JPH0797147A - 指示ペダル付エレベータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 両手がふさがっている場合でも、エレベータ
のかごに乗り込む前に行先階の登録を容易に行うことを
可能とする。 【構成】 エレベータの乗り場壁１の下部に、フットペ
ダル式のスイッチから成る上り用のかご呼びスイッチ６
及び下り用のかご呼びスイッチ７を設けると共に、上記
乗り場壁１の下部に行先階の各階毎に１個宛て当てられ
た足操作可能な押しボタン式の行先階選択スイッチ８を
設け、その行先階選択スイッチ８の一つが操作されたと
き対応する行先階を読み取って乗りかご内部の操作パネ
ル２２に登録表示する登録回路装置２１を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、指示ペダル付エレベー
タに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般のエレベータ設備では、上り及び下
り用のかご呼び登録用の押しボタンスイッチが、各階の
エレベータ乗り場の出入口近傍の壁の１ｍ前後位の高さ
に設けられており、このため利用者は、この押しボタン
スイッチを、必ず手先で押圧操作しなければならない。
従って、手の不自由な人や手荷物を持って両手が塞がっ
ている人にとって、操作が非常に困難で不便であった。

【０００３】この不便を解消すべく、従来、図４及び図
５に示すエレベータかご呼び登録装置が提案されている
（特開平２−７５５７９号公報）。図４中、３１はエレ
ベータの昇降する乗りかご、３２はその出入口ドア、３
３は乗り場壁、３４は乗り場の出入口枠、３５は乗り場
側出入口ドアであって、このエレベータの乗り場床面３
６の出入口に対する左右両側位置に、各々左右一対ずつ
のかご呼びスイッチ３７ａ，３７ｂ及び３８ａ，３８ｂ
を床埋め込み式に設け、これら各々左右一対ずつのかご
呼びスイッチ３７ａ，３７ｂ及び３８ａ，３８ｂの一
方、例えば３７ａ，３７ｂを人が両足で同時に踏むと、
かご呼び登録回路装置３９を介して上りのためのかご呼
び登録がなされ、反対側のかご呼びスイッチ３８ａ，３
８ｂを同時に踏むと下りのためのかご呼び登録がなされ
るようにしたものである。これによれば、両手がふさが
っていても、かご呼びスイッチ３７ａ，３７ｂ又は３８
ａ，３８ｂを足で踏むことでかご呼び登録を行うことが
できる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エレベータでは、かごに乗り込んだ後に改めて行先階を
登録する必要があり、両手がふさがっている場合、ボタ
ンが押せなくて困ってしまうという問題があった。

【０００５】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、両手がふさがっている場合でも、かごに乗り込む前
に行先階の登録を容易に行うことができる指示ペダル付
エレベータを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の指示ペダル付エレベータは、エレベータの
乗り場壁の下部に、フットペダル式のスイッチから成る
行先階選択スイッチを設け、その行先階選択スイッチが
操作されたとき対応する行先階を登録するとともに乗り
かご内部の操作パネルに表示する登録回路装置を設けた
構成のものである（請求項１）。

【０００７】上記登録回路装置には、同じ行先階選択ス
イッチが再度操作されたとき一旦登録された行先階を解
除する訂正機能を設けることができる（請求項２）。

【０００８】

【作用】請求項１においては、エレベータに乗る場合に
両手がふさがっているときは、自己の行きたい行先階に
対応する行先階選択スイッチを足で操作して指示する。
この外部から指示された行先階は、登録回路装置によっ
て登録される。

【０００９】行先階選択スイッチは足下に設置されてい
るため、手に荷物を持っていて両手がふさがっている利
用者等であっても、手を一切使わずに足のみを使って、
乗りかごの呼び登録と利用者の希望する行先階への指示
登録を簡単に行うことができる。

【００１０】上記行先階への指示登録は、これと連動す
る乗りかご内部の操作パネルにおいて表示され、これは
乗りかご内部の操作パネルで選択操作したのと同じにな
るため、かご内に乗り込んだ利用者は一切かご内部の行
先階選択スイッチを再操作する必要がない。このことに
より、両手がふさがっていてもエレベータが楽に乗れる
し、いちいちエレベータに乗ってからボタンを押さず
に、待っている間に行きたい階数を押せるので、非常に
便利になる。

【００１１】請求項２においては、同じ行先階選択スイ
ッチが再度操作されたときは、登録回路装置の訂正機能
によって、一旦登録された行先階が解除される。即ち、
階数を間違えたときは、もう一度同じ階数のボタンを押
すことで、間違えボタンを解除できる。従って、無駄な
階へかごが移動するのを最小限度に止めることが可能と
なる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。

【００１３】図１にエレベータの乗り場を、図２にエレ
ベータの昇降路内に設置された乗りかごの内部を示す。

【００１４】図１おいて、従来と同様に、エレベータの
乗り場壁１には、乗り場の出入口枠２が形成され、その
出入口を被う形で乗り場側出入口ドア３が配設されてい
る。また、エレベータの乗り場壁１には、上り用のかご
呼びスイッチ４と下り用のかご呼びスイッチ５が設けら
れ、そして乗り場の出入口枠２の上方には乗りかごの現
在位置を示す表示器１７が配設されている。

【００１５】しかし、従来の場合と異なり、エレベータ
の乗り場壁１には、図３から良く分るように、乗り場床
面１０側からこれと接する形で壁穴１ａが設けられ、該
壁穴１ａ内に、フットペダル形式のスイッチから成る上
り用のかご呼びスイッチ６と、同じくフットペダル形式
のスイッチから成る下り用のかご呼びスイッチ７が設け
られている。このかご呼びスイッチ６，７のうち、一方
のかご呼びスイッチ６を足で踏むと、上り用のかご呼び
スイッチ４を手で押した場合と同様に、乗りかご１１側
における制御装置において、呼び登録回路装置２０を介
して、上りのためのかご呼び登録がなされ、反対側のか
ご呼びスイッチ７を踏むと下りのためのかご呼び登録が
なされるようになっている。

【００１６】従って、両手がふさがっていても、かご呼
びスイッチ６又は７を足で踏むことでかご呼び登録を行
うことができる。

【００１７】更に、エレベータの乗り場壁１には、乗り
場床面１０近くにおいて、行先階の指示を行うため各階
毎に１個宛て割り当てられた接触スイッチから成る行先
階選択スイッチ８が設けられていると共に、該行先階選
択スイッチ８に並置する形で、その個々のスイッチが属
する行先階を示す表示プレート８ａが付設されている。
またエレベータの乗り場壁１には、見易い目の高さにお
いて、行先階選択スイッチ８に対して１対１で個々の表
示器を対応付けた行先階表示器９が設けられている。

【００１８】この行先階選択スイッチ８は、足先で押圧
して選択的に操作することが可能である。この行先階選
択スイッチ８の１つ、例えば“１階”を示す行先階選択
スイッチ８を押圧すると、これに属する“１”の行先階
表示器９が点灯すると共に、“１階”が選択された旨
が、乗りかご１１側における制御装置の行先階登録回路
装置２１に送られ、該装置で行先階“１階”が登録さ
れ、乗りかご内部の操作パネル２２における“１階”の
表示器が点灯する。

【００１９】行先階登録回路装置２１は誤り訂正を受け
付ける機能を有しており、行先階選択スイッチ８が再度
押圧操作された場合、これを受け付け、対応する行先階
表示器９を消灯させると共に、一旦登録した上記先行階
を取り消す。

【００２０】一方、乗りかご１１の構成は基本的には従
来と同様である。即ち、図２に示すように、エレベータ
の昇降路内に巻上げ機などにより昇降駆動可能に設置さ
れ、かごの出入口枠１２及びかご出入口ドア１３を有す
る。また、乗りかご１１の内部には、かご出入口枠１２
の手で操作しやすい高さ位置に上記の操作パネル２２を
具備し、ここに出入口ドア１３を開くための開ボタン１
４及び閉じるための閉ボタン１５を有すると共に、行先
階の指示を行うため各階毎に１個宛て割り当てられた有
極スイッチ又はタッチスイッチから成る行先階選択スイ
ッチと、行先階選択スイッチに対して１対１で設けられ
た表示器から成り上記選択された行先階を表示する行先
階表示器とを備えて構成された表示器付スイッチ群１６
とを有する。

【００２１】しかし、これら乗りかご１１内部における
操作パネル２２上の行先階選択スイッチと行先階表示器
は、上述した外部の行先階選択スイッチ８及び行先階表
示器９と連動しており、外部の行先階選択スイッチ８が
ＯＮされると、内部の表示器付スイッチ群１６の対応す
る行先階表示器が点灯し、また、内部の表示器付スイッ
チ群１６の点灯表示している階の行先階選択スイッチを
押圧すると、外部の行先階選択スイッチ８を２度押圧操
作したのと同じになり、一旦点灯した対応する行先階表
示器９及び表示器付スイッチ群１６の行先階表示器は消
灯し、行先階の登録が解除される。

【００２２】上記のように構成されているため、利用者
は、かご１１に乗り込前において、上り用又は下り用の
かご呼びスイッチ６又は７を踏むことにより、上り又は
下りのいずれかの乗りかごを呼ぶと共に、自己の行きた
い行先階を行先階選択スイッチ８を操作することにより
指示することになる。

【００２３】この上り用及び下り用のかご呼びスイッチ
６，７はフットペダルの形で、また行先階選択スイッチ
８は押しボタンの形で、どちらも足下に設置されている
ため、手に荷物を持っていて両手がふさがっている利用
者等であっても、手を一切使わずに足のみを使って、乗
りかごの呼び登録と利用者の希望する行先階への指示登
録をなすことができる。この場合、行先階選択スイッチ
８は壁穴１ａ内に設けられているため、混雑のために間
違えて踏まれる危険が回避される。

【００２４】上記行先階への指示登録は、これと連動す
る乗りかご内部の操作パネルにおいて表示され、表示器
付スイッチ群１６で選択したのと同じになるため、かご
内に乗り込んだ利用者は一切表示器付スイッチ群１６の
行先階選択スイッチを再操作する必要がない。また、エ
レベータに乗ってから行先階の間違いに気づいたとき
は、外部の行先階選択スイッチ８のように、かご内部に
おいてもう一度間違えた階数のボタンを押す（二度押
す）ことで、誤りは解除される。

【００２５】以上本発明の好ましい具体例について説明
したが、本発明はこれに限定されるものではない。

【００２６】例えば、乗りかご１１内の出入口枠１２壁
下部に壁穴を形成して、ここに追加的に、かご出入口ド
ア１３を開いておくためのフットペダル式開スイッチを
設けることができる。これは、エレベータの乗りかご１
１内では、荷物の出し入れ等において、かご出入口ドア
１３を長い間開き続けておきたい場合があるが、ペダル
式の開スイッチを設けておくと、持続して押し続けるこ
とが容易となるので有利である。更に、かごの出入口枠
１２の下部には、かご出入口ドア１３を閉じるための押
しボタン式閉スイッチを設け、早くかご出入口ドア１３
を閉じたい場合に足で操作しうる構成とすることができ
る。

【００２７】また、上記実施例では行先階への指示登録
が、かごの呼びスイッチ６，７の操作後に行先階選択ス
イッチ８を操作することによってなされる構成とした
が、行先階選択スイッチ８にかごの呼びスイッチを兼用
させ該行先階選択スイッチ８の操作のみでかご呼びおよ
び行先階の登録がなされるように構成しても良い。この
場合、スイッチ操作を省略でき簡便さが増す。実施例で
は、乗り場の壁１にだけ足操作可能な行先階選択スイッ
チ８を設けているが、乗りかご１１内にも足操作可能な
行先階選択スイッチを設けることができる。かかる構成
の場合、かご１１に乗ってから、この行先階選択スイッ
チを足で操作することによって、乗り場で誤って指示し
た行先階の指示を訂正することができる。

【００２８】

【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果が得られる。

【００２９】１）請求項１によれば、エレベータに乗る
場合に、両手がふさがっているときでも、乗り場壁の下
部内の上り用又は下り用のかご呼びスイッチを足で踏む
ことにより、上り又は下りのいずれかの乗りかごを呼ぶ
ことができると共に、かごが到着するまでの間に、行先
階選択スイッチを足で操作することにより自己の行きた
い行先階を指示することができる。上記行先階への指示
登録は、これと連動する乗りかご内部の操作パネルにお
いて表示され、これは乗りかご内部の操作パネルで選択
操作したのと同じになるため、かご内に乗り込んだ利用
者は一切かご内部の行先階選択スイッチを再操作する必
要がない。従って、エレベータのかごに乗った後も、両
手が塞がっていても、その手を荷物等から放すことな
く、希望する行先階に行き着くことができる。

【００３０】２）請求項２によれば、同じ行先階選択ス
イッチを再度操作することで、一旦登録された行先階を
解除することができ、従って、無駄な階へかごが移動す
るのを最小限度に止めることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る指示ペダル付エレベー
タの乗り場部分を示す略図である。

【図２】本発明の一実施例に係る指示ペダル付エレベー
タの乗りかご内部を示す略図である。

【図３】図１の足操作スイッチ部分を示す略図である。

【図４】従来のエレベータを示す概略横断面図である。

【図５】従来のエレベータを示す縦断面図である。

【符号の説明】

１ エレベータの乗り場壁 １ａ 壁穴 ２ 乗り場の出入口枠 ３ 乗り場側出入口ドア ４ 上り用のかご呼びスイッチ ５ 下り用のかご呼びスイッチ ６ 上り用のかご呼びスイッチ ７ 下り用のかご呼びスイッチ ８ 行先階選択スイッチ ８ａ 表示プレート ９ 行先階表示器 １０ 乗り場床面 １１ 乗りかご １２ かごの出入口枠 １３ かご出入口ドア １４ 開ボタン １５ 閉ボタン １６ 表示器付スイッチ群 ２０，２１ 登録回路装置 ２２ 操作パネル

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベータの乗り場壁の下部に、フット
   ペダル式のスイッチから成る行先階選択スイッチを設
   け、その行先階選択スイッチが操作されたとき対応する
   行先階を登録するとともに乗りかご内部の操作パネルに
   表示する登録回路装置を設けことを特徴とする指示ペダ
   ル付エレベータ。
2. 【請求項２】 上記登録回路装置には、同じ行先階選択
   スイッチが再度操作されたとき一旦登録された行先階を
   解除する訂正機能を設けたことを特徴とする請求項１記
   載の指示ペダル付エレベータ。