カム係合体29には図3
に示すようにその端面に波形をしたカム部29Aが円周
方向に形成され、また円筒部には複数の係合溝29Bが
円周上等角度間隔に形成されている。
【0008】前記中空室27の底壁、すなわちハウジン
グ21の端壁には波形のカム面21Aが円周方向に形成
され、このカム面21Aに前記カム係合体29の端面に
形成されたカム部29Aが係合されている。カム係合体
29とハウジング21との間にはスプリング30が介挿
され、このスプリング30のばね力により通常カム係合
体29のカム部29Aはカム面21Aに合致係合されて
いるが、伝達トルクがスプリング30にて設定されたバ
イアス以上になると、カム係合体29がハウジング21
に対して相対回転してスプリング30のばね力に抗して
摺動され、多板クラッチ25を押圧する推力を発生する
ようになっている。
【0009】前記中空室27内にはまたピストン24が
摺動のみ可能に嵌装されている。ピストン24とエンド
カバー28との間には、軸方向に制限された円筒状の空
間部40が形成され、この空間部40にその軸方向寸法
より僅かに小さな肉厚のロータ41が摺接可能に収納さ
れている。かかるロータ41は図2に示すように、中心
部を前記回転軸22の外周にスプライン係合され、また
半径方向に延びる複数のブレード42を有している。こ
れにより前記空間部40は、複数のブレード42によっ
て円周上複数の圧力室に区画され、これら各圧力室にシ
リコンオイル等の高粘性油44が充填されている。しか
して上記した円筒状空間部40に収納されたブレード4
2を持つロータ41および高粘性油44により前記油圧
発生手段23を構成している。
【0010】前記中空室27内には前記カム係合体29
とピストン24との間に、多板クラッチ25を構成する
複数のアウタプレート37とインナプレート38が交互
に配置されており、アウタプレート37は前記カム係合
体29の係合溝29Bにそれぞれ回転係合され、インナ
プレート38は回転軸22の外周にそれぞれスプライン
係合されている。
【0011】上記した構成において、ハウジング21と
回転軸22とが相対回転してロータ41がハウジング2
1内で相対回転すると、空間部40に充填された高粘性
油44がブレード42により、接近した2面間を回転速
度差に応じた流速で強制移動される。この際、ハウジン
グ21およびピストン24の両端壁との粘性摩擦作用に
より圧力室内にロータ41の回転速度に比例した内圧が
発生する。すなわちこの内圧は、例えばブレード42が
ハウジング21に対して矢印方向に回転する場合には、
隣接する2つのブレード42で囲まれた圧力室の先行す
るブレード側Aで最も低く、後続するブレード側Bで最
も高い圧力分布となり、圧力室にブレード42の回転速
度に比例した圧力が発生し、この圧力がピストン24に
作用して多板クラッチ25を押圧する。
【0012】従って複数のアウタプレート37とインナ
プレート38がピストン24に作用する油圧力に応じた
押圧力で摩擦係合され、多板クラッチ25を介してハウ
ジング21と回転軸22との間でトルクが伝達され、4
輪駆動状態となる。ところでぬかるみ等からの脱出時
に、伝達トルクを高めるべくアクセルを吹かしてエンジ
ン回転数を高めた場合には、ハウジング21と回転軸2
2との差動回転数(相対回転速度差)が増大する。しか
して差動回転がN1(図4)に達し、その伝達トルクが
スプリング30にて設定されたバイアス以上になると、
カム係合体29がハウジング21に対して相対回転し、
その結果カム係合体29がカム作用によりスプリング3
0に抗し変位して多板クラッチ25を押圧する軸方向推
力を発生する。これによりアウタプレート37とインナ
プレート38はほぼ直結状態に結合され、多板クラッチ
25による伝達トルクは、図4のトルク伝達特性に示す
ように所定の差動回転N1を境にして急激に上昇し、前
記ぬかるみ等からの脱出を容易にする。
【0013】この場合、多板クラッチ25の複数のアウ
タプレート37がカム係合体29に係合されているた
め、多板クラッチ25に作用する摩擦トルクはカム係合
体29のカム部29Aにすべて伝えられ、その結果多板
クラッチ25とカム係合体29との接合面にトルクが集
中することない。上記した実施例においては、ピストン
24に作用する油圧力を、高粘性油をブレードによって
強制移動させることにより発生させる例について述べた
が、従来周知の差動ポンプを用いて行うようにしてもよ
い。
【0014】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、ハウジング
の端壁に設けられた円周方向のカム面に係合するカム係
合体に多板クラッチの複数のアウタプレートをそれぞれ
係合した構成であるので、多板クラッチに作用する摩擦
トルクはカム係合体のカム部にすべて伝えられるように
なり、カムの傾斜角度が比較的大きくてもロックさせる
ことが可能となり、カム部のくいつきの問題を解決でき
るようになるとともに、多板クラッチに特殊な摩擦材を
使用することによるコストアップも避けることができる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す駆動力伝達装置の断面図
である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】カム係合体を示す図である。
【図4】差動回転に対する伝達トルク特性を示す線図で
ある。
【符号の説明】
21 回転ハウジング 21A カム面 22 回転軸 23 油圧発生手段 24 作動ピストン 25 多板クラッチ 29 カム係合体 29A カム部 29B 係合溝 30 スプリング 37 アウタプレート 38 インナプレート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対回転可能なハウジングと回転軸との
    間でトルクを伝達する多板クラッチと、この多板クラッ
    チを押圧するピストンと、前記ハウジングと回転軸との
    差動回転に応じた油圧力を前記ピストンに作用させる油
    圧発生手段とを備えた駆動力伝達装置において、前記ハ
    ウジング内にハウジングの端壁に設けられた円周方向の
    カム面に係合するカム係合体を前記ハウジングとの相対
    回転によって前記多板クラッチを押圧する推力を発生す
    るように装着し、このカム係合体に前記多板クラッチの
    複数のアウタプレートを回転方向にそれぞれ係合し、こ
    れらアウタプレートの各間に配置される多板クラッチの
    複数のインナプレートを前記回転軸にそれぞれ係合し、
    前記カム係合体をハウジングのカム面に係合する方向に
    付勢するスプリングを設けてなる駆動力伝達装置。
JP26650091A 1991-10-15 1991-10-15 駆動力伝達装置 Pending JPH05106655A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26650091A JPH05106655A (ja) 1991-10-15 1991-10-15 駆動力伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26650091A JPH05106655A (ja) 1991-10-15 1991-10-15 駆動力伝達装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05106655A true JPH05106655A (ja) 1993-04-27

Family

ID=17431785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26650091A Pending JPH05106655A (ja) 1991-10-15 1991-10-15 駆動力伝達装置

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JP (1) JPH05106655A (ja)

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