JPH079751U - ノズル兼用中栓付き容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 常時は容器体に確実に嵌着固定された中栓
を、内容物使用後に容易に取り外すことが出来、容器体
の再利用に便利なノズル兼用中栓付き容器を提案する。 【構成】 容器体口頚部６に、ノズル付き螺筒８下端か
ら外方張り出し壁部９を介して垂下する内外二重筒部10
を嵌着させて装着した中栓３を設け、上記外筒10b に深
溝16を設けることにより形成した肉薄部17により中栓３
の容器体２からの取り外しを容易に構成し、また、外筒
10b 上端縁より外方へ延設したフランジ21を介して外筒
外方へ一体に垂設するとともに、破断部23に於いて切り
取り可能に構成した係止筒22を設け、常時は該筒22と外
筒10b との間に嵌着した補強リング４により中栓が不用
意に外れるのを防止する如く構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はノズル兼用の中栓付き容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】 【考案が解決しようとする課題】

口頚部を起立する容器体と、上記口頚部内外面へ、ノズル付き螺筒下端から外 方張出し壁部を介して垂下する内外二重筒部を嵌着させたノズル兼用中栓と、上 記螺筒外面へ、頂壁外周から垂下する周壁を螺合させたキャップとからなり、上 記ノズル兼用中栓を軟質の合成樹脂製として、そのノズル内面を、プルリング付 きの破断可能な横板で閉塞した容器が広く知られている。

【０００３】 上記従来容器は、キャップを外し、プルリング引上げによりノズル内面を閉塞 する横板を開口して使用するが、使用済み後は再びキャップをし、又は外したま まで全体を廃棄していた。

【０００４】 近時資源の再利用がもとめられているが、再利用のためには消毒、洗浄等を確 実に行うことが必要であり、それらのためには容器体から中栓を外すことが必要 となる。しかしながら、本来中栓は容器の密封を確実とするため、容易には容器 体口頚部から外れないよう嵌着させてあり、よって上記再利用時における中栓取 り外しが面倒であり、手数を要することとなるものである。

【０００５】 本考案は上記した点に鑑みなされたもので、内容物が残存する容器使用時には 中栓が容器体に確実に固定され、内容物使用後には簡単に中栓を容器体から取り 外すことが出来て容器体の再利用に便利なノズル兼用中栓付き容器を提案する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案容器は上記課題を解決するため、口頚部６を起立する容器体２と、上記 口頚部６の内外面へ、ノズル付き螺筒８下端から外方へ張り出し壁部９を介して 垂下する内外二重筒部10を嵌着させたノズル兼用中栓３と、上記螺筒８外面に螺 着させた周壁24上端縁より頂壁25を延設してなるキャップ５とを有し、上記中栓 ３を軟質の合成樹脂材で形成するとともに、外筒10b 外周上端縁より外方へ延設 したフランジ21を介して外筒10b 外方へ垂下する係止筒22を一体に延設し、且つ 、該係止筒22及び外筒10b 間に筒状の補強リング４を嵌着させてなり、上記係止 筒22を破断部23により切り取り可能に構成するとともに、外筒10b には複数の深 溝16を縦設して該溝16底部を弾性変形可能或いは破断可能な肉薄部17として構成 した。

【０００７】

【作用】

キャップ５を螺脱してプルリング15を引き上げればノズル７が開口して内容物 の注出が可能となる。内容物残存中は再びキャップ５を螺着させておく。

【０００８】 容器体内容物を使用し終わった後に容器体口頚部６から中栓３を外す際は、破 断部23を破断して係止筒22を切り取り、次いで補強リング４を上方へ抜き上げて 外した後、例えばドライバー等の適宜治具を使用して外筒10b 下端を押し上げれ ば、深溝16底部の肉薄部17が伸び、又は破断することで外筒10b 下部は大径化す るから、容易に中栓３を除去することが出来る。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【００１０】 図１及び図２は考案の一実施例を示すもので、図中１はノズル兼用中栓付き容 器を示す。該容器１は、容器体２と、中栓３と、補強リング４と、キャップ５と から構成している。

【００１１】 容器体２はポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂或いはガラス等で形成さ れたもので、口頚部６を起立して構成している。

【００１２】 中栓３は、軟質合成樹脂により形成されたもので、ノズル７付き螺筒８下端か ら外方張り出し壁部９を介して内筒10a 及び外筒10b よりなる内外二重筒部10を 垂下し、該筒部10を口頚部６の内外面へ嵌着する。ノズル７下端は横板11で閉塞 し、該横板11外周近くに肉薄線12を周設して、その内方囲成部分を除去板部13と なし、該除去板部13の側部から連結棒14を起立してその上端にプルリング15を横 設している。

【００１３】 本考案では上記外筒10b 内面に周方向適当数の深溝16を縦設して該溝16底部を 延伸変形可能或いは破断可能な肉薄部17として構成している。本実施例において 、深溝16は上記外筒10b 内面下端から上下方向中央部に至る部分に穿設している が、これに限らず、下端より上端部に至る部分に穿設しても良い。尚、18は容器 体口頚部６に設けた突条19下面へ係合させて中栓３の抜け出しを防止する係合突 条である。また、容器体口頚部６外面の下部所定位置にフランジ20を周設すると 、ドライバー等の治具による中栓３の取り外しがより容易となる。

【００１４】 また、上記外筒10b 上端縁外周より外方へフランジ21を延設するとともに、該 フランジ21外周縁より下方へ、補強リング４を係止させるための係止筒22を一体 に延設している。この係止筒22には、図２に示す如く、肉薄線で形成される破断 部23を設けて、外筒10b からの切り取りを可能に構成している。破断部23は、上 記フランジ21内周縁部に設けた環状部23a と、該環状部に一端を発し、他端を係 止筒22下端のノッチ部分に至る基端部23b とから構成している。上記係止筒22は 比較的肉薄に形成し、破断部23に於ける破断の際に容易に捲くれる様構成してい る。

【００１５】 補強リング４は、合成樹脂等により形成されたもので、上記外筒10b 及び係止 筒22間に嵌合させた筒状をなし、上記肉薄部17の保護を主目的として装着させて いる。

【００１６】 キャップ５は、合成樹脂等により形成されたもので、上記螺筒８外周に内周下 部を螺合させた周壁24を有し、該周壁上端縁より頂壁25を延設している。また、 頂壁25裏面中央部所定位置より上記ノズル７内面に液密に嵌合するシール筒部26 を垂設している。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明した如く本考案容器は既述構成としたことにより、内容物を使い切っ た中栓の取り外しの際には、係止筒を破断部の部分で切断除去した後、補強リン グを上方へ抜き上げ、深溝底部の肉薄部を引き伸ばし乃至破断してその外筒を大 径化出来、よって取り外しが容易である。

【００１８】 また、内容物が残存中は補強リングの存在で薄肉の深溝が変形或いは破断して 中栓が外力により不用意に外れる等の不都合を生じる虞はなく、確実に容器体に 嵌着している。

【００１９】 また、中栓の容器体への取り付けの際は、最初補強リングを口頚部外周に遊嵌 させておき、中栓を口頚部に嵌合した後リングを嵌合させると、口頚部への嵌合 が容易であるとともに、最終的な口頚部との係合を確実に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例を示す要部拡大断面図であ
る。

【図２】 同実施例のキャップを外した状態の斜視図で
ある。

【符号の説明】

２…容器体，３…中栓，４…補強リング，５…キャッ
プ，６…口頚部，８…螺筒，９…外方張り出し壁部，10
…内外二重筒部，10b …外筒，16…深溝，17…肉薄部，
21…フランジ，22…係止筒，23…破断部，24…キャップ
周壁，25…キャップ頂壁，

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 口頚部６を起立する容器体２と、上記口
   頚部６の内外面へ、ノズル付き螺筒８下端から外方へ張
   り出し壁部９を介して垂下する内外二重筒部10を嵌着さ
   せたノズル兼用中栓３と、上記螺筒８外面に螺着させた
   周壁24上端縁より頂壁25を延設してなるキャップ５とを
   有し、上記中栓３を軟質の合成樹脂材で形成するととも
   に、外筒10b 外周上端縁より外方へ延設したフランジ21
   を介して外筒10b 外方へ垂下する係止筒22を一体に延設
   し、且つ、該係止筒22及び外筒10b 間に筒状の補強リン
   グ４を嵌着させてなり、上記係止筒22を破断部23により
   切り取り可能に構成するとともに、外筒10b には複数の
   深溝16を縦設して該溝16底部を弾性変形可能或いは破断
   可能な肉薄部17としたことを特徴とするノズル兼用中栓
   付き容器。